JP3602819B2 - 新聞オフセット輪転機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエブを利用した新聞オフセット輪転機に関するものである。
【0002】
【従来技術】
オフセット輪転印刷機を用いた多色刷りの印刷では、印刷面に対する画像のズレがないようにすることが、鮮明で良好な印刷を得るための条件である。
【0003】
ところが、多色刷りの印刷では次のような問題点がある。ウエブを用いた輪転印刷機の場合、特に多色刷りのためのタワーユニット化傾向にある現在、印刷をする際にウエブの幅がウエブ自体の性質と印刷時の湿し水吸収度等とに関連して、いわゆるファンアウト現象が発生する。ファンアウト現象とは、機械中心に沿って走行する用紙がブランケット胴を通過する際に、横方向にわずかながら伸びるという現象をいう。このファンアウト現象により印刷面の図柄は1色ごとに走行紙の中心に向ってズレて印刷されることになる。この様な要因のほかにも見当ズレの原因としては、印刷時の様々な条件の変化、製版の誤差や機械製作上の誤差、刷版装着時の誤差などその原因は様々である。
図7は、従来の刷版の基準位置の設定の説明図である。ここでは、1ページ長2ページ幅の刷版、版胴は1ページ周長4ページ幅で説明をする。
【0004】
(1)あらかじめ感光性物質が支持体に塗布された刷版であるPS版(Pre−Sensitized Plate)で、新聞紙面内容が焼き付けられていない生の刷版1に、○形の位置決め穴2a及び□形の位置決め穴2bを形成するとともに、2ページ幅中1ページ幅の中央に天側・地側に相対して2箇所の基準となる切り欠き2c及び2箇所の刷版位置決め用の切り欠き2dを形成する。切り欠き2c,2dや位置決め穴2a,2bはプレートパンチャー等の機器で作成する(図7(a)参照)。
【0005】
(2)同じく新聞の紙面が写されたネガフィルム3にも刷版の○形の位置決め穴2a及び□形の位置決め穴2bと同じ位置に○形の位置決め穴2a及び□形の位置決め穴2bを形成する。○形の位置決め穴2a及び□形の位置決め穴2bを基準にして刷版1とフィルム3の見当を合わせて重ね、焼き付けを行い刷版が完成する(図7(c)参照)。
【0006】
(3)次に、完成した刷版1を版胴に装着するために、刷版のくわえ側・くわえ尻側の版曲げ加工を行う(図7(d)参照)。
【0007】
図8は刷版を版胴に装着した状態を示す図である。刷版1の版胴7への装着については、図8(b)に示すように、版胴7のスリット溝7aにくわえ側、くわえ尻側を挿入して取付けられている。
【0008】
4ページ幅の版胴を2ページ幅の駆動側・操作側に分けて考えた場合、各々に固定して設けられている2つのレジスターピン(位置決めブロック)10a、10bに前記(1)で設けた4箇所の切り欠き2c,2dを嵌め込んで、基準位置を出す。なお、4箇所の切り欠き2c,2dに関しては刷版1の向って左側の切り欠き2cを基準位置とする。なお、2ページ幅の刷版の切り欠きは、1ページ幅毎にその天地相対する中心に基準位置を取るための切り欠きが設けられており、使用勝手により左右いずれかを基準とする。左右いずれかのレジスターピンが基準となる。基準となる切り欠き2cは、ここでは向って左側になるが、基準となる切り欠き2cの幅は、版胴7に設けられているレジスターピン10aの幅とほぼ同じ幅で設けられて、キッチリ嵌め合わされ、基準位置が取られる。一方の刷版位置決め用の切り欠き2dは、基準となる切り欠き10aとは違い、レジスターピン基準とはならないレジスターピン10bが嵌め合わされる広い幅で設けられる。
【0009】
従来、上記のように版胴に刷版を正確に取り付けるための基準が設けられており、特に単色や多色印刷で重ね刷りをする場合には、数十ミクロンの精度が求められ、基準位置が大切となる。そこで、刷版の天地の中央部に開けられたピン穴を利用して、版胴のレジスターピン(位置決めブロック)に嵌め込んで基準位置を出している。このように、新聞の製版工程においては、一貫したピンシステムが採られている(ピンレジスターシステム)。また、通常は版胴に取り付けられるレジスターピンは固定されており、見当のズレ調節は版胴自体を移動させて行う等の方法が採られていた。
