JP3675150B2 - エンジンの排気ガス還流装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、排気ガスの再循環により、燃費改善あるいは排気性能向上を図るエンジンの排気ガス還流装置(EGR装置)に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境に対する関心の高まりから、高出力を要求されない通常の運転時に、燃費改善によるCO2の排出量低減、あるいは燃焼温度低下によるNOxの排出量低減を狙って、排気ガスの一部を吸気系に戻す排気ガス還流装置(EGR装置)が種々提案されている。
【0003】
従来の排気ガス還流装置としては、例えば、図30の例(実開平3−114563号公報)、図31の例(実開平3−114564号公報)、図32の例(特開平8−218949号公報)等が知られている。
【0004】
図30のものでは、ガス導入通路1からのEGRガスを、吸気管2回りに設けたガス案内溝3を介し、水平方向に対向する2ヶ所の開口部4から吸気管2内に導入して新気とEGRガスを混合しており、また、図31のものでは、吸気管5外周にEGRガスが導入される環状路6を形成し、吸気管5壁面と環状路6とを連結する複数の孔7を介してEGRガスを吸気管5内へ導入することにより、新気とEGRガスを混合している。これらは、いずれも各気筒間のEGR率のバラツキの低減を目的としたものである。
【0005】
また、図32のものでは、吸気通路10の第1のサージタンク11の下流に第2のサージタンク12を設け、その第2のサージタンク12にEGRガス導入部13を配している。このようにスロットルバルブ14から離れた位置の第2のサージタンク13にEGRガスを導入することにより、排気ガスの劣化成分(デポジット)がスロットルバルブ14に付着するのを防いでいる。
【0006】
【発明が解決しようとしている問題点】
しかしながら、従来の排気ガス還流装置にあっては、吸気管へのEGRガス導入部が最適な位置、方向にあるとは言えなかった。
【0007】
例えば、図30のように水平方向に対向する開口部4からEGRガスを導入するだけ、あるいは図31のように吸気管5壁面に設けた孔7からEGRガスを導入するだけでは、EGRガスと新気の混合を良好に行うことができなかった。また、図31のものでは、スロットルバルブによる新気の流れ状態が、EGRガスと新気の混合およびスロットルバルブへのデポジットの付着に大きく影響していた。また、図32のように、第2のサージタンク12にEGRガスを導入するものでは、そのサージタンク12からEGRガスを各気筒へ均等に分配するのが難しかった。
【0008】
このため、大量のEGRを実施した場合に、EGRガスと新気の混合が不十分となり、結果として各気筒間のEGR率にバラツキが生じ、エンジンの安定度の悪化、エミッションの増加、燃費の悪化の原因となっていた。また、図30、図31のものでは、スロットルバルブにデポジットが形成され、スロットルバルブが固着したり、吸気量の制御精度が低下する心配もあった。
【0009】
本発明は、係る従来技術の課題に鑑みてなされたもので、その目的は各気筒間のEGR率のバラツキを改善し、スロットルバルブへのデポジット形成を防止する排気ガス還流装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、各気筒につながる分岐管およびコレクタを備えた吸気管の上流側にスロットルバルブを介装した吸気系を持ち、排気系から外部還流路を介しEGRガスを吸気系のスロットルバルブ後方かつコレクタ上流の吸気管に導入するエンジンの排気ガス還流装置において、外部還流路の吸気管へのEGRガス導入口を、吸気管断面の円周接線上の一方向から、かつEGRガス導入時にスロットルバルブの前傾自由端後方における逆流域最下流端より上流であって逆流域と吸気管内壁に挟まれることとなる位置に配設したことを特徴とするものである。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、EGRガス導入口を吸気管内の新気流れに直交する方向に対し所定角度だけ下流方向に傾けたことを特徴とするものである。
【0013】
第3の発明は、第1または第2の発明において、EGRガス導入口を吸気管内へ突出させるガイドパイプを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
