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JP3624953B2 - 接触転写装置 - Google Patents

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Description

本発明は電子写真プロセスを用いて画像を形成する装置に関しさらに詳しくは接触転写を用いて電子写真プロセスを構成するのに好適な画像形成装置に関する。
近年、電子写真プロセスを用いた画像形成装置ではオゾンの発生量を低減するために従来のコロナ帯電、コロナ転写にかわり接触帯電、接触転写が検討されている。接触転写の一例としてはバイアスローラ転写が検討されそのバイアス制御方法および装置は数多く提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
特許文献1等では定電流供給手段と転写手段に印加される最低電圧と最高電圧を制限する手段を設けることにより環境や紙を主たる被転写体の特性の変化、被転写体の種類にかかわらず安定して良好な転写が可能であるとされている。
また、特許文献2等では定電圧源から電流制限回路を介して所定の電圧が印加される転写ローラを備え転写ローラに印加される電圧が所定の電圧よりも低くなると前記電流制限回路のインピーダンスが略零となる構成により高温、高湿の使用環境においても画像の質の低下を防止することができるとされている。
また、特許文献3等に見られるようにローラの抵抗値を定電流を印加することにより検知しその値に基ずいて転写のバイアスを設定し定電圧を印加する方法により環境やローラ抵抗によらず良好な転写ができるとされている(以後この方法をATVC制御と呼ぶ)。
特開平2−285377号公報 特開平5−11643号公報 特開平2−123385号公報
しかし、従来技術においては以下に示す課題があった。まず、定電流バイアス制御において最高電圧、最低電圧を制限する方法であるがリミッタ制御が2箇所必要でありコスト的に不利であるという課題を有していた。また、初期品質を確保するように制限する最高電圧を設定すると繰り返し使用されるうちに転写部材の抵抗値が上昇し転写電流が不足することによる転写不良が発生することがあった。さらに、従来制限する最低電圧は転写部材に流れる電流によらず定電圧が好ましいとされていた。したがって制限する最低電圧の値を23℃、65%RHといった常温、常湿環境(以後、NN環境と呼ぶ。)において最適な電圧に設定すると35℃、65%RHといった高温、高湿環境(以後、HH環境と呼ぶ。)では転写部材や被転写体が低抵抗になるため潜像担持体に流入する電荷が多くなり電位低下をもたらし次回画像形成時に前回の履歴が表れることがあった。(以後、この現象を画像メモリと呼ぶ。)この逆に制限する最低電圧の値をHH環境で抵抗ばらつき下限の転写部材においても画像メモリが発生しない低めの電圧に設定するとNN環境で抵抗ばらつき上限の転写部材においてバイアス不足による転写不良が発生することがあった。
また、定電圧源から電流制限回路を介して所定の電圧が印加される転写ローラを備え転写ローラに印加される電圧が所定の電圧よりも低くなると前記電流制限回路のインピーダンスが略零となる方法であるが、電流制限回路に最も簡単な構成である数百MΩの高抵抗を直列に接続する方法が開示されている。しかし、高抵抗素子を精度良く(±数%程度)製造するためにはコストが高くなるという課題を有していた。コストを抑えるために精度を落とす(±10%程度)と転写部材の製造上の抵抗ばらつき(通常0.1桁〜1.0桁程度存在する)によっては転写のバイアスが不足したり、過剰となって転写不良をおこすことがあった。また、紙を主たる被転写体が環境(例えば10℃、15%RHといった低温、低湿環境(以後、LL環境と呼ぶ。))や定着後の第2面印字のように高抵抗化した場合や繰り返し使用により転写部材の抵抗値が高くなった場合、定電圧電源に高抵抗を直列につなぐ構成では流れる電流が不足し転写不良をおこすことがあった。その問題を回避するために定電圧値を高くすることが考えられるが実装上およびコスト上不利となる課題を有していた。
また、ATVC制御はローラ抵抗を検出し印加する定電圧値を決定するフィードバック制御であるため構成が複雑で高価となるという課題があった。また、定電流動作時の出力電圧を保持するのにコンデンサを用いるためリークによるコンデンサの電位変化により出力する定電圧値が不安定となる課題がありそれらを解決するために電源回路周辺のスペースをとったり絶縁部材を用いる必要がありコスト、スペース面で不利であった。
