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JP3620179B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

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JP3620179B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
機関低負荷時には点火栓付近に混合気が偏在するように燃焼室内を成層化するとともに燃焼室内平均の空燃比を第1の空燃比に制御し、機関高負荷時には燃焼室内に均質な混合気を形成するとともに燃焼室内平均の空燃比を前記第1の空燃比よりもリッチな第2の空燃比に制御するようにした内燃機関の制御装置が公知である。
このような内燃機関の制御装置として、特開平4−362221号公報記載の技術では、機関負荷が設定負荷を越えて成層燃焼から均質燃焼に移行した場合には吸入空気量を減少すべく空気量制御を行い、実際に吸入空気量が減少するまで成層燃焼を継続して、所望の空気量まで実際の吸入空気量が減少した後に均質燃焼に切り換え、また、機関負荷が設定負荷よりも低下して均質燃焼から成層燃焼に移行した場合には吸入空気量を増大すべく空気量制御を行い、ただちに成層燃焼に切り換える手法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような内燃機関の制御装置においては、機関負荷が比較的緩やかに変化して設定負荷を越える、或いは、下回る場合には適当な手法であるが、機関負荷が大きく変化して設定負荷を越える、或いは、下回る場合には不適当である。なぜなら、機関負荷が急激に高負荷へ変化して設定負荷を越えた場合には、機関負荷の増大に伴い要求燃料噴射量も大きく増大するため、前記第2の空燃比とするためには燃料噴射量とともに吸入空気量を増大すべく空気量制御を行わなくてはならない場合があり、また、その際に吸気系の遅れのために吸入空気量の増加が遅れ、空燃比が成層燃焼が可能な空燃比よりリッチになるのでただちに均質燃焼を行わなくてはならない場合があるからである。また、機関負荷が急激に低負荷へ変化して設定負荷を下回った場合には、機関負荷の減少に伴い要求燃料噴射量も大きく減少するため、前記第1の空燃比とするためには燃料噴射量とともに吸入空気量を減少すべく空気量制御を行わなくてはならない場合があるからである。つまり、前記従来の制御装置にあっては、機関負荷の変化の大きさに応じた燃焼可能な混合気の形成ができず、所望の機関出力が得られない場合があるという問題を生ずる。
本発明の目的は、機関負荷の変化の大きさに応じて適切な混合気形成の切り換えを行い、所望の機関出力が得られるような内燃機関の制御装置を提案することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明は以下のように構成した。
図1は請求項1記載の内燃機関の制御装置の構成を示した説明図である。回転速度検出手段101において検出した機関の回転速度と機関負荷検出手段102において検出した機関負荷とに基づいて、設定空燃比算出手段103において設定空燃比を算出し、また、要求燃料噴射量算出手段104において所定気筒の要求燃料噴射量を算出する。そして、供給空気量制御手段105において、設定空燃比となるように前記要求燃料噴射量に基づいて供給空気量の制御を行う。また、前記所定気筒の吸入空気量を推定する吸入空気量推定手段106と、該所定気筒の推定吸入空気量と前記要求燃料噴射量とに基づいて該所定気筒に形成される混合気の平均的な空燃比を推定する空燃比推定手段107を設け、前記推定空燃比に基づいて成層化混合気の形成と均質化混合気の形成の切り換えを行う混合気形成手段108を備えた構成とした。
【0005】
そして、前記混合気形成手段108を以下のような構成とした。
前記所定気筒の推定空燃比がその運転状態において成層化混合気の燃焼が可能な第1の空燃比の範囲にある場合に成層化混合気の形成を行う手段と、前記所定気筒の推定空燃比がその運転状態において均質化混合気の燃焼が可能な第2の空燃比の範囲にある場合に均質化混合気の形成を行う手段と、前記所定気筒の推定空燃比がその運転状態において成層化混合気と均質化混合気のどちらの混合気の燃焼も可能な第3の空燃比の範囲にある場合には、その運転状態において燃料消費率の小さい方の混合気の形成を行う手段と、前記所定気筒の推定空燃比が第1の空燃比の範囲よりリーンである場合に燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成を行う手段と、前記所定気筒の推定空燃比が第2の空燃比の範囲よりリッチである場合に燃料噴射量を減量して均質化混合気の形成を行う手段とからなる構成とした。
【0006】
請求項2記載の発明にあっては、前記所定気筒の推定空燃比が第1の空燃比の範囲よりリーンである場合に燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成を行う手段を、前記所定気筒の空燃比が前記第1の空燃比の範囲における最もリーンな空燃比となるように前記所定気筒の推定吸入空気量に基づいて燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成を行う手段として構成した。
【0007】
