JP3658223B2 - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成方法および画像形成装置に関し、特に、インクおよびそのインクを不溶化する処理液を用いて画像形成を行う場合の定着技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種インク等の液体を用いてプリントを行うインクジェットプリント技術においては、プリント後のインク等の定着は主要な課題の一つである。定着性が劣る場合には、プリント装置から出力されるプリント物の取扱いが不便であったり、この出力されるプリント物を積層してストックする構成にあっては積層される他のプリント物を汚すおそれがあるからである。
【0003】
このような定着の向上を図る手段として、ヒータ等の加熱手段を用い、インク中の水分等、溶媒の蒸発を促進するものが知られている。このような加熱手段を用いることにより、浸透速度について高浸透性から低浸透性まで、どのような値を有したインクであっても一律に所定以上の定着性向上をみることができる。
【0004】
しかしながら、ヒータを用いる構成にあっては、プリント装置全体の消費電力が比較的大きなものとなる。特に、高速プリントを行おうとする場合には、それだけ短い時間で定着を行う必要があるため、定着のために供給する熱量が大きくなり、結果として消費電力も特に大きなものとなる。また、ヒータによる加熱は搬送されるプリント媒体に対し行われるが、この搬送路に沿ってヒータを設ける場合には、その分装置サイズも大きなものとなり、装置の小型化の観点からは必ずしも適切な構成ではない。
【0005】
これに対し、インクの浸透速度が大きいものを用い、これによってインク自体の定着性を向上させるものも知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、次の課題のうち少なくとも1つを解決することを目的とする。すなわち、
従来のインクジェットプリント技術に対して、新規な画像形成技術を提示すること。
【0007】
浸透速度の遅いインクを用いた場合にも、ヒータ等の手段を用いることなく、定着性を向上させること。
【0008】
ブラック等の色材を含有するインクを、高い光学濃度を達成しつつ高速に定着させること。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明は、色材を含有する液滴を含む異なる複数の液滴それぞれをプリント媒体に付与し、当該プリント媒体上で前記異なる液滴を重ねて画像を形成する画像形成方法であって、
前記異なる複数の液滴のうち少なくとも1つの液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度未満であり、かつ前記少なくとも1つの液滴のブリストウ法で規定されるKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]未満であり、
前記異なる複数の液滴のうち他の少なくとも1つの液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ前記他の少なくとも1つの液滴のKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]以上であり、
前記少なくとも1つの液滴と前記他の少なくとも1つの液滴とをこの順で前記プリント媒体に付与し、これらが前記プリント媒体表面において合体することで得られる液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ前記合体することで得られる液滴のKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]以上であることを特徴とする。
【0010】
ここで、前記少なくとも1つの液滴および前記他の少なくとも1つの液滴に含有される前記非イオン性界面活性剤はエチレンオキサイド−2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールであり、前記非イオン性界面活性剤の濃度が当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上である液滴は、前記非イオン性界面活性剤の当該液滴における含有量が0.7%以上であるものとすることができる。
【0011】
これらにおいて、前記少なくとも1つの液滴の表面張力は35dyne以上であり、前記他の少なくとも1つの液滴の表面張力は35dyne未満であり、前記合体することで得られる液滴の表面張力が35dyne未満であるものとすることができる。
【0012】
また、本発明は、少なくとも1つのインク滴をプリント媒体に付与した後、該インク滴中の色材と反応する成分を含む処理液滴を前記プリント媒体上に付与されたインクと重なるように付与して画像を形成する画像形成方法であって、
形成されるべき画像を構成する前記少なくとも1つのインク滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度未満であり、かつ前記少なくとも1つのインク滴の、ブリストウ法で規定されるKa値が5[ml/m2・msec1/2]未満であり、
前記形成されるべき画像を構成する前記処理液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ当該処理液のKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]以上であり、
前記形成されるべき画像を構成する前記少なくとも1つのインク滴と前記処理液滴が前記プリント媒体表面において合体した液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ前記合体した液滴のKa値が5[ml/m2・msec1/2]以上であることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明は、色材を含有する液滴を含む異なる複数の液滴をそれぞれ吐出する吐出部を有し、該吐出部からプリント媒体に液滴を吐出して前記異なる液滴を前記プリント媒体上で重ねることで画像を形成する画像形成装置であって、
