JP3604558B2 - プラットホーム用可動柵 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、駅のプラットホームに設置して、乗客の線路側への転落事故及び列車との接触事故を防止するプラットホーム用可動柵に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より駅のプラットホームでは、例えば通過列車の風圧により、乗客が線路側に転落する等の不測の事故を防止するために、プラットホームの床面の線路側に接近する箇所に固定柵と可動柵を設置している。
この可動柵は、プラットホームの床面上に固定設置される戸袋と、この戸袋内より進退移動する扉体と、を備えるスライド型のものである。可動柵は、列車が定位置に停車したときの列車の乗降口とこの可動柵の扉体が開閉するホーム側の乗降口とが一致するようにプラットホームの床面上に複数台設置され、列車の乗降口扉と連動して扉体を後退及び前進移動させてホーム側の乗降口を開閉し、列車に対しての乗降を可能にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、例えば列車火災等の非常時には、列車を駅に緊急停止させることがあり、この場合、列車が必ずしも定位置に停車するとは限らず、従って、列車側の乗降口とプラットホーム上に設置した可動柵の乗降口とが一致しないことがある。
ところが、可動柵はプラットホームの床面の線路側に接近する箇所に設置されているので、緊急停止した列車の乗降口と可動柵の乗降口とが一致していない場合には、列車の乗降口がプラットホーム上の可動柵の戸袋によって塞がれてしまい、乗客が列車内に閉じ込められて脱出できない事態が発生する恐れがある。
【0004】
本発明は、非常時において、停車した列車側の乗降口とプラットホーム上に設置した可動柵の乗降口とが一致しない場合に、列車内の乗客が自力で迅速にプラットホーム上に脱出することができるプラットホーム用可動柵を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、鉄道車両に乗降するためのプラットホームの床面上に設けられる戸袋と、前記戸袋内より進退移動して乗降口を開閉する扉体と、を有するプラットホーム用可動柵において、前記戸袋は、前記乗降口と反対側の部分が軸部を中心として旋回自在に設けられ、操作部の操作によって係止を解除可能な係止機構によって前記旋回が係止されるものである。
【0006】
第2の発明は、第1の発明の前記係止機構が、前記操作部の解除動作を機械的に伝達する可撓性を有する線状部材を介して前記操作部と連結されているものである。
【0007】
第3の発明は、第1の発明の前記操作部が、押しボタン式操作部であって、前記戸袋の線路側の側面に設けられているものである。
【0008】
第4の発明は、第1の発明の前記操作部が、押しボタン式操作部であって、押し込まれる前の係合位置で前記係止機構に設けられている係合部と係合し、押し込まれた非係合位置で前記係合部から外れて前記係止機構による前記戸袋の旋回の係止を解除する押しボタンを有するものである。
【0009】
第5の発明は、鉄道車両に乗降するためのプラットホームの床面上に設けられる戸袋と、前記戸袋内より進退移動して乗降口を開閉する扉体と、を有するプラットホーム用可動柵において、前記戸袋の前記乗降口と反対側の部分に設けられ前記戸袋を旋回自在に支持する軸部と、前記床面上に設置され係止部を有する受け台、及び操作部の操作によって前記係止部に係合する係合位置と前記係止部から離脱する離脱位置とに移動する前記戸袋に設けられている被係止部、を有する係止機構と、を具備するものである。
【0010】
第6の発明は、鉄道車両に乗降するためのプラットホームの床面上に設けられる戸袋と、前記戸袋内より進退移動して乗降口を開閉する扉体と、を有するプラットホーム用可動柵において、前記戸袋の前記乗降口と反対側の部分に設けられ前記戸袋を旋回自在に支持する軸部と、前記床面上に設置され係止孔を有する受け台、及び操作部の操作によって前記係止孔に係合する係合位置と前記係止孔から離脱する離脱位置とに移動する前記戸袋に設けられている係止棒、を有する係止機構と、を具備するものである。
【0011】
第7の発明は、第6の発明の前記受け台の係止孔が、テーパ孔部を有し、前記係止棒が、前記係合位置で前記テーパ孔部に嵌合するテーパ軸部を有するものである。
【0012】
第8の発明は、第7の発明において、前記係止棒のテーパ軸部を前記受け台のテーパ孔部に押し付けるばねを有するものである。
【0013】
第9の発明は、第6の発明の前記係止棒に、前記操作部の操作によって折曲する一対のリンク部材が連結し、前記一対のリンク部材が前記係止棒の軸線に沿って伸びる状態で前記係止棒が前記受け台の係止孔に係合し、前記一対のリンク部材が折れ曲がる状態で前記係止棒が前記受け台の係止孔から離脱するものである。
【0014】
第10の発明は、第6の発明の前記係止機構が、前記戸袋が閉位置で前記係止棒の保持を解除して前記係止棒の前記離脱位置から前記係合位置への下方移動を可能とし、前記戸袋の前記閉位置以外の開位置で前記係止棒を前記離脱位置で保持する保持機構を有するものである。
【0015】
第11の発明は、鉄道車両に乗降するためのプラットホームの床面上に設けられる戸袋と、前記戸袋内より進退移動して乗降口を開閉する扉体と、を有するプラットホーム用可動柵において、前記戸袋が、前記乗降口と反対側の部分が軸部を中心として旋回自在に設けられ、前記戸袋が閉位置で前記乗降口に向かう側の部分が前記床面上に設けられる受け台上に載置され、前記軸部には、前記戸袋の前記乗降口に向かう側の部分の前記受け台に掛かる荷重の調整を行う荷重調整機構を設けてなるものである。
【0016】
第12の発明は、第11の発明の前記戸袋が、前記乗降口に向かう側の部分に設けたブロック体を介して前記受け台上に載置されるものである。
第13の発明は、第12の発明の前記ブロック体が、合成樹脂材で形成されているものである。
第14の発明は、第12の発明において、前記戸袋が開位置から閉位置に至るときに前記ブロック体が前記受け台に当接した状態で前記ブロック体を上昇させる傾斜面を前記ブロック体及び前記受け台の両方又はいずれか一方に設けてなるものである。
【0017】
第15の発明は、第11の発明の前記受け台が、その周囲部に外側に向かって下降する傾斜面を有するものである。
第16の発明は、第11の発明の前記戸袋が、下端部が前記ブロック体よりも下方に位置し前記戸袋が閉位置から所定の開位置までの旋回範囲内で前記下端部が前記床面よりも上方に位置する車輪部を備えるものである。
第17の発明は、第11の発明の前記受け台が、係合溝を有し、前記戸袋が、前記係合溝に係合して前記戸袋の線路側への旋回を規制するストッパ体を備えるものである。
