JP3596970B2 - 光ビーム走査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター、印刷機等の画像形成装置(カラー画像形成装置を含む)に用いる光ビーム走査装置に係り、詳しくは複数の回転多面鏡を備えた光ビーム走査装置における各回転多面鏡間の回転位相の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、ファクシミリ、プリンター、印刷機等の画像形成装置に用いる光ビーム走査装置として、光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記回転多面鏡が等速回転するように前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段とを複数組備え、且つ、前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段を備えたものが知られている。
【0003】
上記構成の光ビーム走査装置においては、回転基準信号発生手段で発生した各回転基準信号及び各回転位置検出手段の出力信号に基づいて、各回転多面鏡が等速回転するように各駆動手段を制御する。そして、この光ビーム走査装置を備えた画像形成装置においては、各回転多面鏡で偏向走査された光ビームによってそれぞれ対応する像担持体上に独立した潜像を形成し、この潜像を現像した各画像を記録媒体上に重ね合わせて転写する。ここで、各画像を記録媒体上の正確な位置に重ね合わせるためには、像担持体上の各画像の主走査方向(光ビームの走査方向)及び副走査方向(像担持体表面の移動方向)における画像形成開始位置が正確に調整されていなければならない。
【0004】
上記主走査方向については、例えば、光ビームを走査経路上の所定位置で検出し、その検出結果に基づいて画像の各走査ラインの書き込みタイミングを調整することにより、各光ビーム走査装置における回転多面鏡の像担持体に対する初期取付角度、すなわち各回転多面鏡の面位相が互いに完全に一致していなくても、主走査方向の画像ずれの発生を防止することができる。
【0005】
一方、上記副走査方向については、例えば複数の回転多面鏡に対応させて複数の像担持体が設けられている場合、像担持体の間隔(ピッチ)を走査ピッチの整数倍に設定し、画像の書き込み開始のタイミングを一回の光ビーム走査に要する時間単位で調整するとともに、同一周波数の回転基準信号に基づいて回転多面鏡を回転駆動して画像書き込みを行うことにより、画像全体にわたって1走査ピッチよりも大きな副走査方向の画像ずれの発生を防止できる。
【0006】
ところが、前記一回の光ビーム走査に要する時間単位での画像の書き込み開始タイミングの調整を行った場合でも、各回転多面鏡間の面位相が互いに完全に一致していないと、1走査ピッチ以下(画像分解能300dpiの場合で84.67μm以下)の副走査方向の画像ずれが発生してしまうという不具合があった。この画像ずれは、カラー画像を形成する場合に色ずれという不具合となる。
【0007】
そこで、従来、上記1走査ピッチ以下の副走査方向の画像ずれを防止するために、次のように各回転多面鏡間の回転位相を制御するものが知られている。
【0008】
例えば、特開昭64−73369号公報では、前記回転駆動制御手段としてのPLL制御手段のそれぞれに対して、前記回転基準信号としての基準周波数信号を発生する前記回転基準信号発生手段としての基準周波数信号発生手段と、前記光ビーム検出手段としての一つの同期センサから出力される前記出力信号としての水平同期信号の出力に同期して残る各同期センサから出力される水平同期信号出力タイミング差を前記基準周波数信号に基づいて計測するタイミング計測手段と、このタイミング計測手段により計測された各水平同期信号出力タイミング差に基づいて、前記PLL制御手段に供給する基準周波数信号の位相を調整する位相調整手段とを備えた装置が開示されている。
【0009】
この装置によれば、基準周波数信号発生手段から発生された基準周波数信号に基づいて、1つのPLL制御手段が回転多面体(回転多面鏡)の回転速度制御を開始する。一定速度で回転する回転多面体により偏向されるレーザビームを受光して、同期センサが水平同期信号を発生すると、タイミング計測手段が1つの同期センサから出力される水平同期信号の出力に同期して残る各同期センサから出力される水平同期信号出力タイミング差を基準周波数信号に基づいて計測する。そして、この計測された各水平同期信号出力タイミング差に基づいて、位相調整手段がPLL制御手段に供給する基準周波数信号の位相を調整する。これにより、位相ずれを画素単位距離間内で微細に調整でき、レーザビームの各感光ドラム(像担持体)上のトップ走査ラインずれを最小に設定することができる。
【0010】
また例えば、特開平2−170110号公報では、各回転多面鏡に偏向される各光ビームをそれぞれ受光して各ビームの位相差を検知する検知手段と、この検知手段により検知される位相差に基づいて、少なくとも1つの回転多面鏡と残る各回転多面鏡との位相角差を相殺するように、各回転多面鏡を等速回転させる駆動手段の回転位相角を前記1つの回転多面鏡に従属して個別に制御する位相制御手段とを備えた光ビーム走査装置が開示されている。
【0011】
この装置によれば、各駆動手段により各回転多面鏡が始動されて定速回転に到達したら、検知手段が各回転多面鏡により偏向される各光ビームをそれぞれ受光して各光ビームの位相差を検知し、この位相差情報が位相制御手段に送出される。この位相制御手段は検知された位相差に基づいて少なくとも1つの回転多面鏡と残る各回転多面鏡との位相差が相殺されるように各駆動手段の回転位相角を個別、かつ1つの回転多面鏡に従属させて制御し、各回転多面鏡から像担持体に偏向走査される各光ビームの書き出し位置を一致させることができる。
【0012】
また、上記特開平2−170110号公報には、次のような2ビーム方式の実施例が開示されている。前記検出手段及び前記位相制御手段を兼ねた回転位相同期制御装置は、前記光ビーム検出手段としての第1レーザピーム検知器からの出力信号である第1のビームデイテクトパルス信号と、同じく光ビーム検出手段としての第2レーザビーム検知器からの出力信号である第2のビームデイテクトパルス信号とが位相差をもって送出されてくると、その位相差を内部カウンタ回路などの計時手段により測定し、回転基準信号発生手段としての基準信号発生器から出力されている複数の基準信号のうち、前記測定された位相差に近い位相を発生させる基準信号を選択スイッチで選択して第2の回転多面鏡の回転駆動を制御する回転駆動制御手段としての第2位相同期制御部に送出する。これにより、前記駆動手段としての第1及び第2モータは、前記測定された位相差を発生させる基準信号を用いて前記第2位相同期制御部及び第1の回転多面鏡の回転駆動を制御する第1位相同期制御部で位相同期制御が行われ、以後の第1及び第2のビームディテクトパルス信号の位相はほぼ同位相となり、第1及び第2の回転多面鏡のビーム反射面が同位相となる。従って、第1及び第2の回転多面鏡から像担持体としての感光体ドラムに偏向走査される各光ビームによる画像書き出し位置が一致するようになる。
【0013】
