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JP3606753B2 - 真空圧力制御弁 - Google Patents

真空圧力制御弁 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造装置で使用される真空圧力制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、半導体製造装置のCVD装置においては、反応室内を減圧状態、すなわち、真空状態に保ちながら、薄膜材料を構成する元素からなる材料ガスを、ウエハー上に供給している。例えば、図16に示すCVD装置においては、真空容器である反応室10内のウエハーに対して、反応室10の入口11から材料ガスを供給するとともに、反応室10の出口12から真空ポンプ13で排気することによって、反応室10内を真空状態に保っている。
【0003】
このとき、反応室10内の真空圧力を一定に保持する必要があるが、その一定値は、種々の条件によって変わり、大気圧又は大気圧に近い定真空から高真空までの広いレンジに渡る。そこで、本出願人は、特許公報第2677536号において、大気圧又は大気圧に近い低真空から高真空までの広いレンジに渡って、真空圧力を精度良く、一定に保持できる真空圧力制御システムを開示している。
【0004】
かかる真空圧力制御システムは、図16について言えば、真空圧力センサー14、15で反応室10内の真空圧力を計測し、それと外部から与えられた目標真空圧力値との差に応じて、真空比例開閉弁16の開度を操作し、反応室10から真空ポンプ13までの排気系のコンダクタンスを変化させることによって、反応室10内の真空圧力をフィードバック制御するものである。
【0005】
これにより、真空比例開閉弁16の開度を操作することによって、排気系のコンダクタンスを幅広く確実に変化させることができるので、大気圧又は大気圧に近い低真空から高真空までの広いレンジに渡って、反応室10内の真空圧力を精度良く目標真空圧力値に一定に保持することができる。
【0006】
また、弾性シール部材であるOリングが真空比例開閉弁16のポペット弁体に設けられており、真空比例開閉弁16が遮断状態になると、ポペット弁体に設けられたOリングは真空比例開閉弁16の弁座に押圧されて密接するので、反応室10内の状態が高真空であっても、その真空圧を維持することができる。従って、上述した真空圧力制御システムの真空比例開閉弁16は、高真空遮断機能(1.33×10−9Pa・m/sec)を有するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の半導体製造装置の分野では、反応室10内のウエハーに形成される薄膜の品質を一層向上させるため、反応室10内でパーティクルが巻き上がることを防止する観点から、反応室10内の真空圧力を大気圧又は大気圧に近い低真空から目標真空圧力値にまで到達させる真空引き過程において、反応室10内からガスが排出される進行過程をゆっくりと行わせたいとの要請があった。
【0008】
この要請に対しては、従来技術の真空圧力制御システムでは、真空比例開閉弁16を遮断状態から微小な開度となるように操作すれば、排気系のコンダクタンスは「0」から非常に小さな値へと変化し、反応室10内からガスが排出される進行過程をゆっくりと行わせることができるので、対応することも可能となる。
【0009】
しかし、従来技術の真空圧力制御システムでは、真空比例開閉弁16が遮断状態になると、真空比例開閉弁16内において、ポペット弁体に設けられたOリングが弁座と密接するだけでなく、さらに、反応室10内から排出される材料ガスの析出などが要因となって、ポペット弁体に設けられたOリングが弁座と密着することがあった。
【0010】
そのため、真空比例開閉弁16を遮断状態から微小な開度となるように操作させた際において、Oリングを設けたポペット弁体は弁座から滑らかに離間することができず、ポペット弁体に設けられたOリングが弁座との密着から解放された時点で、Oリングを設けたポペット弁体は弁座から勢いよく離間することとなり、真空比例開閉弁16の開度が瞬間的に飛び出すことがあった。
