JP3636343B2 - 測距装置の2次元軸調整方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両等に搭載され、レーザ光などの波動を利用して先行車等の被検出物の位置情報などを測定する測距装置において、検出エリアの位置調整(軸調整)を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両における前方障害物の監視や追従走行制御等のためのレーダの開発は広く進められており、方式としては電波方式、或いはレーザ方式が知られている。これは、所定のエリア内の検出対象に対して電波やレーザ光などの波動を送信し、その反射信号との伝搬遅延時間などから検出対象までの距離などを求める装置である。
【0003】
例えば、レーザ方式の測距装置(いわゆるレーザレーダ)の場合、一定のスキャンエリアに対して通常は一つの走査方向(通常は左右方向)にスキャニング(走査)しつつレーザ光を照射し、その反射光との伝搬遅延時間を求めるために、制御回路により発光タイミングをつくり、そのタイミングでカウンタをスタートし、同時にそのタイミングに合わせてレーザダイオード(以下、LDという。)駆動回路によりLDを駆動してレーザの発光を行い、このレーザ光が検出対象に反射して帰ってきた反射光をフォトダイオード(以下、PDという。)で受光し、受光回路の中で設定した受光スレッシュレベル以上のレベルの反射光が得られた場合、そのタイミングを制御回路で取込み、カウンタをストップして伝搬遅延時間を計測する。
また一方では、レーザ発光のタイミング、或いは反射光受光のタイミングにおけるスキャン角度から、検出対象物が存在する方向を判定する。
【0004】
そして、こうして計測された対象物までの距離データと、方向データと、受光量のデータと、車速センサにより得られた車速のデータをもとに、個々の距離データをグループ化し、過去のデータとの対応づけを行い、対象物との相対速度を算出し、その対象物が何かを判断し(車か、バイクか、人か、看板か、路側のリフレクタ(反射体)かなど)、追従すべき対象物の特定や警報すべき対象物の特定を行うものである。
【0005】
この種の装置では、実際に車両などに取付た場合に、先行車両などの検出対象を検出すべき理想的な検出エリア(車両の場合には、通常車両の進行方向正面の所定高さ位置に左右対象に広がる領域)に対して、装置の実際の検出エリア(反射波を受信して上述の測定を行う一定の領域)がずれていれば、その分測定結果の信頼性が低下するため、当然このようなずれのない状態が維持されるように、検出エリアの中心位置を合わせる位置調整(レーザレーダの場合には、いわゆる光軸調整と称されている作業)が、車両等の生産ラインや、修理工場での点検時などに適宜必要となる。
【0006】
この検出エリアの位置調整(以下、軸調整という場合がある。)の従来の手法としては、まず走査方向に直交する直交方向(一般的には上下方向)の軸調整については、例えば図8(a)に示す方法がある。
これは、測距装置が搭載された例えば車両(停止状態)に対して、適正な検出エリアの例えば上側ぎりぎりの位置に基準となる反射体(以下、基準反射体という。)を設置し、この基準反射体以外の被検出物がなるべく検出されない外乱要因のない環境を整えた上で実際に測距装置を作動させて、この基準反射体が検出されている状態から測距装置の検出ヘッドの取付角度(上下方向の角度)や取付け位置を人的作業で下向きに徐々に変化させ、基準反射体が検出されなくなった時点で検出ヘッドの取付角度や取付け位置を人手により固定するというものである。
また、PDや画像センサ等の検出手段を用いて出力されるレーザ光の位置情報を検知し、この検知結果に基づいてレーザ光の適正位置からのずれを判定し、このずれを是正するように検出ヘッドの取付角度や取付け位置を変更するという調整方法もある。
【0007】
次に、走査方向の軸調整については、例えば図8(b)に示す方法が通常使用されている。
即ち、測距装置が搭載された例えば車両(停止状態)に対して、理想的な検出エリアの中心位置に基準反射体を配置し、この基準反射体以外の被検出物がなるべく検出されない外乱要因のない環境を整えた上で、実際に測距装置を作動させて、検出される基準反射体の位置データが装置の検出エリアの中心位置に一致するように、例えば測距装置の検出ヘッドの取付角度等を人的作業で物理的に変更するか、或いは制御システム内部のソフト的なパラメータを制御システムの処理で自動的に変更する手法がある。
なお、車両に搭載されるレーザレーダなどの測距装置では、図8(b)に例示するように、レーザ光を実際に走査して照射する走査方向の角度領域(スキャンエリア)は、反射波を受信して上述の距離データなどの測定を行う角度領域(走査方向の検出エリア)よりも大きく設定してあり、この検出エリアのスキャンエリア内(実際には余裕をみて検出許容エリア内)におけるデータ処理上の設定位置(ソフト的なパラメータ)を変更することにより、装置の検出ヘッドの取付位置を物理的に変更することなく、検出エリアの走査方向の位置調整がある程度可能となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の軸調整方法は、作業性などの点で以下のような問題点があった。
(1)即ち、走査方向の軸調整作業と、走査方向に直交する直交方向での軸調整作業とを、別個に行わなければならないので、軸調整作業に全体として長時間を要していた。なお、2次元(例えば、左右方向と上下方向)の走査機構を有する測距装置の場合には、上述のパラメータ変更による自動調整が両方向について可能であるが、各方向に走査を行う必要があり、やはり比較的長時間を要していた。
(2)また、基準反射体を使用した前述の直交方向の軸調整では、基準反射体を適正な検出エリアの例えば上側ぎりぎりの位置に設置し、その基準反射体の検出状況を確認しながら測距装置の検出ヘッドの取付角度等を人的作業で物理的に変更するという繊細で困難な作業が必要となるため、軸調整作業に時間と労力と熟練が必要となり、レーザレーダを搭載した車両などを量産する場合に生産性向上の大きな障害となる。また、人的技能に頼る要素が多いため、相当な調整誤差や調整ミスが生じる可能性が高い。
(3)また、画像センサ等を使用した軸調整は、画像センサ等の特別高価な機器が必要となり、コスト高となる。
【0009】
そこで本発明は、画像センサ等の高価な機器を使用せず、1方向の走査で、その走査方向とそれに直交する方向の軸調整作業が比較的短時間で行える測距装置の2次元軸調整方法を提供することを主目的としている。
また、人的作業によらずに上記二つの方向の軸調整作業が行える測距装置の2次元軸調整方法を提供することを第2の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の測距装置の2次元軸調整方法は、所定の検出エリアに対し波動を走査しつつ照射し、この波動の反射波に基づいて、前記検出エリアにある被検出物の走査方向の位置情報及び長さ情報と、前記被検出物からの反射強度とを少なくとも含む検出データを生成し出力する測距装置において、前記検出エリアの中心位置を、一つの走査方向とこれに直交する直交方向における適正位置に調整する2次元軸調整方法であって、
