JP3674741B2 - 永久磁石同期電動機の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、永久磁石同期電動機の制御装置、特に永久磁石同期電動機の弱め磁束運転制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に永久磁石同期電動機制御装置の従来例を示す。
この回路は、コンバータ1、インバータ2、電流検出器(電流センサ)3、永久磁石同期電動機(PM)4、これにつながる磁極位置センサ5、速度センサ6、およびトルク指令を受けてインバータ2にゲートパルス信号を与える制御装置7等より構成される。
【0003】
上記制御装置は以下のように構成される。
ここでは、回転子上の永久磁石が作り出す磁束と同期して回転する回転座標系で、磁束方向をd軸とし、それに直交する方向をq軸とするdq座標を考え、永久磁石同期電動機の電流検出値IV,IWをdq座標電流検出値Id,Iqに変換する3相/2相(3/2)変換器701、トルク指令値とコンバータの出力電圧値,速度センサの検出値ωに応じてd軸電流指令値,q軸電流指令値を演算する電流指令演算器702、d軸,q軸電流検出値をd軸,q軸電流指令値に追従させる電流調節器703、dq座標上の2相電圧指令値Vd *,Vq *を大きさ|V1|,d軸を基準とする角度δ1での極座標形式で表現される電圧指令ベクトルに変換する極座標変換器704、位置センサの検出値θと電圧指令ベクトルの角度δ1を加える加算器705、電圧指令ベクトルと同じ電圧をインバータで出力するための、ゲートパルス信号を演算するPWM演算器706等から構成される。
【0004】
その動作について説明する。
電流センサ3により検出される相電流検出値は、位置センサ5により検出される磁極位置信号θを用いて、3/2変換器701で座標変換され、d軸,q軸電流検出値に変換される。一方、d軸,q軸電流指令値Id * ,Iq * は、電流指令演算器702においてトルク指令値,コンバータ1の出力電圧値,速度センサ6の検出値ω等を用いて演算される。このd軸,q軸電流検出値をその指令値に追従させる電流調節器703により、d軸,q軸電圧指令値が得られる。この電圧指令値は、極座標変換器704により電圧の大きさ|V1 |と角度指令値δ1 に変換される。なお、角度指令値δ1 は同期電動機の負荷角または内部相差角と呼ばれるが、上記演算にて得られるδ1 を以下では第1の負荷角指令値と呼ぶ。加算器705ではこの第1の負荷角指令値と磁極位置信号とが加算され、電圧の大きさ|V1 |と角度(δ1 +θ)がPWM演算器706に入力され、ここで、その大きさと角度に対応するパルスパターンが演算される。このパルスパターンをインバータ2にゲートパルス信号として与えることで、永久磁石同期電動機4を所望の態様で駆動することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、永久磁石による誘起電圧は回転速度に比例して増加する。このため、高速時には誘起電圧がインバータなどの電力変換器が出力し得る最大電圧を超えて制御不能になることがある。また、定出力特性が要求される電気自動車などの用途では、電機子反作用磁束を利用した弱め磁束制御を行なうことが、電力変換器の容量を小さくする上で効果的であり、定出力特性が得られるだけでなく誘起電圧をインバータが出力し得る電圧以下にすることができる。なお、弱め磁束制御は具体的には、永久磁石のつくる磁束と逆方向の起磁力をつくる電流、すなわち負のd軸電流を流して行なっている。
【0006】
図8に弱め磁束制御時の電圧ベクトル例を示す。同図の実線の半円はインバータの出力し得る最大電圧の軌跡、点線の半円は制御上の電圧余裕がある場合の出力電圧の軌跡を示し、V,V’は各場合の電圧ベクトル、I,I’は各場合の電流ベクトルを示す。
永久磁石同期電動機の誘起電圧がインバータの出力電圧よりも高い場合、その差の電圧を負のd軸電流を流し電機子反作用を利用することで補う、弱め磁束制御を行なっている。
【0007】
しかし、図7に示す従来例では、誘起電圧の上限とインバータが出力し得る最大電圧との間には電圧余裕が必要である。なぜなら、誘起電圧が最大電圧を少しでも超えると所望のトルクが得られなくなり、最悪の場合は制御系が不安定となり制御不能となるからである。そのため、上記の電圧余裕はインバータの最大電圧の10%程度にする場合もあるが、これにより出力可能な電圧が低下する。このことは、大形で高価なインバータが必要になったり、より大きなd軸電流を流すことになり、電動機が大形化し高価になるなどの問題が生じる。
【0008】
