JP3596979B2 - 容器入り即席粥または即席雑炊の製造方法 - Google Patents
容器入り即席粥または即席雑炊の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器入り即席粥または即席雑炊の製造方法およびそれにより製造される容器入り即席粥または即席雑炊に関する。より詳細には、本発明は外観、色調、食味および食感に優れる、高品質の容器入り即席粥または即席雑炊を、製品間の斑を生ずることなく、簡単な操作で円滑に製造し得る方法、およびそれにより得られる容器入り即席粥または即席雑炊に関するものであり、本発明による場合は、容器に充填する際に、米などの固形物と液状物を斑にならずにそれぞれの容器に均一に充填することができ、しかも充填後に加熱殺菌処理したものでは、飯粒の崩れや団塊化が生じておらず、サラサラとしていてべたつきのない良好な食感および食味を有し、しかも褐変や異味の発生がない。
【0002】
【従来の技術】
近年、食生活の即席化、洋風化などにより、調理を行わずにそのまま喫食したり、または単に温めるだけでそのまま喫食可能な容器入りの食品が色々開発、販売されており、そのような容器入りの即席食品の一つとして容器入り即席粥または即席雑炊が挙げられる。そして、容器入り即席粥または即席雑炊のうちでも、イタリヤ風の洋風雑炊は“リゾット”と称されて、若者を中心としてその需要が伸びている。
【0003】
容器入り即席粥または即席雑炊の従来技術としては、
(1) 米粒のくずれを防止して外観および味の低下を防止することを目的として、澱粉分解産物の水溶液と、生米、加熱吸水米または炊飯米および必要に応じて肉類、野菜類、調味類などを包装容器に充填して、密封した後加圧加熱殺菌して包装容器入り即席粥を製造する方法(特公昭56−17888号公報);
(2) 包装容器に生米と可食液を斑なく充填することを目的として、生米の炊飯に必要な量の水分を含有しかつその生米を分散及び懸濁させ得る粘稠性を有する可食液と、生米とを混合して、包装容器に充填して包装米飯を製造する方法(特公昭54−19449号公報);
(3) 米粒に割れのない粥をつくることを目的として、生米を100℃以上で加圧蒸煮して米粒の芯部は白く不透明の状態のままでその表面部をα化し、これを糊剤を含んでいてもよい水と共に容器に充填し、炊飯してかゆを製造する方法(特公平1−46102号公報);
などを挙げることができる。
【0004】
しかしながら、上記(1)の従来法による場合は、加熱殺菌処理後に米粒のくずれが生じないような量で澱粉分解産物を用いると、加熱殺菌処理時にメイラード反応が生じて、褐変して、外観や色調の低下、食味の低下を招き易いという問題がある。しかもこの(1)の従来法による場合は即席粥の製造に当たって、澱粉分解産物の水溶液と、米や野菜などの具材を別々に包装容器に充填する方法が採用されているため、包装容器への充填装置および充填工程が複雑になるという欠点がある。
また、上記(2)の従来法による場合は、生米を分散および懸濁させた粘稠性可食液は、包装容器に充填して加熱殺菌処理した後でそのまま高い粘度を有しており、そのため得られる包装米飯は粘りが強く、食味が不良であるという欠点がある。
そして、上記(3)の従来法による場合は、生米を加圧蒸煮する工程が必要であるため、製造設備および製造工程が複雑であり、製造に時間がかかったり、コストの上昇を招くという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、褐変などの変色や異味の発生がなく、しかも飯粒の崩れや団塊化が生じておらず、サラサラとしていてべたつきがなく、外観、色調並びに食感および食味に優れる容器入り即席粥または即席雑炊およびその製造方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、容器に充填する際に米などの固形物と液状物を、斑にならずにそれぞれの容器に均一に充填することができて、製品間にバラツキのない高品質の容器入り即席粥または即席雑炊を円滑に且つ簡単に製造することのできる方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決することを目的として本発明者らが色々検討を重ねた結果、生米を分散させた液を容器に充填して加熱殺菌処理するに当たって、生米の分散液を容器に充填する前には所定の高い粘度に保つことができ、しかも容器に充填した後に加熱殺菌処理すると極めて低い粘度にまで低下させることのできる特定の性質を備える澱粉を糊化させて用いるのがよいこと、そしてそのような澱粉の糊化液を用いると、容器に充填する際に米などの固形物と液状物とが斑にならずにそれぞれの容器に均一に充填され、しかも加熱殺菌処理には飯粒の崩れや団塊化がなく、サラサラとしていてべたつきがなく、外観および食感に優れる容器入り即席粥または即席雑炊が得られることを見出して本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、生米を分散させた液を容器に充填して加熱殺菌処理することからなる容器入り即席粥または即席雑炊の製造方法であって、