少なくとも前記直交方向の位置が異なる複数の反射部を有する軸調整用ターゲットを、前記測距装置の正面に前記適正位置を中心として配置する配置作業と、 次いで、前記測距装置を作動させて前記一つの走査方向に走査し、この際得られる検出データに基づいて少なくとも前記中心位置の適正位置からのずれの有無と方向を検知するずれ検知処理と、
このずれ検知処理で検知された方向のずれを是正するように前記測距装置の取付け位置又は取付け角度を調整するか、前記検出エリアを設定するパラメータを変更する調整作業と
よりなることを特徴とする。
【0011】
また、請求項1記載の測距装置の2次元軸調整方法は、前記反射部として、前記軸調整用ターゲットの走査方向中央の中心線上に配置された中央反射部と、この中央反射部の走査方向両側に配置された二つの端側反射部とを設け、
前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて前記直交方向にずれているときに、前記端側反射部の一方のみが検出されるように、前記端側反射部の前記直交方向におけるそれぞれの位置を異ならせて配置するとともに、
前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて前記直交方向にずれていても、前記中央反射部が前記端側反射部と区別して検出できるように、前記中央反射部の少なくとも前記直交方向の大きさを前記端側反射部よりも大きく設定したことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の測距装置の2次元軸調整方法は、前記反射部として、前記軸調整用ターゲットの走査方向中央の中心線上に配置された中央反射部と、この中央反射部の走査方向両側に配置された二つの端側反射部とを設け、
前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて前記直交方向にずれているときに、前記端側反射部の一方のみが検出されるように、前記端側反射部の前記直交方向におけるそれぞれの位置を異ならせて配置するとともに、
前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて前記直交方向にずれていても、前記中央反射部が前記端側反射部と区別して検出できるように、前記中央反射部の前記直交方向の配置位置を、前記軸調整用ターゲットにおける前記直交方向の中央位置を中心として設定し、かつ前記中央反射部の反射強度又は走査方向の大きさを前記端側反射部と異ならせたことを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の測距装置の2次元軸調整方法は、前記反射部として、前記走査方向の大きさ又は反射強度が異なる二つの反射部を、前記軸調整用ターゲットの走査方向中央の中心線上に配置し、
前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて前記直交方向にずれているときに、前記反射部の一方のみが検出されるように、前記反射部の前記直交方向におけるそれぞれの位置を異ならせて配置したことを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の測距装置の2次元軸調整方法は、前記測距装置を制御する制御手段を使用して、前記ずれ検知処理を自動で行うとともに、
前記測距装置の取付け位置又は取付け角度を自動調整する調整装置、或いは、前記パラメータを自動変更する処理手段を使用して、前記調整作業を自動で行うことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1例)
まず、第1例を説明する。図1は、本例の2次元軸調整方法を実施する測距装置1を含む設備構成を説明する図であって、図1(a)は設備の全体構成を示す図であり、図1(b)は測距装置1の構成を示すブロック図である。
図1(a)において符号1で示すものが、測距装置である。測距装置1は、図1(a)に示すように、測距装置1の取付け位置又は取付け角度を自動調整する調整装置2により車体等に取付けられている。また、図1(a)において符号3で示すものは、軸調整用ターゲットである。
ここで調整装置2は、測距装置1の検出ヘッドの取付け位置又は取付け角度が調整可能になるように、少なくとも前記検出ヘッドを揺動自在又は移動自在に支持する支持機構(例えば、回転軸)と、少なくとも前記検出ヘッドを揺動又は移動させる駆動手段(例えば、減速ギア付きモータ)とを備えるものである。
【0016】
測距装置1は、走査装置11、LD12、LD駆動回路13、走査位置検出装置14、PD15、受光回路16、制御回路17(制御手段、処理手段)、光軸調整指令手段18を有する。なお、例えば上述したLD12と走査装置11とPD15を含む部分が測距装置1の検出ヘッドを構成している。
ここで走査装置11は、LD12により出力されたレーザ光を、揺動駆動される反射ミラー等により左右方向の所定角度にスキャニングしつつスキャンエリアに照射するもので、制御回路17により制御されて所定のタイミング及び周期で作動する。
LD駆動回路13は、制御回路17により制御されて、制御回路17で作られた発光タイミング毎にLD12を作動させてレーザ光を出力させる回路である。
走査位置検出装置14は、走査装置11のスキャン方向を検出してその信号(スキャン方向信号)を制御回路17に入力する要素である。
PD15は、照射されたレーザ光が検出対象に反射して戻ってきた反射光を受光し、その受光量に応じた電気信号(以下、受光量信号という。)を出力するもので、このPD15から出力された受光量信号は受光回路16を介して制御回路17に入力されるよう構成されている。
【0017】
制御回路17は、例えばCPU,ROM,RAM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)により構成され、装置の通常運転時には、基本的に以下のような制御処理により測距動作を行う。
すなわち、走査装置11及びLD駆動回路13を上述したように制御するとともに、発光から受光までの伝搬遅延時間から検出対象までの距離を演算し、その際のスキャン方向から検出対象の方向を判定し、さらに受光した光の強度(前記受光量信号の大きさ)により受光量を判定するとともに、これらデータ(距離、方向、受光量)から、後述する如く検出対象物の判別や移動状態などを判定し、検出対象物の種別情報,位置情報,大きさの情報などを含む検出データを出力するものである。
光軸調整指令手段18は、少なくとも専門の作業者(車両の出荷時の点検や出荷後の修理等を行う作業者)が操作可能に設けられた操作手段(例えば操作スイッチ)であり、後述する光軸自動調整の実行を、制御回路17に対して指令するものである。
【0018】
なお本例の場合も、図8(b)に例示するように、レーザ光を実際に照射する角度領域(スキャンエリア)は、反射波を受信して上述の距離データなどの測定を行う角度領域(検出エリア)よりも大きく設定してあり、この検出エリアのスキャンエリア内(実際には余裕をみて検出許容エリア内)におけるデータ処理上の設定位置(ソフト的なパラメータ)を変更することにより、装置の光学ヘッドの取付位置を物理的に変更することなく、検出エリアの左右方向のある程度の位置調整が可能となっている。なお、このようなパラメータ変更による調整を、以下ではソフト的光軸調整といい、このソフト的光軸調整によって、検出エリアの中心位置の左右方向(走査方向)の位置調整が可能となる範囲を、以下ではソフト的光軸調整可能範囲という。また図2等においては、軸調整用ターゲット3の表面を含む平面上における検出エリアの広がり(以下、検出エリアの視野という。)を符号Aで示し、また、上記ソフト的光軸調整可能範囲を符号Bで示す。
