JP3633992B2 - 動圧軸受装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複写機やレーザビームプリンタ(LBP)等の光走査用として使用されるポリゴンモータや、ハードディスク用スピンドルモータ等に使用される動圧軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多角形のミラー、すなわちポリゴンミラーをモータにより回転させ、その多角形の反射面にレーザビームを照射してその反射光を走査させるポリゴンモータが複写機やレーザビームプリンタ等の光走査部に使用される。このポリゴンモータとしては各種のものが従来より採用されているが、ポリゴンモータの小型化と高速化の要請に対応するために、従来より動圧軸受が採用されている。
【0003】
この場合、基板に固定した筒状スリーブの内側にシャフトを挿入し、スリーブの下端開口部を閉塞したスラスト受上にシャフトの端部を支持すると共に、シャフトの上部にロータを固着し、このロータにポリゴンミラーを固定し、シャフトと共にロータを回転させることによりポリゴンミラーを高速で回転させるようになっている。スリーブの内周面とシャフトの外周面との一方もしくは両方に動圧発生用のヘリングボーン状溝が刻設され、スリーブとシャフトとの間に潤滑剤が充填されている。
【0004】
例えば、図7は、前述したポリゴンモータの動圧軸受部の一部を示したものである。
ポリゴンモータの回路基板に固定された上下方向のスリーブAは、円筒状内周面Bを有し、その下端開口にこれを閉塞するようにスラスト受Cが嵌合されている。上端部にロータが固定されるシャフトDには、その外周面Eの上下部にヘリングボーン状の動圧発生用溝F、Gが刻設されており、このシャフトDがスリーブAの円筒状内周面Bに挿通され、両溝F、Gが円筒状内周面Bに対向すると共に、曲面に形成されたシャフトDの下端面Hがスラスト受Cの中央部に形成されたスパイラル溝に対向している。スリーブAの円筒状内周面BとシャフトDの外周面Eとの間には、オイル等の潤滑剤が充填されている。
【0005】
スリーブAの内周面Bの上端部及び下端部には、シャフトDの外周面Eとの間の隙間が軸方向外方に向かって拡開する潤滑剤シール用の環状上側テーパ面I及び下側テーパ面Jが形成され、スリーブAの円筒状内周面BとシャフトDの外周面Eとの間に充填された潤滑剤の流出が両テーパ面I、Jにおいて防止され、この間に保持されている。両テーパ面I、Jは、ほぼ対称状に形成され、テーパ面I、Jにおいて潤滑剤の溜を形成しており、その保持容積はほぼ等しくなっている。なお、スラスト受CとシャフトDの下端面Hとの間にも潤滑剤が充填されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した動圧軸受装置では、スリーブAの円筒状内周面BとシャフトDの外周面Eとの間に潤滑剤を充填する場合、スリーブAの内周面B内に上方よりシャフトDの下端部のみを挿入した状態において、スリーブAの上端開口面とシャフトDの外周面Eとに跨って環状に潤滑剤を塗布し、この状態からシャフトDを下降つまりスリーブA内に挿入し、潤滑剤をスリーブAとシャフトDとの隙間に徐々に引き込んで、最終的に両テーパ面I、J間に充填している。
【0007】
しかしながら、前述した潤滑剤の充填方法を採用すると、シャフトDの下端部周面が潤滑剤で濡れるため、下側テーパ面Jで潤滑剤をシールしても、潤滑剤はシャフトDの下端部の濡れ性によりこの周面に沿って流出しやすくなり、重力の作用も手伝って潤滑剤はテーパ面Jに留まらず流出し、上側テーパ面Iにおける潤滑剤の枯渇が生じるといった問題点があり、安定した回転性能が得られなくなる。その上、モータ回転時、シャフトDが高速回転するため、シャフトD周面の潤滑剤が飛散しやすく、前述した潤滑剤の枯渇をさらに進行させる結果となる。
【0008】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に留意してなされたものであり、その目的とするところは、潤滑剤の枯渇を生じることがなく、潤滑剤の保持機能を高めることができ、安定した回転性能を確保することができる動圧軸受装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の動圧軸受装置にあっては、円筒状内周面を有する上下方向のスリーブと、このスリーブの内周面に挿通され該内周面に対向する円筒状外周面を有する上下方向のシャフトと、スリーブの下端開口部に装着されシャフトの下端部を支持するスラスト受とを備え、スリーブの内周面とシャフトの外周面との一方もしくは両方に動圧発生用溝を刻設し、スリーブの内周面とシャフトの外周面との間に潤滑剤を充填し、シャフトをスリーブに対して回転支持するようにした動圧軸受装置において、
