JP3642078B2 - 冷凍装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、冷凍装置に関し、特に、圧縮機構の吐出側及び吸込側の各圧力を均圧制御するようにしたものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷凍装置としての空気調和装置には、特開平6―249527号公報に開示されているように、圧縮機と四路切換弁と室外熱交換器と室外電動膨張弁とを備えた2台の室外ユニットがメイン液ラインとメインガスラインに対して並列に接続される一方、室内電動膨張弁と室内熱交換器とを備えた複数台の室内ユニットが上記メイン液ラインとメインガスラインに対して並列に接続されて構成されているものがある。
【0003】
そして、冷房運転時においては、各室外ユニットの圧縮機から吐出した冷媒は、室外熱交換器で凝縮してメイン液ラインで合流し、その後、上記冷媒は、室内電動膨張弁で減圧して室内熱交換器で蒸発し、メインガスラインから各室外ユニットに分流して各室外ユニットの圧縮機に戻ることになる。
【0004】
一方、暖房運転時においては、各室外ユニットの圧縮機から吐出した冷媒は、メインガスラインで合流した後、室内熱交換器で凝縮してメイン液ラインから各室外ユニットに分流し、その後、上記冷媒は、各室外ユニットの室外電動膨張弁で減圧して室外熱交換器で蒸発し、圧縮機に戻ることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した空気調和装置に限らず、一般に冷凍装置においては、その運転の停止時、圧縮機構の再起動までにその吐出側及び吸込側の圧力を均圧にして起動性を向上させるようにする均圧制御が行われる。この従来の均圧制御方法では、圧縮機構の吐出側たる高圧側と吸込側たる低圧側とをそれぞれ検出し、両者の差圧から均圧状態を判断して、均圧制御の終了を決定するようになされている。
【0006】
しかし、この従来の方法では、高圧及び低圧をそれぞれ圧力センサで検出し、両圧力センサの出力値の差から圧力差を求めるので、各圧力センサ自体の検出誤差のばらつきが倍増する。従って、圧力差を正確に求めるには、高精度の圧力センサが必要であった。
【0007】
また、上記従来の空気調和装置において、室内ユニット側の冷媒のボリュームが大きいにも拘らず、所定の室外ユニットのみで均圧を行うようにすると、タイマだけで均圧時間を決定したのでは、均圧時間が長くなり、暖房運転時の立上り性能が低下する。
【0008】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、圧力検出手段の検出誤差が大きくても、均圧時間を適正に設定できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明が講じた手段は、均圧開始から所定時間後に高圧及び低圧の差圧を検出し、その差圧に基づいて均圧時間を決定するようにした。
【0010】
具体的には、図1に示すように、請求項1の発明では、圧縮機構(21)と、熱源側熱交換器(23)と、減圧機構(24,32 )と、利用側熱交換器(31)とが順に接続されてなる冷媒循環回路を備え、圧縮機構(21)の停止後に該圧縮機構(21)の吐出側及び吸込側の圧力を均圧するようにした冷凍装置が前提である。
【0011】
そして、圧縮機構(21)の吐出側の圧力(HP)を検出する高圧検出手段(SP-H)と、圧縮機構(21)の吸込側の圧力(LP)を検出する低圧検出手段(SP-L)と、均圧開始から所定時間(A )が経過した後に上記各検出手段(SP-H,SP-L)により検出された圧縮機構(21)の吐出側圧力(HP)及び吸込側圧力(LP)の差圧に基づいて圧縮機構(21)の起動運転までの均圧時間を、上記差圧が大きいほど上記圧縮機構( 21 )の起動運転までの均圧時間が長くなるように設定する均圧時間設定手段(81)とを設ける。
【0013】
請求項2の発明では、図4に示すように、圧縮機構(21)及び熱源側熱交換器(23)を有する熱源側ユニット(2A,2B,2C)と、利用側熱交換器(31)を有する利用側ユニット(3A)とがそれぞれ複数台備えられ、上記熱源側ユニット(2A,2B,2C)と利用側ユニット(3A)とは、両者を接続するメインガスライン(4G)及びメイン液ライン(4L)に対して並列に接続されているものとする。
【0014】
【作用】
上記の構成により、請求項1の発明では、圧縮機構(21)の吐出側の圧力(HP)が高圧検出手段(SP-H)により、また吸込側の圧力(LP)が低圧検出手段(SP-L)によりそれぞれ検出される。そして、均圧時間設定手段(81)では、均圧の開始から所定時間(A )が経過した後に上記各検出手段(SP-H,SP-L)により検出された圧縮機構(21)の吐出側圧力(HP)及び吸込側圧力(LP)の差圧が求められ、この差圧に基づいて圧縮機構(21)の起動運転までの均圧時間が、差圧の大きいほど長くなるように設定される。このように、均圧開始から一定時間(A )後の差圧により均圧時間を決定するので、各検出手段(SP-H,SP-L)に検出誤差があったとしても、簡略な制御構成で均圧時間を適正に設定でき、長時間の均圧が必要なときには、それに応じて均圧時間を長くする一方、例えば圧縮機構(21)の長期間の停止時や冷媒循環回路の配管長が短い場合等、均圧が不要なときには、短時間で均圧制御を終了して圧縮機構(21)を起動することができる。