また例えば、特開平5−227383号公報では、基準となる回転多面鏡の駆動手段であるスキャナーモータからの基準書き出し位置検知信号及び残りの回転多面鏡のスキャナーモータからの書き出し位置検知信号を、判断手段としてのマイクロプロセッサに取り込み、前記基準書き出し位置検知信号に対する他の書き出し位置検知信号の時間ずれを判断し、その判断結果に基づいて前記残りの回転多面鏡のスキャナーモータに対して、そのモータの回転速度を増減させる位相制御信号を供給するものが開示されている。この構成により、前記基準となる回転多面鏡による書き出し位置に対して前記残りの回転多面鏡による書き出し位置を一致させ、副走査方向の位置ずれを補正している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記各回転多面鏡の回転位相を制御する位相制御を行う従来の装置で用いられる回転多面鏡は、その駆動手段の駆動ムラによって微小ながら回転ムラが発生している。この回転ムラは、前記駆動手段及びそれを制御する回転駆動制御手段等における温度上昇、経時劣化によって大きくなっていく傾向にある。また、前記回転多面鏡に形成されている光反射面の回転方向の長さも、微小ながらばらついている。このような回転多面鏡の回転ムラや光反射面の長さのばらつきがあると、基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と残りの回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との時間差もばらついてしまうと考えられる。
【0015】
また、上記従来の装置の位相制御では、複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応した光ビーム検出信号に基づいて、残りの各回転多面鏡による画像書込位置を制御するように光ビーム発生手段を制御することにより、前記基準となる回転多面鏡による画像書込位置に対して前記残りの各回転多面鏡による画像書込位置を一致させるように位相制御している。例えば、基準回転多面鏡に対応した光ビーム検出信号からの出力信号をそれぞれ所定回数検知したところで、前記残りの回転多面鏡による画像書き込みを開始するように光ビーム発生手段を制御する。従って、画像書込動作期間等の位相制御を行っていない期間に、前述のように光ビーム検出手段の出力信号の時間差がばらつくと、基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号を受けた後、残りの回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号を受けるまでの時間が、この出力信号の周期に近い時間分だけ突然変化し、1走査ピッチに近い副走査方向の画像ずれが突然発生するおそれがある。
【0016】
この副走査方向の画像ずれを、図17(a)及び(b)に示した位相制御前及び位相制御後における光ビーム検出手段の出力信号のタイムチャートの具体例で説明する。この具体例では、光ビーム発生手段としてのレーザや回転多面鏡等からなるレーザ走査ユニットを2組備えており、レーザが点灯し、回転多面鏡が等速回転することにより、図17(a)のように各回転多面鏡に対応した光ビーム検出手段から出力信号(前述の従来例では、書き出し位置検知信号、水平同期信号又はディテクタパルス信号と呼ばれている。)DP1,DP2が出力される。ここで、出力信号DP1を基準とし、それに対する他の出力信号DP2の時間差(タイミング差)を計測するわけであるが、基準の出力信号DP1に対して他の出力信号DP2が図中の一点鎖線で示すようにT4の2倍だけ時間差が変動するとし、計測した時間差を図2のようにT1とする。このような条件下で時間差T1に基づいた従来の位相制御を行うと、各出力信号のタイムチャートは図17(b)のようになる。この位相制御後において、基準の出力信号DP1に対して他の出力信号DP2がT4の2倍だけ時間差が変動するので、例えば、出力信号DP2がbの位置にあるとすると、2組のレーザ走査ユニットの回転多面鏡の光反射面の向き(面位相)が合っていて、画像ずれのない画像が得られる。また、出力信号DP2がcの位置に変動したときは、基準の出力信号DP1に対する他の出力信号DP2の時間差がT4分だけずれ、その分だけ画像ずれが生じる。そして、出力信号DP2がaの位置に変動すると、回転多面鏡の光反射面の向き(面位相)は上記cの位置にずれた場合と同様にT4分だけずれているだけであるが、出力信号の周期に近い時間分だけ変化し、1走査ピッチに近い画像ずれ(カラー画像を形成する場合は色ずれ)が突然生じることになる。より正確にいうと、(1ライン書込時間−T4)だけ画像ずれ(色ずれ)が生じることになる。
【0017】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、各回転多面鏡間の回転位相をほぼ一致させるように調整する位相制御を所定のタイミングで行う光ビーム走査装置であって、各回転多面鏡の回転位相差による画像ずれ量をできる限り少なくするとともに、前記位相制御を行っていない期間に回転多面鏡の回転ムラ等による副走査方向の画像ずれが突然発生するのを防止することができる光ビーム走査装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段と、前記回転多面鏡により偏向走査された光ビームを走査経路上の所定位置で検出する光ビーム検出手段とを複数組備え、前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相がほぼ一致するように前記回転基準信号発生手段を制御する位相制御手段と、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、前記残りの各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始するように、前記光ビーム発生手段を制御する光ビーム発生制御手段とを備えた光ビーム走査装置において、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差を複数回算出するとともに、その複数の時間差の最小値である最小時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御することを特徴とするものである。
【0020】
請求項2の発明は、請求項1の光ビーム走査装置において、画像書込待機時に、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差をある周期で算出し、その時間差が予め規定した時間差よりも大きくなったときに、そのときの時間差に基づく位相制御を行うことを特徴とするものである。
【0021】
請求項3の発明は、光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段と、前記回転多面鏡により偏向走査された光ビームを走査経路上の所定位置で検出する光ビーム検出手段とを複数組備え、前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相がほぼ一致するように前記回転基準信号発生手段を制御する位相制御手段と、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、前記残りの各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始するように、前記光ビーム発生手段を制御する光ビーム発生制御手段とを備えた光ビーム走査装置において、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差を複数回算出し、その複数の時間差から変動幅を求め、前記複数の時間差のいずれか一つから前記変動幅を引いた減算値に基づいて、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御することを特徴とするものである。
【0022】
