JP3597379B2 - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路装置の製造方法および半導体集積回路装置技術に関し、特に、絶縁膜に形成された溝または接続孔内に配線用導体膜を埋め込むことで形成される埋込配線技術に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路装置の配線形成方法として、ダマシン(Damascene )法と呼ばれるプロセスがある。この方法は、絶縁膜に配線形成用の溝を形成した後、半導体基板全面に配線形成用の導体膜を堆積し、さらに、その溝以外の領域の導体膜を化学的機械的研磨法(CMP;Chemical Mechanical Polishing )によって除去することにより、配線形成用の溝内に埋込配線を形成する方法である。この方法の場合は、特に、微細なエッチング加工が困難な銅系の導体材料(銅または銅合金)からなる埋込配線の形成方法として適している。
【0003】
また、ダマシン法の応用としてデュアルダマシン(Dual−Damascene)法がある。この方法は、絶縁膜に配線形成用の溝および下層配線との接続を行うための接続孔を形成した後、半導体基板全面に配線形成用の導体膜を堆積し、さらに、その溝以外の領域の導体膜をCMPによって除去することにより、配線形成用の溝内に埋め込み配線を形成し、かつ、接続孔内にプラグを形成する方法である。この方法の場合は、特に、多層配線構造を有する半導体集積回路装置において、工程数の削減が可能であり、配線コストの低減が可能である。
【0004】
このようなダマシン法等を用いた配線形成技術については、例えば(1).K.Abe et.al,in Extended Abstracts 1994 SSDM,pp937 −940 (沖電気)、(2).Valery M.Dubin et.al, in Proceedings 1997 VMIC,pp69 −74に記載がある。
【0005】
上記(1) の文献には、絶縁膜に溝を形成した後、銅をスパッタリング法により堆積し、さらに熱処理を施して配線形成用の溝を良好に埋め込む技術が開示されている。また、上記(2) の文献には、絶縁膜に形成した溝および接続孔内に、銅をスパッタリング法により被着した後、さらに銅をメッキ法によって埋め込む方法が開示されている。
【0006】
また、特開平8−78525号公報には、半導体基板上に被着された絶縁膜に半導体基板の一部が露出するような接続孔を形成する工程と、その絶縁膜の上に配線層をスパッタリング法によって形成する工程と、配線上にメッキ法による金属層を形成する工程と、この配線層および金属層をパターニングする工程とを有する半導体集積回路装置の通常の配線形成技術が開示されている。
【0007】
この公報に記載の技術は、ダマシンプロセスを前提とした本願とは適用プロセスが異なり、比較的緩いデザインルールの低アスペクトの接続孔にメッキを適用している。しかし、微細で高アスペクト比の接続孔やダマシン構造に適用する場合、通常のスパッタリング法を用いる当該公報の技術では、スパッタリング法による導体膜の接続孔内におけるステップカバレッジが低いため、たとえメッキ法を適用したとしても、配線形成用の導体膜を完全に埋め込むことができず、接続孔内にボイドが生じてしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、埋込配線技術においては、配線溝や接続孔の微細化やアスペクト比の増大に伴い、以下の課題があることを本発明者は見出した。
【0009】
すなわち、配線溝や接続孔をスパッタリング法単独で埋め込むのは困難であり、その溝あるいは接続孔を充分に埋め込むことができず、埋込配線(配線部分および接続孔部分を含む)において良好な電気的特性を確保することできない。
【0010】
また、メッキ法を用いた場合には埋め込み能力は高いが、この場合にも下地金属膜が必要であり、当該下地金属膜のカバレッジで埋め込みの限界が決まってしまうので、埋込配線(配線部分および接続孔部分を含む)の微細化を阻害する課題がある。
【0011】
本発明の目的は、絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法において、その配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部に埋込配線形成用の導体膜を良好に埋め込むことのできる技術を提供することにある。
【0012】
また、本発明の目的は、絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法において、その埋込配線の微細化を推進することのできる技術を提供することにある。
【0013】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0015】
すなわち、本発明は、半導体基板上の絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、
(a)前記絶縁膜に配線溝または接続孔の少なくとも一方を形成する工程と、
(b)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上に、銅または銅を含む導体材料からなる第1導体膜を、指向性を有し、かつ、第1導体膜の粒子がターゲットと半導体基板との間で散乱し難い条件で物理的気相成長法により被着する工程と、
(c)前記第1導体膜形成後に、銅または銅を含む導体材料からなる第2導体膜をメッキ法により被着する工程と、
(d)前記第1導体膜および第2導体膜を削ることにより、前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部に第1導体膜および第2導体膜からなる埋込配線を形成する工程とを有するものである。
【0016】
また、本発明は、前記第1導体膜にプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀の少なくとも1つを含有させるか、または、前記第1導体膜上に、プラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀の少なくとも1つを含む第3導体膜を被着した後、前記第2導体膜を被着するものである。
【0017】
また、本発明は、前記第1導体膜の被着前または被着中の半導体基板を冷却するものである。
【0018】
また、本発明は、半導体基板上の絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、
(a)前記絶縁膜に配線溝または接続孔の少なくとも一方を形成する工程と、
(b)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上に、銅または銅を含む導体材料からなる第1導体膜を物理的気相成長法により被着する最中または被着後に半導体基板の温度を上昇させて、前記第1導体膜を配線溝の底部に移動させる工程とを有するものである。
【0019】
また、本発明は、半導体基板上の絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、
(a)前記絶縁膜に配線溝または接続孔の少なくとも一方を形成する工程と、
(b)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上にプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀の少なくとも1つを含む第3導体膜を被着する工程と、
(c)前記第3導体膜形成後に、銅または銅を含む導体材料からなる第2導体膜をメッキ法により被着する工程と、
(d)前記第2導体膜および第3導体膜を削ることにより、前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部に第2導体膜および第3導体膜からなる埋込配線を形成する工程とを有するものである。
【0020】
また、本発明は、半導体基板上の絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、
(a)前記絶縁膜に配線溝または接続孔の少なくとも一方を形成する工程と、
(b)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上に、銅または銅を含む導体材料からなる第1導体膜を物理的気相成長法により被着する際に、成膜作用とエッチング作用との両方が行われるようにする工程と、
(c)前記第1導体膜形成後に、銅または銅を含む導体材料からなる第2導体膜をメッキ法により被着する工程と、
(d)前記第1導体膜および第2導体膜を削ることにより、前記配線溝内に第1導体膜および第2導体膜からなる埋込配線を形成する工程とを有するものである。
【0021】
本発明者が検討したさらに他の手段のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0022】