【0016】
請求項2の発明では、熱源側ユニット(2A,2B,2C)と利用側ユニット(3A)とがそれぞれ複数台備えられている空気調和装置に対して、均圧時間をタイマによって設定する場合に比べ、均圧時間を短くして、暖房運転の立上り性能を向上させることができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
(全体構成)
図3に示すように、本実施例における冷凍装置としての空気調和装置(10)は、3台の室外ユニット(2A,2B,2C)と3台の室内ユニット(3A,3B,3C)がメイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)に対してそれぞれ並列に接続されて構成されている。
【0018】
各室外ユニット(2A,2B,2C)は、圧縮機構(21)と、四路切換弁(22)と、室外ファン(23-F)が近接配置された熱源側熱交換器である室外熱交換器(23)と、熱源側膨張機構である室外電動膨張弁(24)とを備えて熱源ユニットを構成している。上記室外熱交換器(23)におけるガス側である一端には冷媒配管(25)が、また液側である他端には分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)がそれぞれ接続されている。
【0019】
上記ガス側の冷媒配管(25)は、四路切換弁(22)によって圧縮機構(21)の吐出側と吸込側とに切換可能に接続される一方、分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)は、上記室外電動膨張弁(24)が設けられて室外熱交換器(23)とメイン液ライン(4L)とに接続されている。そして、上記各分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)とメイン液ライン(4L)との接続部にはレシーバ(11)が設けられ、該レシーバ(11)によって各分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)とメイン液ライン(4L)とが接続されている。
【0020】
上記圧縮機構(21)には、分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)が冷媒配管(25)及び四路切換弁(22)を介して接続され、該分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)は、四路切換弁(22)によって圧縮機構(21)の吸込側と吐出側とに切換可能に接続されるとともに、メインガスライン(4G)に接続されている。そして、上記圧縮機構(21)の吸込側と四路切換弁(22)との間の冷媒配管(25)にはアキュムレータ(26)が設けられている。
【0021】
上記3台の室外ユニット(2A,2B,2C)のうち第1室外ユニット(2A)が親機に、また第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)が子機にそれぞれ構成され、該第1室外ユニット(2A)が第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)に先行して駆動するように構成され、第1室外ユニット(2A)と第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)とは主として圧縮機構(21)の構成が異なっている。
【0022】
つまり、図4に示すように、第1室外ユニット(2A)の圧縮機構(21)は、インバータ制御されて多数段階に容量制御される可変容量型の上流側圧縮機(COMP-1)と、運転及び停止の2種類に制御される定容量型の下流側圧縮機(COMP-2)とが並列に接続されたいわゆるツイン型に構成されている。一方、図5に示すように、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の圧縮機構(21)は、上流側圧縮機(COMP-1)と下流側圧縮機(COMP-2)とが何れも運転及び停止の2種類に制御される定容量型の圧縮機で構成され、該上流側圧縮機(COMP-1)と下流側圧縮機(COMP-2)とが並列に接続されたいわゆるツイン型に構成されている。そして、何れの室外ユニット(2A,2B,2C)においても、上流側圧縮機(COMP-1)が下流側圧縮機(COMP-2)に先行して駆動するように構成されている。
【0023】
一方、各室内ユニット(3A,3B,3C)は、室内ファン(31-F)が近接配置された利用側熱交換器である室内熱交換器(31)と、利用側膨張機構である室内電動膨張弁(32)とを備えて利用ユニットを構成している。そして、該室内熱交換器(31)は、室内液配管(3L)及び室内ガス配管(3G)を介してメイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)に接続され、該室内液配管(3L)に室内電動膨張弁(32)が設けられている。
【0024】
(配管ユニットの構成)
