JP3590419B2 - Icカード処理装置を用いたicカードのデータの更新方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば、ICカード処理装置を用いた、データ記憶用の電気的に記憶・読出し可能な記憶手段と、ICカード処理装置によってデータが非電気的に記憶され、記憶されたデータが目視に表示される記憶・表示手段とを有するICカードのデータの更新方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体回路(以後、ICと言う)をカード状のパッケージに収容したICカードが急速に普及している。
このICカードは、演算処理機能を持っており、記憶容量が大きい、データの消去・再書き込みが可能、機密保持機能が優れている、などの特徴を有するため磁気カードに代わるものとして様々な分野で用いられている。たとえば、プリペイドカードとしては、使用可能残高と利用状況が逐次更新されながら記憶され用いられる。また、金融機関との取り引き用としては、個人認証用の暗証番号のほか、預金残高や、最近の取り引き状況などが記憶され用いられる。また、商店などにおいて、購買の履歴と、各購買金額に応じて獲得する所定の割合のポイントとを記憶しておき、そのポイントに応じて所定金額の品物と交換するいわゆるポイントカードとして利用される場合も増えている。
【0003】
そのようなICカードは通常、読み取り装置にセットし、記憶データの読み取り、内容の確認、データの書き込みなどの処理を行う。しかし、カード携帯者からは、読み取り装置にセットしなくとも、随時記憶データを確認したいという要望があり、記憶されているデータを表示できるようにしたICカードも提案されている。たとえば、預金残高、利用可能残高、獲得ポイントなどを、液晶などの表示窓に表示可能としたICカードが提案されている。さらに、操作スイッチを有し、そのスイッチにより表示内容を切り換えることのできるICカードも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のICカードにおいては、記憶データが利用不可能となった場合に、適切にデータの再生・復旧を行うことができないという問題があった。
記憶データが利用不可能になるとは、ICカードの記憶手段に記憶されているデータが物理的に読み取り不可能となった場合と、データは読めるものの、読み取りデータのチェック段階において不適切データと判定され、その読み取りデータの信頼性を失った場合である。前者は、ICカード内部の半導体回路の断線や短絡による回路異常、ICカードと読み取り装置とのコネクト部分の機械的故障などが原因として挙げられる。また、後者は、半導体回路のデータ線の短絡などによるデータの変化、記憶素子の欠陥による記憶データの変化、外部の強電磁界の影響によるデータの破壊、あるいは、故意の偽造行為などによるデータの改ざんなどが原因として挙げられる。
【0005】
そのような場合、金融機関との取り引き用ICカードの場合であれば、そのオンラインシステム本体の記憶装置に記憶されている原本のデータに基づいて、正しいデータの復旧・再生を行い、新しいICカードを再発行をすることができる。しかし、この作業は各作業段階で厳重なチェックを必要とする上に、非定常作業であるため、迅速に新しいICカードとして再発行することができない。その場合、そのICカード利用者は、ICカードを利用したサービスを受けることができず、取り引きが不便になるという問題を生じた。
また、その利用不可能となったICカードが、プリペイドカードやポイントカードなどのカードの場合には、前記金融機関のようなバックアップデータがないため、正確な復旧・再生は不可能である。そのため、カード発行時のリセットされたデータか、あるいは、規定に従った所定のデータを用いて、復旧・再生を行わざるを得ない。したがって、ICカード利用者か、ICカード発行者のいずれかが、損害を被るという問題を生じた。
【0006】
いずれにしても、従来のICカードにおいては、記憶データが利用不可能となった場合に、ICカード本体から記憶データを復旧・再生させるのは不可能であり、したがって、不便で信頼性が十分でないという問題があった。
したがって、本発明の目的は、ICカードのメモリに記憶されたデータが利用不可能となっても、迅速にICカードのデータの更新・復旧・再生が可能な、ICカード処理装置を用いたICカードのデータの更新方法を提供することにある。その結果、ICカードの保有者、および、ICカードの発行者の双方にとって、便利で信頼性の高いICカードを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、前述した問題を解決し、記憶データの信頼性を高めるために、まず、データを二重に記憶することが必要であると考えた。また、同一の手段により記憶するのでは、1つの原因により二重化した記憶データの両方が不良となる可能性が高いことを考慮し、その二重の記憶手段は、全く別の記憶方法・記憶媒体に記憶することが適切であると考えた。さらに、その二重化した記憶手段の記憶データの少なくともいずれか一方は、電気的、あるいは機械的な故障が生じたとしても、記憶内容の読み取りが可能な記憶手段であるべきだという点も考慮した。そして、以上の要件を満足させるようなICカードの構成について検討を重ね、さらにICカード処理装置を用いたICカードのデータの更新方法について検討を行い、本発明を完成させた。