すなわち、その手段は、半導体基板上の絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、
(a)前記絶縁膜に配線溝または接続孔の少なくとも一方を形成する工程と、
(b)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上に、銅または銅を含む導体材料からなる第1導体膜を物理的気相成長法により被着する最中または被着後に半導体基板の温度を上昇させて、前記第1導体膜を配線溝の底部に移動させる工程と、
(c)前記(b)工程後に、前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記第1導体膜上に、銅、銅合金、プラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀の少なくとも1つを含む導体膜を物理的気相成長法により被着する工程と、
(d)前記(c)工程後に、銅または銅を含む導体材料からなる第2導体膜をメッキ法により被着する工程と、
(e)前記(d)工程後に、第2導体膜および第1導体膜を削り、前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部に前記第1導体膜、第2導体膜および導体膜からなる埋込配線を形成する工程とを有するものである。これにより、配線溝または接続孔のアスペクト比を小さくすることができるので、その後のメッキ処理による導体膜の埋め込みを良好に行うことが可能となる。
【0023】
また、続くメッキ法による銅または銅合金からなる導体膜を触媒作用により良好に被着することも可能となる。
【0024】
また、他の手段は、半導体基板上の絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、
(a)前記絶縁膜に配線溝または接続孔の少なくとも一方を形成する工程と、
(b)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上に、銅または銅を含む導体材料からなる第1導体膜を物理的気相成長法により被着する最中または被着後に半導体基板の温度を上昇させて、前記第1導体膜を配線溝の底部に移動させる工程と、
(c)前記(b)工程後に、銅または銅を含む導体材料からなる第2導体膜をメッキ法により被着する工程と、
(d)前記(c)工程後に、第2導体膜および第1導体膜を削り、前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部に前記第1導体膜、第2導体膜および導体膜からなる埋込配線を形成する工程とを有するものである。これにより、配線溝または接続孔のアスペクト比を小さくすることができるので、その後のメッキ処理による導体膜の埋め込みを良好に行うことが可能となる。
【0025】
また、他の手段は、半導体基板上の絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、
(a)前記絶縁膜に配線溝または接続孔の少なくとも一方を形成する工程と、
(b)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上に、銅または銅を含む導体材料からなる第1導体膜を物理的気相成長法により被着する最中または被着後に半導体基板の温度を上昇させて、前記第1導体膜を配線溝の底部に移動させる工程と、
(c)前記(b)工程後に、前記絶縁膜上の第1導体膜を除去する工程と、
(d)前記(c)工程後に、前記第1導体膜の除去工程により配線溝内に残された第1導体膜上に、銅または銅を含有する第2導体膜をメッキ法により選択的に被着する工程とを有するものである。これにより、配線溝または接続孔のアスペクト比を小さくすることができるので、その後のメッキ処理による導体膜の埋め込みを良好に行うことが可能となる。また、導体膜の除去工程を施さなくとも埋込配線を形成できる。
【0026】
また、他の手段は、半導体基板上の絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、
(a)前記絶縁膜に配線溝または接続孔の少なくとも一方を形成する工程と、
(b)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上に、銅または銅を含む導体材料からなる第1導体膜を物理的気相成長法により被着する工程と、
(c)前記(b)工程後に、銅または銅を含む導体材料からなる第2導体膜をメッキ法により被着する工程と、
(d)前記(c)工程後に、第2導体膜および第1導体膜を削り、前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部に前記第1導体膜、第2導体膜および導体膜からなる埋込配線を形成する工程とを有し、
前記第1導体膜の被着前または被着中にスパッタエッチング処理を施す工程を有するものである。これにより、配線溝または接続孔上部にテーパを形成し、スパッタリング粒子が配線溝または接続孔の底部まで到達し易いようにすることや、配線溝また接続孔内部の前記第1導体膜を再スパッタすることにより、ステップカバレージを改善することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する(なお、実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する)。
【0028】
(実施の形態1)
図1〜図16は本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図、図17〜図21は本発明のスパッタリング条件設定を説明するための説明図、図22および図23は本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部拡大断面図、図49および図50は本発明者が検討した埋込配線形成時における不具合を説明するための説明図である。
【0029】
まず、本実施の形態1の半導体集積回路装置の製造方法を図1〜図16によって説明する。
【0030】
図1は半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図を示している。半導体基板1は、例えば支持基板1a上に絶縁層1bを介して素子形成用の半導体層1cを設けているSOI基板が用いられている。
【0031】
支持基板1aは、例えばシリコン単結晶からなり、絶縁層1bは、例えばシリコン酸化膜からなる。半導体層1cは、例えばp形のシリコン単結晶からなり、その素子分離領域には半導体層1cの主面から絶縁層1bに達する溝2aが掘られている。この溝2aの内部には、例えばシリコン酸化膜からなる絶縁膜2bが埋め込まれている。
【0032】
また、半導体層1cには、例えばnチャネル形のMOS・FETQが形成されている。このMOS・FETQは、一対の半導体領域3aと、ゲート絶縁膜3bと、ゲート電極3cとを有している。一対の半導体領域3aは、例えばリンまたはヒ素が半導体層1cに導入されてn形に設定されている。なお、中央の半導体領域3aは、隣接するMOS・FETQに共有の領域となっている。
【0033】
ゲート絶縁膜3bは、例えばシリコン酸化膜からなる。ゲート電極3cは、例えば低抵抗ポリシリコンの単体膜からなる。ただし、ゲート電極3cは低抵抗ポリシリコンの単体膜に限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば低抵抗ポリシリコン膜上にシリサイド膜を形成した、いわゆるポリサイド構造としても良いし、また、例えば低抵抗ポリシリコン上に窒化チタンまたは窒化タングステン等のようなバリア金属膜を介してタングステン等のような金属膜を形成した、いわゆるポリメタル構造としても良い。
【0034】
このゲート電極3cの表面はキャップ絶縁膜4aおよびサイドウォール4bによって覆われている。このキャップ絶縁膜4aおよびサイドウォール4bは、例えばシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜からなる。なお、キャップ絶縁膜4aおよびサイドウォール4bをシリコン窒化膜で形成し、選択エッチング処理を採用することで、層間絶縁膜の接続孔を自己整合的に形成することができる。
【0035】
この半導体層1cの主面上には、例えばシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜5aが被着されている。層間絶縁膜5aは、SOG(Spin On Glass )法等による塗布膜、有機膜、フッ素を添加したCVD酸化膜、シリコン窒化膜あるいは種々の絶縁膜を組み合わせたものであっても良い。この層間絶縁膜5aには、半導体領域3aの一部が露出するような接続孔6aが形成されている。
【0036】
まず、本実施の形態1においては、図2に示すように、層間絶縁膜5aの上面および接続孔6a内に、バリアメタル7aを、CVD法、スパッタリング法またはメッキ法等によって被着する。
