JP3615441B2 - ディジタルカメラ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、ディジタルカメラに関し、特にたとえば、CCDイメージャの受光素子から電荷を読み出して低解像度のカメラ信号を生成するディジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のディジタルカメラでは、CCDイメージャから電荷を間引いて読み出す場合、読み出された電荷は個別に転送され、CCDイメージャから個別に出力されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電荷の間引き読み出しは電荷のサンプリングと等価であり、サンプリング定理によれば、出力されたカメラ信号に折り返し成分が含まれてしまう。このような折り返し成分を除去するにはフィルタを設ければよいが、そうするとフィルタを追加した分だけコストがかかる。
【0004】
それゆえに、この発明の主たる目的は、低コストでノイズの発生を防止することができる、ディジタルカメラを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に従うディジタルカメラは、N個(N:2以上の整数)の色が分布した複数の色要素によって形成された色フィルタ、複数の色要素にそれぞれ対応する複数の受光素子を有するイメージャ、被写界の明るさを評価してイメージャの露光期間を決定する決定手段、複数の受光素子で生成された電荷を露光期間の開始タイミングで掃き捨てる掃き捨て手段、複数の受光素子の少なくとも一部で生成された電荷を露光期間の経過後に読み出す読み出し手段、および読み出し手段の読み出し方式を露光期間に応じて第1方式と第2方式とで変更する変更手段を備え、複数の受光素子は、N個の色が分布した複数の第1色要素にそれぞれ対応する複数の第1受光素子、およびN個の色が分布した複数の第2色要素にそれぞれ対応する複数の第2受光素子を含み、第1方式は複数の第1受光素子で生成された第1電荷のみを読み出す方式であり、第2方式は、第1電荷を第1タイミングで読み出し、複数の第2受光素子で生成された第2電荷を第2タイミングで読み出して同色の色要素に対応する第1電荷および第2電荷を互いに混合する方式であり、変更手段は、露光期間が閾値以下のとき第1方式を有効化し、露光期間が閾値よりも長いとき第2方式を有効化する。
【0008】
【作用】
色フィルタは、N個(N:2以上の整数)の色が分布した複数の色要素によって形成され、イメージャは、複数の色要素にそれぞれ対応する複数の受光素子を有する。決定手段は、被写界の明るさを評価して、かかるイメージャの露光期間を決定する。複数の受光素子で生成された電荷は、露光期間の開始タイミングで掃き捨て手段によって掃き捨てられ、複数の受光素子の少なくとも一部で生成された電荷は、露光期間の経過後に読み出し手段によって読み出される。変更手段は、読み出し手段の読み出し方式を露光期間に応じて第1方式と第2方式とで変更する。
ここで、複数の受光素子は、N個の色が分布した複数の第1色要素にそれぞれ対応する複数の第1受光素子、およびN個の色が分布した複数の第2色要素にそれぞれ対応する複数の第2受光素子を含む。第1方式は、複数の第1受光素子で生成された第1電荷のみを読み出す方式である。また、第2方式は、第1電荷を第1タイミングで読み出し、複数の第2受光素子で生成された第2電荷を第2タイミングで読み出して同色の色要素に対応する第1電荷および第2電荷を互いに混合する方式である。変更手段は、露光期間が閾値以下のとき第1方式を有効化し、露光期間が閾値よりも長いとき第2方式を有効化する。
【0009】
好ましくは、イメージャは垂直転送レジスタを有する。第1電荷読み出し手段は第1電荷を垂直転送レジスタに読み出し、第2読み出し手段は、垂直転送レジスタに読み出された第1電荷が所定距離の垂直転送を施されたときに第2電荷を垂直転送レジスタに読み出す。
【0010】
さらに好ましくは、変更手段は、第2電荷読み出し手段の能動化/不能化によって読み出し方式を変更する。