請求項4の発明は、光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段と、前記回転多面鏡により偏向走査された光ビームを走査経路上の所定位置で検出する光ビーム検出手段とを複数組備え、前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相がほぼ一致するように前記回転基準信号発生手段を制御する位相制御手段と、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、前記残りの各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始するように、前記光ビーム発生手段を制御する光ビーム発生制御手段とを備えた光ビーム走査装置において、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差を算出し、その時間差から予め測定して記憶している前記時間差の変動幅を引いた減算値に基づいて、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御することを特徴とするものである。
【0023】
請求項5の発明は、請求項3又は4の光ビーム走査装置において、電源ON時に前記減算値に基づく前記回転基準信号発生手段の制御を行った後、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差をある周期で複数回算出し、その複数の時間差のいずれか一つが予め規定した時間差よりも大きくなったとき又はその複数の時間差から求めた変動幅が前回の位相制御に用いた変動幅よりも大きくなったとき、画像書込中でなければ、そのときの時間差から変動幅を引いた減算値に基づいて、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御する位相制御を行うことを特徴とするものである。
【0024】
請求項6の発明は、請求項3の光ビーム走査装置において、前記位相制御に用いる時間差として、前記複数の時間差の最大値を用いることを特徴とするものである。
【0025】
請求項7の発明は、光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段と、前記回転多面鏡により偏向走査された光ビームを走査経路上の所定位置で検出する光ビーム検出手段とを複数組備え、前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相がほぼ一致するように前記回転基準信号発生手段を制御する位相制御手段と、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、前記残りの各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始するように、前記光ビーム発生手段を制御する光ビーム発生制御手段とを備えた光ビーム走査装置において、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御し、前記時間差に基づく位相制御を前記画像書込動作中に行わないようにし、且つ前記時間差に基づく位相制御を行っている間は画像書込動作を禁止した画像書込待機状態にすることを特徴とするものである。
【0026】
請求項1乃至7の発明においては、各駆動手段で回転駆動された各回転多面鏡により、各光ビーム発生手段で発生した光ビームをそれぞれ対応する像担持体に偏向走査する。
また、各回転位置検出手段により、前記各回転多面鏡の回転位置を検出し、回転駆動制御手段により、回転基準信号発生手段で発生した回転基準信号及び前記各回転位置検出手段の出力信号に基づいて、前記出力信号の周波数及び位相が前記回転基準信号の周波数及び位相に一致して前記各回転多面鏡が等速回転するように前記各駆動手段を制御する。
更に、各光ビーム検出手段により、前記各回転多面鏡により走査偏向された光ビームを各走査経路上の所定位置で検出し、光ビーム発生制御手段で光ビーム発生手段を制御し、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、前記残りの各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始することにより、主走査方向の画像の書き込み開始位置を所定位置に合わせるとともに、副走査方向の画像の書き込み開始位置を1走査ピッチの精度で所定位置に合わせる。
また更に、位相制御手段で前記回転基準信号発生手段を制御して、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相をほぼ一致させることにより、副走査方向の画像の書き込み開始位置を1走査ピッチ以下の精度で所定位置に合わせる。
【0027】
そして、前記回転基準信号発生手段を制御して、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるようにすることにより、次の位相制御までの期間内において、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差すなわち画像ずれ量に対応した時間差をできるだけ短くするとともに、前記画像ずれ量に対応した時間差が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然長くならないようにする。
【0028】
特に、請求項1の発明では、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差を複数回算出し、その複数の時間差の最小値である最小時間差に基づいて、その最小値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を制御することにより、前記画像ずれ量に対応した時間差をできるだけ短くするとともに、前記画像ずれ量に対応した時間差が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然長くならないようにする。
【0029】
また特に、請求項2の発明では、請求項1の光ビーム走査装置において、画像書込待機時に、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差をある周期で算出し、その時間差が予め規定した時間差よりも大きくなったときに、そのときの時間差の最小値に基づく位相制御を行うことにより、前記時間差が通常の変動だけでなく経時的に変化しようとする場合でも、前記画像ずれ量に対応した時間差をできるだけ短くするとともに、前記画像ずれ量に対応した時間差が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然長くならないようにする。
【0030】
また特に、請求項3の発明では、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差を複数回算出し、その複数の時間差から変動幅を求め、前記複数の時間差のいずれか一つから前記変動幅を引いた減算値に基づいて、その減算値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を制御することにより、前記画像ずれ量に対応した時間差をできるだけ短くするとともに、前記画像ずれ量に対応した時間差が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然長くならないようにする。
【0031】
また特に、請求項4の発明では、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差を算出し、その時間差から予め測定して記憶している前記時間差の変動幅を引いた減算値に基づいて、その減算値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を制御することにより、前記画像ずれ量に対応した時間差をできるだけ短くするとともに、前記画像ずれ量に対応した時間差が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然長くならないようにする。
【0032】