上記空気調和装置(10)は、接続回路部である配管ユニット(12)が設けられており、該配管ユニット(12)は、各室外ユニット(2A,2B,2C)の分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)及び分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)とメイン液ライン(4L)及びメインガスライン(4G)とを接続している。
【0025】
具体的に、分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)は、各室外ユニット(2A,2B,2C)より外部に延びる分岐液管(5LAa,5LBa,5LCa)と、該分岐液管(5LAa,5LBa,5LCa)の外端に連続する分岐液通路(5LAb,5LBb,5LCb)とで構成されている。
【0026】
上記分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)は、室外ユニット(2A,2B,2C)より外部に延びる分岐ガス管(5GAa,5GBa,5GCa)と、該分岐ガス管(5GAa,5GBa,5GCa)の外端に連続する分岐ガス通路(5GAb,5GBb,5GCb)とで構成されている。
【0027】
上記メイン液ライン(4L)は、室内ユニット(3A,3B,3C)の室内液配管(3L)に接続されるメイン液管(4L-a)と、該メイン液管(4L-a)の一端に連続しかつ上記各室外ユニット(2A,2B,2C)の分岐液通路(5LAb,5LBb,5LCb)がレシーバ(11)を介して連通するメイン液通路(4L-b)とで構成されている。
【0028】
上記メインガスライン(4G)は、室内ユニット(3A,3B,3C)の室内ガス配管(3G)に接続されるメインガス管(4G-a)と、該メインガス管(4G-a)の一端に連続しかつ各室外ユニット(2A,2B,2C)の分岐ガス通路(5GAb,5GBb,5GCb)が連続するメインガス通路(4G-b)とで構成されている。
【0029】
そして、上記配管ユニット(12)は、各室外ユニット(2A,2B,2C)側の分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)の分岐液通路(5LAb,5LBb,5LCb)及び分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)の分岐ガス通路(5GAb,5GBb,5GCb)と、メイン液ライン(4L)のメイン液通路(4L-b)及びメインガスライン(4G)のメインガス通路(4G-b)と、レシーバ(11)とが一体に形成されてユニット化されている。
【0030】
さらに、上記配管ユニット(12)には、第1ガス開閉弁(VR-1)と第2ガス開閉弁(VR-2)とが一体にユニット化されている。第1ガス開閉弁(VR-1)は、第2室外ユニット(2B)側の分岐ガス通路(5GBb)に設けられて該分岐ガス通路(5GBb)を開閉する開閉機構を構成する一方、第2ガス開閉弁(VR-2)は、第3室外ユニット(2C)側の分岐ガス通路(5GCb)に設けられて該分岐ガス通路(5GCb)を開閉する開閉機構を構成している。
【0031】
上記第1ガス開閉弁(VR-1)及び第2ガス開閉弁(VR-2)は、外部均圧型可逆弁で構成されてパイロット回路(50)が接続されている。このパイロット回路(50)は、2つの逆止弁(CV,CV)を有し、かつ第1室外ユニット(2A)側の分岐ガス通路(5GAb)と、後述する第1室外ユニット(2A)側の第1均油補助通路(77-A)とに接続されて高圧冷媒を導く高圧回路(51)を備えるとともに、2つの逆止弁(CV,CV)を有し、さらに第1室外ユニット(2A)側の分岐ガス通路(5GAb)と、後述する第1室外ユニット(2A)側の第1均圧補助通路(77-A)とに接続されて低圧状態を保持する低圧回路(52)とを備えている。
【0032】
そして、上記パイロット回路(50)は、切換弁(50-S)によって高圧回路(51)と低圧回路(52)とを第1ガス開閉弁(VR-1)及び第2ガス開閉弁(VR-2)に切換接続し、暖房運転時における第2室外ユニット(2B)の停止時に第1ガス開閉弁(VR-1)を全閉になるように制御し、また、暖房運転時における第3室外ユニット(2C)の停止時に第2ガス開閉弁(VR-2)を全閉になるように制御している。
【0033】
尚、上記第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の室外電動膨張弁(24,24)は、配管ユニット(12)に設けられていないが、上記第1ガス開閉弁(VR-1)及び第2開閉弁に対応して、各分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)を開閉する開閉機構を兼用しており、冷房運転時及び暖房運転時における第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の停止時に全閉になるように構成されている。
【0034】
(均圧ラインの構成)
上記各室外ユニット(2A,2B,2C)の間には均圧ライン(60)が接続されている。この均圧ライン(60)は、各室外ユニット(2A,2B,2C)における室外熱交換器(23)のガス側冷媒配管(25,25,25)に接続され、各室外ユニット(2A,2B,2C)の間で双方向の冷媒流通を許容するように構成されている。