【0011】
好ましくは、垂直転送レジスタは複数のメタルによって形成され、少なくとも3つのメタルが1つの受光素子に割り当てられる。
【0012】
色フィルタは、好ましくは原色の色要素がベイヤ配列されたフィルタである。
【0017】
【0018】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0019】
【実施例】
図1を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、レンズ12を含む。レンズ12から入射された光像は、絞りユニット16を通過し、撮像装置14に設けられたインターライン転送方式のCCDイメージャ20に照射される。CCDイメージャ20には、図2に示すように複数の受光素子20aが形成され、各受光素子20aがCCDイメージャ20の各画素を構成する。受光素子20aの前面には、図3に示すようにR,GおよびBの色要素がベイヤ配列された原色フィルタ20dが装着され、R,GおよびBのいずれかの色要素が各受光素子20aに対応する。つまり、1つの色要素が1つの受光素子に対応する。被写体像は、このような原色フィルタ20dを経て受光素子20aに照射され、光電変換を施される。
【0020】
ここで、原色フィルタ20aを2ライン×2画素の色ブロックの集まりと考えた場合、色ブロックの一方の対角線上にはGの色要素が配置され、他方の対角線上にはRおよびBの色要素が配置される。このような色ブロックが原色フィルタ20a上に複数存在し、各色ブロックは垂直方向および水平方向のいずれにおいても互いに隣接している。また、原色フィルタ20aを形成する垂直列に注目した場合、ある垂直列ではRの色要素とGの色要素とが1画素毎に交互に配置され、別の垂直列ではGの色要素とBの色要素とが1画素毎に交互に配置される。つまり、いずれの垂直列でも、2色の色要素が1画素毎に交互に配置される。
【0021】
図2に戻って、CCDイメージャ20は、各画素に対応する複数の受光素子20aと、受光素子20aで光電変換されかつ蓄積された電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送レジスタ20bと、垂直転送レジスタ20bの終端に配置され垂直転送レジスタ20bによって転送されてきた電荷を水平方向に転送する水平転送レジスタ20cとを含み、タイミングジェネレータ(TG)22から出力される駆動パルスによって駆動される。ここで、駆動パルスとしては、受光素子20aから垂直転送レジスタ20bに電荷を読み出す読み出しパルス,読み出された電荷を1ラインずつ垂直方向に転送する垂直転送パルス,水平転送レジスタ20c内の電荷を1画素ずつ水平方向に転送する水平転送パルス,非露光時間すなわち非電荷蓄積期間において受光素子20aで生成された電荷をオーバフロードレイン(図示せず)に掃き捨てる掃き捨てパルスなどがある。
【0022】
モード設定ボタン46によってカメラモードが設定されかつレリーズボタン48が押されると、まずプリ露光が行われ、これによって得られた電荷がCCDイメージャ20から読み出される。プリ露光に際して、TG22は、マイコン40によって設定された初期シャッタスピードデータに応じて、掃き捨てパルスの出力期間を制御する。図4に示すように、掃き捨て期間は注目する1フレーム期間の最初から始まり、掃き捨て期間の終了時期がシャッタスピードデータによって制御される。このようにして電荷蓄積期間が変化し、所望のシャッタスピード(露光時間)による露光が実現される。なお、掃き捨てパルスの出力期間によってシャッタスピードを制御する手法は、電子シャッタ機能として周知である。
【0023】
CCDイメージャ20から出力された画素信号(カメラ信号)はA/D変換器24でディジタル信号つまり画素データに変換され、この画素データが書込読出制御回路28によってRAM26に書き込まれる。RAM26に格納された画素データは同じ書込読出制御回路28によって読み出され、演算回路30に入力される。
【0024】
