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JP3667561B2 - 移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器および摩耗量測定方法 - Google Patents

移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器および摩耗量測定方法 Download PDF

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JP3667561B2
JP3667561B2 JP15824299A JP15824299A JP3667561B2 JP 3667561 B2 JP3667561 B2 JP 3667561B2 JP 15824299 A JP15824299 A JP 15824299A JP 15824299 A JP15824299 A JP 15824299A JP 3667561 B2 JP3667561 B2 JP 3667561B2
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進 川岸
下寺  誠
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗客コンベアの移動手摺りに摺接する移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器および摩耗量測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は一般的な乗客コンベアの側面図、図6は図5のa−a’線に沿う縦断面図、図7は移動手摺り樹脂ガイドを拡大して示す縦断面図、図8は移動手摺りなどの合計厚さを測定する位置を説明する縦断面図、図9は移動手摺りなどの測定箇所を示す図、図10は図9のi部における移動手摺りの縱断面図、図11は内曲げ部における移動手摺りの縦断面図、図12は内曲げ部における移動手摺り樹脂ガイドの摩耗状態を説明する縱断面図である。
【0003】
図5に示す乗客コンベア2は、無端状に連結されて走行する移動手摺り1を有している。この移動手摺り1のうち、乗客が使用する表面側の部分を実線で示し、乗客コンベア2内部に位置する戻り側の部分を波線で示してある。
【0004】
また、乗客コンベア2は、図6に示すように、移動手摺り1の走行を支持する支持部材3と、この支持部材3の上部に装着される移動手摺り樹脂ガイド4とを備え、これらの支持部材3および移動手摺り樹脂ガイド4はビス5を介して固定部材6上に固定されている。
【0005】
移動手摺り樹脂ガイド4は、移動手摺り1の潤滑のために設けられており、乗客コンベア2の運転に伴い、移動手摺り樹脂ガイド4の上面が移動手摺り1と摺接して摩耗する。このような乗客コンベア2では、移動手摺り樹脂ガイド4を摩耗限界までの摩耗許容量を超えて使用すると、移動手摺り1と支持部材3とが直接接触して移動手摺り1に損傷を与えてしまうので、定期的に移動手摺り樹脂ガイド4の摩耗量を測定するようになっている。
【0006】
移動手摺り1は、図9に示すi部が直線として使用されている部分であるため、このi部では図10に示すように変形のほぼ生じない断面形状である。一方、図9に示すg部、j部、k部が内側に曲げられる部分であるため、これらのg部、j部、k部では、移動手摺り1が図11に示すように中央が下方にへこむ状態に変形し、この状態で移動手摺り1が走行するため、図12に示すように移動手摺り樹脂ガイド4の上面部材4bの中央が比較的大きく摩耗する。
【0007】
従来、この上面部材4bの摩耗量を測定するため、移動手摺り1を取り外すとともに移動手摺り樹脂ガイド4を取り外し、この状態で上面部材4bの厚さを測定する方法があった。しかしながら、このような従来の摩耗量測定方法では、摩耗量測定の毎に、移動手摺り1のうち、乗客が使用する上面側の部分(図5の実線太線で示す部分)を全て取り外す必要があるため作業性がかなり劣るという問題があった。
【0008】
また、図7に示すように、移動手摺り樹脂ガイド4の上面部材4bに摩耗限界を示すV字型の溝vを設けて、移動手摺り1のみを取り外して溝vの幅を測定することにより、移動手摺り樹脂ガイド4の上面部材4bでの摩耗限界までの摩耗許容量を測定する摩耗量測定方法が用いられていた。なお、同図7において、移動手摺り樹脂ガイド4の上面部材4bの初期の厚さをbとし、下面部材4cの初期の厚さをcとしてある。
【0009】