【0035】
上記均圧ライン(60)は、各室外ユニット(2A,2B,2C)より外側に延びる均圧管(61-A,61-B,61-C)の外端に均圧通路(62)が連続して構成されている。そして、上記均圧通路(62)は、配管ユニット(12)に形成され、第1室外ユニット(2A)側から第2室外ユニット(2B)側と第3室外ユニット(2C)側とに分岐した分岐管部に第1均圧弁(SVB1)及び第2均圧弁(SVB2)が設けられている。
【0036】
上記第1均圧弁(SVB1)は、第2室外ユニット(2B)の冷房運転の停止時に全閉となって第2室外ユニット(2B)への冷媒流通を阻止し、第2均圧弁(SVB2)は、第3室外ユニット(2C)の冷房運転の停止時に全閉となって第3室外ユニット(2C)への冷媒流通を阻止するように構成されている。
【0037】
(補助冷媒回路の構成)
上記各室外ユニット(2A,2B,2C)には、圧縮機構(21)に潤滑油を戻す油戻し機構(70)が設けられており、該油戻し機構(70)は、油分離器(71)と第1油戻し管(72)と第2油戻し管(73)と均油バイパス管(74)とを備えている。
【0038】
一方、上記冷媒配管(25)の一部である下流側圧縮機(COMP-2)の吸込管(25-S)は、上流側圧縮機(COMP-1)の吸込管(25-S)より圧力損失が大きく設定され、両圧縮機(COMP-1,COMP-2)の間に均油管(75)が接続されている。この結果、高圧側となる上流側圧縮機(COMP-1)より低圧側となる下流側圧縮機(COMP-2)に潤滑油が供給される。
【0039】
上記油分離器(71)は、冷媒配管(25)の一部である上流側圧縮機(COMP-1)と下流側圧縮機(COMP-2)との吐出管(25-D,25-D)の合流部に配設され、各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出管(25-D,25-D)には逆止弁(CV-1,CV-2)が設けられている。さらに、上流側圧縮機(COMP-1)の上部と吐出管(25-D)の逆止弁(CV-1)より下流側との間、及び下流側圧縮機(COMP-2)の上部と吐出管(25-D)の逆止弁(CV-2)より上流側との間にはそれぞれ油排出管(76,76)が接続されている。そして、各油排出管(76,76)は、例えばスクロール型圧縮機の上部に溜る潤滑油を吐出管(25-D,25-D)に排出するように構成されている。また、上記上流側圧縮機(COMP-1)の逆止弁(CV-1)は、冷媒循環量が小さい場合、潤滑油が排出されるように管路抵抗を付加している。
【0040】
上記第1油戻し管(72)は、キャピラリチューブ(CP)を備えて油分離器(71)と第1圧縮機(COMP-1)の吸込管(25-S)とに接続され、油分離器(71)に溜った潤滑油を常時第1圧縮機(COMP-1)に戻すように構成されている。また、上記第2油戻し管(73)は、油戻し弁(SVP2)を備えて油分離器(71)と第2圧縮機(COMP-2)の吸込管(25-S)とに接続され、上記油戻し弁(SVP2)は、所定時間毎に開口して油分離器(71)に溜った潤滑油を圧縮機構(21)の吸込側に戻すように構成されている。
【0041】
上記均油バイパス管(74)は、均油弁(SVO1)を備え、一端が第2油戻し管(73)の油戻し弁(SVP2)より上流側に、他端が均圧ライン(60)の均圧管(61-A,61-B,61-C)にそれぞれ接続されている。そして、均油バイパス管(74)と共に均油運転を実行するために、上記均圧ライン(60)の均圧通路(62)には、第1均圧補助通路(77-A)と第2均油補助通路(77-B)と第3均圧補助通路(77-C)とが接続され、該各均圧補助通路(77-A,77-B,77-C)は配管ユニット(12)に組み込まれている。
【0042】
上記第1均圧補助通路(77-A)は、一端が均圧通路(62)の第1室外ユニット(2A)側に、また他端が第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の分岐ガス通路(5GBb,5GCb)の合流部にそれぞれ接続され、第1均油補助弁(SVY1)と逆止弁(CV)とを備えている。
【0043】
上記第2均圧補助通路(77-B)は、一端が均圧通路(62)の第2室外ユニット(2B)側に、また他端が第1室外ユニット(2A)の分岐ガス通路(5GAb)にそれぞれ接続され、第2均油補助弁(SVY2)と逆止弁(CV)とを備えている。
【0044】
上記第3均圧補助通路(77-C)は、一端が均圧通路(62)の第3室外ユニット(2C)側に、また他端が第1室外ユニット(2A)の分岐ガス通路(5GAb)にそれぞれ接続され、第3均油補助弁(SVY3)と逆止弁(CV)とを備えている。
【0045】
そして、上記均油弁(SVO1,SVO1,SVO1)と第1〜第3均油補助弁(SVY1,SVY2,SVY3)とは、2〜3時間に1回の均油運転(2〜3分)を実行する際、又は、油戻し運転の終了後や暖房運転時のデフロスト運転後等の上記均油運転の実行の際に開閉するように構成されている。
【0046】
尚、上記第2室外ユニット(2B)の分岐ガス通路(5GBb)と第2均圧補助通路(77-B)との間、及び第3室外ユニット(2C)の分岐ガス通路(5GCb)と第3均圧補助通路(77-C)との間には、キャピラリチューブ(CP)を有していて、暖房運転時に第1ガス開閉弁(VR-1)及び第2ガス開閉弁(VR-2)より漏れる冷媒を逃がす補助冷媒通路(12-s,12-s)が接続されている。