【0019】
次に、上記測距装置1の動作について説明する。まず、レーザレーダとしての通常運転時の動作について説明する。
LD12は、制御回路17で作られた発光タイミング毎に、LD駆動回路13により制御されて作動しレーザ光を出力する。そして、このLD12からのレーザ光は、走査装置11によりスキャニングされつつ、図8(b)に例示するように検出エリアよりも広いスキャンエリアに照射される。
照射されたレーザ光が検出対象に反射して戻ってくると、この反射光がPD15により受光され、その受光量信号が受光回路16を介して制御回路17に入力される。制御回路17では、前記受光量信号及び走査位置検出装置14から入力されるスキャン方向信号から、前述のデータ(距離、方向、受光量)をまず生成する。
なお、このデータ(距離、方向、受光量)は、図8(b)に例示するようなスキャンエリアよりも狭い検出エリア内において発光及び受光が行われる度に生成され、結局、測距装置1の検出処理は検出エリア内にある被検出物についてのみ行われる。
【0020】
そして、制御回路17では、上記データ(距離、方向、受光量)や図示省略した車速センサより入力される自車両の速度データに基づいて以下の処理が所定の周期(この場合、レーザ光がスキャンされる周期)で実行される。
すなわち、まず、対象物までの距離と方向データ(極座標データ)を、X,Y座標(デカルト座標データ)に変換し、受光量のデータとともに各領域ごとに図示省略したメモリに格納する。なおここで、各領域とは、検出エリア内を例えば等分割して区画することにより予め設定された領域である。
【0021】
次に、デカルト座標系に変換され各領域毎に登録された前記メモリ内の距離データをもとに、データのグループ化を行い対象物を抽出するとともに、グループ化された対象物のレーザ発光部からのX方向(例えば左右方向),Y方向(例えば前後方向)の距離とその幅寸法を算出する。
ここで、グループ化とは、各領域の個々のデータの中で隣接する距離が接近しているものを集め一つの対象物とする処理である。具体的には、例えば個々のデータに対して前後方向及び左右方向にそれぞれ一定幅のウインドウ(デカルト座標系上の領域)を設け、このウインドウに含まれる他のデータを相互に同一グループとする。なお、こうしてグループ化したデータ(以下、グループデータ)は、以降の処理では一つの対象物についてのものとして、ひとまとめに取扱う。
【0022】
次に、前回スキャン時に検出した対象物と、今回スキャン時に検出した対象物を対応付けて、さらにその検出対象物の相対速度の算出を行う。
すなわち、前回のグループデータの位置とその相対速度から、今回のスキャン時にそのグループデータが現れると推定される位置を中心にして一定のウインドウを設定する。そして、今回のグループデータがこのウインドウ内にはいっているか否かを判別し、この範囲内にはいっていれば、その前回のグループデータと今回のグループデータを同一対象物についてのものであるとして対応付け、それらの移動距離から相対速度を算出する。
次に、対象物の幅寸法及び相対速度に基づいて対象物の属性判別を行う。
すなわち、例えば予め登録された幅寸法の基準値と比較することにより、対象物が車両であるか、バイクであるか、人であるか、看板であるか、或いは路側のリフレクタ(反射体)であるか等の対象物の種類の判別を行う。また、その対象物の相対速度を自車両の速度と比較することにより、その対象物が停止しているか移動しているかの判別も行う。
【0023】
次いで、上記判別結果に基づいて、前方障害物の監視システムや追従走行制御システムの対象となる先行車等を特定する。そして、この特定された先行車等に関する情報(位置データや相対速度データ等)は、前方障害物の監視システムや追従走行制御システムの制御手段に逐次送信され、それらシステムの運転制御に使用される。
【0024】
次に、上記設備構成により実施される本例の光軸調整について説明する。なお本例の光軸調整は測距装置1を搭載した車両を停止させて行う。
本例の光軸調整は、図2に示す軸調整用ターゲット3を測距装置1が取付けられた車両の正面の適正位置を中心として配置し(配置作業)、次いで前述の光軸調整指令手段18を操作して、測距装置1による後述の光軸自動調整を実行するものである。なお、後述する測距装置1による光軸自動調整は、本発明のずれ検知処理と調整作業とを自動的に実行する処理である。
【0025】
この場合の軸調整用ターゲット3は、走査方向中央の中心線S上に配置された縦長で長方形状の中央反射部31と、この中央反射部31の走査方向両側に配置された正方形状の端側反射部32,33とを備えるものである。
なお、検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて上下方向(直交方向)にずれているときに、端側反射部32,33の一方のみが検出されるように、端側反射部32,33の上下方向におけるそれぞれの位置は、異ならせて配置されている。この場合具体的には、端側反射部32が左下に配置され、端側反射部33が右上に配置されており、検出エリアが上向きに過度にずれていると、端側反射部32が検出されなくなり、検出エリアが下向きに過度にずれていると、端側反射部33が検出されなくなるように、端側反射部32,33の上下方向の配置位置が設定されている。
また、検出エリアの左右方向の中心位置が前述のソフト的光軸調整可能範囲内にあるときに、検出エリアの上下方向の中心位置が適正位置に対して許容範囲を越えて上下方向にずれていない場合には、端側反射部32,33の両方が検出されるように、端側反射部32,33の配置位置が設定されている。
【0026】
また、検出エリアの中心位置が前述のソフト的光軸調整可能範囲を越えて適正位置よりも左右方向(走査方向)にずれているときに、端側反射部32,33の一方のみが検出されるように、端側反射部32,33の左右方向の位置が設定されている。この場合具体的には、検出エリアが上記範囲を越えて右側にずれていると、端側反射部32が検出されなくなり、検出エリアが上記範囲を越えて左側にずれていると、端側反射部33が検出されなくなるように、端側反射部32,33の左右方向の配置位置が設定されている。
また、検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて上下方向にずれていても、中央反射部31が端側反射部32,33と区別して検出できるように、中央反射部31の上下方向の大きさが端側反射部32,33よりも大きく縦長に設定されている。この場合具体的には、軸調整用ターゲット3の上下方向の全長に渡って中央反射部31が形成されている。なおこの場合、測距装置1の制御回路17において判別される被検出物の光量が、中央反射部31と端側反射部32,33とで異なるため、制御回路17の処理によって中央反射部31が端側反射部32,33と区別して判別される。
【0027】
次に、上記測距装置の光軸自動調整の動作について説明する。
前述した光軸調整指令手段18によって光軸自動調整の実行が指令されると、制御回路17は、この場合図4のフローチャートに示す制御処理を実行する。