また、移動手摺り1の取り外しを必要としない摩耗量測定方法として、例えば、図8に示すd部とe部間の寸法de(すなわち移動手摺り1、支持部材3、および移動手摺り樹脂ガイド4の上面部材4bの各厚さとの合計寸法)を測定し、次いで、この測定寸法と、乗客コンベヤ2の製作時に決定される移動手摺り1や支持部材3の各厚さ、および摩耗のない未使用の移動手摺り樹脂ガイド4の上面部材4bの厚さの合計寸法との差から、移動手摺り樹脂ガイド4の上面部材4の摩耗量を算出するものもあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術で、乗客コンベヤ2の製作時に決定される移動手摺り1や支持部材3の各厚さを用いて移動手摺り樹脂ガイド4の摩耗量を算出するものにあっては、移動手摺り1の厚さが走行時間による摩耗量や製造時の誤差で移動手摺り1の部位毎に一定でないため、移動手摺り樹脂ガイド4の摩耗量を算出する際に誤差が発生するという問題があった。
【0011】
また、移動手摺り1の厚さは中央が厚く側方が薄いため、図8に示すd部とe部間の寸法deを測定するとき、d部の位置が左右に移動すると移動手摺り1の厚さが変わり、この点からも移動手摺り樹脂ガイド4の摩耗量を測定する場合に誤差が生じるという問題があった。
【0012】
また、図12に示すように移動手摺り樹脂ガイド4の中央が大きく摩耗した状態では最大の摩耗位置はd’部の下方にあるため、前記のようにd部とe部間の寸法deの測定では最大の摩耗量が測定できないという問題があった。
【0013】
また、上述した摩耗量測定を通常のノギス等を用いて行なう場合、通常のノギスは平行に突出する一対の測定部材で2点間の距離を測定するようになっているので、図8に示すd部とe部間の寸法deを測定する際にe部を基点にd部との距離を測定することが困難であった。さらに、前記のノギスの測定部材を移動手摺り1のd部もしくはd部’に当てた場合、前記の測定部材の厚みが薄く、しかも移動手摺り1が弾性体であるため、移動手摺り1の表面が凹み正確な摩耗量が測定できないという問題もあった。
【0014】
本発明はこのような従来技術における実情に鑑みてなされたもので、その目的は、移動手摺りの取外しを要せずに、効率よく移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を測定することのできる移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器および摩耗量測定方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、乗客コンベヤの移動手摺りを移動可能に支持する支持部材の上部に設けられ、前記移動手摺りの内面に摺接する移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器において、前記支持部材の下面に当接可能な第1の測定部材と、この第1の測定部材と対向し前記移動手摺りの表面に当接する当接部と、前記移動手摺りの側面に当接する他の当接部とを有してなる第2の測定部材と、これらの第1の測定部材および第2の測定部材間の寸法を表示する表示部とから構成してある。
【0016】
このように構成した本発明の請求項1に係る発明では、乗客コンベヤの支持部材、移動手摺り樹脂ガイドおよび移動手摺りが重なった状態で、第1の測定部材を支持部材の下面に当接するとともに、この支持部材と対向する第2の測定部材を移動手摺りの表面に当接し、これらの第1の測定部材および第2の測定部材間の寸法を表示部で読み取る。これによって、移動手摺りの取外しを要せずに、効率よく移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を測定することができる。また、第2の測定部材が当接部および他の当接部により移動手摺りの表面および側面の2箇所に当接するので、移動手摺りの横方向への移動を抑制できる。これにより、第2の測定部材が移動手摺りの表面へ当接する位置を規制できるので測定誤差を少なくすることができる。
【0017】
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記移動手摺りの戻り側の位置で、前記第1の測定部材を前記移動手摺りの内面に当接するとともに前記第2の測定部材を前記移動手摺りの表面に当接して、この移動手摺りの厚さを測定し、乗客が使用する上面側で、前記第1の測定部材を前記支持部材の下面に当接するとともに前記第2の測定部材を前記移動手摺りの表面に当接し、前記移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を重なった状態で測定し、この測定寸法と、前記測定した移動手摺りの厚さ、製作時に決定される前記支持部材の厚さ、および摩耗のない未使用の前記移動手摺り樹脂ガイドの厚さの合計寸法との差から、前記移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を算出する構成にしてある。
