JP3664772B2 - 給油装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、1台のポンプから燃料油を複数の送油経路に分岐して圧送することで、給油ノズルから燃料油を吐出する給油装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の給油装置の概略系統図を図4に示す。
図4において、地下タンク1内の燃料油Lは、供給管2を通して1台のポンプ3によって汲み上げられ、このポンプ3から2本の送油経路41 ,42 に分岐して圧送され、各々、第1および第2給油ノズル51 ,52 から吐出されて、たとえば自動車の燃料タンクに供給される。各送油経路41 ,42 には、各々、第1および第2流量計F/M1 ,F/M2 と第1および第2電磁弁(開閉弁)61 ,62 が介挿されている。各給油ノズル51 ,52 から吐出される燃料油Lの給油量は、第1および第2流量計F/M1 ,F/M2 に各々接続した第1および第2パルス発信器71 ,72 のパルスに基づいて検出され、図示しない計数回路で計数されて表示部に表示される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、こうした給油装置では、以下に説明するように、予め給油量を設定するプリセット給油において、オーバーランに起因して、実際の給油量がプリセット値を超える場合がある。
【0004】
プリセット給油において、第1給油ノズル51 のみから給油を行う場合には、流量が所定量になったときに、図3(b)の時刻t3 のように、第1電磁弁61 を閉止すると共に、ポンプモータMを停止する。ここで、電磁弁61 ,62 がパイロット式の場合には、応答が遅いため、第1電磁弁61 が閉止動作に入ってから、完全に閉止するまでに約1秒程度の時間を要する。しかし、この場合には、ポンプモータMが停止するので、オーバーランが生じない。
【0005】
一方、両ノズル51 ,52 (図4)から給油を行う場合には、時刻t2 において流量が所定値になると、一方の電磁弁62 のみが閉止し、ポンプモータMは駆動し続ける。そのため、この場合には、斜線を施したようにオーバーランし、給油量がオーバーラン量QO だけプリセット値を上回るという問題が生じる。
【0006】
本発明は、かかる従来の問題に鑑みてなされたもので、給油条件に拘わらず給油量を一定にして、給油量をプリセット値に近づけ得る給油装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】
前記目的を達成するために、本発明においては、ポンプを停止させる際には、開閉弁が送油経路を閉止した後に、ポンプを停止させるように制御する。
【0008】
本発明によれば、開閉弁が送油経路を閉止した後にポンプを停止させるので、給油条件に拘わらず、開閉弁が送油経路を閉止するまではポンプが駆動しているから、一方の給油ノズルのみから給油する場合と、2台の給油ノズルから給油する場合とで、オーバーランの量が互いにほぼ等しくなる。したがって、予めオーバーランの量を見込んで、開閉弁の閉止信号を早めに出力することにより、給油量をプリセット値に近づけることができる。
【0009】
本発明は、ポンプモータ駆動回路(12)により回転駆動される1台のポンプ(3)から燃料油(L)を複数の送油経路(41 ,42 )に分岐して圧送することで給油ノズル(51 ,52 )から燃料油(L)を吐出すると共に、前記各送油経路(41 ,42 )にそれぞれ開閉弁(61 ,62 )を設けた給油装置であって、予め給油量を設定するプリセット給油において、実際の給油量が、給油量のプリセット値QP からオーバーラン量QO を減算した開閉弁閉止タイミング量(QP −QO )以上になったときに、前記開閉弁(61 ,62 )が閉止し始め、前記開閉弁(61 ,62 )が完全に閉止した後に、前記ポンプモータ駆動回路(12)にポンプモータ停止信号(f)を出力して、前記ポンプ(3)を停止させることで、給油される燃料油(L)の量が、前記開閉弁閉止タイミング量(QP −QO )に前記オーバーラン量QO を加えた値(QP −QO +QO )以上となることで、前記プリセット値QP に近い量で、かつ、前記プリセット値QP 以上の燃料油(L)が給油されるようにしたことを特徴とする。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