そこで、本発明はかかる従来の問題点を鑑みてなされたものでその目的とするところは、環境や転写部材の製造上の抵抗ばらつきによらず高品質で耐久性に優れた転写装置を提供することである。本発明の他の目的は、複雑な制御の必要のない電源を用い、低コストで小型な転写装置を提供することである。
そのために本発明は、転写部材にバイアス印加手段により電界を形成し、潜像担持体上のトナーを被転写体に転移させる転写装置において、
前記転写部材に印加されるバイアスが、あらかじめ設定された動作点(Vmin 、I1 )を基準にして、予め設定された電圧値Vmin 以上では予め設定された電流値I1 の定電流であり、予め設定された電圧値Vmin 以下になると電流が増加し、その増加とともに電圧値が減少するバイアスであり、かつ前記転写部材は、10℃、15%RHの低温、低湿環境下での、電流値I1 で測定時の抵抗R1 (Ω)、前記電流値I1 の0.5倍の電流値で測定時の抵抗R0.5 (Ω)、前記電流値I1 の2倍の電流値で測定時の抵抗R2 (Ω)としたとき、
log(R1 )>log(R0.5 /R2 )+8.0
となるようにしたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、制限する最低電圧を前記転写部材に流れる電流が増すほど小さくなるように制御するため、環境ごとに転写部材抵抗の製造ばらつきも含めて最適なバイアスが設定され、高品質な接触転写装置が提供できる。さらに、転写部材の抵抗が高いほど、また、転写部材の抵抗値の電流依存性が小さいほど潜像担持体と転写部材が直接接触する部分における電位低下が少ない作用により転写部材汚れさらには被転写体汚れを防ぐことができる。
請求項1記載の発明によれば、転写部材の抵抗値、さらに転写部材の抵抗値の電流依存性を最適化したためバイアス印加手段に従来必要であった最高電圧を制限する手段が不要となり低コスト化できるとともに定電流バイアスの設定値I1 および転写部材の抵抗値の設計に自由度が増しさらなる低コスト化、品質の安定化が可能となった。
図1は本発明の転写装置の断面概観図である。図1において、潜像担持体101は、導電性の支持部102の上に有機の光導電性を有する感光層103を形成したもので直径30mmで周速度24mm/秒で回転する。感光層103の膜厚は約17μmで比誘電率は約3.2である。直径16mm、幅約220mmの転写ローラー104は、潜像担持体101に対してバネ等の弾性体に懸架され数gf〜20gf/mm程度の荷重で圧接され約1〜4mmの転写ニップが確保される。また、バイアス印加手段105により被転写体先端107が転写ニップに到達すると同時に所定のバイアスが印加され潜像担持体上に現像されたトナー106が被転写体107上に転写される。出力抵抗Rout 110は制限する最低電圧を転写部材に流れる電流が増すほど小さくなるように制御する電圧可変手段の一例である。この電圧可変手段は出力抵抗Rout 以外にもバリスタを用いたりバイアス印加手段105自身で電流、電圧を検出し所定の電圧降下が得られるように制御することも可能であるがバイアス印加手段105と転写部材104との間に出力抵抗Rout を構成する方法は装置のコスト、スペース、信頼性の点で最も優れている。
転写前のガイド108および転写後のガイド109等の被転写体107と接触する部材の抵抗値は高湿環境下での電流のリークを防ぐため表面抵抗が107 Ω以上好ましくは109 Ω以上の高抵抗の部材で形成される。しかし、高抵抗の部材でガイドを形成すると低湿環境下で被転写体107とガイド109の摩擦帯電により被転写体107上の未定着トナーが飛散することがある。そこで転写後のガイド109は被転写体107を異常に帯電させない部材を用いる。本実施例では転写後ガイド109の材質にガラスを分散したポリエチレンテレフタレートを用いた。なお、図示はしないが潜像担持体101の周辺には帯電手段、静電潜像を形成する露光手段、現像手段、転写残りトナーを清掃するクリーニング手段等の画像形成に必要な部材が配設されていることは勿論である。
バイアス印加手段105は図2に示すように出力電圧V1 が設定電圧(Vmin +Rout ×I1 )以上の時は設定電流I1 で定電流動作をし、転写部材で制限される最低電圧Vmin (=V1 −Rout ×I1 )に対応する設定電圧になると定電圧動作をする。したがって、転写部材には出力抵抗Rout 110により定まるバイアス(V=V1 −Rout ×I)が出力される。出力抵抗Rout はバイアス印加手段105に内蔵されていても転写部材直前に配置されていても同等の効果を有する。出力される最大電圧Vmax は用いるトランスにより定まる。Vmax は従来の最高電圧を制限するための手段(図中Vlimit )とは異なり定電流電源に通常用いられる電源保護回路である。よってVmax は従来のVlimit のように定電圧(図中A)や定電力で制御する(図中B)必要も精度も要求されるものではなくコスト的に従来の最高電圧を制限する手段に比べ有利である。