【0018】
このように構成した本発明の請求項2に係る発明では、乗客コンベアの製作時に決定される支持部材の厚さと実測した移動手摺りの厚さを用いて移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を求めるので、移動手摺りの厚さが走行時間による摩耗や製造の誤差で変化しても、移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定時の誤差を少なくすることができる。
【0019】
また、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記第1の測定部材は、途中で直角に折曲げられ、前記移動手摺りの耳部と前記支持部材の固定部分との間隙に挿入される突出部を有し、この突出部の一端が前記支持部材の下面に当接する構成にしてある。
【0020】
このように構成した本発明の請求項3に係る発明では、第1の測定部材の突出部が移動手摺りの耳部と支持部材の固定部分との間隙に挿入され、この突出部の一端が支持部材の下面に当接するので、この第1の測定部材、およびこの第1の測定部材と対向する第2の測定部材により移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を重なった状態で測定できる。
【0023】
また、本発明の請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記第2の測定部材の当接部が、前記移動手摺りの表面の中央部近傍に当接する構成にしてある。
【0024】
このように構成した本発明の請求項に係る発明では、第2の測定部材の当接部が移動手摺りの表面の中央部近傍に当接するので、この中央部近傍で生じる移動手摺り樹脂ガイドの最大摩耗量を測定できる。
【0025】
また、本発明の請求項に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記第2の測定部材の厚さを2mm以上の所定寸法に設定した構成にしてある。
【0026】
このように構成した本発明の請求項に係る発明では、第2の測定部材を弾性体である移動手摺りの表面に当てた場合、第2の測定部材の厚さが2mm以上であるため、移動手摺り表面が凹むことがなくて済み正確な摩耗量が測定できる。
【0027】
また、上記目的を達成するため、本発明の請求項に係る発明は、請求項2記載の摩耗量測定器が用いられる移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定方法において、前記移動手摺りの戻り側の位置で移動手摺りの厚さを測定し、この厚さを測定した前記移動手摺りの箇所にマーキングを行い、このマーキングした移動手摺りの部分を乗客が使用する上面側に移動させて、この上面側の位置で前記移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を測定し、この測定した合計寸法と、前記マーキングした移動手摺りの部分の厚さ、前記支持部材の厚さおよび摩耗のない未使用の前記移動手摺り樹脂ガイドの厚さの合計寸法との差から前記移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を算出する構成にしてある。
【0028】
このように構成した本発明の請求項に係る発明では、マーキングした移動手摺りの特定部分で常に移動手摺りなどの各厚さの合計寸法を測定するので、移動手摺りの厚さがつなぎ目、製造時の誤差または部分的摩耗により部位毎に一定でない場合であってもこの影響を受けにくくて済み、このため、移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定時の誤差を少なくすることができる。
【0029】
また、本発明の請求項に係る発明は、請求項1記載の摩耗量測定器が用いられる移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定方法において、前記移動手摺りの下方水平部と傾斜部の間の上曲がり位置で、前記移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を重なった状態で測定するとともに、その測定値を前記手摺り樹脂ガイドの摩耗のない場合の基準値とし、次いで、前記上曲がり位置とは異なる位置で、前記移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を重なった状態で測定し、この測定値と前記基準値との差から前記移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を算出する構成にしてある。