【0010】
そこで版胴レベルにおいての見当のズレを調節するための方法として、従来より版胴とこれに装着される刷版との位置を調整して画像のズレをなくす方法が採用されており、その具体的な方法が、特開昭62−156954号公報、特開平7−241976号公報、特開平8−192507号公報等に記載されている。例えば、特開昭62−156954号公報では、見当合わせプレートが横見当合わせ調節装置によって軸線方向に移動して刷版取付けのための基準位置を変更できる。つまり事前に見当ズレ量だけレジスターピンを軸方向等に移動させる装置を組込んで調節を行うわけである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、輪転印刷機の版胴において、刷版の装着溝ギャップを半分程度に縮めることにより、印刷時の振動を軽減するためのナローギャップ化が進む中、見当のための装置を版胴内部に組込むことは、加工を含めて全体の構造が複雑となり、コストや保守点検の面での障害を無視することが出来ない。特に版胴の溝をスリット溝タイプ、すなわち巻き込み装置などがなく、刷版の両端を嵌めこみ装着するだけの溝が版胴の軸線方向に設けられているだけのものにした場合、更にその設置は困難なものになる(図8(b)参照)。
【0012】
更には、輪転機そのものの省スペース化を実現するために、輪転印刷機の版胴を1倍胴(2倍胴の約半分の直径)とした場合、1倍胴には従来の複雑な見当調整装置を組み込むためのスペースの余裕はなく、その設置は困難さを増すものである。
【0013】
また、刷版の取り付けを正確に行うための基準位置に関してであるが、ここでは1ページ周長4ページ幅の版胴に1ページ長2ページ幅の刷版が左右(駆動側・操作側)2枚取り付けられるが、従来の刷版取付基準に関しての考え方では、版胴に取り付けられる該左右の従来の刷版の場合はどうしても基準を刷版の2箇所の切り欠きの内、左右何れか一方に決めなければならないので(例えば駆動側の刷版が向かって左側の切り欠きを基準とした場合、操作側の刷版も向かって左側の切り欠きを基準として運用しているのが現状である)、調整装置を設ける場合に、版胴の端面より離れた位置まで延ばして設けなければならなくなる。このことは先に開示した公報を見ても明らかなように、装置を複雑にさせる要因である。
【0014】
そこで、本発明は、複雑な見当調整装置を組み込むためのスペースの余裕がない1倍版胴に装着される刷版の基準位置を簡単な機構で変更移動可能とした新聞オフセット輪転機を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、新聞オフセット輪転機において、1ページ周長で4ページ幅の版胴に軸線方向に形成されたスリット溝に装着されるとともに、刷版の天地方向における両側端縁で且つ版胴の両側の端面に近い位置にそれぞれ切り欠きを有する2枚の刷版と、版胴の両側の端部にそれぞれ配置され、前記刷版をそれぞれ見当調整する一対の見当調整用の調整棒とを備えており、前記見当調整用の調整棒は、前記スリット溝内に軸線方向に移動可能に配置され、基準位置で前記刷版の版胴の端面に近い位置の前記切り欠きに係止させる係止突起を先端部に有し、後端部には版胴の端部に取り付けた目盛付き取手に螺合させるネジを形成しており、目盛付き取手の回転によりスリット溝に沿って前進または後退することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、新聞オフセット輪転機において、1ページ周長で4ページ幅の版胴に軸線方向に形成されたスリット溝に装着されるとともに、切り欠きを刷版の四つ角に設けた2枚の刷版と、版胴の両側の端部にそれぞれ配置され、前記刷版をそれぞれ見当調整する一対の見当調整用の調整棒とを備えており、前記見当調整用の調整棒は、前記スリット溝内に軸線方向に移動可能に配置され、基準位置で前記刷版の版胴の端面に近い位置の切り欠きが当たる当て面を先端部に有し、後端部には版胴の端部に取り付けた目盛付き取手に螺合させるネジを形成して目盛付き取手の回転によりスリット溝に沿って前進または後退することを特徴とする。