【0047】
また、上記各室外ユニット(2A,2B,2C)の分岐液管(5LAa,5LBa,5LCa)には、リキッドインジェクション管(2j)が接続され、該リキッドインジェクション管(2j)は、2つに分岐されるとともに、インジェクション弁(SVT1,SVT2)とキャピラリチューブ(CP,CP)とを介して上流側圧縮機(COMP-1)と下流側圧縮機(COMP-2)とに接続されている。上記リキッドインジェクション弁(SVT1,SVT2)は、各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出ガス冷媒温度の過上昇時に開口して吐出ガス冷媒温度を低下させるように構成されている。
【0048】
上記各室外ユニット(2A,2B,2C)における圧縮機構(21)の吐出側と吸込側との間にはホットガスバイパス管(2h)が接続され、該ホットガスバイパス管(2h)は、ホットガス弁(SVP1)を備え、四路切換弁(22)の上流側とアキュムレータ(26)の上流側とに接続されている。上記ホットガス弁(SVP1)は、主として起動時等において圧縮機構(21)の吐出側と吸込側とを均圧するように構成されている。
【0049】
上記第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)には、圧縮機構(21)の吸込側と吐出側との間には補助バイパス管(2b)が接続され、該補助バイパス管(2b)は、圧縮機構(21)の吸込側から吐出側へのみ冷媒流通を許容する逆止弁(CV)を備え、四路切換弁(22)の上流側とアキュムレータ(26)の上流側とに接続されている。上記補助バイパス管(2b)は、暖房運転中において、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)が停止した際、分岐ガスライン(5G-B,5G-C)の冷媒が圧縮機構(21)をバイパスして第1室外ユニット(2A)に吸引されるように構成されている。
【0050】
また、上記配管ユニット(12)におけるレシーバ(11)とパイロット回路(50)の低圧回路(52)との間にはガス抜き通路(12-g)が接続されている。このガス抜き通路(12-g)は、ガス抜き弁(SVTG)を備えて配管ユニット(12)に組み込まれ、該ガス抜き弁(SVTG)は、冷房運転時の高圧保護及び暖房運転時の低圧保護のために開口するように構成されている。
【0051】
(センサ類の構成)
上記各室外ユニット(2A,2B,2C)及び各室内ユニット(3A,3B,3C)には、各種のセンサが設けられている。各室外ユニット(2A,2B,2C)には、室外空気温度を検出する外気温センサ(Th-1)が室外熱交換器(23)の近傍に、室外熱交換器(23)の液冷媒温度を検出する室外液温センサ(Th-2)が分岐液ライン(5L-A,5L-B,5L-C)の分流管に、圧縮機構(21)の吐出ガス冷媒温度を検出する吐出ガス温センサ(Th31,Th32) が各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出管(25-D,25-D)に、圧縮機構(21)の吸入ガス冷媒温度検出する吸入ガス温センサ(Th-4)が圧縮機構(21)の吸込側冷媒配管(25)に、各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の内部の潤滑油の温度を検出する油温センサ(Th51,Th52)が各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の下部に、室外熱交換器(23)のガス冷媒温度を検出する室外ガス温センサ(Th-6)がガス側の冷媒配管(25)にそれぞれ設けられている。
【0052】
さらに、第1室外ユニット(2A)には、圧縮機構(21)の吐出冷媒圧力を検出する高圧検出手段としての高圧圧力センサ(SP-H)が圧縮機構(21)の吐出側冷媒配管(25)に、圧縮機構(21)の吸込冷媒圧力を検出する低圧検出手段としての低圧圧力センサ(SP-L)が圧縮機構(21)の吸込側冷媒配管(25)にそれぞれ設けられるとともに、各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出冷媒圧力が所定高圧になると作動する高圧保護開閉器(H-PS,H-PS)が各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出管(25-D,25-D)に設けられている。
【0053】
また、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)は、均圧ライン(60)を設けていることから、第1室外ユニット(2A)のように高圧圧力センサ(SP-H)及び低圧圧力センサ(SP-L)が設けられておらず、各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出冷媒圧力が所定高圧になると作動する高圧保護開閉器(H-PS,H-PS)が各圧縮機(COMP-1,COMP-2)の吐出管(25-D,25-D)に、圧縮機構(21)の吐出冷媒圧力が高圧保護開閉器(H-PS,H-PS)より低圧の所定高圧になると作動する高圧制御用開閉器(HPSC)が圧縮機構(21)の吐出側冷媒配管(25)に、圧縮機構(21)の吸込冷媒圧力が所定低圧になると作動する低圧保護開閉器(L-PS)が圧縮機構(21)の吸込側冷媒配管(25)にそれぞれ設けられている。
