JP3668630B2 - 清掃用シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、清掃用シートに関する。さらに詳しく言うと、本発明は、フローリングやビニール床等の床の上のホコリ、パン屑、髪の毛等のゴミや汚れ、さらにはピアノやタンス等の家具のホコリ等を拭き取るための刷毛を有する清掃用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、束子のように基材上に刷毛を有する刷毛構造の掃除用具が公知である。しかし、刷毛構造の掃除用具は、主に汚れを擦り取るために用いられるものであって、家庭のフローリングやビニール等の床に使用すると素材を傷つけてしまう。そのため、刷毛として、柔らかい糸や繊維構造体を使用した掃除用具が種々開発されている。
【0003】
例えば、特開平7−184815号公報には、ネット構造体に短繊維を複合されたシート構造体が開示されている。このシート構造体は、床面を傷つけることはないが、シートの表面のみでしかホコリや汚れを取ることができない。さらに、糸を使用したモップも上記刷毛構造と同様の構造を有するものとして知られているが、このようなモップ形状のものには、糸の根元に汚れが入り込まず、シート構造体の活用効率が悪く、シート構造体の外周のみ汚れる傾向がある。これは、構成される繊維や糸1本1本の根元が掃除対象物と接することがなく、従ってそれを吸い上げることができないことが原因となっている。また、シート構造体の外周の刷毛部が密なために、外周でホコリ等を塞ぎ止めてしまうことも原因となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、ホコリやゴミの捕捉や汚れの拭き取りを、刷毛全体を用いてシート全体で行なうことができ、ホコリやゴミの捕捉性、保持性等を改良した清掃用シートを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、前記刷毛帯を離間して並置することにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させた。
さらに、前記刷毛帯を基材シートの長手方向に対して斜めに形成すること、さらには斜めに形成された刷毛帯に1以上の屈曲点または変曲点を持たせることにより、ホコリ、パン屑、髪の毛等のゴミ、汚れにおける拭き取り機能を大幅に向上させることに成功した。
【0006】
すなわち、本発明は、基材シートの少なくとも一方の表面上に多数の刷毛帯を有する清掃用シートであって、前記刷毛帯が前記基材シートの一方向に間欠的に形成され、前記一方向において隣り合う前記刷毛帯と前記刷毛帯との間には前記一方向と交差する方向に複数条の長繊維フィラメントが延びており、前記刷毛帯はまた、1の刷毛帯の刷毛の先端部と前記交差する方向において前記刷毛帯と隣り合う刷毛帯の刷毛の先端部とが概ね接触しないように、前記交差する方向へ離間して並置されており、かつ前記刷毛帯が前記長繊維フィラメントの繊維方向に対して斜めの方向に形成されていることを特徴とする清掃用シート。
かかる本発明には、下記の好ましい実施態様がある。
(1)刷毛帯の刷毛の長さが5mm〜20mmである。
(2)刷毛の先端間の離間距離が30mm以下である。
(3)前記長繊維フィラメントに対して斜めの方向に形成されている前記刷毛帯が、1以上の屈曲点または変曲点を有する。
(4)刷毛が捲縮を有するものである。
(5)刷毛が油剤を含有する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る清掃用シートを添付の図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、本発明に係る清掃用シート1の平面図を示す。図3は、図2における線A〜A′に沿った断面図を示す。また、図4及び図5は、それぞれ図1及び図2の清掃用シートにおける刷毛帯を設ける前の状態を示す平面図である。