以下の実施例において、給油装置の系統図は、図4の従来例と同様であり、その詳しい説明を省略する。
【0013】
図1は第1実施例を示す。
図1において、POSターミナル8以外の要素は、たとえば地上に立設された1台の計量ユニット(図示せず)に内蔵ないし装備されている。POSターミナル8は、顧客のカードを読み込み、プリセット値が入力されると、一点鎖線で示すローカル制御装置20に、使用する給油ノズル51 ,52 (図4)を指定する。これにより、指定された給油ノズル51 ,52 (図4)に対応するインタロックが解除されて、各電磁弁61 ,62 の開弁と、ポンプモータMの駆動が許容される。なお、プリセット値の入力は、給油量ないし料金によりなされる。
【0014】
第1および第2ノズル検出スイッチ91 ,92 は、それぞれ、計量ユニットのハンガ(図示せず)に設けられており、第1および第2給油ノズル51 ,52 (図4)がハンガから取り外された際に、給油要求信号aを出力する。各給油要求信号aは、それぞれ、第1および第2計数回路101 ,102 と、第1および第2電磁弁駆動回路(開閉弁駆動回路)111 ,112 と、ポンプモータ駆動回路12に出力される。
【0015】
前記第1および第2計数回路101 ,102 は、各々前記給油要求信号aを受けたときに、第1および第2表示部131 ,132 の表示をゼロリセットする。前記第1および第2計数回路101 ,102 は、それぞれ、第1および第2パルス発信器71 ,72 からのパルス信号bを入力とし、パルスをカウントして流量信号cをPOSターミナル8に出力すると共に、第1および第2表示部131 ,132 に給油量を表示させる。
【0016】
前記第1および第2電磁弁駆動回路111 ,112 は、それぞれ、第1および第2電磁弁61 ,62 を開閉駆動するものである。各電磁弁駆動回路111 ,112 は、インタロックが解除されている状態で、給油要求信号aを受けると、各電磁弁61 ,62 を開弁させる。一方、これらの電磁弁駆動回路111 ,112 は、POSターミナル8からの閉信号dを受けたときに、それぞれ、第1および第2の電磁弁61 ,62 を閉止させると同時に、タイマ14にタイマスタート信号eを出力する。
【0017】
前記タイマ14は、電磁弁61 ,62 が送油経路41 ,42 (図4)を閉止したことを保証する保証手段を構成しており、タイマスタート信号eを受けるとオンし、つまり、電磁弁駆動回路111 ,112 が閉信号dを受けたタイミングでオンし、一定時間(たとえば1秒ないし3秒)後に、ポンプモータ停止信号fをモード判別回路15に出力する。モード判別回路15は、両電磁弁駆動回路111 ,112 からの開閉状態信号gを受けて、給油している給油ノズル51 ,52 (図4)があるか否かを判別するものである。このモード判別回路15は、他に給油している給油ノズル51 ,52 (図4)がなければ、前記ポンプモータ停止信号fをポンプモータ駆動回路12に出力する。
【0018】
ポンプモータ駆動回路12は、インタロックが解除されている状態で、給油要求信号aを受けるとポンプモータMを回転駆動させ、一方、モード判別回路15からのポンプモータ停止信号fを受けるとポンプモータMを停止させる。ここで、ポンプモータ停止信号fは前記タイマ14からモード判別回路15を介して出力されるので、ポンプモータ駆動回路12はタイマ(保証手段)14による保証を得た上で、ポンプモータMを停止させることになる。
【0019】
前記POSターミナル8は、演算部8a,記憶部8bの他に、給油量をプリセットするための設定器(図示せず)を備えている。前記記憶部8bは、プリセットされたプリセット値QP 、オーバーラン量QO および演算部8aで演算した電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )を記憶する。オーバーラン量QO は、図4のポンプ3を駆動したままの状態で、閉信号d(図1)を出力した後、各電磁弁61 ,62 が完全に閉止するまでの間に、各流量計F/M1 ,F/M2 を流れる燃料油Lの量で、予め、計量ユニットごとに設定入力される。前記図1のPOSターミナル8の演算部8aは、計数回路101 ,102 からの流量信号cに基づく流量と、電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )とを比較し、実際の流量が(QP −QO )以上になったときに、閉信号dを出力する。