【0017】
なお、この調整棒は版胴の操作側と駆動側に各々設けられ、各々の刷版の基準位置を調整する。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施例1
本実施例は、刷版自体の基準位置を出来る限り版胴の端面に近い場所、即ち刷版の側端縁に近い場所に設定することにより、軸線方向に移動が可能な調整部材の長さを短くすることができる。
【0019】
図1は本実施例の刷版の形成過程を示す図である。
【0020】
(1)新聞紙面内容が焼き付けられていない状態の刷版1に、4箇所の係止用切り欠き2をパンチャーなどで形成する。なお、従来の技術で説明した刷版とフィルムの見当合わせのための、○形の位置決め穴及び□形の位置決め穴を形成してもよい。
【0021】
本実施例では、4箇所の係止用切り欠き2の位置は、従来の刷版の切り欠き位置とは違い、駆動側、操作側共に、出来る限り版胴の端面に近い位置、即ち刷版の側端縁に近い場所に設けられる(図1(a)参照)。
【0022】
(2)同じく新聞の紙面が写されたネガフィルム3に位置決め穴4を形成する。3カ所の刷版ピン5で刷版1を位置決めし、ネガフィルム3を位置決め穴で位置決めして刷版と重ね、焼き付けを行い刷版1を完成させる(図1(b)参照)。
【0023】
(3)次に、完成した刷版1を版胴のスリット溝に装着するために、刷版1のくわえ側・くわえ尻側の版曲げ加工を行う(図1(c)参照)。
【0024】
(4)刷版1のくわえ側・くわえ尻側を版胴7のスリット溝7aに装着する(図1(d)参照)。
【0025】
図2(a)は本発明で使用する調整棒の斜視図である。図2(a)において、調整棒6の一端には、刷版の係止切り欠きに係止する係止突起6aが形成され、他端には版胴の端部に取り付けられた目盛付き取手8に螺合されるネジ6bが形成されている。該係止突起6aは、すなわち前記従来の刷版の基準位置の設定(図7)で述べた、レジスターピンに相当する。
【0026】
図2(b)及び(c)に示すように、調整棒6は、版胴7の軸方向に形成されたスリット溝7a内に配置され、スリット溝7aに回り止めされるので、目盛付き取手8を正回転あるいは逆回転させることにより、スリット溝7aに沿って前進あるいは後退する。
【0027】
調整棒6を見当ズレ量だけ移動させて係止突起6aを基準位置に位置決めする。ズレ量は、ファンアウトによる見当ズレ量の場合±1.5mm、その他のズレ量に関しては1度試験的に印刷を行い、ズレ量分調整部材を移動させて調整する。なお、該刷版の4箇所の切り欠きの幅は、全てレジスターピンすなわち位置決めの基準となる該係止め突起6aの幅とほぼ同じに設けられ、キッチリ動かないよう嵌め込まれるようにする。
【0028】
その後、係止突起6aに刷版の係止用切り欠き2を係止して刷版1を版胴7に装着する。刷版1の係止用切り欠き2は版胴端縁に近い位置に設けられているので、調整棒6は短かくて済む。
【0029】
なお、図1(d)においては、理解しやすいように版曲げ後、版胴7の表面において刷版1に形成された切り欠き2が、基準位置の取られた係止突起6aに嵌め合わされて装着されるような表現になっているが、実際にはスリット溝7a内に斜めに差し込まれる刷版1の切り欠き2が、基準位置が取られた係止突起6aに、図2(c)に図示するように、スリット溝7a内で嵌め合わされて装着される。
【0030】
実施例2
本実施例は、刷版自体の基準位置を差大案の四つの角に設けることにより、軸線方向に移動が可能な調整部材の長さを短くすることができる。
【0031】
図1は本実施例の刷版の形成過程を示す図である。
【0032】