前記異なる複数の液滴のうち少なくとも1つの液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度未満であり、かつ前記少なくとも1つの液滴の、ブリストウ法で規定されるKa値が5[ml/m2・msec1/2]未満であり、
前記異なる複数の液滴のうち他の少なくとも1つの液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ前記他の少なくとも1つの液滴のKa値が5[ml/m2・msec1/2]以上であり、
前記少なくとも1つの液滴と前記他の少なくとも1つの液滴とをこの順で前記プリント媒体に付与し、これらが前記プリント媒体表面において合体することで得られる液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ前記合体することで得られる液滴のKa値が5[ml/m2・msec1/2]以上であることを特徴とする。
【0018】
以上の構成によれば、インクや処理液等の異なる複数の液滴がプリント媒体において合体した液滴の浸透性を表わすKa値および臨界ミセル濃度が高浸透性の所定以上の値となるので、個々の液滴に浸透性の低いものがあっても、合体後の液滴としては浸透が速められる。
【0019】
これにより、ODを向上させたりフェザリングを抑制するために浸透性の低いものを用いても、それらが合体したものとして高い浸透性を示し定着性が阻害されることがない。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態は、本願発明者の以下のような実験もしくは検討の結果得られたものである。
【0021】
普通紙上にブラック(Bk)インクをプリントして、その挙動を観察したところ、浸透速度の遅いインクの場合には時間が経過してもほとんど、紙の上に液滴の状態でいるが、その上にさらに浸透性の高い液滴を重ねてプリントすると瞬時に2種類の液が混じり合い、比較的短い時間で浸透していった。
【0022】
そこで、浸透性の高い液滴として、エチレンオキサイド−2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(ethylene oxide-2,4,7,9-tetramethyl-5-decyne-4,7-diol ;以下、「アセチレノール」ともいう。商品名;川研ファインケミカル社製)という非イオン性界面活性剤を添加することにより、このアセチレノールについて各種濃度のものを作成し、これらをアセチレノールを添加しないBkインクの上にプリントすることを、いわゆるベタ画像について行い、定着時間を測定した。その際にBkインクの吐出量、および後から重ねプリントする高浸透液の吐出量を任意に変えて検討したところ、これらBkインクと高浸透液とが予め混合されたものを、上の別々に吐出される2つの液の合計と同量プリントした場合と、ほぼ同じ定着時間となった。
【0023】
すなわち、別々に吐出される場合、2種類の液が瞬時に混合し、ほぼ一様な浸透性でかつ予め混合したものとほぼ同一の浸透性の液に変化し、浸透していったものと推測される。
【0024】
そこで、更に検討したところ、図1に示すように、比較的定着性に劣るA紙と定着性の比較的良いB紙について、混合液のアセチレノールの濃度を種々変化させたものを付与したところ、図中実線および破線でそれぞれ示すようにその濃度が水の臨界ミセル濃度であるところの約0.7%以上では、急速に定着速度が早くなることがわかった。この場合、A紙の場合の定着時間は約1秒以下、B紙の場合は約0.5秒以下である。
【0025】
すなわち、本願発明者は、従来の1滴による画像形成でなく、複数の異なるインク滴のプリント媒体における合体インク滴による新規な画像形成を発案するに至った。すなわち、その合体インク滴における界面活性剤の濃度が純水に対する臨界ミセル濃度以上であるという新規な画像形成方法である。
【0026】
さらに言えば、本願発明者は、インクジェットプリント技術において複数のインク滴等によって1つのドットを形成することが一般的に行われている液に着目し、この方式を積極的に利用し、合体して最終的に得られる混合液において浸透性を制御しようとするものである。
【0027】
以上から明らかなように、本発明の一実施形態は、複数の異なる種類の液体を用い、プリント媒体上でこれら液体を混合し、この混合液の浸透性を所定以上のものとするものである。さらに詳細には、混合される上記複数の液体は、それら個々の浸透性は基本的に任意であり、合体して混合液となったときに、上記所定以上の浸透性を示せばよい。例えば、混合される液体のうちある種類の液体については上記所定の浸透性より低い浸透性であり、他の種類の液体については、上記所定の浸透性より高い浸透性を示すものであってもよい。
【0028】
ここで、液体の「種類」に関し、本明細書では、成分、もしくはより広く、特性が異なる場合を、「種類が異なる」と言うものとする。例えば、インクとその色材を不溶化する処理液、また、インクの中でも顔料インクと染料インク、さらに、顔料インクの中でも、分散剤を含有したインク(以下、「分散剤有り顔料インク」ともいう)と分散剤を含有しない自己分散型インク(以下「分散剤無しインク」ともいう)はそれぞれ本実施形態の混合される液体を構成するものである。さらに、色の異なるインクや含有する成分の異なるインクも、上記混合されるそれぞれの液体を構成する。さらには、成分比において顔料およびそれより少ない比率で染料を含むインクや逆に染料およびそれより少ない比率で顔料を含むインクも、上記混合されるそれぞれの液体を構成する。
【0029】
本明細書で説明する浸透性について以下に簡単に説明する。
【0030】
インクの浸透性を1m2 当たりのインク量で表すと、インク滴を吐出してからの時間tにおけるインク浸透量V(単位はミリリットル/m2 =μm)は、次に示すようなブリストウ式により表されることが知られている。
【0031】
V=Vr+Ka(t−tw)1/2
ただしt>tw
インク滴がプリント媒体表面に滴下した直後は、インク滴は表面の凹凸部分(プリント媒体の表面の粗さの部分)において吸収されるのが殆どで、プリント媒体内部へは殆ど浸透していない。その間の時間がtw(ウェットタイム)、その間の凹凸部への吸収量がVrである。インク滴の滴下後の経過時間がtwを超えると、超えた時間(t−tw)の2分の1乗に比例した分だけ浸透量Vが増加する。Kaはこの増加分の比例係数であり、浸透速度に応じた値を示す。