【0018】
本発明のプラットホーム用可動柵(以下、単に「可動柵」ということもある。)によると、プラットホームの床面上に設置され、プラットホーム上の乗客が例えば線路側に転落する等の不測の事故を防止することができる。そして、停車した鉄道車両の乗降口と可動柵の乗降口とが互いに対向する位置に可動柵を設置し、停車した鉄道車両の扉の開閉のタイミングに合わせてこの可動柵の扉体を進退移動させて可動柵の乗降口を開閉することにより、鉄道車両内の乗客がプラットホーム上に降りることができるし、プラットホーム上の乗客が鉄道車両内に乗り込むことができる。
【0019】
そして、操作部が操作されていない通常時では、戸袋が旋回しないように係止機構によって係止されており、戸袋の旋回によってプラットホーム上の乗客が線路側に転落しないようにすることができる。ただし、非常時に、停車した鉄道車両内の乗客がプラットホーム側に脱出する際には、その乗客は、操作部を操作することにより係止機構による戸袋旋回の係止を解除することができ、この係止の解除された戸袋を軸部を中心にして旋回させてプラットホーム側に脱出することができる。そして、戸袋は、乗降口と反対側の部分に軸部が設けられているので、戸袋及び扉体が鉄道車両と当接することなく戸袋をプラットホームの内側に向かって旋回させることができる。
【0020】
第2の発明によると、係止機構を解除するために、操作部を操作すると、操作部の解除動作が可撓性を有する線状部材によって伝達されて係止機構に到達し、これによって係止機構による戸袋旋回の係止を解除することができる。
【0021】
第3の発明によると、操作部を戸袋の線路側の側面に設けてあるので、鉄道車両内の乗客が線路側から操作部を操作することができ、操作部は押しボタン式であるので、押しボタンを押し込むことによって操作を行うことができる。
【0022】
第4の発明によると、押しボタン式操作部の押しボタンが押し込まれる前の係合位置で、操作部の押しボタンが係止機構に設けられている係合部と係合して、係止機構が戸袋の旋回を係止することができる。操作部の押しボタンが押し込まれた非係合位置で、押しボタンが係合部から外れて、係止機構による戸袋の旋回の係止を解除することができる。
【0023】
第5、第6の発明によると、操作部が操作されていない通常時では、戸袋に設けられている被係止部又は係止棒がプラットホームの床面に設けられている受け台の係止部又は係止孔に係合して戸袋が旋回しないように係止することができ、非常時に、操作部が操作されたときは、戸袋に設けられている被係止部又は係止棒が受け台の係止部又は係止孔から離脱して戸袋を軸部を中心にして旋回させて開放状態にすることができる。
【0024】
第7の発明によると、係止機構の係止棒に設けられているテーパ軸部が、受け台の係止孔に設けられているテーパ孔部に嵌合した状態で戸袋の旋回を係止する係止状態となり、この嵌合状態でテーパ軸部とテーパ孔部が密着する。
【0025】
第8の発明によると、テーパ軸部に直交する方向に外力が掛かると、テーパ軸部によりテーパ軸部(係止棒)がテーパ孔部(係止孔)から離脱する軸方向の分力が発生し、この軸方向の分力をばねによって吸収することができ、これにより、係止棒に掛かる衝撃を軽減することができる。
【0026】
第9の発明によると、操作部が操作される前の係止棒が係止孔に係合している係止状態では、一対のリンク部材が係止棒の軸線に沿って伸びた状態となっているので、係止棒に対して係止孔から離脱させる方向に力が掛かっても、その力が一対のリンク部材の略一直線上に並ぶ連結部に掛かり、係止孔からの係止棒の離脱を防止することができる。操作部を操作すると、伸びた状態の一対のリンク部材を折曲させることができ、これにより係止棒を係止孔から離脱させて係止を解除することができる。
【0027】
第10の発明の係止機構に設けられている保持機構よると、戸袋が閉位置にあるときは、係止棒の保持を解除して離脱位置にある係止棒が係合位置に移動可能として戸袋の旋回を係止する状態とすることができ、戸袋が開位置にあるときは、係止棒を離脱位置で保持することができる。
【0028】
第11の発明の荷重調整機構によると、閉位置にある戸袋の乗降口に向かう側の部分がプラットホームの床面上に設置された受け台上に掛かる荷重を調整することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明に係るプラットホーム用可動柵の一実施形態を各図を参照して説明する。各図に示す1は戸袋、2は扉体、3は操作部、4は係止機構である。
この実施形態のプラットホーム用可動柵(以下、単に「可動柵」と言うこともある。)5、5は、図1の平面図に示すように、鉄道車両である列車6に乗客が乗降するためのプラットホーム(以下、単に「ホーム」と言うこともある。)7の床面の線路側に一対で設けられている。そして、この一対の各可動柵5に設けられている扉体2が開閉する乗降口8は、列車6がプラットホーム7の側方の定位置に停車したときに、列車6の乗降口9とこの可動柵5、5の扉体2、2が開閉するホーム7側の乗降口8とが一致するようにプラットホーム7の床面上に複数台設置され(図1では、乗降口8と9が一致していない状態を示す。)、列車6の乗降口扉10と連動して扉体2、2を後退及び前進移動させてホーム7側の乗降口8を開閉し、列車6に対しての乗降を可能にしている。そして、非常の際に、列車6がプラットホーム7の定位置以外の位置で停車した場合(図1に示す場合)に列車6内の乗客がホーム7側に脱出する時には、乗客が操作部3を押す操作をすることにより、図1に一点鎖線で示すように、乗客が戸袋1、1をホーム7の内側に旋回させて開放することができ、この開放口11及び乗降口8より乗客がホーム7側に脱出することができるようにするものである。ただし、この一対で1組をなす可動柵5、5は、左右対称の形状及び構造をなす同等のものであるので、一方の可動柵5を説明して他方の可動柵5の説明を省略する。
【0030】
図3は、戸袋1の内部構造をホーム7側から見た図、図4(a)は戸袋1を図3のA−A方向から見た縦断面図であり、図4(b)は戸袋1を図3のB−B方向から見た縦断面図である。この戸袋1の内側に設けられている扉体2、この扉体2を進退駆動するためのモータ12、戸袋1をホーム7の床面に係止するための係止機構4、及びこの係止機構4を解除するための操作部3等は、戸袋1の枠体14に取り付けてあり、これにより、ホーム7の内側からホーム7の内側に向かう方の側板13を戸袋1から取り外すことにより、これら内部機構のメンテナンスや修理を行うことができるようになっている。