次に転写ローラ104についてさらに詳しく説明する。転写ローラ104は直径6mmの金属のシャフトにセル径50〜150μmの導電性発泡体層を設けた弾性フォームローラを用い線圧数gf〜20gf/mmで潜像担持体101に被転写体107を介して安定に圧接させ潜像担持体101と略同周速で回転させる。さらに転写ローラ104は、トナーを付着しにくいことはいうまでもなく、潜像担持体101を汚染しないこと、粘着しにくいこと、摩耗しにくいこと、表面が均一かつ柔軟で潜像担持体101との接触が良好なこと等の特性を持つ。転写ローラ104の重要な物性である抵抗値は図3に示す以下の方法で測定する。ローラ201は両軸端に各500gfの荷重で金属ローラ202に押圧されており両ローラはプロセス速度と同一の周速度(本例では24mm/s)で回転する。ローラ201の軸と金属ローラ202との間に抵抗計203が接続されローラ201の抵抗を測定する。この種の半導電性部材の場合、抵抗が電流や環境に対して変化するため抵抗測定時の印加電流や環境の規定は重要である。我々は環境試験室に24時間以上ローラを放置しその環境にローラが馴染んでから測定を行った。また、抵抗測定時の印加電流を実印時状態に近い定電流バイアスの設定電流I1 (2.0μA)、設定電流I1 の0.5倍のI0.5 (1.0μA)、設定電流I2 の2倍のI2 (4.0μA)とし電流印加後20秒間の測定値の平均を抵抗として採用する。各々の電流値で測定したときの抵抗をそれぞれR1 、R0.5 、R2 としR0.5 /R2 をローラ抵抗の電流依存性とする。
図4に定電流バイアスの設定電流I1 およびローラ抵抗をパラメータにとり転写試験をLL環境下で行ない転写良好域および被転写体汚れ良好域を示した。印字パターンは潜像担持体の電位低下による被転写体両端部および裏面汚れにとって最も厳しい全面黒パターン(被転写体幅は216mm、黒部幅は210mm)を用いた。また、図4に示すローラ抵抗はLL環境下で測定した。電流依存性(R0.5 /R2 )はいずれのローラも小さく1.0から1.5程度であった。図中ラインAは転写良好域下限を示しこれ以下になると転写電界不足による転写不良となる。ラインBは転写良好域上限を示しこれ以上になると転写電界過多による散り抜けが発生し転写不良となる。ラインCは被転写体汚れ良好域でライン左側が汚れが発生しない領域である。ラインA、B、Cの囲む斜線部分がLL環境において全てを満足する良好域である。この図から明かなようにR1 が1×108 Ω以下のローラ抵抗では定電流バイアスの設定値により従来の最高電圧を制限する手段(図2中におけるVlimit )を設ける必要がある。具体的には図4中R1 が1×107 Ωのローラで定電流バイアスの設定電流I1 を2.0μAとすると動作点がD点となるため被転写体汚れが発生する。よって最高電圧を1000Vで制限することにより動作点がE点となり汚れが発生しない。このローラ抵抗で最高電圧を制限しない構成にするためには設定電流I1 を1.5〜1.7μAにする必要があることが図4からわかる。この電流範囲はバイアス印加手段や転写部材の製造仕様に高精度が要求される。一方1×108 Ω以上のローラ抵抗では転写が良好に行われるラインA〜Bの外側に被転写体汚れ良好域Cがあるため最高電圧を制限する必要がなく定電流電源の出力最大電圧まで出力可能である(図2中におけるVmax )。
また、定電流バイアスの設定電流I1 は1.5〜2.5μAと広くとることが可能でバイアス印加手段や転写部材の製造に自由度が増しコスト的に有利となる。しかしローラ抵抗は4×109 Ω以上となると必要な転写電圧が4000Vを超えトランスが大型化、高コスト化するため好ましくない。したがってローラ抵抗の上限は4×109 Ωである。被転写体汚れ良好域が低抵抗転写ローラほど狭くラインCのようになるのは低抵抗転写ローラは潜像担持体101と直接接触している部分に電流が集中して流れ電位低下をおこしやすいためと考えられる。この被転写体汚れ現象はLL環境で顕著であるがその原因は帯電手段(図示せず)における帯電電位がLL環境ではNN、HH環境に比べ50〜100V程度低下するのと被転写体107が高抵抗となるため転写ローラと潜像担持体が直接接触している接触抵抗の低い部分へ電流が流れやすいためと考えられる。以上の結果からLL環境でlogR1 が8.0以上のローラは従来の最高電圧を制限する手段が必要ないことが明らかとなった。