また特に、請求項5の発明では、請求項3又は4の光ビーム走査装置において、前記減算値に基づく位相制御を電源ON時に行った後、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差をある周期で複数回算出し、その複数の時間差のいずれか一つが予め規定した時間差よりも大きくなったとき又はその複数の時間差から求めた変動幅が前回の位相制御に用いた変動幅よりも大きくなったとき、画像書込中でなければ、次のような位相制御を行う。すなわち、そのときに画像書込中でなければ、そのときの時間差から変動幅を引いた減算値に基づいて、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御する。この制御により、前記時間差が通常の変動だけでなく経時的に変化しようとする場合でも、前記画像ずれ量に対応した時間差をできるだけ短くするとともに、前記画像ずれ量に対応した時間差が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然長くならないようにする。
【0033】
また特に、請求項6の発明では、請求項3の光ビーム走査装置において、前記複数の時間差の最大値から前記変動幅を引いた減算値に基づいて、その減算値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を制御することにより、前記画像ずれ量に対応した時間差がより短くなるようにする。
【0034】
また特に、請求項7の発明では、前記時間差に基づく位相制御を前記画像書込動作中に行わないようにし、且つ前記時間差に基づく位相制御を行っている間は画像書込動作を禁止した画像書込待機状態にすることにより、画像書込動作中に前記画像ずれ量に対応した時間差が突然変化しないようにする。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置としての4ドラム方式のカラーレーザビームプリンタ(以下「カラープリンタ」という)に用いる光ビーム走査装置に適用した実施形態について説明する。
〔実施形態1〕
図1は本実施形態に係るカラープリンタの概略構成を示す斜視図である。このカラープリンタは4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像を重ね合わせたカラー画像を形成するために4組の画像形成部等を備えている。各画像形成部は、像担持体としての感光体ドラム1、帯電チャージャ2、光ビーム走査ユニット3、現像ユニット4、転写チャージャ5とを備え、通常の電子写真プロセスである帯電、露光、現像、転写プロセスを行い、転写ベルト6で矢印A方向に搬送されている記録紙7に1色目の画像を転写し、次に2色目、3色目、4色目の順に画像を転写することにより、4色の画像が重ね合わさったカラー画像を記録紙7上に形成することができる。
【0036】
図2は上記レーザビーム走査ユニット3の光学系の説明図であり、図3は上記レーザビーム走査ユニット3を4組備えた光ビーム走査装置の制御系のブロック図である。ここで、図3中の符号のかっこ内の数値は、その構成要素が属するレーザー走査ユニットの組数を示している。
本カラープリンタの光ビーム走査装置の各レーザ走査ユニット3は、光ビーム発生手段としてのレーザ光源(LD)8と、レーザ光源8からのレーザビームを感光体ドラム1に偏向走査する回転多面鏡としてのポリゴンミラー9と、ポリゴンミラー9を矢印B方向に回転駆動する駆動手段としてのポリゴンモータ10と、ポリゴンミラー9の回転位置を検出する回転位置検出手段としてのホール素子11と、後述の回転基準信号発生手段で発生した回転基準信号及びホール素子11の出力信号に基づいてポリゴンミラー9が等速回転するようにポリゴンモータ10を制御する回転駆動制御手段としてのモータドライバ(PLL制御部)12と、ポリゴンミラー9で走査偏向されたレーザビームを走査開始位置で検出する光ビーム検出手段としてのレーザビーム検知器13と、レーザビーム検知器13の出力信号に基づいてレーザ光源8を制御する光ビーム発生制御手段としてのコントローラ14等を備えている。
【0037】
上記各レーザ光源8からのレーザビームは、色分解された画像情報に基づいて作動するレーザドライバ(不図示)によりON/OFF制御されながら、ポリゴンモータ10で回転駆動されたポリゴンミラー9で偏向走査され、レンズを通って感光体ドラム1表面に照射される。また、レーザ光源8からのレーザビームの走査範囲(図2中のLD走査範囲)の端(走査開始位置)にはビーム検知用ミラー13aが設けてあり、そのミラー13aで反射されたレーザービームが上記レーザビーム検知器13で検知され、ビームディテクトパルス信号としてコントローラ14に出力される。また、上記ホール素子11からはポリゴンミラー9の回転に応じた周波数でON/OFFする繰り返しパルス信号が上記モータドライバ(PLL制御部)12に出力される。
【0038】
また、上記光ビーム走査装置は各ポリゴンミラー9(1)〜9(4)に対応した複数の回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段及びその制御手段を備えている。この回転基準信号発生手段は、図3に示すように基準信号発生器15と4組の回転基準信号発生部16(1)〜16(4)と、3組のセレクタ17(2)〜17(3)とにより構成され、また、その位相制御手段としては上記コントローラ14を用いている。このコントローラ14はレーザ光源8及び上記セレクタ17の制御の他、上記ポリゴンモータ10の等速回転のチェックや後述のディテクタパルス信号の時間差の測定等にも用いている。
【0039】
ところで、上記構成の光ビーム走査装置を備えたカラープリンタでカラー画像を形成する際、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色毎に独立に作成した画像を記録紙上の正確な位置に重ね合わせる必要がある。各色の画像を記録紙上の正確な位置に重ね合わせるためには、感光体ドラム1上の各色に対応したレーザビームによる主走査方向及び副走査方向の書き込み開始位置が正確に調整されていなければならない。主走査方向の調整については、レーザビームの走査開始位置を常に上記レーザビーム検知器13で検出して、記録画像データの書き込みタイミングを各色で調整することにより、プリンタ内の光ビーム走査装置と感光体ドラム1との相対的な位置関係が各色で完全に一致していなくても、各色の画像を重ね合わせた場合に色ずれを起こさないようにしている。一方、上記副走査方向の調整については、感光体ピッチ(図1のL)を走査ピッチの整数倍に保ち、レーザ走査開始位置を常にレーザビーム検知器13で検出して、記録画像データの書き込みタイミングを上記コントローラ14で制御することにより、各ポリゴンミラーを同一の走査周波数の回転基準信号に基づいて駆動して各色の画像形成を行い、各色の画像を重ね合わせた場合に色ずれを起こさないようにしている。
【0040】
しかし、上記レーザビーム走査の制御を行う場合に同一位相を有する回転基準信号を各ポリゴンミラー9の回転駆動に用いると、副走査方向の1走査ピッチ以下(画像分解能300dpiの場合で84.67μm以下)の色ずれが発生するおそれがあるので、本実施形態の光ビーム走査装置では、各ポリゴンミラー9を回転駆動するポリゴンモータ10の回転位相を制御して、各ポリゴンミラー9の面位相を一致させて、上記色ずれを補正している。
【0041】
図4は上記ポリゴンモータの回転位相制御のフローチャートであり、図5(a)及び(b)はそれぞれ位相制御前の各回転基準信号及び各レーザビーム検知器13の出力信号のタイムチャートであり、図6(a)及び(b)はそれぞれ位相制御後の各回転基準信号及び各レーザビーム検知器13の出力信号のタイムチャートである。