スリーブの内周面の上端部及び下端部に、シャフトの外周面との間の隙間が軸方向外方に向かって拡開する潤滑剤シール用の環状上側テーパ面及び下側テーパ面を形成し、スリーブの下端部の下側テーパ面の外周部に、スラスト受との間の隙間が半径方向外方に向かって拡開する潤滑剤シール用の環状第2テーパ面を形成し、下側テーパ面と第2テーパ面とをスリーブとスラスト受との間の環状の狭隘部を介して連通させたことを特徴とするものである。
【0010】
この場合、前記上側テーパ面によるシャフトとの間の容積は、下側テーパ面によるシャフトとの間の容積より大きく形成するのが望ましい。また、スラスト受の上面のシャフトに対向する部分に動圧発生用の溝を刻設し、スラスト受の上面における前記溝より外周部に撥油剤を塗布するのがよい。さらに、前記狭隘部の表面及び第2テーパ面の表面に、撥油剤を塗布してもよい。
【0011】
【作用】
前述のように構成された動圧軸受装置にあっては、スリーブの下端部の下側テーパ面の外周部に、スリーブとスラスト受との間の環状の狭隘部を介してスラスト受との間の隙間が半径方向外方に向かって拡開する潤滑剤シール用の環状第2テーパ面を連通形成したので、潤滑剤自身の重量や他の何らかの原因で下側テーパ面で保持していた潤滑剤がこのシール部から流出しようとしても、この潤滑剤は、まず狭隘部がその流出の抵抗となるため、下側テーパ面から容易に流出することはできず、仮に、潤滑剤が狭隘部を抜けて流出しても、この外周側に位置する第2テーパ面で潤滑剤がテーパシールされ、潤滑剤の外部への流出が大幅に抑制される。
【0012】
ここで、上側テーパ面によるシャフトとの間の容積を、下側テーパ面によるシャフトとの間の容積より大きく形成すれば、予め上側テーパ面に余分の潤滑剤を保持するように潤滑剤を多めに充填しておくことができ、仮に潤滑剤が下側テーパ面から狭隘部を経て第2テーパ面に流出しても、潤滑剤の枯渇を生じることはなく、長期にわたって軸受性能を維持できる。また、スラスト受の上面のシャフトに対向する部分に動圧発生用の溝を刻設し、スラスト受の上面における前記溝より外周部に撥油剤を塗布すれば、スラスト受上の潤滑剤が溝部分から容易に外周方向に流出することを防止でき、さらに、前記狭隘部の表面及び第2テーパ面の表面に撥油剤を塗布すれば、下側テーパ面からの潤滑剤の流出をより効果的に抑制できる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。図1は本発明の第1の実施例の要部断面図、図2は全体構造を示す断面図、図3は図1の一部拡大図、図4はスラスト受の斜視図、図5はスラスト受の表面処理の工程説明図、図6は本発明の第2の実施例の全体構成を示す断面図である。
【0014】
まず、図2により本発明が適用するポリゴンモータMの全体構造を説明する。鉄板等からなる回路基板2には、銅合金等からなり円筒状内周面4を有する上下方向の筒状スリーブ6がかしめ等により固定される。このスリーブ6の下端開口には、ほぼ円盤状のスラスト受8が嵌着され、スリーブ6の上端開口からシャフト10が挿通され、シャフト10の下端のスラスト受面12がスラスト受8上に支持されている。
【0015】
シャフト10の上端部には、ロータハブ14が圧入等により固着されており、このロータハブ14の下面にほぼ有蓋円筒状のロータヨーク16が固定され、ロータヨーク16の円筒部内周面に環状マグネット18が装着されると共に、スリーブ6の外周面中央部にかしめ等により固定されたステータ20がロータマグネット18にラジアル方向のギャップを介して対向するようになっている。ロータヨーク16の最外周部には、折り曲げによる環状凹部2が形設されており、この環状凹部22の適所にパテ等の重りを適量充填することにより動バランスを取る仕組みになっている。
【0016】
前記ロータハブ14の外周部には、例えば正6角形のポリゴンミラー24が嵌挿され、これがシャフト10の上端にねじ26で取り付けられたクランプばね28によりロータハブ14との間で挟持されている。
【0017】
スリーブ6内に挿入されたシャフト10は、スリーブ6の内周面4に対向する円筒状外周面30を有し、この外周面30の上下部にヘリングボーン状の動圧発生用溝32、34が刻設されている。スリーブ6の内周面4とシャフト10の外周面30との間には、図3に見られるように、オイル等の潤滑剤36が充填されており、スリーブ6とシャフト10との相対回転により溝32、34の中央部分の潤滑剤圧力が高くなり、それぞれラジアル動圧軸受部を構成することになる。
【0018】