【0008】
本発明に係るICカード処理装置を用いたICカードのデータの更新方法は、前記ICカードは、秘密キー、認証コード、および利用データを電気的に記憶・読出し可能な記憶手段と、前記秘密キーと利用データを演算して第1の認証コードを生成し、および前記利用データの更新を行い、生成した第1の認証コードおよび利用データを前記記憶手段に記憶する演算部と、前記ICカード処理装置によって、データが非電気的に記憶され、前記記憶されたデータが目視に表示される記憶・表示手段と、を含み、前記ICカード処理装置は、前記ICカードの記憶手段に記憶されたものと同じ秘密キーを保持しており、前記ICカードが、前記ICカード処理装置にセットされたとき、前記ICカードの前記記憶手段から前記利用データを読み出して、前記ICカード処理装置に転送し、前記ICカード処理装置は、前記転送された利用データと前記保持している秘密キーに基づいて第2の認証コードを生成し、前記ICカードは、前記記憶手段に記憶されている第1の認証コードを読み出して、前記ICカード処理装置に転送し、前記ICカード処理装置は、前記転送された第1の認証コードを取り込み、前記第2の認証コードと一致するかを照合し、前記照合結果が一致した場合には、前記ICカード処理装置は、新たな利用結果に基づいて前記利用データを更新して前記ICカードに転送し、前記ICカードにおいて、前記演算部は、前記転送された利用データと前記秘密キーに基づいて新たな第1の認証コードを作成し、当該第1の認証コードおよび前記転送された利用データを前記記憶手段に記憶し、前記ICカード処理装置は、前記更新された利用データと前記秘密キーに基づいて新たな第2の認証コードを生成し、前記生成した第2の認証コードと、前記更新した利用データを、前記ICカードの記憶・表示手段に非電気的に記憶し、前記照合結果が一致しない場合、または、前記ICカードから前記利用データおよび/または第1の認証コードが転送されない場合には、前記ICカード処理装置は、前記記憶・表示手段から目視により認識されて入力された利用データおよび認証コードを取り込み、前記保持している秘密キーと前記取り込んだ利用データにより第2の認証コードを生成し、該第2の認証コードと前記取り込んだ認証コードとが一致するかを照合し、当該照合結果が一致した場合には、前記入力された利用データが正しいと判断する。
さらに好適には、前記入力された利用データおよび認証コードが正しいと判断した場合には、前記ICカード処理装置は、前記利用データおよび生成された第2の認証コードを基に新しいICカードの発行処理を行う。
【0009】
【作用】
本発明に係る、ICカード処理装置を用いたICカードのデータの更新方法では、ICカードにおいて、非電気的に記憶・表示されている利用データと第1の認証コードのデータは、メモリに電気的に記憶されている記憶データとは、全く別の記憶媒体に、別の記憶手段により記憶されている。したがって、記憶手段に記憶されているデータが利用不可能となっても、この非電気的に記憶されているデータも利用不可能となる可能性は極めて少ない。
そのデータは目視可能なように表示され記憶されているので、電気的あるいは機械的な故障がICカードに発生したとしても、その記憶内容を読み出すため装置や特別な手段を何ら必要せず、直接的にそのデータを目視により読み取ることができる。
さらに、その記憶・表示データには、認証コードも同時に記憶・表示されているので、その読み取り利用データが正しいか否かの判定を行うことができる。
ICカード処理装置の秘密キーおよびICカードの記憶・表示手段に表示されている利用データに基づいてICカード処理装置で第2の認証コードを生成し、当該第2の認証コードと、ICカードの記憶・表示手段に表示されている第1の認証コードとを比較し、比較の結果、第1の認証コードと第2の認証コードとが一致した場合に、記憶・表示手段に表示された利用データを含むICカードを正しいと判断する。さらに、入力された利用データおよび認証コードが正しいと判断した場合には、ICカード処理装置は、利用データおよび生成された第2の認証コードを基に新しいICカードの発行処理を行う。
【0010】
【実施例】
本発明のICカードの一実施例について図1〜図6を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施例である接触型ICカードの構造を示す図である。ICカード1は、カード基体10、ICモジュール11、データ表示部14より構成される。
以下、まずICカード1の各部の構造について説明する。
カード基体10は、前記各構成部を支持し、保護する基体でありプラスチックの基材中に、金属またはプラスチックシートを平板状に形成した芯材を埋設した構造である。また、カード基体10は、ICモジュール11を収容するための孔部、データ表示部14を貼付するための凹部を有する。
【0011】
ICモジュール11は、演算部であるマイクロプロセッサと、記憶部であるメモリと、さらにそれらを制御、保護する周辺回路、および、外部装置と電気的に接続するための接続端子とが、フィルム上に実装された回路モジュールである。ICモジュール11は、カード基体10内に収容される。