【0030】
このように構成した本発明の請求項に係る発明では、移動手摺りの上曲がり部分で、移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を重なった状態で測定し、その測定値を移動手摺り樹脂ガイドの摩耗のない場合の基準値として用いて、移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を求めることができる。なお、前記の上曲がり部分で、移動手摺りが移動手摺り樹脂ガイドの上面とは接触せずに移動手摺り樹脂ガイドの下面に接触しているので、移動手摺り樹脂ガイドの上面は摩耗しない。
【0031】
また、本発明の請求項に係る発明は、請求項1記載の摩耗量測定器において、測定時、第2の測定部材に移動手摺り固定部材と測定器の傾きを確認可能なものから成る構成にしてある。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器を示す正面図、図2は図1の摩耗量測定器により移動手摺りの厚さを測定する状態を示す図、図3は図1の摩耗量測定器により移動手摺りと移動手摺り樹脂ガイドと支持部材の合計厚さを測定する状態を示す図、図4は図1の摩耗量測定器により移動手摺りと移動手摺り樹脂ガイドと支持部材の合計厚さを内曲げ部で測定する状態を示す図である。なお、図1〜図4において前述した図5〜図12に示すものと同等のものには同一符号を付してある。
【0033】
図1に示す本実施形態の摩耗量測定器7は、第1の測定部材8と、この第1の測定部材8と対向する第2の測定部材9と、これらの第1の測定部材8および第2の測定部材9間の寸法を表示する表示部10とからなっている。この摩耗量測定器7では、通常のノギスと比べて、第1の測定部材8が途中で直角に内側に折曲げられる突出部8aを有するとともに、第2の測定部材9が移動手摺り1の表面に当接する当接部9aと、移動手摺り1の側面に当接する他の当接部9bとを有する点が異なっており、その他の構成は通常のノギスと基本的に同様である。
【0034】
第1の測定部材8の突出部8aは、図2に示すように、一端が移動手摺り1の内面に当接可能である。また、突出部8aは、図3に示すように、移動手摺り1の耳部と支持部材3の固定部分6との間隙に挿入され、一端が支持部材3の下面に当接可能である。
【0035】
第2の測定部材9の当接部9aは、移動手摺り1上面の中央部近傍に当接するようになっており、この当接部9aの厚さを2mm以上の所定寸法に設定してある。
【0036】
本実施形態の摩耗量測定方法にあっては、次のような手順で移動手摺り樹脂ガイド4の摩耗量測定を行なうようになっている。すなわち、まず図9のf部(乗客コンベアの内部の戻り側)の位置で、図2に示すように移動手摺り1の内側に第1の測定部材8の突出部8aを当接し、移動手摺り1の表面に第2の測定部材9の当接部9aを当接するとともに、移動手摺り1の側面に他の当接部9bを当接することにより移動手摺り1の横方向(図2の右方向)への移動を阻止し、この状態で表示部10で第1の測定部材8および第2の測定部材9間の寸法、すなわち移動手摺り1の厚さhを読み取る。
【0037】
次いで、前記のように移動手摺り1の厚さを計測した部位にテープ貼り付け等でマーキング(図示せず)を行なった後、このマーキングした移動手摺り1の部分を図9のg部の位置まで移動させて、このg部で測定を行なう。このとき、図3に示すように、第1の測定部材8および第2の測定部材9間の寸法xは、移動手摺り1の厚さhと移動手摺り樹脂ガイド4の厚さbと支持部材3の厚さtとを和した寸法となる。そこで、第1の測定部材8および第2の測定部材9間の寸法xから移動手摺り1の厚さhと支持部材6の厚さtとを減じることにより、移動手摺り樹脂ガイド4の厚さbを求めることができる。(b=x−h−t)
次いで、前記のマーキングした移動手摺り1の部分を図9のl部の位置まで移動させて、このl部で上記の同様の手順により測定を行なう。
【0038】
このように構成した実施形態の摩耗量測定器7では、図3に示すように、乗客コンベヤの支持部材3、移動手摺り樹脂ガイド4および移動手摺り1が重なった状態で、第1の測定部材8を支持部材3の下面に当接するとともに、第2の測定部材9を移動手摺り1の表面に当接し、これらの第1の測定部材8および第2の測定部材9間の寸法xを表示部10で読み取るので、移動手摺り1の取外しを要せずに、効率よく移動手摺り樹脂ガイド4の摩耗量を測定できる。
【0039】
また、本実施形態の摩耗量測定器7では、乗客コンベアの製作時に決定される支持部材3の厚さと実測した移動手摺り1の厚さを減じて移動手摺り樹脂ガイド4の摩耗量を測定するので、移動手摺り1の厚さが走行時間による摩耗や製造の誤差で変化しても、移動手摺り樹脂ガイド4の摩耗量測定時の誤差を少なくすることができる。