【0032】
図2は実験により求めたインク中のアセチレノールの含有割合に対する比例係数Kaの値を示す図である。
【0033】
Ka値は、ブリストウ法による液体の動的浸透性試験装置S(東洋精機製作所製)を用いて測定した。本実験では、本出願人であるキヤノン株式会社のPB用紙をプリント媒体(記録紙)として用いた。このPB用紙は、電子写真方式を用いた複写機やLBPと、インクジェット記録方式を用いたプリントの双方に使える記録紙である。
【0034】
また、キヤノン株式会社の電子写真用紙であるPPC用紙に対しても、同様の結果を得ることができた。
【0035】
図2に示す曲線はアセチレノール含有割合(横軸)の増加にしたがってKa値(縦軸)が増加する曲線となっており、比例係数Kaはアセチレノールの含有割合によって決まる。このため、インクの浸透速度は実質的にアセチレノールの含有割合によって決まることになる。なお、曲線と交わる縦軸に平行な線分は、測定結果のばらつきの範囲を示している。
【0036】
図3はインクの浸透量と経過時間との関係を示す特性図であり、64g/m2 、厚さ約80μm、空隙率約50%の記録紙を用いて行った実験結果を示すものである。
【0037】
図3(a)において、横軸は経過時間tの2分の1乗(msec1/2 )であり、図3(b)において、横軸は経過時間t(msec)である。また、両図において縦軸は浸透量V(μm)であり、アセチレノール含有割合が0%、0.35%、1%の場合の曲線をそれぞれ示している。
【0038】
両図から明らかなように、アセチレノールの含有割合が多いほど、経過時間に対するインクの浸透量が多く、浸透性が高いといえる。図3に示すグラフには、ウェットタイムtwはアセチレノールの含有量が多いほど短くなり、また、twに達しない時間においてもアセチレノールの含有割合が多いほど浸透性が高いという傾向が表れている。
【0039】
また、アセチレノールが混合されていない(含有割合が0%)インクの場合は浸透性が低く、低浸透性インク(以下、上乗せ系インクという)としての性質を持つ。また、アセチレノールが1%の含有割合で混合されている場合は短時間で記録紙内部に浸透する性質を持ち、後に規定する高浸透性インクとしての性質を持つ。そして、アセチレノールが0.35%の含有割合で混合されているインクは、両者の中間の半浸透性インクとしての性質を持つ。
【0040】
【表1】
【0041】
上記の表1は、「上乗せ系インク」、「半浸透性インク」、「高浸透性インク」のそれぞれについて、Ka値、アセチレノール含有量(%)、表面張力(dyne/cm)を示している。プリント媒体である記録紙に対する各インクの浸透性は、Ka値が大きいものほど高くなる。つまり、表面張力が小さいものほど高くなる。
【0042】
表1におけるKa値は、前述の如くブリストウ法による液体の動的浸透性試験装置S(東洋精機製作所製)を用いて測定したものである。実験には、前述のキヤノン株式会社のPB用紙を記録紙として用いた。また、前述のキヤノン株式会社のPPC用紙に対しても、同様の結果を得ることができた。
【0043】
ここで、「高浸透性インク」として規定される系のインクはアセチレノール含有割合が0.7%以上であり、浸透性に関して前述の良好な結果が得られた範囲のものである。
【0044】
ここで、界面活性剤をある液体に含有させる場合の条件として、その液体における界面活性剤の臨界ミセル濃度(以下、「CMC」ともいう)があることが知られている。この臨界ミセル濃度とは、界面活性剤の溶液の濃度が上昇して行き急激に数十分子が会合してミセルを形成するようになるときの濃度である。上述したインクに浸透性調製のため含有されるアセチレノールは界面活性剤の一種であり、このアセチレノールにおいても同様に液体に応じて臨界ミセル濃度が存在する。
【0045】
図4は水に対するアセチレノールの含有割合を調整した場合の表面張力との関係を示す特性図である。ミセルを形成するようになると表面張力が低下しなくなるので、同図から、純水に対するアセチレノールの臨界ミセル濃度(CMC)は約0.7%であることがわかる。そして、同図が示すCMCと上記表1を対応させると、表1の「高浸透性インク」は、アセチレノールの水に対するCMC以上の濃度でアセチレノールを含有するインクであることがわかる。
【0046】
以上の浸透性等の定義に基づき、本発明のいくつかの実施形態について以下に説明する。
【0047】
(実施形態1)
本実施形態は、混合される液体として、染料又は顔料等の所定の色材を含有するインクと、この色材を不溶化する処理液を用いたプリントを行うものである。すなわち、上記インクを付与した後、処理液を付与することにより、プリント媒体において合体された混合液を形成し、その液における界面活性剤の濃度を、その界面活性剤の純水に対するCMC以上とする。これにより、プリント結果において高いODを得ることができ、また、高速定着を実現できる。
【0048】
また、上記の場合において、混合液における上記界面活性剤の濃度を維持しつつインクの浸透性をより低いものとすることにより、フェザリングを抑制し形成されるドットのエッジがよりシャープなプリントを行うこともできる。さらに、上記インクの色材としてブラック(Bk)染料またはBk顔料を用いる場合には、フェザリングが少なくODの高い、プリント品位の良好な文字等のプリントが可能となる。
【0049】
なお、以上の説明における染料インクおよび顔料インクについては、上述したように、その成分比においてそれぞれ染料または顔料よりより少ない比率で一部それぞれ顔料または染料を含むものであってもよい。これは、以下に述べる他の実施形態においても同様である。この点から、染料のみを含むインクおよび染料に一部顔料を含むインクを「主として染料を有するインク」とし、また、顔料のみを含むインクおよびこの顔料に一部染料を含むインクを「主として顔料を有するインク」とする。
【0050】
(実施形態2)
本実施形態では、インクとして染料インクおよび顔料インクの2種類を用意し、これらをプリント媒体上で合体させ、その後に処理液を付与することにより3種類の液体の混合液を得る。そして、この混合液において界面活性剤の濃度を、その界面活性剤の水に対するCMC以上とする。
【0051】