入力される画素データは、R,GおよびGのいずれか1つの色成分しか持たない。演算回路30は、このような画素データに色補間およびYUV変換を施し、Yデータ,UデータおよびVデータを生成する。このうち、Yデータは重み付け回路32に入力される。重み付け回路32は、重み付け量テーブル34に保持されている重み付け量をYデータに掛け算する。重み付け量テーブル34は、書込読出制御回路28からの読出アドレスデータを受けて、対応する重み付け量を出力する。この重み付け量によってYデータに重み付け処理を施すことで、中央重点測光が可能となる。重み付け回路32から出力されたYデータは、積分器36で1フレーム期間毎に積分される。演算器38は、積分器36から出力された積分データを重み付けの総和で割り算し、露出調整の評価対象となる輝度評価値を算出する。なお、演算器30によってYデータとともに算出されるUデータおよびVデータは、図示しない白バランス調整回路に与えられる。
【0025】
マイコン40は、演算器38から出力された輝度評価値を取り込み、この輝度評価値に基づいてシャッタスピードを更新する。最適シャッタスピード(最適露光期間)が算出されると、マイコン40は本露光を行う。この本露光によって生成されたカメラ信号は、スイッチSW1を介して信号処理回路42に与えられる。そして、所定の信号処理が施された画像信号が、記録媒体44に記録される。
【0026】
マイコン40は、最適シャッタスピードの値に応じて、間引き読み出し方式および画素混合読み出し方式のいずれか一方をTG22に設定する。垂直方向に連続する4つの画素に注目した場合、間引き読み出し方式では、この4つの画素のうち所定2画素から電荷が読み出される。一方、画素混合読み出し方式では、この4つの画素を全てから電荷が読み出され、かつ同じ色成分を持つ画素が混合される。したがって、いいずれの方式が設定されても、カメラ信号を構成する画素数は同じである。
【0027】
図5(A)、図5(B)、図6(A)および図6(B)に示すように垂直方向に連続する画素を参照して、それぞれの読み出し方式を詳しく説明する。垂直転送レジスタ20bは複数のメタル(電極)Mによって形成され、1つの受光素子20a(画素)には、3つのメタルMが割り当てられる。色フィルタ20dはR,GおよびBがベイヤ配列された原色フィルタであるため、奇数番目の垂直列(奇数列)にはR画素およびG画素が1画素毎に交互に形成され、偶数番目の垂直列(偶数列)にはG画素およびB画素が1画素毎に交互に形成される。各画素に割り当てられた3つのメタルMに注目すると、V1パルスが1番上のメタルMに印加され、V3パルスが中央のメタルMに印加され、そしてV2AパルスまたはV2Bパルスが1番下のメタルMに印加される。V2Aパルスの印加先およびV2Bパルスの印加先は、2画素毎に切り換わる。つまり、奇数列において連続するR画素,G画素,R画素およびG画素のうち、前半のR画素およびG画素にV2Aパルスが与えられると、V2Bパルスは後半のR画素およびG画素に与えられる。偶数列においても、連続する4画素の前半におけるG画素およびB画素にV2Aパルスが与えられた場合、V2Bパルスは後半のG画素およびB画素に与えられる。
【0028】
このように各受光素子20aに3つのメタルMが割り当てられたCCDイメージャ20では、各画素をプログレッシブスキャンすることも可能である。これは、全ての受光素子20aから同時に電荷を読み出す場合でも、隣接する受光素子20aから読み出された電荷が個別に転送されることを意味する。つまり、全画素読み出し時でも、各画素から得られたR信号,G信号およびB信号は、互いに混合されることなくCCDイメージャ20から出力される。
【0029】
図5(A)および図5(B)を参照して、間引き読み出し方式が選択されると、V2Bパルスが印加される画素からの電荷の読み出しが中止され、V2Aパルスが印加される画素からのみ電荷が読み出される。このため、垂直方向に連続する2画素分の電荷が、2画素おきに読み出される。奇数列においては、R4信号,G4信号,R2信号およびG2信号が読み出され、対応する垂直転送レジスタ20b上を個別に転送される。一方、偶数列ではG4信号,B4信号,G2信号およびB2信号が読み出され、これも対応する垂直転送レジスタ20b上を個別に転送される。つまり、間引き読み出し方式が選択されたときに読み出しの対象となる色ブロックは、垂直方向において1ブロックおきに存在する色ブロックである。垂直方向に転送された画素信号は、その後1ライン毎に水平転送を施される。CCDイメージャ20から出力されるカメラ信号には、R,GおよびBの全ての色成分が含まれる。