【0040】
また、本実施形態の摩耗量測定器7では、第1の測定部材8が移動手摺り1の耳部と支持部材3の固定部分6との間隙に挿入され、第1の測定部材8の一端が支持部材3の下面に当接するので、第1の測定部材8と第2の測定部材9により移動手摺り1、支持部材3および移動手摺り樹脂ガイド4の各厚さの合計寸法を重なった状態で効率よく測定できる。
【0041】
また、本実施形態の摩耗量測定器7では、第2の測定部材9が当接部9aおよび他の当接部9bにより移動手摺り1の上面および側面の2箇所に当接するので、移動手摺り1の横方向への移動を抑制でき、これにより、第2の測定部材9が移動手摺り1の表面へ当接する位置を規制できるので、この点からも摩耗量測定時の誤差を少なくすることができる。
【0042】
また、本実施形態の摩耗量測定器7では、図4に示すように、第2の測定部材9の当接部9aが移動手摺り1の上面の中央部近傍に当接するので、この中央部近傍で生じる移動手摺り樹脂ガイド4の最大摩耗量を測定できる。
【0043】
また、本実施形態の摩耗量測定器7では、第2の測定部材9の当接部9a厚さが2mm以上の所定寸法に設定したため、当接部9aを弾性体である移動手摺り1の表面に当てた場合、この移動手摺り1の表面が凹むことがなくて済み、正確な摩耗量を測定できる。
【0044】
また、本実施形態の摩耗量測定器の他に、図13に示すように当接部9aが1°〜5°の緩やかなテーパ形状をなし、第2の測定部材9にガイド部(図示せず)を設け、自在にスライド可能な平行板12を設けた構成の摩耗量測定器11にしてもよい。その平行板12は圧縮ばね13で常に移動手摺り方向に押す方向に作用する。上記機能を付加することにより、例えば図14に示すように測定器11自身が移動手摺り1の固定部材6に対して左側に傾けた状態でセットした場合、平行板12の右側先端と移動手摺り1の表面左側に隙間Sが発生し、測定器11自身の傾きが容易に確認できる。また図15に示すように右側に傾けた状態にセットした場合においても平行板11の左側先端と移動手摺り1の表面左側に隙間S´が発生し、傾きを確認できる。図16では、平行板12の両端と移動手摺り1の表面に隙間がない。この状態のものは測定器11に傾きがない状態で測定していることを示す。また図17は、上記機能を有する摩耗測定器11で移動手摺り1の厚さを測定する状態を示す。図18は、摩耗測定器11により移動手摺り1と移動手摺り樹脂ガイド4と支持部材3の合計厚さを測定する状態を示す。
【0045】
また、本実施形態の摩耗量測定方法では、マーキングした移動手摺り1の特定部分で常に摩耗量測定を行なうので、移動手摺り1の厚さがつなぎ目または製造時の誤差または部分的摩耗により部位毎にばらつく場合であってもその影響を受けにくく、この点からも移動手摺り樹脂ガイド4の摩耗量測定時の誤差を少なくすることができる。
【0046】
なお、本実施形態では、まず図9のf部(乗客コンベアの内部の戻り側)の位置で、移動手摺り1のみの厚さを読み取るようにしたが、図9のf部の代わりに、l部の位置(移動手摺り1の下方水平部と傾斜部の間の上曲がり位置)で移動手摺り1、移動手摺り樹脂ガイド4および支持部材3の合計厚さを読み取り、移動手摺り樹脂ガイド4の摩耗がない場合の基準値として用いることにより、乗客コンベアの内部の戻り側の位置での測定作業を要せずに済む。なお、前記の図9のl部の位置では、移動手摺り1が移動手摺り樹脂ガイド4の上面とは接触せずに移動手摺り樹脂ガイド4の下面に接触しているので、移動手摺り樹脂ガイド4の上面はほとんど摩耗しない。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1に係る発明によれば、乗客コンベヤの支持部材、移動手摺り樹脂ガイドおよび移動手摺りが重なった状態で合計厚さを測定できるので、移動手摺りの取外しを要せずに、効率よく移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を測定することができる。また、第2の測定部材が当接部および他の当接部により移動手摺りの表面および側面の2箇所に当接して移動手摺りの横方向への移動を抑制するので、第2の測定部材が移動手摺りの表面へ当接する位置に規制して測定誤差を少なくすることができる。
【0048】
また、請求項2に係る発明によれば、乗客コンベアの製作時に決定される支持部材の厚さと実測した移動手摺りの厚さを用いて移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を求めるので、移動手摺りの厚さが走行時間による摩耗や製造の誤差で変化しても、移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定時の誤差を少なくすることができる。