【0011】
その結果、排気系のコンダクタンスも瞬間的に大きくなり、反応室10内からガスが排出される進行過程は当初予定していたものよりもかなり速くなって、反応室10内のガス流れの速度が瞬間的に大きくなることから、反応室10内でパーティクルが巻き上がることを防止することができないことがあった。
【0012】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、真空比例開閉弁の高真空遮断機能を確保しつつ、真空容器内でパーティクルが巻き上がることを防止できる真空圧力制御システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために成された請求項1に係る発明は、真空容器と真空ポンプとを接続する配管上にあって開度を変化させることにより前記真空容器内の真空圧力を変化させる真空圧力制御弁において、中空状の本体部の一端に形成された、径が縮小する径縮小部と、小径中空状のフランジ部と、前記径縮小部の内側表面に形成された弁座と、前記フランジ部分に取り付けられたヒーターとを有することを特徴とする。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
このような特定事項を有する本発明の真空圧力制御システムでは、真空ポンプが真空容器内のガスを吸引して、真空容器内を真空にする。ここで、真空ポンプは一定の吸引を行っており、真空比例開閉弁が開度を変化させることにより、真空容器内から真空ポンプが吸引するガス量を調整し、真空容器内の真空圧力を変化させている。また、真空圧力センサーは、真空容器内の真空圧力を計測する。そして、目標真空圧力値と真空圧力センサーの出力が一致するように真空比例開閉弁の開度を制御する。
【0018】
従って、真空容器内の真空圧力を大気圧又は大気圧付近から僅かに絶対真空圧側に変化させたい場合には、真空比例開閉弁を遮断状態から微小な開度に制御する。このとき、真空比例開閉弁が遮断状態にある場合には、真空容器内から排出されるガスの析出などが要因となって、弁体に設けられた弾性部材が弁座と密着するが、弁座を加熱することにより、弁体に設けられた弾性シール部材が弁座と密着することは解消される。
【0019】
よって、弾性シール部材を設けた弁体は弁座から滑らかに離間することとなり、真空比例開閉弁の開度が瞬間的に飛び出すことを抑制できる。これにより、真空容器内の真空圧力を大気圧又は大気圧付近から僅かに絶対真空圧側に変化させた場合に、真空比例開閉弁を遮断状態から微小な開度に制御しても、真空比例開閉弁の開度が瞬間的に飛び出すことが抑制されるので、真空容器内でパーティクルが巻き上がることを防止する観点から見て、真空容器内のガス流れの速度が瞬間的に大きくなることがない。
【0020】
尚、真空比例開閉弁を遮断すると、弁体に設けられた弾性シール部材が弁座に押圧されて密接するので、真空ポンプでガスが排出された真空容器内の真空圧力を、高真空圧の状態でも維持することができる。
【0021】
すなわち、本発明の真空圧力制御システムは、真空容器内の真空圧力を変化させる真空比例開閉弁の弁座を加熱することにより、真空比例開閉弁が遮断状態において、弁体に設けられた弾性シール部材が弁座と密着することは解消されて、弾性シール部材を設けた弁体は弁座から滑らかに離間することができるので、真空容器内の真空圧力を大気圧又は大気圧付近から僅かに絶対真空圧側に変化させた場合に、真空比例開閉弁を遮断状態から微小な開度に制御しても、真空比例開閉弁の開度が瞬間的に飛び出すことが抑制され、真空容器内のガス流れの速度が瞬間的に大きくなることがないので、真空容器内でパーティクルが巻き上がることを防止できる。
【0022】
また、加熱された弁座においては、真空容器内から排出されるガスが析出することがないので、真空比例開閉弁の高真空遮断機能をも持続させることができる。
【0023】