戸袋1は、図3及び図4に示すように、略矩形の平らな箱状体であり、枠体14に水平方向にリニアレール15を設けてある。このリニアレール15には、このリニアレール15に沿って移動自在なスライドブロック16を設けてあり、このスライドブロック16に扉体2を結合してある。これにより、扉体2は、図3の二点鎖線で示すように戸袋1内に収容された後退位置(乗降口8を開く位置)と、実線で示すように戸袋1の外側に突出する前進位置(乗降口8を閉じる位置)との間を進退移動可能となっている。
【0031】
そして、図3に示すように、モータ12の側方には互いに所定の間隔を隔てて駆動プーリ17と従動プーリ18を枠体14に設けてあり、この2つのプーリ17、18には環状のベルト19を掛けてある。駆動プーリ17は、モータ12によって正転及び逆転駆動され、これによりベルト19が所定方向及びそれと反対の方向に走行する。このベルト19には、図3及び図4に示すように、連結金具20を設けてあり、この連結金具20に扉体2が連結している。モータ12は、列車6の乗降口扉10と連動して駆動し、乗降口扉10が閉じると正転して戸袋1内に収容されている扉体2を前進移動させて乗降口8を閉じた状態にして停止し、乗降口扉10が開くと逆転して戸袋1から突出しているいる扉体2を後退移動させて乗降口8を開いた状態にして停止する。
【0032】
図3及び図4に示す21はガイドレールである。ガイドレール21は、扉体2がリニアレール15を中心にして揺動しないように係止するためのものである。つまり、ガイドレール21は、リニアレール15と平行して枠体14に設けてあり、断面形状がコ字形である。このガイドレール21の2つの側壁の内側にガイドローラ22を配置してあり、このガイドローラ22はガイドレール21に沿って移動自在である。
【0033】
また、戸袋1は、図1、図3、及び図5に示すように、乗降口8と反対側の部分に設けられている軸部23を中心にして旋回自在に支持されており、この軸部23を介してプラットホーム7の床面及びこの床面に固定設置されている固定柵24に設けられている。軸部23は、図5に示すように、下部軸25と上部軸26を備えている。
下部軸25は、回動自在に下部軸受27に支持されており、下部軸受27は床面に設けてある。この下部軸25は、高さ調整プラグ28の下面に穿設されている凹部28aに嵌合しおり、この高さ調整プラグ28は調整ナット29に螺合している。調整ナット29は、取付け部材30を介して戸袋1と結合している。戸袋1の重量は、下部軸受27で支持している。
【0034】
高さ調整プラグ28と調整ナット29は、戸袋1の高さ調整機構31を構成している。この高さ調整機構31は、工具を使用して高さ調整プラグ28を回転させることにより、高さ調整プラグ28に螺合する調整ナット29をねじ機構により昇降させることができ、これにより、戸袋1の高さを粗調整することができる。
【0035】
上部軸26は、軸方向に移動自在であって回動自在に上部軸受32に支持されており、下端部がソケット33の内孔に螺合してこのソケット33と結合している。ソケット33は、取付け部材34を介して戸袋1と結合している。そして、この上部軸26及びソケット33には荷重調整機構35を設けてある。
荷重調整機構35は、図3に示す戸袋1の乗降口8側の端部の下面に設けてあるブロック体36を介して受け台37に掛かる戸袋1の重量を微調整するためのものであり、荷重調整ボルト38を備えている。
荷重調整ボルト38は、ソケット33と上部軸26に設けられている貫通孔に挿通しており、先端部が戸袋1に設けられている取付け部材34に設けられている雌ねじ34aに螺合している。この荷重調整機構35は、荷重調整ボルト38を回転させることにより、この荷重調整ボルト38に螺合する取付け部材34及び戸袋1の上部をねじ機構により上部軸26に接近させる方向、又は上部軸26から離れる方向に移動させることができ、これにより、戸袋1の乗降口8側の端部を少し持ち上げることができるし、少し下げることもできる。このように、戸袋1の乗降口8側の端部の高さの微調整を行うことにより、受け台37に掛かる戸袋1の重量の微調整を行うことができる。
この高さ調整機構31と荷重調整機構35が請求項11に記載の荷重調整機構35を構成している。
【0036】
次に、戸袋1が軸部23を中心にして旋回しないように、図1の実線で示す閉位置に係止するための係止機構4、及びこの係止機構4による戸袋1の旋回の係止を解除するための操作部3を説明する。図6は、係止機構4の係止棒(被係止部)39が下降移動して受け台37に設けられている係止孔(係止部)40に嵌合し、この係止棒39が戸袋1の旋回を係止している状態を示す部分拡大断面図である。
係止棒39は、図6に示すように、略短円柱形であり、戸袋1の枠体14に鉛直方向に設けられているガイド筒41の内孔に収容され、この内孔に沿って摺動自在に設けてある。この係止棒39の下端部には、先細りするテーパ軸部39aを形成してあり、このテーパ軸部39aを含む係止棒39の下端部が嵌合可能なテーパ孔部40aを有する係止孔40を係止座42に設けてある。係止座42は、受け台37に設けてあり、係止孔40に係止棒39が嵌合した状態で戸袋1が図1に示す閉位置となるように受け台37をプラットホーム7の床面にアンカーボルト43、・・・により締結してある。
【0037】
図6に示すように、係止棒39の上端部には下側連結棒44を結合してあり、この下側連結棒44の上端部は、上側連結棒45の下端部に穿設されている挿通孔45aに摺動自在に挿通している。そして、下側連結棒44の上端部には水平方向に連結ピン46を設けてあり、この連結ピン46は、上側連結棒45の下端部に穿設した水平孔45bに挿通している。この水平孔45bは、係止棒39が係止孔40に嵌合した状態で、水平孔45bの上側の内面と連結ピン46の上側の外面との間に隙間が存在し、水平孔45bの下側の内面と連結ピン46の下側の外面との間に隙間が存在している。そして、係止棒39の上面と上側連結棒45の下面との間に圧縮ばね47を設けてあり、この圧縮ばね47の力によって係止棒39のテーパ軸部39aを係止孔40のテーパ孔部40aに押し付けて密着させている。これにより、テーパ軸部39aとテーパ孔部40aとががたつきなく係合し、その結果、列車6の通過時の風圧等の外力、及び扉体2が戸袋1より進退移動するときの振動によって戸袋1ががたつかないようにすることができる。
また、水平孔45bの上側の内面と連結ピン46の上側の外面との間に隙間が存在しているので、テーパ軸部39aに直交する水平方向に外力が掛かると、テーパ軸部39a(係止棒39)をテーパ孔部40a(係止孔40)から離脱させる上方向の分力が発生して係止棒39の上昇が許容され、そして、この上方向の分力を圧縮ばね47によって吸収することができるので、台風等による強風が戸袋1や扉体2に掛かって係止棒39に水平方向の大きな衝撃が掛かった場合でも、係止棒39に掛かる衝撃を圧縮ばね47により軽減して係止棒39を含む係止機構4の破壊を防止することができる。