【0037】
バリアメタル7aは、層間絶縁膜5aと配線形成用の導体膜との密着性を改善し、かつ、配線形成用の導体膜形成用のCVD原料ガスや導体膜の構成原子やシリコンの拡散を抑制する機能を有しており、例えば窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、タングステン、窒化タングステン、窒化チタンシリサイドまたは窒化タングステンシリサイド等、その他の金属あるいはその化合物からなる。
【0038】
続いて、バリアメタル7a上に、バリアメタル7aに比して相対的に厚い配線形成用の導体膜8aをCVD法等によって被着する。これにより、接続孔6aを埋め込む。導体膜8aは、例えばタングステンまたはその合金等からなる。
【0039】
その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing )処理を施すことにより、層間絶縁膜5a上面が露出する程度まで導体膜8aおよびバリアメタル7aを削る。これにより、図3に示すように、接続孔6a内にバリアメタル7aおよび導体膜8aからなるプラグ9aを形成する。
【0040】
次いで、図5に示すように、例えばシリコン酸化膜等からなる層間絶縁膜5bをCVD法等によって被着し、これを平坦化した後、その層間絶縁膜5bに配線溝10aをフォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術により形成する。なお、図5の左2つの配線溝10aの底面にはプラグ9aの上面が露出されている。また、層間絶縁膜5bは上記層間絶縁膜5aと同様に形成しても良い。
【0041】
配線溝10aの幅は、例えば0.13〜1.0μm程度、特に限定されないが、例えば0.25μm程度、その深さは、例えば0.15〜1.0 μm程度、特に限定されないが、例えば0.4 μm程度、配線ピッチは、例えば0.26〜2.0μm程度、特に限定されないが、例えば0.5μm程度である。
【0042】
続いて、図6に示すように、層間絶縁膜5a, 5bの上面および配線溝10a内に、バリアメタル(バリア導体膜)7bを、CVD法、スパッタリング法またはメッキ法等によって被着した後、図7に示すように、そのバリアメタル7b上に、例えば銅または銅合金からなる配線形成用の導体膜(第1導体膜)8bをスパッタリング法等により被着する。
【0043】
バリアメタル7bの機能および構成材料は上記バリアメタル7aと同じである。このバリアメタル7bはなくてもよい場合もある。配線形成用の導体膜8bは、この後にメッキ法により被着する導体膜の種結晶層であり、配線溝10aを埋め込まないように比較的薄く被着する。導体膜8bの厚さは、例えば500〜1500Å程度である。
【0044】
この配線形成用の導体膜8bを被着するためのスパッタリング処理は、配線溝10aに対するスパッタリング粒子の入射角度が垂直またはそれに近い値となるような条件(指向性する条件)で、かつ、スパッタリング粒子が半導体基板の主面とターゲットの主面(スパッタリング面)との間で散乱され難い条件で行う。なお、このスパッタリング条件の設定については後ほど詳細に説明する。
【0045】
このような条件で配線形成用の導体膜8bを被着することにより、当該導体膜8bを、配線溝10aの上部ではオーバーハングの小さいまたは無い状態で、配線溝10a内では、薄く、かつ、むらのない状態で被着できる。すなわち、導体膜8bを高いステップカバレッジで被着できる。なお、バリアメタル7bも同様のスパッタリング条件により被着しても良い。
【0046】
また、バリアメタル7b内に、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金、銀または銅を添加しても良い。また、導体膜8bに、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀を添加しても良い。さらに、この導体膜8bの上面(溝や孔内を含む)に、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀からなる薄い導体膜を被着しても良い。このようにすることで、続くメッキ法による銅または銅合金からなる導体膜を触媒作用により良好に被着することが可能となる。なお、この方法は、無電解メッキ法を用いる場合に特に有効である。
【0047】
その後、図8に示すように、導体膜8b上に、例えば銅または銅合金からなる配線形成用の導体膜(第2導体膜)8cをメッキ法等により被着する。これにより、微細でアスペクト比の高い配線溝10aを充分に埋め込むことができる。
【0048】
なお、この場合のメッキ法は、電解メッキ法、無電解メッキ法またはその組合せ(この場合は基本的に無電解メッキ後に電解メッキ)のいずれでも良い。また、層間絶縁膜5bの上面(溝や孔以外の平坦領域)において、導体膜8cの厚さは、導体膜8bの厚さよりも厚い。導体膜8cの厚さは、例えば0.5〜1.0μm程度である。
【0049】
次いで、CMP処理を施すことにより、層間絶縁膜5b上面が露出する程度まで導体膜8c, 8bおよびバリアメタル7bを削る。これにより、図9に示すように、配線溝10a内にバリアメタル7bおよび導体膜8b, 8cからなる埋込配線11aを形成する。なお、この埋込配線11aは図9の紙面に対して垂直な方向に延在している。
【0050】
続いて、図10に示すように、層間絶縁膜5bおよび埋込配線11a上に、例えばシリコン窒化膜等からなるバリア絶縁膜12をCVD法等によって被着した後、その上に、図11に示すように、例えばシリコン酸化膜等からなる層間絶縁膜5cをCVD法等により被着する。なお、層間絶縁膜5cは上記した層間絶縁膜5aと同様に形成しても良い。
【0051】
その後、その層間絶縁膜5cの上部に、配線溝10bをフォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術により形成した後、図12に示すように、配線溝10bの底部から埋込配線11aに達し埋込配線11aの一部が露出する接続孔6bをフォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術により形成する。
【0052】
配線溝10bの寸法や配線ピッチについては上記配線溝10aと同じである。また、接続孔6bの直径は、例えば0.13〜1.0μm程度、特に限定されないが、例えば0.25μm程度、その深さは、例えば0.15〜2.0μm程度、特に限定されないが、例えば0.6μm程度である。
【0053】
この接続孔6bの形成に際しては、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜とのエッチング選択比が大きくなる条件でエッチング処理を施す。すなわち、初めはシリコン酸化膜の方がシリコン窒化膜よりもエッチングされ易い条件でエッチング処理を施した後、接続孔6bの底部からシリコン窒化膜からなるバリア絶縁膜12が露出した時点で、エッチング条件を変えてシリコン窒化膜の方がシリコン酸化膜よりもエッチングされ易い条件でエッチング処理を施す。これにより、接続孔6bの形成時に埋込配線11aが除去されないようにすることができる。
【0054】
次いで、図13に示すように、層間絶縁膜5cの上面、配線溝10bおよび接続孔6b内に、バリアメタル(バリア導体膜)7bを、CVD法、スパッタリング法またはメッキ法等によって被着した後、図14に示すように、そのバリアメタル7b上に、例えば銅または銅合金からなる配線形成用の導体膜(第1導体膜)8bをスパッタリング法等により被着する。
【0055】
バリアメタル7bの機能および構成材料は上記バリアメタル7aと同じである。配線形成用の導体膜8bは、この後にメッキ法により被着する導体膜の種結晶層であり、接続孔6bおよび配線溝10bを埋め込まないように比較的薄く被着する。この導体膜8bの厚さは、例えば500〜1500Å程度である。
【0056】
この配線形成用の導体膜8bを被着するためのスパッタリング処理は、配線溝10bに対するスパッタリング粒子の入射角度が垂直またはそれに近い値となるような条件(指向性する条件)で、かつ、スパッタリング粒子が半導体基板の主面とターゲットの主面(スパッタリング面)との間で散乱され難い条件で行う。なお、このスパッタリング条件の設定については後ほど詳細に説明する。
【0057】
このような条件で配線形成用の導体膜8bを被着することにより、当該導体膜8bを、配線溝10bの上部ではオーバーハングの小さいまたは無い状態で、接続孔6bおよび配線溝10b内では、薄く、かつ、むらのない状態で被着できる。すなわち、導体膜8bを高いステップカバレッジで被着できる。なお、このバリアメタル7bも同様のスパッタリング条件により被着しても良い。
【0058】