また、真空比例開閉弁の構造がポペット式である場合には、真空比例開閉弁のボディの外側に取り付けたヒーターで弁座を加熱すると、ヒーターの熱が効率よく弁座に伝導するので、弁座の温度をヒーターで管理しやすくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。本実施の形態の真空圧力制御システムは、以下において指摘する異なる点を除いて、特許公報第2677536号に記載された真空圧力制御システムと同様な構成を持つものである。ここでは、その詳細は、特許公報第2677536号に記載されているので省略し、その概略について簡単に説明する。
【0025】
図15に、従来技術の欄で示した図16に対する、本実施の形態の真空圧力制御システムのブロック図を示す。本実施の形態の真空圧力制御システムは、コントローラ20、空気圧制御部30、操作部40である真空比例開閉弁16、検出部60である真空圧力センサー14、15から構成される。
【0026】
コントローラ20は、インターフェイス回路21、真空圧力制御回路22、シーケンス制御回路23からなる。インターフェイス回路21は、コントローラ20のフロントパネルのボタンを介した現場入力による信号、及び、コントローラ20のバックパネルのコネクタを介した遠隔入力による信号を、真空圧力制御回路22やシーケンス制御回路23などに適した信号に変換するものである。
【0027】
真空圧力制御回路22は、図16の反応室10内の真空圧力に対するフィードバック制御をPID制御で行わせる回路である。シーケンス制御回路23は、インターフェイス回路21から与えられた動作モードに従って、空気圧制御部30内の第1電磁弁34の駆動コイルSV1と第2電磁弁35の駆動コイルSV2とに対し、予め定められた動作をさせる回路である。
【0028】
空気圧制御部30は、位置制御回路31、パルスドライブ回路32、時間開閉動作弁33、第1電磁弁34、第2電磁弁35からなる。位置制御回路31は、真空圧力制御回路22から与えられた弁開度指令値と、真空比例開閉弁16に設けられたポテンショメータ18からアンプ19を介して与えられた弁開度計測値とを比較して、真空比例開閉弁16の弁の位置を制御するものである。パルスドライブ回路32は、位置制御回路31からの制御信号に基づいて、時間開閉動作弁33へパルス信号を送信するものである。
【0029】
時間開閉動作弁33は、図示しない給気側比例弁及び排気側比例弁を内蔵するものであって、パルスドライブ回路32からのパルス信号に応じて、給気側比例弁及び排気側比例弁を時間開閉動作させるものであり、第1電磁弁34を介して、真空比例開閉弁16の空気圧シリンダ41(後述する図14参照)内の空気圧力を調整するものである。
【0030】
操作部40である真空比例開閉弁16はポペット式の構造を持つものであり、図16について言えば、反応室10から真空ポンプ13までの排気系のコンダクタンスを変化させるものである。図14に真空比例開閉弁16の断面を示す。図14に示すように、その中央には、ピストンロッド43が設けられている。そして、ピストンロッド43に対し、真空比例開閉弁16の上部である空気圧シリンダ41内において、ピストン44が固設され、真空比例開閉弁16の下部であるベローズ式ポペット弁42内において、ポペット弁体45が固設されている。従って、空気圧シリンダ41によりポペット弁体45を移動させることができる。
【0031】
この真空比例開閉弁16では、空気圧シリンダ41内に供給ポート18Aを介して圧縮空気が供給されず、空気圧シリンダ41内が排気ポート18Bを介して排気ラインと連通するときは、空気圧シリンダ41内の空気圧が大気圧となり、空気圧シリンダ41内の復帰バネ46による下向きの付勢力がピストン44に作用するので、図14に示すように、ポペット弁体45は弁座47に密接し、真空比例開閉弁16は遮断した状態となる。尚、このとき、ポペット弁体45に設けられたOリング50も弁座47に密接するので、反応室10内の状態が高真空であっても、その真空圧を維持することができる。その高真空遮断機能は、従来技術の欄で述べたように、1.33×10−9Pa・m/secである。
【0032】
一方、空気圧シリンダ41内に給気ポート18Aを介して圧縮空気が供給されるときは、空気圧シリンダ41内の復帰バネ46による下向きの付勢力と、空気圧シリンダ41内の圧縮空気による上向きの圧力とがピストン44に同時に作用するので、そのバランスに応じて、図4に示すように、ポペット弁体45は弁座47から離間し、真空比例開閉弁16は開いた状態となる。