この実施形態によれば、上記実施形態1と同様、高速定着を実現しつつ、フェザリングを抑制しODの高いプリントが可能となり、さらに、これに加えて顔料インクまたは染料インクそれぞれ個々と処理液とを用いてプリントを行う場合に生ずるそれぞれの問題を解消もしくは緩和できるという効果を得ることができる。
【0052】
すなわち、顔料インクと処理液とを用いた場合には、処理液と反応して生じる顔料の比較的強い凝集力によって、定着した色剤中に「ひび」のようなものを生じることがあるが、本実施形態の場合、同時に処理液と反応する染料の高粘度反応物が「ひび」の部分を埋め、これを認識できないようにすることができる。一方、染料インクと処理液とを用いた場合には、処理液と染料の反応物をプリント媒体の比較的表層部分に留めてODの向上を図ることができるが、染料自体の特性によってそれ程のOD増加は期待できない場合が多い。しかし、本実施形態の場合、処理液と反応した染料反応物が顔料の凝集物を取り込んで比較的大きな粒子となり、これによりプリント媒体の表層にさらに多くの顔料が留まるといった推定される作用等によってODがさらに高くなるという効果が本願発明者によって確認されている。
【0053】
なお、染料インクと顔料インクの付与順序については、いずれの順序であっても上記効果を得ることができる。
【0054】
(実施形態3)
本実施形態は、染料と顔料の双方を含んだインクと処理液との2種類の液体をプリント媒体上で合体し、その混合インクにおける界面活性剤の濃度を、その界面活性剤の水に対するCMC以上とする。
【0055】
この場合、染料インクと顔料インクを別個に付与する上記実施形態2と同様の効果を得ることができる。
【0056】
(実施形態4)
本実施形態は、上記実施形態2において、顔料インクを分散剤無しインクとしたものである。この場合、本発明の実施形態に共通の効果および実施形態2で上述した効果に加え、分散剤無しインクと処理液を用いた場合に生ずる、凝集物の細かい反応物粒子の「しみ出し」を抑制することが可能となる。これは、本実施形態の場合、同時に反応する染料の高粘度物質が上記粒子を取込むことにより、上記「しみ出し」を抑制するからであると本願発明者によって推測されている。
【0057】
(実施形態5)
本実施形態は、上記実施形態3おいて、染料と顔料が予め混合されたインクが、顔料の分散剤を含有しない場合である。
【0058】
この場合は、基本的に上記実施形態4と同様の効果を得ることができる。
【0059】
(実施形態6)
本実施形態は、インクと処理液との付与順序に関するものであり、上述した各インクと処理液の組合せについて本実施形態に適用可能なものである。
【0060】
例えば、染料インク、分散剤無しインクおよび処理液の3滴を用いてプリントを行う場合、染料インク、処理液、分散剤無しインク、または分散剤無しインク、処理液、染料インクの順にインクもしくは処理液の付与を行う。すなわち、インクとインクが付与される間に処理液を付与し、プリント媒体表面上でこれらが混合して、それらの混合液における界面活性剤の濃度を、その界面活性剤の水に対するCMC以上とするものである。
【0061】
この場合、比較的高いODとフェザリング等の抑制された高品位のプリントを行うことが可能となる。
【0062】
【実施例】
以下、上述の実施形態を適用可能な画像形成装置の具体的実施例について図面を参照して説明する。
【0063】
(実施例1)
図5は第1実施例に係るフルラインタイプのプリント装置の概略構成を示す側面図である。
【0064】
このプリント装置1は、プリント媒体としての記録媒体の搬送方向(同図中矢印A方向)に沿って所定位置に配置された複数のフルラインタイプのプリントヘッドよりインクまたは処理液を吐出してプリントを行うインクジェットプリント方式を採用するものであり、後述する図6の制御回路に制御されて動作する。
【0065】
ヘッド群101gの各プリントヘッド101Bk,101S,101C,101Mおよび101Yのそれぞれは、図中A方向に搬送される記録紙の幅方向(図の紙面に垂直な方向)に約7200個のインク吐出口を配列し、最大A3サイズの記録紙に対しプリントを行うことができる。なお、これらのヘッドは熱エネルギーを利用してインク等に気泡を生じさせこの気泡の圧力によってインク又は処理液を吐出するものである。
【0066】
記録紙103は、搬送用モータにより駆動される一対のレジスタローラ114の回転によってA方向に搬送され、一対のガイド板115により案内されてその先端のレジ合わせが行われた後、搬送ベルト111上に搬送される。エンドレスベルトである搬送ベルト111は2個のローラ112,113により保持されており、その上側部分の上下方向の偏位はプラテン104によって規制されている。ローラ113が回転駆動されることで、記録紙103が搬送される。なお、搬送ベルト111に対する記録紙103の吸着は静電吸着によって行われる。ローラ113は不図示のモータ等の駆動源により記録紙103を矢印A方向に搬送する方向に回転駆動される。搬送ベルト111上を搬送されこの間に記録ヘッド群101gによって記録が行われた記録紙103は、ストッカ116上へ排出される。
【0067】
記録ヘッド群101gの各ヘッドは、ブラックの染料インク用ヘッド101Bk、処理液を吐出する処理液用ヘッド101S,カラーインク用各ヘッド(シアンヘッド101C,マゼンタヘッド101M,イエローヘッド101Y)が、記録紙103の搬送方向Aに沿って図示の通りに配置されている。ここで、染料インク用ヘッド101Bkの1吐出口当りの吐出量は30plであり、他のヘッドについては15plである。そして、各プリントヘッドにより各色のインクと処理液を吐出することでブラックの文字やカラー画像のプリントが可能になる。
【0068】
図6は図5に示したフルラインタイプのプリント装置1の制御構成を示すブロック図である。
【0069】
システムコントローラ201は、マイクロプロセッサをはじめ、本装置で実行される制御プログラムを格納するROM、マイクロプロセッサが処理を行う際にワークエリアとして使用されるRAM等を有し、装置全体の制御を実行する。モータ204はドライバ202を介してその駆動が制御され、図5に示すローラ113を回転させ、記録紙の搬送を行う。
【0070】