また、ここでも、バリアメタル7b内に、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金、銀または銅を添加しても良い。また、この導体膜8bに、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀を添加しても良い。さらに、この導体膜8bの上面(溝や孔内を含む)に、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀からなる薄い導体膜を被着しても良い。このようにすることで、続くメッキ法による銅または銅合金からなる導体膜を触媒作用により良好に被着することが可能となる。なお、この方法は、無電解メッキ法を用いる場合に特に有効である。
【0059】
その後、図15に示すように、導体膜8b上に、例えば銅または銅合金からなる配線形成用の導体膜(第2導体膜)8cをメッキ法等により被着する。これにより、微細でアスペクト比の高い接続孔6bおよび配線溝10bを充分に埋め込むことができる。なお、この場合のメッキ法は、電解メッキ法、無電解メッキ法またはその組合せ(この場合は基本的に無電解メッキ後に電解メッキ)のいずれでも良い。この導体膜8cの厚さは、例えば0.5〜1.0μm程度である。
【0060】
次いで、CMP処理を施すことにより、層間絶縁膜5c上面が露出する程度まで導体膜8c, 8bおよびバリアメタル7bを削る。これにより、図16に示すように、接続孔6bおよび配線溝10b内にバリアメタル7bおよび導体膜8b, 8cからなる埋込配線11bを形成する。
【0061】
なお、埋込配線11bの配線溝10b内部分は、図16の紙面に垂直な方向に延在している。また、埋込配線11bの接続孔6b内部分は、図16の紙面に垂直な方向には延在していないが、図16の上下方向に延在して埋込配線11a, 11bを電気的に接続している。
【0062】
次に、溝や孔内に導体膜をスパッタリング法で被着する場合の問題点を説明した後、上記した配線形成用の導体膜8bのスパッタリング条件の設定技術について説明する。
【0063】
図49は上記した指向性を有せず、かつ、スパッタリング粒子の散乱を考慮しない通常のスパッタリング法で成膜処理をした場合の層間絶縁膜50に形成された配線溝51の断面図を示している。
【0064】
層間絶縁膜50の上面および配線溝51の表面には、例えば窒化チタン等からなるバリアメタル52が被着されている。上記通常のスパッタリング法を用いて銅または銅合金等からなる導体膜53を被着した場合、配線溝51内に銅または銅合金の粒子が入り込めず、配線溝51の内側面において導体膜53に非連続部やカバレッジ不足が生じたり、配線溝51の底部に導体膜53のカバレッジ不足が生じたり、配線溝51の上部において導体膜53によるオーバーハングが大きくなったりする。
【0065】
このような状態で、図50に示すように、銅または銅合金からなる導体膜54をメッキ処理により被着すると、上記した非連続性やカバレッジ不足に起因して配線溝51の内側面にボイドが生じたり、上記したオーバーハングに起因して配線溝51の中央に大きなボイドが生じたりしてしまう。このような問題は、配線溝51だけでなく、接続孔等でも同様に生じる。
【0066】
そこで、本実施の形態では、次のようなスパッタリング条件で導体膜8bを被着する。
【0067】
第1の手段を図17により説明する。ここでの条件は、スパッタリング装置におけるターゲットTGの主面(スパッタリング面)と半導体基板1の主面との間の距離TSを、ターゲットTGの実効半径R1と半導体基板1の半径R2 との和を3の平方根で割った値以上とし、かつ、放電時の導体膜8bのスパッタリング粒子の平均自由行程を、長さL1=TS/COS(arctan(R1+R2)/TS)以上にすることである。
【0068】
これにより、半導体基板1の主面に対して垂直な方向を零(0)度とした場合において、スパッタリング粒子の半導体基板1に入射する角度の最大角が30度以下になるように制限する。当該入射角度を約30度以下に制限することにより、無散乱で飛来するスパッタリング粒子を、アスペクト比=1の孔(または溝)の底中央部に100%の確率で到達させることが可能となる。また、アスペクト比=2の孔(または溝)の底のコーナー部に50%の確率で到達する。
【0069】
なお、当該入射角度は厳密には26.6度以下にすることが好ましいが、その場合、30度でも効果が得られるので、約30度以下としている。逆に、30度であれば、アスペクト比0.87に対して、スパッタリング粒子を、孔(または溝)の底の中央で100%、また、アスペクト比1.73に対して、スパッタリング粒子を、孔(または溝)の底の周辺で50%の確率で到達させることができる。
【0070】
また、特に限定されないが、この場合のTSは、例えば300mm程度、R1 は、例えば125mm程度、R2 は、例えば62.5mm程度、圧力は、例えば0.025 Pa程度であり、(R1 +R2 )を3の平方根で割った値が、例えば108mm程度、従って、TS/COS(arctan((R1 +R2 )/TS))は、例えば350mm程度、平均自由行程は、例えば470mm程度である。
【0071】
第2の手段を図18および図19により説明する。ここでの条件は、スパッタリング装置におけるターゲットTGの主面(スパッタリング面)と半導体基板1との間の距離TSを、半導体基板1の半径(または直径)以上にすることである。
【0072】
ここで、図18では、半導体基板1の主面に対して垂直な方向を零(0)度とした場合において、スパッタリング粒子の半導体基板1に入射する角度の最大角が30度以下になるように制限する。これにより、第1手段と同じ効果が得られる。
【0073】
なお、ここでも当該入射角度は厳密には26.6度以下にすることが好ましいが、上述と同様の理由で約30度以下としている。逆に、30度であれば、アスペクト比0.87/1.73に対して、スパッタリング粒子を、孔(または溝)の底の中央で100%、周辺で50%の確率で到達させることができる。
【0074】
また、図19では、半径R1 =半径R2 の場合を示しており、当該入射角度を45度以下になるように制限する。当該入射角度を約45度以下に制限することにより、無散乱で飛来するスパッタリング粒子を、アスペクト比=0.5 の孔(又は溝)の底部の中央部に100%の確率で到達させることができる。また、アスペクト比=1の孔(または溝)のコーナー部に50%の確率で到達させることができる。
【0075】
特に限定されないが、この場合のTSは、例えば170mm程度、R1 は、例えば125mm程度、R2 は、例えば62.5mm程度、圧力は、例えば0.025 Pa程度であり、半導体基板1の直径は、例えば125mm程度、平均自由行程は、例えば470mm程度である。
【0076】
第3の手段を図20および図21により説明する。ここでの条件は、スパッタリング装置におけるターゲットTGの主面(スパッタリング面)と半導体基板1との間の距離を、半導体基板1の直径×2以上にすることである。
【0077】
ここで、図20では、半導体基板1の主面に対して垂直な方向を零(0)度とした場合において、スパッタリング粒子の半導体基板1に入射する角度の最大角が14度以下になるように制限する。当該入射角度を約14度以下に制限することにより、スパッタリング粒子が主にターゲットTGの中央から半導体基板1の主面に飛来し、無散乱で飛来するスパッタリング粒子を、アスペクト比=2の孔(または溝)の底中央部に100%の確率で到達させることが可能となる。また、アスペクト比=4の孔(または溝)の底のコーナー部に50%の確率で到達する。
【0078】
また、図21では、当該入射角度を30度以下になるように制限する。これにより、第1手段と同様の効果が得られる。
【0079】
なお、当該入射角度は厳密には26.6度以下にすることが好ましいが、上述と同様の理由で、約30度以下としている。逆に、30度であれば、アスペクト比0.87/1.73に対して、スパッタリング粒子を、孔(または溝)の底の中央で100%、周辺で50%の確率で到達させることができる。
【0080】
また、特に限定されないが、この場合のTS、R1 、R2 、圧力、平均自由行程等は、第1手段と同じである。
【0081】
第4の手段として導体膜8b(図7等参照)を被着するためのスパッタリング処理に際して、スパッタリングチャンバ内の圧力を低くする。本実施の形態においては、特に限定されないが、スパッタリングチャンバ内の圧力を、上記TSが300mmの場合において、例えば0.1Pa以下、好ましくは0.025 Pa程度とした。これにより、スパッタリング粒子の散乱をさらに抑制できるので、当該導体膜8bを、配線溝10a, 10bの上部ではオーバーハングの小さいまたは無い状態で、接続孔6bおよび配線溝10a, 10b内では、薄く、かつ、むらのない状態で被着できる。すなわち、導体膜8bを高いステップカバレッジで被着できる。
【0082】
第5の手段として、上記した第1〜第4の手段の少なくとも1つと組み合わせて、導体膜8bの被着のためのスパッタリング処理前または処理中に、半導体基板1を冷却する。本実施の形態においては、特に限定されないが、半導体基板1の温度を、例えば30℃以下、好ましくは0℃とした。これにより、導体膜8bを構成する銅または銅合金の成膜状態が固体状態となり、銅または銅合金の凝集を抑制することができるので、導体膜8bに非連続部が形成されるのを抑制することが可能となる。
