JP3663924B2 - 原子炉の炉内構造物の取扱い方法及びその方法に用いる装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子炉の炉内構造物を原子炉建屋外に取り出す作業が伴う原子炉の炉内構造物の取扱い技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所の原子炉建屋内には、原子炉圧力容器が格納され、その原子炉圧力容器内には、炉内構造物として原子炉炉心を囲うシュラウドや上部格子板や炉心支持板等が存在する。
【0003】
原子力発電所の原子炉炉内構造物は、毎回の定期検査時に原子炉炉内構造物の損傷状況を検査し、補修を行っているが、保守性,経済性及び予防保全の観点から耐用年数の途中でも原子炉炉内構造物を新しいものと交換して取替えることがある。
【0004】
従来技術による原子炉炉内構造物の取替作業は、予め原子炉ウエルプール内で、上部格子板,上部シュラウド及び炉心支持板等に粗く切断して取外し、原子炉建屋内に既設の天井クレーンにてドライヤーセパレータ(以下、DSと称す)プール内に仮置きし、DSプール内で水中で遠隔での分解取外しや細かい切断を施されて廃棄物とされる。
【0005】
このため、原子炉ウエルプールとDSプールを隔離できるよう、DSプールゲートを新設する。尚、細かく切断された廃棄物(原子炉炉内構造物の小片)は複数のキャスクに収納し、随時、サイトバンカー、または固体廃棄物貯蔵庫へ構内輸送して保管される。
【0006】
従って、原子炉ウエルプール内での粗く切断する作業、更にはDSプール内での細かく切断する作業,保管容器の増数等の付帯作業及び付帯物量増加で作業が長期間に渡ることから、コスト・放射線被曝等の面から問題となっており、更にはトータルでのプラント停止期間の長期化は、設備の稼働率低減という意味で電力会社にとって経済的に大きな負担となる。
【0007】
一方、原子炉圧力容器を交換する際には、特開平8−285981号及び特開平8− 262190号公報に記載のように、原子炉建屋の屋上に待機させた移送容器内にクレーンで原子炉圧力容器を引き込み、その移送容器ごと原子炉建屋の目的地点に移送することが知られている。
【0008】
このような例では、原子炉圧力容器を何のカバーも施さないで原子炉建屋内に吊り上げて上方へ屋上まで移動させますので、原子炉圧力容器からの放射線に係わる原子炉建屋内の作業員に対する被曝低減措置が十分ではない。
【0009】
その原子炉建屋内の作業員に対する被曝低減措置を考慮して、特開平9-145882号公報で開示されているように、原子炉建屋内で原子炉圧力容器を囲うように複数に分割された遮蔽体を組み立て、その遮蔽体で放射線と放射能の拡散を遮蔽しながら圧力容器を原子炉建屋の屋上から抜き出すことが知られている。
【0010】
しかし、この方法では、原子炉建屋内での遮蔽体の組立作業が伴うのでその作業に手間暇を要し、原子炉建屋外への搬出までに時間がかかりすぎる。
【0011】
その原子炉建屋内での遮蔽体の組み立てに要する手間暇を回避するものとして特開昭62−285100号公報に記載のものが知られている。その公報に記載された内容には以下のようなことが示されている。
【0012】
すなわち、放射性廃棄物を格納できるキャスクを原子炉建屋外に配備されたクレーンで吊って原子炉建屋の屋上に設けた開閉自在な仮開口を通過させて原子炉建屋内に吊り入れる。その後に一旦クレーンからキャスクを切り離して原子炉建屋内の床にキャスクを置き、搬出すべき放射性廃棄物の存在する位置にキャスクを水平移動させる。次に、そのキャスク内の揚重機を用いて放射性廃棄物(具体的には、原子炉圧力容器の上部蓋)をキャスク内に吊り入れ、その後にキャスクの底部を開閉扉で閉じる。その後に原子炉建屋の屋上に設けた開閉自在な仮開口の真下にキャスクを水平移動させ、クレーンにキャスクを連結して、そのキャスクをクレーンで吊り上げて仮開口を通過させて原子炉建屋外へ搬出する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭62−285100号公報に記載のものは、原子炉建屋内での遮蔽体の組み立てに要する手間暇がなく、また原子炉建屋内での放射線被曝低減と放射能の拡散について有効ではあるが、原子炉建屋内の床にクレーンから一旦切り離したキャスクを置いて水平移動させるものであるから、キャスクを原子炉建屋内に吊り入れてから吊り出すまでに、キャスクの水平移動と、キャスクとクレーンとの連結及び切り離しの各作業が伴い、まだ手間暇がかかっていた。
【0014】
このような手間暇がかかると、炉内構造物の交換が遅れることから、交換後の原子力発電所の再稼動時期を遅らせることになって、原子力発電所の稼動効率を悪化させていた。