【0054】
一方、各室内ユニット(3A,3B,3C)には、室内空気温度を検出する室温センサ(Th-7)が室内ファン(31-F)の近傍に、室内熱交換器(31)の液冷媒温度を検出する室内液温センサ(Th-8)が室内液配管(3L)に、室内熱交換器(31)のガス冷媒温度を検出する室内ガス温センサ(Th-9)が室内ガス配管(3G)にそれぞれ設けられている。
【0055】
(制御の構成)
上記空気調和装置(10)はコントローラ(80)を備えている。このコントローラ(80)は、上記各センサ(Th-1〜SP-L)及び開閉器(H-PS〜L-PS)の検出信号が入力され、各センサ(Th-1〜SP-L)等の検出信号に基づいて各電動膨張弁(24〜32)の開度及び圧縮機構(21)の容量等を制御している。
【0056】
ここで、空気調和装置(10)の例えば冷暖房運転の切換開始時や同じ運転状態での圧縮機構(21)の再起動時等において、両均圧弁(SVB1,SVB2)の制御により均圧制御を行う場合について図2により説明する。まず、最初のステップS1で、均圧開始からタイマ(TM)のアップによる所定時間(A )の経過を判定する。このタイマ(TM)のアップがあると、それに伴い、ステップS2において、高圧圧力センサ(SP-H)により検出された圧縮機構(21)の吐出冷媒圧力(HP)と、低圧圧力センサ(SP-L)により検出された圧縮機構(21)の吸込冷媒圧力(LP)との差(HP)−(LP)がしきい値(B )よりも大きいか否かを判定する。この判定がHP−LP≦B のNOのときには、均圧が進んでいると見做し、ステップS3においてタイマ(TM)を短時間側タイマ値(C )に、また判定がHP−LP>B のYESのときには、均圧が不十分であるとして、ステップS4においてタイマ(TM)を上記(C )よりも大きい長時間側タイマ値(D )(>C )にそれぞれ設定した後、ステップS5に進む。このステップS5では、上記タイマ(TM)をTM=C 又はTM=D にセットし、ステップS6でこのタイマ(TM)のアップを判定した後、ステップS7で圧縮機構(21)の各圧縮機(COMP-1,COMP-2)を起動開始する。
【0057】
この実施例では、上記ステップS2〜S4により、均圧開始からタイマ(TM)のアップにより所定時間(A )が経過した後に、高圧圧力センサ(SP-H)及び低圧圧力センサ(SP-L)によりそれぞれ検出された圧縮機構(21)の吐出冷媒圧力(HP)及び吸込冷媒圧力(LP)の差圧(HP)−(LP)に基づいて圧縮機構(21)の起動運転までの均圧時間をタイマ(TM)で設定し、HP−LP>B で差圧(HP)−(LP)が大きいときにはタイマ(TM)をTM=D として均圧時間を長くする一方、HP−LP≦B で差圧(HP)−(LP)が小さいときにはタイマ(TM)をTM=C として均圧時間を短くするようにした均圧時間設定手段(81)が構成されている。
【0058】
(空調運転の動作)
次に、上記空気調和装置(10)における空調運転の制御動作について説明する。
先ず、冷房運転時においては、四路切換弁(22)が図5及び図6の実線に切り換わり、各室外ユニット(2A,2B,2C)の圧縮機構(21)から吐出した高圧ガス冷媒は、室外熱交換器(23)で凝縮して液冷媒となり、この液冷媒は、配管ユニット(12)のメイン液通路(4L-b)で合流する。その後、上記液冷媒は、室内電動膨張弁(32)で減圧された後、室内熱交換器(31)で蒸発して低圧ガス冷媒となり、このガス冷媒は、配管ユニット(12)で各分岐ガス通路(5GAb,5GBb,5GCb)に分流し、各室外ユニット(2A,2B,2C)の圧縮機構(21)に戻り、この循環動作を繰り返すことになる。
【0059】
一方、暖房運転時においては、上記四路切換弁(22)が図5及び図6の破線に切り換わり、各室外ユニット(2A,2B,2C)の圧縮機構(21)から吐出した高圧ガス冷媒は、配管ユニット(12)に流れ、該配管ユニット(12)のメインガス通路(4G-b)で合流した後、室内ユニット(3A,3B,3C)に流れる。そして、このガス冷媒は、室内熱交換器(31)で凝縮して液冷媒となり、この液冷媒は、配管ユニット(12)のメイン液通路(4L-b)から各室外ユニット(2A,2B,2C)側の分岐液通路(5LAb,5LBb,5LCb)に分流される。その後、この液冷媒は、室外電動膨張弁(24)で減圧された後、室外熱交換器(23)で蒸発して低圧ガス冷媒となり、各室外ユニット(2A,2B,2C)の圧縮機構(21)に戻り、この循環動作を繰り返すことになる。
【0060】
