JP3592897B2 - 展示ケース等における引戸式扉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、博物館等に設置する展示ケース等のケース本体の前面をガラス製の引き戸式の扉にて開閉するようにした展示ケース等における引戸式扉装置の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から公知の引き違い式の引き戸式扉では、ケース本体の前面開口部に、前後2列のレールを配置し、各レールに対して引き戸式扉を間口方向に沿って移動可能に嵌め込んだものである。このため、扉を閉じた状態では、この前後の扉の端部同士の合わせ部は、ケース本体の奥行き方向に重ねて気密性を確保しなければならず、意匠的外観が見苦しいという問題があると共に、一方の扉を他方の扉の前側に配置した開き状態においては、扉自体の間口方向の寸法よりも短い寸法した開口できないという問題があった。
【0003】
この問題を解決するため、例えば、実用新案登録番号第3017198号の登録実用新案公報では、ケース本体の前面の一側にガラス板製の固定壁を設け、この固定壁の面と平行状に配置したレールに、走行台車部を備えた水平操作機構を介して引き戸式扉を移動可能に装着する一方、この走行台車部には、前記固定壁と同一面の位置と、固定壁の面より前方の位置とに、引き戸式扉をその厚み方向に移動可能な前後案内手段と、モータ及びベルクランクレバー等にて前記引き戸式扉をその厚み方向に移動させる前後方向駆動手段とを備えたものが開示されている。
【0004】
この構成によれば、前記固定壁の一側にて、その壁面と同一面状に前記引き戸式扉を嵌め込んで固定し、外観を向上させつつ気密性も保持できる一方、前記前後方向駆動手段にて引き戸式扉をその厚み方向に沿ってケース本体の前方に移動させた後、水平操作機構にて引き戸式扉を固定壁前面側に重なるように移動させ、ケース本体の前面に引き戸式扉の幅寸法(間口寸法)と同じ幅の開口部を開けることができるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記構成では固定壁があるため、開口部の間口寸法を大きくすることができないという問題があった。
【0006】
本発明では、前記従来の問題を解決し、外観も良好でありながら、展示ケース本体の開口部も大きく開くことができる展示ケース等における引戸式扉装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の展示ケース等における引戸式扉装置は、少なくとも2組のレールを展示ケース等の本体の前面に沿って配置し、引き戸式の扉を支持手段を介して前記各レールに沿って各々左右両側に移動可能となるように支持させる一方、前記1つの組以外の組のレールにおける前記扉の少なくとも上部の支持手段には、当該扉を対応するレールの長手方向と直交する扉の厚み方向に前後水平移動させて、他の組のレールにおける扉と面一状に配置可能とする前後摺動支持部を設け、前記本体側には、全ての扉を面一状にする閉止位置において、前記1つの組以外の組のレールにおける前記扉を、前記他の組のレールにおける扉と面一状になる接近状態と、その扉の厚さ方向に離れる状態との接離方向に作動させる駆動手段を備えたものである。
【0008】
また、請求項2に記載の発明の展示ケース等における引戸式扉装置は、少なくとも2組のレールを展示ケース等の本体の前面に沿って配置し、引き戸式の扉を支持手段を介して前記各レールに沿って各々左右両側に移動可能となるように支持させる一方、前記各組のレールの高さ位置を異ならせて配置し、前記各レールにおける前記扉の少なくとも上部の支持手段には、各扉をレールの長手方向と直交する扉の厚み方向に前後水平移動させて、他の組のレールにおける扉と面一状に配置可能で、且つその前後移動可能距離をレールの組毎に異ならせるようにした前後摺動支持部を設け、前記本体側には、扉の閉止位置において、前記1つの組以外の組のレールにおける前記扉を、前記他の組のレールにおける扉と面一状になる接近状態と、その扉の厚さ方向に離れる状態との接離方向に作動させる駆動手段を備えたものである。