上記の問題を解決するため、例えば特開平9−47100号に示すような方式が提案されている(提案方式ともいう)。この方式によれば、中・高速時のインバータ出力電圧をインバータが出力可能な最大電圧にし得るので、上記のような電圧余裕は必要なく、その分インバータや電動機を小形化できる。しかし、この方式は特定の永久磁石同期電動機にしか適用できない。以下にその理由を示す。ところで、永久磁石同期電動機のトルクτはPf を極対数、ψm を磁束、Ld ,Lq をd軸,q軸の各インダクタンスとして、次の(1)式のように表わされる。
τ=Pf {ψm Iq +(Ld −Lq )Id Iq } …(1)
【0009】
永久磁石同期電動機の回転子の構造は、回転子表面に磁石を取り付けた表面磁石構造と、回転子内部に磁石を取り付けた埋込磁石構造が一般的である。前者ではdq直交座標系で表わしたd軸インダクタンスとq軸インダクタンスは等しいが、後者ではd軸インダクタンスよりもq軸インダクタンスの方が大きくなる突極性を有している。このため、前者の場合はトルクはd軸電流には無関係でq軸電流に比例するが、後者の場合はトルクはd軸電流,q軸電流の双方の関数となる。すなわち、上記提案方式では前者の電動機を対象としており、後者のように突極性を有する電動機には適用すると、所望のトルクを得られないという問題がある。
したがって、この発明の課題は、永久磁石同期電動機の回転子の構造に関わらず、所望のトルクを得られるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決すべく、請求項1の発明では、回転子に永久磁石を用いた永久磁石同期電動機と、この電動機に電力を供給する電力変換器と、この電力変換器を制御する制御装置と、前記電動機のトルク指令値から電動機の電流指令値を求める電流指令演算手段と、この電流指令値と電流検出値とから電動機の電圧指令値を求める電圧指令演算手段と、この電圧指令値を電圧の大きさ指令値と負荷角に相当する第1の負荷角指令値で示される極座標形式の電圧指令ベクトルに変換する変換手段と、前記電圧の大きさ指令値の上限を設定する電圧制限手段と、電動機のトルクを演算するトルク演算手段と、トルク指令値に対してトルク演算手段にて求めたトルク演算値をフィードバックして第2の負荷角指令値を求める負荷角指令値演算手段と、前記電圧の大きさ指令値が電圧制限手段によって制限されたときは、前記第1の負荷角指令値に代えて第2の負荷角指令値から電圧指令ベクトルを演算するように切り換える切換手段とを設けるようにしている。
【0011】
請求項2の発明では、回転子に永久磁石を用いた永久磁石同期電動機と、この電動機に電力を供給する電力変換器と、この電力変換器を制御する制御装置と、前記電動機のトルク指令値から電動機の電流指令値を求める電流指令演算手段と、この電流指令値と電流検出値とから電動機の電圧指令値を求める電圧指令演算手段と、この電圧指令値を電圧の大きさ指令値と負荷角に相当する第1の負荷角指令値で示される極座標形式の電圧指令ベクトルに変換する変換手段と、前記電圧の大きさ指令値の上限を設定する電圧制限手段と、電動機のトルクを演算するトルク演算手段と、トルク指令値に対してトルク演算手段にて求めたトルク演算値をフィードバックして負荷角指令値の補正値を求める補正演算手段とを備え、前記電圧の大きさ指令値が電圧制限手段によって制限されたときは、前記第1の負荷角指令値に前記補正値を加算した第2の負荷角指令値を与えて電圧指令ベクトルを演算するようにしている。
【0012】
上記請求項1または2の発明においては、前記電力変換器として電圧形インバータを用い、前記電圧の大きさ指令値が電圧制限手段で制限されないときは電圧形インバータにパルス幅制御をさせ、電圧制限手段で制限されるときは電圧形インバータに方形波電圧を出力させるよう電圧形インバータへのゲートパルス信号を切り換えるゲートパルス信号切換手段を設けることができる(請求項3の発明)。
請求項1ないし3のいずれかに記載の発明では、前記トルク演算手段では、永久磁石のつくる磁束方向の起磁力を生じるd軸電流およびこれに直交するq軸電流と、永久磁石同期電動機の電気定数とからトルクを演算することができ(請求項4の発明)、または、前記永久磁石同期電動機の端子電圧を検出する検出手段を付加し、前記トルク演算手段では、永久磁石同期電動機の前記端子電圧検出値,電気定数,電流,磁極位置信号および回転速度からトルクを演算することができる(請求項5の発明)。
【0013】