さらに、logR1 が8.3となるローラで電流依存性の異なるローラを評価した。定電流バイアスの設定値I1 は被転写体汚れに対して厳しい2.5μAとした。表1にその結果を示す。評価基準は以下の通りである。なお、転写ローラは発泡ウレタン+イオン導電性材料を原材料とした電流依存性の小さいものをベースにカーボンを添加しその添加量、分散状態を変えることにより電流依存性を変化させた。
Figure 0003624953
転写ニップ内の転写ローラ104と潜像担持体101が直接接触する低抵抗な部分に電流が集中すると電流依存性が大きい場合さらに抵抗が低下し潜像担持体の電位を低下させやすいため表1の結果になったと考えられる。
図5はLL環境におけるR1 及び電流依存性をパラメータにとり図4、表1の結果を含む被転写体汚れの評価全てをプロットした図である。図中の○、△、×は表1の基準と同一である。図5からR1 が1×108 Ω以上から良好域が存在し、さらにR1 と電流依存性R0.5 /R2 との関係を以下とする必要があることが判明した。
log(R1 )≧log(R0.5 /R2 )+8.0
図6はNN環境で製造ばらつきも含め最も抵抗の高い転写ローラ(5×108 Ω)を用い、また、HH環境で製造ばらつきも含め最も抵抗の低い転写ローラ(5×106 Ω)を用い、全面べた黒画像および幅1〜5mm程度の太線を含む印字率5%程度の画像について転写試験を行った結果である。図6中のV−I特性を四辺形で囲った箇所が良好域(実用可能な範囲)である。この良好域を通るように制限する最低電圧Vmin および出力抵抗Rout を決める必要がある。図6より最低電圧を600V以下にするとNN環境で良好域が存在しない。よって制限する最低電圧Vmin は600Vとした。なお、図6中で全面べた黒画像の方が印字率5%画像より見かけの抵抗が高いがこれは反転現像では白地部分の電位が高いため転写ローラのバイアス値との差が大きく電流が流れやすいことが主要因である。表2にバイアス印加手段の出力抵抗をパラメータにとり転写試験を行った結果を示す。定電流バイアスの設定値I1 は先に述べたように1.5〜2.5μAのいずれでもよいが定電流電源の製造ばらつき(±0.2μA)を考慮し中央値の2.0μAとした。
バイアス制御条件:定電流値I1 2.0μA、最低電圧Vmin 600V
Figure 0003624953
出力抵抗Rout は10MΩ以下であるとHH環境でバイアス過多による画像メモリが200MΩを超えるとバイアス不足による転写不良が発生することが明らかとなった。Rout 10MΩ以下では図6に示すようにHH環境における動作点(電源の特性と転写V−I特性の交点)がA点となる。よって潜像担持体101に8μA程度の電流が流入するため帯電後の電位が所定の明部電位とならず画像メモリが発生する。Rout が200MΩを超えると全面黒べた画像は動作点がC点で良好域内にあるため良好な転写がされるが印字率5%画像では動作点はB点となり転写バイアスが不足し転写不良をおこす。従来のように制限する最低電圧を実質的に定電圧とする構成(例えば表2中Rout 0.5MΩ)ではローラ抵抗の製造ばらつき、環境まで含めて良好な点はないことが明らかとなった。
本発明においては制限する最低電圧が電流が増すほど低電圧となる構成としたため転写前ガイド108および転写後ガイド109等の被転写体107と接触する部材の抵抗値は特に重要である。その理由を図7のHH環境におけるV−I特性図を用いて説明する。印字パターンは印字率5%を用いた。バイアス印加手段105の定電流値I1 は2.0μA、制限する最低電圧Vmin は600V、出力抵抗Rout は10MΩとした。転写ガイド抵抗が107 Ω以下では転写ガイドを通じてリーク電流が増すため出力抵抗Rout の作用でバイアスが不足し動作点がAからBとなり転写不良をおこす。転写ガイド抵抗が107 Ω以上では動作点がBからEとなるため転写は良好となる。転写ガイド抵抗が109 Ω以上ではリーク電流がほとんどないのでより好ましい範囲は109 Ω以上である。
以上述べてきた構成で5万枚の耐久試験を行った結果が表3である。耐久試験はNN環境下で行い環境試験は1万枚おきに行った。
Figure 0003624953