【0015】
又、原子力発電所を解体する際には、解体作業が長引く課題が生じる。
【0016】
したがって、本発明の目的は、原子炉の炉内構造物の原子炉建屋からの搬出に伴う取り扱いを迅速に行うことと、放射化された炉内構造物から作業員の受ける被曝量を低減しながら取扱うこととを両立させることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的を達成する為に、原子炉建屋の外側から容器を前記原子炉建屋の上部に開けた開口を通して前記原子炉建屋内に吊り入れ、前記容器を原子炉圧力容器内の炉内構造物の上方で吊った状態に維持し、前記吊った状態の容器内に前記炉内構造物を収納し、前記炉内構造物を収納した前記容器を前記開口を通して前記原子炉建屋の外に吊り出すという取扱い方法が採用され、さらには、炉内構造物を取り替える方法として、原子炉建屋の上部に開けた開口を通して炉内構造物を前述の取扱い方法で原子炉建屋から搬出し、しかる後に前記原子炉建屋の上部に開けた開口を通して新たな炉内構造物を前記原子炉建屋外から前記原子炉建屋内に吊り入れた上で前記原子炉建屋内の原子炉圧力容器内に据え付け、さらには前記原子炉建屋の上部に開けた開口を復旧する原子炉の炉内構造物の交換方法が採用される。
これらの方法を実現する装置として、本発明では、原子炉ウエルプールの上方の原子炉建屋部位に開けた開口と、前記原子炉建屋内の原子炉圧力容器から取り外した炉内構造物を収納する容器と、前記原子炉建屋の外側から前記容器を前記開口を通して吊り出し吊り入れするクレーンと、前記容器と一緒に前記クレーンで吊られ、前記炉内構造物を前記容器内に引き入れる巻き上げ装置とを備えた原子炉の炉内構造物の取扱い装置において、前記クレーンで吊られた吊り天秤と、前記吊り天秤に装着された前記巻き上げ装置と、前記吊り天秤から懸垂支持された前記キャスクと、前記キャスクの下端に装備された入口と、前記キャスクに着脱自在であって前記入口を閉鎖するキャスク底板と、前記キャスクの上部に設けられて前記巻き上げ装置のロープが通された貫通穴とを備えた原子炉の炉内構造物の取扱い装置を提供できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例として、沸騰水型原子炉を備えた原子力発電所を例に取上げて以下に説明するが、本発明は他の型式の原子炉を備えた原子力発電所においても同様に適用できる。
【0027】
図1に示す沸騰水型原子炉を備えた原子力発電所の原子炉建屋11には原子炉格納容器21によって格納された原子炉圧力容器3が存在する。
【0028】
その原子炉圧力容器3内には、図2のように、炉内構造物として蒸気乾燥器5や気液分離器6やシュラウド1等が装備されている。
【0029】
原子炉建屋11内の運転階9の空間には、天井クレーン8が装備され、その天井クレーン8は運転階9での作業に使用される。
【0030】
その運転階9には、DSプール7と略称されるドライヤーセパレータプールと原子炉圧力容器3内に連通することのできる原子炉ウエルプール10とが設けられている。
【0031】
炉内構造物のうち、シュラウド1は原子炉の炉心を囲んでいる部品であるから炉内構造物のうちでも放射線照射を最も強く受け易い。
【0032】
本発明の実施例ではそのシュラウド1を交換する作業として説明する。
【0033】
原子力発電所の原子炉建屋11内の原子炉圧力容器3は、原子炉の燃料を収容し、液体からなる一次冷却材を入れる容器である。
【0034】
原子炉の燃料が装荷される炉心はシュラウド1によって取り囲まれており、シュラウド1は、炉心内を上昇する冷却材の流れと、原子炉圧力容器3の内壁との間の環状部を下降する再循環の流れとを隔離するステンレス鋼製の円筒型構造物である。
【0035】
本発明の実施例で原子炉建屋内外間での搬入,搬出作業の対象とするシュラウド1は原子力発電所を構成する機器の中でも主要な大重量の製品であり70トンもある。
【0036】
炉内構造物は、一次系の冷却水を通過する機器のため、高濃度の放射線を受けており、鉄筋あるいは鋼板コンクリート製の遮蔽壁に覆われている。
【0037】
また、炉内構造物は、周囲を鋼製の原子炉格納容器21内に格納されており、放射線の漏洩を防止する役割を果たしている。
【0038】
これら原子力発電所では、定期検査時に原子炉の炉内構造物の損傷状況を検査し、必要に応じて補修を行っているが、保守性,経済性及び予防保全の観点から耐用年数の途中でも原子炉の炉内構造物を交換することがある。
【0039】