まずステップS2では、測距装置1を走査1回分だけ通常運転させて、軸調整用ターゲット3の各反射部(被検出物)の位置情報等を含む検出データを生成する。なお、端側反射部32,33のいずれかは、前述したように検出エリアから外れている場合があり、この場合にはこの反射部は検出されず、その検出データは当然作成されない。但し、中央反射部31は、軸調整用ターゲット3の左右方向中央の中心線S上に全長に渡って形成されているため、その全体が検出エリアから外れることは有り得ない(そのような極めて大きなずれが左右又は上下方向に生じることは、測距装置1の初期的な取付け作業の精度を管理することで実用上容易に防止できる)。
【0028】
次いでステップS4では、検出された反射部のうち中央反射部31と判別されるものの位置情報を分析し、この反射部の左右方向中央位置(即ち、中心線Sの位置)がソフト的光軸調整可能範囲内にあるか否か判定し、範囲内であればステップS15に進み、範囲外であればステップS6に進む。なおこの場合、中央反射部31の判別は、検出された反射部のうち受光量が最高のものを中央反射部とする処理によって容易に可能である。
そしてステップS6では、受光量最高の反射部(即ち、中央反射部31)が、その時点での検出エリアの中心位置よりも右側にずれているか否か判定し、右側であればステップS12に、右側でなければ(即ち、左側であれば)ステップS8に進む。
【0029】
次にステップS8では、検出エリアの中心位置(即ち、光軸)が右側に大きくずれており、ソフト的光軸調整可能範囲を越えていると判定されるため、必要に応じてその判定結果を報知する信号や表示を出力する処理を行う。
次いでステップS10では、ステップS8までの処理で判定されたずれを是正すべく、前述の調整装置2に制御信号を出力して検出ヘッドを物理的に動かし、検出エリアの中心位置を左側に動かす。そしてその後、ステップS2に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS12では、検出エリアの中心位置が左側に大きくずれており、ソフト的光軸調整可能範囲を越えていると判定されるため、必要に応じてその判定結果を報知する信号や表示を出力する処理を行う。
【0030】
次いでステップS14では、ステップS12までの処理で判定されたずれを是正すべく、前述の調整装置2に制御信号を出力して検出ヘッドを物理的に動かし、検出エリアの中心位置を右側に動かす。そしてその後、ステップS2に戻って処理を繰り返す。
また一方、ステップS15では、メカ的な左右方向の光軸調整が不要なため(或いは、不要になったため)、調整装置2が検出ヘッドを左右方向に動かしている場合にはそれを停止させる。
【0031】
次いでステップS16では、判別されている反射部の個数が二つか否か判定し、そうであればステップS18に、そうでなければステップS28に進む。なお、判別されている反射部の個数が二つしかないということは、例えば図3(a)に示すように端側反射部32,33のうちの一つが検出エリアの視野Aから外れている状態である。
また、このステップS16の処理において、判別されている反射部の個数が二つでないと判定された場合には、判別されている反射部の個数は三つである。なぜなら、前述したように中央反射部31(少なくともその一部)は必ず検出されるし、中央反射部31のみが検出されて端側反射部32,33の両者がいずれも検出エリアから外れて検出されないことは有り得ない(そのような異常なずれが左右及び上下方向に生じることは、測距装置1の初期的な取付け作業の精度を管理することで実用上容易に防止できる)からである。
【0032】
そしてステップS18では、受光量が多い一方の反射部(即ち、中央反射部31)が、他方の反射部(即ち、端側反射部32又は33)よりも右側にあるか否か判定し、そうであればステップS20に、そうでなければステップS24に進む。なお、例えば受光量が多い方の反射部が他方の反射部よりも右側にあれば、左側の端側反射部32と中央反射部31が検出エリアの視野A内にあり、右側の端側反射部33のみが視野A外にあると判定できる(図3(a)参照)。また逆に、受光量が多い方の反射部が他方の反射部よりも右側になければ(即ち、左側にあれば)、右側の端側反射部33と中央反射部31が検出エリアの視野A内にあり、左側の端側反射部32のみが視野A外にあると判定できる。
次にステップS20では、検出エリアの中心位置(即ち、光軸)が図3(a)の如く下側に許容範囲を越えてずれていると判定されるため、必要に応じてその判定結果を報知する信号や表示を出力する処理を行う。
【0033】
次いでステップS22では、ステップS20までの処理で判定されたずれを是正すべく、前述の調整装置2に制御信号を出力して検出ヘッドを物理的に動かし、検出エリアの中心位置を上側に動かす。そしてその後、ステップS2に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS24では、検出エリアの中心位置が逆に上側に許容範囲を越えてずれていると判定されるため、必要に応じてその判定結果を報知する信号や表示を出力する処理を行う。
次いでステップS26では、ステップS24までの処理で判定されたずれを是正すべく、前述の調整装置2に制御信号を出力して検出ヘッドを物理的に動かし、検出エリアの中心位置を下側に動かす。そしてその後、ステップS2に戻って処理を繰り返す。
【0034】
また一方、ステップS28では、検出エリアの中心位置はメカ的にはずれていないと判定し、必要に応じてその判定結果を報知する信号や表示を出力する処理を行う。即ち、このステップS28に処理が進む場合には、検出エリアの中心位置のずれは、上下方向については許容範囲内であり、左右方向についてはソフト的光軸調整可能範囲内であると判定されるからである。
次いでステップS30では、メカ的な上下方向の光軸調整が不要なため(或いは、不要になったため)、調整装置2が検出ヘッドを上下方向に動かしている場合にはそれを停止させる。
さらにステップS32では、前述のソフト的光軸調整を行って、検出エリアの中心位置の左右方向の微調整を実施し、一連の処理を終了する。
【0035】
以上の一連の処理によれば、ステップS2〜S8,S12,S16〜S20,S24,S28の処理によって、本発明のずれ検知処理が自動的に実行される。即ち、測距装置1が作動して左右方向に1回走査がなされ、軸調整用ターゲット3の各反射部31,32,33の検出の有無と左右方向の位置情報が判定され、これら判定結果に基づいて検出エリアの中心位置の適正位置からのずれの有無と方向が検知される。
また、ステップS10,S14,S15,S22,S26,S30,S32の処理によって、本発明の調整作業が自動的に実行される。即ち、上記ずれ検知処理で検知された方向のずれを是正するように前述の調整装置2を作動させて測距装置1の少なくとも検出ヘッドの取付け位置又は取付け角度を調整する制御処理が実行されるか、或いは、検出エリアを設定する前述のパラメータを変更する処理(即ち、ソフト的光軸調整)が実行される。
【0036】