【0008】
これらの図に示されるように、清掃用シート1は、刷毛帯3が基材シート2上に溶着線5で固定されている。刷毛帯3は、長繊維フィラメント7を切断することにより設けられる。刷毛帯3は、基材シート2の一方の表面上のみに設けられていてもよいが、図3に示されるように、基材シートの両面に設けられていてもよい。両面に設けられることにより、シートの嵩が増し、大きなゴミが取り込みやすくなるとともに、クッション性も向上する。また、両面を使用することができるので、無駄がなく経済性にも優れる。
【0009】
図3に示されるように、刷毛帯3は、刷毛帯3の刷毛4が、隣り合う刷毛帯3′の刷毛4′と互いの先端部同士が概ね接触しないように設けられることを要件とする。隣り合う刷毛帯3の刷毛4の先端部同士の離間距離は30mm以下であることが好ましい。30mmを超えると、刷毛が無い空間部分が広すぎるため、全体のゴミ、ホコリ捕捉性に影響するため好ましくない。
なお、隣り合う刷毛帯3,3′の刷毛4,4′の先端部同士が接触しないようにするためには、長繊維フィラメント7が捲縮を有するものであることが好ましい。
【0010】
刷毛の先端部を離間させるためには、
1)刷毛が捲縮を有する場合には、長繊維フィラメントを伸長した状態で基材シートと接合、切断を行なうことにより、切断後の繊維が収縮し、刷毛の先端間が離間する。基材シートが伸びない素材の場合はさらに離間させやすい。;
2)切断後の繊維を毛羽立たせることにより、厚み方向へと繊維が動き、起毛先端間が離間する。毛羽立たせる方法としては、a)ブラシ等で機械的にかきあげる、b)エアーを吹き付けることにより空気の力で毛羽立たせる、c)サクション等で毛羽を吸い付けて立たせる、等が挙げられる;及び
3)基材シートに伸長性を有するシートを用い、接合、切断後基材シートを伸長させることにより起毛先端間が離間する、等の方法が好ましく用いられる。これらの中でも、上記1)と2)のa)の方法が特に好ましく用いられる。
【0011】
図1及び図2に示すように、刷毛帯3は、長繊維フィラメントの繊維方向に対して斜めに設けられていることを要件とし、それにより、拭き残しを有効に防止することができる。特に、図2に示すように、刷毛帯3が長手方向に向かって屈曲点を有する場合には、刷毛が無い空間が1直線に並ぶことが無いため、ゴミ、汚れの吹き残しが無く、好ましい。すなわち、どの方向へ清掃用シートを移動させても、ホコリやゴミが必ず刷毛に当り、捕捉される。なお、図6に示すように、刷毛帯3が清掃用シートの長手方向と垂直に設けられている場合には、拭き残しが発生し、好ましくない。
【0012】
清掃用シート1の基材シート2は、特に限定されないが、モップ等の道具を用いるフロア用お掃除シートとして用いる場合には、長繊維フィラメントの流れ方向の長さが概ね25〜80cm、横方向の長さが概ね20〜30cmであることが好ましい。
【0013】
溶着線5の間隔は、約5〜60であることが好ましい。5mm未満となると、その溶着線間で切断され形成された刷毛は、長さが短いためにゴミやホコリを刷毛表面でしか捕らえることができず、絡み付き、包含といった保持するための刷毛の効果が発揮されず、その結果、拭き取り効果において劣ることとなり、好ましくない。また、60mmを超えると、刷毛は長くなり毛が寝やすくなるために、刷毛と刷毛の間にゴミを取り込むといった、刷毛の機能を十分に果たせなくなるため好ましくない。
【0014】
溶着線5の形状は、長繊維フィラメントの繊維方向に対してクロスする方向に伸長するものであれば特に限定されず、図1及び図2に示す形状以外のものであってもよい。
また、溶着は、熱溶着シール、超音波溶着シール等の手段を用いることが好ましく、中でも熱溶着シールが好ましい。また、溶着の代わりに、接着剤、縫製等により繊維を固定することも可能である。
【0015】