第4の発明は、第1から第3の発明において、EGRガス導入口の形状を新気流れ方向に長い長円形状に形成したことを特徴とするものである。
【0015】
第5の発明は、各気筒につながる分岐管およびコレクタを備えた吸気管の上流側にスロットルバルブを介装した吸気系を持ち、排気系から外部還流路を介しEGRガスを吸気系のスロットルバルブ後方かつコレクタ上流の吸気管に導入するエンジンの排気ガス還流装置において、
スロットルボディを含む吸気管がコレクタに対してスロットルバルブ軸芯を含む面に沿って曲がりを持っている場合、外部還流路の吸気管へのEGRガス導入口を、吸気管断面の円周接線上の一方向から配設し、かつ前記曲がりの外側に配したことを特徴とするエンジンの排気ガス還流装置。
【0017】
【作用及び効果】
第1の発明によると、吸気管断面の円周接線方向から導入されたEGRガスが新気に押され、吸気管の内周下流方向の螺旋流れ(スパイラル流れ)が形成される。これにより、内周面に沿って流れるEGRガスが徐々に管中心部へ拡散するので混合が促進され、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを低減でき、燃費および排気性能を改善できる。また、円周接線方向からEGRガスを導入するので、スロットルバルブ下流の管中心部に生じる逆流域にEGRガスが直接進入せず、スロットルバルブへのデポジット形成を防止できる。
【0018】
また、スロットルバルブ背面には逆流域が発生するが、スロットルバルブの両自由端を通過した新気主流の領域はスロットルバルブ前傾自由端後方で大きく成長し、この前傾自由端後方における逆流域最下流端より上流であって逆流域と吸気管内壁に挟まれることとなる位置にEGRガス導入口を備えたことによりEGRガスが逆流域と干渉しにくくなり、より上流側にEGRガス導入口を配設することができる。これにより、分岐管までのEGRガスの滞留時間(距離)が長くなるとともに、新気主流の巻き込みにより吸気管内周の螺旋流れも強化され、新気とEGRガスの混合がより促進される。したがって、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減でき、また、新気主流域の大きな領域へEGRガスを導入するので逆流域へのEGRガス進入を防止でき、スロットルバルブへのデポジット形成を十分に防止できる。
【0019】
第2の発明によると、EGRガス導入口を吸気管内の新気流れに直交する方向に対し所定角度だけ下流方向に傾けたことにより、新気とEGRガスの衝突によりEGRガス吹き出し速度が低下するのを抑えることができ、かつスパイラル流れを強めることができる。したがって、新気とEGRガスの混合が促進され、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減できる。また、衝突により失速して吸気管中心へ流れ込むEGRガスの量も少なくなるので、EGRガスの逆流域への進入がさらに防止され、スロットルバルブへのデポジット形成を十分に防止できる。
【0020】
第3の発明によると、EGRガス導入口を吸気管内へ突出させるガイドパイプを備えたことにより、新気とEGRガスの衝突によりEGRガス吹き出し速度が低下するのを防止できる。また、新気主流がガイドパイプ方向に誘導されるので、さらにスパイラル流れを強めることができる。したがって、新気とEGRガスの混合がより促進され、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減できる。また、衝突により吸気管中心へ流れ込むEGRガスの量も少なくなるので、EGRガスが逆流域へ進入せず、スロットルバルブへのデポジット形成を十分に防止できる。
【0021】
第4の発明によると、EGRガス導入口の形状を長円形状に形成したことにより、吸気管内の主流域が狭くなるスロットルバルブ近傍にEGRガス導入口を配設できるので、分岐管入り口までのスパイラル流れが延長され、新気とEGRガスのミキシング時間を長くできる。したがって、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減でき、また、スロットルバルブへのデポジット形成を十分に防止できる。
【0022】