【0038】
また、上側連結棒45は、ガイド筒41の内孔に収容され、この内孔に沿って摺動自在に設けてあり、この上側連結棒45の上端部には、一対のリンク部材48、49が連結している。この一対のリンク部材48、49の図6及び図7に示す下側のリンク部材49の下端部は、連結軸50を介して上側連結棒45と回動自在に連結しており、下側のリンク部材49の上端部は、連結軸51を介して上側のリンク部材48と回動自在に連結している。そして、上側のリンク部材48の上端部は、連結軸52を介して枠体14に設けられている支持台53に回動自在に連結している。図6に示すように、上側と下側のリンク部材48、49が一直線上に伸びた状態で、3つの連結軸50、51、52を通る直線がガイド筒41の内孔の略中心を通っている。なお、下側のリンク部材49にはストッパ54を設けてあり、上側と下側のリンク部材48、49が一直線上に伸びた状態でこのストッパ54が下側のリンク部材49と係合して、連結軸51が図6に示す位置から左側に旋回しないように止めている。
【0039】
また、連結軸51には、連結板55が回動自在に連結しており、この連結板55の左側端部がワイヤ56等の可撓性を有する線状部材を介して操作部3と連結している。このワイヤ56は、チューブ57内に収容してある。そして、連結板55の右側端部が引張りばね58を介して枠体14と連結している。図6に示す状態は、操作部3が操作されておらず、操作部3の押しボタン59が押し込まれていない状態(セット状態)である。このセット状態では、ワイヤ56の操作部3側の端部が押しボタン59と係合しており、これにより、連結板55が引張りばね58により引っ張られているが、一対のリンク部材48、49は一直線状に伸びた状態で止まっている。
【0040】
操作部3は、図3に示すように、戸袋1の枠体14等に設けてあり、そして図2に示すように、押しボタン59は、線路側から操作できるように線路側の側板60に設けてある。この押しボタン59を手動で押し込む操作をすることにより係止機構4を解除することができる。図9(a)は、ロッド61に設けられている係合溝62の縁部62aが押しボタン59と係合している状態を示す図であり、この状態で戸袋1の旋回が係止機構4の係止棒39により係止されている。図9(b)は、ロッド61に設けられている係合溝62の縁部62aが押しボタン59から外れてロッド61が左側に移動している状態を示す図であり、この状態で係止機構4が解除(係止棒39が係止孔40から離脱している。)されており、戸袋1の旋回が可能となっている。図10は、図9(a)に示す押しボタン59の部分をC−C方向から見た拡大断面図である。図9及び図10に示すように、押しボタン59は、押え部63が側板60に設けられている小孔64に挿通していて線路側に突出しており、基端部側の膨大部65が側板60に設けれている操作部枠体66内に収容されている。そして、この押しボタン59は、2つの戻しばね67、67によって押え部63が線路側に突出するように付勢されている。
また、この押しボタン59の膨大部65の図9に示すストッパ68側の側壁には、図10に示すように、大径部69と小径部70とからなる長孔の係合孔71を穿設してあり、押しボタン59のワイヤ56側の側壁には、ロッド61が通る大きさの開口部を形成してある。
【0041】
ロッド61は、操作部枠体66に穿設されている3つの挿通孔72及び押しボタン59の係合孔71に挿通されて操作部枠体66に支持されており、左側端部が連結金具73を介してワイヤ56の端部と連結している。そして、ロッド61の略中央部には係合溝62を設けてあり、ロッド61の右側端部にはクッション用ゴム74とストッパ68を設けてある。75は把手である。
なお、ロッド61の外径は係合孔71の大径部69よりも少し小さく形成してあり、押しボタン59を押し込んだ状態(図9(b)に示す解除状態)で大径部69の中心が3つの挿通孔72の中心を通る直線上に位置し、これにより、この押しボタン59を押し込んだ状態で、ロッド61はこれら3つの挿通孔72及び大径部69の内側に挿通してロッド61の長さ方向の移動が自在となる。
そして、ロッド61の係合溝62の部分の外径は係合孔71の小径部70よりも少し小さく形成してあり、図10に示すように、押しボタン59が戻しばね67、67により押し戻されて突出した状態(図9(a)に示すセット状態)で小径部70の中心が3つの挿通孔72の中心を通る直線上に位置し、これにより、ロッド61の係合溝62を形成する縁部(請求項4に記載の係合部)62aが押しボタン59の小径部70を形成する縁部70aと係合し、ロッド61の図9(a)における左方向の移動を係止することができる。
【0042】
つまり、図9(a)及び図10に示すように、押しボタン59が戻しばね67、67によって押し戻されたセット状態では、係止機構4の引張りばね58がワイヤ56の一方の端部を引っ張っているが、ワイヤ56の他方の端部が押しボタン59によって係止されている。そして、このセット状態で図6に示すように、一対のリンク部材48、49は一直線状に伸びた状態となっており、係止棒39が係止孔40に嵌合しているので、係止棒39が戸袋1の旋回を係止し、これにより、戸袋1を開放することができない。
次に、図10に示す押しボタン59を押し込むと、ロッド61が挿通孔72、・・・及び押しボタン59の係合孔71の大径部69を通り、ロッド61の長さ方向に沿って移動自在となるので、ワイヤ56が係止機構4の引張りばね58により引っ張られて、図8(b)に示すように、一対のリンク部材48、49が連結軸51を中心にして回動して折曲し、係止棒39が係止孔40から離脱する離脱位置に上昇する。これにより、係止棒39による戸袋1の旋回の係止を解除することができ、戸袋1をホーム7の内側に向かって旋回させて開放することができる。
【0043】
次に、受け台37を説明する。受け台37は、図1、図6、及び図7に示すように、戸袋1が線路と略平行する閉位置にある状態で戸袋1の乗降口8側の下端部と対向するようにプラットホーム7の床面に設置してある。受け台37は、各図に示すように、略矩形の平板状に形成してあり、外周部に外側に向かって比較的緩やかに下降傾斜する傾斜面16を形成してある。そして、受け台37の略中央部には、上方に開口する係止孔40が形成されている係止座42を設けてある。そして、この受け台37には、戸袋1の下面に設けられているストッパ体77と係合可能な係止溝78を設けてある。この係止溝78は、戸袋1を閉方向に旋回させたときに戸袋1を所定の閉位置に係止するためのものである。
【0044】