【0030】
図6(A)および図6(B)を参照して、画素混合読み出し方式が選択されると、全ての画素から電荷が読み出される。但し、まずV2Aパルスが印可される画素から電荷が読み出され、読み出された電荷が垂直方向に2画素分だけ転送された時点で、V2Bパルスが印可される画素から電荷が読み出される。奇数列では、まずR4信号,G4信号,R2信号およびG2信号が垂直転送レジスタ20bに読み出され、垂直転送レジスタ20b上を個別に転送される。2ライン分の垂直転送が完了すると、R3信号,G3信号,R1信号およびG1信号が読み出される。これによって、同じ色要素に対応する電荷どうしが垂直転送レジスタ20b上で混合され、(R3+R4)信号,(G3+G4)信号,(R1+R2)信号および(G1+G2)信号が得られる。偶数列では、まずG4信号,B4信号,G2信号およびB2信号が垂直転送レジスタ20bに読み出され、これらの信号が2ライン分だけ垂直転送された時点で、G3信号,B3信号,G1信号およびB1信号が同じ垂直転送レジスタ20bに読み出される。これによって、(G3+G4)信号,(B3+B4)信号,(G1+G2)信号および(B1+B2)信号が垂直転送レジスタ20b上で生成される。
【0031】
つまり、画素混合読み出し方式が選択されると、まず垂直方向において1ブロックおきに存在する色ブロックから画素信号が読み出される。そして、この画素信号が垂直方向に2ライン分転送された時点で残りの色ブロックから画素信号が読み出される。これによって、互いに同じ色成分を持つ画素信号が垂直転送レジスタ20b上で混合される。混合された画素信号は、異なる色成分どうしで混合されないように垂直転送され、その後1ライン毎に水平転送される。つまり、R,GおよびBの全ての色成分を含むカメラ信号が、CCDイメージャ20から出力される。
【0032】
間引き読み出し方式では、サンプリング定理に従ってカメラ信号に折り返し成分が含まれてしまう。このため、フィルタ処理によってカメラ信号から折り返し成分を除去しなければ、ノイズが現れてしまう。これに対して、画素混合読み出し方式では、一方の画素信号が2ライン分だけ垂直転送されたときに他方の画素信号が読み出され、それそれの画素信号が混合される。このような転送方式は、図7に示すフィルタ処理と等価である。つまり、R1信号およびR2信号に注目した場合、R2信号に遅延してR1信号が読み出され、両者が加算される。画素混合読み出し方式を選択した場合、このようにしてフィルタ処理が実行され、カメラ信号から折り返し成分が除去される。
【0033】
電荷の転送を行うTG22は、図8に示すように構成される。Hカウンタ22aは水平画素数をカウントするカウンタである。水平カウント値は、マイコン40からの撮影指示または水平同期信号に応答してリセットされ、かつ画素クロックに応答してインクリメントされる。一方、Vカウンタ22bは垂直ライン数をカウントするカウンタである。垂直カウント値は、撮影指示または垂直同期信号に応答してリセットされるとともに、水平同期信号に応答してインクリメントされる。水平カウント値および垂直カウント値のいずれも、デコーダ22c〜22kに与えられる。デコーダ22cは、これらのカウント値とマイコン40からのシャッタスピードデータに基づいて電荷掃き捨てパルスSUBを生成する。また、デコーダ22dは、入力されたカウント値から水平転送パルスH1(H1パルス)を生成し、デコーダ22eおよび22fは、カウント値から垂直転送パルスV1(V1パルス)および垂直転送パルスV3(V3パルス)を生成する。
【0034】