第5の発明によると、スロットルボディを含む吸気管がコレクタに対してスロットルバルブ軸芯を含む面に沿って曲がりを持っている場合に、EGRガス導入口を曲がりの外側から配したことにより、吸気管とコレクタが曲がりを持っている場合でもスロットルバルブ近傍にEGRガス導入口を配設できる。これにより、分岐管入り口までのスパイラル流れが延長され、新気とEGRガスのミキシング時間が長くできる。したがって、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減でき、また、スロットルバルブへのデポジット形成を十分に防止できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1、図2は第1の実施形態を示したものである。
【0026】
これについて説明すると、図中の20はエンジン、21は吸気マニホールド、22は排気マニホールドである。
【0027】
吸気マニホールド21は、吸気管23と、吸気管23に続く所定容積のコレクタ24と、コレクタ24からエンジン20の各気筒に接続する分岐管25から構成され、吸気管23の上流側に接続されたスロットルボディ26(スロットルチャンバー)にはスロットルバルブ27が介装される。
【0028】
排気マニホールド22は、エンジン20の各気筒に接続する分岐管28と、分岐管28が集合する排気管30から構成される。
【0029】
排気管30からはエンジン20の排気ガスの一部を吸気系に還流するためのEGR通路31(外部還流路)が分岐形成され、EGR通路31は吸気系のスロットルバルブ27の後方かつコレクタ24の上流の吸気管23に接続される。
【0030】
このような構成において、本発明では、EGR通路31から吸気管23にEGRガスを導入するEGRガス導入口34を、吸気管23断面の円周接線方向より開口するよう配設した。EGRガス導入口34の配設位置は吸気管23断面の円周接線方向であればどの位置でも良い。
【0031】
次に作用を説明するが、まず吸気系に還流されたEGRガスの挙動について考察する。
【0032】
図3は、エンジン回転数とスロットル開度で表した常用運転域及びEGR領域を示したものであり、常用運転域の中でEGRを利用する領域は、スロットル全開に近い高負荷領域とアイドル付近の低負荷領域を除いた領域となっている。
【0033】
また、図4、図5は、吸気管23内のスロットルバルブ27下流の流れを示したものであり、スロットルバルブ27の開口部を通る主流(上主流、下主流)に対して、スロットルバルブ27の背面には流れが下流側から上流側に循環する逆流域が存在する。逆流域の大きさは、図6に示すようにスロットル開度に依存しており、スロットル開度が大きくなるほど逆流域の大きさは小さくなる。この逆流域にEGRガスを導入すると新気との混合状態は良くなるがデポジット形成が強くなり、逆に、逆流域外にEGRガスを導入するとデポジット形成は弱くなるが新気との混合状態が悪化する。図7、図8はそれぞれ高負荷領域と低負荷領域における逆流域の形態を示している。
【0034】
次に、このような吸気管内の物理現象に対するEGRガス導入位置Aの影響を図9〜図13に基づき説明する。
【0035】
図9は、逆流域の下流よりEGRガスを水平導入した場合を示し、この場合、EGRガスはスロットルバルブ27の両自由端側を通った新気主流に挟まれて拡散できず、最短時間で下流に流されてしまうため、デポジット形成は防止できるものの、新気との混合状態が悪化する。
【0036】
図10は、スロットルバルブ27の近傍の逆流域内にEGRガスを水平導入した場合を示し、この場合、逆流域によって上流に戻されたEGRガスがスロットルバルブ27に直接当たってしまい、デポジット形成が強くなる。
【0037】
図11は、逆流域の先端付近にEGRガスを水平導入した場合を示し、この場合、スロットル開度によるエンジン負荷状態の変動の影響を受けやすく、EGRガスと新気の混合状態、デポジット形成防止がともに安定しない可能性がある。
【0038】
図12、図13は、吸気管23内に上下方向よりEGRガスを導入した場合を示し、逆流域の影響によるEGRガスと新気の混合状態及びデポジット形成防止に関する性能は図9、図10の水平方向導入と同様であり、図12の場合、流速によらずEGRガスは偏流となり新気との混合状態が悪化する。また、図13の場合、EGRガスの流速の大小により変化しやすく、具体的には、流速が強い場合はEGRガスが新気主流を横断して逆流域に達するのでデポジット形成が強くなり、流速が弱い場合は偏流となって新気との混合状態が悪化する。