なお、刷毛帯3は、基材シート2の全体に設けられていてもよいが、図1及び図2に示すように、基材シート1の長手方向またはそれに垂直な方向の両端部に、刷毛部のない領域9を設けることもできる。この刷毛部を設けない領域9が存在する場合には、特開平9−149873号公報の図1に示すように、この領域9を折り返すことにより、本発明の清掃用シート1をモップの柄等に容易に取り付けることができる。なお、この領域9はその部分の強度を向上させるために、基材シート9を折り返して2重にすることもできるし、別のシートを重ね、貼り合わせることも可能である。また、図示していないが、モップの柄等への着脱をより容易にするために、領域9に切り込み等を設けることもできる。
【0016】
清掃用シート1に用いられる基材シート2は、特に限定されないが、不織布、樹脂フィルム、合成繊維を含んだ布等、使用に耐えうる強度を有するものであれば、どのようなものでも使用可能である。中でも強度において、ポリエチレンとポリエステルの複合繊維からなるスパンボンド不織布が好ましい。
【0017】
また、清掃用シート1の製造に用いられる長繊維フィラメント7は、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等から製造される。一般的にトウと呼ばれる長繊維束が使用される。中でも、ポリエチレンとポリエステルの複合繊維からなるものを用いることが好ましい。
刷毛4は、捲縮を有するものであることが好ましく、長繊維フィラメントを機械捲縮、熱捲縮等の手段により捲縮したものであることが好ましい。なお、捲縮を設ける場合は、その捲縮数は、1インチ(2.54cm)当り5山から25山であることが好ましい。捲縮数が5山未満となると、ゴミの拭き取り機能、保持機能に支障をきたし、25山を超えると、繊維の製造における加工特性が悪化し、実用性に乏しい。
【0018】
清掃用シートの製造例を以下説明する。
図4及び図5に示すように、長繊維フィラメント7を開繊し、おおむね100mm〜200mmの幅に広げた後、基材シート2と接合する。接合は、長繊維フィラメント7の繊維の流れ方向に対してクロスする方向に伸長する溶着線5により、長繊維フィラメント7を基材シート2に溶着することにより行われる。次いで、その溶着線の間の切断線6で長繊維フィラメント7を切断して、刷毛帯3を形成する。刷毛帯3の刷毛4の長さは、5〜20mmであることが好ましい。5mm未満となると、刷毛の長さが短いため、ゴミやホコリを刷毛表面でしか捕らえることができず、絡み付き、包含といった保持するための刷毛の効果が発揮されず、その結果拭き取り機能において劣ることとなり、好ましくない。また、20mmを超えると、刷毛は長くなり毛が寝やすくなるために、刷毛と刷毛の間にゴミを取り込むといった、刷毛の機能を十分に果たせなくなるため好ましくない。
なお、切断線6は、一般的には、図4、5に示すように、溶着線5に平行に設けられるが、切断線6と溶着線5は、平行でなくてもよく、刷毛帯3が清掃用シートの長手方向に対して斜めになるように切断線6を設ければよい。
【0019】
なお、本発明の1好適例として、図7に示すように、1の刷毛帯3において、基材シートの長手方向だけでなく、長手方向とクロスする方向においても、間欠的に刷毛間に空間が存在するものも挙げられる。このような例により、刷毛の毛先の動きがクロスする方向においても動きやすくなり、ゴミ、ホコリを絡めるといった機能がより向上する。図7に示すように、刷毛帯の間に切断されていない繊維を残すことにより、刷毛で捕捉したゴミやホコリを未切断繊維の中に取り込むことができ、保持機能が向上する。
また、図示していないが、刷毛帯は連続帯でなく、断続的に設けることもできる。この場合においても、刷毛帯を交互に設ければ、連続帯の場合と同様に、ゴミやホコリが必ず刷毛帯に衝突して、拭き残しが生じない。
【0020】