【0083】
図22は、上記した手段またはこれらの組合せにより導体膜8bを被着した場合の断面図を示している。導体膜8bは、配線溝10a内に、薄く、かつ、むらのない状態で被着されている。すなわち、配線溝10aの内側面(矢印A)および底面(矢印B)において導体膜8bの非連続部は形成されないし、カバレッジ不足も生じない。また、配線溝10aの上部(矢印C)で顕著なオーバーハングが形成されることもない。
【0084】
図23は、このような状態で、銅または銅合金等からなる導体膜8cをメッキ法により被着した状態を示している。配線溝10a内は、導体膜8cにより充填されておりボイドが生じていない。したがって、埋込配線の不良を発生率を大幅に低減でき、半導体集積回路装置の歩留まりおよび信頼性を向上できる。
【0085】
このように、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることが可能となる。
【0086】
(1).微細な配線溝10a, 10bまたは接続孔6bの内部にボイドを生じることなく導体膜8b, 8cを充填することが可能となる。
【0087】
(2).上記(1) により、埋込配線11a, 11bの電気抵抗の設定精度を向上させることが可能となる。
【0088】
(3).バリアメタル7bに、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金、銀または銅を添加したり、導体膜8bに、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀を添加したり、導体膜8b上に、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀からなる薄い導体膜を形成したりすることにより、続くメッキ法による銅または銅合金からなる導体膜8cを触媒作用により良好に被着することが可能となる。これにより、微細な配線溝10a, 10bまたは接続孔6bの内部にボイドを生じることなく導体膜8b, 8cを充填することが可能となる。
【0089】
(4).上記(1) 、(2) または(3) により、埋込配線(接続孔部を含む)11a, 11bでの不良発生率を低減できるので、半導体集積回路装置の歩留まりおよび信頼性を向上させることが可能となる。
【0090】
(5).上記(1) により、配線溝10a, 10bまたは接続孔6bの微細化を推進することが可能となる。このため、素子集積度を向上させることができ、半導体集積回路装置の小形・高機能化を推進することが可能となる。
【0091】
(実施の形態2)
図24〜図29は本発明の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【0092】
図24は、層間絶縁膜5b(または層間絶縁膜5c:以下、層間絶縁膜5bで代表する)に配線溝10a(または配線溝10b、接続孔6b:以下、配線溝10aで代表する)を形成した状態を示している。
【0093】
このような層間絶縁膜5b上に、図25に示すように、例えば銅または銅合金からなる導体膜8b1 をスパッタリング法により成膜するが、本実施の形態2においては、導体膜8b1 が目標成膜値に達していない段階で成膜処理を中断する。この場合のスパッタリング法は、前記実施の形態1のスパッタリング条件を付加したスパッタリング法でも良いし、当該スパッタリング条件を付加しない通常のスパッタリング法でも良い。なお、導体膜8b1 の被着に先立って、上記したバリアメタルを被着しても良い。
【0094】
続いて、配線溝10aの上方が開口したままの状態で熱処理を施すことにより、図26に示すように、配線溝10aの内側面の導体膜8b1 を配線溝10aの底部に流動させて配線溝10aの内側面の導体膜8bを分断する。
【0095】
また、配線溝8bの底部に所定の厚さの導体膜8b1 を堆積する。これにより、配線溝10aを浅くすることができる。すなわち、配線溝10aのアスペクト比を小さくできるので、配線溝10aを、続くメッキ法による導体膜で良好に埋め込むことが可能となる。
【0096】
その後、上記したスパッタリング法による銅または銅合金等からなる導体膜の成膜処理を再開することにより、図27に示すように、導体膜8b1 の上面および配線溝10aの側面に導体膜8b2 を被着する。
【0097】
また、ここでも、上記バリアメタル内に、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金、銀または銅を添加しても良いし、また、この導体膜8b2に、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀を添加しても良い。さらに、この導体膜8b2を、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀からなる薄い導体膜で形成しても良い。このようにすることで、続くメッキ法による銅または銅合金からなる導体膜を触媒作用により良好に被着することが可能となる。なお、この方法は、無電解メッキ法を用いる場合に特に有効である。
【0098】
その後、図28に示すように、導体膜8b2 上に導体膜8cを前記実施の形態1と同様にメッキ法等で被着する。これにより、微細でアスペクト比の高い配線溝10aを充分に埋め込むことができる。なお、層間絶縁膜5bの上面(溝や孔以外の略平坦領域)において、導体膜8cの厚さは、導体膜8b1,8b2 の和の厚さよりも厚い。
【0099】
次いで、前記実施の形態1と道央にCMP処理等を施すことにより、導体膜8c, 8b2,8b1 (バリアメタルがあればバリアメタルも)を削り、図29に示すように、配線溝10a内に導体膜8b1,8b2,8cからなる埋込配線11a(または埋込配線11b)を形成する。
【0100】
このような本実施の形態2においても前記実施の形態1で得られた効果の他に、以下の効果を得ることが可能となる。
【0101】
(1).配線溝10bの底部に所定の厚さの導体膜8b1 を堆積することにより、配線溝10aを浅くすることができ、配線溝10aのアスペクト比を小さくすることができるので、配線溝10aを、続くメッキ法による導体膜8cで良好に埋め込むことが可能となる。
【0102】
(実施の形態3)
図30および図31は本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【0103】
本実施の形態3においては、前記実施の形態2の図26までの処理は同じであり、その後の工程において、前記実施の形態2で説明した導体膜8b2 (図27参照)を被着せず、図30に示すように、層間絶縁膜5b上(配線溝10a内を含む)に、導体膜8cを前記実施の形態1, 2と同様のメッキ法等で被着する。配線溝10a内は導体膜8cで埋め込む。
【0104】
その後、図31に示すように、前記実施の形態1, 2と同様にCMP処理等を施すことにより導体膜8c, 8b1 (バリアメタルがあればバリアメタルも)を削り、図32に示すように、配線溝10a内に導体膜8b1,8cからなる埋込配線11a(または埋込配線11b)を形成する。
【0105】
また、このような実施の形態3の変形例として、導体膜8b1 を前記実施の形態1, 2で説明したスパッタリング法により成膜する最中に半導体基板1の温度を上昇させて、導体膜8b1 を配線溝10aの途中位置まで埋め込み配線溝10aのアスペクト比を小さくした後、前記実施の形態1, 2と同様のメッキ法により導体膜8cを被着して配線溝10aを埋め込むようにしても良い。
【0106】
このような本実施の形態3およびその変形例においては、前記実施の形態1, 2と同様の効果を得ることが可能となる。
【0107】
(実施の形態4)
図32は本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【0108】
本実施の形態4においては、前記実施の形態2の図26までの処理は同じであり、その後、前記実施の形態2で説明した導体膜8b1 (図26参照)において層間絶縁膜5bの上面(配線溝10a内を除く、略平坦領域)の導体膜8b1 をCMP法等により除去する。
【0109】
この処理工程後においては、図32に示すように、配線溝10aの底部のみに導体膜8b1 が残されている。
【0110】
これにより、層間絶縁膜5bの上面(配線溝10a内を除く、略平坦領域)に導体膜8b1 がない分、前記実施の形態2, 3の場合よりもさらに配線溝10aを浅くすることができる。すなわち、配線溝10aのアスペクト比をさらに小さくすることができるので、配線溝10a内を、続くメッキ法による導体膜でさらに良好に埋め込むことが可能となる。
【0111】
続いて、例えば銅または銅合金からなる配線形成用の導体膜を前記実施の形態1〜3と同様のメッキ法等により被着することにより、当該導体膜を配線溝10a内のみに選択的に成長させることが可能となる。これにより、微細でアスペクト比の高い配線溝10aを充分に埋め込むことができる。なお、本実施の形態4での完成図は図31と同じであり、当該導体膜は導体膜8cに該当する。