【0009】
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の展示ケース等における引戸式扉装置において、前記引き戸式の扉の厚み方向の移動距離が互いに異なる複数の引き戸式の扉を1つの群と成し、その複数の群を、レールの長手方向に隣接させて配置したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を具体化した実施形態について説明する。図1は、本発明の引戸式扉装置の斜視図、図2は第1実施形態の概略側断面図である。
【0011】
展示ケース等のケース本体1の前面側(間口の開口部1a側)には、上下一対にて一組とした2組のレール2、3が配置されている。第1組の上下対のレール2,2の上下間隔は、第2組の上下対のレール3,3の上下間隔より短いものとする。そして、第1の実施例においては、第1組の上下対のレール2,2と第2組の上下対のレール3,3とは同一の垂直面上に配置されている(図2参照)。
【0012】
図7(a)及び図7(b)に示すように、前記第1組のレール2,2に沿って、左右両側に移動可能な第1群の引き戸式の扉4‥‥と、第2組のレール3,3に沿って左右両側に移動可能な第2群の引き戸式の扉5とは、ケース本体1の間口1aを閉じた状態においては、左右方向に互いに交互に配置される。
【0013】
各扉4,5は各々透明なガラス板であり、扉4、5の上下部はそれぞれ支持手段6を介して前記各組の上下対のレール2,2またはレール3、3に沿って移動可能であり、各支持手段6には、各扉4、5をその厚さ方向に沿って水平に前後方向(間口の開口部1aに対して接離する方向)に移動可能とする前後摺動支持部7を備えている。また、第1群の引き戸式の扉4の前後移動可能距離L1を短く、第2群の引き戸式の扉5の前後移動可能距離L2(>2×L1程度)を長くなるように設定し、第1群の引き戸式の扉4がケース本体1の開口部1aの前面に配置した上下位置のパッキン8,8から離れるように前方向に移動させた状態において、第2群の引き戸式の扉5を、同じくケース本体1の開口部1aの前面に配置した上下位置のパッキン9,9から離れるように前方向に移動させたとき、図2に示すごとく、第1群の引き戸式の扉4より前側に第2群の引き戸式の扉5が位置できる構成である。
【0014】
また、前記第1群の引き戸式の扉4及び第2群の引き戸式の扉5にてケース本体1の開口部1aを閉じた閉止位置では、扉4と扉5とが同一垂直面状に位置するようにして、パッキン8,9に密接させて密閉するものである(図6参照)。このため、各扉4,5の閉止位置には、後述するように、各扉を閉止位置に対して接離方向に作動させる駆動手段10を備える。
【0015】
第1実施形態において、各群の扉4,5の上下部の支持手段6、前後摺動支持部7並びに駆動手段10は基本的に同じ構成であるので、前記第1群の引き戸式の扉4に対するものを代表して図示して以下に説明する。
【0016】
図2〜図5に示す支持手段6は扉4の上部の左右両側部位に対するものであって、断面が縦長のレール2の上下端面(山型状)を上下から挟み付ける複数対の走行コロ11は、各支持手段6における縦板状の本体枠12の裏面に各々車軸13を介して回転可能に支持されている。前記本体枠12の前面と、該前面に突出させた平面視コ字型の補助枠15とで複数本(実施例では2本)の摺動軸14の前後端を支持させ、この摺動軸14に前後移動ブロック16を摺動可能に被嵌することにより、前後摺動支持部7を構成する。この場合、摺動軸14と移動ブロック16との間に摺動抵抗を軽減するためのすべり軸受もしくはサーキュレータ(図示せず)を介挿しても良い。
【0017】