清掃用シート1は、刷毛帯3が捲縮を有する場合には、毛羽立たせる工程を設けなくても、切断線6で切断するのみで自然に刷毛が起毛となる。しかしながら、種々の毛羽立て工程によって、刷毛4をさらに毛羽立ててもよい。その場合は、清掃用シートにエアーノズルからエアーを吹き付ける方法、清掃用シートに機械的な力を与える方法等を用いることができる。このように刷毛帯3の刷毛4を毛羽立たせることにより、ゴミの捕集効果を高めることができ、美観にも優れたものとなる。
【0021】
なお、清掃用シート1は、ゴミの捕捉性や保持性、拭き取り性及び拭き後の清掃面の仕上がり具合を向上させるために、パラフィン等の鉱物油、ポリオレフィンの合成油、シリコーン油等の油剤や界面活性剤等を含有することが好ましい。このような油剤は、スプレー塗布、転写塗布、含浸等の方法により含有させることができる。
【0022】
このようにして製造された清掃用シート1は、隣り合う刷毛帯の刷毛の先端部同士が接触しないように構成されているため、刷毛と刷毛との間に適当な空間が形成され、その空間内にホコリやゴミが取り込まれ、その取り込まれたホコリ、ゴミが脱落しにくくなる。また、隣り合う刷毛帯の刷毛先端同士が互いに干渉し合うことがないので、全ての刷毛及びシートを効率的に使用することができる。また、シートが床等に押し当てられた際に、刷毛の根元まで清掃対象物に接することができ、刷毛の先端から根元まで無駄なく使用することができる。
【0023】
さらに、清掃用シート1は、床等を拭く方向に対して刷毛帯が傾斜しているため、床等を拭くときにゴミやホコリが必ず刷毛帯に衝突し、拭き残しが生じることがない。また、刷毛帯が連続帯でなく、断続的に設けられている場合においても、刷毛帯を交互に設ければ、連続帯の場合と同様に、ゴミやホコリは必ず刷毛帯に衝突し、拭き残しが生じないように拭き取ることができる。
また、刷毛が捲縮を有する場合には、刷毛でゴミを絡め保持するといった機能性が大幅に向上するとともに、シート基材表面の見かけ毛羽数が増加し、嵩高性、クッション性が向上する。
【0024】
【製作例】
以下、製作例により清掃用シートをさらに具体的に説明する。
(製作例1)
捲縮数を有するポリエチレンとポリエステルの芯鞘構造を有する長繊維フィラメントのトウ(1フィラメント当りのデニールが3デニール、全体で75,000デニール)をほぐし、約130mmの幅に広げた後、ポリエステルとポリエチレンからなるスパンボンド不織布(秤量20g/m2、210mm幅)と接合した。接合は、熱溶着シールを用い、図2に示すような長繊維フィラメントの繊維方向に対し斜めの方向に伸長する20mm間隔の溶着線によって溶着し、隣り合う溶着線間で長繊維フィラメントを切断して、刷毛部を形成した。このとき、隣接する刷毛帯の刷毛の先端同士の離間距離が0mmである清掃用シートを得た。さらに、このようにして得られた清掃用シートに、着塵補助剤として流動パラフィンを主成分とする着塵油剤を清掃用シート全体の重さに対して5重量%塗布した。
【0025】
(製作例2)
長繊維の切断後に毛を起こし、隣接する刷毛帯の刷毛の先端同士の離間距離が約5mmとなるようにしたこと以外は、製作例1と同様にして清掃用シートを得た。
【0026】
(製作例3)
隣接する刷毛帯の刷毛の先端同士の離間距離が約10mmとなるようにしたこと以外は、製作例1と同様にして清掃用シートを得た。
【0027】
(製作例4)
溶着線間の距離を40mmとし、毛を起こした後に隣接する刷毛帯の刷毛の先端部同士の離間距離が約30mmとなるようにしたこと以外は、製作例2と同様にして清掃用シートを得た。
【0028】
(対比例1)
ポリエステル短繊維(1.5デニール、51mm)からなる、比較的目を粗く作成したスパンレース不織布(秤量50g/m2)に、製作例1と同じ着塵油剤を塗布し、清掃用シートを製造した。
【0029】
(対比例2)
基材シートに伸縮性を有するシートを用い、基材シートを伸長させた状態でトウと接合したこと以外は、製作例1と同様にして清掃用シートを製造した。得られた清掃用シートの隣接する刷毛帯の刷毛の先端同士の距離は約5mm重なっていた。