この受け台37によると、外周部に外側に向かって下降する傾斜面76を設けた構成であるので、戸袋1を開位置に旋回移動させて列車6内の乗客がプラットホーム7側に避難する際に、受け台37によってつまずくこと無く安全に避難させることができる。
【0045】
次に、係止機構4に設けられている保持機構79を説明する。保持機構79は、保持ばね80と切換ピン81を備えている。
保持ばね80は、図6に示すように板ばねであり、ガイド筒41の側方の枠体14に基端部をボルトで締結してあり、切換ピン81の昇降移動により、この切換ピン81によって保持ばね80の先端部が押し上げられたり、保持ばね80のばね力で下がった位置に戻るようになっている。
切換ピン81は、下側部81aの外径を上側部81bの外径よりも小さく形成してあり、大径の上側部81bがガイド筒41の側方の枠体14に形成されている挿通孔82、83に挿通しており、小径の下側部81aが挿通孔83と連通する小孔84に挿通している。切換ピン81は、上下方向に昇降自在であり、戸袋1が図1、図6、及び図8(a)に示す閉位置にある状態で、下端部が受け台37の上面に支持されて上昇位置にあり、上端部が保持ばね80の先端部を押し上げている。このように、切換ピン81が保持ばね80の先端部を押し上げた状態では、保持ばね80の先端部が下側のリンク部材49及び上側連結棒45と非接触の状態であり、係止孔40から離脱して離脱位置にある係止棒39が係止孔40に嵌合する係合位置に下降移動することを許容する。
【0046】
そして、図8(b)に示すように、操作部3の押しボタン59が押されて解除状態となると、引張りばね58が一対のリンク部材48、49を折曲させ、これにより係止棒39が離脱位置に引き上げられる。
そして、係止棒39が係止孔40から離脱すると、図8(c)に示すように、戸袋1を軸部23を中心にして旋回させることができ、戸袋1を開方向に旋回させると、切換ピン81の下端部が受け台37の上面から外れて、切換ピン81が下降移動して大径の上側部81bの下縁が挿通孔83と小孔84の段部84aに当接する下降位置に停止する。ただし、切換ピン81の下側部81aは、下降位置にある状態でも、その下端部が床面に接触しない長さである。切換ピン81が下降位置に下降すると、保持ばね80の先端部が保持ばね80の力で下がった位置に戻り、その先端部が上側連結棒45に設けられている保持溝85に係合してこの上側連結棒45、下側連結棒44、及び係止棒39を離脱位置に保持して下降することを防止することができる。
そして、保持ばね80が係止棒39を離脱位置に保持する状態(図8(c)に示す状態)で戸袋1を開位置から閉位置に旋回させると、図8(b)に示すように、切換ピン81の下端部が受け台37の対応する傾斜面76と接触しながら上昇して受け台37の上面で支持され、切換ピン81の上端部が保持ばね80の先端部を押し上げてその先端部が保持溝85から外れる。この状態で、操作部3のロッド61に設けてある把手75を持って係止機構4の引張りばね58の力に抗して把手75(ロッド61)を引くことにより、図9(a)に示すようにセット状態にすることができ、係止棒39を係止孔40と嵌合する係合位置に下降させることができる(図8(a))。
【0047】
次に、ブロック体36を説明する。ブロック体36は合成樹脂製であり、図6及び図13(a)に示すように、係止棒39と間隔を隔てて戸袋1の下面に突設してある。このブロック体36の下面は、戸袋1が所定の閉位置にある状態で受け台37の上面と当接し、戸袋1の乗降口8側の端部の重量がこのブロック体36を介して受け台37に掛かっている。そして、このブロック体36は、図13(b)に示すように、戸袋1を開位置から閉位置に向かう方向に旋回させたときに、受け台37に向かう側の側面の下部に傾斜面36aを形成してある。そして、このブロック体36の下面の床面に対する高さは、戸袋1が開方向に旋回してブロック体36が受け台37から外れた状態でこのブロック体36の下面が床面と接触しない高さにしてある。
【0048】
ブロック体36によると、閉位置にある戸袋1がブロック体36を介して受け台37上に載置され、戸袋1が受け台37と直接接触しないので、戸袋1と受け台37との接触による戸袋1の傷付きを防止することができる。そして、ブロック体36を戸袋1側に設けたことにより、受け台37がブロック体36によって突出することがなく、乗客がブロック体36でつまづかず安全に非難させることができる。また、合成樹脂製のブロック体36は摩擦係数が比較的小さいので、ブロック体36を介して受け台37上に載置された戸袋1を比較的小さい力で閉位置から開位置に開放することができる。
そして、このブロック体36の傾斜面36aによると、戸袋1が開位置から閉位置に至るときに、図13に示すように、ブロック体36の傾斜面36aが受け台37の傾斜面76に案内され、ブロック体36と共に戸袋1の乗降口8側の部分が徐々に上昇して所定の閉位置に旋回移動するので、乗降口8側の部分が垂れ下がった戸袋1を閉位置に滑らかに旋回移動させることができる。そして、戸袋1を閉じる際におけるブロック体36及び受け台37の傷付きを防止することができる。
なお、図13に示す88は、合成樹脂製の補助ブロック体である。補助ブロック体88は、図13(b)に示すように、ブロック体36が受け台37から外れる位置に戸袋1が旋回したときに、戸袋1と受け台37との間に介在して戸袋1の下面が受け台37の上面に当接しないようにするものである。
【0049】
次に、ストッパ体77を説明する。ストッパ体77は、図6に示すように、切換ピン81と間隔を隔てて戸袋1の下面に突設してある。このストッパ体77は、戸袋1を閉方向に旋回させたときに、図12に示すように、受け台37の係止溝78の縁部と当接して戸袋1を所定の閉位置に確実に係止するためのものである。これにより、戸袋1が線路側に旋回し過ぎることを防止することができる。このストッパ体77もブロック体36と同様に、戸袋1が開方向に旋回してブロック体36が受け台37から外れた状態でストッパ体77の下面が床面と接触しない高さにしてある。
【0050】
次に、車輪部86を説明する。車輪部86は、図6に示すように、戸袋1が閉位置にある状態で受け台37から外れた位置に設けてあり、回動自在に軸受により支持されている車輪87を有している。この車輪87は、その回転の中心軸87aが戸袋1の長さ方向と平行しており、車輪87の下端部がブロック体36及びストッパ体77の下面よりも下方に位置すると共に、戸袋1が閉位置から所定の開位置までの旋回範囲内で車輪87の下端部が床面よりも上方に位置している。
【0051】