(1)新聞紙面内容が焼き付けられていない状態の刷版(PS版)1の4つの角に正確な位置決め幅を出すために矩形の切り欠き9をパンチャーなどで形成する(図3(a)参照)。
【0033】
(2)同じく新聞の紙面が写されたネガフィルム3に位置決め穴4を形成する。3カ所の刷版ピン5で刷版1を位置決めし、ネガフィルム3を位置決め穴で位置決めして刷版と重ね、焼き付けを行い刷版1を完成させる(図3(b)参照)。
【0034】
(3)次に、完成した刷版1を版胴のスリット溝に装着するために、刷版1のくわえ側・くわえ尻側の版曲げ加工を行う(図3(c)参照)。
【0035】
(4)刷版1のくわえ側・くわえ尻側を版胴7のスリット溝7aに装着する(図3(d)参照)。
【0036】
図4(a)は本発明の調整棒の斜視図である。図4において、調整棒6の一端は刷版1の角に形成された矩形の切り欠き9に当てる当て面6cが形成され、他端には、図2(a)に示す実施例1の調整棒6と同様に調整棒6を移動させるためのネジ6bが形成されている。
【0037】
図4(b)に示すように、調整棒6は、版胴7の軸方向に形成されたスリット溝7a内に配置され、スリット溝7aに回り止めされるので、目盛付き取手8を正回転あるいは逆回転させることにより、スリット溝7aに沿って前進あるいは後退する。
【0038】
調整棒6は見当ズレ量だけ移動させて当て面6cを基準位置に位置決めした後、刷版1の角に形成された切り欠き9を当て面6cに突き当てながら刷版1を版胴7に装着する。ズレ量は、実施例1と同様にして調整する。
【0039】
なお、図3(d)においては、理解しやすいように版曲げ後、版胴7の表面において刷版1に形成された切り欠き9が、基準位置の取られた当て面6cに突き当てられて装着されるような表現になっているが、実際にはスリット溝7a内に斜めに差し込まれる刷版1の切り欠き9が、基準位置が取られた当て面6cに、図4(c)に図示するように、スリット溝7a内で突き当てられて装着される。
【0040】
次に、本発明で使用する1ページ周長で4ページ幅の版胴について説明する。
【0041】
1ページ周長で4ページ幅の版胴は、駆動側版胴の芯部分が操作側版胴の中空円筒部内に伸びて嵌め合わせた二重構造からなり、版胴中間部の芯部分が中間軸受で軸支された構造、駆動側版胴と操作側版胴のそれぞれの非印刷部の対向する端部に形成された凹部内で中間軸受で軸支されている構造、駆動側版胴と操作側版胴が操作側フレームと駆動側フレーム との間に支持された版胴支持部材に中間軸受で軸支されている構造、あるいは非分割の1本の版胴からなり、版胴の中間部の円周に形成された円周溝が中間軸受で軸支されている構造とすることができる。
【0042】
版胴には、ノンプリントエリア(非印刷範囲)があり、版胴の中間の非印刷部を利用して中間軸受で支持することにより、1ページ周長で4ページ幅の版胴のみでは得られない剛性と撓みを補うことができる。
【0043】
見当調整は、版胴の軸方向に形成されたスリット溝内に配置された軸方向に調整棒を移動させて行う。
【0044】
図5は本発明で使用する1ページ周長で4ページ幅の版胴の一実施例を示す図である。
【0045】
輪転機の印刷部の版胴7は駆動側版胴11aと操作側版胴11bとからなり、各版胴11a,11bが1ページ周長でそれぞれが2頁幅で、1ページ周長で4ページ幅の1倍版胴に形成されている。
【0046】
駆動側版胴11aの芯部分11cが操作側版胴11bの中空円筒部内に伸びて嵌め合わせた二重構造になっている。なお、芯部分11cはいずれか一方の版胴に設け他方に中空円筒部を設けることができる。駆動側版胴11aと操作側版胴1bのそれぞれ端部は、駆動側フレーム16と操作側フレーム17の軸受16a,17aに枢着され、天地(円周)方向、左右方向の見当調整を別々に行うことができる見当調整機構が装備される。本実施例では、見当調整機構の調整棒を使用する。版胴7にはブランケット胴12が接触している。
【0047】