さらに、デコーダ22g〜22kはそれぞれ、タイミングパルスXV2A,XSGA,XV2B1,XV2B2およびXSGBを生成する。このうち、タイミングパルスXV2AおよびXSGAは、そのままドライバ22mに与えられる。一方、タイミングパルスXV2B1およびXV2B2は、スイッチSW2を介してドライバ22mに与えられ、タイミングパルスXSGBは直接ドライバ22mに与えられる。マイコン40は、間引き読み出し方式が選択されたときにスイッチSW2をデコーダ22i側に接続し、画素混合読み出し方式が選択されたときにスイッチSW2をデコーダ22j側に接続する。このため、間引き読み出し時はタイミングパルスXV2B1がドライバ22nに入力され、画素混合読み出し時はタイミングパルスXV2B2がドライバ22nに入力される。ドライバ22mおよび22nはそれぞれ、与えられたタイミングパルスに基づいて垂直転送パルスV2A(V2Aパルス)および垂直転送パルスV2B(V2Bパルス)を生成する。
【0035】
したがって、図9および図12から分かるように、H1パルス,V1パルス,V2AパルスおよびV3パルスは各読み出し方式に共通するが、V2Bパルスは、読み出し方式によって異なる。間引き読み出し時は、A期間においてV2Aパルスだけが正極性をとり、この結果、V2Aパルスが印加される画素からのみ電荷が読み出される。つまり、V2Bパルスが印加される画素からの電荷の読み出し処理が不能化される。一方、画素混合読み出し時は、同じA期間においてまずV2Aパルスが正極性をとり、その後V2Bパルスが正極性をとる。このため、V2Aパルスが印加される画素から電荷が読み出された後、V2Bパルスが印加される画素から電荷が読み出される。なお、V2AパルスおよびV2Bパルスにおいて、正極性をとる部分が読み出しパルスに相当する。
【0036】
間引き読み出し方式が選択されたとき、それぞれのパルスは、A期間において図10に示すように変化する。V2Aパルスがプラスレベルになったときに、対応する画素の電荷が垂直転送レジスタに読み出される。読み出しの後、V2AパルスおよびV2Bパルスが同時に2回マイナスレベルをとり、これによって電荷が2ライン分だけ垂直方向に転送される。図11から分かるように、V2AパルスおよびV2BパルスはA期間以外でも所定タイミングでマイナスレベルとなり、かつほぼ同じタイミングでV1パルスおよびV3パルスもマイナスレベルとなる。この結果、電荷が垂直方向に転送されていく。垂直転送された電荷は、その後H1パルスによって水平転送され、CCDイメージャ20から出力される。
【0037】
画素混合読み出し方式が選択されたときのA期間では、各パルスは図13に示すように変化する。V2Aパルスが1回プラスレベルをとり、次にV2AパルスおよびV2Bパルスが同時に2回マイナスレベルをとる。これによって、最初に読み出された電荷が2ライン分垂直転送される。続いて、V2Bパルスが1回プラスレベルをとり、これに応答して読み出された電荷が、垂直転送されてきた電荷と混合される。A期間以外では、各パルスは図14に示すように変化し、これによって、混合された電荷が垂直方向に転送されていく。混合電荷は、垂直転送の後、H1パルスによって水平転送される。
【0038】
マイコン40は、図15および図16に示すフロー図を処理して本露光量を算出し、撮影された被写体像を記録媒体44に記録する。なお、このフロー図の処理は、レリーズボタン48の押圧に応答して開始される。
【0039】
まずステップS1で絞りを所定のF値に設定し、ステップS3で露光時間(シャッタスピード)を初期化する。つまり、たとえば1/250秒の初期シャッタスピードデータをTG22に設定する。続いて、ステップS4でスイッチSW2をデコーダ22i側に切り換えて間引き読み出し方式をTG22に設定し、ステップS5でTG22に撮影を指示する。TG22は、設定されたシャッタスピードデータに従ってプリ露光を行い、かつ生成された電荷を間引き読み出し方式で読み出す。
【0040】