【0020】
つぎに、前記構成の動作について説明する。
今、図3(a)の時刻t0 において、ポンプモータMが駆動すると共に、第2電磁弁62 が開弁し、更に時刻t1 において第1電磁弁61 が開弁したとする。この状態で、図1の第2計数回路102 が電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )を検出すると、POSターミナル8から閉信号dが第2電磁弁駆動回路112 に出力されて、第2電磁弁62 が閉止し始める。この際、図3(a)の他方の第1電磁弁61 が開弁しているので、ポンプモータMは停止しない。そのため、第2電磁弁62 のオーバーラン量QO の分だけ、オーバーランして、第2給油ノズル52 (図4)からは、所期のプリセット値QP に近い量の燃料油Lが給油される。
【0021】
つぎに、図1の第1計数回路101 が電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )を検出すると、POSターミナル8から閉信号dが第1電磁弁駆動回路111 に出力されて、第1電磁弁61 が閉止し始める。この際、図3(a)の他方の第2電磁弁62 が閉状態にあるので、ポンプモータMも停止する。しかし、この際には、図1の閉信号dを受けた第1電磁弁駆動回路111 がタイマ14にタイマスタート信号eを出力した後のT秒後に、タイマ14がモード判別回路15を介してポンプモータ駆動回路12にポンプモータ停止信号fを出力している。したがって、図3(a)の第1電磁弁61 が実際に閉止した後に、ポンプモータMが停止する。そのため、オーバーラン量QO の分だけオーバーランして、第1給油ノズル51 (図4)からは、所期のプリセット値QP に近い量の燃料油Lが給油される。
【0022】
このように、本給油装置は、図1の電磁弁61 ,62 が送油経路41 ,42 を閉止したことを保証する保証手段としてタイマ14を設け、この保証手段(タイマ14)による保証を得た上で、つまり、実際に送油経路41 ,42 が閉止した後に、ポンプモータ駆動回路12がポンプモータMを停止させるから、常にほぼ一定量のオーバーランが生じる。そのため、1台の給油ノズル51 (52 )から給油していたか、2台の給油ノズル51 ,52 から給油していたかに拘わらず、オーバーラン量QO が一定値になる。一方、このオーバーラン量QO を見込んで電磁弁61 ,62 を早めに閉止させるから、オーバーランに起因して給油量が過多になるのを防止し得る。
【0023】
ところで、本発明とは反対に、使用しているノズルの数と無関係に、電磁弁61 ,62 を閉止する際には、常に、同時にポンプを停止させることとすれば、電磁弁61 ,62 に起因するオーバーランは生じない。たとえば、2台給油時に、一方の給油ノズルの給油量がプリセット値になったら、一方の電磁弁とポンプを停止させ、2秒ないし3秒後に、再びポンプを回転させれば、オーバーランは生じない。しかし、こうすると、2台の給油ノズルから給油している際に、一方の給油ノズルからの給油が停止するのに伴い、他方の給油ノズルからの給油も一時的に停止するので、給油時間が長くなるという問題がある。また、他方の給油ノズルは一時的に給油が停止するので、給油者は給油が終わったと錯覚するという問題もある。
これに対し、本発明では、かかる錯覚や、給油時間が長くなるという問題も生じない。
【0024】
ところで、前記第1実施例では、保証手段としてタイマ14を設けたが、本発明では、電磁弁61 (62 )が送油経路41 ,42 を実際に閉止した後に、ポンプモータMを停止させればよく、必ずしもタイマ14を設ける必要はない。その一例を図2の第2実施例に示す。
【0025】