その交換を行うには、まずウエルプール10の真上に位置する原子炉建屋11の天井屋根に図12のように開口61を作って、一旦その開口61を養生シート63又はローリング方式シャッター62で閉鎖する。原子炉建屋11の屋根部分に外部遮蔽壁31が設置されている場合には、ウエルプール10の真上部分の外部遮蔽壁31にもキャスク41が通過できるだけの大きさを持った搬出,搬入用の開口61を設けておく。
【0040】
それと同時に、大型のクローラクレーンである大型揚重機91を原子炉建屋
11の近傍に設置する。その設置に際しては、図12のように大型揚重機91の稼動領域の地盤を強化した造成地盤71としておく。
【0041】
また、図12のように、大型揚重機91の荷役作業半径範囲内の地盤には、入り口が上向きに開かれた地下保管庫81が作られている。
【0042】
次に、シュラウド1の原子炉建屋外への搬出作業を行うのであるが、その作業には、キャスク41が用いられる。
【0043】
そのキャスク41は、図5のように、吊り天秤51からワイヤーロープ12によって懸垂支持されている。そのキャスク41は、下方に入り口27を備えた下部開放の容器であり、その天井の部分には、巻き上げ装置52のワイヤーロープ13が通される貫通穴54が設けられている。その巻き上げ装置52は吊り天秤51に設置されてワイヤーロープ13を遠隔操作によって巻き上げたり繰り出したりすることができる。そのワイヤーロープ13にはフック14が取付けられている。
【0044】
その吊り天秤51と大型揚重機91のフックブロック93とは、ワイヤーロープ28で連結され、吊り天秤51は大型揚重機91で吊り上げ吊り降ろし自在に懸垂支持されている。
【0045】
このような、吊り天秤51,巻き上げ装置52,キャスク41の組み合わせ設備は原子炉建屋11の外側において用意しておく。
【0046】
図6(a),図6(b)のように、キャスク41の底部に存在する入り口27を閉じるためのキャスク底板42の外周囲には、キャスク下部内壁面に加工された雌ネジ42bと螺合できる雄ネジ42aが設けられている。そのキャスク底板42は台車43に受け台46を介して搭載されている。その台車43はウエルプール10やDSプール7を跨ぐようにして、それらのプール沿いに敷設されたレール15上へ走行自在に設置される。
【0047】
受け台46の構成は以下の通りである。すなわち、図14のように、台車43へスラストベアリング16を介して水平回転自在に搭載された回転台17と、回転台17に空圧シリンダー装置18を介して上下動自在に搭載された昇降台19と、前記回転台17に固定した内歯歯車20と、前記内歯歯車20と噛み合わせたピニオン22を回転駆動するモータ23とを備え、空圧シリンダー装置18のピストンロッドを伸縮させることやモータ23の駆動制御は遠隔地点からできるようにされている。
【0048】
このため、モータでピニオン22を回転駆動すると、内歯歯車20と同時に回転台17を水平面で回転でき、さらには空圧シリンダー装置18のピストンロッドを伸縮させることで昇降台19を上下動でき、よって昇降台19はキャスク底板42に回転と昇降との動作を与えることができる。
【0049】
そのキャスク底板42とキャスク41との各ネジ42a,42bの代りに、図7(a),図7(b)のようにインロー構造44a,44bを用いてもよいし、図8(a),図8(b)のようにキャスク41に固定したフランジ45bにボルト24を通し、キャスク底板42にボルト通し穴45aを設け、ボルト通し穴
45aに通したボルト24とナット25とでキャスク底板42をキャスク41に締結する構造であってもよい。
【0050】
このようにして取替作業の準備が成されたら、次のように取替作業を行う。
【0051】
図3及び図4は原子炉の炉内構造物であるシュラウド1を取替え対象に、概略取替え手順を示したものである。
【0052】
シュラウド1を取替えるには、先に原子炉圧力容器3内の既存のシュラウド1を取出す作業が先行する。その取出し手順としては、原子炉圧力容器3の蓋4を開放して原子炉圧力容器3内とウエルプール10内とに水を放射線遮蔽と運転階9への放射能拡散防止のために張る。その後、蒸気乾燥器5と気液分離器6とを天井クレーン8で原子炉圧力容器3内から吊り出してDSプール7内に水没させて仮置きし保管する。この際には、気液分離器6とシュラウドヘッドとを一体にして吊り出してDSプール7内に水没させて保管する。
【0053】
次に、原子炉圧力容器3内の燃料を原子炉圧力容器3から適切な場所へ取出して保管する。
【0054】
次に、ウエルプール10と原子炉圧力容器3内の水を抜いて原子炉圧力容器3内の放射能除洗作業を行う。
【0055】
次に、原子炉建屋11の開口61を閉ざしていた養生シート63やローリング方式シャッター62を開口61が開くように操作し、開口61を開けた状態とする。以後、開口61を復旧するまで、原子炉建屋11内の少なくとも運転階9の空間の圧力を原子炉建屋11外の圧力よりも低圧となる負圧状態に維持する。その維持手段は、運転階9の空間の換気装置で行う。