駆動側版胴11aと操作側版胴11bとが対向する非印刷部の端部間には、円周方向に芯部分11cに至る円周溝11dを形成し、駆動側版胴11aの芯部分11cが中間軸受13で軸支される。中間軸受13は駆動側フレーム16と操作側フレーム17の間に固定されたフレームステー5の軸受ブランケット4により支持されている。軸受13にはラジアル軸受を使用することにより版胴11の回転方向の荷重を支えるが、版胴11の軸線方向は規制しないため、版胴11の軸線方向の動きも可能とすることができる。
【0048】
以上のとおり、本実施例では、1ページ周長で4ページ幅の1倍版胴7の中間部の非印刷部を中間軸受13で支持することにより、正常な印刷を行なうための剛性を確保することができる。
【0049】
図6は本発明の各種の別実施例を示す図で、図1に示す構成と同一の構成については同一符号を付し、その説明は省略する。
【0050】
図6(a)に示すように、本実施例は、駆動側版胴11aと操作側版胴11bのそれぞれの非印刷部の対向する端部に形成された凹部11e内で、版胴11の中間部を中間軸受13で支持する構造にした実施例である。駆動側版胴1aと操作側版胴1bの非印刷部は中間の軸受13で軸支されるので、1ページ周長で4ページ幅の1倍版胴7に必要な剛性が得られる。
【0051】
図6(b)に示すように、本実施例は、駆動側版胴11aと操作側版胴11bが操作側フレーム16と駆動側フレーム 7との間に支持された版胴支持部材8に軸支された実施例であり、駆動側版胴11aは版胴11の中間軸受13と端部の軸受13aで軸支され、操作側版胴11bが中間軸受13と端部の軸受13bで軸支される。
【0052】
駆動側版胴11aと操作側版胴11bを装着した版胴支持部材18が中間軸受13で軸支されるので、1ページ周長で4ページ幅の1倍版胴7に必要な剛性が得られる。
【0053】
図6(c)に示すように、本実施例は、実施例1の芯部分11cを短くした実施例であり、駆動側版胴11aの芯部分11cが操作側版胴11bの中空円筒部内に途中まで伸びて嵌め合わせた二重構造になっている。芯部分11cを中間軸受13で支持することにより、1ページ周長で4ページ幅の版胴7に必要な剛性が得られる。また、駆動側版胴11aの芯部分11cを短くすることにより、加工が容易となりコストがかからないというメリットがある。
【0054】
本実施例は、図6(d)に示すように、非分割の1ページ周長で4ページ幅の版胴7からなり、版胴7の中間部の非印刷部の円周に円周溝11dを形成し、中間軸受13で版胴7の中間部が軸支される構造にしたものである。本実施例では、非分割の1ページ周長で4ページ幅の1倍版胴1とし、中間を中間軸受3で軸支することにより、簡単な構造で必要な剛性が得られる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、刷版自体の基準位置を取るための、基準となる切り欠き等の位置を出来る限り版胴の端面に近い場所に設定することによって、調整装置自体の簡易化が可能になる。つまり軸線方向に移動が可能なレジスターピンを支持するための調整部材の長さが短くて済む。このことは、調整部材の強度を考えなくてもよくなるため、刷版を装着するためのスリット溝の幅に合わせたプレート状の調整部材とすることが出来、また溝内の加工は必要ではなくなり、複雑な構造にする必要がないので、別装置を設けるようなスペースに余裕のない1ページ周長で4ページ幅の1倍版胴においても設置が可能となる。
【0056】
また、従来の1ページ長2ページ幅の刷版の場合には、4箇所の位置決め基準のための切り欠きのうち、基準とはならない無駄な2つの切り欠きが発生するが、本発明における刷版の基準となる切り欠きの場合またはシステムの場合、4箇所とも基準として利用することが出来、版胴の操作側・駆動側のどちらに装着しても、版胴の端面に近い場所の1箇所だけで、有効なレジスタ調整が可能となる。もちろん、1倍胴に限らず2倍胴にも利用設置することは可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の刷版の形成過程の一実施例を示す図である。