上記請求項1または2の発明においては、前記トルク演算手段では、前記電圧制限手段によって制限された電圧の大きさ指令値,第2の負荷角指令値,永久磁石同期電動機の電気定数,電流および回転速度からトルクを演算することができ(請求項6の発明)、上記請求項3の発明においては、前記トルク演算手段では、前記電圧形インバータが方形波電圧を出力した場合の方形波電圧値,第2の負荷角指令値,永久磁石同期電動機の電気定数,電流および回転速度からトルクを演算することができる(請求項7の発明)。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1の実施の形態を示す構成図である。
図7に示す従来例と異なる点は、極座標変換器704の出力である電圧の大きさの指令値を或る値に制限する電圧制限手段としての電圧リミッタ707と、トルクを推定演算するトルク演算器712と、トルク指令値とトルク推定(演算)値との偏差を無くすように負荷角を調整し、第2の負荷角指令値を出力する負荷角調節器710と、第2の負荷角指令値の急激な変化を抑えるためのローパスフィルタ(LPF)711と、第1の負荷角指令値δ1 と第2の負荷角指令値δ2 とを切り換える切換器708と、負荷角の切り換えを判断する角度切換判断器709とを付加した点にある。
このような構成により、極座標変換器704の出力である電圧の大きさの指令値が電圧リミッタ値よりも大きい場合は、電圧の大きさの指令値は電圧リミッタ707により電圧リミッタ値に制限されるとともに、このことを角度切換判断器709で判断して、負荷角指令値を第1の負荷角指令値δ1 の代わりに、第2の負荷角指令値δ2 を用いてインバータ2に対する電圧指令ベクトルを演算するようにしている。
【0015】
すなわち、図8で説明したように弱め磁束制御時には常に負のd軸電流を流す必要があるが、インバータの出力し得る電圧を高くすることで、誘起電圧とインバータ出力電圧との差を小さくし、その分、d軸電流を減少させるものである。このため、図8に示すように、制御上の電圧余裕がある場合の電流ベクトルI’のd軸電流成分Id ’よりも、電流ベクトルIのd軸電流成分Id の方が小さくなっている。
また、弱め磁束制御を行ない、出力電圧Vが一定の場合でのトルクと負荷角との関係は、例えば図2に示すように、負荷角が0度から90度の範囲では、トルクは負荷角に応じて単調増加であるため、トルク指令値に対するトルク演算値の偏差を無くすように負荷角を調節する構成とすることにより、出力電圧一定の条件下でトルクを安定に制御することができる。なお、トルクを検出するのにトルクメータ等の機器を用いると、コスト等の関係から適用できる範囲が限定されることもあるため、ここでは以下のようにしている。
【0016】
トルクを演算により求める第1の方法は、d軸,q軸電流検出値を先の(1)式に代入して求める方法である。
第2の方法は、d軸,q軸電圧を下記数1として示される(2)式によって求め、d軸,q軸の電圧,電流から下記数2として示される(3)式によって出力Pを求め、これを下記数3として示される(4)式の如く回転速度ωで除算して求める方法である。
【数1】
【数2】
【数3】
【0017】
図3はこの発明の第2の実施の形態を示す構成図である。
図7に示す従来例と異なる点は、極座標変換器704の出力である電圧の大きさの指令値を或る値に制限する電圧リミッタ707と、トルクを推定演算するトルク演算器712と、トルク指令値とトルク推定値との偏差を無くすように負荷角指令値を補正するための補正値を演算する負荷角補正器720と、負荷角指令値の急激な変化を抑えるためのローパスフィルタ721と、第1の負荷角指令値δ1 に負荷角指令の補正値を加算する加算器722とを付加した点である。
このような構成により、極座標変換器704の出力である電圧の大きさの指令値が電圧リミッタ値よりも大きい場合は、電圧の大きさの指令値は電圧リミッタ707により電圧リミッタ値に制限されるとともに、加算器722により第1の負荷角指令値δ1 に、負荷角補正器720からの補正値が加算されて第2の負荷角指令値δ2 を得、これを用いてインバータ2に対する電圧指令ベクトルを演算する。
【0018】
図4はこの発明の第3の実施の形態を示す構成図である。
これは図1に示すものに対し、PWM演算器706の入力である電圧指令ベクトルの大きさと角度とを用い、方形波電圧を出力するのに必要な同期PWMのゲートパルス信号を作成する方形波電圧演算器713と、この方形波電圧演算器713の出力とPWM演算器706の出力との切り換えを行なう切換器724と、コンバータの出力電圧値と電圧リミッタ値と角度切換判断器709の出力とから、インバータ2に入力するゲートパルス信号を選択する切換器715とを付加して構成される。