具体的には、例えば図2(a)に示すように、光軸(視野Aの中心位置)とその適正位置(軸調整用ターゲット3の中心位置)とが略同一位置にあり、それらの上下方向のずれが許容範囲内で、かつ、それらの左右方向のずれがソフト的光軸調整で是正可能な範囲内にある場合(或いは、そのような状態になった場合)には、全ての反射部31,32,33が検出され判別されるとともに、中央反射部31の左右方向中央位置がソフト的光軸調整可能範囲B内に位置する。このため、この場合には、ステップS4,S16の分岐処理で処理がステップS28に進み、メカ的な光軸調整が必要となるほどの光軸のずれ(傾きや位置のずれ)が生じていないと判定され、調整装置2が動作していればそれが停止させられ(ステップS15,S30)、ソフト的光軸調整による左右方向の微調整のみが実行されて(ステップS32)一連の処理が終了する。
【0037】
また、例えば図2(b)に示すように、光軸がその適正位置に対して左方向に大きくずれて、それらの左右方向のずれがソフト的光軸調整で是正不可能な範囲内にある場合には、中央反射部31の左右方向中央位置がソフト的光軸調整可能範囲B外に位置する。このためこの場合には、ステップS4,S6の分岐処理で処理がステップS12に進み、メカ的な光軸調整が必要となるほどの左側への光軸のずれが生じていると判定され、中央反射部31の左右方向中央位置がソフト的光軸調整可能範囲B内に入るまで調整装置2により光軸が右側に動かされる(ステップS14,S15)。
なお、光軸が右方向に大きくずれている場合にも、逆方向に同様の調整がなされる(ステップS8,S10,S15)。
【0038】
また、例えば図3(a)に示すように、光軸が、その適正位置に対して許容範囲を越えて下向にずれている場合には、反射部31,32のみが検出され判別されるとともに、中央反射部31の左右方向中央位置がソフト的光軸調整可能範囲B内に位置する。このため、この場合には、ステップS4,S16,S18の分岐処理で処理がステップS20に進み、メカ的な光軸調整が必要となるほどの下側への光軸のずれが生じていると判定され、全ての反射部31,32,33が検出されるまで調整装置2により光軸が上側に動かされる(ステップS22,S30)。
なお、光軸が上方向に許容範囲を越えてずれている場合にも、逆方向に同様の調整がなされる(ステップS24,S26,S30)。
【0039】
以上説明したように本例によれば、上下方向及び左右方向の2次元軸調整が、画像センサ等の特別高価な機器を使用しないで、1方向の走査で又同一のターゲットで可能になるため、作業時間の短縮と作業に必要なコストの低減が図れる。
また本例では、本発明のずれ検知処理と調整作業とが、制御回路17の上述した光軸自動調整の処理によって自動的に遂行される。このため作業者は、軸調整用ターゲット3を配置する配置作業を行った後、光軸調整指令手段18によって光軸自動調整の実行を指令するだけでよく、従来の上下方向の軸調整のような繊細で困難な作業は全く不要であり、人的技能に依存しないで的確な調整が信頼性高く実現できる。
従って、レーザレーダを搭載した車両などを量産する場合の生産性向上に大きく貢献できる。
【0040】
(第2例)
次に、第2例を説明する。なお本例は、軸調整用ターゲットの構成と、光軸自動調整の処理内容に特徴を有し、他の構成は第1例と同様である。
本例の光軸調整は、図5に示す軸調整用ターゲット3aを測距装置1が取付けられた車両の正面の適正位置を中心として配置し(配置作業)、次いで前述の光軸調整指令手段18を操作して、測距装置1による後述の光軸自動調整を実行するものである。
【0041】
この場合の軸調整用ターゲット3aは、左右方向中央の中心線S上に、左右方向の大きさ(幅寸法)が異なる二つの反射部41,42を配置してなる。
なお、検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて上下方向にずれているときに、反射部41,42の一方のみが検出されるように、反射部41,42の上下方向におけるそれぞれの位置が異ならせてある。
この場合具体的には、幅の広い反射部41が軸調整用ターゲット3aの上端側に配置され、幅の狭い反射部42が下端側に配置されており、検出エリアが上向きに過度にずれていると、反射部42が検出されなくなり、検出エリアが下向きに過度にずれていると、反射部41が検出されなくなるように、各反射部の上下方向の配置位置が設定されている。
なおこの場合には、反射部41と反射部42の配置位置が、走査方向において重複している。このため、反射部41と反射部42の両者が検出エリア内にある場合、制御回路17の処理においては、これらの検出データが一体化して一つの反射部(被検出物)として取扱われる。しかし、測距装置1の制御回路17において判別されるこの一つの被検出物の光量或いは幅寸法が、反射部41のみが検出された場合と、反射部42のみが検出された場合と、反射部41,42の両者が検出された場合とで明確に異なるため、制御回路17の処理によって、いずれの反射部が検出エリア内にあって検出されているかが容易に判別できる。
【0042】
次に、本例における測距装置の光軸自動調整の動作について説明する。
前述した光軸調整指令手段18によって光軸自動調整の実行が指令されると、制御回路17は、この場合図7のフローチャートに示す制御処理を実行する。
まずステップS42では、測距装置1を走査1回分だけ通常運転させて、軸調整用ターゲット3aの各反射部(被検出物)の位置情報等を含む検出データを生成する。なお、反射部41,42のいずれかは、前述したように検出エリアから外れている場合があり、この場合にはその反射部は検出されず、その検出データは当然作成されない。但し、反射部41,42の両方が検出エリアから外れて検出できないという事態は起こり得ない(そのような極めて大きなずれが左右又は上下方向に生じることは、測距装置1の初期的な取付け作業の精度を管理することで実用上容易に防止できる)。
【0043】
次いでステップS44では、得られた検出データの位置情報を分析し、この被検出物の左右方向中央位置(即ち、中心線Sの位置)がソフト的光軸調整可能範囲B内にあるか否か判定し、範囲内であればステップS55に進み、範囲外であればステップS46に進む。
そしてステップS46では、被検出物の左右方向中央位置が、その時点での検出エリアの中心位置よりも右側にずれているか否か判定し、右側であればステップS52に、右側でなければ(即ち、左側であれば)ステップS48に進む。
【0044】
次にステップS48では、検出エリアの中心位置(即ち、光軸)が右側に大きくずれており、ソフト的光軸調整可能範囲を越えていると判定されるため、必要に応じてその判定結果を報知する信号や表示を出力する処理を行う。
次いでステップS50では、ステップS48までの処理で判定されたずれを是正すべく、前述の調整装置2に制御信号を出力して検出ヘッドを物理的に動かし、検出エリアの中心位置を左側に動かす。そしてその後、ステップS42に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS52では、検出エリアの中心位置が左側に大きくずれており、ソフト的光軸調整可能範囲を越えていると判定されるため、必要に応じてその判定結果を報知する信号や表示を出力する処理を行う。
【0045】
次いでステップS54では、ステップS52までの処理で判定されたずれを是正すべく、前述の調整装置2に制御信号を出力して検出ヘッドを物理的に動かし、検出エリアの中心位置を右側に動かす。そしてその後、ステップS42に戻って処理を繰り返す。