図2において、この第2実施例では、第1および第2給油停止判別回路14A,14Bが保証手段を構成している。各給油停止判別回路14A,14Bは、図4の各送油経路41 ,42 の燃料油Lの流れ情報に基づいて、各電磁弁61 ,62 が送油経路41 ,42 を実際に閉止したことを判別して、図2のモード判別回路15を介して、ポンプモータ駆動回路12にポンプモータ停止信号fを出力するものである。かかる判別の方法としては、第1および第2給油停止判別回路14A,14Bに、それぞれ、第1および第2パルス発信器71 ,72 からのパルス信号bを出力して、一定の微小時間内に、パルス信号bが入力されなくなったときに、つまり、給油が実質的に停止したときに、各電磁弁61 ,62 が実質的に閉止したと判別する方法がある。あるいは、入力されるパルス信号bの間隔が一定の微小時間よりも長くなったときに、各電磁弁61 ,62 が実質的に閉止したと判別してもよい。
【0026】
なお、その他の構成は、第1実施例と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0028】
また、各実施例では、POSターミナル8に電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )を記憶させたが、本発明では、ローカル制御装置20に演算部8aや記憶部8bに相当する機能を装備して、電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )の記憶や演算を行わせてもよい。また、前記実施例では、1台のポンプに対して2台の給油ノズルを設けたが、本発明は1台のポンプに対して3台以上の給油ノズルを設けた場合にも適用でき、さらには、ポンプが油中ポンプである場合にも適用できる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、1台のポンプに対して複数台の給油ノズルを設けた給油装置において、開閉弁が送油経路を閉止した後にポンプを停止させるので、給油していた給油ノズルの台数に拘わらず、オーバーランの量が均一になり、したがって、予め、オーバーランの量を見込んで、開閉弁を早めに閉じることによって、給油量をプリセット値に近づけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す制御ブロック図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す制御ブロック図である。
【図3】(a)は本発明の給油方法を示すタイムチャート、(b)は従来の給油方法を示すタイムチャートである。
【図4】給油装置の概略系統図である。
【符号の説明】
3:ポンプ
41 ,42 :送油経路
51 ,52 :給油ノズル
61 ,62 :開閉弁(電磁弁)
111 ,112 :開閉弁駆動回路(電磁弁駆動回路)
12:ポンプモータ駆動回路
14:タイマ(保証手段)
14A,14B:給油停止判別回路(保証手段)
L:燃料油
M:ポンプモータ
a:給油要求信号
d:閉信号
f:ポンプモータ停止信号
【産業上の利用分野】
本発明は、1台のポンプから燃料油を複数の送油経路に分岐して圧送することで、給油ノズルから燃料油を吐出する給油装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の給油装置の概略系統図を図4に示す。
図4において、地下タンク1内の燃料油Lは、供給管2を通して1台のポンプ3によって汲み上げられ、このポンプ3から2本の送油経路41 ,42 に分岐して圧送され、各々、第1および第2給油ノズル51 ,52 から吐出されて、たとえば自動車の燃料タンクに供給される。各送油経路41 ,42 には、各々、第1および第2流量計F/M1 ,F/M2 と第1および第2電磁弁(開閉弁)61 ,62 が介挿されている。各給油ノズル51 ,52 から吐出される燃料油Lの給油量は、第1および第2流量計F/M1 ,F/M2 に各々接続した第1および第2パルス発信器71 ,72 のパルスに基づいて検出され、図示しない計数回路で計数されて表示部に表示される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、こうした給油装置では、以下に説明するように、予め給油量を設定するプリセット給油において、オーバーランに起因して、実際の給油量がプリセット値を超える場合がある。
【0004】
プリセット給油において、第1給油ノズル51 のみから給油を行う場合には、流量が所定量になったときに、図3(b)の時刻t3 のように、第1電磁弁61 を閉止すると共に、ポンプモータMを停止する。ここで、電磁弁61 ,62 がパイロット式の場合には、応答が遅いため、第1電磁弁61 が閉止動作に入ってから、完全に閉止するまでに約1秒程度の時間を要する。しかし、この場合には、ポンプモータMが停止するので、オーバーランが生じない。