ホストコンピュータ206は、本実施例のプリント装置1に対してプリントすべき情報を転送し、そのプリント動作を制御する。受信バッファ207は、ホストコンピュータ206からのデータを一時的に格納し、システムコントローラ201によってデータ読み込みが行われるまでデータを蓄積しておく。フレームメモリ208は、プリントすべきデータをイメージデータに展開するためのメモリであり、プリントに必要な分のメモリサイズを有している。本実施例では、フレームメモリ208は記録紙1枚分を記憶可能なものとして説明するが、本発明はフレームメモリ208の容量によって限定されるものではない。
【0071】
バッファ209S,209Pは、プリントすべきデータを一時的に記憶するものであり、プリントヘッドの吐出口数によりその記憶容量は変化する。プリント制御部210は、プリントヘッドの駆動をシステムコントローラ201からの指令により適切に制御するためのものであり、駆動周波数、プリントデータ数等を制御するとともに、さらには処理液を吐出させるためのデータも作成する。ドライバ211は、処理液を吐出させるためのプリントヘッド101Sであるヘッド部212Sと、それぞれのインクを吐出させるためのプリントヘッド101Bk,101C,101M,101Yを含むヘッド部212Pとの吐出駆動を行うものであり、プリント制御部210からの信号により制御される。
【0072】
以上の構成において、ホストコンピュータ206からプリントデータが受信バッファ207に転送されて一時的に格納される。次に、格納されているプリントデータはシステムコントローラ201によって読み出されてバッファ209S,209Pに展開される。また、紙詰まり、インク切れ、用紙切れ等を異常センサ222からの各種検知信号により検知することができる。
【0073】
プリント制御部210は、バッファ209S,209Pに展開された画像データを基にして処理液を吐出させるための処理液用データの作成を行う。そして、各バッファ209S,209P内のプリントデータおよび処理液用データに基づいて各プリントヘッドの吐出動作を制御する。
【0074】
本実施例では、ヘッド101Bkから吐出されるブラックの染料インクについては、浸透速度の遅いインク、すなわち表1に示した低浸透性インクを用い、ヘッド101S,101C,101M,101Yからそれぞれ吐出される処理液およびシアン,マゼンタ,イエローの各インクは浸透速度の速いそれぞれ処理液およびインク、すなわち表1に示した高浸透性インクを用いる。
【0075】
本実施例で使用する処理液および各インクの組成は次の通りである。なお、以下で示す含有量は重量部で示されるものである。
【0076】
[処理液]
グリセリン 7部
ジエチレングリコール 5部
アセチレノール EH 2.1部
(川研ファインケミカル社製)
ポリアリルアミン(分子量1500以下、平均値約1000)4部
酢酸 4部
塩化ベンザルコニウム 0.5部
トリエチレングリココールモノブチルエーテル 3部
水 残部
[イエロー(Y)インク]
C.I.ダイレクトイエロー86 3部
グリセリン 5部
ジエチレングリコール 5部
アセチレノール EH 1部
(川研ファインケミカル社製)
水 残部
[マゼンタ(M)インク]
C.I.アシッドレッド289 3部
グリセリン 5部
ジエチレングリコール 5部
アセチレノール EH 1部
(川研ファインケミカル社製)
水 残部
[シアン(C)インク]
C.I.ダイレクトブルー199 3部
グリセリン 5部
ジエチレングリコール 5部
アセチレノール EH 1部
(川研ファインケミカル社製)
水 残部
[ブラック(Bk)の染料インク]
フードブラック2 4部
グリセリン 7.5部
ジエチレングリコール 7.5部
尿素 7.5部
水 残部
本実施例では、各プリントヘッドのインク吐出口は600dpiの密度で配列され、また、記録紙の搬送方向において600dpiのドット密度でプリントを行う。これにより、本実施例でプリントされる画像等のドット密度はロー方向およびカラム方向のいずれも600dpiとなる。また、各ヘッドの吐出周波数は4kHzであり、従って、記録紙の搬送速度は約170mm/secとなる。さらに、染料インクのヘッド101Bkと処理液のヘッド101Sとの間の距離Di (図5参照)は、40mmであり、従って、ブラックの染料インクが吐出されてから、処理液が吐出されるまでの時間は約0.24secとなる。
【0077】
以上の構成において、ヘッド101Bkから染料のBkインク30plが吐出され、次にヘッド101Sから処理液15plが吐出されてブラックのドットが形成される。この際、先に吐出された染料のBkインクは上乗せインクであるため記録紙にほとんど浸透せず、処理液が吐出されたときは合体により約45plの混合液が形成される。この場合の混合する前のBkインクおよび処理液それぞれのアセチレノール含有量は0%および2.1%であるのに対し、混合された液の界面活性剤であるアセチレノールの含有量(重量%)は0.7%となる。これにより、上記混合液は、高浸透性インクとなり、速やかな定着が行われる。なお、このときの混合液のKa値は約5.0(ml/m2 ・msec1/2 )、表面張力は約33dyne/cmとなる。
【0078】
以上のBkインクと処理液を用い、100%デューティのいわゆる「ベタ」プリントを行なったところ、処理液吐出後の定着時間は約1秒であった。
【0079】
(実施例2)
本実施例は、図5に示すヘッド101Bkから分散剤無し顔料インクであるBkインクを吐出する点が上記実施例1と異なる。
【0080】
本実施例において、ヘッド101Bkの1吐出口当りの吐出量は、上記実施例1と同様30plであり、また、処理液の吐出量も同様15plである。但し、Bkインクおよび処理液それぞれのアセチレノール含有量はそれぞれ0.2%および1.7%である。これにより、記録紙上で混合したときのアセチレノール含有量は0.7%となり、この混合液は高浸透性を示すことになり、定着が速やかに行われる。
【0081】
本実施例においても、定着時間について同様のプリントを行ない、同様に約1秒の定着時間を得た。
【0082】
なお、上述した分散剤なしの顔料Bkインクは次のようなものである。
【0083】
本実施例に使用する顔料は少なくとも1種のアニオン性基が直接もしくは他の原子団を介してカーボンブラック表面に結合された自己分散型の顔料を使用するが、色材として、少なくとも一種の親水性基がカーボンブラックの表面に直接若しくは他の原子団を介して結合している自己分散型カーボンブラックを用いる。この結果、従来のインクの様に、カーボンブラックを分散させるための分散剤が不要となる。本実施例で使用する自己分散型カーボンブラックとしては、イオン化したものが好ましく、アニオン性に帯電したものが好適である。