【0033】
よって、ポペット弁体45が弁座47から離間する距離は、弁のリフト量として、空気圧シリンダ41に対する圧縮空気の供給と排気で操作することができる。尚、ポペット弁体45が弁座47から離間する距離は、弁のリフト量として、ピストン44に連結されたスライドレバー48を介して、ポテンショメータ18で計測されるものであり、真空比例開閉弁16の開度に相当するものである。
【0034】
検出部である真空圧力センサー14、15は、図16の反応室10内の真空圧力を計測するキャパシタンスマノメータである。ここでは、計測される真空圧力のレンジに応じて、2個のキャパシタンスマノメータを使い分けている。
【0035】
このような構成を持つ本実施の形態の真空圧力制御システムでは、動作モードとして、強制クローズモード(CLOSE)を、コントローラ20で選択すると、シーケンス制御回路23は、第1電磁弁34及び第2電磁弁35を図15に示すように動作させる。これにより、空気圧シリンダ41内には圧縮空気が供給されず、空気圧シリンダ41内は排気ラインと連通するので、空気圧シリンダ41内の空気圧が大気圧となり、真空比例開閉弁16は遮断した状態となる。
【0036】
また、動作モードとして、真空圧力コントロールモード(PRESS)を、コントローラ20で選択すると、シーケンス制御回路23は、第1電磁弁34を動作させることによって、時間開閉動作弁33と空気圧シリンダ41とを連通させる。これにより、真空比例開閉弁16の空気圧シリンダ41内の空気圧力が調整され、弁のリフト量が、空気圧シリンダ41で操作できる状態となる。
【0037】
このとき、真空圧力制御回路22は、現場入力又は遠隔入力で指示された目標真空圧力値を目標値とするフィードバック制御を開始する。すなわち、図16において、真空圧力センサー14、15で反応室10内の真空圧力値を計測し、それと目標真空圧力値との差に応じて、真空比例開閉弁16の開度(弁のリフト量)を操作し、排気系のコンダクタンスを変化させることによって、反応室10内の真空圧力を目標真空圧力値に一定に保持することができる。
【0038】
さらに、本実施の形態の真空圧力制御システムでは、真空比例開閉弁16の弁座47を加熱することができる。図1に、弁座47を加熱する一態様を示した真空比例開閉弁16の断面を示す。図1の真空比例開閉弁16においては、ボディ49の外側に取り付けたシリコンラバーヒーター51Aで弁座47を加熱できる。
【0039】
シリコンラバーヒーター51Aの取付方法は、図1に示すように、弁座47の裏側に位置するボディ49の外側に、固定金具53(材質:SUS304−CP、厚さ2mm)で固定することにより行う。そのためには、ボディ49の外側に溶接された取付ナット54に対し、固定金具53の取付孔を通した取付ボルト55をねじ込むことによって行う。尚、図2に、そのときの真空比例開閉弁16の外観の斜視図を示す。また、図3に、固定金具53の斜視図を示す。
【0040】
また、シリコンラバーヒーター51Aは、サーモスタットや温度ヒューズなどの温度センサーが取り付けられており、加熱温度を最高200℃にまで自由に調節することができる。また、シリコンラバーヒーター51Aと固定金具53との間には、断熱材52Aが施されており、シリコンラバーヒーター51Aの放熱を防止している。尚、図4に、シリコンラバーヒーター51Aと断熱材52Aの上面図を示す。また、図5に、シリコンラバーヒーター51Aと断熱材52Aの斜視図を示す。
【0041】
また、図6の真空比例開閉弁16の断面図が示すように、弁座47と隣接するボディ49のフランジ部分58に、シリコンラバーヒーター51Bを取り付けて、弁座47を加熱することもできる。このとき、シリコンラバーヒーター51Bは、ボディ49のフランジ部分58の全周に巻き付けられ、機械ファスナー57で固定される。図1の固定金具53でシリコンラバーヒーター51Aを取り付ける場合と比べて、シリコンラバーヒーター51Bの着脱がしやすく、製作コストも有利である。尚、図7に、そのときの真空比例開閉弁16の外観の斜視図を示す。
【0042】