(i) 下記の特性(I)および特性( II );
(I) 濃度が5〜15重量%の澱粉水溶液または澱粉水分散液の状態にして70〜90℃の温度で糊化したときの70℃における粘度が1500〜40000cpであるという特性;
( II ) 上記(I)で糊化した液を121℃の温度で30分間加熱したときの70℃における粘度が200cp以下であるという特性;
を有する架橋処理、エーテル化処理および酸化処理のうちの少なくとも一つの処理が施されているワキシーコーンスターチを、水または調理液に、水と前記ワキシーコーンスターチの合計重量に基づいて5〜15重量%の割合で分散させた後、70〜90℃に加熱して前記ワキシーコーンスターチを糊化して糊化液を調製し、該糊化液に生米を入れて70℃における粘度が1500〜40000cpである生米の水性分散液を調製し;そして、
(ii) 上記(i)で調製した生米の水性分散液を容器に充填した後、102〜140℃の温度で5〜120分間加熱殺菌処理する;
ことを特徴とする、容器入り即席粥または即席雑炊の製造方法である。
そして、本発明は、上記の方法により製造される容器入り即席粥または即席雑炊を包含する。
ここで、前記した「水と前記ワキシーコーンスターチの合計重量」とは、前記ワキシーコーンスターチを水に分散させる場合は水と該ワキシーコーンスターチの合計重量をいい、また前記ワキシーコーンスターチを調理液に分散させる場合は調理液に含まれる水と該ワキシーコーンスターチの合計重量をいう。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明では、即席粥または即席雑炊の種類は特に制限されず、容器に充填し加熱殺菌処理することによって、長期保存が可能な即席粥または即席雑炊として流通・販売し得る粥または雑炊であればいずれでもよい。例えば、本発明の即席粥は、具材、調味料、香辛料を含まない即席粥、具材を含まず調味料および/または香辛料のみを含む即席粥、和風の即席雑炊、洋風の即席雑炊(例えばリゾットなど)、中華風の即席粥や即席雑炊、エスニック風の即席雑炊などのいずれでもよい。
【0009】
本発明では、即席粥または即席雑炊(以下これらを総称する場合は「即席粥・雑炊」という)に用いる生米は、製造を目的とする即席粥・雑炊の種類などに応じて選べばよく、特に制限されない。例えば、即席粥を製造する場合は国産のうるち米;和風の即席雑炊を製造する場合は国産のうるち米などの短粒米、タイ米のようなインディカ米(長粒米);またリゾットなどのような洋風の即席雑炊の場合は前記したインディカ米などが用いられる。また場合によって少量であればもち米もうるち米と併用することもできる。特に、リゾットなどの洋風の即席雑炊を製造する場合にインディカ米を用いると、米粒の割れなどがなく、しかもサラサラとしていて粘りのない、食味のより良好な即席雑炊が得られるので好ましい。
また、即席粥・雑炊の製造に用いる生米は、常法によって洗ったり、またはといだりしたものを使用すればよく、特にその洗米方法やとぎ方などは特に制限されない。一般には、とがずに洗っただけの生米をそのまま使用するのが便利であり、洗米だけでも得られる即席粥・雑炊の食味の低下はない。
【0010】
そして、本発明では、生米を液に分散させて、その生米の水性分散液を容器に充填するに当たって、生米の水性分散液として、
(I) 濃度が5〜15重量%の澱粉水溶液または澱粉水分散液の状態にして70〜90℃の温度で糊化し、70℃における粘度が1500〜40000cpであるという特性;および
( II ) 上記(I)で糊化した液を121℃の温度で30分間加熱したときの70℃における粘度が200cp以下であるという特性;