【0084】
アニオン性に帯電したカーボンブラックの場合、表面に結合されている親水性基が、例えば、−COOM、−SO3 M、−PO3 HM、−PO3 M2 、SO2 NH2 、−SO2 NHCOR等(但し、式中のMは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わし、Rは炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基を表わす。)である場合が挙げられる。本実施例においては、これらの中で、特に、−COOM、−SO3 Mがカーボンブラック表面に結合してアニオン性に帯電しているものを用いることが好ましい。
【0085】
又、上記親水性基中の「M」は、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、有機アンモニウムとしては、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。アニオン性に帯電したカーボンブラックを得る方法としては、カーボンブラック表面に−COONaを導入する方法として、例えば、カーボンブラックを次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法が挙げられるが、勿論、本発明はこれらに限定されるわけではない。
【0086】
顔料Bkインクの組成は次の通りである。
【0087】
[ブラック(Bk)の顔料インク]
顔料分散液 50部
グリセリン 7部
トリエチレングリコール 7部
アセチレノール EH 0.2部
(川研ファインケミカル社製)
水 残部
上記顔料分散液は次のものである。
【0088】
[顔料分散液]
水5.3gに濃塩酸5gを溶かした溶液に、5℃においてアントラニル酸1.58gを加えた。この溶液を、アイスバスで撹拌することにより常に10℃以下に保ち、5℃の水8.7gに亜硝酸ナトリウム1.78gを加えた溶液を加えた。さらに、15分撹拌した後、表面積が320m2/gでDBP吸油量が120ml/100gのカーボンブラック20gを混合した状態のまま加えた。その後、さらに15分撹拌した。得られたスラリーを東洋濾紙No.2(アドバンティス社製)で濾過し、顔料粒子を充分に水洗し、110℃のオープンで乾燥させた後、この顔料に水をたして顔料濃度10重量%の顔料水溶液を作製した。以上の方法により、下記式で表したように、表面に、フェニル基を介して親水性基が結合したアニオン性に帯電した自己分散型カーボンブラックが分散した顔料分散液3を得た。
【0089】
【化1】
【0090】
(実施例3)
本実施例では、Bkインクについて2つのヘッドを用い、それぞれから染料インクと顔料インクを吐出する構成としたものである。図7は本実施例に係るプリント装置を示す概略側面図である。
【0091】
ヘッド101Bk1から染料Bkインクを1吐出口当り15pl吐出し、また、ヘッド101Bk2からは、顔料Bkインクを1吐出口当り15pl吐出する。また、処理液ヘッド101Sから処理液を1吐出口当り15pl吐出する。そして、これらの染料Bkインク,顔料Bkインクおよび処理液には、それぞれアセチレノールが0%,0.2%および1.9%含有される。
【0092】
以上の構成によれば、プリントにおいてBkインクのドットを形成する際、記録紙上で上記染料Bkインク、顔料Bkインクおよび処理液が合体された結果、その混合液のアセチレノール含有量は、0.7%となり、混合液は高浸透性のものとなる。
【0093】
(実施例4)
本実施例は、上記実施例3において顔料インクと染料インクの吐出順序を変えたものである。すなわち、図7において、ヘッド101Bk1から顔料インクを吐出し、ヘッド101Bk2から染料インクを吐出する。この場合も、上記実施例3の場合とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0094】
(実施例5)
本実施例は、Bkインクについて図5に示すように1つのヘッドを備え、これから染料Bkインクと顔料Bkインクの混合したインクを吐出するものである。このヘッドの吐出量は、30plでありアセチレノール0.1%を含有する。これに対し、処理液は、上記各実施例を同様15plを吐出するが、アセチレノールの含有量は1.9%である。これにより、混合のBkインクと処理液の混合液のアセチレノール含有量は0.7%となる。
【0095】
この混合Bkインクの組成は次の通りである。
【0096】
[混合Bkインク]
顔料分散液 25部
フードブラック2 2部
グリセリン 6部
トリエチレングリコール 5部
アセチレノール EH 0.1部
(川研ファインケミカル社製)
水 残部
本実施例によれば、上記実施例3および4と同様の効果を得ることができる。
【0097】
(実施例6)
本実施例はBkインクについて2つのヘッドを備え、これらからをそれぞれ染料Bkインク15plと顔料Bkインク15plを吐出し、また、処理液についても2つのヘッドを備え、これらからそれぞれ8plの処理液を吐出する。そして、この構成により、染料Bkインク、顔料Bkインク、処理液、処理液の順序で吐出を行ない合体した液を形成する。
【0098】
ここで、それぞれのアセチレノール含有量は上記吐出の順に0%,0.2%,0.2%,3.6%であり、この結果、合体した混合液のアセチレノール含有量は0.7%となる。これにより、上記各実施例と同様の高い定着性を得ることができる。これとともに、本実施例では、後に吐出する液程、浸透性を高くするので、先に吐出された液が浸透する前に後から吐出された液を合体させることができ、この合体により混合された液の浸透性をより高くすることができる。
【0099】
(その他の実施例)
上記各実施例は、本発明のより好ましいものとしてBkインクについて定着性を向上させる構成について説明したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、例えば各色カラーインクについて処理液やカラーインクとの混合の場合、あるいは同一カラーについて濃,淡インク相互の混合の場合に本発明を適用できる。例えば、Y,M,Cのインクを用いてカラープリントを行う場合、濃度の向上がそれ程望まれないYインクについては高浸透性インクとし、他を低浸透性インクとすることにより、これらが混合した際に所定のアセチレノール含有量を有するようにすることもできる。