【0112】
このような本実施の形態4においては、前記実施の形態1〜3で得られた効果の他に、以下の効果を得ることが可能となる。
【0113】
(1).配線溝10aの底部に所定の厚さの導体膜8b1 を堆積し、かつ、層間絶縁膜5b上の導体膜8b1 を除去することにより、層間絶縁膜5b上に導体膜が無い分、配線溝10aをさらに浅くすることができるので、配線溝10aのアスペクト比をさらに小さくすることができ、配線溝10aを、続くメッキ法による導体膜8cで良好に埋め込むことが可能となる。
【0114】
(2).配線溝10aの底部のみに導体膜8b1 を被着しておくことにより、続くメッキ法による導体膜8cの被着処理に際して、導体膜8cを配線溝10a内のみに選択的に成長させることが可能となる。
【0115】
(実施の形態5)
図33〜図36は本発明の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【0116】
本実施の形態5においては、図24までは前記実施の形態1〜4と同じであり、続く工程において、例えば銅または銅合金からなる導体膜をスパッタリング法により成膜する前または成膜中にスパッタエッチング処理を施すことにより、図33に示すように、配線溝10aの上部における層間絶縁膜5bをエッチングし、微細な配線溝10aの上部において層間絶縁膜5bの上面と配線溝10aの内側面とのなす角部にテーパ(傾斜)を形成する。
【0117】
これにより、微細な配線溝10aの開口面積(開口部の幅)を広げることができるので、配線溝10a内における銅または銅合金等からなる導体膜のステップカバレッジを向上させることができる。
【0118】
このような層間絶縁膜5b上に、図34に示すように、導体膜8bを前記実施の形態1,2と同様のスパッタリング法により成膜した後、図35に示すように、導体膜8b上に、導体膜8cを前記実施の形態1〜4と同様のメッキ法等により被着する。これにより、微細でアスペクト比の高い配線溝10aを充分に埋め込むことができる。
【0119】
その後、前記実施の形態1等と同様にCMP処理等を施すことにより、導体膜8c, 8b1 (バリアメタルがあればバリアメタルも)を削り、図36に示すように、配線溝10a内に導体膜8b, 8cからなる埋込配線11a(または埋込配線11b)を形成する。
【0120】
このような本実施の形態5においては、前記実施の形態1〜4で得られた効果の他に、以下の効果を得ることが可能となる。
【0121】
(1).銅または銅合金からなる導体膜8bをスパッタリング法により成膜する前または成膜中にスパッタエッチング処理を施し、微細な配線溝10aの上部角にテーパ(傾斜)を形成することにより、微細な配線溝10aの上部の開口面積を広げることができるので、配線溝10a内における導体膜8bのステップカバレッジを向上させることができる。これにより、配線溝10aを、続くメッキ法による導体膜8cで良好に埋め込むことが可能となる。
【0122】
(実施の形態6)
図37〜図40は本発明の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【0123】
本実施の形態6においては、前記実施の形態2の図24までの処理は同じであり、その後の工程において、図37に示すように、例えば銅または銅合金からなる導体膜8bをスパッタリング法により成膜する際に、半導体基板1側(スパッタリング装置の下部電極)にバイアス電圧を印加することで、成膜とスパッタエッチングとの両方の作用を生じさせながら成膜処理を行うようにする(いわゆるバイアススパッタリング法を用いる)。
【0124】
このような方法によれば、配線溝10aの開口上部に被着される導体膜8bのオーバーハング部分(破線で示す部分)をスパッタエッチング作用により除去できるので、図38に示すように、導体膜8bを、微細な配線溝10a内に、薄く、かつ、むらのない状態で被着することが可能となる。すなわち、配線溝10a内における導体膜8bのステップカバレッジを向上させることができる。
【0125】
ただし、上記したバイアススパッタリング法に際しても、前記実施の形態1で説明したスパッタリング条件を付加しても良い。これにより、さらに配線溝10a内における導体膜8bのステップカバレッジを向上させることができる。また、導体膜8bの被着に先立って上記したバリアメタルを被着しても良い。
【0126】
その後、図39に示すように、導体膜8b上に、導体膜8cを前記実施の形態1〜5と同様のメッキ法等により被着する。これにより、微細でアスペクト比の高い配線溝10aを充分に埋め込むことができる。
【0127】
次いで、前記実施の形態1と同様にCMP処理を施すことにより、導体膜8c, 8b(バリアメタルがあればバリアメタルも)を削り、図40に示すように、配線溝10a内に導体膜8b, 8cからなる埋込配線11a(または埋込配線11b)を形成する。
【0128】
このような本実施の形態6においては、前記実施の形態1等で得られた効果の他に、以下の効果を得ることが可能となる。
【0129】
(1).銅または銅合金からなる導体膜8bをバイアススパッタリング法により成膜することにより、配線溝10aの上部に形成される導体膜8bのオーバーハング部分を除去したり、再スパッタにより膜厚の薄い部分に追加成膜できるので、配線溝10a内における導体膜8bのステップカバレッジを向上させることができる。これにより、配線溝10aを、続くメッキ法による導体膜8cで良好に埋め込むことが可能となる。
【0130】
(実施の形態7)
図41〜図43は本発明の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【0131】
本実施の形態7においては、前記実施の形態1, 2の図24までの処理は同じであり、その後の工程において、図41に示すように、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀からなる薄い導体膜8dをCVD法、スパッタリング法またはメッキ法等によって被着する。このようにすることで、続くメッキ法による銅または銅合金からなる導体膜を触媒作用により良好に被着することが可能となる。
【0132】
また、この導体膜8dは、この後にメッキ法により被着する導体膜の種結晶層であり、配線溝10aを埋め込まないように比較的薄く被着する。この導体膜8dをスパッタリング法で形成する場合、前記実施の形態1のスパッタリング条件を付加しても良い。これにより、薄い導体膜8dのステップカバレッジを向上させることが可能となる。
【0133】
なお、導体膜8dの被着に先立って、配線溝10a内を含む層間絶縁膜5bの上面に、バリアメタルを被着しても良い。その方法は、前記実施の形態1と同様に被着すれば良い。また、そのバリアメタル内に、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金、銀または銅を添加しても良い。
【0134】
続いて、図42に示すように、導体膜8d上に、導体膜8cを前記実施の形態1〜6と同様にメッキ法等で被着した後、前記実施の形態1〜6と同様にCMP処理等を施すことにより導体膜8c, 8dおよびバリアメタル7bを削り、図43に示すように、配線溝10a内にバリアメタル7bおよび導体膜8d, 8cからなる埋込配線11aを形成する。
【0135】
このような本実施の形態7によれば、前記実施の形態1等と同様の効果を得ることが可能となる。
【0136】
(実施の形態8)
図44および図45は本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【0137】
本実施の形態8においては、図44に示すように、第1層目の埋込配線11aがバリアメタル7b、導体膜8b(図9参照)、導体膜8cおよび導体膜8dで構成されている。この導体膜8dは、例えば例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀からなり、導体膜8cの上面を被覆するように、すなわち、埋込配線11aの上部に形成されている。そして、この導体膜8dは、接続孔6bの底部から露出されている。なお、このような構造では導体膜8dの被着に際してステップカバレッジのことを考慮する必要がない。
【0138】
このように導体膜8dを設けることにより、続くメッキ法による銅または銅合金からなる導体膜を触媒作用により良好に被着することが可能となる。なお、この方法は、続く銅または銅合金等からなる導体膜を無電解メッキ法で形成する場合に特に有効である。
【0139】
その後、図45に示すように、導体膜8d上に、導体膜8cを前記実施の形態4と同様のメッキ法等により被着することにより、接続孔6bおよび配線溝10a内に選択的に導体膜8cを形成する。これにより、微細でアスペクト比の高い配線溝10aを充分に埋め込み、接続孔6bおよび配線溝10a内に導体膜8cからなる埋込配線11aを形成する。
【0140】
