JP3667881B2 - 床敷きマット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴場、更衣室、作業場、玄関、プールサイドなどの床面に敷設される床敷きマットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、浴場や建物の出入口において水滴や泥を除去するために、あるいは更衣室や作業場において歩行による騒音の抑制や疲労の緩和などを目的として各種の床敷きマットが敷設されている。例えば、浴場の出入口には、棕櫚やヤシ繊維等の剛毛で形成された透水性のよいマットが敷設され、また建物の出入口には金属線をコイル状に成形してなる泥除去マットなどが古くから汎用され、また更衣室や作業場にはカーペットが敷設されている。
【0003】
また近年においては、足元をより心地よくするため、新素材を使用した多種多様のマットが提案されている。例えば実開昭60−133981号公報に記載されているように、パイルカーペットをゴムまたは高分子材料で形成した台シートに貼付けてなるマット、短繊維を立体的に集合結合して形成してなる靴拭きマット、あるいは実開昭63−185688号公報記載のような健康を保持するための竹マットなどが実用されるに至っている。
【0004】
さらに特開昭61−203933号公報には、従来の金属線をコイル状に成形してなる泥除去マットに代えて、直径が1〜3mmの合成重合体連続線条にループを形成しながら一定の方向に集積並列してなる泥除去用のマットが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらヤシ繊維や棕櫚によって形成されたマットは、吸水性、クッション性がよいという天然繊維として優れた面はあるが、汚れ物、粉塵などが堆積して汚れやすく、また素足を載せると水分が滲み出て使用者に不快感を与え、また上記のようなパイルカーペットをゴムまたは高分子材料で形成した台シートに貼付けてなるマットや、短繊維を立体的に集合結合して形成してなるマットは、その上を土足にて歩行した場合に泥や土砂が表面に残って汚れが目立つばかりでなく、含水すると上記と同様に水分が滲み出て使用者に不快感を与えるという難点がある。
【0006】
このような難点は、上記特開昭61−203933号公報記載のように、直径が1〜3mmの合成重合体連続線条のループを並列してマットを形成することによって改善される。しかしながらマットが合成重合体連続線条のループをそれぞれループパイルのように起立した状態で並列して構成されているため、垂直方向の荷重には十分耐えて圧縮変形をし、また荷重が除かれると弾性復元するが、荷重がそのループ列方向に横方向から作用するとループが傾倒し、このような横方向からの負荷が繰り返されると遂には連続線条が疲労し、起立した状態まで弾性回復することができなくなる。そのうえこのマットは靴底の泥除去用として開発されたものであることからその他の用途には不向きであり、例えば盂宗竹を半分に割って形成された竹マットのような血行増進による疲労回復に効果を達成することができない。
【0007】
また盂宗竹を半分に割って形成された竹マットは、凹凸による足裏の刺激作用によって血行が増進し、疲労回復に効果が認められるが、クッション性に欠けるため、更衣室、作業場のようにその上に長時間滞在するマットには適用できず、また竹が劣化すれば棘が刺さるという事態を招く恐れがある。
【0008】
本発明は、適度な弾力を備えてその上を心地よく歩行することができ、マット面は透水性に優れて含水による不快感がなく、マット面を長時間清潔に保つことができるとともに、竹マットのような足踏み健康器具の機能を兼ね備えた床敷きマットを提供することを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多数の連続線条を網状に絡み合わせてマット面を形成するとともに、マット面に山部と谷部を形成し、マット面に適度な弾力と耐荷重性を付与することによって上記課題を解決した。
【0010】
即ち、本発明の床敷きマットは、直径0.5〜2mmの多数の合成重合体連続線条の各々が不規則なループをなして相互に交差し、かつ厚み方向に湾曲して一方から他方に延び、その多数の連続線条がそれぞれ交差点において相互に接着され、表面には断面が円弧状をなした多数の畝状の山部とその山部間において窪んだ溝状の谷部が形成され、この山部および谷部は裏面において各々谷部および山部を形成して空隙率60〜98%、平行光線透過率10〜70%の嵩高な網状部によってマット面が構成され、さらにマット面の周囲に水平方向に延びる上記合成重合体連続線条によって耳部が形成され、マット面の載荷たわみ率が5〜45%であることを特徴としているものである。