【0056】
次に、大型揚重機91で吊り天秤51を吊り上げて巻き上げ装置52とキャスク41とを同時に吊り上げ、開口61から吊り入れてウエルプール10に接近させて大型揚重機91による吊り天秤51と巻き上げ装置52とキャスク41との懸垂支持状態を維持させる。このため、吊り天秤51と巻き上げ装置52とキャスク41とを大型揚重機91から切り離して運転階9に着床させる作業は行わない。この様にして空キャスクの搬入が成される。空キャスクの搬入が成された後には、開口61は大型揚重機91の吊り天秤51を吊り上げるワイヤーロープが通過できる狭い開口となるように養生シートやローリング方式シャッターを閉じて、先述の負圧状態に維持する手だてと合わせて、原子炉建屋内の雰囲気が原子炉建屋外へ漏洩することをできるだけ阻止する。
【0057】
次に、巻き上げ装置52でワイヤーロープ13を繰り出してフック14をシュラウド1に接近するようにフック巻き下げ作業を行って、そのフック14と上部格子板とシュラウド1との一体構造物との間にワイヤーロープ26を掛ける原子炉炉内構造物玉掛け作業を行う。
【0058】
次に、巻き上げ装置52でワイヤーロープ13を巻き上げる吊り上げ作業によって、シュラウド1は図5のように懸垂支持され、次第にキャスク41の内側に引き込まれるようにして収納され、キャスク内収納作業が成される。
【0059】
次に、台車43をレール15沿いに走向させてウエルプール10の真上に停止させると、その台車43に搭載されたキャスク底板42はキャスク41の真下に位置できる。
【0060】
次に、受け台46の昇降台19を空圧シリンダー装置18で押し上げながら水平回転させると、キャスク41の雌ネジ42bにキャスク底板42の雄ネジ42aが螺合してキャスク41の入り口27が閉鎖され、キャスク穴仕舞い作業が終わる。閉鎖状態を一層確実なものにするためには、キャスク底板42とキャスク41との境目を溶接によって溶接固着及びシール溶接を施す。また、キャスク底板42上にシュラウド1を巻き上げ装置5で吊り降ろして各ワイヤーロープ13,26にシュラウド1が倒れない程度のテンションを与えた状態とする。
【0061】
キャスク41の穴仕舞い作業に採用される構造は図6(a),図6(b)の他に2つの例を示したが、図7(a),図7(b)では、キャスク底部をインロー方式にして、密閉する状況を示したもので、シュラウド1を運転階9の床よりも上まで吊り上げた状態にしておき、台車43上に受け台46を介してインロー構造44aを持つキャスク底部42を搭載してキャスク41の真下まで走行移動し、キャスク底部42を既述と同様に上昇させてインロー構造44aをキャスク41内に入れ、その後にキャスク底部42を水平回転させてキャスク41内のキャスク側のインロー構造44bとをはめ合わせる位置まで位置合わせし、キャスク底部42から受け台46を下方へ後退させて、インロー構造44a,44b間を噛み合わせて固定する。必要に応じてキャスク41とキャスク底板42との境を溶接によって固定及びシール溶接してキャスク41の入り口27の密閉状態を確実なものとする。
【0062】
図8(a),図8(b)の例では、図6(a),図6(b)の例と同様に、キャスク底部42をキャスク41の入り口27の真下に合わせて位置合わせし、その後に、ボルト24の位置にボルト通し穴45aが上下方向で一致するようにキャスク底板42を受け台46で水平回転させ、その後に受け台46でキャスク底板42を上昇させて、ボルト24をボルト通し穴45aに通して通し穴45aから下方に出てきたボルト24のネジ部にナット25を螺合させてナット24を締め上げてキャスク41下端にキャスク底板42を密着させるという穴仕舞い作業となる。この場合も、必要に応じてキャスク41とキャスク底板42との境を溶接によって固定及びシール溶接してキャスク41の入り口27の密閉状態を確実なものとする。
【0063】
また、キャスク41によるシュラウド1の密封状態を移送確実なものとしたい場合には、巻き上げ装置52により、シュラウド1をキャスク41内に収納し、キャスクの入り口27を穴仕舞いした後に、巻き上げ装置52のワイヤーロープ13を繰り出してキャスク底板42上にシュラウド1を降ろしてフック14とワイヤーロープ13との取合いを解除して上部貫通穴54よりワイヤーロープ13を上方へ取外し、上部貫通穴54の穴仕舞いを行う。その穴仕舞いは、上部貫通穴54に蓋をねじ込むネジ式であっても上部貫通穴54に蓋を溶接する溶接式であってもボルトとナットを用いて蓋をキャスク41に締結するフランジ式であってもよい。この様にすれば、もはや、キャスク内の雰囲気がキャスク外へ漏洩する要素が皆無となる。