この実施形態のプラットホーム用可動柵は、プラットホーム7の床面がホーム7の内側から線路側に向かって下降傾斜する水勾配を有する場合に適用することができるようにしたものである。即ち、戸袋1が閉位置にある状態では、図6に示すように、車輪87の下端部がプラットホーム7の床面よりも上方に位置して、戸袋1の乗降口8側の部分がブロック体36を介して受け台37上に載置されている。そして、係止機構4が解除された状態で、閉位置にある戸袋1に開方向の力を掛けると、所定の開位置までの旋回範囲内では車輪87が床面に接触すること無く滑らかに旋回させることができ、戸袋1を更に開放すると、水勾配によって床面が車輪87に接近してきて当接するが、車輪87が床面上を走行するので戸袋1と床面とが直接接触することがなく、従って、両者を傷付けることなく戸袋1をスムースに開放することができる。
【0052】
上記のように構成したプラットホーム用可動柵5によると、操作部3が操作されていないセット状態(通常状態)では、戸袋1が開方向及び閉方向のどちらの方向にも旋回しないように係止機構4によって係止されていること、及びストッパ体77によって係止されていることにより、戸袋1の旋回によってプラットホーム7上の乗客が線路側に転落しないようにすることができる。
そして、例えば列車火災等の非常時に、列車6に設けられている乗降口9がプラットホーム7上の可動柵5の戸袋1と対向する位置で列車6が緊急停止した場合に、列車6内の乗客がプラットホーム7側に脱出する際には、列車6側の乗客自身が操作部3の押しボタン59を押し込む操作をすることにより係止機構4による戸袋1の旋回の係止を道具無しで簡単に、しかも速やかに解除することができる(図8(b)参照)。そして、乗客自身がこの係止の解除された戸袋1を、図1に一点鎖線で示すように、軸部23を中心にして旋回させて、その開放口11及び乗降口8を通ってプラットホーム7側に速やかに脱出することができる。そして、戸袋1は、乗降口8と反対側の部分に軸部23が設けられているので、戸袋1及び扉体2が列車6と当接することなく戸袋1をプラットホーム7の内側に向かって安全に旋回させることができる。
【0053】
そして、操作部3のロッド61と係止機構4の連結板55とを、可撓性を有するワイヤ56を介して連結した構成としているので、列車6側の乗客が操作し易いように、戸袋1の線路側の側板60の適切な位置に押しボタン59を設けることができる。これにより、列車6側の乗客が簡単でしかも迅速に操作部3を操作して可動柵5の戸袋1を開放することができる。
【0054】
操作部3は、図10に示すように、ロッド61と係合する係合位置にある押しボタン59を押し込んで非係合位置にすることによって、この押しボタン59と係合する係止機構4のロッド61の係合溝62の縁部62aがこの押しボタン59から外れて係止機構4による戸袋1の旋回の係止を解除することができる。従って、乗客が係止機構4の解除操作を簡単にしかも確実に行うことができ、その結果、列車6内の乗客がプラットホーム7側に速やかに脱出することができる。そして、操作部3の構造が簡単であり故障し難く、そして、操作部3に電気回路が不要であり、非常時に停電しても操作を確実に行うことができる。
【0055】
受け台37は、図6に示すように、プラットホーム7の床面に設置することにより、戸袋1に設けられている係止棒39を係合させるための係止孔40をその床面に設けることができるので、プラットホーム7の床面に直に係止孔40を形成する工事をする場合と比較して、この可動柵5の設置工事を簡単に短時間で済ませることができる。
そして、係止棒39が係止孔40に係合した状態で戸袋1の旋回を係止する係止状態となるので、この係止棒39と係止孔40によって戸袋1の旋回を確実に係止することができ、列車6の通過時に発生する風圧等の外力が掛かっても係止状態を確実に保持することができる。
【0056】
係止機構4の係止棒39に設けられているテーパ軸部39aは、図6に示すように、受け台37の係止孔40に設けられているテーパ孔部40aに嵌合して両者が互いに密着した状態で戸袋1の旋回を係止する係止状態となり、更に、ばねによって係止棒39を係止孔40に押し付けている構成であるので、テーパ軸部39aとテーパ孔部40aとががたつきなく係合し、これによって、列車6の通過時の風圧等の外力、及び扉体2が戸袋1より進退移動するときの振動によって戸袋1ががたつかないようにすることができる。
【0057】
図6に示すように、ばね47によって係止棒39を係止孔40に押し付ける構成であるので、テーパ軸部39aに直交する方向に外力が掛かると、テーパ軸部39a(係止棒39)がテーパ孔部40a(係止孔40)から離脱する軸方向の分力が発生するが、この軸方向の分力をばね47によって吸収することができる。これにより、台風等による強風が戸袋1や扉体2に掛かって係止棒39に大きな衝撃が掛かった場合でも、係止棒39に掛かる衝撃をばね47により軽減して係止棒39を含む係止機構4の破壊を防止することができる。
【0058】
図6に示すように、操作部3の押しボタン59が押し込まれる前の係止棒39が係止孔40に係合している係止状態では、係止棒39に対して係止孔40から離脱させる上方向に力が掛かっても、その力が一対のリンク部材48、49の略一直線上に並ぶ連結軸50、51、52に掛かり、一対のリンク部材48、49が折曲することがなく、従って、係止孔40からの係止棒39の離脱を確実に防止することができる。そして、伸びた状態の一対のリンク部材48、49は、比較的小さい力で折曲させることができるので(図8(b)参照)、押しボタン59を比較的小さい力で押し込むことができ、これにより、引張りばね58のばね力により係止棒39を係止孔40から確実、かつ、速やかに離脱させて係止状態を解除することができる。
【0059】
係止機構4に設けられている保持機構79よると、戸袋1が開位置にあるときは、図8(c)に示すように、係止棒39を離脱位置で保持する構成であるので、戸袋1が開位置の状態で操作部3の押しボタン59を押し込む操作をしても係止棒39が下降することがなく、これにより、開位置にある戸袋1を閉位置に旋回させる際に、係止棒39によって床面や受け台37を係止棒39によって傷付けることがないし、係止棒39の損傷を防止することができる。
【0060】
荷重調整機構35及び高さ調整機構31によると、閉位置にある戸袋1の乗降口8に向かう側の部分がブロック体36を介して受け台37上に載置されている状態にすることにより、扉体2の進退移動によって戸袋1が振動することを抑制することができ、しかも、受け台37に掛かる戸袋1の荷重を調整することにより、閉位置にある戸袋1を適切な小さい力で開放できるようにすることができる。
【0061】
ただし、上記実施形態のプラットホーム用可動柵5、5は、図1に示すように、扉体2を備える戸袋1を左右一対として設けた両開きの構成としたが、何れか一方の可動柵5を省略し、この省略した可動柵5の代わりに固定柵を設けた片開きの構成としてもよい。