【0100】
また、上記実施例1および2では、染料インクまたは顔料インクを1つのヘッドから30pl吐出するものとしたが、2つのヘッドにより15plづつ吐出するようにしても同様の効果を得ることができる。
【0101】
また、上述の実施例は、分散剤無し顔料インクについて説明したが、分散剤有り顔料インクを用いてもよいことは勿論である。さらに、染料インクおよび顔料インクそれぞれは、成分比でより少ない比率で一部にそれぞれ顔料および染料を含んだものであってもよい。
【0102】
さらに、上記各実施例において、高浸透性の処理液が吐出された後に、さらにBkインクが吐出される構成であってもよい。
【0103】
さらに、本発明の適用は上記各実施例のようにフルラインタイプのものに限られず、図8に示すようにシリアルタイプのプリント装置であってもよい。
【0104】
図8は本発明の一実施例に係るシリアルタイプのプリント装置5の構成を示す概略構成図である。すなわち、染料インクと顔料インクをプリント媒体上で混合させた後、処理液と反応させるプリント装置は、上述のフルラインタイプのものに限らず、シリアルタイプの装置にも適用できることは明らかである。なお、図5又は図7に示した要素と同様の要素には同一の符号を付しその説明の詳細は省略する。なお、同図に示す構成は、Bkインクのヘッドを2つ備えたものである。
【0105】
プリント媒体である記録紙103は、給紙部105から挿入されプリント部126を経て排紙される。本実施例では、一般に広く用いられる安価な普通紙を記録紙103として用いている。プリント部126において、キャリッジ107は、プリントヘッド101Bk1,102Bk2,101S,101C,101Mおよび101Yを搭載し、不図示のモータの駆動力によってガイドレール109に沿って往復移動可能に構成されている。プリントヘッド101Bk1は、ブラックの顔料インクを吐出し、プリントヘッド10Bk2はブラックの染料インクを吐出する。また、プリントヘッド101S,101C,101M,101Yはそれぞれ処理液、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクをそれぞれ吐出するものであり、この順序で記録紙103にインク又は処理液を吐出するよう駆動される。また、ブラックの顔料インクは、分散剤無しのインクである。
【0106】
各ヘッドにはそれぞれ対応するインクタンク108Bk1,108Bk2,108S,108C,108M、108Yからインク又は処理液が供給され、インク吐出時には各ヘッドの吐出口毎に設けられている電気熱変換体(ヒータ)に駆動信号が供給され、これにより、インク又は処理液に熱エネルギを作用させて気泡を発生させ、この発泡時の圧力を利用してインク又は処理液の吐出が行われる。各ヘッドには、それぞれ360dpiの密度で64個の吐出口が設けられ、これらは、記録紙103の輸送方向Yとほぼ同方向、つまり、各ヘッドによる走査方向とほぼ垂直方向に配列されている。そして、各吐出口毎の吐出量は23plである。
【0107】
以上の構成において、各ヘッド間距離は1/2インチであり、また、走査方向のプリント密度が720dpi、各ヘッドの吐出周波数は7.2kHzである。
【0108】
さらに、上記各実施例では、各ヘッドの吐出方式が、熱エネルギーを利用してインクを吐出するのであるが、本発明の適用はこれに限られず、例えばピエゾ素子を用いたものであってもよい。
【0109】
また、さらに、上記各実施例では、基本的に吐出順序が後のもの程、浸透性が高いものとし先に吐出されたものは次が吐出されるまでほとんど浸透しないものとしたが、例えば上述のようにYインクを高浸透性とし、これを先に吐出してカラープリントを行う場合、次のインク等が吐出されるまでにYインクはある程度浸透する。このため、このような場合は、後のインク等が吐出されて混合した時点の合計の液量に対してアセチレノールの含有量が上述した所定の高浸透性を示すものとなるよう、共に吐出されるYインクの吐出量および吐出間隔を定めればよい。
【0110】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、インクや処理液等の異なる複数の液滴がプリント媒体において合体した液滴の浸透性を表わす臨界ミセル濃度、表面張力およびKa値が高浸透性の所定以上の値となるので、個々の液滴に浸透性の低いものがあっても、合体後の液滴としては浸透が速められる。
【0111】
これにより、ODを向上させたりフェザリングを抑制するために浸透性の低いものを用いても、それらが合体したものとして高い浸透性を示し定着性が阻害されることがない。
【0112】
この結果、ヒータ等の手段を用いなくとも、高い定着性を実現しつつ、プリント品位を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インク等に含有されるアセチレノールの濃度とそのインク等のプリント媒体に対する定着時間との関係を示す線図である。
【図2】アセチレノールの含有割合と浸透速度を示すKの値との関係を示す線図である。
【図3】(a)および(b)は、浸透量と経過時間との関係を示す特性図である。
【図4】アセチレノール含有割合と表面張力との関係を示す線図である。
【図5】本発明の一実施例に係るインクジェットプリント装置の概略構成を示す側面図である。
【図6】上記インクジェットプリント装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の他の実施例に係るインクジェットプリント装置の概略構成を示す側面図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例に係るインクジェットプリント装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
101Bk,101Bk1,101Bk2,101C,101M,101Y インクヘッド、
101S 処理液ヘッド
103 記録紙(プリント媒体)
201 システムコントローラ