また一方、ステップS55では、メカ的な左右方向の光軸調整が不要なため(或いは、不要になったため)、調整装置2が検出ヘッドを左右方向に動かしている場合にはそれを停止させる。
次いでステップS56では、検出されている被検出物の受光量から、検出されている反射部の個数が二つか否か判定し、二つであればステップS68に、二つでなければ(即ち、一つならば)ステップS58に進む。なお、検出されている反射部が一つしかないということは、例えば図6(a),(b)に示すように反射部41,42のうちの一つが検出エリアの視野Aから外れている状態である。
【0046】
そしてステップS58では、検出されている被検出物の幅寸法のデータから、検出されている一つの反射部が上側の幅の広い反射部41であるか否かを判定し、上側の反射部41であればステップS64に、そうでなければステップS60に進む。
次にステップS60では、検出エリアの中心位置(即ち、光軸)が下側に許容範囲を越えてずれていると判定されるため、必要に応じてその判定結果を報知する信号や表示を出力する処理を行う。
次いでステップS62では、ステップS60までの処理で判定されたずれを是正すべく、前述の調整装置2に制御信号を出力して検出ヘッドを物理的に動かし、検出エリアの中心位置を上側に動かす。そしてその後、ステップS42に戻って処理を繰り返す。
【0047】
一方、ステップS64では、検出エリアの中心位置が上側に許容範囲を越えてずれていると判定されるため、必要に応じてその判定結果を報知する信号や表示を出力する処理を行う。
次いでステップS46では、ステップS64までの処理で判定されたずれを是正すべく、前述の調整装置2に制御信号を出力して検出ヘッドを物理的に動かし、検出エリアの中心位置を下側に動かす。そしてその後、ステップS42に戻って処理を繰り返す。
【0048】
また一方、ステップS68では、検出エリアの中心位置はメカ的にはずれていないと判定し、必要に応じてその判定結果を報知する信号や表示を出力する処理を行う。即ち、このステップS68に処理が進む場合には、検出エリアの中心位置のずれは、上下方向については許容範囲内であり、左右方向についてはソフト的光軸調整可能範囲内であると判定される。
次いでステップS70では、メカ的な上下方向の光軸調整が不要なため(或いは、不要になったため)、調整装置2が検出ヘッドを上下方向に動かしている場合にはそれを停止させる。
さらにステップS72では、前述のソフト的光軸調整を行って、検出エリアの中心位置の左右方向の微調整を実施し、一連の処理を終了する。
【0049】
以上の一連の処理によれば、ステップS42〜S48,S52,S56〜S60,S64,S68の処理によって、本発明のずれ検知処理が自動的に実行される。即ち、測距装置1が作動して左右方向に1回走査がなされ、軸調整用ターゲット3aの各反射部41,42の検出の有無と左右方向の位置情報が判定され、これら判定結果に基づいて検出エリアの中心位置の適正位置からのずれの有無と方向が検知される。
また、ステップS50,S54,S55,S62,S66,S70,S72の処理によって、本発明の調整作業が自動的に実行される。即ち、上記ずれ検知処理で検知された方向のずれを是正するように前述の調整装置2を作動させて測距装置1の少なくとも検出ヘッドの取付け位置又は取付け角度を調整する制御処理が実行されるか、或いは、検出エリアを設定する前述のパラメータを変更する処理(即ち、ソフト的光軸調整)が実行される。
【0050】
具体的には、例えば図5(a)に示すように、光軸(視野Aの中心位置)とその適正位置(軸調整用ターゲット3aの中心位置)とが略同一位置にあり、それらの上下方向のずれが許容範囲内で、かつ、それらの左右方向のずれがソフト的光軸調整で是正可能な範囲内にある場合(或いは、そのような状態になった場合)には、全ての反射部41,42が検出されるとともに、反射部41,42の左右方向中央位置(即ち、中心線Sの位置)がソフト的光軸調整可能範囲B内に位置する。このため、この場合には、ステップS44,S56の分岐処理で処理がステップS68に進み、メカ的な光軸調整が必要となるほどの光軸のずれ(傾きや位置ずれ)が生じていないと判定され、調整装置2が動作していればそれが停止させられ(ステップS55,S70)、ソフト的光軸調整による左右方向の微調整のみが実行されて(ステップS72)一連の処理が終了する。
【0051】
また、例えば図5(b)に示すように、光軸がその適正位置に対して左方向に大きくずれて、それらの左右方向のずれがソフト的光軸調整で是正不可能な範囲内にある場合には、中心線Sの位置がソフト的光軸調整可能範囲B外に位置する。このため、この場合には、ステップS44,S46の分岐処理で処理がステップS52に進み、メカ的な光軸調整が必要となるほどの左側への光軸のずれが生じていると判定され、中心線Sの位置がソフト的光軸調整可能範囲B内に入るまで調整装置2により光軸が右側に動かされる(ステップS54,S55)。
なお、光軸が右方向に大きくずれている場合にも、逆方向に同様の調整がなされる(ステップS48,S50,S55)。
【0052】
また、例えば図6(a)に示すように、光軸がその適正位置に対して許容範囲を越えて下向にずれている場合には、反射部42のみが検出されるとともに、中心線Sの位置がソフト的光軸調整可能範囲B内に位置する。このため、この場合には、ステップS44,S56,S58の分岐処理で処理がステップS60に進み、メカ的な光軸調整が必要となるほどの下側への光軸のずれが生じていると判定され、全ての反射部41,42が検出されるまで調整装置2により光軸が上側に動かされる(ステップS62,S70)。
なお、例えば図6(b)に示すように、光軸が上方向に許容範囲を越えてずれている場合にも、逆方向に同様の調整がなされる(ステップS64,S66,S70)。
【0053】
以上説明したように本例によっても、上下方向及び左右方向の2次元軸調整が、画像センサ等の特別高価な機器を使用しないで、1方向の走査で又同一のターゲットで可能になり、第1例と同様の効果が得られる。
加えて本例の場合には、左右方向中央の中心線S上に二つの反射部41,42を配置してなる軸調整用ターゲット3aを使用しているため、軸調整用ターゲット3aが第1例に比較して左右方向に小型化でき、この点で第1例よりも有利となる。
【0054】
なお、本発明は上記態様例に限られず、各種の態様や変形が有り得る。
例えば、軸調整用ターゲットとしては、図3(b)に示すような幅寸法(走査方向の大きさ)の大きい中央反射部34を有する軸調整用ターゲット3bを使用してもよい。このような構成とすれば、中央反射部34の光量データが他の反射部(端側反射部32,33)に対してより多くなり、また中央反射部34の幅寸法データが他の反射部に対して大きくなるため、反射部の区別がより信頼性高くできるようになる。なお、図3(b)に示す態様とは逆に、中央反射部の幅寸法を端側反射部よりも相対的に小さくしてもよいことはいうまでもない。
【0055】
また、軸調整用ターゲットの中央反射部は、必ずしも軸調整用ターゲットの上下方向(直交方向)に縦長の形状である必要はない。例えば、上記第1例の端側反射部32,33と同じ正方形状として、軸調整用ターゲットの中心位置(上下方向及び左右方向の中心位置)に配置してもよい。中央反射部がこの中心位置に配置されていれば、縦長或いは横長の形状でなくても、検出エリアから外れることはない(そのような極めて大きなずれが左右又は上下方向に生じることは、測距装置の初期的な取付け作業の精度を管理することで実用上容易に防止できる)。