このような構成により、電圧指令ベクトルの大きさがPWM演算器706の最大出力電圧よりも大きくなるときは、インバータ2に入力するゲートパルス信号として、PWM演算器706の出力から方形波電圧演算器713の出力へ切り換えるようにする。
【0019】
すなわち、出力電圧一定の条件下でトルクの制御をするために、インバータの最大基本波電圧である方形波電圧を用いるものである。方形波電圧とPWM方式による線間電圧波形例を図5に示す。同図(a)は方形波電圧の例、(b)はPWM電圧の例である。
つまり、コンバータの出力電圧をEdとすると、方形波電圧の線間基本波電圧Vl1は次の数4として示される(5)式で表わされる。一方、通常用いられているPWM方式である正弦波,三角波比較PWM方式の線間基本波電圧Vp1(変調度=1)は次の数5として示される(6)式で表わされる。
【0020】
【数4】
【数5】
すなわち、方形波電圧の線間基本波電圧はPWM方式の線間基本波電圧に比べて27%も高くなり、この電圧増加により同一のトルクまたは出力を得るための電流を低減でき、機器の小型化が可能となる。また、方形波電圧を用いることにより、スイッチング回数の減少によるスイッチング損失を低減でき、機器の高効率化が可能となる。
【0021】
図6はこの発明の第4の実施の形態を示す構成図である。
これは図1に示すものに対し、インバータの出力電圧を検出する電圧検出器8を設けた点が特徴である。トルク演算器712に、電圧検出器8で検出された電動機の端子電圧,電動機の電気定数,電流,磁極位置および回転速度を入力し、検出された端子電圧値の基本波振幅を電圧の大きさ|V|とし、この検出電圧の位相と電動機の位置から負荷角δを求め、これら諸量を(2)〜(4)式に代入してトルクを演算するようにしたものである。
【0022】
トルクの演算を、図6では(2)〜(4)式を利用して行なうようにしているが、図1,図3の例のように、電圧検出器8を設けず、電圧リミッタ707によって電圧の大きさが制限される場合は、その制限値を電圧の大きさ|V|として用いることができ、または、図4の例のようにインバータが方形波電圧を出力する場合は、その方形波電圧値を電圧の大きさ|V|として用いることが可能であることは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】
請求項1または2の発明によれば、永久磁石同期電動機を弱め磁束制御するに当たり、第1の負荷角指令値に代えて第2の負荷角指令値、または第1の負荷角指令値に補正値を加算したものを用いることで、出力電圧一定の条件の下でトルクを制御することが可能となり、従来必要であった電圧余裕を不要にし得るという利点が得られる。その結果、出力電圧が増加し、弱め磁束制御に必要なd軸電流成分が減少し、同一のトルクまたは出力を得る場合の機器の小型化,低コスト化が可能となる。
請求項3の発明では、請求項1または2の発明において、インバータの最大基本波電圧である方形波電圧を用いることで、PWM方式よりも出力電圧が増加し弱め磁束制御に必要なd軸電流成分が減少し、同一のトルクまたは出力を得る場合の機器の小型化,低コスト化が可能になるだけでなく、スイッチング損失が低減し、機器効率を高めることが可能となる。
【0024】
請求項4の発明では、請求項1ないし3の発明において、d軸,q軸電流検出値を用いることで、掛算のみの簡単な演算でトルク演算が可能となり、高速かつ高価な演算器が不要となる。
請求項5の発明では、請求項1ないし3の発明において、電動機の端子電圧,電動機の電機子抵抗,電流,磁極位置信号,回転速度を用いてトルクを演算するようにしたので、電動機磁束やd軸,q軸インダクタンスが変動した場合でも、トルク制御性能の低下を最小にすることができる。
【0025】
請求項6の発明では、請求項1または2の発明において、電圧リミッタ値,第2の負荷角指令値,電動機電流,巻線抵抗および回転速度からトルクを演算するようにしたので、電動機磁束やd軸,q軸インダクタンスが変動した場合でも、トルク制御性能の低下を最小にすることができる。
請求項7の発明では、請求項3の発明において、方形波電圧の出力電圧,第2の負荷角指令値,電動機の巻線抵抗および回転速度からトルクを演算するようにしたので、電動機磁束やd軸,q軸インダクタンスが変動した場合でも、トルク制御性能の低下を最小にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示す構成図である。
【図2】弱め磁束制御時の負荷角とトルクの関係説明図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態を示す構成図である。
【図4】この発明の第3の実施の形態を示す構成図である。