シリコンラバーヒーター51Bは、上述したシリコンラバーヒーター51Aと同様にして、サーモスタットや温度ヒューズなどの温度センサーが取り付けられており、加熱温度を最高200℃にまで自由に調節することができる。また、シリコンラバーヒーター51Bとボディ49のフランジ部分58の間には、薄板状のメタル56が施されており、シリコンラバーヒーター51Bの熱がボディ49のフランジ部分58に伝わりやすいようにしている。また、シリコンラバーヒーター51Bの外側には、断熱材52Bが施されており、シリコンラバーヒーター51Bの放熱を防止している。尚、図8に、シリコンラバーヒーター51Bと断熱材52Bとメタル56の上面図を示す。また、図9に、シリコンラバーヒーター51Bと断熱材52Bとメタル56の斜視図を示す。
【0043】
そして、本実施の形態の真空圧力制御システムでは、ボディ49の外側に取り付けたシリコンラバーヒーター51A、51Bで弁座47を加熱した際に、シリコンラバーヒーター51A、51Bの熱が効率よく伝わるようにするために、例えば、図10の断面図で示すように、ボディ49で形成された弁座47の構造が工夫されている。
【0044】
このような構成をもった本実施の形態の真空圧力制御システムで、真空ポンプ13でガスが排出される反応室10内の真空圧力を、大気圧又は大気圧に近い低真空から目標真空圧力値にまで到達させる真空引き過程において、反応室10内でパーティクルが巻き上がることを防止する観点から、反応室10内からガスが排出される進行過程をゆっくりと行わせるためには、例えば、反応室10内の真空圧変化速度が3.3×10(Pa/sec)で一律に移行するように、真空比例開閉弁16を遮断状態から微小な開度(弁のリフト量)に操作する。
【0045】
図13は、大気圧状態にあった反応室10内の真空圧変化速度が3.3×10(Pa/sec)で一律に移行するように、真空比例開閉弁16が遮断状態から微小な開度に操作した場合における、弁座47の平均温度(℃)と真空比例開閉弁16の開度(弁のリフト量)の飛び出し量(mm)の関係を示した図である。図13によれば、弁座47の平均温度(℃)が高いほど、真空比例開閉弁16の開度(弁のリフト量)の飛び出し量(mm)が小さいことがわかる。このように、弁座47の平均温度(℃)が高くなると、真空比例開閉弁16の開度(弁のリフト量)の飛び出し量が抑制されるのは、遮断状態にある真空比例開閉弁16では、ポペット弁体45に設けられたOリング50が弁座47に対して密接しているが、弁座47が加熱されることによって、ポペット弁体45に設けられたOリング50が弁座47に対して密着することが解消され、真空比例開閉弁16を遮断状態から微小な開度(弁のリフト量)となるように操作しても、Oリング50を設けたポペット弁体45が弁座47から勢いよく離間することがないためと考えられる。
【0046】
また、図12に、大気圧状態にあった反応室10内の真空圧変化速度が3.3×10(Pa/sec)で一律に移行するように、真空比例開閉弁16が遮断状態から微小な開度(弁のリフト量)に操作した場合(図13と同じ条件)における、真空比例開閉弁16の開度(弁のリフト量)の飛び出し量(mm)と反応室10内の真空圧力に対するアンダーシュート値(Pa)の関係を示した図である。図12によれば、真空比例開閉弁16の開度(弁のリフト量)の飛び出し量(mm)が小さいほど、反応室10内の真空圧力に対するアンダーシュート値(Pa)が小さいことがわかる。これは、真空比例開閉弁16の開度(弁のリフト量)の飛び出し量(mm)が、反応室10から真空ポンプ13までの排気系のコンダクタンスの増加となるためである。
【0047】
また、図11に、大気圧状態にあった反応室10内の真空圧変化速度が3.3×10(Pa/sec)で一律に移行するように、真空比例開閉弁16が遮断状態から微小な開度(弁のリフト量)に操作した場合(図12と図13と同じ条件)における、反応室10内の真空圧力に対するアンダーシュート値(Pa)と弁座47の平均温度(℃)の関係を示した図である。図11によれば、弁座47の平均温度(℃)が高いほど、反応室10内の真空圧力に対するアンダーシュート値(Pa)が小さいことがわかる。反応室10内の真空圧力に対するアンダーシュート値(Pa)が小さくなれば、反応室10内のガス流れの流速が瞬間的に大きくなることが防止できることから、弁座47を加熱すれば、反応室10内の真空圧力を大気圧又は大気圧付近から僅かに絶対真空圧側に変化させた際に、反応室10内でパーティクルが巻き上がることを防止できる。尚、図11〜13の条件においては、反応室10内のウエハーの品質を向上させるためには、アンダーシュート値(Pa)が330Pa以下になれば、反応室10内でパーティクルが巻き上がることを防止したと言えるので、弁座47を余裕も考慮し90℃以上に加熱する。