【0011】
なお上記載荷たわみ率は、成人男性の体重相当の荷重を考慮して次の測定式をもちいて測定したものである。
載荷たわみ率(%)={(Y−X)/Y}×100
但し、X=マット面に底面積が150mm×150mm、重量が67.5kgの直方体からなる載荷重錘を1分間載荷した後の載荷重錘を載荷した状態下での該マット面の厚さ(mm)、Y=無荷重時のマット面の厚さ(mm)。
【0012】
上記本発明の床敷きマットを形成する連続線条の合成重合体としては特に限定されず、曲げ弾性率が200〜5000kgf/cm2 の合成重合体、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系重合体、プロピレン−エチレン−ブテンの三元共重合体、スチレン−ブタジエンラバー等のエラスチック性重合体、またはこれらの熱可塑性重合体の2種以上の混合物等が挙げられるが、曲げ弾性率、繰り返し屈曲耐久性、摩擦堅牢度などを考慮した場合には、スチレン−ブタジエンラバーとプロピレン−エチレン−ブテンの三元共重合体の混合物が好ましい。
【0013】
床敷きマットを形成する合成重合体連続線条の太さは、直径0.5〜2mmに限定される。連続線条の太さが0.5mmよりも細いと、空隙率を小さくしなければ適度な曲げ弾性率、マットとしての繰り返し屈曲耐久性、摩擦堅牢度が得られず、また2mmよりも太くなると、耐荷重性や耐久性の点において有利であるがクッション性が悪くなるばかりでなく不経済である。
【0014】
また網状になしたマット面の空隙率が60%未満、平行光線の透過率を10%未満になした場合は、透水性や泥の通り抜けが悪くなって清潔感が損なわれ、また空隙率が98%越、平行光線の透過率が70%越になると、耐荷重性や耐久性の低下をきたすばかりでなくマット面上での歩行性が悪くなる。従って空隙率は60〜98%、平行光線の透過率は10〜70%に限定される。
載荷たわみ率は、大きいと床敷きマットが柔らかくなり歩行面が十分支持されないため歩行しにくくなり、又小さいと、床敷きマットが剛直すぎ、床面に敷設する際、床面に沿いにくくなるので、5〜45%に限定される。
【0015】
マット面の表面に形成される断面が円弧状をなした多数の畝状の山部の高さ、即ちマット面の見掛けの厚さは5〜30mm、山部の幅は15〜60mmが好ましい。山部の高さが5mm未満、幅が15mm未満の場合には、マット面が平坦化してクッション性が悪くなるばかりでなく竹マットのような足踏み保健機能が失われ、また山部の高さが30mm越、幅が60mm越になると、マット面の起伏および荷重時の沈みが大きくなって歩行性が損なわれ、多くの人が使用するマットとしては不向きとなる。
【0016】
また嵩高な網状をなしたマット面の周囲に形成される平坦な耳部の幅は、マットの大きさに対応して任意に設定すればよく、1〜6cmあればマットを床面上において妄りに滑り動くことなく敷設状態を維持させることができる。
【0017】
網状をなした本発明の床敷きマットをより安定した敷設状態となすため、上記マット面の周囲の耳部を高分子材料からなる枠体の成形時に埋め込んで、あるいは接着剤を用いて一体化し、額縁状の縁取りを形成するとよい。縁取りの幅は上記マットの耳部と同様に1〜6cm、厚さはマットを構成している連続線条の太さよりも大きくマット面の見掛けの厚さよりも小さい範囲で適宜定めるとよい。そして縁取りを形成する高分子材料としては、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系重合体、天然ゴム、合成ゴム等が適用できるが、経済性や単位面積当たりの重量などを考慮した場合には軟質ポリ塩化ビニルが好ましい。
【0018】
さらに使用中に、マットに付着する菌や黴などの増殖を防止するため、抗菌剤や防黴剤が練り混まれた合成重合体連続線条でもってマットを形成することが望ましい。抗菌剤、防黴剤としては、銀や亜鉛などの無機系のもの、あるいは有機窒素系の市販の抗菌剤、防黴剤を適用するとよく、合成重合体に練り混む抗菌剤、防黴剤の量は、その合成重合体中、0.1〜1.0重量%がよい。0.1重量%未満では連続線条の繊維断面の表面部に存在する薬剤成分が過少となり、微生物の棲息、生育を抑制するに十分な機能が得られず、1.0重量%を越えて混入すると微生物の棲息、生育の抑制機能が増大するが製造コストが嵩み、また合成重合体連続線条の曲げ弾性率が低下して好ましくない。