請求項3記載の発明にあっては、前記所定気筒の推定空燃比が第1の空燃比の範囲よりリーンである場合に燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成を行う手段を以下のように構成した。
【0008】
前記所定気筒の空燃比が前記第1の空燃比の範囲における最もリーンな空燃比となるように前記所定気筒の推定吸入空気量に基づいて燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成を行う手段と、燃料噴射量の増量に伴う機関出力の増大を点火時期或いは燃料噴射時期の少なくとも一方をリタードすることによって相殺する手段とからなる構成とした。
【0009】
請求項4記載の発明にあっては、前記所定気筒の推定空燃比が第2の空燃比の範囲よりリッチである場合に燃料噴射量を減量して均質化混合気の形成を行う手段を、前記所定気筒の空燃比が前記第2の空燃比の範囲における最もリッチな空燃比となるように前記所定気筒の推定吸入空気量に基づいて燃料噴射量を減量して均質化混合気の形成を行う手段として構成した。
【0010】
【作用】
請求項1記載の発明にあっては、回転速度と機関負荷とに基づいて要求燃料噴射量が算出され、回転速度と機関負荷とに基づいて算出された設定空燃比となるように該要求燃料噴射量に基づいて供給空気量が制御される。そして、所定気筒の吸入空気量を推定し、該推定吸入空気量と要求燃料噴射量とに基づいて、所定気筒に形成される混合気の推定空燃比に基づいて成層化混合気と均質化混合気の切り換えが行われるので、適切な混合気形成の切り換えが可能となり、所望の機関出力が得られる。
【0011】
そして、所定気筒の推定空燃比がその運転状態において成層化混合気の燃焼が可能な第1の空燃比の範囲にある場合には成層化混合気が形成され、所定気筒の推定空燃比がその運転状態において均質化混合気の燃焼が可能な第2の空燃比の範囲にある場合には均質化混合気の形成が行われ、所定気筒の推定空燃比がその運転状態において成層化混合気と均質化混合気のどちらの混合気の燃焼も可能な第3の空燃比の範囲にある場合には、燃料消費率の小さい方の混合気の形成が行われ、所定気筒の推定空燃比が第1の空燃比の範囲よりリーンである場合には燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成が行われ、所定気筒の推定空燃比が第2の空燃比の範囲よりリッチである場合には燃料噴射量を減量して均質化混合気の形成が行われるので、機関負荷の変化の大きさに応じて、燃料消費率を鑑みた適切な混合気形成の切り換えが可能となる。
【0012】
請求項2記載の発明にあっては、所定気筒の推定吸入空気量と要求燃料噴射量で形成される混合気の推定空燃比が第1の空燃比の範囲よりリーンである場合には、空燃比が該第1の空燃比の範囲における最もリーンな空燃比となるように燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成が行われるので、安定な燃焼を確保できる範囲で所望の機関出力に近い出力を得ることが可能となる。
【0013】
請求項3記載の発明にあっては、所定気筒の推定吸入空気量と要求燃料噴射量で形成される混合気の推定空燃比が第1の空燃比の範囲よりリーンである場合には、空燃比が該第1の空燃比の範囲における最もリーンな空燃比となるように燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成が行われ、燃料噴射量の増量に伴う機関出力の増大を点火時期或いは燃料暁射時期の少なくとも一方をリタードすることによって相殺されるので、安定な燃焼を確保できる範囲で所望の機関出力により近い出力を得ることが可能となる。
【0014】
請求項4記載の発明にあっては、所定気筒の推定吸入空気量と要求燃料噴射量で形成される混合気の推定空燃比が第2の空燃比の範囲よりリッチである場合には、空燃比が該第2の空燃比の範囲における最もリッチな空燃比となるように燃料噴射量を減量して均質化混合気の形成が行われるので、安定な燃焼を確保できる範囲で所望の機関出力に近い出力を得ることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図2は本発明の一実施の形態を採用した筒内直噴式内燃機関の構成を示した説明図である。3は吸気管2内の空気流量を計測するエアフローセンサ。4はスロットル弁6をバイパスして機関1に空気を供給する補助空気通路。5は補助空気通路4の空気流量を調整する補助空気制御弁であり、アクチュエータとしてステップモータ等を使用し、後述する制御回路ECUからの駆動信号によって駆動される。7はスロットル弁6をDCモータ等で駆動するスロットルアクチュエータであり、制御回路ECUからの駆動信号によって駆動される。本実施の形態では機関1への供給空気量をスロットルアクチュエータ7と補助空気制御弁5によって調整する構成としているが、補助空気通路4を設けずにスロットルアクチュエータ7のみで供給空気量を調整する構成としてもよいし、スロットルアクチュエータ7を設けずに補助空気制御弁5のみで供給空気量を調整する構成としてもよい。8は点火プラグ、9はインジェクタであり、制御回路ECUからの駆動信号によって駆動される。10は空燃比センサである。また、図示していないセンサとしてクランク角センサがある。クランク角センサはクランク軸或いはこれと連動するカム軸に直接或いはギア等を関して間接的に接続され、クランク位置(クランク角度)や、これに基づき回転速度を算出する。その他、エンジン冷却水温を計測するセンサや、吸気温度を計測するセンサ、アクセル開度を計測するセンサ、車両の速度を計測するセンサなどが存在する。