【0064】
キャスク穴仕舞い作業が終了したら、次に、図9(a),図9(b)のように、大型揚重機91によって大型揚重機91からの吊りロープ92を巻き取って吊りロープ92に掛けられている大型揚重機91のフックブロック93を開口61の近くにまで吊り上げる。この様にすると、フックブロック93から吊られている吊り天秤51や巻き上げ装置やキャスク41も開口61の近くにまで吊り上げられる。
【0065】
次に、開口通過作業に入るが、まずはローリング方式シャッター62を開いて開口61を開き、次いで、大型揚重機91によって大型揚重機91からの吊りロープ92をさらに巻き取ることによって、開口61に吊り天秤51や巻き上げ装置やキャスク41を通過させ、図11のように、ローリング方式シャッター62を閉じて開口61を閉鎖する。このような開口通過作業が成された後も、吊り天秤51や巻き上げ装置やキャスク41を原子炉建屋11よりも上方に吊り上げ、原子炉建屋11の外部上方に搬出する吊り上げ作業を行う。
【0066】
ローリング方式シャッター62を開いた状態では、開口61から原子炉建屋
11内の雰囲気が屋外へ漏洩しようとするが、原子炉建屋内の圧力が屋外の圧力よりも低い負圧状態に管理されているので、その漏洩が阻止され、屋外への放射能拡散の抑制が強化されている。
【0067】
このローリング方式シャッター62はカメラの絞り機構の構成を大型化したもので、4枚の絞り羽の半径方向への動きによって開口61を開閉できる。
【0068】
そのローリング方式シャッター62に代えて、図10(a),図10(b)のように、開口61の形状を四角形にし、その四角形の4辺から開口61の中心に向かって4枚の養生シート63を水平に進めて広げることにより開口61を閉じたり、逆に折りたたんで開口61を開いたりして、開口61を開閉する構成であってもよい。
【0069】
原子炉建屋11内から開口61を通じての雰囲気の漏洩を最小限に食い止める他の手段として図10(a),図10(b)のようにキャスクを包み込む方法であってもよい。
【0070】
すなわち、その方法は、まずキャスク41を大型揚重機91で開口61に接近させて吊り上げ、その状態で開口61の4辺に機密に取付けたシート64で吊り天秤51や巻き上げ装置やキャスク41を包み込み、シート64よりもキャスク41側の空間と外側の運転階9の空間との間での雰囲気の流通を防止する。その後に、養生シート63を開口61の4辺側へ折りたたんで開口61を開き、図11で示すキャスク41の高さまで吊り上げて原子炉建屋11からシュラウド1をキャスク41に格納して屋外へ搬出する。開口61を開いても、最大限シート64よりもキャスク41側の空間の雰囲気しかもれる可能性がないから、安全であるし、開口61を開いた際に屋外からの飛び込み物や雰囲気が運転階9の空間に入って来てもシート64で包囲して運転階9の空間内での拡散が防止される。次に、シュラウド1を格納したキャスク41の吊り上げを原子炉建屋11の上方まで行った後には、大型揚重機91のブームを旋回させてキャスク41を地下保管庫81の真上に位置させるという旋回作業を行う。
【0071】
次に、大型揚重機91から吊りロープ92を繰り出してキャスク41を地下保管庫81内に吊り降ろして入れるという吊降し作業を行う。
【0072】
次に、キャスク41を地下保管庫81内に固定し、保管庫格納・固定作業を行う。
【0073】
次いで、キャスク41からワイヤーロープ12を外すことで吊り天秤51からキャスク41を外し、ワイヤーロープ13についても切断するなりして巻き上げ装置52とシュラウド1との連結を解いて、玉掛け外し作業を行い、次いで地下保管庫81の入り口に蓋をして閉鎖し、搬出作業を終了する。
【0074】
原子力発電所を解体する場合には、その搬出作業で代りの新規のシュラウドを原子炉圧力容器内に搬入して据え付ける作業が伴わない。
【0075】
しかし、シュラウド1の取替えの場合には、その搬出作業を終了後に、新規のシュラウドの原子炉建屋11内への搬入作業が伴う。
【0076】
その搬入作業は、図13の右側に搬入作業と記して示した作業行程に基づいて行われる。すなわち、まず、新規のシュラウドを大型揚重機91が吊り上げることのできる荷受け位置までトレーラ等で運搬する原子炉炉内構造物運搬作業を行う。
【0077】
次に、大型揚重機91のフックブロック93と新規のシュラウドとの間でワイヤーロープを掛ける原子炉炉内構造物玉掛け作業を行う。
【0078】
次に、新規のシュラウドを荷受け位置で大型揚重機91で吊り上げ、大型揚重機91のブームを水平旋回させて開口61の真上に新規のシュラウドを位置させるという吊上げ・旋回作業を行う。
【0079】