カラープリンタの電源スイッチをONすると、ポリゴンモータ10に電力が供給され、回転基準信号発生部16(1)から出力された所定周波数の回転基準信号/PCLK1(図5(a)参照)がモータドライバ(PLL制御部)12(1)に供給されるとともに、回転基準信号発生部16(1)からの回転基準信号/PCLK1を選択するようにセレクタ17(2)〜17(4)がコントローラ14で制御され、この回転基準信号/PCLK1が回転基準信号/PCLK2〜/PCLK4(図5(a)参照。/PCLK3,/PCLK4は図示していないが/PCLK2と同様である。)として残りの各モータドライバ(PLL制御部)12(2)〜12(4)に供給される(ステップ1)。そして、コントローラ14から各モータドライバ(PLL制御部)12(1)〜12(4)にON信号が送出されると、各ポリゴンモータ10(1)〜10(4)が回転し、ポリゴンモータ10が等速回転すると、各モータドライバ(PLL制御部)12(1)〜12(4)からコントローラ14にモータロック信号が送出される(ステップ2〜4)。
【0042】
次に、上記各ポリゴンモータ10が等速回転すると、各レーザ光源8が点灯する(ステップ5)。この場合、図2のビーム検知用ミラー13aの部分をレーザビームが通過するときだけ各レーザ光源8を点灯させれば良い。このレーザ光源8の点灯により、各レーザビーム検知器13(1)〜13(4)からコントローラ14にビームディテクトパルス信号DP1〜DP4が送出される(ステップ6)。例えば、図5(b)に示すように、レーザビーム検知器13(1)から信号DP1、レーザビーム検知器13(2)から信号DP2が出力される。以下、残りのビームディテクトパルス信号DP3,DP4については、DP2と同様に考えることができるので省略する。また、ビームディテクトパルス信号DP1に対するDP2の時間差がT5の幅で変動している場合を想定する。
【0043】
本実施形態では、ポリゴンミラー9(1)及びポリゴンモータ10(1)を基準にして上記位相制御を行うので、コントローラ14において、各ビームディテクトパルス信号DP1,DP2のパルスの立ち上がりを検出し、上記信号DP1のパルス立ち上がりから残りの信号DP2のパルス立ち上がりまでの時間差T1を算出し、その算出した時間差を記憶する(ステップ7,8)。このようなビームディテクトパルス信号の検出、時間差の算出及び記憶をある決められた回数(n回)だけ繰り返して行う(ステップ6〜9)。そして、上記記憶した複数の時間差の最小値を選択する(ステップ10)。図5(b)の例では時間差T2を選択する。そして、選択した時間差T2を回転基準信号発生部16(2)に入力するためのデータに変換して(ステップ11)、時間差T2から変換したデータを回転基準信号発生部16(2)に入力する(ステップ12)。
【0044】
回転基準信号発生部16(2)では、上記コントローラ14から送出されてきたデータ及び上記基準信号発生器15から送出されてきた基準信号に基づいて、図6(a)に示すように上記時間差T2だけ位相がずれた新たな回転基準信号/PCLK2が出力される(ステップ13)。この回転基準信号/PCLK2はセレクタ17(2)に送出され、コントローラ14からの切替信号により、セレクタ17(2)では信号/PCLK1から信号/PCLK2へ回転基準信号が切り替わり、モータドライバ(PLL制御部)12(2)に送出される(ステップ14,15)。
【0045】
そして、モータドライバ(PLL制御部)12(1)では、回転位置検出用のホール素子11から出力された回転位置検知信号と回転基準信号発生部16(2)から出力された回転基準信号/PCLK2とに基づいてPLL制御が行われ、ポリゴンモータの位相制御が行われて再度各ポリゴンモータ10(2)が等速回転するようになる。ポリゴンモータ10(2)が等速回転するとモータロック信号が検出される(ステップ16)。
【0046】
図6(b)は上記位相制御後のディテクトパルス信号DP1,DP2を示している。図5(b)に示す位相制御前では最大(T2+T5)分だけずれていたものが、最大T5分だけのずれになることが分かる。なお、上記位相制御では、ディテクトパルス信号DP1に対するDP2の時間差に基づいてポリゴンミラー9(2)の回転位相を制御する場合について説明したが、残りのポリゴンミラー9(3),9(4)の回転位相についても、ディテクトパルス信号DP1に対するDP3,4の時間差に基づいて同様に制御することができる。また、上記ディテクトパルス信号の検出及びその時間差の算出の回数は、できるだけ多い方が良い。
【0047】
図7は、上記光ビーム走査装置を用いた画像書込制御のフローチャートである。この画像書込制御は、上記図4の位相制御が終了してから行われることになる。本実施形態では、上記基準のポリゴンミラー9(1)に対応したビームディテクトパルス信号DP1を、各レーザ走査ユニット3による画像書込開始信号に用いている。
図7において、カラープリンタの操作部又は外部コントロール部(ホスト)から画像書込開始の指令信号が送られてくると、コントローラ14は基準のビームディテクトパルス信号DP1のカウントを開始する(ステップ1)。そして、この信号DP1の入力開始により、1色目の画像の書込を開始し、信号DP1をライン同期信号として1ラインずつ感光体ドラム1上に書き込んでいく(ステップ2,3)。上記信号DP1が規定ライン数(書込ライン数)カウントされたら、そのラインで1色目の画像の書込を終了する(ステップ4,5)。
【0048】
ここで、1色目のレーザ走査ユニットと2色目のレーザ走査ユニットとの間の感光体ピッチLは走査ピッチのm倍(mは整数)、1色目のレーザ走査ユニットと3色目のレーザ走査ユニットとの間の感光体ピッチLは走査ピッチの2m倍、1色目のレーザ走査ユニットと4色目のレーザ走査ユニットとの間の感光体ピッチLは走査ピッチの3m倍であるとする。
【0049】
上記基準のビームディテクトパルス信号DP1のカウント数が(m+1)となったとき、2色目のビームディテクトパルス信号DP2のカウントを開始する(ステップ6,7)。そして、この信号DP2の入力開始により、2色目の画像の書込を開始し、信号DP2をライン同期信号として1ラインずつ感光体ドラム1上に書き込んでいく(ステップ8,9)。そして、上記信号DP2が規定ライン数(書込ライン数)カウントされたら、信号DP2のカウントを終了し、そのラインで2色目の画像の書込を終了する(ステップ10〜12)。
【0050】
また、上記基準のビームディテクトパルス信号DP1のカウント数が(2m+1)となったとき、3色目のビームディテクトパルス信号DP3のカウントを開始する(ステップ13,14)。そして、この信号DP3の入力開始により、3色目の画像の書込を開始し、信号DP3をライン同期信号として1ラインずつ感光体ドラム1上に書き込んでいく(ステップ15,16)。そして、上記信号DP3が規定ライン数(書込ライン数)カウントされたら、信号DP3のカウントを終了し、そのラインで3色目の画像の書込を終了する(ステップ17〜19)。
【0051】
また、上記基準のビームディテクトパルス信号DP1のカウント数が(3m+1)となったとき、4色目のビームディテクトパルス信号DP4のカウントを開始する(ステップ20,21)。そして、この信号DP4の入力開始により、4色目の画像の書込を開始し、信号DP4をライン同期信号として1ラインずつ感光体ドラム1上に書き込んでいく(ステップ22,23)。そして、上記信号DP4が規定ライン数(書込ライン数)カウントされたら、信号DP4のカウントを終了し、そのラインで4色目の画像の書込を終了する(ステップ24〜26)。
【0052】
以上、本実施形態では、基準となる1色目の画像に対応したビームディテクトパルス信号DP1がそれぞれ所定回(m+1,2m+1,3m+1)検出された直後に検出されるビームディテクトパルス信号DP2,DP3,DP4により、2色目〜4色目の画像書込を開始することにより、副走査方向において各画像をの1走査ピッチ単位で重ね合わせ、各画像の色ずれが発生しないようにしている。