このような本実施の形態8によれば、前記実施の形態1等と同様の効果を得ることが可能となる。
【0141】
(実施の形態9)
図46〜図48は本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【0142】
本実施の形態9においては、図46に示すように、バリアメタル7bを前記実施の形態1と同様に被着した後、その上に、導体膜8bを前記実施の形態1と同様により被着するが、導体膜8bの厚さを、前記実施の形態1の場合よりも厚くし、層間絶縁膜5b上面(略平坦領域)において、後述のメッキ法による銅または銅合金等からなる導体膜よりも厚くする。ここでの導体膜8bの厚さは、例えば5000〜6000Å程度である。ただし、配線溝10aの内部を導体膜8bで完全に埋め込むことはしない。これにより、配線溝10aの底部に導体膜8bが厚めに被着されるようにする。
【0143】
続いて、図47に示すように、導体膜8b上に、導体膜8cを前記実施の形態1等と同様のメッキ法等により被着する。これにより、微細でアスペクト比の高い配線溝10aを充分に埋め込む。なお、層間絶縁膜5bの上面(略平坦領域)において、導体膜8cの厚さは、導体膜8bの厚さよりも薄い。この導体膜8cの厚さは、例えば1000Å〜2000Å程度である。また、導体膜8bの被着に先立って前記実施の形態6等で説明した導体膜8d(図41参照)を被着しても良い。
【0144】
その後、前記実施の形態1等と同様にCMP処理を施すことにより、導体膜8c, 8bを削り、図48に示すように、配線溝10a内にバリアメタル7bおよび導体膜8b, 8cからなる埋込配線11aを形成する。
【0145】
このような本実施の形態9によれば、前記実施の形態1と同様の効果を得ることが可能となる。
【0146】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0147】
例えば前記実施の形態1〜9においては、半導体基板としてSOI基板を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば半導体単体のみで構成される通常の半導体基板を用いても良し、半導体基板上に薄いエピタキシャル層を設けるエピタキシャル基板を用いても良い。
【0148】
また、前記実施の形態6においては、銅または銅合金からなる導体膜をバイアススパッタリング法により成膜する方法を採用したが、これに限定されるものではなく、例えば当該導体膜を、スパッタリング粒子をイオン化して成膜を行っても良いし、蒸着法で成膜しても良い。
【0149】
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野である半導体集積回路装置技術に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、例えば液晶基板の形成技術等に適用できる。
【0150】
【発明の効果】
本願によって開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0151】
(1).本発明によれば、微細な配線溝または接続孔の内部にボイドを生じることなく導体膜を充填することが可能となる。
【0152】
(2).本発明によれば、第1導体膜に、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀を添加したり、第1導体膜上に、例えばプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀からなる薄い導体膜を形成したりすることにより、続くメッキ法による銅または銅合金からなる第2導体膜を触媒作用により良好に被着することが可能となる。これにより、微細な配線溝または接続孔の内部にボイドを生じることなく導体膜を充填することが可能となる。
【0153】
(3).本発明によれば、第1導体膜の成膜前または成膜中に半導体基板を冷却することにより、第1導体膜を構成する銅または銅合金の成膜状態が固体状態となり、銅または銅合金の凝集を抑制することができるので、第1導体膜に非連続部が形成されるのを抑制することが可能となる。
【0154】
(4).本発明によれば、配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上に、銅または銅を含む導体材料からなる第1導体膜を物理的気相成長法により被着する最中または被着後に半導体基板の温度を上昇させて、前記第1導体膜を配線溝の底部に移動させることにより、配線溝または接続孔のアスペクト比を小さくすることができるので、続く導体膜を配線溝または接続孔内に良好に埋め込むことができる。
【0155】
(5).本発明によれば、第1導体膜を成膜とエッチングとの両方を作用させた状態で被着することにより、配線溝または接続孔の上部に被着される導体膜部分のオーバーハングを少なくすることができるので、続く導体膜を配線溝または接続孔内に良好に埋め込むことができる。
【0156】
(6).上記(1) 、(2) 、(3) 、(4) または(5) により、埋込配線(接続孔部を含む)での不良発生率を低減できるので、半導体集積回路装置の歩留まりおよび信頼性を向上させることが可能となる。
【0157】
(7).上記(1) 、(2) 、(3) 、(4) または(5) により、配線溝または接続孔の微細化を推進することが可能となる。このため、素子集積度を向上させることができ、半導体集積回路装置の小形・高機能化を推進することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図2】図1に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図3】図2に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図4】図3に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図5】図4に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図6】図5に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図7】図6に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図8】図7に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図9】図8に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図10】図9に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図11】図10に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図12】図11に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図13】図12に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図14】図13に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図15】図14に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図16】図15に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図17】本発明のスパッタリング条件設定を説明するための説明図である。
【図18】本発明のスパッタリング条件設定を説明するための説明図である。
【図19】本発明のスパッタリング条件設定を説明するための説明図である。
【図20】本発明のスパッタリング条件設定を説明するための説明図である。
【図21】本発明のスパッタリング条件設定を説明するための説明図である。
【図22】本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部拡大断面図である。
【図23】本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部拡大断面図である。