【0039】
以上の知見から、逆流域に対するEGRガスと新気の混合促進とデポジット形成防止の両方を満足する要件は次のようになる。
【0040】
▲1▼逆流域を使用しない。
【0041】
▲2▼EGRガスの十分な滞留時間を保つ。
【0042】
▲3▼偏流の原因となる新気の主流つまりスロットルバルブ27の両自由端側を通った主流に混ぜる。
【0043】
本発明はこのような観点からなされたものである。
【0044】
図14、図15は、EGRガス導入口34からEGRガスが導入されているときの吸気管23内のスロットルバルブ27下流の流れを示し、吸気管23断面の円周接線上の一方向より集中的に導入されたEGRガスは、スロットルバルブ27の両自由端27a、27b側を通った新気主流に押されるとともに、吸気管23の内周下流方向のスパイラル流れを発生させ、EGRガスと新気とのミキシングを行う。
【0045】
これにより、EGRガスの滞留時間が長くなり、また、新気主流の領域である吸気管内周近傍にて合流するため偏流要因がなくなり、下流へのスパイラル流れにより外周から吸気管23中心に拡散が進行する。
【0046】
また、EGRガスは円周接線方向から導入されるので、スロットルバルブ27背面の逆流域にEGRガスが直接進入せず、スロットルバルブ27へのデポジット形成が防止される。
【0047】
図16、図17は、最上流の分岐管25入り口までのEGRガスの移動距離(滞留時間)およびEGR率の気筒分配バラツキ率を示したものであり、従来の移動距離に対して、本実施形態ではスパイラル流れによりEGRガスの移動距離が格段に長くなり(L1→L2に増大)、新気とEGRガスの混合が良好になり、EGR率の気筒分配バラツキ率が十分に小さくなる。
【0048】
また、図18は、デポジット形成低減に関する改善効果を説明する図であり、(a)は従来のEGRガスを吸気管23の中心方向に開口するEGR導入口34から導入する管中心方向導入方式を示し、(b)は本実施形態の吸気管23断面の円周接線方向に開口するEGR導入口34から導入する円周接線方向導入方式を示している。管中心方向導入方式に比べて円周接線方向導入方式ではEGRガスが逆流域に直接進入しないので、図19に示すようにどのEGR導入円周位置おいてもデポジット形成を十分に防止できる。
【0049】
この結果、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減でき、燃費及び排気性能を改善することができる。また、デポジット形成による吸気精度への影響を防止できる。
【0050】
また、EGRガス導入口34を鉛直下向きに開口させれば、EGRガス中の水分がエンジン停止後に凝集し、EGR通路31中に溜まるのを防止することができる。
【0051】
続いて、第2の実施形態について説明する。
【0052】
図20、図21はそのEGRガス導入部を示し、EGRガス導入口34をスロットルバルブ27の前傾自由端27b後方、すなわち主流域の最も大きい吸気管23内下流に配設している。
【0053】
これにより、EGRガス導入口34をさらにスロットルバルブ27に近い上流側に配設できるので、EGRガスの滞留時間が長くなるとともに新気主流の巻き込みで吸気管23内周のスパイラル流れも強化される。
【0054】
したがって、新気とEGRガスの混合がより促進され、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減できる。また、大きな新気主流域にEGRガスを導入することで、EGRガスが新気主流域を越えて逆流域へ進入するのを防止でき、スロットルバルブ27にデポジットが形成されるのを十分防止できる。
【0055】
続いて、第3の実施形態について説明する。
【0056】
図22、図23はそのEGRガス導入部を示し、EGRガス導入口34を吸気管23内の新気流れに直交する方向に対し所定の角度θだけ下流方向に傾けている。これにより、新気とEGRガスが衝突してEGRガス吹き出し速度が低下するのを緩和でき、かつスパイラル流れを強めることができる。
【0057】