【0049】
また、請求項3に係る発明によれば、第1の測定部材の突出部が支持部材の下面に当接するので、この第1の測定部材、およびこの第1の測定部材と対向する第2の測定部材により移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を重なった状態で測定できる。
【0051】
また、請求項に係る発明によれば、第2の測定部材の当接部が移動手摺りの表面の中央部近傍に当接するので、この中央部近傍で生じる移動手摺り樹脂ガイドの最大摩耗量を測定できる。
【0052】
また、請求項に係る発明によれば、第2の測定部材を移動手摺りの表面に当てた場合、第2の測定部材の厚さが2mm以上であるため、移動手摺り表面が凹むことがなくて済み正確な摩耗量が測定できる。
【0053】
また、請求項に係る発明によれば、マーキングした移動手摺りの特定部分で常に移動手摺りなどの各厚さの合計寸法を測定するので、移動手摺りの厚さがつなぎ目、製造時の誤差または部分的摩耗により部位毎に一定でない場合であってもこの影響を受けにくくて済み、移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定時の誤差を少なくすることができる。
【0054】
また、請求項に係る発明によれば、前記の移動手摺りの上曲がり部分で、移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を重なった状態で測定し、その測定値を移動手摺り樹脂ガイドの摩耗のない場合の基準値として用いて、移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を求めることができる。したがって、移動手摺りの厚さを乗客コンベアの内部の戻り側の位置で測定する作業が不要という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器を示す正面図である。
【図2】図1の摩耗量測定器により移動手摺りの厚さを測定する状態を示す図である。
【図3】図1の摩耗量測定器により移動手摺りと移動手摺り樹脂ガイドと支持部材の合計厚さを測定する状態を示す図である。
【図4】図1の摩耗量測定器により移動手摺りと移動手摺り樹脂ガイドと支持部材の合計厚さを内曲げ部で測定する状態を示す図である。
【図5】一般的な乗客コンベアの側面図である。
【図6】図5のa−a’線に沿う縦断面図である。
【図7】移動手摺り樹脂ガイドを拡大して示す縦断面図である。
【図8】移動手摺りなどの合計厚さを測定する位置を説明する縦断面図である。
【図9】移動手摺りなどの測定箇所を示す図である。
【図10】図9のi部における移動手摺りの縱断面図である。
【図11】内曲げ部における移動手摺りの縦断面図である。
【図12】内曲げ部における移動手摺り樹脂ガイドの摩耗状態を説明する縱断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る移動手摺り樹脂ガイド摩耗測定器を示す正面図である。
【図14】図13に示す摩耗測定器を左側に傾けた状態で測定している図である。
【図15】図13に示す摩耗測定器を右側に傾けた状態で測定している図である。
【図16】図13に示す摩耗測定器を垂直にして正しく測定している図である。
【図17】図13に示す摩耗測定器により移動手摺りの厚さを測定する状態を示す図である。
【図18】図13に示す摩耗測定器により移動手摺りと移動手摺り樹脂ガイドと支持部材の合計厚さを内曲げ部で測定する状態を示す図である。
【符号の説明】
1 移動手摺り
3 支持部材
4 移動手摺り樹脂ガイド
6 固定部材
7 摩耗量測定器
8 第1の測定部材
8a 突出部
9 第2の測定部材
9a 当接部
9b 他の当接部
10 表示部
11 摩耗量測定器
12 平行板
13 圧縮ばね

Claims (8)

  1. 乗客コンベヤの移動手摺りを移動可能に支持する支持部材の上部に設けられ、前記移動手摺りの内面に摺接する移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器において、
    前記支持部材の下面に当接可能な第1の測定部材と、この第1の測定部材と対向し前記移動手摺りの表面に当接する当接部と、前記移動手摺りの側面に当接する他の当接部とを有してなる第2の測定部材と、これらの第1の測定部材および第2の測定部材間の寸法を表示する表示部とからなることを特徴とする移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器。