また上記形態例では、軸調整用ターゲットの各反射部を区別して検出するために、反射部の上下又は左右方向の大きさを異ならせているが、各反射部の反射率の設定により反射強度(例えば反射光量)を異ならせることによって、各反射部の大きさが同じでも各反射部の区別が可能となる構成とすることもできる。
【0056】
また、本発明のずれ検知処理や調整作業は、必ずしも上記形態例のように自動で行われる必要はなく、例えば、測距装置による軸調整用ターゲットの各反射部の検出データの表示を作業者が確認しつつ、作業者が自力で測距装置の検出ヘッドを動かして上記調整作業を実行する態様も有り得る。この場合も、一方向の走査のみで、かつ、一つのターゲットのみで軸調整が可能になって、作業時間の短縮等の効果が得られる。
また、本発明の配置作業をロボットなどの自動機を使用して自動で行う態様としてもよいし、或いは、固定状態に設置された軸調整用ターゲットに対して、測距装置の搭載された車両等をコンベア等で移動させ位置決め装置を使用して自動で位置決めることにより、本発明の配置作業を自動で行うこともできる。
また本発明は、上記形態例のように一方向にのみ走査を行う測距装置に適用してもよいが、例えば上下方向及び左右方向の2方向に走査が行われる測距装置に適用することもできる。
また本発明は、レーザ光を用いた測距装置のみならず、例えば電波や音波を用いた測距装置にも適用できる。
【0057】
【発明の効果】
本発明の軸調整用ターゲットは、少なくとも走査方向に直交する直交方向の位置が異なる複数の反射部を有する。このため、本発明の配置作業によって適正位置を中心として配置された軸調整用ターゲットに対し、測距装置の検出エリアの中心位置が直交方向にずれていた場合には、そのずれの向きとずれ量に応じて複数の反射部のうちの特定の反射部が検出エリアから外れて検出されなくなり、前記反射部からの反射波に基づいて生成される検出データがそのずれの向きとずれ量に応じて異なってくる。したがって、本発明のずれ検知処理によれば、測距装置を一つの走査方向にのみ走査しているにもかかわらず、走査方向に直交する直交方向のずれの有無と方向が検知できる。また、走査方向のずれについては、前記検出データに含まれる走査方向の位置情報によって、従来どおり検知することができる。
このため本発明によれば、画像センサ等の特別高価な機器を使用しないで、一方向の走査で、又同一のターゲットで、走査方向とこれに直交する方向のずれを検知することができて、このずれを是正するように測距装置(少なくともその検出ヘッド)の取付け位置又は取付け角度を調整するか、測距装置の制御システムにおいて検出エリアを設定するパラメータを変更する作業(調整作業)を行うことにより、従来よりも短時間かつ低コストに軸調整作業を行うことができる。従って、レーザレーダを搭載した車両などを量産する場合の生産性向上に貢献できる。
【0058】
例えば、請求項1又は2に記載の方法では、軸調整用ターゲットの走査方向中央の中心線上に配置された中央反射部と、この中央反射部の走査方向両側に配置された二つの端側反射部を設け、前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて直交方向にずれているときに、端側反射部の一方のみが検出されるように、端側反射部の直交方向におけるそれぞれの配置位置を異ならせた。
このため、検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて直交方向の一方の向きにずれているときには、中央反射部に対して走査方向の一方側にある端側反射部のみが認識された検出データとなり、検出エリアの中心位置が同様に直交方向の他方の向きにずれているときには、中央反射部に対して走査方向の他方側にある端側反射部のみが認識された検出データとなって、検出データの内容が明らかに異なってくる。したがって、このような検出データの違いから、走査方向に直交する方向のずれの有無や向きを的確に検知できる。
【0059】
なお請求項1記載の方法では、検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて直交方向にずれていても、中央反射部が端側反射部と区別して検出できるように、中央反射部の少なくとも直交方向の大きさを端側反射部よりも大きく設定した。
この場合、中央反射部の反射波に基づいて生成される検出データの反射強度(例えば、反射光量)が、端側反射部の検出データよりも大きなものとなるため、得られている検出データが中央反射部のものであることを確実に認識できる。
このため、走査方向の適正位置に配置された中央反射部の位置情報(即ち、検出エリアの中心が走査方向においてあるべき理想的位置)を的確に把握して、従来どおりの方法で走査方向の軸調整も容易かつ的確に行える。
【0060】
また請求項2記載の方法では、検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて直交方向にずれていても、中央反射部が端側反射部と区別して検出できるように、中央反射部の直交方向の配置位置を、軸調整用ターゲットにおける直交方向の中央位置を中心として設定し、かつ中央反射部の反射強度又は走査方向の大きさを端側反射部と異ならせた。
この場合、中央反射部の反射波に基づいて生成される検出データの反射強度又は走査方向の大きさが、端側反射部の検出データと異なるため、得られている検出データが中央反射部のものであることを確実に認識できる。
このため、走査方向の適正位置に配置された中央反射部の位置情報(即ち、検出エリアの中心が走査方向においてあるべき理想的位置)を的確に把握して、やはり、従来どおりの方法で走査方向の軸調整も容易かつ的確に行える。
【0061】
また、請求項3記載の方法では、走査方向の大きさ又は反射強度が異なる二つの反射部を、軸調整用ターゲットの走査方向中央の中心線上に配置し、検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて直交方向にずれているときに、二つの反射部の一方のみが検出されるように、各反射部の直交方向におけるそれぞれの位置を異ならせた。
このため、検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて直交方向の一方の向きにずれているときには、一方の反射部のみが認識された検出データとなり、検出エリアの中心位置が同様に直交方向の他方の向きにずれているときには、走査方向の大きさ又は反射強度が異なる他方の反射部のみが認識された検出データとなって、検出データの内容が明らかに異なってくる。したがって、このような検出データの違いから、やはり、走査方向に直交する方向のずれの有無や向きを的確に検知できる。
【0062】
なおこの場合、二つの反射部はいずれも軸調整用ターゲットの走査方向中央の中心線上(即ち、検出エリアの中心が走査方向においてあるべき理想的位置)に配置されているため、いずれか一方の反射部のみが検出されている場合でも、両方の反射部が検出されている場合でも、得られた検出データの位置情報から、やはり、従来どおりの方法で走査方向の軸調整も容易かつ的確に行える。
そして、このように同一線上に反射部が配置されていると、軸調整用ターゲットが走査方向に比較的小型化できるという利点もある。
