JP3647329B2 - 汚泥溶融の前処理方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水、廃水等を処理する水処理設備において発生する汚泥の溶融処理技術に係り、溶融炉へ導入する汚泥を前処理する汚泥溶融の前処理方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の汚泥を溶融処理する技術としては、汚泥乾燥機と汚泥溶融炉とを組み合わせた乾燥・溶融方法が知られている。この方法では、汚泥溶融炉へ導入する汚泥の前処理として、排水処理設備において発生する原料汚泥を脱水し、この脱水汚泥を汚泥乾燥機において熱風乾燥し、その後に分級機で粉状乾燥物と粒塊状乾燥物に分級しており、分級した粉状乾燥物を汚泥溶融炉に導入して溶融スラグ化している。
【0003】
ところで、汚泥溶融炉には、例えば図3に示すような、表面溶融方式のものがある。図3において、表面溶融炉21は、外筒22に内筒23を遊嵌して配置した竪型回転炉である。外筒22に投入する汚泥24は環状に堆積して中央に逆円錐形状の溶融面を形成し、汚泥24の溶融面と内筒23の炉天井部25とによって主燃焼室26を形成しており、炉天井部25には燃焼装置27を設けている。
【0004】
主燃焼室26への汚泥の供給は、外筒22に投入した汚泥24を、外筒22の回転により内筒23の下端の全周において均一に切り出すことによって行なっている。また、内筒23を上下動して炉天井部25の高さを変更することにより主燃焼室26の容積を調整している。
主燃焼室26では、燃焼装置27による燃焼によって主燃焼室26の内部を昇温し、汚泥24の熱分解によって発生するガスが燃焼することで生じる燃焼熱と、燃焼装置27の輝炎から発する輻射熱とによって汚泥24を溶融面において溶融する。
【0005】
主燃焼室26において燃焼・溶融した汚泥は、溶融スラグ28となって高温の燃焼ガスとともに、炉底部のスラグポート29から連続的に滴り落ち、二次燃焼室30を通ってスラグ排出装置(図示省略)へ落下する。スラグ排出装置において溶融スラグ28は冷却水中に没して固化し、水砕スラグとなり、スラグ排出装置に設けた排出コンベアによって次工程に排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した表面溶融炉のような炉形式では、乾燥汚泥の粒度が不揃いであると溶融面が崩れ易くなり、溶融面の崩落によって溶融スラグの排出が途切れたり、あるいは汚泥が過剰に溶融面に切り出されて未溶融の汚泥が排出されるなどの問題がある。特に粉状乾燥物は粒径が小さいため、主燃焼室26に供給する1次空気の気流の影響を受けて飛散し易く、所定の溶融面を形成し難いものである。
【0007】
したがって、汚泥の安定溶融を行なうには、一定粒度の粒塊状乾燥物を溶融炉に導入することが不可欠となる。
本発明は上記した課題を解決するものであり、溶融炉へ一定粒度の粒塊状乾燥汚泥を安定して導入することができる汚泥溶融の前処理方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の汚泥溶融の前処理方法は、熱風乾燥機から排出する乾燥汚泥をふるい機に導入して、大粒径乾燥汚泥、中粒径乾燥汚泥、小粒径乾燥汚泥に分級し、中粒径乾燥汚泥を溶融炉に導入し、大粒径乾燥汚泥を破砕機で破砕して粒径の小さな粒塊状物に整形し、この破砕した乾燥汚泥の粒塊状物と小粒径乾燥汚泥とを混合機において溶融対象物である汚泥の脱水ケーキと接触させて自身を核として粒径の大きな粒塊状物に造粒し、この混合後に熱風乾燥機に導入して高温ガスで乾燥するものである。
【0009】
本発明の汚泥溶融の前処理装置は、熱風乾燥機から排出する乾燥汚泥を大粒径乾燥汚泥、中粒径乾燥汚泥、小粒径乾燥汚泥に分級するふるい機と、大粒径乾燥汚泥を破砕して粒径の小さな粒塊状物に整形する破砕機と、破砕機から排出する粒塊状物と小粒径乾燥汚泥と脱水ケーキとを溶融対象物である汚泥の脱水ケーキと接触させて自身を核として粒径の大きな粒塊状物に造粒する混合機と、混合機から排出する塊状物を高温ガスで乾燥させる熱風乾燥機と、中粒径乾燥汚泥を溶融炉へ導入する第1導入系と、大粒径乾燥汚泥を破砕機に導入する第2導入系と、小粒径乾燥汚泥を混合機に導入する第3導入系とを備えたものである。
【0010】
本発明の汚泥溶融の前処理装置は、熱風乾燥機から排出する乾燥汚泥を大粒径乾燥汚泥、中粒径乾燥汚泥、小粒径乾燥汚泥に分級するふるい機と、大粒径乾燥汚泥を破砕する破砕機と、破砕機から排出する粒塊状物と小粒径乾燥汚泥と脱水ケーキとを混合する混合機と、混合機から排出する塊状物を高温ガスで乾燥させる熱風乾燥機と、中粒径乾燥汚泥を溶融炉へ導入する第1導入系と、大粒径乾燥汚泥を破砕機に導入する第2導入系と、小粒径乾燥汚泥を混合機に導入する第3導入系とを備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、原料汚泥1は、下水処理場で発生する下水汚泥や廃水処理設備で発生する汚泥の脱水ケーキである。破砕機2は後述するふるい機3から導入する大粒径乾燥汚泥を破砕して粒塊状物を形成するものである。
【0012】
混合機4は、破砕機2から排出する粒塊状物と、ふるい機3から導入する小粒径乾燥汚泥と、原料汚泥1とを混合するもので、内部にリボンスクリュー等を備えている。熱風乾燥機5は混合機4から排出する塊状物を高温ガスで乾燥させるものである。