を有する架橋処理、エーテル化処理および酸化処理のうちの少なくとも一つの処理が施されているワキシーコーンスターチ(以下これを「化工ワキシーコーンスターチ」ということがある)を、水または調理液に、水と化工ワキシーコーンスターチの合計重量に基づいて5〜15重量%の割合で分散させた後、70〜90℃に加熱して前記ワキシーコーンスターチを糊化して糊化液にし、その糊化液に生米を入れることによって調製した70℃における粘度が1500〜40000cpである生米の水性分散液を使用することが必要である。
【0011】
ここで、上記の特性(I)は、澱粉を内割で(すなわち水と澱粉の合計重量に基づいて)5〜15重量%の割合で含む澱粉水溶液または澱粉水分散液を調製し、それを70〜90℃の範囲の温度に加熱して澱粉を糊化したときの澱粉糊化液の粘度が1500〜40000cp(測定時温度70℃)になることをいう。そして、この特性(I)としては、前記の粘度が3000〜20000cp(測定時温度70℃)であるのがより好ましい。
【0012】
また、上記の特性( II )は、上記(I)の澱粉糊化液を121℃の温度にまで加熱し、該温度に30分間保った後の粘度が200cp以下(測定温度70℃)であることをいう。そしてこの特性( II )としては、粘度が100cp以下(測定温度70℃)であるのがより好ましい。
【0013】
そして、本発明では、上記の特性(I)および特性( II )を有する架橋処理、エーテル化処理および酸化処理のうちの少なくとも一つの処理が施されている化工ワキシーコーンスターチを用いて、上記した方法で70℃における粘度が1500〜40000cp、好ましくは3000〜20000cpの範囲の生米の水性分散液を調製する。なお、本発明における「生米の水性分散液の粘度」は、生米の水性分散液から生米およびその他の固形物を除いた後に残留する液状物の粘度を70℃の温度の時に測定したときの粘度をいう。
また、本明細書でいう粘度の値(cp)は、いずれもB型粘度計を用いて上記した所定の温度で測定したときの値をいう。
【0014】
本発明で用いる上記の特性(I)および特性( II )を有する前記した化工ワキシーコーンスターチは、該化工ワキシーコーンスターチの水溶液または水分散液をその糊化温度またはそれよりやや高めの温度(通常約70〜90℃の範囲の温度)に加熱したときには高い粘度を有し、一方前記温度で糊化した該化工ワキシーコーンスターチ溶液を加熱殺菌処理が行われるような90℃を超える温度、特に100℃以上の温度に加熱したときには粘度が急激に低下するという特徴を有している。
【0015】
そして、本発明では、上記した特性(I)および特性( II )を有する前記化工ワキシーコーンスターチを用いて上記した方法で70℃における粘度が1500〜40000cpの生米の水性分散液を調製し、前記した高い粘度を有する生米の水性分散液を容器に充填する。そのため、生米やその他の固形物が沈降したり凝集したりせず、液中に良好に分散した状態で充填が行われて、固形物の充填量の多いものや固形物の充填量の少ないものが発生するなどの充填斑がなくなり、個々の容器に生米などの固形物と液状物とを斑なく均一に充填でき、商品間のバラツキを防止することができる。特に、生米の水性分散液の70℃における粘度を3000〜20000cpにしておくのが、均一充填などの点からより好ましい。
【0016】
生米の水性分散液の粘度は、前記化工ワキシーコーンスターチの添加だけではなく、該水性分散液の調製に用いる他の材料や成分の種類や量、水の量、水性分散液の調製法などによっても影響を受けるが、一般には、上記した糊化液、ひいては生米の水性分散液の調製に用いる水と前記化工ワキシーコーンスターチの合計重量(生米の水性分散液の調製に調理液を用いる場合は調理液に含まれる水と前記化工ワキシーコーンスターチの合計重量)に基づいて、上記した特性(I)および特性( II )を有する前記化工ワキシーコーンスターチを5〜15重量%の割合で糊化して用いると、70℃における粘度が1500〜40000cpである生米の水性分散液を円滑に調製することができる。
【0017】
また、生米の水性分散液に含まれる材料や成分の種類や量などは特に制限されず、目的とする即席粥・雑炊の種類などに応じて選択すればよい。