【0019】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照しながら説明すると、図1は本発明の床敷きマットのマット面の一部を示した斜視図、図2はマット面の山部と谷部を平面的に表した説明図、そして図3は床敷きマットの厚さ方向の断面図であり、図において、1は床敷きマット、2はマット面、3は山部、4は谷部、そして5は耳部である。
【0020】
「実施例1」 プロピレン−エチレン−ブテンの三元共重合体60重量部と、スチレン−ブタジエンラバー40重量部を混合した樹脂を溶融状態となし、この溶融物を、図4に略示しているように、内径が1mmの紡糸孔列を備えた紡糸機10の紡糸口金11から連続線条6,6として紡出するとともに、紡糸口金11の下方において、図5に示しているような表面に上記した床敷きマット1のマット面2および耳部5と相似した山部12と谷部13およびフラット部14,14を備えた成形板15,15を連結してなるエンドレス状の搬送体16を連続線条6の落下速度よりも遅い速度で矢印方向に移動させ、紡出した連続線条6,6群が未だ固化しない間に搬送体16の上に紡出連続線条群を自然落下させて紡出連続線条6,6群に不規則なループを描かせながら成形板15の表面形状に沿って屈曲させて集積し、集積時に連続線条6,6のそれぞれの交差点を自己融着させたのち冷却しながら搬送し、搬送体16の幅方向に形成されたフラット部14の中央部上において成形された耳部5の中央部を、カッター17でもって切断することにより床敷きマット1となした。
【0021】
得られた床敷きマット1は、プロピレン−エチレン−ブテンの三元共重合体エラストマーと、スチレン−ブタジエンラバーの混合樹脂からなる直径約1mmの多数の連続線条6,6の各々が不規則なループをなして相互に交差し、かつ厚み方向に湾曲して一方から他方に延び、その多数の連続線条6,6がそれぞれ交差点において相互に接着されてなる目付けが約700g/m2 、見掛けの厚さが6mmの嵩高な網状物で構成され、マット面1の表面には、図1に示しているように、断面が円弧状をなした多数の畝状の山部3,3とその山部3,3間において窪んだ溝状の谷部4,4が形成され、この山部3および谷部4は裏面においては円弧状をなした谷部4Aおよび山部3Aとなっている。そしてマット面2の周囲には、図3に示しているように、谷部4から水平方向に延びる上記合成重合体連続線条6,6によって形成された耳部5を備えている。
【0022】
上記実施例1におけるマット面2の円弧状をなした山部3の幅は約20mm、山部間隔は約25mmであって、マット面2の網状部における空隙率が87%、平行光線透過率が45%であって、マット面2の周囲に形成された耳部5の厚さが約2mm、幅が約20mm、全体の大きさが100cm×200cmの長方形状をなしていて、マット面2における載荷たわみ率は25%である。
【0023】
なお、上記載荷たわみ率は次のようにして測定した。
載荷たわみ率(%)={(Y−X)/Y}×100
但し、X=マット面に底面積が150mm×150mm、重量が67.5kgの直方体からなる載荷重錘を1分間載荷した後の載荷重錘を載荷した状態下での該マット面の厚さ(mm)、Y=無荷重時のマット面の厚さ(mm)。
【0024】
マット面2の表面の多数の山部3および谷部4は、その長さ方向に連続して形成してもよいが、図1および図2にも示しているように、例えば山部の約10cm毎に横断谷部4Bを形成して山部3の畝を分断するとともに、谷部4にも間隔をおいて横断山部3Bを形成して谷部4の溝部を分断し、隣接する山部3が横断山部3Bでもって連結された構造のマット面となすことも好ましい実施の態様である。このように隣接する山部3,3を横断山部3Bでもって連結しておくことによって、各山部3,3の耐荷重性をより向上させることができ、またマット面2の横方向への広がりを阻止することができる。
【0025】
実施例1の床敷きマット1をゴルフクラブの浴場の洗面台の前面に敷設したところ、周囲の耳部5が床面上に面状に接触するとともにマット面2の谷部4の裏面が床面に当接して床敷きマット1の滑り移動を抑制し、素足で載った時、従来のマットとは異質の心地よい足踏み感が得られ、さらにマット面2の上に載って足踏みを繰り返すと、足裏がマット面2の山部3によって弾力的に刺激され、疲労回復効果が期待できる使用感であった。
【0026】
「実施例2」 プロピレン−エチレン−ブテンの三元共重合体48重量部と、スチレン−ブタジエンラバー32重量部を混合した樹脂に、有機窒素系の抗菌、防黴剤(チアベンタゾール)を20重量部混合して溶融成形して抗菌、防黴剤入りマスターバッチを形成した。