【0016】
図3はマイクロコンピュータを中心とした制御回路ECUの構成を示した説明図であり、外部との情報の入出力、種々の演算を行う。CPUは演算を実行し、ROMは後述する制御プログラムや各種データ等を記憶している。RAMはプログラム実行中に一時的に情報の記憶を行う。I/Oインターフェースは外部のセンサ等からの情報の入力や、外部のアクチュエータを駆動するための信号の出力を行う。
【0017】
以下に、本発明の一実施の形態における制御法をマイクロコンピュータで実行されるプログラムのフローチャートを中心に図4〜図20に基づいて説明する。
図4は本発明実施の形態のゼネラルフローチャートである。401において機関の回転速度を検出し、402において機関負荷の検出を行ない、403において設定空燃比を算出する。404において所定気筒の要求燃料噴射量を算出し、405において供給空気量の制御を行う。406において該所定気筒の吸入空気量を推定し、407において該所定気筒の空燃比を推定し、408において該所定気筒に混合気の形成を行って処理を終了する。
【0018】
図5は図4において機関負荷の算出を行うステップ402における処理の実施の形態を示したフローチャートである。501において図外のアクセル開度センサの出力に基づいてアクセル開度APSを検出して、502において回転速度NEを読み込む。そして、503においてアクセル開度APSと回転速度NEとに基づいてマップ1を参照することにより目標エンジントルクtTRQを算出する。ここで、マップ1は予めその値を定めてROMに記憶させておくが、目標エンジントルクtTRQの算出はマップを用いずに数式を用いて行ってもよい。
【0019】
図6は図4において設定空燃比の算出を行うステップ403における処理の実施の形態を示したフローチャートである。601において目標エンジントルクtTRQを読み込み、602において回転速度NEを読み込む。そして、603において目標エンジントルクtTRQと回転速度NEとに基づいてマップ2を参照して設定空燃比sAFを算出する。ここで、マップ2は予めその値を定めてROMに記憶させておくが、設定空燃比の算出はマップを用いずに数式を用いて行ってもよい。
【0020】
図7は図4において要求燃料噴射量の算出を行うステップ404における処理の実施の形態を示したフローチャートである。701において目標エンジントルクtTRQを読み込み、702において回転速度NEを読み込み、703において目標エンジントルクtTRQと回転速度NEとに基づいてマップ3を参照して要求燃料噴射量bQFを算出する。ここで、マップ3は予めその値を定めてROMに記憶させておくが、要求燃料噴射量bQFの算出はマップを用いずに数式を用いて行ってもよい。また、要求燃料噴射量の算出には、空燃比の違いによるポンピングロスの大小を補正するような演算を加えてもよい。
【0021】
図8は図4において供給空気量の制御を行うステップ405における処理の実施の形態を示したフローチャートである。801において要求燃料噴射量bQFを読み込み、802において設定空燃比sAFを読み込み、803において所定気筒の目標吸入空気量tQAをtQA=bQF×sAFとして算出する。そして、804において回転速度NEを読み込み、805において目標吸入空気量tQAと回転速度NEとに基づいてスロットル開度TVOを算出する。ここで、回転速度とスロットル開度とに基づいて吸入空気量を算出する方法が公知であり、スロットル開度TVOはこの方法の逆演算を行って算出する。また、他の方法を用いてスロットル開度TVOを算出してもよい。
【0022】
図9は図4において吸入空気量の推定を行うステップ406における処理の実施の形態を示すフローチャートである。901において回転速度NEを読み込み、902においてエアフローセンサ3の出力AFSOUTを読み込み、903においてスロットル開度センサ出力TVOSOUTを読み込む。そして、904において回転速度NEとエアフローセンサ3の出力AFSOUTとスロットル開度センサ出力TVOSOUTとに基づいて吸気系のダイナミクスを考慮して推定吸入空気量eQAを算出する。
【0023】
図10は図4において空燃比の推定を行うステップ407における処理の実施の形態を示したフローチャートである。1001において要求燃料噴射量bQFを読み込み、1002において推定吸入空気量eQAを読み込み、1003において推定空燃比eAFをeAF=eQA÷bQFとして算出する。
【0024】
図11は図4において混合気の形成を行うステップ408における処理の実施の形態を示すフローチャートである。
【0025】
今、目標エンジントルクが変化して設定空燃比が、成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にあるAF1から均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にあるAF2と変化した場合の空燃比の推移は図12に示すようになり、また、設定空燃比が、均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にあるAF2から成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にあるAF1に変化した場合の空燃比の推移は図16に示すようになり、それぞれ目標エンジントルクtTRQの変化の大きさによって空燃比の推移の仕方が異なるが、このような空燃比の推移に基づいて以下のように混合気形成法の切り換えを行う。成層化混合気と均質化混合気のどちらの混合気も燃焼可能な空燃比の範囲(図12のAFCHG付近の範囲)では、その運転状態において燃料消費率の小さい方の混合気を形成する。