Claims (10)
- 色材を含有する液滴を含む異なる複数の液滴それぞれをプリント媒体に付与し、当該プリント媒体上で前記異なる液滴を重ねて画像を形成する画像形成方法であって、
前記異なる複数の液滴のうち少なくとも1つの液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度未満であり、かつ前記少なくとも1つの液滴のブリストウ法で規定されるKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]未満であり、
前記異なる複数の液滴のうち他の少なくとも1つの液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ前記他の少なくとも1つの液滴のKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]以上であり、
前記少なくとも1つの液滴と前記他の少なくとも1つの液滴とをこの順で前記プリント媒体に付与し、これらが前記プリント媒体表面において合体することで得られる液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ前記合体することで得られる液滴のKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]以上であることを特徴とする画像形成方法。 - 前記少なくとも1つの液滴および前記他の少なくとも1つの液滴に含有される前記非イオン性界面活性剤はエチレンオキサイド−2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールであり、前記非イオン性界面活性剤の濃度が当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上である液滴は、前記非イオン性界面活性剤の当該液滴における含有量が0.7%以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記少なくとも1つの液滴の表面張力は35dyne以上であり、前記他の少なくとも1つの液滴の表面張力は35dyne未満であり、
前記合体することで得られる液滴の表面張力が35dyne未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。 - 前記異なる複数の液滴のそれぞれは、色材を含有したインク滴であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記異なる複数の液滴は、色材を含有したインク滴および該インク滴中の色材を不溶化する処理液滴を含み、該処理液滴のプリント媒体への付与は、少なくとも1つのインク滴の後になされることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記インク滴は、色材として染料および顔料の少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項4または5記載の画像形成方法。
- 前記インク滴は、少なくとも顔料と当該顔料を分散する分散剤とを含有することを特徴とする請求項4または5記載の画像形成方法。
- 前記インク滴は、少なくとも自己分散型顔料を含有することを特徴とする請求項4または5記載の画像形成方法。
- 少なくとも1つのインク滴をプリント媒体に付与した後、該インク滴中の色材と反応する成分を含む処理液滴を前記プリント媒体上に付与されたインクと重なるように付与して画像を形成する画像形成方法であって、
形成されるべき画像を構成する前記少なくとも1つのインク滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度未満であり、かつ前記少なくとも1つのインク滴の、ブリストウ法で規定されるKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]未満であり、
前記形成されるべき画像を構成する前記処理液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ当該処理液のKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]以上であり、
前記形成されるべき画像を構成する前記少なくとも1つのインク滴と前記処理液滴が前記プリント媒体表面において合体した液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ前記合体した液滴のKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]以上であることを特徴とする画像形成方法。 - 色材を含有する液滴を含む異なる複数の液滴をそれぞれ吐出する吐出部を有し、該吐出部からプリント媒体に液滴を吐出して前記異なる液滴を前記プリント媒体上で重ねることで画像を形成する画像形成装置であって、
前記異なる複数の液滴のうち少なくとも1つの液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度未満であり、かつ前記少なくとも1つの液滴の、ブリストウ法で規定されるKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]未満であり、
前記異なる複数の液滴のうち他の少なくとも1つの液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ前記他の少なくとも1つの液滴のKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]以上であり、
前記少なくとも1つの液滴と前記他の少なくとも1つの液滴とをこの順で前記プリント媒体に付与し、これらが前記プリント媒体表面において合体することで得られる液滴における非イオン性界面活性剤の濃度が、当該非イオン性界面活性剤の純水に対する臨界ミセル濃度以上であり、かつ前記合体することで得られる液滴のKa値が5[ml/m 2 ・msec 1/2 ]以上であることを特徴とする画像形成装置。
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