長期にわたって環境によらず高品質を確保できることが確認された。5万枚後のLL環境で多少品質が低下した理由は通電連続使用によりローラ抵抗が初期に比べ約3倍上昇し(2×109 Ω)その結果、LL環境においては電源保護回路の影響で電流が1μA程度しか流れず転写バイアスがやや不足したためであることがわかった。
本実施例中では、転写部材として転写ローラ104について述べてきたがローラ以外にもブラシ、ベルト等の回転可能部材やブレード等の固定部材を用いることも可能である。しかし、被転写体を安定して搬送し高品質な画像を得るためには回転可能転写部材が望ましい。
本実施例中に述べた定電流バイアスの設定値I1 は潜像担持体の種類や感光層の膜厚、帯電手段(図示せず)による帯電電位、転写部材の長手方向の長さ、プロセス速度等で変わるのは自明であるので発明を限定するものではない。また、制限する最低電圧値Vmin は転写部材の抵抗値の環境特性や製造ばらつき幅等により変わるのも自明であるので発明を限定するものではない。しかし本発明では比較的高抵抗の転写部材を用いるため図4からも明かなように出力最大電圧Vmax は少なくとも1200V以上は必要である。
本発明に用いる転写部材としては実施例中に述べた弾性フォームローラ以外にもスキン付きの導電性発泡体を用いた単層の弾性導電性ローラや滲み出し防止層、抵抗調整層、保護層等設けた多層の弾性導電性ローラを用いても同等の効果を有することは勿論である。
(比較例1)
定電圧源から電流制限回路を介して所定の電圧が印加される転写ローラを備え転写ローラに印加される電圧が所定の電圧よりも低くなると前記電流制限回路のインピーダンスが略零となる構成の従来技術を用い、本発明のバイアス設定に近くなるようにバイアス設定し実施例と同様の耐久試験を行った。結果を表4に示す。
Figure 0003624953
耐久試験によりLL環境で品質が落ちる理由は先に述べたように転写ローラ抵抗が上昇するのが主要因である。図8を用いて説明する。比較例の初期(動作点A)および実施例の初期(動作点F)から4万枚後(動作点I)までは転写電流が約1.5μA以上流れるため転写バイアスが充分で良好である。しかし、比較例の2万枚後(動作点B)から3万枚後(動作点C)および実施例の5万枚後(動作点J)は転写電流が1.0μA〜1.5μAで転写バイアスが不足しやや転写不良となる。比較例の4万枚、5万枚後(動作点D、E)は転写電流が0.8μA以下しか流れないため著しく転写バイアスが不足し転写不良となる。
(比較例2)
比較例1の構成で実施例と同様の耐久性を確保するためには5万枚後の動作点を図8中Jになるようにする必要がある。そのためには図8中比較例2に示すように定電圧値4100V、直列抵抗1400MΩという構成となり高圧トランスおよび高抵抗素子のコストが高くなる、高抵抗素子周辺の絶縁対策部材等が必要でさらにコストが高くなるという弊害がある。
本発明の実施例における接触転写装置の断面概観図である。 バイアス印加手段の電圧−電流特性を示す図である。 転写部材の抵抗測定法を示す図である。 ローラ抵抗値をパラメータに転写する電圧ー電流特性上に転写良好域を示す図である。 転写部材の電流依存性R0.5 /R2 と抵抗値R1 をパラメータにとり良好域を示す図である。 NN環境で製造ばらつきを含め最も抵抗の高いローラとHH環境で製造ばらつきを含め最も抵抗の低いローラの転写良好域を示す図である。 HH環境で転写ガイド抵抗と転写良好域の関係を示す図である。 実施例と比較例を比較説明する図である。
符号の説明
101…潜像担持体、104…転写ローラ、105…バイアス印加手段、106…トナー、107…被転写体、108…転写前ガイド、109…転写後ガイド、110…出力抵抗Rout

Claims (1)

  1. 転写部材にバイアス印加手段により電界を形成し、潜像担持体上のトナーを被転写体に転移させる転写装置において、
    前記転写部材に印加されるバイアスが、あらかじめ設定された動作点(Vmin 、I1 )を基準にして、予め設定された電圧値Vmin 以上では予め設定された電流値I1 の定電流であり、予め設定された電圧値Vmin 以下になると電流が増加し、その増加とともに電圧値が減少するバイアスであり、かつ前記転写部材は、10℃、15%RHの低温、低湿環境下での、電流値I1 で測定時の抵抗R1 (Ω)、前記電流値I1 の0.5倍の電流値で測定時の抵抗R0.5 (Ω)、前記電流値I1 の2倍の電流値で測定時の抵抗R2 (Ω)としたとき、
    log(R1 )>log(R0.5 /R2 )+8.0
    となるようにしたことを特徴とする接触転写装置。
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