そして、図13に示すように、受け台37に傾斜面76を設けると共に、ブロック体36に傾斜面36aを設けた構成としたが、何れか一方の傾斜面76又は36aを省略してもよい。
【0062】
【発明の効果】
本発明によると、操作部を操作することにより係止機構による戸袋旋回の係止を解除することができる構成としたので、鉄道車両に設けられている乗降口がプラットホーム上の可動柵の戸袋と対向する位置で鉄道車両が緊急停止した場合でも、鉄道車両側の乗客自身が操作部を操作することにより係止機構による係止を道具無しで簡単に解除することができ、これによって、乗客自身が戸袋を開放する側に旋回させて迅速にプラットホーム上に脱出することができる。
【0063】
第2の発明によると、操作部と係止機構とを、操作部の解除動作を係止機構に機械的に伝達する可撓性を有する線状部材を介して連結した構成としているので、鉄道車両側の乗客が操作し易い適切な位置に操作部を設けることができる。これにより、鉄道車両側の乗客が簡単でしかも迅速に操作部を操作して可動柵の戸袋を開放することができる。
【0064】
第3の発明によると、操作部を戸袋の線路側の側面に設けてあるので、鉄道車両内の乗客が線路側から操作部を簡単に見つけることができ、速やかに操作ができる。そして、操作部は押しボタン式であるので、操作動作を簡単にしかも確実に行うことができ、その結果、鉄道車両内の乗客がプラットホーム側に速やかに脱出することができる。
【0065】
第4の発明は、係合位置にある押しボタンを押し込んで非係合位置にすることによって、この押しボタンと係合する係止機構の係合部がこの押しボタンから外れて係止機構による戸袋の旋回の係止を解除する構成である。従って、操作部の構造が簡単であり故障し難く、そして、操作部に電気回路が不要であり、非常時に停電しても操作を確実に行うことができる。
【0066】
第5、第6の発明によると、プラットホームの床面に受け台を設置することにより、戸袋に設けられている被係止部又は係止棒を係合させるための係止部又は係止孔をその床面に設けることができるので、プラットホームの床面に直に係止部又は係止孔を形成する工事をする場合と比較して、この可動柵の設置工事を簡単に短時間で済ませることができる。
そして、第6の発明では、係止棒が係止孔に係合した状態で戸袋の旋回を係止する係止状態となるので、戸袋の旋回を確実に係止することができ、鉄道車両の通過時に発生する風圧等の外力が加わっても係止状態を確実に保持することができる。
【0067】
第7の発明によると、係止機構の係止棒に設けられているテーパ軸部が、受け台の係止孔に設けられているテーパ孔部に嵌合して両者が互いに密着した状態で戸袋の旋回を係止する係止状態となる構成であるので、テーパ軸部とテーパ孔部とががたつきなく係合し、これによって、鉄道車両通過時の風圧等の外力、及び扉体が戸袋より進退移動するときの振動によって戸袋ががたつかないようにすることができる。
【0068】
第8の発明によると、テーパ軸部に直交する方向に外力が掛かると、テーパ軸部(係止棒)がテーパ孔部(係止孔)から離脱する軸方向の分力が発生し、この軸方向の分力をばねによって吸収することができるので、台風等による強風が戸袋や扉体に掛かって係止棒に大きな衝撃が掛かった場合でも、係止棒に掛かる衝撃をばねにより軽減して係止棒を含む係止機構の破壊を防止することができる。
【0069】
第9の発明によると、操作部が操作される前の係止棒が係止孔に係合している係止状態では、係止棒に対して係止孔から離脱させる方向に力が掛かっても、その力が一対のリンク部材の略一直線上に並ぶ連結部に掛かり、係止孔からの係止棒の離脱を確実に防止することができる。そして、伸びた状態の一対のリンク部材は、比較的小さい力で折曲させることができるので、操作部を比較的小さい力で操作して係止棒を係止孔から確実、かつ、速やかに離脱させて係止を解除することができる。
【0070】
第10の発明の係止機構に設けられている保持機構よると、戸袋が開位置にあるときは、係止棒を離脱位置で保持する構成であるので、戸袋が開位置の状態で操作部を操作しても係止棒が係合位置に下方移動することがなく、これにより、開位置にある戸袋を閉位置に旋回させる際に、係止棒によって床面や受け台を係止棒によって傷付けることがないし、係止棒の損傷を防止することができる。
【0071】
第11の発明の荷重調整機構によると、閉位置にある戸袋の乗降口に向かう側の部分がプラットホームの床面上に設置された受け台上に載置された状態にすることにより、扉体の進退移動によって戸袋が振動することを抑制することができ、しかも、受け台に掛かる戸袋の荷重を調整することにより、閉位置にある戸袋を適切な小さい力で開放できるようにすることができる。
【0072】
第12、第13の発明によると、閉位置にある戸袋がブロック体を介して受け台上に載置され、戸袋が受け台と直接接触しないので、戸袋と受け台との接触による戸袋の傷付きを防止することができる。そして、ブロック体を戸袋側に設けたことにより、受け台がブロック体によって突出することがなく、ブロック体が避難する乗客の障害物とならず、つまづかず安全に非難させることができる。また、第13の発明によると、合成樹脂製のブロック体は摩擦係数が比較的小さいので、ブロック体を介して受け台上に載置された戸袋を比較的小さい力で閉位置から開位置に開放することができる。
【0073】
第14の発明によると、戸袋が開位置から閉位置に至るときに、ブロック体及び受け台の両方又はいずれか一方に設けた傾斜面に沿ってブロック体と共に戸袋の乗降口側の部分が上昇して閉位置に旋回移動するので、乗降口側の部分が垂れ下がった戸袋を閉位置に滑らかに旋回移動させることができる。そして、戸袋を閉じる際にブロック体及び受け台の傷付きを防止することができる。
【0074】
第15の発明によると、受け台の外周部に外側に向かって下降する傾斜面を設けた構成であるので、戸袋を開位置に旋回移動させて乗客がプラットホーム側に避難する際に、受け台によってつまずくこと無く安全に避難させることができる。
【0075】
第16の発明に係るプラットホーム用可動柵は、プラットホームの床面が線路側に向かって下降傾斜する水勾配を有する場合に適用すると特に有効である。即ち、戸袋が閉位置にある状態では、車輪部の下端部がプラットホームの床面よりも上方に位置して、戸袋の乗降口側の部分が受け台上に載置されており、第11の発明と同等の効果を奏する。そして、閉位置にある戸袋に開方向の力を掛けると、所定の開位置までの旋回範囲内では車輪部が床面に接触すること無く滑らかに旋回させることができる。また、戸袋を更に開放すると、水勾配によって床面が車輪部に接近してきて当接するが、車輪が床面上を走行するので戸袋と床面とが直接接触することがなく、両者を傷付けることなく戸袋を開放することができる。
【0076】