次に、開口61をローリング方式シャッター62又は養生シート63を操作することで開き、大型揚重機91で新規のシュラウドを吊り降ろして開口61を通過させて原子炉建屋11内に入れ、次いで開口61をローリング方式シャッター62又は養生シート63で吊りロープ92の通過できる隙間を除いて閉じるという吊り降し・開口通過作業を行う。この場合も、原子炉建屋11内の圧力を屋外より低圧とする負圧管理状態として原子炉建屋11内から屋外への雰囲気の漏洩を阻止し、放射能の屋外への拡散を防止する。
【0080】
次に、新規のシュラウドをさらに吊り降ろして原子炉圧力容器3内に入れ、既存のシュラウド1の有った位置に設定するという原子炉炉内構造物据付・設定作業を行う。
【0081】
次に、新規のシュラウドとフックブロック93の間に掛けたワイヤーロープを新規のシュラウドから外すという玉掛け外し作業を行う。
【0082】
その後に、フックブロック93を原子炉建屋外へ吊り出して搬入作業を終える。
【0083】
その後に、開口61を元どおりに復旧する搬出,搬入用開口復旧作業を行う。
次に、大型揚重機91を解体して撤去する。
【0084】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、原子炉建屋内に吊り込まれた容器は吊られた状態で原子炉圧力容器の炉内構造物の上に位置し、その吊られた状態の容器内に炉内構造物を入れ、原子炉建屋内では、容器の組み立てや、容器の原子炉建屋内の床への吊り降ろしや床上での水平移動や吊り降ろし後の容器の吊り手段との連結解除や吊り出し時の連結作業が必要無くて、吊り出し作業に移れますので、容器を吊ったままで炉内構造物を容器内に収納して速やかに炉内構造物を原子炉建屋外に搬出できる上、容器は炉内構造物からの放射線や放射能の拡散を遮蔽するので、原子炉建屋内の放射能の拡散や放射線被曝の抑制を達成できるという効果が得られる。
請求項2の発明によれば、容器としてキャスクを用いて請求項1の発明と同等の効果が得られる。
【0085】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明による効果に加えて、キャスクと巻き上げ装置を同伴して原子炉建屋内に吊り入れ、吊り入れ後に早期にキャスクの外側にある巻き上げ装置で炉内構造物を原子炉圧力容器から吊り上げてキャスク内に納めることが出来て一層迅速に炉内構造物を原子炉建屋外に搬出できる上、キャスク内の炉内構造物からの放射線はキャスクによって遮蔽されてキャスクの外側にある巻き上げ装置は放射線照射を受けずに放射性廃棄物となる部分が少なくて済むという効果が得られる。
【0086】
請求項4の発明によれば、請求項2又は請求項3の発明による効果に加えて、キャスクの入口の下方にキャスク底部部材を台車で運んできてキャスクの入口をキャスク底部部材で閉鎖し、その際のキャスク底部部材の移動が台車で行え、且つキャスクは常時吊られてキャスクの入り口の下方にキャスク底部部材を運び込める空間を得易いから、その閉鎖作業が迅速に行え、しかも、キャスクの入口が運転階に近い高さで閉鎖されるから、原子炉建屋内への放射能の拡散や放射線被曝の一層の抑制を達成できるという効果が得られる。
【0087】
請求項5の発明によれば、請求項2又は請求項3、又は請求項4の発明による効果に加えて、同じクレーンでキャスクの原子炉建屋からの吊り出しから保管庫への吊り入れまで一貫して行えるので、保管庫への炉内構造物の入庫作業を中継作業少なくして迅速に行える作用効果が得られる。
【0088】
請求項6の発明によれば、請求項2から請求項5までのいずれか一項の発明による効果に加えて、キャスクが開口を通過する際に限って開閉装置で開口を広く開き、開口を開くことによって生じる原子炉建屋内の雰囲気の建屋外への漏洩を抑制し、さらには、原子炉建屋内を建屋外より負圧にして開口から原子炉建屋外への雰囲気の流れの発生を無くして原子炉建屋内の雰囲気の建屋外への漏洩を圧力的に抑制し、開閉装置と圧力調整とによる複合手段で原子炉建屋内から屋外への雰囲気の漏洩をなくし、放射能の外界への放出を極力避けれるという効果が得られる。
【0089】
請求項7の発明によれば、請求項2から請求項6までのいずれか一項の発明による効果に加えて、開口を通してキャスクを原子炉建屋外に吊り出す際に、開口から原子炉建屋内の雰囲気が漏洩することをキャスクを囲うシートで遮って防止するので、その漏洩を抑制して放射能の外界への放出を極力避けれるという効果が得られる。
【0090】
請求項8の発明によれば、請求項2から請求項7までのいずれか一項の発明による効果に加えて、炉内構造物であるシュラウドを小分けにせずに一括して効率良く取扱う事が出来るという効果が得られる。
【0091】