【0026】
2201において推定空燃比eAFがAF1MAXよりリーンである場合には、2202において空燃比がAF1MAXとなるように燃料噴射量をQF=eQA÷AF1MAXとして要求燃料噴射量bQFより増量する。そして、2203において燃料噴射量の増量分△QFを△QF=QF−bQFとして算出し、2204において回転速度NEを読み込み、2205において△QFとNEとに基づいてマップ4を参照して点火時期のリタード側の補正量を算出し、2206において成層化混合気の形成を行う。ここで、マップ4は予めその値を定めてROMに記憶させておくが、点火時期の補正量はマップを用いずに数式を用いて行ってもよい。このようにして、推定空燃比eAFが成層化混合気の燃焼が可能な最もリーンな空燃比AF1MAXよりリーンである場合に、空燃比がAF1MAXとなるように燃料噴射量を増量するとともに、点火時期をリタード側に補正して燃料噴射量の増量による機関出力の増大を相殺するようにしている。また、燃料噴射時期をリタード側に補正してもよい。
【0027】
2207において、推定空燃比eAFが成層化混合気の燃焼が可能な最もリーンな空燃比AF1MAXよりリッチで、かつ、均質化混合気の燃焼が可能な最もリーンな空燃比AF2MAXよりリーンである場合には、2208において燃料噴射量QFを要求燃料噴射量bQFとして、2206において成層化混合気の形成を行う。
【0028】
2209において、推定空燃比eAFが均質化混合気の燃焼が可能な最もリーンな空燃比AF2MAXよりリッチで、かつ、成層化混合気の燃焼が可能な最もリッチな空燃比AF1MINよりリーンである場合(AF2MAX>eAF>AF1MINの場合)、すなわち、成層化混合気と均質化混合気のどちらの混合気の燃焼も可能な空燃比の範囲にある場合(図12のAFCHG付近の範囲)には、2210において燃料噴射量QFを要求燃料噴射量bQFとして、2211において回転速度NEを読み込み、2212において目標エンジントルクtTRQを読み込み、2213においてマップ5を参照することにより、その運転状態において燃料消費率の小さい方の混合気形成法を選択する。ここで、マップ5は予め実験等で求めた特性をROMに記憶させておく。
【0029】
2214において、推定空燃比eAFが成層化混合気の燃焼が可能な最もリッチな空燃比AF1MINよりリッチで、かつ、均質化混合気の燃焼が可能な最もリッチな空燃比AF2MINよりリーンである場合には、2215において燃料噴射量QFを要求燃料噴射量bQFとして、2216において均質化混合気の形成を行う。
【0030】
2217において推定空燃比eAFが均質化混合気の燃焼が可能な最もリッチな空燃比AF2MINよりリッチである場合には、2218において燃料噴射量QFをQF=eQA÷AF2MINとして算出して要求燃料噴射量bQFより減量して、2216において均質化混合気の形成を行う。
【0031】
このような混合気形成法の切り換えを行うことにより、均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2から成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある 設定空燃比AF1に変化した場合に、図20(a)のように目標エンジントルクの変化が非常に大きいケースでは、図16の (3) のように空燃比が推移するが、推定空燃比eAFがAF1MAXよりリーンある場合に図20(d)のように点火時期をリタードすることにより、図20(e)に示すように目標のエンジントルクが出力される。
【0032】
また、このような混合気形成法の切り換えを行うことにより、成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1から均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2に変化した場合、図13(a)のように目標エンジントルクの変化が比較的小さいケースでは、図12の (1) のように空燃比が推移するので、スロットル開度及び燃料噴射量及びエンジントルクは図13(b)〜図13(d)のようになる。
【0033】
図14(a)のように目標エンジントルクの変化が比較的大きいケースでは、図12の (2) のように空燃比が推移するので、スロットル開度及び燃料噴射量及びエンジントルクは図14(b)〜図14(d)のようになる。
【0034】
図15(a)のように目標エンジントルクの変化が非常に大きいケースでは、図12の (3) のように空燃比が推移するので、スロットル開度及び燃料噴射量及びエンジントルクは図15(b)〜図15(d)のようになる。
【0035】
また、均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2から成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1に変化した場合、図17(a)のように目標エンジントルクの変化が比較的小さいケースでは、図16の (1) のように空燃比が推移するので、スロットル開度及び燃料噴射量及びエンジントルクは図17(b)〜図17(d)のようになる。
【0036】