【0053】
また、上記画像書込の開始の制御を行っているため、常にビームディテクトパルス信号DP1の直後に残りの信号DP2,DP3,DP4が検出されることにより、画像全体にわたって1走査ピッチ単位での画像の重ね合わせが行われるようになっているが、本実施形態では、前述の位相制御により、各ポリゴンミラー9の回転ムラ等によって上記信号DP1に対する残りの信号DP2,DP3,DP4の時間差が変動しても、常に上記DP1対して信号DP2,DP3,DP4が同時又は遅れて出力されるようになるので、画像書込動作中に1走査ピッチに近い色ずれが突然発生するのを防止できる。
【0054】
また、前述の位相制御により、1走査ピッチ以下の色ずれは、上記ビームディテクトパルス信号DP1に対する信号DP2,DP3,DP4の時間ずれの変動幅T5に相当する分だけしか発生しない。
【0055】
〔実施形態2〕
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態に係る光ビーム走査装置の光学系、制御系は、上記図2及び図3の構成と同様とする。
図8は本実施形態に係るポリゴンモータの回転位相制御のフローチャートである。上記実施形態1における位相制御と異なるのは、電源ON後の1回目の位相制御が終了してモータロック信号を検出した後も、上記ディテクトパルス信号から時間差を算出してその値と予め規定した時間差と比較し、その結果に基づいて位相制御を行なっている点である。
【0056】
以下、1回目の位相制御後のモータロック信号を検出してからの制御フローについて説明する。1回目の位相制御でモータロック信号を検出したら(ステップ16)、画像書込可能(READY)状態となるが、その後もディテクトパルス信号DP1〜4の検出及び時間差(図5(b)のT1,T2,T3等)の算出をn回続け、その複数の時間差の最小値T2を選出する(ステップ17〜21)。そして、その時間差データ(最小値)が、予め規定した時間差データよりも大きくなった場合、画像書込中でなければ、上記実施形態1で説明したデータの変換以降の動作を行い、同様の位相制御を行う(ステップ22〜29)。そして、以上の動作を繰り返し行う。ここで、新たに算出された時間差データ(最小値)が予め規定した時間差データ以下の場合や、画像書込動作中の場合は、上記ディテクトパルス信号DP1〜4の検出及び時間差の算出を繰り返し行うことになる。
【0057】
なお、図8のフローチャートでは、ディテクトパルス信号DP1に対するDP2,DP3,DP4の時間差に基づいてポリゴンミラー9(2)〜9(4)の位相制御が同時に行われるように示されているが、すべてパラレルで処理されている。よって、ディテクトパルス信号DP1と残りの信号DP2,DP3,DP4との時間差の最小値のひとつだけ、予め規定した時間差データよりも大きくなった場合は、その他は時間差の算出を続けることになり、その大きくなったところだけ位相制御することになる。上記時間差データの規定値は、許容できる色ずれ量から決まり、予め記憶しておき、さらに外部から変更可能としても良い。
【0058】
本実施形態に係る位相制御によれば、電源ON時だけでなく、その後継続して上記時間差を算出し、必要に応じて位相制御を実行しているので、経時変化による色ずれの増大を防止できる。
【0059】
〔実施形態3〕
次に、本発明の更に他の実施形態について説明する。本実施形態に係る光ビーム走査装置の光学系、制御系は、上記図2、図3の構成と同様とする。
図9は本実施形態に係るポリゴンミラーの回転位相制御のフローチャートである。上記実施形態1における位相制御と異なるのは、最小時間差ではなく、n回取り込んだ分の変動幅を算出し、その中の任意の時間差から変動幅を引いたものに基づいて位相制御を行なっている点(図中のステップ10及び11)である。
【0060】
図10〜図12はそれぞれ本実施形態3における位相制御後のボリゴンミラー9(1),9(2)の回転基準信号と位相制御後のディテクトパルス信号DP1、2を示している。位相制御前のDP1とDP2との関係は、図5(b)に示したものとし、そのDP1に対するDP2の時間差の変動幅はT5とする。ここで、仮に上記時間差がT2だったとすると、回転基準信号/PCLK2は図10(a)に示したように基準の/PCLK1よりT2‐T5だけ位相が進んだものとなり、その結果、図10(b)のように、最小T5、最大T5×2の時間差となり、その分だけ色ずれが生じる(その1)。また、仮に上記時間差がT1だったとすると、回転基準信号/PCLK2は図11(a)に示したように基準の/PCLK1よりT1−T5だけ位相が進んだものとなり、その結果、図11(b)のように、最小T4、最大T4+T5の時間差となり、その分だけ色ずれが生じる(その2)。また、仮に上記時間差がT3だったとすると、回転基準信号/PCLK2は図12(a)に示したように基準の/PCLK1よりT3−T5だけ位相が進んだものとなり、その結果、図12(b)のように、最小0、最大T5の時間差となり、その分だけ色ずれが生じる(その3)。
以上、3通りの例を挙げたが、それぞれ色ずれ量に差はあるものの、いずれの場合も、1ライン近い色ずれは生じないことが分かる。
【0061】
〔実施形態4〕
図13は、更に他の実施形態に係る位相制御のフローチャートである。この位相制御は、基本的には上記実施形態3の図9に示す制御フローと同じであるが、ディテクトパルス信号DP1に対する信号DP2、DP3、DP4の時間差の変動幅をあらかじめ測定して記憶し、その記憶値を制御に用いている点が異なる。この場合は、図13の制御フローのステップ7,8に示すように、上記時間差のみ算出し、その値からあらかじめ記憶してある変動幅のデータを引いて、その減算値を用いて位相制御することになる。
本実施形態に係る位相制御によれば、変動幅を算出するための機能が不要となるため、コントローラ14の構成を簡素化することができる。
【0062】
〔実施形態5〕
次に、本発明の更に他の実施形態について説明する。本実施形態に係る光ビーム走査装置の光学系、制御系は、上記図2、図3の構成と同様とする。
図14は本実施形態に係るポリゴンミラーの回転位相制御のフローチャートである。本実施形態の位相制御は、基本的には上記実施形態3の制御と同じであるが、上記ディテクトパルス信号から算出した時間差の変動幅を記憶している点(図中のステップ11)と、電源ON後の1回目の位相制御が終了してモータロック信号を検出した後も、複数のディテクトパルス信号から算出した時間差の変動幅と前回の値とを比較し、更に複数のディテクトパルス信号から選出した任意の時間差の値と予め規定した時間差とを比較し、その比較結果に基づいて位相制御を行なっている点が、上記実施形態3と異なっている。
【0063】
図14において、電源をONした後、1回目の位相制御を行ってモータロック信号が検出されたら、画像書込可能(READY)状態となる(ステップ1〜17)。このREADY状態になった後も、ディテクトパルス信号DP1〜4の検出を行い、n回取り込んだ分の変動幅を算出し、複数の時間差の中から任意の時間差を選出する(ステップ18〜22)。そして、上記変動幅もしくは上記選出した時間差が前の位相制御で用いて記憶している変動幅、予め規定した時間差よりも大きくなった場合、画像書込中でなければ、その新しい変動幅を記憶し、時間差から変動幅を引いた減算値に基づいて位相制御を行う(ステップ23〜31)。変動幅が記憶されている値以下、時間差が規定値以下であった場合や、画像書込動作中の場合は、上記ディテクトパルス信号DP1〜4の検出からデータの比較までの処理を行う。また、位相制御が終了すれば、再度、上記ディテクトパルス信号DP1〜4の検出からデータの比較までの処理を行う。
【0064】