  2. 請求項1記載の移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器において、前記移動手摺りの戻り側の位置で、前記第1の測定部材を前記移動手摺りの内面に当接するとともに前記第2の測定部材を前記移動手摺りの表面に当接して、この移動手摺りの厚さを測定し、乗客が使用する上面側で、前記第1の測定部材を前記支持部材の下面に当接するとともに前記第2の測定部材を前記移動手摺りの表面に当接し、前記移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を重なった状態で測定し、この測定寸法と、前記測定した移動手摺りの厚さ、製作時に決定される前記支持部材の厚さ、および摩耗のない未使用の前記移動手摺り樹脂ガイドの厚さの合計寸法との差から、前記移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を算出するようにしたことを特徴とする移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器。
  3. 請求項1記載の移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器において、前記第1の測定部材は、途中で直角に折曲げられ、前記移動手摺りの耳部と前記支持部材の固定部分との間隙に挿入される突出部を有し、この突出部の一端が前記支持部材の下面に当接することを特徴とする移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器。
  4. 請求項1記載の移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器において、前記第2の測定部材の当接部が、前記移動手摺りの表面の中央部近傍に当接することを特徴とする移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器。
  5. 請求項1記載の移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器において、前記第2の測定部材の厚さを2mm以上の所定寸法に設定したことを特徴とする移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器。
  6. 請求項2記載の摩耗量測定器が用いられる移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定方法において、
    前記移動手摺りの戻り側の位置で移動手摺りの厚さを測定し、この厚さを測定した前記移動手摺りの箇所にマーキングを行い、このマーキングした移動手摺りの部分を乗客が使用する上面側に移動させて、この上面側の位置で前記移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を測定し、この測定した合計寸法と、前記マーキングした移動手摺りの部分の厚さ、前記支持部材の厚さおよび摩耗のない未使用の前記移動手摺り樹脂ガイドの厚さの合計寸法との差から前記移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を算出することを特徴とする移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定方法。
  7. 請求項1記載の摩耗量測定器が用いられる移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定方法において、
    前記移動手摺りの下方水平部と傾斜部の間の上曲がり位置で、前記移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を重なった状態で測定するとともに、その測定値を前記手摺り樹脂ガイドの摩耗のない場合の基準値とし、次いで、前記上曲がり位置とは異なる位置で、前記移動手摺り、支持部材および移動手摺り樹脂ガイドの各厚さの合計寸法を重なった状態で測定し、この測定値と前記基準値との差から前記移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量を算出するようにしたことを特徴とする移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定方法。
  8. 請求項1記載の移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器において、測定時、第2の測定部材に移動手摺り固定部材と測定器の傾きを確認可能なものから成ることを特徴とする移動手摺り樹脂ガイドの摩耗量測定器。
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