【0027】
そして上記抗菌、防黴剤入りマスターバッチを2重量部、上記プロピレン−エチレン−ブテンの三元共重合体59重量部と、スチレン−ブタジエンラバー39重量部を混合し、実施例1の製造装置を使用してこの混合樹脂でもって連続線条6,6を紡出し、床敷きマット1を形成した。この床敷きマット1のマット面2のたわみ率は23%であり、床敷きマット1を構成している各連続線条6には0.4重量%の抗菌、防黴剤が混合されていた。
【0028】
上記床敷きマット1から連続線条2を長さ5mmに切断した試料片を約0.15g採取し、抗菌、防黴試験用のサンプル(甲)とした。
【0029】
また比較例として、抗菌、防黴剤が練り混まれていない実施例1の床敷きマット1から連続線条2を長さ5mmに切断した試料片を約0.15g採取し、抗菌、防黴試験用のサンプル(乙)とした。
【0030】
抗菌、防黴試験培養培地としては寒天培地を準備した。菌体としては、コウジカビ、青カビ、赤カビ、クロカワカビのそれぞれについて通常の方法で菌体懸濁液を準備した。菌体懸濁液の調整方法として滅菌水に菌体を投入攪拌する。
【0031】
上記培養培地が入ったシャーレーを2個作り、一方のシャーレーの中央部に上記サンプル甲を入れ、他方のシャーレーの中央部に上記サンプル乙を入れた。そしてその上に菌体懸濁液を接種し培養し、24時間後、接種菌の増殖の有無を肉眼的に判定したところ、サンプル乙のシャーレーには、いずれのカビについても接種菌の繁殖が認められたが、サンプル甲シャーレーには、いずれのカビについても接種菌の繁殖が認められず、実施例2の床敷きマットはカビについて抵抗性があることが確認された。
【0032】
「実施例3」 実施例1で得られた床敷きマット1の外周耳部5が浸漬可能な幅が5cm、深さが5mmの長方形の枠状の金属製型容器を準備し、その型容器内に、粘度10000センチポイズに調整されたポリ塩化ビニルのエマルジョンゾルを深さ4mmまで注入したのち、エマルジョンゾルの中に床敷きマット1の外周耳部5の部分を浸漬し、130℃の熱風で5分間キュアリング加工した後、室温まで冷却して取り出し、図6の示したように、マット面1の周囲の耳部5が、ポリ塩化ビニルの枠体で縁取り7された床敷きマットとなした。
【0033】
得られた床敷きマット1Aは、連続線条6で形成されたマット面2の外周耳部5が、図7および図8に示しているように厚さが3mmのポリ塩化ビニル内に埋め込まれて一体化され、耳部5とポリ塩化ビニルとが不可分な厚さが3mm、幅が5cmの縁取り7を備え、マット面2の面積が約2m2 、総重量が2.80kgであり、床面上により安定した状態で敷設することができた。
【0034】
なお、高分子材料からなる縁取り7を有する床敷きマット1Aの形成手段としては、上記実施例3のように網状をなしたマットの耳部5の部分のみを高分子材料でもって被覆してもよいが、図9に示しているように、高分子材料でもって、予め前記床敷きマット1が収容可能にして多数の透孔20が穿設された凹部21と、この凹部21の周囲に枠状の縁部22を備えた下敷きマット23を形成し、この下敷きマット23の凹部21内に床敷きマット1を嵌入し、必要により接着剤を用いて嵌入した床敷きマット1を下敷きマット23に固着してもよい。
【0035】
【発明の効果】
このように本発明の床敷きマット1は、直径0.5〜2mmの多数の合成重合体連続線条6の各々が不規則なループをなして相互に交差し、かつ厚み方向に湾曲して一方から他方に延び、その多数の連続線条6がそれぞれ交差点において相互に接着され、表面には断面が円弧状をなした多数の畝状の山部3とその山部間において窪んだ溝状の谷部4が形成され、この山部3および谷部4は裏面において各々谷部4Aおよび山部3Aを形成して空隙率60〜98%、平行光線透過率10〜70%の嵩高な網状部によってマット面2が構成され、さらにマット面2の周囲に水平方向に延びる上記合成重合体連続線条6によって耳部5が形成され、マット面2の載荷たわみ率が5〜45%を有してなるものであるから、次のような効果を奏する。
【0036】
マット面2には適度なクッション性があるためソフトな足踏み感が得られ、立ち仕事をする床面に敷設することによって作業者が心地よく歩行でき、疲労を軽減に役立つ。またマット面2が空隙率および平行光線透過率が大きいことから、土砂や水がマット面2の上に滞留せず、足元が常時清潔な状態に保ち、また他部署への汚れの持ち込みを少なくすることができ、さらに空隙間の多量の空気の存在が断熱作用を奏し、冬季における床面からの冷え込みを防止して作業環境を快適にする。