そして、本体枠12と前後移動ブロック16との間には、前記摺動軸14にコイルバネ17を被嵌させる等して、前後移動ブロック16がパッキン8から離れる方向に弾力付勢させている。この前後移動ブロック16には吊支ボルト18を高さ調節可能に装着し、該吊支ボルト18の下端に取付けられた保持枠19に前記透明なガラス板製の扉4の上端部を接着剤20等を介して固定する。
【0018】
前記前後移動ブロック16から上向き突設したブラケット21には、引き寄せ係合ピン22が設けられ、また前記本体枠12の上端のブラケット23には案内係合ピン24が突設されている。
【0019】
扉4の閉止位置には、前記上側のレール2より上方に配置された固定梁25に回動型電磁ソレノイド等のアクチュエータ26により水平回動する引き寄せレバー27が、ケース本体1に近い側に配置されている。平面視において図5に示すように、引き寄せレバー27の長手方向中途部には、前記案内係合ピン24に係合する円弧状の案内溝28を、また先端側には前記引き寄せ係合ピン22に当接する引き寄せ部29が設けられている。閉止位置に停止させた扉4に対して、アクチュエータ26を作動させると、引き寄せレバー27が図5において時計方向に回動し、まず案内溝28の先端が案内係合ピン24に嵌まり込み、支持手段6がレール2に沿って不用意に動かないように規制する(図5の一点鎖線参照)。次いで、引き寄せレバー27をさらに時計方向に水平回動させると、前記案内溝28内に案内係合ピン24を誘い込むと共に、引き寄せ部29が引き寄せ係合ピン22をレール2に接近するように引き寄せる(図5の二点鎖線参照)。これにより、付勢手段であるコイルバネ17の付勢力に抗して前後移動ブロック16、ひいては扉4をレール2に近づく方向(後方向)に引き寄せるから、閉止位置では、扉4の裏面がケース本体の開口部1aのパッキン8に押圧され、密封することができる。
【0020】
なお、実施例では前記支持手段6は、一つの扉4に対して上下側に各々2箇所(計4箇所)を備え、この各支持手段6に対して前記アクチュエータ26と引き寄せレバー27とからなる前後駆動手段10を備えることになり、扉4の上下に対して前記支持手段6及び前後駆動手段10は上下対称状に形成されている。また、他方の組の扉5に対しても同じように支持手段6及び前後駆動手段10を備える。
【0021】
次に、上記構成による作用について説明すると、図7(a)に示すように、展示ケースにおけるケース本体1の間口の開口部1aを、第1群の引き戸式の扉4‥‥と第2群の引き戸式の扉5‥‥とを交互に配置し、同一面となるように各扉4,5に対して前後駆動手段10を作動させて閉止する。この場合、前後ストローク(前後移動可能距離L1)の短い群である扉4を先にパッキン8に当接するように作動させ、次いで、前後移動可能距離L2の長い群である扉5を引き寄せる。このとき、扉4、5の要部平断面図(図6)に示すように、各扉4、5の縦方向の側縁に誘い込み段部30a,30bを形成しておけば、隣接する扉4、5を同一垂直面にて密封することが容易になる。
【0022】
次に、ケース本体1の間口の開口部1aを開くには、図7(a)に示すように、互いに隣接する1枚の扉4及び1枚の扉5を1セットと考え、最初に、開くことを希望する箇所の前後移動可能距離L2の長い扉5に対する前後駆動手段10を作動させ、引き寄せレバー27を図5の反時計方向に回動させると、コイルバネ17の付勢力により、前後移動ブロック16は図4及び図5で左方向(前方向)に距離L2だけ移動する。これにより、扉5はパッキン9から離れる。1枚の扉5の間口寸法だけ開くには、当該扉5を手作業等でレール3に沿って移動させて、隣接する(位置固定状態の)扉4の前方まで移動させるだけで良い(図7(a)二点鎖線状態から実線状態に移行、参照)。
【0023】
扉2枚分だけ開口部1aを開けるには、前述の動作で、位置固定状態の扉4の前方まで扉5を左移動させた後、該扉5に対して右側の扉4の次に隣接した扉5に対する前後駆動手段10を作動させ、当該扉5をパッキン9から離して距離L2だけ、前方向に移動させた後、前後移動可能距離L1の扉4に対する前後駆動手段10を作動させ当該扉4をパッキン8から離して距離L1だけ、前方向に移動させ、この状態で扉4をレール2に沿わせて右方向に移動させ、前記前移動させた扉5の裏面側に重なるようにして停止すると良い(図7(a)の一点鎖線状態参照)。