第17の発明によると、戸袋を開位置から閉位置に旋回させると、閉位置で戸袋に設けられているストッパ体が受け台に設けられている係合溝に係合して、戸袋の線路側に向かう旋回を防止すると共に、戸袋を所定の閉位置に確実に止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るプラットホーム用可動柵の平面図である。
【図2】同実施形態の同可動柵を線路側から見た図である。
【図3】同実施形態の同可動柵の内部機構を示す切欠き断面図である。
【図4】(a)は同実施形態の同可動柵を図3のA−A方向から見た一部省略縦断面図、(b)は同実施形態の同可動柵を図3のB−B方向から見た一部省略縦断面図である。
【図5】同実施形態の同可動柵の軸部を示す部分拡大断面図である。
【図6】同実施形態の係止機構を示す部分拡大断面図である。
【図7】同実施形態の係止機構を側面方向から見た部分拡大断面図である。
【図8】同実施形態の係止機構を示す拡大断面図であり、(a)は係止棒が係止孔に嵌合している状態を示す拡大断面図、(b)は係止棒が係止孔から離脱した状態を示す拡大断面図、(c)は係止棒が係止孔から離脱して戸袋が開位置にある状態を示す拡大断面図である。
【図9】同実施形態の操作部を示す拡大正面図であり、(a)は操作される前のセット状態を示す拡大正面図、(b)は操作された後の解除状態を示す拡大正面図である。
【図10】同実施形態の押しボタンを図9(a)のC−C方向から見た部分拡大断面図である。
【図11】同実施形態の受け台の拡大平面図である。
【図12】同実施形態のストッパ体が係止溝に当接している状態を示す部分拡大断面図である。
【図13】同実施形態のブロック体を示す拡大断面図であり、(a)はブロック体が受け台の上面に乗り上げた状態を示す拡大断面図、(b)はブロック体が受け台の傾斜面と当接する状態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 戸袋
2 扉体
3 操作部
4 係止機構
5 プラットホーム用可動柵
6 列車
7 プラットホーム
8 可動柵の乗降口
9 列車の乗降口
10 列車の乗降口扉
11 開放口
31 高さ調整機構
35 荷重調整機構
36 ブロック体
37 受け台
Claims (14)
- 鉄道車両に乗降するためのプラットホームの床面上に設けられる戸袋と、前記戸袋内より進退移動して乗降口を開閉する扉体と、を有するプラットホーム用可動柵において、
前記戸袋は、前記乗降口と反対側の部分が軸部を中心として旋回自在に設けられ、前記戸袋の前記乗降口側の端部にはプラットホームの床面に形成された係止孔に進退可能に挿通される係止棒を含む係止機構が設けられ、前記戸袋の前記鉄道車側の面の上部に前記係止機構における前記係止棒の進退を制御する操作部が設けられていることを特徴とするプラットホーム用可動柵。 - 前記係止機構は、前記操作部の動作を機械的に伝達する可撓性を有する線状部材を介して前記操作部と連結されている請求項1記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記操作部は押ボタン式操作部であって、押ボタンが押し込まれる以前の係止位置で前記係止機構における係止棒を前記係止孔に挿入された状態に維持し、前記押ボタンが押し込まれた解除位置で前記係止機構における係止棒を前記係止孔から抜去させて前記戸袋の旋回の係止を解除させることを特徴とする請求項1記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記プラットホームの床面に受け台が形成され、この受け台に前記係止孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記受け台の係止孔は、テーパ孔部を有し、前記係止棒は、このテーパ孔部に篏合するテーパ軸部を有することを特徴とする請求項4記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記係止機構は、前記係止棒のテーパ軸部を前記受け台の係止孔のテーパ孔部に押し付けるばねを有することを特徴とする請求項5記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記係止棒の上端は前記操作部の操作によって折曲する一対のリンク部材に連結され、前記一対のリンク部材が前記係止棒の軸線に沿って伸びる状態で前記係止棒が前記係止孔に係合し、前記一対のリンク部材が折れ曲がる状態で前記係止棒が前記係止孔から離脱することを特徴とする請求項1記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記係止機構は、前記戸袋が閉位置で前記係止棒の保持を解除して前記係止棒の前記離脱位置から前記係合位置への下方移動を可能とし、前記戸袋が前記閉位置以外の開位置で前記係止棒を前記離脱位置に保持する保持機構を有する請求項1記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記戸袋の下面の前記乗降口に接近した部分に、前記戸袋が閉位置にあるときに前記受け台との間に介在するブロック体を設けたことを特徴とする請求項4記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記ブロック体は、合成樹脂材で形成されていることを特徴とする請求項9記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記戸袋が開位置から閉位置に移動するときに前記ブロック体が前記受け台に当接した状態で前記ブロック体を前記受け台上へ上昇させる傾斜面を、前記ブロック体及び前記受け台の両方又はいずれか一方に設けとことを特徴とする請求項9記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記受け台は、その周囲部に外側に向って下降する傾斜面を有することを特徴とする請求項4記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記戸袋は、その閉位置においては下端部が前記ブロック体の下端よりも下方に位置し、かつ前記戸袋が閉位置から所定の開位置までの旋回範囲内では前記下端部が前記プラットホームの床面よりも上方に位置する車輪部を備えることを特徴とする請求項9記載のプラットホーム用可動柵。
- 前記受け台は、係合溝を有し、前記戸袋は、前記係合溝に係合して前記戸袋の線路側への旋回を規制するストッパ体を備えることを特徴とする請求項4記載のプラットホーム用可動柵。
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