図2に示すように、熱風乾燥機5は、水平軸心廻りに回転するドラム5aの内部に、同心状に配置した仕切壁5bによって三層状の流路5cを形成しており、熱風炉6で発生するガスにより熱交換器6aにおいて加熱した高温ガス7とともに、混合機4から排出する塊状物を流路5cに導入し、仕切壁5bに設けた羽根5dによって塊状物を送り出しながら乾燥させる。バグフィルタ8は熱風乾燥機5の排出する高温ガス中から乾燥汚泥を分離し、乾燥汚泥をふるい機3に供給する。
【0013】
ふるい機3は乾燥汚泥を大粒径乾燥汚泥、中粒径乾燥汚泥、小粒径乾燥汚泥に分級するものであり、各粒径の設定値は各ふるいの目幅を所定値に設定することで決定する。ふるい機3と表面溶融炉9の間には、中粒径乾燥汚泥を移送する第1導入系10を設け、ふるい機3と破砕機2の間には、大粒径乾燥汚泥を移送する第2導入系11を設け、ふるい機3と混合機4の間には、小粒径乾燥汚泥を移送する第3導入系12とを設けており、第1導入系10、第2導入系11、第3導入系12はコンベア装置等からなる。表面溶融炉9は先に図3において説明したものと同様である。
【0014】
以下、上記した構成における作用を説明する。破砕機2において、第2導入系11によって導入する大粒径乾燥汚泥を破砕によって粒径の小さな粒塊状物に整形する。混合機4において、原料汚泥1を導入するとともに、破砕機2から排出する乾燥汚泥の粒塊状物を導入し、第3導入系12から小粒径乾燥汚泥を導入し、混合によって小粒径乾燥汚泥、粒塊状物、原料汚泥1の脱水ケーキとを接触させ、小粒径乾燥汚および粒塊状物を核として粒径の大きな粒塊状物を造粒する。このことにより、熱風乾燥機5に導入する塊状物中に、中粒径乾燥汚泥を形成するに適した粒径の塊状物が増加する。
【0015】
混合機4から排出する汚泥の塊状物は熱風乾燥機5に導入して高温ガスで乾燥させる。この熱風乾燥機5から排出する乾燥汚泥は中粒径乾燥汚泥を多く含むものとなる。乾燥汚泥は高温ガスとともにバグフィルタ8に導いて分離し、分離した乾燥汚泥をふるい機3に導入して、大粒径乾燥汚泥、中粒径乾燥汚泥、小粒径乾燥汚泥に分級する。中粒径乾燥汚泥は第1導入系10によって表面溶融炉9に導入し、大粒径乾燥汚泥は第2導入系11によって破砕機2に返送し、小粒径乾燥汚泥は第3導入系12によって混合機4に返送する。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ふるい機で分級した大粒径乾燥汚泥が破砕機で破砕されて粒径の小さな粒塊状物に整形され、この粒塊状物と小粒径乾燥汚泥が混合機で脱水ケーキと接触して自身を核として粒径の大きな粒塊状物に造粒されるので、熱風乾燥機に導入する汚泥の塊状物中に、中粒径乾燥汚泥を形成するに適した粒径の塊状物が増加し、熱風乾燥機から排出する乾燥汚泥は中粒径乾燥汚泥を多く含むものとなり、溶融炉へ安定した量の中粒径乾燥汚泥を供給でき、溶融炉へ特定粒度範囲の乾燥汚泥顆粒を導入することで、溶融炉での汚泥の溶融処理を安定して行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における前処理方法を示すフローシートである。
【図2】同実施の形態における熱風乾燥機を示す模式図である。
【図3】表面溶融炉の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 原料汚泥
2 破砕機
3 ふるい機
4 混合機
5 熱風乾燥機
5a ドラム
5b 仕切壁
5c 流路
5d 羽根
6 熱風炉
7 高温ガス
8 バグフィルタ
9 表面溶融炉
10 第1導入系
11 第2導入系
12 第3導入系
Claims (2)
- 熱風乾燥機から排出する乾燥汚泥をふるい機に導入して、大粒径乾燥汚泥、中粒径乾燥汚泥、小粒径乾燥汚泥に分級し、中粒径乾燥汚泥を溶融炉に導入し、大粒径乾燥汚泥を破砕機で破砕して粒径の小さな粒塊状物に整形し、この破砕した乾燥汚泥の粒塊状物と小粒径乾燥汚泥とを混合機において溶融対象物である汚泥の脱水ケーキと接触させて自身を核として粒径の大きな粒塊状物に造粒し、この混合後に熱風乾燥機に導入して高温ガスで乾燥することを特徴とする汚泥溶融の前処理方法。
- 熱風乾燥機から排出する乾燥汚泥を大粒径乾燥汚泥、中粒径乾燥汚泥、小粒径乾燥汚泥に分級するふるい機と、大粒径乾燥汚泥を破砕して粒径の小さな粒塊状物に整形する破砕機と、破砕機から排出する粒塊状物と小粒径乾燥汚泥と脱水ケーキとを溶融対象物である汚泥の脱水ケーキと接触させて自身を核として粒径の大きな粒塊状物に造粒する混合機と、混合機から排出する塊状物を高温ガスで乾燥させる熱風乾燥機と、中粒径乾燥汚泥を溶融炉へ導入する第1導入系と、大粒径乾燥汚泥を破砕機に導入する第2導入系と、小粒径乾燥汚泥を混合機に導入する第3導入系とを備えたことを特徴とする汚泥溶融の前処理装置。
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JP24809999A JP3647329B2 (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | 汚泥溶融の前処理方法およびその装置 |
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