例えば、具材を含まない即席粥を調製する場合は、水、生米、上記した特性(I)および特性( II )を有する前記化工ワキシーコーンスターチ、および場合により塩などの調味料を用いて生米の水性分散液を製造することができる。限定されるものではないが、より具体的には、例えば、水に必要に応じて食塩などの調味料を加えて味を整え、それに上記した特性(I)および特性( II )を有する前記化工ワキシーコーンスターチを添加して均一に分散させた後、前記化工ワキシーコーンスターチの糊化温度以上(通常70〜90℃)に加熱して70℃における粘度が1500〜40000cpの前記化工ワキシーコーンスターチの糊化液を調製し、その糊化液に洗ったりといだりした生米を加えて、70℃における粘度が1500〜40000cpである生米の水性分散液を調製する方法などを採用することができる。
【0018】
また、具材を含む即席雑炊の場合は、水、酒、ワイン、スープ液などの液体、野菜類、肉類、魚介類などの具材、食塩、調味料、香辛料などを生米および上記した特性(I)および特性( II )を有する前記化工ワキシーコーンスターチと共に用いて生米の水性分散液を製造することができる。限定されるものではないが、より具体的には、例えば、野菜類、肉類、魚介類などの具材を、水、場合により食塩、調味料、香辛料、バター、ワイン、酒、スープなどを用いて調理して具材を含有する調理液をつくり、それに上記した特性(I)および特性( II )を有する前記化工ワキシーコーンスターチを加えて均一に分散させ、該化工ワキシーコーンスターチの糊化温度以上(通常70〜90℃)に加熱して70℃における粘度が1500〜40000cpの前記化工ワキシーコーンスターチの糊化液を調製し、その澱粉糊化液に洗ったりといだりした生米を入れて、70℃における粘度が1500〜40000cpである生米の水性分散液を調製する方法などを採用することができる。
【0019】
そして、上記のようにして調製した70℃における粘度が1500〜40000cpの生米の水性分散液を容器に充填する。容器への充填方法は特に制限されず、例えば公知のロータリー式自動充填包装機、ピストン式定量自動充填包装機などを使用して行うことができる。そして、容器への充填時に生米の水性分散液を撹拌しながら充填作業を行うと、それぞれの容器に生米やその他の固形物と、液状物を斑なく均一に充填することができる。また、容器の種類は特に限定されず、安全性、衛生性、密封性などに優れていて加熱殺菌に耐えることのできる食品用容器であればいずれも使用でき、例えばプラスチックフイルムやシート、プラスチックと金属箔や紙などとの複合材料からなるレトルトパウチ、ガラスやプラスチック製のビン、金属缶などを挙げることができる。
【0020】
最後に、容器を密封する前または密封した後に、102〜140℃、好ましくは110〜130℃の温度で、5〜120分間、好ましくは10〜60分間加熱殺菌処理を行って長期保存可能な容器入り即席粥・雑炊とする。加熱殺菌処理はレトルト釜などを利用して行うのが便利である。その際のレトルト釜としては従来公知のいずれのものを使用してもよい。この加熱殺菌処理によって長期間保存可能な即席粥・雑炊が得られる。これによって得られる容器入り即席粥・雑炊は、容器から取り出してそのまま喫食でき、或いは容器に入れたままで又は容器から取り出して加熱するだけで喫食可能である。そして、その即席粥・雑炊では、飯粒の型崩れや団塊化が生じておらず、しかも即席粥・雑炊中に含まれる液状物の粘度が上記した加熱殺菌処理時の高温加熱によって大幅に低下している(70℃における粘度が200cp以下に低下している)ので、サラサラとしていてべたつきのない良好な食感を有しており、褐変や異味の発生もない。
また、必要に応じて、上記した本発明の即席粥・雑炊は、薬味や具材などを別添の形で有していてもよい。
【0021】
【実施例】
以下に本発明を実施例などにより具体的に説明するが本発明はそれにより限定されない。以下の例において、特に断らない限りは、%は重量%を示す。
【0022】
《試験例 1》
(1) 澱粉として、(A)架橋・エーテル化・酸化処理を施されているワキシーコーンスターチ(松谷化学社製「グルメスター」)、(B)架橋ワキシーコーンスターチ(ナショナルスターチ社製「N−150」)、(C)無処理ワキシーコーンスターチ[日本食品化工(株)製「ワキシーコーンスターチY」]および(D)無処理馬鈴薯澱粉[士幌町農協製「(特)士幌でん粉」]を用いて、下記の表1に記載した濃度(水と澱粉の合計重量に基づく澱粉の重量;内割)の澱粉水溶液(澱粉水分散液)を調製した。次いで下記の表1に示す温度および時間で糊化を行った後、その澱粉糊化液の温度を70℃にして、そのときの粘度をB型粘度計[東京計器(株)製「BL」]を用いて測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(2) 次に、上記(1)で調製した澱粉糊化液の各々をレトルト処理(121℃で30分間加熱処理)してから、温度を70℃まで低下させ、そのときの澱粉糊化液の粘度を上記(1)におけるのと同じ粘度計を用いて測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0023】