図18(a)のように目標エンジントルクの変化が比較的大きいケースでは、図16の (2) のように空燃比が推移するので、スロットル開度及び燃料噴射量及びエンジントルクは図18(b)〜図18(d)のようになる。
【0037】
図19(a)のように目標エンジントルクの変化が非常に大きいケースでは、図16の (3) のように空燃比が推移するので、スロットル開度及び燃料噴射量及びエンジントルクは図19(b)〜図19(d)のようになる。
【0038】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更等があっても、本発明に含まれる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、機関低負荷時の運転領域においては成層化合気の形成を行うとともに空燃比を所定の設定空燃比に制御し、機関高負荷時の運転領域においては均質化混合気の形成を行うとともに空燃比を所定の設定空燃比に制御するようにした内燃機関において、運転条件が変化した場合に、機関負荷の変化の大きさに応じた適切な混合気形成の切り換えが可能となり、所望の機関出力が得られる。特に、機関負荷の変化が比較的大きい場合において、機関出力の急激な応答を実現することができる。
【0040】
そして、運転条件が変化した場合に、機関負荷の変化の大きさに応じた適切な混合気形成の切り換えが可能となる。
【0041】
さらに、運転条件が変化した場合に、機関負荷の変化の大きさに応じて、燃料消費率を鑑みた適切な混合気形成の切り換えが可能となる。
【0042】
請求項2記載の発明にあっては、機関負荷が急激に減少して所望の機関出力を発生できない状況においては、安定な燃焼を確保できる範囲で所望の機関出力に近い出力を得ることが可能となる。
【0043】
請求項3記載の発明にあっては、機関負荷が急激に減少して所望の機関出力を発生できない状況においては、点火時期或いは燃料噴射時期の少なくとも一方をリタードすることによって、安定な燃焼を確保できる範囲で所望の機関出力により近い出力を得ることが可能となる。
【0044】
請求項4記載の発明にあっては、機関負荷が急激に増大して所望の機関出力を発生できない状況においては、安定な燃焼を確保できる範囲で所望の機関出力に近い出力を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の内燃機関の制御装置の構成を示した説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態を採用した筒内直噴式内燃機関の構成を示した説明図である。
【図3】マイクロコンピュータを中心とした制御回路ECUの構成を示した説明図である。
【図4】本発明実施の形態の制御を説明するためのフローチャートである。
【図5】図4において機関負荷の算出を行うステップ402における処理の実施の形態を示したフローチャートである。
【図6】図4において設定空燃比の算出を行うステップ403における処理の実施の形態を示したフローチャートである。
【図7】図4において要求燃料噴射量の算出を行うステップ404における処理の実施の形態を示したフローチャートである。
【図8】図4において供給空気量の制御を行うステップ405における処理の実施の形態を示したフローチャートである。
【図9】図4において吸入空気量の推定を行うステップ406における処理の実施の形態を示すフローチャートである。
【図10】図4において空燃比の推定を行うステップ407における処理の実施の形態を示したフローチャートである。
【図11】図4において混合気の形成を行うステップ408における処理の実施の形態を示すフローチャートである。
【図12】成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1から均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2に変化した場合の空燃比の推移を示す説明図である。
【図13】成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1から均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2に変化した場合の目標エンジントルク、スロットル開度、燃料噴射量、エンジントルクを示す説明図である。
【図14】成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1から均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2に変化した場合の目標エンジントルク、スロットル開度、燃料噴射量、エンジントルクを示す説明図である。
【図15】成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1から均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2に変化した場合の目標エンジントルク、スロットル開度、燃料噴射量、エンジントルクを示す説明図である。
【図16】均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2から成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1に変化した場合の空燃比の推移を示す説明図である。