なお、図14のフローチャートでは、ディテクトパルス信号DP1に対するDP2,DP3,DP4の時間差に基づいてポリゴンミラー9(2)〜9(4)の位相制御が同時に行われるように示されているが、すべてパラレルで処理されている。よって、ディテクトパルス信号DP1と残りの信号DP2,DP3,DP4との時間差若しくは変動幅のひとつだけ、予め規定した時間差、記憶されている変動幅と異なった場合は、その他は時間差若しくは変動幅の算出を続けることになり、異なったところだけ位相制御することになる。上記時間差データの規定値は、許容できる色ずれ量から決まり、予め記憶しておき、さらに外部から変更可能としても良い。
【0065】
本実施形態に係る位相制御によれば、電源ON時だけでなく、その後継続して上記時間差を算出し、必要に応じて位相制御を実行しているので、経時変化による色ずれの増大を防止できる。
【0066】
〔実施形態6〕
図15は、更に他の実施形態に係る位相制御のフローチャートである。この位相制御は、基本的には上記実施形態5の図14に示す制御フローと同じであるが、検出した複数の時間差から最大の時間差を選出して制御に用いている点が異なる。図5(b)のディテクトパルス信号の例では、T3が最大時間差となる。
本実施形態に係る位相制御によれば、上記実施形態5の場合に比して、更に色ずれ量を少なくすることができる。
【0067】
〔実施形態7〕
図16は、更に他の実施形態に係る位相制御のフローチャートである。この位相制御は、基本的には上記実施形態2の図8の制御フローと同じであるが、位相制御を画像書込動作中に行わないようにし、且つ位相制御中は画像書込を禁止した画像書込待機状態にしている点が異なる。
図16において、電源をONした後、1回目の位相制御を行ってモータロック信号が検出されたら、画像書込可能(READY)状態となる(ステップ1〜16)。このREADY状態になった後、画像書込可状態であることを画像書込コントロール部に知らせる(ステップ17)。さらに最小値T2を選出して位相制御を行う際に、画像書込不可状態を同じく画像書込コントロール部に知らせ、画像書込待機状態とし、書込開始信号がきても待機していてもらう(ステップ18〜25)。そして、位相制御後、モータロック信号が検出されたら、画像書込を開始する(ステップ26〜32)。
本実施形態に係る位相制御によれば、位相制御中に画像書込を行うことによる画像の乱れを防止できる。
【0068】
なお、上記各実施形態においては、本発明に係る光ビーム走査装置をレーザ走査ユニット及び感光体ドラムを4組備えた4ドラム方式のカラープリンターに適用した例について示したが、本発明は、4ドラム方式に限定されることなく、2ドラム、3ドラム、若しくは5ドラム方式にも適用できるものである。更に、感光体ドラム1に対して複数のレーザ走査ユニットを備えたものにも適用できるものである。
【0069】
また、上記各実施形態においては、本発明に係る光ビーム走査装置をカラープリンターに適用した例について示したが、本発明は、複写機、ファクシミリ等の他の画像形成装置に用いる光ビーム走査装置にも適用できるものである。
【0070】
【発明の効果】
請求項1乃至7の発明によれば、次の位相制御までの期間内において、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの画像ずれ量に対応した時間差をできるだけ短くするとともに、前記画像ずれ量に対応した時間差が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然長くならないようにしている。従って、各回転多面鏡の回転位相差による画像ずれ量をできる限り少なくするとともに、回転多面鏡の回転ムラ等による副走査方向の画像ずれが突然発生するのを防止することができるという効果がある。
【0071】
特に、請求項2又は5の発明によれば、前記画像ずれ量に対応した時間差が通常の変動だけでなく経時的に変化しようとする場合でも、前記画像ずれ量に対応した時間差をできるだけ短くするとともに、前記画像ずれ量に対応した時間差が前記出力信号の1周期に近い時間分だけ突然長くならないようにしているので、経時的な変化による画像ずれも防止できるという効果がある。
【0072】
また特に、請求項4の発明によれば、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対する前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号の時間差から、予め測定して記憶している前記時間差の変動幅を引いた減算値に基づいて、前記回転基準信号発生手段を制御しているので、前記時間差を複数回算出し、その複数の時間差から変動幅を更に算出するものに比して、前記変動幅を算出する機能の分だけ位相制御手段の構成を簡素化することができるという効果がある。
【0073】
また特に、請求項6の発明によれば、前記複数の時間差の最大値から前記変動幅を引いた減算値に基づいて、その減算値をゼロにする方向に前記回転基準信号発生手段を制御することにより、前記画像ずれ量に対応した時間差がより短くなるので、更に画像ずれ量を少なくすることができるという効果がある。
【0074】
また特に、請求項7の発明によれば、前記時間差に基づく位相制御を前記画像書込動作中に行わないようにし、且つ前記時間差に基づく位相制御を行っている間は画像書込動作を禁止した画像書込待機状態にすることにより、画像書込動作中に前記画像ずれ量に対応した時間差が突然変化しないようにしているので、位相制御中に画像書込を行うことによる画像の乱れを防ぐことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラープリンタの概略構成を示す斜視図。
【図2】同カラープリンタのレーザビーム走査ユニットの光学系の説明図。
【図3】同カラープリンタの光ビーム走査装置の制御系のブロック図。
【図4】同光ビーム走査装置における回転位相制御のフローチャート。
【図5】(a)及び(b)はそれぞれ位相制御前の回転基準信号及び各レーザビーム検知器の出力信号のタイムチャート。
【図6】(a)及び(b)はそれぞれ位相制御後の回転基準信号及び各レーザビーム検知器の出力信号のタイムチャート。
【図7】同光ビーム走査装置による画像書込制御のフローチャート。
【図8】他の実施形態に係る回転位相制御のフローチャート。
【図9】更に他の実施形態に係る回転位相制御のフローチャート。
【図10】(a)及び(b)は、同回転位相制御における位相制御後の回転基準信号及びレーザビーム検知器の出力信号の一例を示すタイムチャート。
【図11】(a)及び(b)は、同回転位相制御における位相制御後の回転基準信号及びレーザビーム検知器の出力信号の他の一例を示すタイムチャート。
【図12】(a)及び(b)はそれぞれ同回転位相制御における位相制御後の回転基準信号及びレーザビーム検知器の出力信号の更に他の一例を示すタイムチャート。
【図13】更に他の実施形態に係る回転位相制御のフローチャート。
【図14】更に他の実施形態に係る回転位相制御のフローチャート。
【図15】更に他の実施形態に係る回転位相制御のフローチャート。
【図16】更に他の実施形態に係る回転位相制御のフローチャート。
【図17】(a)及び(b)はそれぞれ従来例に係る回転位相制御の前及び後におけるレーザビーム検知器の出力信号のタイムチャート。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
3 光ビーム走査ユニット
8 レーザ光源
9 ポリゴンミラー
10 ポリゴンモータ
11 ホール素子
12 モータドライバ
13 レーザビーム検知器
14 コントローラ
15 基準信号発生器
16 回転基準信号発生部
17 セレクタ
Claims (7)
- 光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段と、前記回転多面鏡により偏向走査された光ビームを走査経路上の所定位置で検出する光ビーム検出手段とを複数組備え、