上記冷房運転時及び暖房運転時において、コントローラ(80)が各室内電動膨張弁(32,32,32)及び各室外電動膨張弁(24,24,24)の開度を制御するとともに、室内負荷に対応して各室外ユニット(2A,2B,2C)における圧縮機構(21)の容量を制御する。具体的に、上記コントローラ(80)は、第1室外ユニット(2A)の上流側圧縮機(COMP-1)をインバータ制御により負荷に対応して略リニアに容量制御するとともに、第1室外ユニット(2A)の下流側圧縮機(COMP-2)と第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の各圧縮機(COMP-1,COMP-2)とを運転及び停止制御している。そして、上記室内ユニット(3A,3B,3C)の負荷が低下すると、第3室外ユニット(2C)及び第2室外ユニット(2B)の順に運転を停止し、逆に、室内ユニット(3A,3B,3C)の負荷が上昇すると、第2室外ユニット(2B)及び第3室外ユニット(2C)の順に運転を開始することになる。
【0061】
また、冷房運転時及び暖房運転時の何れにおいても、各室外ユニット(2A,2B,2C)が運転している状態では、第1均圧弁(SVB1)及び第2均圧弁(SVB2)が開口し、冷房運転時では、高圧ガス冷媒が各室外熱交換器(23,23,23)を略均等に流れ、暖房運転時では、低圧ガス冷媒が各室外熱交換器(23,23,23)を略均等に流れることになる。
【0062】
つまり、冷房運転時において、例えば、第3室外ユニット(2C)の運転容量が冷房負荷に対して大きくなると、圧縮機構(21)から吐出した冷媒の一部が均圧ライン(60)を通って第1室外ユニット(2A)及び第2室外ユニット(2B)における室外熱交換器(23,23)に流れることになる。逆に、暖房運転時において、例えば、第3室外ユニット(2C)の運転容量が暖房負荷に対して大きくなると、第1室外ユニット(2A)及び第2室外ユニット(2B)の圧縮機構(21)に吸い込まれる冷媒の一部が均圧ライン(60)を通って第3室外ユニット(2C)の圧縮機構(21)に吸い込まれることになる。
【0063】
(各種弁の開閉動作)
上記第3室外ユニット(2C)の冷房運転の停止時には、室外電動膨張弁(24)及び第2均圧弁(SVB2)を閉鎖し、停止中の第3室外ユニット(2C)に液冷媒が溜り込まないようにし、同様に、第2室外ユニット(2B)の冷房運転も停止すると、室外電動膨張弁(24)及び第1均圧弁(SVB1)を閉鎖し、停止中の第2室外ユニット(2B)に液冷媒が溜り込まないようにするとともに、第1室外ユニット(2A)等と各室内ユニット(3A,3B,3C)との間の冷媒量の不足を防止する。尚、第3室外ユニット(2C)及び第2室外ユニット(2B)の冷房運転の停止時には、分岐ガスライン(5G-A,5G-B,5G-C)が低圧状態であるので、第1ガス開閉弁(VR-1)及び第2ガス開閉弁(VR-2)は開口している。
【0064】
一方、第3室外ユニット(2C)の暖房運転の停止時には、室外電動膨張弁(24)及び第2ガス開閉弁(VR-2)を閉鎖し、停止中の第3室外ユニット(2C)に液冷媒が溜り込まないようにし、同様に、第2室外ユニット(2B)の暖房運転も停止すると、室外電動膨張弁(24)及び第1ガス開閉弁(VR-1)を閉鎖し、停止中の第2室外ユニット(2B)に液冷媒が溜り込まないようにするとともに、第1室外ユニット(2A)等と各室内ユニット(3A,3B,3C)との間の冷媒量の不足を防止する。尚、第3室外ユニット(2C)及び第2室外ユニット(2B)の暖房運転停止時には、均圧ライン(60)が第1室外ユニット(2A)等の低圧側に連通するので、第2均圧弁(SVB2)及び第1均圧弁(SVB1)は開口している。
【0065】
さらに、第3室外ユニット(2C)及び第2室外ユニット(2B)の暖房運転の停止直後において、例えば、第3室外ユニット(2C)が停止した際、該第3室外ユニット(2C)の室外電動膨張弁(24)と第2ガス開閉弁(VR-2)とを所定時間開口状態とし、具体的に、1〜2分の間開口状態にする。この結果、第1室外ユニット(2A)等から高圧ガス冷媒が第3室外ユニット(2C)の分岐ガスライン(5G-C)及び補助バイパス管(2b)を経由して分岐液ライン(5L-C)に流れ、該停止中の第3室外ユニット(2C)における液冷媒をメイン液ライン(4L)に放出して冷媒量不足を防止している。
【0066】
また、上記冷房運転及び暖房運転時において、各均油弁(SVO1,SVO1,SVO1)と各均油補助弁(SVY1,SVY2,SVY3)は共に閉鎖される一方、油分離器(71)に溜った潤滑油は常時第1油戻し管(72)から圧縮機構(21)に戻るとともに、所定時間毎に油戻し弁(SVP2)を開口し、油分離器(71)に溜った潤滑油を第2油戻し管(73)から圧縮機構(21)に戻している。
【0067】
さらに、冷房運転時及び暖房運転時の何れにおいても、上記各均油弁(SVO1,SVO1,SVO1)と各均油補助弁(SVY1,SVY2,SVY3)を適宜開閉制御して均油運転が行われ、各室外ユニット(2A,2B,2C)の圧縮機構(21)における潤滑油量が等しくなるようにしている。
【0068】
この実施例では、空気調和装置(10)の冷暖房運転の切換開始時や同じ運転状態での圧縮機構(21)の再起動時等に、両均圧弁(SVB1,SVB2)の制御により均圧制御が行われる。この均圧制御時、まず、均圧開始からの所定時間(A )の経過が判定され、その所定時間(A )が経過すると、高圧圧力センサ(SP-H)により検出された圧縮機構(21)の吐出冷媒圧力(HP)と、低圧圧力センサ(SP-L)により検出された圧縮機構(21)の吸込冷媒圧力(LP)との差圧(HP)−(LP)がしきい値(B )と大小判定される。そして、差圧(HP)−(LP)がしきい値(B )以下のときには短時間側タイマ値(C )が、また差圧(HP)−(LP)がしきい値(B )よりも大きいときには上記短時間側タイマ値(C )よりも大きい長時間側タイマ値(D )がそれぞれ設定され、以後、このタイマ値(C )又は(D )の時間が経過するまで均圧制御が行われる。