マイコン40は、プリ露光よって得られたカメラ信号に基づいて演算器38から出力された輝度評価値をステップS7で取り込み、ステップS9で次回のシャッタスピードを算出する。具体的には、この輝度評価値と最適な露出状態で得られる目標評価値とを比較し、輝度評価値が目標評価値に一致するシャッタスピードを算出する。たとえば輝度評価値が“50”で目標評価値が“100”であれば、輝度は最適状態の半分しかないので、次回の露光時間は1/125秒となる。マイコン40は、ステップS11でTG22に設定するシャッタスピードデータを更新し、ステップS13でステップS5〜S11の処理が3回実行されたかどうか判断する。つまり、所望の露光量が得られるシャッタスピード(最適シャッタスピード)を正確に算出するために、上述の処理が3回繰り返される。
【0041】
ステップS13で“YES”と判断されると、マイコン40はステップS15で最適シャッタスピード(最適露光期間)を1/1000秒の時間データと比較する。そして、最適露光期間が1/1000秒または1/1000秒よりも長ければ、ステップS17でスイッチSW2をデコーダ22j側に切り換え、画素混合読み出し方式を設定する。そして、ステップS19に進む。一方、最適露光期間が1/1000秒よりも短ければ、間引き読み出し方式を維持したままステップS19に進む。したがって、最適露光期間がたとえば1/500秒であれば、画素混合読み出し方式が選択される。
【0042】
この実施例のシャッタ制御には図4に示す電子シャッタが用いられるため、不要な電荷の掃き捨ての後に必要な電荷の蓄積が行われ、所定の蓄積期間が経過した時点で電荷が読み出される。すると、画素を異なる時期に読み出す画素混合読み出し方式では、シャッタスピードが速くなるほど読み出し時期のずれの影響が大きくなる。つまり、先に読み出される電荷量と後で読み出される電荷量との差が、露光時間が短くなるほど大きくなる。このため、この実施例では、最適シャッタスピードの値に応じて電荷の読み出し方式を切り換えるようにしている。なお、一方、切り換えの閾値を1/1000秒としたのは、読み出された電荷を1ライン分転送するのに同じ1/1000秒かかるからである。
【0043】
マイコン40はその後、ステップS19でTG22に撮影を指示する。このため、最適シャッタスピードによる本露光が実行され、これによって生成された電荷が所望の方式で読み出される。このようにしてCCDイメージャ20からカメラ信号が出力されると、マイコン40はステップS21で記録処理を行う。カメラ信号はスイッチSW1を介して信号処理回路42に入力され、所定の処理を施される。そして、信号処理回路42から出力された静止画像信号が記録媒体44に記録される。
【0044】
この実施例によれば、画素混合読み出し方式を選択することによって、CCDイメージャ20内で図14に示すようなフィルタ処理が施されるため、フィルタ回路を追加することなくカメラ信号から折り返し成分を取り除くことができる。また、最適シャッタスピードが低速のときだけ画素混合読み出し方式を選択するようにしたため、最初に読み出される電荷と2回目に読み出される電荷との間で電荷量が大きくずれるようなことはない。
【0045】
なお、この実施例では絞り優先モードを用いて説明したが、この発明はシャッタスピード優先モードおよびプログラムAEモードでも適用できることはもちろんである。シャッタスピード優先モードでは絞り量を調整することで露光量が変化し、プログラムAEモードではシャッタスピードおよび絞り量の両方を調整することで露光量が変化する。このため、シャッタスピード優先モードにおいて設定できるシャッタスピードを1/1000秒よりも低速に制限するようにすれば、常に折り返し成分を含まないカメラ信号を得ることができる。
【0046】
また、この実施例では静止画を撮影する場合についてのみ説明したが、この発明は動画の撮影にも適用できることは言うまでもない。また、この発明は、液晶ディスプレイにリアルタイムの動画像(スルー画像)を表示するスルー画像モードにおいても適用できる。
【0047】