【0030】
(試験例1)
製作例1〜4及び対比例1、2において製造した各清掃用シートのダスト拭取性、ダスト保持性、根元汚れ性及び前面での拭取性について、下記評価方法を用い、評価を行なった。
【0031】
(ダスト拭取性)
評価用ダストとしてJIS試験用ダスト7種(関東ローム、細粒)1.5gを試験用フローリングの上に散布した後、積層シートを掃除用ホルダーに取り付けて拭き取り、下記の3段階の評価基準に基づいて評価を行なった。
○:優れた拭取性を示した
△:拭き取れる量は少ないが、使用可能である。
×:ほとんど拭き取れず、実用性に欠ける
【0032】
(ダスト保持性)
上記のダスト拭取性試験にてダストを拭取ったシートを数回上下に振り、振り落とされたダストの量を測定した。下記の3段階の評価基準に基づいて評価を行なった。
○:ほとんど振り落ちることなく、シートにダストが残った。
△:拭き取ったダストが少し落ちた。
×:多量のダストが振り落とされた。
【0033】
(根元汚れ性)
JIS試験用ダスト7種1.5gを試験用フローリングの上に散布した後、シートを1往復させた。その時、シートの刷毛の根元におけるダスト捕捉性を観察し、以下の3段階の評価基準に基づいて評価を行なった。
○:根元までしっかりと汚れている。
△:根元もうっすらと汚れている。
×:根元は真っ白なままで、ほとんど使われていない。
【0034】
(全面での汚れ取れ性)
上記ダスト拭取性試験において、拭き取った後のシートの汚れ状態を観察し、下記の3段階の評価基準に基づいて評価を行なった。
○:シートの全面に、ほぼ均一にダストの汚れが付着した。
△:全体が汚れているが、周辺部が濃く汚れている。
×:周辺部のみ汚れていて、中心部は汚れていない。
これらの評価の結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
表1に示される結果から明らかなように、製作例1〜3の清掃用シートでは、全ての評価項目において優れた結果が得られた。刷毛帯を持たない対比例1及び刷毛部が重なっている対比例2では、評価が劣ったものとなった。
【0037】
(製作例5)
捲縮を有するポリエチレンとポリエステルの芯鞘構造を有する長繊維フィラメントのトウ(1フィラメント当りのデニールが3デニール、全体で75,000デニール)をほぐし、約130mmの幅に広げた後、ポリエチレンとポリエステルからなるスパンボンド不織布(秤量20g/m2、210mm幅)と接合した。その際、トウの繊維方向はシートを主に動かす方向(以下、主方向と略記する)に対して垂直方向に揃えられた。接合は、熱溶着シールを用い、主方向に対して30度傾斜して伸長する間隔が20mmの溶着線によって接着し、その溶着線間でトウを溶着線に対して平行に切断して、刷毛部を形成した。刷毛部の起毛の長さは、約10mmとし、刷毛部離間距離を5mmとした。このようにして形成された刷毛部を有するシートを約300mmの長さにカットして、清掃用シートを製造した。さらに、このようにして得られた清掃用シートに、着塵補助剤として流動パラフィンを主成分とする着塵油剤を清掃用シート全体の重さに対して5重量%塗布した。
【0038】
(製作例6)
溶着線の傾斜を主方向に対して60度としたこと以外は、製作例5と同様にして清掃用シートを製造した。
【0039】
(対比例3)
溶着線を主方向と同方向にしたこと以外は、実施例5と同様にして清掃用シートを製造した。
【0040】
【0041】
(対比例4)
ポリエステル短繊維(1.5デニール、51mm)からなる、比較的目を粗く作成したスパンレース不織布(秤量50g/m2に、製作例5と同じ着塵油剤を塗布し、清掃用シートを製造した。
【0042】
(試験例2)