【0048】
以上詳細に説明したように、本実施の形態の真空圧力制御システムでは、真空ポンプ13が反応室10内のガスを吸引して、反応室10内を真空にする。ここで、真空ポンプ13は一定の吸引を行っており、真空比例開閉弁16が開度(弁のリフト量)を変化させることにより、反応室10内から真空ポンプ13が吸引するガス量を調整し、反応室10内の真空圧力を変化させている。また、真空圧力センサー14、15は、反応室10内の真空圧力を計測する。そして、目標真空圧力値と真空圧力センサー14、15の出力が一致するように真空比例開閉弁16の開度(弁のリフト量)を制御する。
【0049】
従って、反応室10内の真空圧力を大気圧又は大気圧付近から僅かに絶対真空圧側に変化させたい場合には、真空比例開閉弁16を遮断状態から微小な開度(弁のリフト量)に制御する。このとき、真空比例開閉弁16が遮断状態にある場合には、反応室10内から排出されるガスの析出などが要因となって、ポペット弁体45に設けられたOリング50が弁座47と密着するが、弁座47をシリコンラバーヒーター51A、52Bで加熱することにより(図1、図6参照)、ポペット弁体45に設けられたOリング50が弁座47と密着することは解消される。
【0050】
よって、Oリング50を設けたポペット弁体45は弁座47から滑らかに離間することとなり、真空比例開閉弁16の開度(弁のリフト量)が瞬間的に飛び出すことを抑制できる。これにより、反応室10内の真空圧力を大気圧又は大気圧付近から僅かに絶対真空圧側に変化させた場合に、真空比例開閉弁16を遮断状態から微小な開度(弁のリフト量)に制御しても、真空比例開閉弁16の開度(弁のリフト量)が瞬間的に飛び出すことが抑制されるので、反応室10内でパーティクルが巻き上がることを防止する観点から見て、反応室10内のガス流れの速度が瞬間的に大きくなることがない(図11〜13参照)。
【0051】
尚、真空比例開閉弁16を遮断すると、ポペット弁体45に設けられたOリング50が弁座47に復帰バネ46で押圧されて密接するので(図14参照)、真空ポンプ13でガスが排出された反応室10内の真空圧力を、高真空圧の状態でも維持することができる。
【0052】
すなわち、本実施の真空圧力制御システムは、反応室10内の真空圧力を変化させる真空比例開閉弁16の弁座47を加熱することにより、真空比例開閉弁16が遮断状態において、ポペット弁体45に設けられたOリング50が弁座47と密着することは解消されて、Oリング50を設けたポペット弁体45は弁座47から滑らかに離間することができるので、反応室10内の真空圧力を大気圧又は大気圧付近から僅かに絶対真空圧側に変化させた場合に、真空比例開閉弁17を遮断状態から微小な開度(弁のリフト量)に制御しても、真空比例開閉弁17の開度(弁のリフト量)が瞬間的に飛び出すことが抑制され、反応室10内のガス流れの速度が瞬間的に大きくなることがないので、反応室10内でパーティクルが巻き上がることを防止できる。
【0053】
また、加熱された弁座47においては、反応室10内から排出されるガスが析出することがないので、真空比例開閉弁16の高真空遮断機能(1.33×10−9Pa・m/sec)をも持続させることができる。
【0054】
また、真空比例開閉弁16の構造がポペット式であり、真空比例開閉弁16のボディ49の外側に取り付けたシリコンラバーヒーター51A、52Bで弁座47を加熱すると、シリコンラバーヒーター51A、52Bの熱が効率よく弁座47に伝導するので、弁座47の温度をシリコンラバーヒーター51A、52Bで管理しやすくなる。