したがって、新気とEGRガスの混合が促進され、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減することができる。また、衝突により吸気管23中心へ流れ込むEGRガスの量も少なくなるので、EGRガスの逆流域への進入がさらに防止され、スロットルバルブ27へのデポジット形成を十分に防止できる。
【0058】
続いて、第4の実施形態について説明する。
【0059】
図24、図25はそのEGRガス導入部を示し、EGRガス導入口34を吸気管23内へ突出させるガイドパイプ40を備えている。具体的には、吸気管23に設けた穴にガイドパイプ40が嵌挿され、その先端(EGRガス導入口34)が吸気管23の中心線付近まで突き出されている。
【0060】
これにより、ガイドパイプ40によって新気とEGRガスの衝突によるEGRガス吹き出し速度が低下するのが防止され、しかも、ガイドパイプ40方向に新気主流が誘導されるので、さらにスパイラル流れを強めることができる。
【0061】
したがって、新気とEGRガスの混合がより促進され、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減できる。また、新気とEGRガスの衝突によるEGRガスの吸気管中心への曲がりも無くなるので、EGRガスが逆流域へ進入しなくなり、スロットルバルブ27へのデポジット形成を十分に防止できる。
【0062】
続いて、第5の実施形態について説明する。
【0063】
図26はそのEGRガス導入部を示し、EGRガス導入口34の形状を新気流れ方向に長い長円形状に形成している。
【0064】
これにより、吸気管23内の逆流域が大きく主流域が狭くなるスロットルバルブ27近傍にEGRガス導入口34を配設できるので、最上流側の分岐管25入口までのスパイラル流れが延長され、新気とEGRガスのミキシング時間を長くすることができる。
【0065】
したがって、大量のEGR率のもとでも各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減でき、また、スロットルバルブ27へのデポジット形成を十分に防止することができる。
【0066】
続いて、第6の実施形態について説明する。
【0067】
図27はそのEGRガス導入部を示す。スロットルボディ26を含む吸気管23がコレクタ24に対してスロットルバルブ27の軸芯を含む面に沿って曲がりを持っている場合、曲がり内側で逆流域が大きく外側で主流域が大きくなるので、EGRガス導入口34を曲がりの外側から配設し、その曲がり角度に応じてEGRガス導入口34の位置補正している。
【0068】
これにより、吸気管23とコレクタ24が曲がりを有している場合でも、スロットルバルブ27近傍にEGRガス導入口34を配設できるので、最上流側の分岐管25入口までのスパイラル流れが延長され、新気とEGRガスのミキシング時間が長くできる。
【0069】
したがって、このように曲がりのある場合でも、各気筒間のEGR率のバラツキを十分に低減でき、また、スロットルバルブ27へのデポジット形成を十分に防止できる。
【0070】
続いて、第7の実施形態について説明する。
【0071】
図28、図29はそのEGRガス導入部を示し、ガスパイプ40の下流側にガスパイプ40に沿ってEGRガス吹き出し方向に延びる偏向リブ63が吸気管23内壁に鋳物で一体形成されている。
【0072】
これにより、新気主流が偏向リブ63によりEGRガス吹き出し方向に誘導されるので、スパイラル流れが強化されて新気とEGRガスのミキシングが促進され、大量のEGR率のもとでも各気筒間のバラツキを十分に低減できる。また、逆流域の形も変化し、EGRガス導入口34近傍で逆流域が小さくなるので、EGRガスを逆流域に干渉させないで吸気管23に導入することができ、スロットルバルブ27へのデポジット形成も防止できる。
【0073】
なお、吸気管23に曲がりがない場合、EGRガス導入口34は、新気主流が広く逆流域が遠くなる前傾自由端27b後方に設けるほうが良いが、EGR通路31のレイアウトの制約、あるいは、前傾自由端27b後方に設けるとEGRガス導入口34が鉛直上向きに開口して水溜まりが発生してしまうなどの理由により、EGRガス導入口34をスロットルバルブ27の後傾自由端27a後方に設けざるを得ない場合に本実施形態は有効で、本実施形態のように偏向リブ63を設けることにより後傾自由端27a後方に設けた場合であっても、EGR率の分配性能およびデポジット形成防止の両面で前傾自由端27b側に設けた場合と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す構成図である。