請求項9の発明によれば、原子炉の炉内構造物を迅速に取り替えることが出来るので、取り替えた原子炉の炉内構造物を用いての原子炉の再稼動する時期を早めることが出来るという効果が得られる。
【0092】
請求項10の発明によれば、請求項9の発明による効果に加えて、炉内構造物としてシュラウドを小分けにせずに一括して原子炉建屋から搬出し、シュラウドを迅速に交換する事が出来るという効果が得られる。
請求項11の発明によれば、原子炉建屋の外側からクレーンで吊られたキャスクは原子炉建屋の開口から巻き上げ装置と一緒に原子炉建屋内へ吊り込まれ、原子炉建屋内に吊り込まれたキャスクと巻き上げ装置はクレーンで懸垂したまま保持され、クレーンで吊られた巻き上げ装置は炉内構造物を吊り上げて炉内構造物を二重吊り状態にし、巻き上げ装置で炉内構造物をさらに吊り上げてキャスク内に引き入れ、炉内構造物をキャスクに引き入れて収納した後は炉内構造物をキャスクに収納した状態で炉内構造物とキャスクと巻き上げ装置とをクレーンで一緒に原子炉建屋の開口を通過させて吊り上げて、原子炉建屋の外に出す作用が得られ、その作用によって、炉内構造物はキャスクに収納されて扱われるから、炉内構造物からの放射線や放射能物質の散在をキャスクで抑制出来、またクレーンで巻き上げ装置とキャスクを吊った状態でキャスクへの炉内構造物の収納作業が行えるので、原子炉建屋内でキャスクへのクレーンへの着脱作業を伴なうことなく炉内構造物を迅速に取扱う事が出来、その上、キャスク下端の入口をキャスク底板で閉鎖するので、一層のこと作業員の炉内構造物からの放射線被曝や放射性物質の拡散を抑制することが出来るという効果が得られる。
請求項12の発明によれば、請求項11の発明による効果に加えて、キャスクの入り口を閉じる作業が台車を利用して迅速に行えるので、原子炉の炉内構造物の一層迅速な搬出を可能とする原子炉の炉内構造物の取扱い装置を提供できる効果がある。
請求項13の発明によれば、請求項11または請求項12の発明による効果に加えて、炉内構造物としてシュラウドを小分けにせずに一括して迅速に取扱う事が出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】原子力発電所の原子炉建屋の概略縦断面図である。
【図2】図1の原子炉圧力容器の概略縦断面図である。
【図3】図1の原子炉建屋内での気液分離装置と蒸気乾燥器とのDSプールへの移し替え作業を示した原子炉建屋内の縦断面図である。
【図4】図3の原子炉圧力容器からシュラウドを引き上げている状況を示した原子炉圧力容器内の縦断面図である。
【図5】図4の引き上げ状況におけるキャスクとシュラウドとの関係を示した斜視図である。
【図6】第1実施例による穴仕舞い作業の状況を示した図であり、(a)図はキャスクとキャスク底板との関係を示した縦断面図、(b)図は台車とキャスク底板との関係を示した上平面図である。
【図7】第2実施例による穴仕舞い作業の状況を示した図であり、(a)図はキャスクとキャスク底板との関係を示した縦断面図、(b)図は台車とキャスク底板との関係を示した上平面図である。
【図8】第3実施例による穴仕舞い作業の状況を示した図であり、(a)図はキャスクとキャスク底板との関係を示した縦断面図、(b)図は台車とキャスク底板との関係を示した上平面図である。
【図9】第1実施例によるキャスクの搬出作業状況を示した図であり、(a)図はキャスクと開口との関係を示した縦断面図、(b)図は(a)図のA−A矢視図である。
【図10】第2実施例によるキャスクの搬出作業状況を示した図であり、(a)図はキャスクと開口との関係を示した縦断面図、(b)図は(a)図のA−A矢視図である。
【図11】キャスクを原子炉建屋上方へ吊り上げて搬出した後の状況を示した縦断面図である。
【図12】原子炉建屋から取出した直後のキャスクと、原子炉建屋に接近している地下保管庫との位置関係を示した斜視図である。
【図13】原子炉炉内構造物の搬出,搬入作業のシーケンスを表した図である。
【図14】台車上の受け台の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1…シュラウド、3…原子炉圧力容器、11…原子炉建屋、31…外部遮蔽壁、41…キャスク、42…キャスク底板、43…台車、51…吊り天秤、52…巻き上げ装置、54…貫通穴、61…開口、62…ローリング方式シャッター、63…養生シート、64…シート、81…地下保管庫、91…大型揚重機。
Claims (13)
- 原子炉建屋の外側から容器を前記原子炉建屋の上部に開けた開口を通して前記原子炉建屋内に吊り入れ、
前記容器を原子炉圧力容器内の炉内構造物の上方で吊った状態に維持し、
前記吊った状態の容器内に、前記炉内構造物を収納し、