【0055】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施の形態の真空圧力制御システムでは、CVD装置の反応室10内の真空圧力を変化させるものであったが、CVD装置の反応室10以外のその他の半導体製造ラインの真空容器についても、実施することは可能である。
また、本実施の形態の真空圧力制御システムでは、真空比例開閉弁17のポペット弁体45に設けられた弾性シール部材はOリング50であったが、真空比例開閉弁17の高真空遮断機能を維持できるものであり、弁座47を加熱することによって弁座47に対して密着することが解消されるものであれば、Oリング50以外のものであってもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明の真空圧力制御システムは、真空容器内の真空圧力を変化させる真空比例開閉弁の弁座を加熱することにより、真空比例開閉弁が遮断状態において、弁体に設けられた弾性シール部材が弁座と密着することは解消されて、弾性シール部材を設けた弁体は弁座から滑らかに離間することができるので、真空容器内の真空圧力を大気圧又は大気圧付近から僅かに絶対真空圧側に変化させた場合に、真空比例開閉弁を遮断状態から微小な開度に制御しても、真空比例開閉弁の開度が瞬間的に飛び出すことが抑制され、真空容器内のガス流れの速度が瞬間的に大きくなることがないので、真空容器内でパーティクルが巻き上がることを防止できる。
【0057】
また、加熱された弁座においては、真空容器内から排出されるガスが析出することがないので、真空比例開閉弁の高真空遮断機能をも持続させることができる。
【0058】
また、真空比例開閉弁の構造がポペット式である場合には、真空比例開閉弁のボディの外側に取り付けたヒーターで弁座を加熱すると、ヒーターの熱が効率よく弁座に伝導するので、弁座の温度をヒーターで管理しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空比例開閉弁の弁座をシリコンラバーヒーターで加熱する態様の一例を示した断面図である。
【図2】図1の真空比例開閉弁の外観を示した斜視図である。
【図3】図1のシリコンラバーヒーターを真空比例開閉弁のボディに取り付ける固定金具である。
【図4】図1のシリコンラバーヒーターと断熱材の上面図である。
【図5】図1のシリコンラバーヒーターと断熱材の斜視図である。
【図6】真空比例開閉弁の弁座をシリコンラバーヒーターで加熱する態様の一例を示した断面図である。
【図7】図2の真空比例開閉弁の外観を示した斜視図である。
【図8】図2のシリコンラバーヒーターと断熱材の上面図である。
【図9】図3のシリコンラバーヒーターと断熱材の斜視図である。
【図10】真空比例開閉弁の弁座とフランジ部を含んだボディの断面図である。
【図11】真空比例開閉弁の弁座の平均温度とアンダーシュートの値の関係を示した図である。
【図12】真空比例開閉弁の飛出しストロークとアンダーシュートの値の関係を示した図である。
【図13】真空比例開閉弁の弁座の平均温度と真空比例開閉弁の飛出しストロークとの関係を示した図である。
【図14】真空比例開閉弁が遮断状態にあるときの断面図である。
【図15】本発明の実施の形態の真空圧力制御システムの概略を示したブロック図である。
【図16】CVD装置及びその排気系の概要を示した図である。
【符号の説明】
10 反応室
13 真空ポンプ
14、15 真空圧力センサー
16 真空比例開閉弁
45 真空比例開閉弁の弁体
47 真空比例開閉弁の弁座
49 真空比例開閉弁のボディ
50 真空比例開閉弁の弁体に設けられたOリング
58 真空比例開閉弁のボディのフランジ部分
51A、51B シリコンラバーヒーター

Claims (1)

  1. 真空容器と真空ポンプとを接続する配管上にあって開度を変化させることにより前記真空容器内の真空圧力を変化させる真空圧力制御弁において、
    中空状の本体部の一端に形成された、径が縮小する径縮小部と、小径中空状のフランジ部と、
    前記径縮小部の内側表面に形成された弁座と、
    前記フランジ部分に取り付けられたヒーターとを有することを特徴とする真空圧力制御弁。
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