【0024】
図7(b)は、互いに隣接する1枚の扉4及び1枚の扉5を1セットとし、この4セット及び左端の1枚の扉4にてケース本体1の開口部1aを塞いだ状態から、扉4枚分開いた状態に変更する動作を示す。この場合、図7(b)において、ケース本体1の右端の扉4のみ固定状態を保持する。そして、まず全ての扉5に対する前後駆動手段10を作動させ、引き寄せレバー27を図5の反時計方向に回動させると、コイルバネ17の付勢力により、前後移動ブロック16は図4及び図5で左方向(前方向)に距離L2だけ移動する。次に、前記右端の扉4を除く他の扉4に対する前後駆動手段10を作動させ、引き寄せレバー27を図5の反時計方向に回動させると、コイルバネ17の付勢力により、前後移動ブロック16は図4及び図5で左方向(前方向)に距離L1だけ移動する。
【0025】
この実施例では、両組のレール2,2、3,3は同一の垂直面上にあるけれども、扉4の群と扉5の群は、その広幅面(垂直面)がレール2,3の長手方向に対して直交する水平方向であって、扉の厚み方向に、且つ当該扉の厚さ以上の寸法でずれているから、レール2に沿わせて右移動させる扉4と、レール3に沿わせて右移動させる扉5とは互いに干渉することがなく、これら扉4,5の群をケース本体1の間口の右方向に寄せ移動させると、図7(b)の如く大きい開口部を開けることができるのである。このようにして任意の扉4,5のセットを動かすことにより、ケース本体1の間口の任意の箇所を扉の幅寸法の倍数で開くことができるのである。
【0026】
図8は別の実施形態を示し、この実施形態では、第1組の上下対のレール2,2を結ぶ垂直面と、第2組の上下対のレール3,3を結ぶ垂直面とは(但し、図では下方のレール2,3を図示していない)、ケース本体1の前後方向にずらせて配置している。その他の構成は図3〜図7の実施形態と同じであるので、同じ部品には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。又レール2,3の横断面形状は、矩形状であっても良いし、丸棒状(図8参照)、パイプ状等の任意に設計できる。
【0027】
また、前記両実施形態ではパッキン8,9はケース本体1等に固定であったが、密閉時にパッキン8,9が扉4、5の裏面側に押し付けするように可動タイプであっても良い。
【0028】
さらに、前記両実施形態では、2組のレール2,3に各々の扉4の群と扉5の群とを左右両側に移動可能に支持させ、前後摺動支持部7の前後移動可能距離をL1とL2との2段階に設定したが、他の実施形態として3組のレールに、3群の扉を夫々左右両側に移動可能に支持させた場合には、各支持手段6における前後摺動支持部7の前後移動可能距離も長中短の3段階に設定すれば良いし、4組のレールの場合には、前後移動可能距離を4段階に設定すれば良いのである。
【0029】
また、扉の閉止位置おいて、当該閉止位置に対して扉を接離方向に作動させる駆動手段は、正逆回転可能な駆動モータと、リンク機構と、該リンク機構に接続して扉をパッキン方向に押圧する押圧体とからなるように構成する等、公知の手段を採用しても良い。
【0030】
さらに、ケース本体1の間口の開口部1aに沿って移動可能な2群の扉4,5が、前述のように距離(L1とL2)だけ前後移動するため、当該間口の開口部1aの上下部位には所定の空間31を必要とするが(図10参照)、この空間31は、全ての扉4,5を同一垂直面状に閉止した状態(通常、物品の展示状態)では、ケース本体1内の展示物を見学する側(外側)からは、ケース本体1の間口の全長にわたって大きく開いたままとなって外観が見苦しく、且つ外から前記空間31を介してケース本体1内に異物が入り込む等の問題がある。
【0031】