製作例5及び6並びに対比例3,4,5において製造した各清掃用シートのダスト拭取性、ダスト保持性、拭き残し、及び全面での汚れ取れ性について、評価を行なった。このうち、ダスト拭取性、ダスト保持性及び全面での汚れ取れ性については、試験例1と同様の方法により行なった。拭き残しに関しては、下記評価基準を用いた。
【0043】
(拭き残し)
JIS試験用ダスト7種1.5gを試験用フローリングの上に散布した後、シートを1往復させた。その時にフローリング板上に残ったダストを観察し、以下の3段階の評価基準を用いて評価を行なった。
○:ほとんど拭き取れた。
△:多少残るが、均一に拭き取れた。
×:スジ状に拭き残し跡が残った。
これらの評価の結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】
表2に示される結果から明らかなように、刷毛帯が主方向と30度または60度の角度を有する製作例5及び6においては、全ての試験において優れた結果が得られた。これに対し、刷毛帯が主方向と同方向である対比例3及び刷毛帯を持たない対比例5においては、評価結果が劣ったものとなった。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、隣り合う刷毛帯の刷毛の先端部同士が互いに概ね接触しないため、刷毛の根元まで清掃対象物に接することができ、刷毛の先端から根元まで無駄なく使用することができる。また、刷毛と刷毛の間に空間が生まれるため、その空間の中にゴミを取り込み、保持することができる。
また、本発明の清掃用シートは、刷毛帯が清掃用シートの長手方向に対して傾斜しているため、使用時に必ずゴミが刷毛帯に衝突し、拭き残しがない。
すなわち、本発明の清掃用シートは、種々のゴミの捕捉性及び保持性に優れ、しかも見栄えも良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 清掃用シートを示す平面図である。
【図2】 清掃用シートを示す平面図である。
【図3】 図2の線A〜A′に沿う断面図である。
【図4】 清掃用シートの長繊維フィラメントの切断前の状態に切断線を記入した平面図である。
【図5】 清掃用シートの長繊維フィラメントの切断前の状態に切断線を記入した平面図である。
【図6】 従来の清掃用シートとその拭き残しの状態を示す平面図である。
【図7】 本発明の清掃用シートの1好適例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 清掃用シート
2 基材シート
3 刷毛帯
4 刷毛
5 溶着線
6 切断線
7 長繊維フィラメント
9 領域
10 空間
Claims (6)
- 基材シートの少なくとも一方の表面上に多数の刷毛帯を有する清掃用シートであって、前記刷毛帯が前記基材シートの一方向に間欠的に形成され、前記一方向において隣り合う前記刷毛帯と前記刷毛帯との間には前記一方向と交差する方向に複数条の長繊維フィラメントが延びており、前記刷毛帯はまた、1の刷毛帯の刷毛の先端部と前記交差する方向において前記刷毛帯と隣り合う刷毛帯の刷毛の先端部とが概ね接触しないように、前記交差する方向へ離間して並置されており、かつ前記刷毛帯が前記長繊維フィラメントの繊維方向に対して斜めの方向に形成されていることを特徴とする清掃用シート。
- 刷毛帯の刷毛の長さが5mm〜20mmであることを特徴とする請求項1記載の清掃用シート。
- 刷毛の先端間の離間距離が30mm以下であることを特徴とする請求項1記載の清掃用シート。
- 前記長繊維フィラメントに対して斜めの方向に形成されている前記刷毛帯が、1以上の屈曲点または変曲点を有することを特徴とする請求項1記載の清掃用シート。
- 刷毛が捲縮を有するものであることを特徴とする請求項1記載の清掃用シート。
- 刷毛が油剤を含有することを特徴とする請求項1記載の清掃用シート。
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