【表1】
【0024】
上記の表1の結果から、澱粉(A)および澱粉(B)は上記した特性(I)および特性( II )を有していること、一方澱粉(C)および澱粉(D)は上記した特性(I)を有しているが、特性( II )を有していないことがわかる。
【0025】
《試験例 2》
(1) 上記の試験例1で用いて澱粉(A)および澱粉(B)を用いて、下記の表2に示す濃度(内割)の澱粉水溶液をつくり、その澱粉水溶液をそれぞれ75℃で5分間および85℃で5分間加熱して糊化処理し、得られた澱粉糊化液の70℃における粘度を試験例1と同様にして測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(2) 上記(1)で調製したそれぞれの澱粉糊化液をレトルト処理(121℃で30分間加熱)し、次いで温度を70℃にまで冷却して70℃における澱粉糊化液の粘度を試験例1と同様にして測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0026】
【表2】
【0027】
《実施例 1》
(1) ニンニク30gおよびタマネギ300gをバター60gで炒めた後、食塩10g、調味料20g、香辛料1g、鳥肉細片400gおよび水876gを加え、これに試験例1で用いた澱粉(A)(松谷化学社製「グルメスター」)100gを添加して均一に分散させた後(水と澱粉の合計重量に対する澱粉の添加量=10.2%)、75℃まで加熱して澱粉を糊化処理して、固形物を含有する調理液を調製した。
(2) 上記(1)で得られた調理液の一部を採取して固形物を網で漉して分離し、液状物の70℃における粘度を試験例1におけるのと同様にして測定したところ、10000cpであった。なお、この(2)で分離した固形物および液状物は再び上記(1)の調理液に戻して使用した。
(3) 上記(1)で調製した調理液に、洗って水切りした生米を204gを加えて、ロータリー式自動充填装置を用いて撹拌下にレトルトパウチに250g/袋の割合で充填し、密封した後、熱水式の加熱殺菌処理装置(日阪製作所製「フレーバーエースRCS130/40RTG」)を用いて、温度130℃、圧力1.8kg/cm2の条件下に13分間加熱殺菌処理して、レトルトパウチ入りのリゾットを製造した。
(4) 上記(3)で得られたレトルトパウチ入りのリゾットを、室温で4週間保存した後、開封して10名のパネラーにより下記の表3に示す評価基準にしたがって評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。また、開封したリゾットの一部を用いて固形物を網で漉して液状物の70℃における粘度を試験例1と同様にして測定したところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0028】
《実施例 2》
(1) ニンニク30gおよびタマネギ300gをバター60gで炒めた後、食塩10g、調味料20g、香辛料1g、鳥肉細片400gおよび水885gを加え、これに試験例1で用いた澱粉(B)(ナショナルスターチ社製「N−150」)]90gを添加して均一に分散させた後(水と澱粉の合計重量に対する澱粉の添加量=9.2%)、80℃まで加熱して澱粉を糊化処理して、固形物を含有する調理液を調製した。
(2) 上記(1)で得られた調理液の一部を採取して固形物を網で漉して分離し、液状物の70℃における粘度を試験例1におけるのと同様にして測定したところ、10000cpであった。なお、この(2)で分離した固形物および液状物は再び上記(1)の調理液に戻して使用した。
(3) 上記(1)で調製した調理液に、洗って水切りした生米を204gを加えて、実施例1で使用したのと同じロータリー式自動充填装置を用いて撹拌下にレトルトパウチに250g/袋の割合で充填し、密封した後、実施例1で用いたのと同じ加熱殺菌処理装置を用いて、温度130℃、圧力1.8kg/cm2の条件下に13分間加熱殺菌処理して、レトルトパウチ入りのリゾットを製造した。