【0069】
上記均圧制御開始後の圧縮機構(21)の吐出冷媒圧力(HP)及び吸込冷媒圧力(LP)は図3に示すようになり、各センサ(SP-H,SP-L)の検出誤差を(a )とすると、実際の圧力差(x )は、
HP−LP−2a≦x≦HP−LP+2a
の範囲をとる。このとき、HP-LP-2aの値が十分均圧できている値を選定すると、短時間側タイマ値(C )は、HP-LP+2aの差圧を十分均圧できる値に設定する。一方、長時間側タイマ値(D )は、圧縮機構(21)の再始動でも十分均圧できる値に設定する。従って、配管長が短い場合や圧縮機構(21)が長時間に亘り停止されているときには、短時間タイマ値(C )の設定により短時間で圧縮機構(21)の再始動が行われる。一方、配管長が長い場合には、長時間タイマ値(D )の設定により十分に均圧されてから圧縮機構(21)の再始動が行われる。これらにより、簡単な制御構成で均圧時間が適正に設定される。
【0070】
また、このことで、熱源側ユニット(2A,2B,2C)と利用側ユニット(3A)とがそれぞれ複数台備えられている空気調和装置であっても、均圧時間を短くして、暖房運転の立上り性能を向上させることができる。
【0071】
(変形例)
尚、上記実施例においては、室外ユニット及び室内ユニットを何れも複数とした空気調和装置に適用した場合であるが、本発明は、室外ユニット又は室内ユニットの少なくとも一方が1つである空気調和装置やその他の冷凍装置にも適用することができる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、冷凍装置における圧縮機構の高圧側及び低圧側の各圧力を均等にする均圧制御を行う場合、均圧開始から所定時間経過した後に圧縮機構の高圧側及び低圧側の各圧力の差圧を求め、この差圧に基づいて均圧時間を上記差圧が大きいほど長くなるように設定したことにより、長時間の均圧が必要なときには均圧時間を長くする一方、均圧が不要なときには短時間で均圧制御を終了して圧縮機構を起動することができ、簡略な制御構成でもって均圧時間の適正化を図ることができる。
【0074】
請求項2の発明によると、冷凍装置として、熱源側ユニットと利用側ユニットとがそれぞれ複数台備えられている空気調和装置としたことにより、均圧時間を短くして、空気調和装置における暖房運転の立上り性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す図である。
【図2】コントローラで行われる信号処理動作を示すフローチャート図である。
【図3】均圧開始後の高低圧の変化を示す特性図である。
【図4】本発明の実施例に係る空気調和装置の全体構成を示す図である。
【図5】第1室外ユニットの構成を示す冷媒回路図である。
【図6】第2又は3室外ユニットの構成を示す冷媒回路図である。
【符号の説明】
(10) 空気調和装置(冷凍装置)
(2A,2B,2C) 室外ユニット
(21) 圧縮機構
(COMP-1,COMP-2) 圧縮機
(23) 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
(24) 室外電動膨張弁(減圧機構)
(3A,3B,3C) 室内ユニット
(31) 室内熱交換器(利用側熱交換器)
(32) 室内電動膨張弁(減圧機構)
(SP-L) 低圧圧力センサ(低圧検出手段)
(SP-H) 高圧圧力センサ(高圧検出手段)
(80) コントローラ
(81) 均圧時間設定手段
(LP) 吸込側圧力
(HP) 吐出側圧力
Claims (2)
- 圧縮機構(21)と、熱源側熱交換器(23)と、減圧機構(24,32 )と、利用側熱交換器(31)とが順に接続されてなる冷媒循環回路を備え、
圧縮機構(21)の停止後に該圧縮機構(21)の吐出側及び吸込側の圧力を均圧するようにした冷凍装置において、
圧縮機構(21)の吐出側の圧力(HP)を検出する高圧検出手段(SP-H)と、
圧縮機構(21)の吸込側の圧力(LP)を検出する低圧検出手段(SP-L)と、
均圧開始から所定時間(A )が経過した後に上記各検出手段(SP-H,SP-L)により検出された圧縮機構(21)の吐出側圧力(HP)及び吸込側圧力(LP)の差圧に基づいて圧縮機構(21)の起動運転までの均圧時間を、上記差圧が大きいほど上記圧縮機構( 21 )の起動運転までの均圧時間が長くなるように設定する均圧時間設定手段(81)とを設けたことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1記載の冷凍装置において、
圧縮機構(21)及び熱源側熱交換器(23)を有する熱源側ユニット(2A,2B,2C)と、利用側熱交換器(31)を有する利用側ユニット(3A)とがそれぞれ複数台備えられ、
上記熱源側ユニット(2A,2B,2C)と利用側ユニット(3A)とは、両者を接続するメインガスライン(4G)及びメイン液ライン(4L)に対して並列に接続されていることを特徴とする冷凍装置。
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