スリーブ6の内周面4の上端部及び下端部には、シャフト10の外周面30との間の隙間が軸方向外方に向かって拡開する潤滑剤シール用の環状上側テーパ面36及び下側テーパ面38が形成され、上側テーパ面36が下側テーパ面38に比べ大容積に形成されている。この上側テーパ面36及び下側テーパ面38により、前記潤滑剤36のスリーブ6内周面4からの流出が防止され、この間の内外周面4、30間に潤滑剤36が充填されることになる。下側テーパ面40は、従来の場合に比べシャフト10の下端側に寄り、スラスト軸受部に隣接している。
【0019】
スリーブ6の下端部の前記下側テーパ面40の外周部には、スラスト受8との間の隙間が半径方向外方に向かって拡開する潤滑剤シール用の環状第2テーパ面42が形成されており、下側テーパ面40と第2テーパ面42とが、スリーブ6とスラスト受8との間の環状の狭隘部44を介して連通している。
【0020】
前記スラスト受8は、耐摩耗性に優れたアルミナ等のサーメットにより構成され、このスラスト受8の上面のシャフト10に対向する部分には、図4に示すように、スパイラル状の動圧発生用溝46が刻設されている。スラスト受8の上面における溝46より外周部つまり前記下側テーパ面40の開口端に対向する部分には撥油剤が塗布されている。この場合、撥油剤の塗布は、溝46の外周部に精度よくまた適量に塗布する必要があり、少なければスラスト受8とシャフト10との間に充填された潤滑剤が流出しやすくなり、多ければ撥油剤自身の流出を生じる問題がある。
【0021】
そこで、本実施例では、次のような潤滑剤の塗布方法を採用している。すなわち、まず、図5の(a)のように、溝46の加工を終えたスラスト受8の上面のスラスト軸受部つまり溝46の部分に潤滑剤36aを薄く塗布する。次に、同図(b)のように、溝46の外周部に撥油剤48を所定量塗布し、ベーキングする。このとき撥油剤48は潤滑剤36aにより溝46部分に流入することはない。その後、同図(c)のように、潤滑剤36aの上面つまり撥油剤48の内側に規定量の潤滑剤36bを塗布する。これにより、撥油剤48を溝46部分に侵入することなく塗布することができ、塗布量の管理も容易になる。
【0022】
スラスト受8の外周部には、図4に示すように、エアー抜き用の3個の切り欠き50が等間隔に形成されている。この各切り欠き50は、図1及び図3に示すように、スリーブ6の第2テーパ面42に対向しており、潤滑剤36の充填時における空気抜きと温度変化に伴う潤滑剤等の膨張収縮時の呼吸口を兼ねている。
【0023】
このような構成の動圧軸受装置にあっては、潤滑剤36の注入時、スラスト軸受部に対しては、前述した要領でスラスト受8上に適量の潤滑剤36が充填され、また、ラジアル軸受部に対しては、従来技術で説明した要領で潤滑剤36が充填される。本実施例にあっては、スリーブ6の下側テーパ面40がシャフト10の下端部に対向配置されているので、潤滑剤の充填時にシャフト10の下端部が潤滑剤で濡れていても、図3に示すように、この部分を含むテーパシール構造で潤滑剤36のシールが行われ、潤滑剤36の流出が防止される。また、潤滑剤36は、必要量以上が充填され、余分の潤滑剤は、上側テーパ面38において保持されている。
【0024】
モータMを駆動すると、シャフト10が高速回転し、この回転に伴って、下側テーパ面40の潤滑剤36は、遠心力により、一部は軸周面に沿って下端方向に流れ出ようとし、他の潤滑剤36はテーパ面40に沿って外周方向に流れ出ようとする。シャフト下端側に流れ出ようとする潤滑剤36は、スラスト受8上の撥油剤の作用によりそれ以上の潤滑剤の広がりは抑制され、また、外周方向に流れ出ようとする潤滑剤36は、スリーブ6とスラスト受8との間の狭隘部44が潤滑剤36流出の抵抗となり、潤滑剤36の流出が狭隘部44で食い止められる。
【0025】
仮に、狭隘部44より潤滑剤36が流出してしまっても、この狭隘部44の外周側に第2のテーパ面42による第2のテーパシール構造が存在するため、流出した潤滑剤36は、図3に2点鎖線で示すようにテーパシールされ、外部への流出が確実に防止される。ここで、上側テーパ面38に保持されている余分の潤滑剤36は、潤滑剤36が第2のテーパ面42まで流出してもスリーブ6、シャフト10間の潤滑剤に枯渇が生じない量に設定されている。
【0026】
なお、前記実施例において、スラスト受8の上面外周部だけでなく、狭隘部42を構成するスリーブ6の表面及び第2テーパ面42も撥油処理しておけば、前述したシール効果がより確実となる。
【0027】
次に、図6は、本発明をインナーロータタイプのポリゴンモータM’に適用した場合の第2の実施例を示したものである。同図において、前記と同一符号は同一もしくは相当するものを示すものとする。
【0028】