(4) 上記(3)で得られたレトルトパウチ入りのリゾットを、室温で4週間保存した後、開封して10名のパネラーにより下記の表3に示す評価基準にしたがって評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。また、開封したリゾットの一部を用いて固形物を網で漉して液状物の70℃における粘度を試験例1と同様にして測定したところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0029】
《比較例 1》
(1) ニンニク30gおよびタマネギ300gをバタ60gで炒めた後、食塩10g、調味料(ブイヨン)20g、香辛料1g、鳥肉細片400gおよび水975gを加え、澱粉を何ら加えないで、80℃に加熱して、固形物を含有する調理液を調製した。
(2) 上記(1)で得られた調理液の一部を採取して固形物を網で漉して分離し、液状物の70℃における粘度を試験例1におけるのと同様にして測定したところ、0cpであった。なお、この(2)で分離した固形物および液状物は再び上記(1)の調理液に戻して使用した。
(3) 上記(1)で調製した調理液に、洗って水切りした生米を204gを加えて、実施例1で使用したのと同じロータリー自動充填装置を用いて撹拌下にレトルトパウチに250g/袋の割合で充填し、密封した後、実施例1で使用したのと同じ加熱殺菌処理装置を用いて、温度130℃、圧力1.8kg/cm2の条件下に13分間加熱殺菌処理して、レトルトパウチ入りのリゾットを製造した。
(4) 上記(3)で得られたレトルトパウチ入りのリゾットを、室温で4週間保存した後、開封して10名のパネラーにより下記の表3に示す評価基準にしたがって評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。また、開封したリゾットの一部を用いて固形物を網で漉して液状物の70℃における粘度を試験例1と同様にして測定したところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0030】
《比較例 2》
(1) ニンニク30gおよびタマネギ300gをバター60gで炒めた後、食塩10g、調味料20g、香辛料1g、鳥肉細片400gおよび水675gを加え、これに冷水可溶性の澱粉分解物[松谷化学工業(株)製「パインフロー」]150gを添加して均一に分散させた後(水と澱粉の合計重量に対する澱粉の添加量=30.8%)、80℃まで加熱して澱粉を糊化処理して、固形物を含有する調理液を調製した。
(2) 上記(1)で得られた調理液の一部を採取して固形物を網で漉して分離し、液状物の70℃における粘度を試験例1におけるのと同様にして測定したところ、20cpであった。なお、この(2)で分離した固形物および液状物は再び上記(1)の調理液に戻して使用した。
(3) 上記(1)で調製した調理液に、洗って水切りした生米を204gを加えて、実施例1で使用したのと同じロータリー自動充填装置を用いて撹拌下にレトルトパウチに250g/袋の割合で充填し、密封した後、実施例1で用いたのと同じ加熱殺菌処理装置を用いて、温度130℃、圧力1.8kg/cm2の条件下に13分間加熱殺菌処理して、レトルトパウチ入りのリゾットを製造した。
(4) 上記(3)で得られたレトルトパウチ入りのリゾットを、室温で4週間保存した後、開封して10名のパネラーにより下記の表3に示す評価基準にしたがって評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。また、開封したリゾットの一部を用いて固形物を網で漉して液状物の70℃における粘度を試験例1と同様にして測定したところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0031】
《比較例 3》
(1) ニンニク30gおよびタマネギ300gをバター60gで炒めた後、食塩10g、調味料20g、香辛料1g、鳥肉細片400gおよび水895gを加え、これに馬鈴薯澱粉[士幌町農協製「(特)士幌でん粉」]40gを添加して均一に分散させた後(水と澱粉の合計重量に対する澱粉の添加量=8.2%)、85℃まで加熱して澱粉を糊化処理して、固形物を含有する調理液を調製した。
(2) 上記(1)で得られた調理液の一部を採取して固形物を網で漉して分離し、液状物の70℃における粘度を試験例1におけるのと同様にして測定したところ、11000cpであった。なお、この(2)で分離した固形物および液状物は再び上記(1)の調理液に戻して使用した。