【図5】方形波電圧波形とPWM電圧波形の説明図である。
【図6】この発明の第4の実施の形態を示す構成図である。
【図7】従来例を示す構成図である。
【図8】弱め磁束制御時の電圧ベクトル説明図である。
【符号の説明】
1…コンバータ、2…インバータ、3…電流センサ、4…永久磁石同期電動機(PM)、5…磁極位置センサ、6…速度センサ、7…制御装置、701…3相/2相(3/2)変換器、702…電流指令演算器、703…電流調節器、704…極座標変換器、705,722…加算器、706…PWM演算器、707…電圧リミッタ、708,714…切換器、709…角度切換判断器、710…負荷角調節器、711,721…ローパスフィルタ(LPF)、712…トルク演算器、,715…パルス切換判断器、720…負荷角補正器、8…電圧検出器。
Claims (7)
- 回転子に永久磁石を用いた永久磁石同期電動機と、この電動機に電力を供給する電力変換器と、この電力変換器を制御する制御装置と、前記電動機のトルク指令値から電動機の電流指令値を求める電流指令演算手段と、この電流指令値と電流検出値とから電動機の電圧指令値を求める電圧指令演算手段と、この電圧指令値を電圧の大きさ指令値と負荷角に相当する第1の負荷角指令値で示される極座標形式の電圧指令ベクトルに変換する変換手段と、前記電圧の大きさ指令値の上限を設定する電圧制限手段と、電動機のトルクを演算するトルク演算手段と、トルク指令値に対してトルク演算手段にて求めたトルク演算値をフィードバックして第2の負荷角指令値を求める負荷角指令値演算手段と、前記電圧の大きさ指令値が電圧制限手段によって制限されたときは、前記第1の負荷角指令値に代えて第2の負荷角指令値から電圧指令ベクトルを演算するように切り換える切換手段とを設けたことを特徴とする永久磁石同期電動機の制御装置。
- 回転子に永久磁石を用いた永久磁石同期電動機と、この電動機に電力を供給する電力変換器と、この電力変換器を制御する制御装置と、前記電動機のトルク指令値から電動機の電流指令値を求める電流指令演算手段と、この電流指令値と電流検出値とから電動機の電圧指令値を求める電圧指令演算手段と、この電圧指令値を電圧の大きさ指令値と負荷角に相当する第1の負荷角指令値で示される極座標形式の電圧指令ベクトルに変換する変換手段と、前記電圧の大きさ指令値の上限を設定する電圧制限手段と、電動機のトルクを演算するトルク演算手段と、トルク指令値に対してトルク演算手段にて求めたトルク演算値をフィードバックして負荷角指令値の補正値を求める補正演算手段とを備え、前記電圧の大きさ指令値が電圧制限手段によって制限されたときは、前記第1の負荷角指令値に前記補正値を加算した第2の負荷角指令値を与えて電圧指令ベクトルを演算することを特徴とする永久磁石同期電動機の制御装置。
- 前記電力変換器として電圧形インバータを用い、前記電圧の大きさ指令値が電圧制限手段で制限されないときは電圧形インバータにパルス幅制御をさせ、電圧制限手段で制限されるときは電圧形インバータに方形波電圧を出力させるよう電圧形インバータへのゲートパルス信号を切り換えるゲートパルス信号切換手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
- 前記トルク演算手段では、永久磁石のつくる磁束方向の起磁力を生じるd軸電流およびこれに直交するq軸電流と、永久磁石同期電動機の電気定数とからトルクを演算することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
- 前記永久磁石同期電動機の端子電圧を検出する検出手段を付加し、前記トルク演算手段では、永久磁石同期電動機の前記端子電圧検出値,電気定数,電流,磁極位置信号および回転速度からトルクを演算することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
- 前記トルク演算手段では、前記電圧制限手段によって制限された電圧の大きさ指令値,第2の負荷角指令値,永久磁石同期電動機の電気定数,電流および回転速度からトルクを演算することを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
- 前記トルク演算手段では、前記電圧形インバータが方形波電圧を出力した場合の方形波電圧値,第2の負荷角指令値,永久磁石同期電動機の電気定数,電流および回転速度からトルクを演算することを特徴とする請求項3に記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
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