前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相がほぼ一致するように前記回転基準信号発生手段を制御する位相制御手段と、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、前記残りの各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始するように、前記光ビーム発生手段を制御する光ビーム発生制御手段とを備えた光ビーム走査装置において、
前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差を複数回算出するとともに、その複数の時間差の最小値である最小時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御することを特徴とする光ビーム走査装置。 - 請求項1の光ビーム走査装置において、画像書込待機時に、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差をある周期で算出し、その時間差が予め規定した時間差よりも大きくなったときに、そのときの時間差に基づく位相制御を行うことを特徴とする光ビーム走査装置。
- 光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段と、前記回転多面鏡により偏向走査された光ビームを走査経路上の所定位置で検出する光ビーム検出手段とを複数組備え、
前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相がほぼ一致するように前記回転基準信号発生手段を制御する位相制御手段と、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、前記残りの各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始するように、前記光ビーム発生手段を制御する光ビーム発生制御手段とを備えた光ビーム走査装置において、
前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差を複数回算出し、その複数の時間差から変動幅を求め、前記複数の時間差のいずれか一つから前記変動幅を引いた減算値に基づいて、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の 出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御することを特徴とする光ビーム走査装置。 - 光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段と、前記回転多面鏡により偏向走査された光ビームを走査経路上の所定位置で検出する光ビーム検出手段とを複数組備え、
前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、その時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相がほぼ一致するように前記回転基準信号発生手段を制御する位相制御手段と、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、前記残りの各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始するように、前記光ビーム発生手段を制御する光ビーム発生制御手段とを備えた光ビーム走査装置において、
前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差を算出し、その時間差から予め測定して記憶している前記時間差の変動幅を引いた減算値に基づいて、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御することを特徴とする光ビーム走査装置。 - 請求項3又は4の光ビーム走査装置において、
電源ON時に前記減算値に基づく前記回転基準信号発生手段の制御を行った後、
前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されてから、その直後の前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が出力されるまでの時間差をある周期で複数回算出し、その複数の時間差のいずれか一つが予め規定した時間差よりも大きくなったとき又はその複数の時間差から求めた変動幅が前回の位相制御に用いた変動幅よりも大きくなったとき、画像書込中でなければ、そのときの時間差から変動幅を引いた減算値に基づいて、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御する位相制御を行うことを特徴とする光ビーム走査装置。 - 請求項3の光ビーム走査装置において、
前記位相制御に用いる時間差として、前記複数の時間差の最大値を用いることを特徴とする光ビーム走査装置。 - 光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを像担持体に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を回転駆動する駆動手段と、前記回転多面鏡の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転基準信号及び前記回転位置検出手段の出力信号に基づいて前記駆動手段を制御する回転駆動制御手段と、前記回転多面鏡により偏向走査された光ビームを走査経路上の所定位置で検出する光ビーム検出手段とを複数組備え、
前記各回転多面鏡に対応させて前記回転基準信号を発生する回転基準信号発生手段と、前記複数の回転多面鏡のうち基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号と、残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号との間の時間差を算出し、そ の時間差に基づいて、前記基準回転多面鏡に対して前記残りの各回転多面鏡の回転位相がほぼ一致するように前記回転基準信号発生手段を制御する位相制御手段と、前記各光ビーム検出手段の出力信号に基づいて各主走査方向における光ビーム走査を開始するとともに、前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に基づいて、前記残りの各回転多面鏡で偏向走査される光ビームによる副走査方向の画像書き込みを開始するように、前記光ビーム発生手段を制御する光ビーム発生制御手段とを備えた光ビーム走査装置において、
前記基準回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号に対して、前記残りの各回転多面鏡に対応する光ビーム検出手段の出力信号が同時又は常に遅れて出力されるように、前記回転基準信号発生手段を制御し、
前記時間差に基づく位相制御を前記画像書込動作中に行わないようにし、且つ前記時間差に基づく位相制御を行っている間は画像書込動作を禁止した画像書込待機状態にすることを特徴とする光ビーム走査装置。
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-
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- 1996-01-30 JP JP03564296A patent/JP3596970B2/ja not_active Expired - Fee Related
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