前記炉内構造物を収納した前記容器を前記開口を通して前記原子炉建屋の外に吊り出す原子炉の炉内構造物の取扱い方法。 - 原子炉建屋の外側からキャスクを前記原子炉建屋の上部に開けた開口を通して前記原子炉建屋内に吊り入れ、
前記キャスクを原子炉圧力容器内の炉内構造物の上方で吊った状態に維持し、
前記吊った状態のキャスク内に、前記炉内構造物を収納し、
前記炉内構造物を収納した前記キャスクを前記開口を通して前記原子炉建屋の外に吊り出す原子炉の炉内構造物の取扱い方法。 - 請求項2において、前記キャスクの外側に配備した巻き上げ装置を前記キャスクと一緒に吊って前記原子炉建屋内に吊り入れ、
前記巻き上げ装置で炉内構造物を前記キャスク内に引き込んで収納することを特徴とする原子炉の炉内構造物の取扱い方法。 - 請求項2又は請求項3において、前記炉内構造物を収納するための前記キャスクの入り口は前記キャスクの下端に備わり、原子炉建屋の運転階を移動自在な台車に前記入り口を閉鎖するキャスク底部部材を搭載し、前記台車の移動によって前記キャスク底部部材を前記入り口の下方に位置させ、前記キャスクに前記キャスク底部部材を装着して前記入り口を閉鎖することを特徴とする原子炉の炉内構造物の取扱い方法。
- 請求項2又は請求項3又は請求項4において、キャスクを原子炉建屋に対して吊り入れ及び吊り出しする手段として前記原子炉建屋の外側に配備したクレーンを用い、炉内構造物を収納した前記キャスクを前記原子炉建屋の外に吊り出した後に、保管庫に前記クレーンで吊り入れることを特徴とする原子炉の炉内構造物の取扱い方法。
- 請求項2から請求項5までのいずれか一項において、前記原子炉建屋内を前記原子炉建屋外に比較して負圧状態となるように前記原子炉建屋内の圧力を調整し、さらに前記開口に前記間口の開閉手段を装備し、前記開閉手段で前記間口を開閉して前記開口からのキャスクの出入りと前記開口を通じての前記原子炉建屋の内外の雰囲気の出入り抑制とを両立させることを特徴とする原子炉の炉内構造物の取扱い方法。
- 請求項2から請求項6までのいずれか一項において、前記キャスクに炉内構造物を入れた後であって前記キャスクを原子炉建屋から吊り出す前に、炉内構造物を格納した前記キャスクと前記開口とを含む前記原子炉建屋内の空間と、それ以外の前記原子炉建屋内の空間とを、前記原子炉建屋内の雰囲気が通過できないシートを用いて隔離し、しかる後に、前記キャスクを前記開口を通過させて前記原子炉建屋外へ吊り出すことを特徴とする原子炉の炉内構造物の取扱い方法。
- 請求項2から請求項7までのいずれか一項において、原子炉圧力容器からシュラウドを分離し、分離した前記シュラウドを炉内構造物として一括してキャスク内に収納することを特徴とする原子炉の炉内構造物の取扱い方法。
- 原子炉建屋の上部に開けた開口を通して炉内構造物を請求項1から請求項7までのいずれか一項の原子炉の炉内構造物の取扱い方法で取り出し、しかる後に前記原子炉建屋の上部に開けた開口を通して新たな炉内構造物を前記原子炉建屋外から前記原子炉建屋内に吊り入れた上で前記原子炉建屋内の原子炉圧力容器内に据え付け、さらには前記原子炉建屋の上部に開けた開口を復旧する原子炉の炉内構造物の交換方法。
- 請求項9において、原子炉圧力容器からシュラウドを分離し、分離した前記シュラウドを炉内構造物として一括して原子炉建屋の上部に開けた開口を通して原子炉建屋の外に取り出すことを特徴とした原子炉の炉内構造物の交換方法。
- 原子炉ウエルプールの上方の原子炉建屋部位に開けた開口と、
前記原子炉建屋内の原子炉圧力容器から取り外した炉内構造物を収納するキャスクと、
前記原子炉建屋の外側から前記キャスクを前記開口を通して吊り出し吊り入れするクレーンと、
前記キャスクと一緒に前記クレーンで吊られ、前記炉内構造物を前記キャスク内に引き入れる巻き上げ装置とを備えた原子炉の炉内構造物の取扱い装置において、
前記クレーンで吊られた吊り天秤と、
前記吊り天秤に装着された前記巻き上げ装置と、
前記吊り天秤から懸垂支持された前記キャスクと、
前記キャスクの下端に装備された入口と、
前記キャスクに着脱自在であって前記入口を閉鎖するキャスク底板と、
前記キャスクの上部に設けられて前記巻き上げ装置のロープが通された貫通穴とを備えた原子炉の炉内構造物の取扱い装置。 - 請求項11において、キャスク底板を搭載する台車を前記原子炉建屋内の運転階に原子炉ウエルプールを跨いで走行自在に装備してあることを特徴とした原子炉の炉内構造物の取扱い装置。
- 請求項11または請求項12において、キャスクの大きさは、原子炉圧力容器から分離したシュラウドを炉内構造物として一括して収納出来る大きさを有することを特徴とする原子炉の炉内構造物の取扱い装置。
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