そこで、図9及び図10に示すように、ケース本体1の開口部1aの下框板32と前記閉止した扉4,5の前面との間の空間31を開閉自在に塞ぐべく、下框板32の下面奥側に蝶番等にて垂直状態と水平状態とにわたって上下回動可能とするカバー体33を、ケース本体1の間口の全長にわたって配置し、このカバー体33の自由端側には突条型のパッキン34を取付けし、図示しない正逆回転可能なモータなどのアクチュエータによりカバー体33を回動作動させる。なお、図示していないが、ケース本体1の間口の上部側の上框と扉4,5の前面との空間31にも前記と同様のカバー体を設けても良い。
【0032】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1に記載の発明の展示ケース等における引戸式扉装置は、少なくとも2組のレールを展示ケース等の本体の前面に沿って配置し、引き戸式の扉を支持手段を介して前記各レールに沿って各々左右両側に移動可能となるように支持させる一方、前記1つの組以外の組のレールにおける前記扉の少なくとも上部の支持手段には、当該扉を対応するレールの長手方向と直交する扉の厚み方向に前後水平移動させて、他の組のレールにおける扉と面一状に配置可能とする前後摺動支持部を設け、前記本体側には、全ての扉を面一状にする閉止位置において、前記1つの組以外の組のレールにおける前記扉を、前記他の組のレールにおける扉と面一状になる接近状態と、その扉の厚さ方向に離れる状態との接離方向に作動させる駆動手段を備えたものである。
【0033】
この発明では、1つの組のレールに沿って移動する扉は、その扉の厚み方向に前後移動しないが、他の組のレールに沿って移動する扉は、少なくともその扉の上部の支持手段に備えた前後摺動支持部を介して扉の厚み方向に前後移動可能であり、且つ駆動手段により扉の閉止位置において、前記1つの組以外の組のレールにおける前記扉を、前記他の組のレールにおける扉と面一状になる接近状態と、その扉の厚さ方向に離れる状態との接離方向に作動させることにより、前記1つの組の扉と同一垂直面(面一状)となるようにして展示ケースの本体の間口開口部を塞いだり、前記1つの組の扉と他の組の扉とを別々の移動経路に位置させて、両組の扉を前後方向(扉の厚み方向)に重ねた状態にして各レールに沿って移動させて、開口部を大きく開くことができるという効果を奏する。
【0034】
また、請求項2に記載の発明の展示ケース等における引戸式扉装置は、少なくとも2組のレールを展示ケース等の本体の前面に沿って配置し、引き戸式の扉を支持手段を介して前記各レールに沿って各々左右両側に移動可能となるように支持させる一方、前記各組のレールの高さ位置を異ならせて配置し、前記各レールにおける前記扉の少なくとも上部の支持手段には、各扉をレールの長手方向と直交する扉の厚み方向に前後水平移動させて、他の組のレールにおける扉と面一状に配置可能で、且つその前後移動可能距離をレールの組毎に異ならせるようにした前後摺動支持部を設け、前記本体側には、扉の閉止位置において、前記1つの組以外の組のレールにおける前記扉を、前記他の組のレールにおける扉と面一状になる接近状態と、その扉にの厚さ方向に離れる状態との接離方向に作動させる駆動手段を備えたものである。
【0035】
本発明では、複数組のレールの各々に沿って移動するように、少なくとも引き戸式の扉の上部を支持させる支持手段には、この扉をその厚みの方向に対して前後水平移動可能となる前後摺動支持部を備えており、しかも、各前後摺動支持部は、その前後移動可能距離をレールの組毎に異ならせるように構成されているから、駆動手段によって、扉の閉止位置おいて、当該扉の厚さ方向に前後移動させて全ての扉を同一垂直面状となるようにすれば、展示ケースの本体の間口開口部を全体にわたって均一に塞ぐことができる。逆に、開口部を開くときには、1つの組の扉のその厚み方向への移動距離と、他の組の扉のその厚み方向への移動距離とを異ならせると、それぞれの組の扉は互いに干渉することなく対応するレールに沿わせて間口方向に移動させることができるから、複数の組の扉を互いにその広幅面が重なる状態にして間口の開口部を大きく開くことができるという効果を奏する。