(3) 上記(1)で調製した調理液に、洗って水切りした生米を204gを加えて、実施例1で使用したのと同じロータリー自動充填装置を用いて撹拌下にレトルトパウチに250g/袋の割合で充填し、密封した後、実施例1で用いたのと同じ加熱殺菌処理装置を用いて、温度130℃、圧力1.8kg/cm2の条件下に13分間加熱殺菌処理して、レトルトパウチ入りのリゾットを製造した。
(4) 上記(3)で得られたレトルトパウチ入りのリゾットを、室温で4週間保存した後、開封して10名のパネラーにより下記の表3に示す評価基準にしたがって評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。また、開封したリゾットの一部を用いて固形物を網で漉して液状物の70℃における粘度を試験例1と同様にして測定したところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
上記の表4の結果から、上記した特性(I)および特性( II )を有する澱粉(A)および澱粉(B)を用いて、70℃における粘度が1500〜40000cpの範囲になるように調整したものを充填して、130℃の温度で加熱殺菌処理した実施例1および実施例2の場合は、容器に生米を含有する水性分散液を充填する際に、生米やその他の固形物と液状物とが各容器に斑なく均一に充填され、しかも加熱殺菌処理に得られた即席レトルトは、米粒の崩れがなく外観が良好であり、褐変がなく色調が良好で、しかも米粒に弾力性があって、サラサラとしていて粘りがなく、良好な食感および食味を有することがわかる。
【0035】
それに対して、澱粉を何ら用いなかった比較例1の場合は、容器に生米を含有する水性分散液を充填する際に、生米やその他の固形物と液状物とが各容器に不均一に充填され、製品間にバラツキが発生すること、しかも得られる即席リゾットは米粒が完全に崩れていて、外観並びに食味および食感において極めて不良であることがわかる。
また、冷水可溶性澱粉分解産物(E)を用いた比較例2の場合は、均一に充填できず、即席リゾットは米粒が崩れてはいないが褐変して色調が極めて不良であり、食感および食味とも不良であることがわかる。
さらに、上記した特性(I)および特性( II )を有しない馬鈴薯澱粉(D)を用いた比較例3による場合は、充填が均一にでき、即席リゾットは米粒がかなり残ってはいるものの、粘度が高く、糊状をしていて、食感および食味が不良であることがわかる。
【0036】
【発明の効果】
本発明による場合は、生米などの固形物と液状物を容器に別々に充填する必要がなく、生米などの固形物および液状物を含有する水性分散液を、一度の充填作業で簡単に且つ円滑に容器に充填することができる。
そして、上記の充填の際に、生米などの固形物と液状物を、各々の容器に斑なく均一に充填できるので、製品間のバラツキが生じず、製品に対する消費者の高い信頼を得ることができる。
さらに、本発明による場合は、飯粒の型崩れや団塊化が生じず、サラサラとしていてべたつきのない良好な食感および食味を有し、しかも褐変や異味の発生のない、外観および色調にも優れる即席粥または即席雑炊を円滑に製造することができる。
Claims (2)
- 生米を分散させた液を容器に充填して加熱殺菌処理することからなる容器入り即席粥または即席雑炊の製造方法であって、
(i) 下記の特性(I)および特性( II );
(I) 濃度が5〜15重量%の澱粉水溶液または澱粉水分散液の状態にして70〜90℃の温度で糊化したときの70℃における粘度が1500〜40000cpであるという特性;
( II ) 上記(I)で糊化した液を121℃の温度で30分間加熱したときの70℃における粘度が200cp以下であるという特性;
を有する架橋処理、エーテル化処理および酸化処理のうちの少なくとも一つの処理が施されているワキシーコーンスターチを、水または調理液に、水と前記ワキシーコーンスターチの合計重量に基づいて5〜15重量%の割合で分散させた後、70〜90℃に加熱して前記ワキシーコーンスターチを糊化して糊化液を調製し、該糊化液に生米を入れて70℃における粘度が1500〜40000cpである生米の水性分散液を調製し;そして、
(ii) 上記(i)で調製した生米の水性分散液を容器に充填した後、102〜140℃の温度で5〜120分間加熱殺菌処理する;
ことを特徴とする、容器入り即席粥または即席雑炊の製造方法。 - 請求項1の方法により製造される容器入り即席粥または即席雑炊。
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