【0005】
一方、両ノズル51 ,52 (図4)から給油を行う場合には、時刻t2 において流量が所定値になると、一方の電磁弁62 のみが閉止し、ポンプモータMは駆動し続ける。そのため、この場合には、斜線を施したようにオーバーランし、給油量がオーバーラン量QO だけプリセット値を上回るという問題が生じる。
【0006】
本発明は、かかる従来の問題に鑑みてなされたもので、給油条件に拘わらず給油量を一定にして、給油量をプリセット値に近づけ得る給油装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】
前記目的を達成するために、本発明においては、ポンプを停止させる際には、開閉弁が送油経路を閉止した後に、ポンプを停止させるように制御する。
【0008】
本発明によれば、開閉弁が送油経路を閉止した後にポンプを停止させるので、給油条件に拘わらず、開閉弁が送油経路を閉止するまではポンプが駆動しているから、一方の給油ノズルのみから給油する場合と、2台の給油ノズルから給油する場合とで、オーバーランの量が互いにほぼ等しくなる。したがって、予めオーバーランの量を見込んで、開閉弁の閉止信号を早めに出力することにより、給油量をプリセット値に近づけることができる。
【0009】
本発明は、ポンプモータ駆動回路(12)により回転駆動される1台のポンプ(3)から燃料油(L)を複数の送油経路(41 ,42 )に分岐して圧送することで給油ノズル(51 ,52 )から燃料油(L)を吐出すると共に、前記各送油経路(41 ,42 )にそれぞれ開閉弁(61 ,62 )を設けた給油装置であって、予め給油量を設定するプリセット給油において、実際の給油量が、給油量のプリセット値QP からオーバーラン量QO を減算した開閉弁閉止タイミング量(QP −QO )以上になったときに、前記開閉弁(61 ,62 )が閉止し始め、前記開閉弁(61 ,62 )が完全に閉止した後に、前記ポンプモータ駆動回路(12)にポンプモータ停止信号(f)を出力して、前記ポンプ(3)を停止させることで、給油される燃料油(L)の量が、前記開閉弁閉止タイミング量(QP −QO )に前記オーバーラン量QO を加えた値(QP −QO +QO )以上となることで、前記プリセット値QP に近い量で、かつ、前記プリセット値QP 以上の燃料油(L)が給油されるようにしたことを特徴とする。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
以下の実施例において、給油装置の系統図は、図4の従来例と同様であり、その詳しい説明を省略する。
【0013】
図1は第1実施例を示す。
図1において、POSターミナル8以外の要素は、たとえば地上に立設された1台の計量ユニット(図示せず)に内蔵ないし装備されている。POSターミナル8は、顧客のカードを読み込み、プリセット値が入力されると、一点鎖線で示すローカル制御装置20に、使用する給油ノズル51 ,52 (図4)を指定する。これにより、指定された給油ノズル51 ,52 (図4)に対応するインタロックが解除されて、各電磁弁61 ,62 の開弁と、ポンプモータMの駆動が許容される。なお、プリセット値の入力は、給油量ないし料金によりなされる。
【0014】
第1および第2ノズル検出スイッチ91 ,92 は、それぞれ、計量ユニットのハンガ(図示せず)に設けられており、第1および第2給油ノズル51 ,52 (図4)がハンガから取り外された際に、給油要求信号aを出力する。各給油要求信号aは、それぞれ、第1および第2計数回路101 ,102 と、第1および第2電磁弁駆動回路(開閉弁駆動回路)111 ,112 と、ポンプモータ駆動回路12に出力される。
【0015】
前記第1および第2計数回路101 ,102 は、各々前記給油要求信号aを受けたときに、第1および第2表示部131 ,132 の表示をゼロリセットする。前記第1および第2計数回路101 ,102 は、それぞれ、第1および第2パルス発信器71 ,72 からのパルス信号bを入力とし、パルスをカウントして流量信号cをPOSターミナル8に出力すると共に、第1および第2表示部131 ,132 に給油量を表示させる。
【0016】