【0036】
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の展示ケース等における引戸式扉装置において、前記引き戸式の扉の厚み方向の移動距離が互いに異なる複数の引き戸式の扉を1つの群と成し、その複数の群を、レールの長手方向に隣接させて配置したものであるから、前記1群毎の扉を閉止方向及び開き方向操作すると、扉の開閉操作を複雑化することなく、順序良く簡単に開閉できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ケース本体及び引戸式扉装置の概略斜視図である。
【図2】引戸式扉装置の概略側断面図である。
【図3】支持手段と前後摺動支持部と駆動手段との一部切欠き要部拡大正面図である。
【図4】支持手段と前後摺動支持部と駆動手段との要部拡大側断面図である。
【図5】支持手段と前後摺動支持部と駆動手段との一部切欠き要部拡大平面図である。
【図6】閉止位置における隣接する2つの扉の側端部の形状及び重なり状態を示す断面図である。
【図7】ケース本体の開口部に対する2組の扉の位置関係を示す図であり、(a)は扉1乃至2つ分の開き箇所を形成する説明図、(b)は扉4分の開き箇所を形成する説明図である。
【図8】別実施例における引戸式扉装置の概略側断面図である。
【図9】別実施例におけるケース本体及び引戸式扉装置の概略斜視図である。
【図10】図9のX−X線矢視拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ケース本体
1a 開口部
4,5 扉
6 支持手段
7 前後摺動支持部
8 パッキン
10 駆動手段
11 走行コロ
12 本体枠
14 摺動軸
15 補助枠
16 移動ブロック
18 吊支ボルト
21 ブラケット
22 引き寄せ係合ピン
24 案内係合ピン
26 アクチュエータ
27 引き寄せレバー
Claims (3)
- 少なくとも2組のレールを展示ケース等の本体の前面に沿って配置し、引き戸式の扉を支持手段を介して前記各レールに沿って各々左右両側に移動可能となるように支持させる一方、
前記1つの組以外の組のレールにおける前記扉の少なくとも上部の支持手段には、当該扉を対応するレールの長手方向と直交する扉の厚み方向に前後水平移動させて、他の組のレールにおける扉と面一状に配置可能とする前後摺動支持部を設け、
前記本体側には、全ての扉を面一状にする閉止位置において、前記1つの組以外の組のレールにおける前記扉を、前記他の組のレールにおける扉と面一状になる接近状態と、その扉の厚さ方向に離れる状態との接離方向に作動させる駆動手段を備えたことを特徴とする展示ケース等における引戸式扉装置。 - 少なくとも2組のレールを展示ケース等の本体の前面に沿って配置し、引き戸式の扉を支持手段を介して前記各レールに沿って各々左右両側に移動可能となるように支持させる一方、
前記各組のレールの高さ位置を異ならせて配置し、前記各レールにおける前記扉の少なくとも上部の支持手段には、各扉をレールの長手方向と直交する扉の厚み方向に前後水平移動させて、他の組のレールにおける扉と面一状に配置可能で、且つその前後移動可能距離をレールの組毎に異ならせるようにした前後摺動支持部を設け、
前記本体側には、扉の閉止位置において、前記1つの組以外の組のレールにおける前記扉を、前記他の組のレールにおける扉と面一状になる接近状態と、その扉の厚さ方向に離れる状態との接離方向に作動させる駆動手段を備えたことを特徴とする展示ケース等における引戸式扉装置。 - 前記引き戸式の扉の厚み方向の移動距離が互いに異なる複数の引き戸式の扉を1つの群と成し、その複数の群を、レールの長手方向に隣接させて配置したことを特徴とする請求項2に記載の展示ケース等における引戸式扉装置。
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