【図2】そのガス導入口の配置図である。
【図3】EGR領域の特性図である。
【図4】スロットルバルブ下流の流れを示す説明図である。
【図5】スロットルバルブ下流の流れを示す説明図である。
【図6】スロットル開度と逆流域の大きさの関係を示す特性図である。
【図7】負荷条件による逆流域の変化を示す説明図である。
【図8】負荷条件による逆流域の変化を示す説明図である。
【図9】EGRガス導入位置とEGRガス拡散状態を示す説明図である。
【図10】EGRガス導入位置とEGRガス拡散状態を示す説明図である。
【図11】EGRガス導入位置とEGRガス拡散状態を示す説明図である。
【図12】EGRガス導入位置とEGRガス拡散状態を示す説明図である。
【図13】EGRガス導入位置とEGRガス拡散状態を示す説明図である。
【図14】本発明の作用説明図である。
【図15】同じく作用説明図である。
【図16】EGR率気筒分配バラツキの改善効果の説明図である。
【図17】EGR率気筒分配バラツキの改善効果の説明図である。
【図18】デポジット形成低減に関する改善効果の説明図で、(a)は管中心方向導入方式(b)は円周接線方向導入方式を示す。
【図19】デポジット形成低減に関する改善効果の説明図である。
【図20】第2の実施形態を示す部分構成図である。
【図21】そのガス導入口の配置図である。
【図22】第3の実施形態を示す部分構成図である。
【図23】同じくその部分構成図である。
【図24】第4の実施形態を示す部分構成図である。
【図25】そのガス導入口の配置図である。
【図26】第5の実施形態を示す部分構成図である。
【図27】第6の実施形態を示す部分構成図である。
【図28】第7の実施形態を示す部分構成図である。
【図29】同じく第7の実施形態を示す部分構成図である。
【図30】従来例の部分断面図である。
【図31】従来例の部分斜視図である。
【図32】従来例の概略構成図である。
【符号の説明】
20 エンジン
23 吸気管
24 コレクタ
25 分岐管
26 スロットルボディ
27 スロットルバルブ
27a 後傾自由端
27b 前傾自由端
30 排気管
31 EGR通路(外部還流路)
34 EGRガス導入口
40 ガイドパイプ
63 偏向リブ
Claims (5)
- 各気筒につながる分岐管およびコレクタを備えた吸気管の上流側にスロットルバルブを介装した吸気系を持ち、排気系から外部還流路を介しEGRガスを吸気系のスロットルバルブ後方かつコレクタ上流の吸気管に導入するエンジンの排気ガス還流装置において、
外部還流路の吸気管へのEGRガス導入口を、吸気管断面の円周接線上の一方向から、かつEGRガス導入時にスロットルバルブの前傾自由端後方における逆流域最下流端より上流であって逆流域と吸気管内壁に挟まれることとなる位置に配設したことを特徴とするエンジンの排気ガス還流装置。 - EGRガス導入口を吸気管内の新気流れに直交する方向に対し所定角度だけ下流方向に傾けたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気ガス還流装置。
- EGRガス導入口を吸気管内へ突出させるガイドパイプを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの排気ガス還流装置。
- EGRガス導入口の形状を新気流れ方向に長い長円形状に形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のエンジンの排気ガス還流装置。
- 各気筒につながる分岐管およびコレクタを備えた吸気管の上流側にスロットルバルブを介装した吸気系を持ち、排気系から外部還流路を介しEGRガスを吸気系のスロットルバルブ後方かつコレクタ上流の吸気管に導入するエンジンの排気ガス還流装置において、
外部還流路の吸気管へのEGRガス導入口を、吸気管断面の円周接線上の一方向から配設し、スロットルボディを含む吸気管がコレクタに対してスロットルバルブ軸芯を含む面に沿って曲がりを持っている場合、EGRガス導入口を曲がりの外側に配したことを特徴とするエンジンの排気ガス還流装置。
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