【図24】本発明の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図25】図24に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図26】図25に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図27】図26に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図28】図27に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図29】図28に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図30】本発明の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図31】図30に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図32】本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図33】本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図34】図33に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図35】図34に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図36】図35に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図37】本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図38】図37に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図39】図38に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図40】図39に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図41】本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図42】図41に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図43】図42に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図44】本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図45】図44に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図46】本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図47】図46に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図48】本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図49】本発明者が検討した埋込配線形成時における不具合を説明するための説明図である。
【図50】本発明者が検討した埋込配線形成時における不具合を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
1a 支持基板
1b 絶縁層
1c 半導体層
2a 溝
2b 絶縁膜
3a 半導体領域
3b ゲート絶縁膜
3c ゲート電極
4a サイドウォール
4b キャップ絶縁膜
5a 層間絶縁膜
5b 層間絶縁膜
5c 層間絶縁膜
6a 接続孔
6b 接続孔
7a バリアメタル
7b バリアメタル(バリア導体膜)
8a 導体膜
8b 導体膜(第1導体膜)
8b1 導体膜
8b2 導体膜
8c 導体膜(第2導体膜)
8d 導体膜(第3導体膜)
9a プラグ
10a, 10b 配線溝
11a, 11b 埋込配線
12 バリア絶縁膜
Q MOS・FET
Claims (7)
- 半導体基板上の絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、
(a)前記絶縁膜に配線溝または接続孔の少なくとも一方を形成する工程と、
(b)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上に、銅または銅を含む導体材料からなる第1導体膜を、前記半導体基板の主面と前記第1導体膜形成用のターゲットの主面との間の距離TSが、前記ターゲットの実効半径R 1 と前記半導体基板の半径R 2 との和を3の平方根で割った値以上であり、かつ、放電時の第1導体膜の粒子の平均自由行程がTS/COS(arctan(R 1 +R 2 )/TS)以上である条件で物理的気相成長法により被着する工程と、
(c)前記第1導体膜形成後に、銅または銅を含む導体材料からなる第2導体膜をメッキ法により被着する工程と、
(d)前記第1導体膜および第2導体膜を削ることにより、前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部に第1導体膜および第2導体膜からなる埋込配線を形成する工程とを有することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1導体膜にプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀の少なくとも1つを含有させるか、または、前記第1導体膜上に、プラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀の少なくとも1つを含む第3導体膜を被着した後、前記第2導体膜を被着することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
- 半導体基板上の絶縁膜に形成された配線溝または接続孔の少なくとも一方に埋込配線を設ける構造を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、
(a)前記絶縁膜に配線溝または接続孔の少なくとも一方を形成する工程と、
(b)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上にバリア導体膜を被着する工程と、
(c)前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部および前記絶縁膜上に、銅または銅を含む導体材料からなる第1導体膜を、前記半導体基板の主面と前記第1導体膜形成用のターゲットの主面との間の距離TSが、前記ターゲットの実効半径R 1 と前記半導体基板の半径R 2 との和を3の平方根で割った値以上であり、かつ、放電時の第1導体膜の粒子の平均自由行程がTS/COS(arctan(R 1 +R 2 )/TS)以上である条件で物理的気相成長法により被着する工程と、
(d)前記第1導体膜形成後に、銅または銅を含む導体材料からなる第2導体膜をメッキ法により被着する工程と、
(e)前記第1導体膜および第2導体膜を削ることにより、前記配線溝または接続孔の少なくとも一方の内部に第1導体膜および第2導体膜からなる埋込配線を形成する工程とを有することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。 - 請求項3記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記バリア導体膜にプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀の少なくとも1つを含有させるか、前記第1導体膜にプラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀の少なくとも1つを含有させるか、または、前記バリア導体膜上に、プラチナ、パラジウム、ニッケル、クロム、金または銀の少なくとも1つを含む第3導体膜を被着した後、前記第1導体膜を被着することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
- 請求項1または3記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1導体膜の被着中の半導体基板を冷却することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
- 請求項1、2、3、4または5記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1導体膜の被着中または被着後に半導体基板の温度を上昇させて、前記第1導体膜を配線溝の底部に移動させる工程を有することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
- 請求項1または3記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前 記第1導体膜の被着中に、前記半導体基板にバイアス電圧を印加することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
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