【0037】
また本発明の床敷きマット1を、浴場のように素足で歩行する床面に敷設すると、水切りがよいため不快感がなく、マット面の上で足踏みを行えば多数の畝状の山部3が足裏を柔らかく刺激して血行がよくなり、疲労回復効果を発揮する。
【0038】
床敷きマット1を構成している連続線条6に、曲げ弾性率が200〜5000kgf/cm2 の柔らかいポリオレフィン系重合体を使用することによって、床敷きマット1に滑り止め効果が付与され、合成重合体連続線条6の網状構造でありながら床面上への定着力に優れ、そのうえ平滑化された耳部を備えているから妄りに滑動せず、また、塩化ビニル素材の場合にみられるような経時変化による床面への貼付き現象が生じない。
【0039】
マット面2の山部3および谷部4は、直径0.5〜2mmの多数の合成重合体連続線条6の各々が不規則なループをなして相互に交差し、かつ厚み方向に湾曲して一方から他方に延び、その多数の連続線条6がそれぞれ交差点において相互に接着されて形成されているから、嵩高構造にも拘らず耐荷重性およびたわみの弾性復元力に優れ、形崩れすることなく長期間使用することができる。
【0040】
また、合成重合体連続線条に、抗菌剤及び防黴剤が練り混まれている連続線条6でもって形成された床敷きマット1においては、マット面1に付着する微生物の棲息、生育が抑制されて衛生的となり、カビによる悪臭発生を防止できる。
【0041】
そして上記した網状の床敷きマット1の少なくともマット面2の周囲の耳部5の部分を、高分子材料からなる枠体に埋め込んで縁取りしてなる床敷きマット1Aにおいては、床面により安定した形態で敷設することができ、縁取り7の部分が床面に密着してマットの滑動を防止し、さらにマット面2に荷重が加わった場合にマットの歪みを抑制して形態安定性を向上させることができ、建物の出入口用の靴拭き用やプールサイドへの敷設用として好適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明床敷きマットのマット面の部分を示した斜視図である。
【図2】図1のマット面の山部および谷部を表示した説明図である。
【図3】本発明床敷きマットの厚さ方向の断面を略示した側面図である。
【図4】本発明の床敷きマットの製造装置の簡略説明図である。
【図5】図4の製造装置における搬送体の成形板をしめした斜視図である。
【図6】縁取りを形成した床敷きマットの斜視図である。
【図7】図6の床敷きマットの厚さ方向の断面を略示した側面図である。
【図8】図7の縁取り部分の拡大図である。
【図9】縁取りを形成した他の床敷きマットを形成するための下敷きシートの斜視図である。
【符号の説明】
1.床敷きマット 2.マット面 3.山部 4.谷部 5.耳部
6.連続線条 7.縁取り
Claims (5)
- 直径0.5〜2mmの多数の合成重合体連続線条の各々が不規則なループをなして相互に交差し、かつ厚み方向に湾曲して一方から他方に延び、その多数の連続線条がそれぞれ交差点において相互に接着され、表面には断面が円弧状をなした多数の畝状の山部とその山部間において窪んだ溝状の谷部が形成され、この山部および谷部は裏面において各々谷部および山部を形成して空隙率60〜98%、平行光線透過率10〜70%の嵩高な網状部によってマット面が構成され、さらにマット面の周囲に水平方向に延びる上記合成重合体連続線条によって耳部が形成され、下記測定法によって測定されたマット面の載荷たわみ率が5〜45%であることを特徴とする床敷きマット。
記
載荷たわみ率(%)={(Y−X)/Y}×100
但し、X=マット面に底面積が150mm×150mm、重量が67.5kgの直方体からなる載荷重錘を1分間載荷した後の載荷重錘を載荷した状態下での該マット面の厚さ(mm)、Y=無荷重時のマット面の厚さ(mm)。 - 合成重合体連続線条が、スチレン−ブタジエンラバーとプロピレン−エチレン−ブテンの三元共重合体の混合物からなることを特徴とする請求項1記載の床敷きマット。
- 合成重合体連続線条に、抗菌剤及び防黴剤が練り混まれていることを特徴とする請求項1記載の床敷きマット。
- マット面の周囲の耳部が、高分子材料からなる枠体に埋め込まれて縁取りされていることを特徴とする請求項1記載の床敷きマット。
- マット面の周囲の耳部を縁取りしている枠体の高分子材料が、軟質ポリ塩化ビニルであることを特徴とする請求項4記載の床敷きマット。
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