さらに、この実施例ではシャッタスピードを電子シャッタによって制御するようにしたが、静止画の撮影時はいわゆるメカシャッタによってシャッタスピードを制御するようにしてもよい。また、この実施例ではプリ露光時に間引き読み出し方式を設定するようにしたが、これに代えて画素混合読み出し方式を設定するようにしてもよいことはもちろんである。さらにまた、この実施例では、R,GおよびBの色要素がベイヤ配列された原色フィルタを用いているが、図17に示すようなYe,Cy,MgおよびGの色要素を持つ補色フィルタを原色フィルタの代わりに用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施例を示すブロック図である。
【図2】CCDイメージャを示す図解図である。
【図3】原色フィルタを示す図解図である。
【図4】図1実施例の動作の一部を示す図解図である。
【図5】間引き読み出しモードにおける動作の一部を示す図解図である。
【図6】画素混合読み出しモードにおける動作の一部を示す図解図である。
【図7】フィルタの一例を示すブロック図である。
【図8】TGの一例を示すブロック図である。
【図9】間引き読み出しモードにおける動作の一部を示すタイミング図である。
【図10】間引き読み出しモードにおける動作の他の一部を示すタイミング図である。
【図11】間引き読み出しモードにおける動作のその他の一部を示すタイミング図である。
【図12】画素混合読み出しモードにおける動作の一部を示すタイミング図である。
【図13】画素混合読み出しモードにおける動作の他の一部を示すタイミング図である。
【図14】画素混合読み出しモードにおける動作のその他の一部を示すタイミング図である。
【図15】図1実施例の動作の一部を示すフロー図である。
【図16】図1実施例の動作の他の一部を示すフロー図である。
【図17】補色フィルタを示す図解図である。
【符号の説明】
10…ディジタルカメラ
14…撮像装置
20…CCDイメージャ
22…タイミングジェネレータ
40…マイクロコンピュータ
Claims (5)
- N個(N:2以上の整数)の色が分布した複数の色要素によって形成された色フィルタ、
前記複数の色要素にそれぞれ対応する複数の受光素子を有するイメージャ、
被写界の明るさを評価して前記イメージャの露光期間を決定する決定手段、
前記複数の受光素子で生成された電荷を前記露光期間の開始タイミングで掃き捨てる掃き捨て手段、
前記複数の受光素子の少なくとも一部で生成された電荷を前記露光期間の経過後に読み出す読み出し手段、および
前記読み出し手段の読み出し方式を前記露光期間に応じて第1方式と第2方式とで変更する変更手段を備え、
前記複数の受光素子は、N個の色が分布した複数の第1色要素にそれぞれ対応する複数の第1受光素子、および前記N個の色が分布した複数の第2色要素にそれぞれ対応する複数の第2受光素子を含み、
前記第1方式は前記複数の第1受光素子で生成された第1電荷のみを読み出す方式であり、
前記第2方式は、前記第1電荷を第1タイミングで読み出し、前記複数の第2受光素子で生成された第2電荷を第2タイミングで読み出して同色の色要素に対応する第1電荷および第2電荷を互いに混合する方式であり、
前記変更手段は、前記露光期間が閾値以下のとき前記第1方式を有効化し、前記露光期間が前記閾値よりも長いとき前記第2方式を有効化する、ディジタルカメラ。 - 前記イメージャは垂直転送レジスタを有し、
前記読み出し手段は、前記第1電荷を前記垂直転送レジスタに読み出す第1電荷読出し手段、および前記垂直転送レジスタに読み出された前記第1電荷が所定距離の垂直転送を施されたときに前記第2電荷を前記垂直転送レジスタに読み出す第2電荷読み出し手段を含む、請求項1記載のディジタルカメラ。 - 前記変更手段は前記第2電荷読み出し手段の能動化/不能化によって前記読み出し方式を変更する、請求項2記載のディジタルカメラ。
- 前記垂直転送レジスタは複数のメタルによって形成され、少なくとも3つのメタルが1つの受光素子に割り当てられる、請求項2または3記載のディジタルカメラ。
- 前記色フィルタは原色の色要素がベイヤ配列されたフィルタである、請求項1ないし4のいずれかに記載のディジタルカメラ。
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