前記第1および第2電磁弁駆動回路111 ,112 は、それぞれ、第1および第2電磁弁61 ,62 を開閉駆動するものである。各電磁弁駆動回路111 ,112 は、インタロックが解除されている状態で、給油要求信号aを受けると、各電磁弁61 ,62 を開弁させる。一方、これらの電磁弁駆動回路111 ,112 は、POSターミナル8からの閉信号dを受けたときに、それぞれ、第1および第2の電磁弁61 ,62 を閉止させると同時に、タイマ14にタイマスタート信号eを出力する。
【0017】
前記タイマ14は、電磁弁61 ,62 が送油経路41 ,42 (図4)を閉止したことを保証する保証手段を構成しており、タイマスタート信号eを受けるとオンし、つまり、電磁弁駆動回路111 ,112 が閉信号dを受けたタイミングでオンし、一定時間(たとえば1秒ないし3秒)後に、ポンプモータ停止信号fをモード判別回路15に出力する。モード判別回路15は、両電磁弁駆動回路111 ,112 からの開閉状態信号gを受けて、給油している給油ノズル51 ,52 (図4)があるか否かを判別するものである。このモード判別回路15は、他に給油している給油ノズル51 ,52 (図4)がなければ、前記ポンプモータ停止信号fをポンプモータ駆動回路12に出力する。
【0018】
ポンプモータ駆動回路12は、インタロックが解除されている状態で、給油要求信号aを受けるとポンプモータMを回転駆動させ、一方、モード判別回路15からのポンプモータ停止信号fを受けるとポンプモータMを停止させる。ここで、ポンプモータ停止信号fは前記タイマ14からモード判別回路15を介して出力されるので、ポンプモータ駆動回路12はタイマ(保証手段)14による保証を得た上で、ポンプモータMを停止させることになる。
【0019】
前記POSターミナル8は、演算部8a,記憶部8bの他に、給油量をプリセットするための設定器(図示せず)を備えている。前記記憶部8bは、プリセットされたプリセット値QP 、オーバーラン量QO および演算部8aで演算した電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )を記憶する。オーバーラン量QO は、図4のポンプ3を駆動したままの状態で、閉信号d(図1)を出力した後、各電磁弁61 ,62 が完全に閉止するまでの間に、各流量計F/M1 ,F/M2 を流れる燃料油Lの量で、予め、計量ユニットごとに設定入力される。前記図1のPOSターミナル8の演算部8aは、計数回路101 ,102 からの流量信号cに基づく流量と、電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )とを比較し、実際の流量が(QP −QO )以上になったときに、閉信号dを出力する。
【0020】
つぎに、前記構成の動作について説明する。
今、図3(a)の時刻t0 において、ポンプモータMが駆動すると共に、第2電磁弁62 が開弁し、更に時刻t1 において第1電磁弁61 が開弁したとする。この状態で、図1の第2計数回路102 が電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )を検出すると、POSターミナル8から閉信号dが第2電磁弁駆動回路112 に出力されて、第2電磁弁62 が閉止し始める。この際、図3(a)の他方の第1電磁弁61 が開弁しているので、ポンプモータMは停止しない。そのため、第2電磁弁62 のオーバーラン量QO の分だけ、オーバーランして、第2給油ノズル52 (図4)からは、所期のプリセット値QP に近い量の燃料油Lが給油される。
【0021】
つぎに、図1の第1計数回路101 が電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )を検出すると、POSターミナル8から閉信号dが第1電磁弁駆動回路111 に出力されて、第1電磁弁61 が閉止し始める。この際、図3(a)の他方の第2電磁弁62 が閉状態にあるので、ポンプモータMも停止する。しかし、この際には、図1の閉信号dを受けた第1電磁弁駆動回路111 がタイマ14にタイマスタート信号eを出力した後のT秒後に、タイマ14がモード判別回路15を介してポンプモータ駆動回路12にポンプモータ停止信号fを出力している。したがって、図3(a)の第1電磁弁61 が実際に閉止した後に、ポンプモータMが停止する。そのため、オーバーラン量QO の分だけオーバーランして、第1給油ノズル51 (図4)からは、所期のプリセット値QP に近い量の燃料油Lが給油される。