【図17】均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2から成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1に変化した場合の目標エンジントルク、スロットル開度、燃料噴射量、エンジントルクを示す説明図である。
【図18】均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2から成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1に変化した場合の目標エンジントルク、スロットル開度、燃料噴射量、エンジントルクを示す説明図である。
【図19】均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2から成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1に変化した場合の目標エンジントルク、スロットル開度、燃料噴射量、エンジントルクを示す説明図である。
【図20】均質化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF2から成層化混合気の燃焼が可能な空燃比の範囲にある設定空燃比AF1に変化した場合の目標エンジントルク、スロットル開度、燃料噴射量、点火時期補正量、エンジントルクを示す説明図である。
【符号の説明】
1 機関
2 吸気管
3 エアフローセンサ
4 補助空気通路
5 補助空気制御弁
6 スロットル弁
7 スロットルアクチュエータ
8 点火プラグ
9 インジェクタ
10 空燃比センサ

Claims (4)

  1. 機関の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    機関負荷を検出する機関負荷検出手段と、
    前記機関負荷と前記回転速度とに基づいて、所定気筒の要求燃料噴射量を算出する要求燃料噴射量算出手段と、
    前記機関負荷と前記回転速度とに基づいて、設定空燃比を算出する設定空燃比算出手段と、
    前記要求燃料噴射量と前記設定空燃比とに基づいて供給空気量を制御する供給空気量制御手段と、
    前記所定気筒の吸入空気量を推定する吸入空気量推定手段と、
    前記要求燃料噴射量と前記推定吸入空気量とに基づいて、前記所定気筒に形成される混合気の平均的な空燃比を推定する空燃比推定手段と、
    前記推定空燃比に基づいて、前記所定気筒において成層化混合気の形成と均質化混合気の形成との切り換えを行なう混合気形成手段と、を有し、
    前記混合気形成手段は、
    前記推定空燃比が、その運転状態において成層化混合気の燃焼が可能な第1の空燃比の範囲にある場合に成層化混合気の形成を行う手段と、
    前記推定空燃比が、その運転状態において均質化混合気の燃焼が可能な第2の空燃比の範囲にある場合に均質化混合気の形成を行う手段と、
    前記推定空燃比が、その運転状態において成層化混合気と均質化混合気のどちらの混合気の燃焼も可能な第3の空燃比の範囲にある場合には、その運転状態において燃料消費率の小さい方の混合気を形成する手段と、
    前記推定空燃比が前記第1の空燃比の範囲よりリーンである場合に燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成を行う手段と、
    前記推定空燃比が前記第2の空燃比の範囲よりリッチである場合に燃料噴射量を減量して均質化混合気の形成を行う手段と、
    からなることを特徴とした内燃機関の制御装置。
  2. 前記推定空燃比が第1の空燃比の範囲よりリーンである場合に燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成を行う手段は、
    前記推定吸入空気量に基づいて、前記第1の空燃比の範囲における最もリーンな空燃比となるように燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成を行う手段、であることを特徴とした請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記推定空燃比が第1の空燃比の範囲よりリーンである場合に燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成を行う手段は、
    前記推定吸入空気量に基づいて、前記第1の空燃比の範囲における最もリーンな空燃比となるように燃料噴射量を増量して成層化混合気の形成を行う手段と、
    前記燃料噴射量の増量に伴う機関出力の増大を、点火時期、或いは、燃料噴射時期の少なくとも一方をリタードすることによって相殺する手段と、
    からなることを特徴とした請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記推定空燃比が第2の空燃比の範囲よりリッチである場合に燃料噴射量を減量して均質化混合気の形成を行う手段は、
    前記推定吸入空気量に基づいて、前記第2の空燃比の範囲における最もリッチな空燃比となるように燃料噴射量を減量して均質化混合気の形成を行う手段、
    であることを特徴とした請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
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