【図2】(a)は本発明で使用する調整棒の斜視図、(b)は本発明の刷版を版胴に装着した状態を示す図である。
【図3】本発明の刷版の形成過程の別実施例を示す図である。
【図4】本発明で使用する調整棒の斜視図、(b)は本発明の刷版を版胴に装着した状態を示す図である。
【図5】本発明で使用する1ページ周長で4ページ幅の版胴の一実施例を示す図である。
【図6】本発明で使用する1ページ周長で4ページ幅の版胴の別実施例を示す図である
【図7】従来の刷版の形成過程を示す図である。
【図8】従来の刷版を版胴に装着した状態を示す図である。
【符号の説明】
1:刷版 2:係止用切り欠き 2a:○形の位置決め穴 2b:□形の位置決め穴 2c:基準となる切り欠き 2d:刷版位置決め用の切り欠き 3:ネガフィルム 4:位置決め穴 5:刷版ピン 6:調整棒 6a:係止突起 6b:ネジ 6c:当て面 7:版胴 7a:スリット溝 8:取手 9:切り欠き
10a,10b:レジスターピン(位置決めブロック) 11a:駆動側版胴
11b:操作側版胴 11c:芯部分 11d:円周溝 11e:凹部 12:ブランケット胴 13:中間軸受 13a,13b:軸受 14:軸受ブランケット 15:フレームステー 16:操作側フレーム 16a:軸受 17:駆動側フレーム 17a:軸受 18:版胴支持部材
Claims (7)
- 新聞オフセット輪転機において、1ページ周長で4ページ幅の版胴に軸線方向に形成されたスリット溝に装着されるとともに、刷版の天地方向における両側端縁で且つ版胴の両側の端面に近い位置にそれぞれ切り欠きを有する2枚の刷版と、版胴の両側の端部にそれぞれ配置され、前記刷版をそれぞれ見当調整する一対の見当調整用の調整棒とを備えており、
前記見当調整用の調整棒は、前記スリット溝内に軸線方向に移動可能に配置され、基準位置で前記刷版の版胴の端面に近い位置の前記切り欠きに係止させる係止突起を先端部に有し、後端部には版胴の端部に取り付けた目盛付き取手に螺合させるネジを形成しており、目盛付き取手の回転によりスリット溝に沿って前進または後退することを特徴とする新聞オフセット輪転機。 - 新聞オフセット輪転機において、1ページ周長で4ページ幅の版胴に軸線方向に形成されたスリット溝に装着されるとともに、切り欠きを刷版の四つ角に設けた2枚の刷版と、版胴の両側の端部にそれぞれ配置され、前記刷版をそれぞれ見当調整する一対の見当調整用の調整棒とを備えており、
前記見当調整用の調整棒は、前記スリット溝内に軸線方向に移動可能に配置され、基準位置で前記刷版の版胴の端面に近い位置の切り欠きが当たる当て面を先端部に有し、後端部には版胴の端部に取り付けた目盛付き取手に螺合させるネジを形成して目盛付き取手の回転によりスリット溝に沿って前進または後退することを特徴とする新聞オフセット輪転機。 - 版胴が1ページ周長で4ページ幅の1倍版胴であり、版胴の中間部の非印刷部を中間軸受で軸支したことを特徴とする請求項1又は2記載の新聞オフセット輪転機。
- 版胴が駆動側版胴と操作側版胴からなり、一方の版胴の芯部分が他方の版胴の中空円筒部内に伸びて嵌め合わせた二重構造からなり、版胴中間部の芯部分が中間軸受で軸支されていることを特徴とする請求項1又は2記載の新聞オフセット輪転機。
- 版胴が、駆動側版胴と操作側版胴のそれぞれの非印刷部の対向する端部に形成された凹部内で中間軸受で軸支されていることを特徴とする請求項1又は2記載の新聞オフセット輪転機。
- 版胴が、駆動側版胴と操作側版胴が操作側フレームと駆動側フレーム との間に支持された版胴支持部材に支持され、版胴支持部材が中間軸受により軸支されていることを特徴とする請求項1又は2記載の新聞オフセット輪転機。
- 版胴が、非分割の1本の版胴からなり、版胴の中間部の非印刷部の円周に形成された円周溝内で中間軸受により軸支されていることを特徴とする請求項1又は2記載の新聞オフセット輪転機。
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