【0022】
このように、本給油装置は、図1の電磁弁61 ,62 が送油経路41 ,42 を閉止したことを保証する保証手段としてタイマ14を設け、この保証手段(タイマ14)による保証を得た上で、つまり、実際に送油経路41 ,42 が閉止した後に、ポンプモータ駆動回路12がポンプモータMを停止させるから、常にほぼ一定量のオーバーランが生じる。そのため、1台の給油ノズル51 (52 )から給油していたか、2台の給油ノズル51 ,52 から給油していたかに拘わらず、オーバーラン量QO が一定値になる。一方、このオーバーラン量QO を見込んで電磁弁61 ,62 を早めに閉止させるから、オーバーランに起因して給油量が過多になるのを防止し得る。
【0023】
ところで、本発明とは反対に、使用しているノズルの数と無関係に、電磁弁61 ,62 を閉止する際には、常に、同時にポンプを停止させることとすれば、電磁弁61 ,62 に起因するオーバーランは生じない。たとえば、2台給油時に、一方の給油ノズルの給油量がプリセット値になったら、一方の電磁弁とポンプを停止させ、2秒ないし3秒後に、再びポンプを回転させれば、オーバーランは生じない。しかし、こうすると、2台の給油ノズルから給油している際に、一方の給油ノズルからの給油が停止するのに伴い、他方の給油ノズルからの給油も一時的に停止するので、給油時間が長くなるという問題がある。また、他方の給油ノズルは一時的に給油が停止するので、給油者は給油が終わったと錯覚するという問題もある。
これに対し、本発明では、かかる錯覚や、給油時間が長くなるという問題も生じない。
【0024】
ところで、前記第1実施例では、保証手段としてタイマ14を設けたが、本発明では、電磁弁61 (62 )が送油経路41 ,42 を実際に閉止した後に、ポンプモータMを停止させればよく、必ずしもタイマ14を設ける必要はない。その一例を図2の第2実施例に示す。
【0025】
図2において、この第2実施例では、第1および第2給油停止判別回路14A,14Bが保証手段を構成している。各給油停止判別回路14A,14Bは、図4の各送油経路41 ,42 の燃料油Lの流れ情報に基づいて、各電磁弁61 ,62 が送油経路41 ,42 を実際に閉止したことを判別して、図2のモード判別回路15を介して、ポンプモータ駆動回路12にポンプモータ停止信号fを出力するものである。かかる判別の方法としては、第1および第2給油停止判別回路14A,14Bに、それぞれ、第1および第2パルス発信器71 ,72 からのパルス信号bを出力して、一定の微小時間内に、パルス信号bが入力されなくなったときに、つまり、給油が実質的に停止したときに、各電磁弁61 ,62 が実質的に閉止したと判別する方法がある。あるいは、入力されるパルス信号bの間隔が一定の微小時間よりも長くなったときに、各電磁弁61 ,62 が実質的に閉止したと判別してもよい。
【0026】
なお、その他の構成は、第1実施例と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0028】
また、各実施例では、POSターミナル8に電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )を記憶させたが、本発明では、ローカル制御装置20に演算部8aや記憶部8bに相当する機能を装備して、電磁弁閉止タイミング量(QP −QO )の記憶や演算を行わせてもよい。また、前記実施例では、1台のポンプに対して2台の給油ノズルを設けたが、本発明は1台のポンプに対して3台以上の給油ノズルを設けた場合にも適用でき、さらには、ポンプが油中ポンプである場合にも適用できる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、1台のポンプに対して複数台の給油ノズルを設けた給油装置において、開閉弁が送油経路を閉止した後にポンプを停止させるので、給油していた給油ノズルの台数に拘わらず、オーバーランの量が均一になり、したがって、予め、オーバーランの量を見込んで、開閉弁を早めに閉じることによって、給油量をプリセット値に近づけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す制御ブロック図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す制御ブロック図である。