回路基板2に固定されたスリーブ6には、第1の実施例の場合と同様に、シャフト10がラジアル方向及びスラスト方向に動圧軸受支持され、シャフト10の上端部に固着されたロータハブ14にスリーブ6の外周に近接して円筒部14’が設けられている。この円筒部14’の外周面には、円筒状のヨーク16を介してロータマグネット18が装着されている。
【0029】
回路基板2上には、ロータマグネット18の外周面に対向するように環状のステータ20が配置され、これが樹脂製の環状ホルダ52により回路基板2に固定されている。
【0030】
以上、本発明の動圧軸受装置の実施例について説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているため、次に記載するような効果を奏する。
スリーブの下端部の下側テーパ面の外周部に、スリーブとスラスト受との間の環状の狭隘部を介して潤滑剤シール用の環状第2テーパ面を連通形成したので、下側テーパ面で保持していた潤滑剤が何らかの原因でこのシール部から流出しようとしても、潤滑剤をまず狭隘部で食い止めることができ、仮に、潤滑剤が狭隘部を抜けて流出しても、この外周側に位置する第2テーパ面で潤滑剤をテーパシールでき、潤滑剤の外部への流出を確実に抑制できるものであり、安定した動圧軸受の軸受性能を確保できるものである。
【0032】
また、上側テーパ面によるシャフトとの間の容積を、下側テーパ面によるシャフトとの間の容積より大きく形成すれば、予め上側テーパ面に余分の潤滑剤を保持するように潤滑剤を多めに充填しておくことができ、仮に潤滑剤が下側テーパ面から狭隘部を経て第2テーパ面に流出しても、潤滑剤の枯渇を生じることはなく、長期にわたって軸受性能を維持できるものである。さらに、スラスト受の上面のシャフトに対向する部分に動圧発生用の溝を刻設し、スラスト受の上面における前記溝より外周部に撥油剤を塗布すれば、スラスト受上の潤滑剤が溝部分から容易に外周方向に流出することを防止でき、前記狭隘部の表面及び第2テーパ面の表面に撥油剤を塗布すれば、下側テーパ面からの潤滑剤の流出をより効果的に抑制できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動圧軸受装置をポリゴンモータに適用した場合の第1の実施例を示す要部の断面図である。
【図2】第1の実施例のポリゴンモータの全体構成を示す断面図である。
【図3】図1の下側テーパ面部分の拡大断面図である。
【図4】図1のスラスト受の斜視図である。
【図5】図1のスラスト受の撥油処理を説明する各工程の正面図である。
【図6】本発明の動圧軸受装置をポリゴンモータに適用した場合の第2の実施例を示す全体断面図である。
【図7】従来の動圧軸受装置を示す一部の断面図である。
【符号の説明】
4 円筒状内周面
6 スリーブ
8 スラスト受
10 シャフト
30 円筒状外周面
32、34、46 溝
36 潤滑剤
38 上側テーパ面
40 下側テーパ面
42 第2テーパ面
44 狭隘部
Claims (4)
- 円筒状内周面を有する上下方向のスリーブと、該スリーブの内周面に挿通され該内周面に対向する円筒状外周面を有する上下方向のシャフトと、前記スリーブの下端開口部に装着され前記シャフトの下端部を支持するスラスト受とからなり、前記スリーブの内周面と前記シャフトの外周面との一方もしくは両方に動圧発生用溝が刻設され、前記スリーブの内周面と前記シャフトの外周面との間に潤滑剤が充填され、前記シャフトが前記スリーブに対して回転支持される動圧軸受装置において、
前記スリーブの内周面の上端部及び下端部には、前記シャフトの外周面との間の隙間が軸方向外方に向かって拡開する潤滑剤シール用の環状上側テーパ面及び下側テーパ面が形成され、前記スリーブの下端部の前記下側テーパ面の外周部には、前記スラスト受との間の隙間が半径方向外方に向かって拡開する潤滑剤シール用の環状第2テーパ面が形成され、前記下側テーパ面と前記第2テーパ面とが前記スリーブと前記スラスト受との間の環状の狭隘部を介して連通していることを特徴とする動圧軸受装置。 - 前記上側テーパ面による前記シャフトとの間の容積は、前記下側テーパ面による前記シャフトとの間の容積より大きく形成されている請求項1の記載の動圧軸受装置。
- 前記スラスト受の上面の前記シャフトに対向する部分には、動圧発生用の溝が刻設されており、前記スラスト受の上面における前記溝より外周部には撥油剤が塗布されている請求項1記載の動圧軸受装置。
- 前記狭隘部の表面及び前記第2テーパ面の表面には、撥油剤が塗布されている請求項1記載の動圧軸受装置。
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