【0063】
また、請求項4記載の方法では、測距装置を制御する制御手段を使用して、前記ずれ検知処理を自動で行うとともに、測距装置の取付け位置又は取付け角度を自動調整する調整装置、或いは、前記パラメータを自動変更する処理手段を使用して、前記調整作業を自動で行う。
このため作業者は、軸調整用ターゲットを配置する配置作業を行った後、上記制御手段や処理手段に対して上記動作の実行を指令するだけでよく、従来の直交方向の軸調整のような繊細で困難な作業は全く不要であり、人的技能に依存しないで的確な調整が信頼性高く実現できる。従って、レーザレーダを搭載した車両などを量産する場合の生産性向上により大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2次元軸調整方法を実施する測距装置を含む設備構成を示す図である。
【図2】光軸調整用ターゲットと検出エリアを示す図である。
【図3】光軸調整用ターゲットと検出エリアを示す図である。
【図4】光軸自動調整の処理を示すフローチャートである。
【図5】光軸調整用ターゲットと検出エリアを示す図である。
【図6】光軸調整用ターゲットと検出エリアを示す図である。
【図7】光軸自動調整の処理を示すフローチャートである。
【図8】従来の軸調整方法を示す図である。
【符号の説明】
1 測距装置
2 調整装置
3,3a,3b 軸調整用ターゲット
17 制御回路(制御手段、処理手段)
31,34 中央反射部
32,33 端側反射部
41,42 反射部
A 検出エリアの視野
B ソフト的光軸調整可能範囲
S 軸調整用ターゲットの走査方向中心線
Claims (4)
- 所定の検出エリアに対し波動を走査しつつ照射し、この波動の反射波に基づいて、前記検出エリアにある被検出物の走査方向の位置情報及び長さ情報と、前記被検出物からの反射強度とを少なくとも含む検出データを生成し出力する測距装置において、前記検出エリアの中心位置を、一つの走査方向とこれに直交する直交方向における適正位置に調整する2次元軸調整方法であって、
少なくとも前記直交方向の位置が異なる複数の反射部を有する軸調整用ターゲットを、前記測距装置の正面に前記適正位置を中心として配置する配置作業と、 次いで、前記測距装置を作動させて前記一つの走査方向に走査し、この際得られる検出データに基づいて少なくとも前記中心位置の適正位置からのずれの有無と方向を検知するずれ検知処理と、
このずれ検知処理で検知された方向のずれを是正するように前記測距装置の取付け位置又は取付け角度を調整するか、前記検出エリアを設定するパラメータを変更する調整作業とよりなり、
前記反射部として、前記軸調整用ターゲットの走査方向中央の中心線上に配置された中央反射部と、この中央反射部の走査方向両側に配置された二つの端側反射部とを設け、
前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて前記直交方向にずれているときに、前記端側反射部の一方のみが検出されるように、前記端側反射部の前記直交方向におけるそれぞれの位置を異ならせて配置するとともに、
前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて前記直交方向にずれていても、前記中央反射部が前記端側反射部と区別して検出できるように、前記中央反射部の少なくとも前記直交方向の大きさを前記端側反射部よりも大きく設定したことを特徴とする測距装置の2次元軸調整方法。 - 所定の検出エリアに対し波動を走査しつつ照射し、この波動の反射波に基づいて、前記検出エリアにある被検出物の走査方向の位置情報及び長さ情報と、前記被検出物からの反射強度とを少なくとも含む検出データを生成し出力する測距装置において、前記検出エリアの中心位置を、一つの走査方向とこれに直交する直交方向における適正位置に調整する2次元軸調整方法であって、
少なくとも前記直交方向の位置が異なる複数の反射部を有する軸調整用ターゲットを、前記測距装置の正面に前記適正位置を中心として配置する配置作業と、 次いで、前記測距装置を作動させて前記一つの走査方向に走査し、この際得られる検出データに基づいて少なくとも前記中心位置の適正位置からのずれの有無と方向を検知するずれ検知処理と、
このずれ検知処理で検知された方向のずれを是正するように前記測距装置の取付け位置又は取付け角度を調整するか、前記検出エリアを設定するパラメータを変更する調整作業とよりなり、
前記反射部として、前記軸調整用ターゲットの走査方向中央の中心線上に配置された中央反射部と、この中央反射部の走査方向両側に配置された二つの端側反射部とを設け、
前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて前記直交方向にずれているときに、前記端側反射部の一方のみが検出されるように、前記端側反射部の前記直交方向におけるそれぞれの位置を異ならせて配置するとともに、
前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて前記直交方向にずれていても、前記中央反射部が前記端側反射部と区別して検出できるように、前記中央反射部の前記直交方向の配置位置を、前記軸調整用ターゲットにおける前記直交方向の中央位置を中心として設定し、かつ前記中央反射部の反射強度又は走査方向の大きさを前記端側反射部と異ならせたことを特徴とする測距装置の2次元軸調整方法。 - 所定の検出エリアに対し波動を走査しつつ照射し、この波動の反射波に基づいて、前記検出エリアにある被検出物の走査方向の位置情報及び長さ情報と、前記被検出物からの反射強度とを少なくとも含む検出データを生成し出力する測距装置において、前記検出エリアの中心位置を、一つの走査方向とこれに直交する直交方向における適正位置に調整する2次元軸調整方法であって、
少なくとも前記直交方向の位置が異なる複数の反射部を有する軸調整用ターゲットを、 前記測距装置の正面に前記適正位置を中心として配置する配置作業と、 次いで、前記測距装置を作動させて前記一つの走査方向に走査し、この際得られる検出データに基づいて少なくとも前記中心位置の適正位置からのずれの有無と方向を検知するずれ検知処理と、
このずれ検知処理で検知された方向のずれを是正するように前記測距装置の取付け位置又は取付け角度を調整するか、前記検出エリアを設定するパラメータを変更する調整作業とよりなり、
前記反射部として、前記走査方向の大きさ又は反射強度が異なる二つの反射部を、前記軸調整用ターゲットの走査方向中央の中心線上に配置し、
前記検出エリアの中心位置が適正位置よりも許容範囲を越えて前記直交方向にずれているときに、前記反射部の一方のみが検出されるように、前記反射部の前記直交方向におけるそれぞれの位置を異ならせて配置したことを特徴とする測距装置の2次元軸調整方法。 - 前記測距装置を制御する制御手段を使用して、前記ずれ検知処理を自動で行うとともに、
前記測距装置の取付け位置又は取付け角度を自動調整する調整装置、或いは、前記パラメータを自動変更する処理手段を使用して、前記調整作業を自動で行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の測距装置の2次元軸調整方法。
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