【図3】(a)は本発明の給油方法を示すタイムチャート、(b)は従来の給油方法を示すタイムチャートである。
【図4】給油装置の概略系統図である。
【符号の説明】
3:ポンプ
41 ,42 :送油経路
51 ,52 :給油ノズル
61 ,62 :開閉弁(電磁弁)
111 ,112 :開閉弁駆動回路(電磁弁駆動回路)
12:ポンプモータ駆動回路
14:タイマ(保証手段)
14A,14B:給油停止判別回路(保証手段)
L:燃料油
M:ポンプモータ
a:給油要求信号
d:閉信号
f:ポンプモータ停止信号
Claims (3)
- ポンプモータ駆動回路(12)により回転駆動される1台のポンプ(3)から燃料油(L)を複数の送油経路(41 ,42 )に分岐して圧送することで給油ノズル(51 ,52 )から燃料油(L)を吐出すると共に、前記各送油経路(41 ,42 )にそれぞれ前記送油経路(4 1 ,4 2 )を完全に閉止し得る1つの開閉弁(61 ,62 )を設けた給油装置であって、
給油している給油ノズルの台数に拘わらず、予め給油量を設定するプリセット給油において、実際の給油量が、給油量のプリセット値QP からオーバーラン量QO を減算した開閉弁閉止タイミング量(QP −QO )以上になったときに、前記1つの開閉弁(61 ,62 )が閉止し始め、
当該閉止し始めた1つの開閉弁(61 ,62 )が前記送油経路(4 1 ,4 2 )を完全に閉止した後に、前記ポンプモータ駆動回路(12)にポンプモータ停止信号(f)を出力して、前記ポンプ(3)を停止させることで、
給油される燃料油(L)の量が、給油していたノズルの台数に拘わらず、前記開閉弁閉止タイミング量(QP −QO )に前記オーバーラン量QO を加えた値(QP −QO +QO )以上となることで、前記プリセット値QP に近い量で、かつ、前記プリセット値QP 以上の燃料油(L)が給油されるようにしたことを特徴とする給油装置。 - 1台のポンプ(3)から燃料油(L)を複数の送油経路(41 ,42 )に分岐して圧送することで給油ノズル(51 ,52 )から燃料油(L)を吐出すると共に、前記各送油経路(41 ,42 )にそれぞれ前記送油経路(4 1 ,4 2 )を完全に閉止し得る1つの開閉弁(61 ,62 )を設けた給油装置であって、
給油している給油ノズルの台数に拘わらず、前記ポンプ(3)のモータ(M)を回転駆動させると共にポンプモータ停止信号(f)を受けると前記モータ(M)を停止させるポンプモータ駆動回路(12)と、
予め給油量を設定するプリセット給油においてプリセットされたプリセット値QP と、前記ポンプ(3)を駆動したままの状態で開閉弁(61 ,62 )を閉止する際に当該閉止する送油経路(41 ,42 )を流れる燃料油(L)のオーバーラン量QO とを記憶する記憶部(8b)とを備え、
実際の給油量が、前記プリセット値QP から前記オーバーラン量QO を減算した開閉弁閉止タイミング量(QP −QO )以上になったときに、前記1つの開閉弁(61 ,62 )を閉止するための閉信号(d)が出力され、
前記閉信号(d)を受けて閉止し始めた1つの前記開閉弁(61 ,62 )が前記送油経路を完全に閉止した後に、前記ポンプモータ駆動回路(12)にポンプモータ停止信号(f)を出力して、前記ポンプ(3)を停止させることで、
給油される燃料油(L)の量が、給油していたノズルの台数に拘わらず、前記開閉弁閉止タイミング量(QP −QO )に前記オーバーラン量QO を加えた値(QP −QO +QO )以上となることで、前記プリセット値QP に近い量で、かつ、前記プリセット値QP 以上の燃料油(L)が給油されるようにしたことを特徴とする給油装置。 - 請求項1もしくは2において、
前記開閉弁(61 ,62 )が送油経路(41 ,42 )を完全に閉止した後に、前記ポンプ(3)を停止させることを特徴とする給油装置。
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JP (1) | JP3664772B2 (ja) |
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