本実施例においては、前記接続端子は、回路電源供給端子、信号用電源供給端子、接地端子、クロック入力端子、リセット端子、データ入出力端子、および、リザーブ用2端子に規定される。
【0012】
データ表示部14は、ICカード1に記憶されているデータの一部または全部を目視可能な状態に記憶・表示する表示手段である。本実施例において、このデータ表示部14は磁界を印加することにより、情報を目視可能な状態で記憶する磁気表示媒体を用いる。
磁気表示媒体は、液体と、この液体の中に浮遊しかつ磁場に感応する磁性粉とが含有されているマイクロカプセルを、基板上に塗設し記録層とした記憶・表示媒体である。この媒体に垂直磁場をかけるとマイクロカプセルの磁性粉は垂直方向に整列する。そのため、外部からの入射光は基板表面まで達し、そこで反射される。その結果、反射光として基板の色が目視される。また、前記媒体に平行磁場をかけると、マイクロカプセルの磁性粉は水平配向され、外部からの入射光は磁性粉で反射される。その結果、反射光として磁性粉の色が目視される。
したがって、基板の色と磁性粉の色とを異なる色にすることにより、目視可能なように情報を記録できる。
【0013】
次に、ICカード1の使用方法について、図2〜図5を参照して説明する。
まず、通常の使用方法について図2および図3を参照して説明する。
図2は、ICカード1の通常使用時の信号の流れを示す図である。
図3は、ICカード1の通常使用時の処理手順を説明するフローチャートである。
なお、図2と図3において、同一処理に対しては同一の符号を付してある。
【0014】
なお、本実施例のICカード1は、買物をする度に、購買金額の所定割合に相当する点数を累積し、その累積点数に応じて所定の商品と交換する、いわゆるポイントカードである。各ICカード1には、ICカードを利用した累積ポイントデータと、そのデータの正当性をチェックするための認証コードが記憶されている。また、このポイントシステムの対象となるカードか否かをチェックするため、ICカード処理装置(以後、処理装置と言う)と各ICカードは、共通の秘密キーを記憶している。そして、この秘密キーと累積ポイントデータとに基づいて求められた前記認証コードを、ICカードと処理装置の両方において照合することにより、ICカードと累積ポイントデータの両方のチェックを行う。なお、本実施例のシステムにおいては、ICカード個々の識別をする必要はなく、故に、ICカードの識別データは使用していない。
【0015】
以下、そのデータの更新および照合の方法について説明する。
まず、ICカード1を処理装置にセットする(ステップ0)。処理装置より電源供給を開始されたICカード1は、メモリに記憶されているこれまでの累積のポイントデータP0 を読み出し、処理装置に転送する(ステップ1)。ICカード処理装置においては、入力されたポイントデータP0 と、予め設定されている本ポイントシステムの秘密キーI1 に基づいて、認証コードK1 を生成する(ステップ2)。次に、ICカード1より、ICカード1のメモリに記憶されている認証コードK2 を処理装置に取り込む(ステップ3)。なお、認証コードK2はこれまでの累積のポイントデータPOと秘密キーI1とからICカード内で生成された認証コードである。そして、前記生成された認証コードK1 と、ICカード1より取り込まれた認証コードK2 が一致するか否かをチェックする(ステップ4)。一致しなかった場合は、このICカードと各データのいずれかは、このシステムおよび処理装置で扱うのに適切ではないと判断され、ICカードを排出し(ステップ10)、処理を中止する。
【0016】
ステップ4において、前記生成された認証コードK1 と、ICカード1より取り込まれた認証コードK2 が一致した場合は、このICカード1およびその記憶データは、この処理装置で取扱い対象として適切なICカードおよびデータであると判断される。そして、処理装置において、転送されたポイントデータP0 に新たに発生したポイントデータP1 が加算され、新たな累積ポイントデータP2 が作成される(ステップ5)。この新たな累積ポイントデータP2 は、ICカード1に転送され、ICカードのメモリに記憶される(ステップ6)。ICカードの演算部においては、前記ポイントデータP2 より、ICカードのメモリに記憶されている秘密キーI1 に基づいて、認証コードK3 を作成し、ICカード内のメモリに記憶する(ステップ7)。また、処理装置においても、ICカード1同様に、前記算出した新たな累積ポイントデータP2 と、秘密キーI1 に基づいて、認証コードK4 を作成する(ステップ8)。そして、処理装置は、前記新たな累積ポイントデータP2 と認証コードK4 を、ICカード1の磁気表示部14に印字記録する(ステップ9)。以上の処理を行った後、処理装置はICカード1を排出し一連の処理を終了する(ステップ10)。
【0017】
以上のような処理を行うことにより、ICカード1に記憶されているポイントデータP0 は、発生したポイントデータP1 を累積したポイントデータP2 に更新される。さらにそのチェックデータである認証コードK2 も、更新されたにポイントデータP2 に基づいた新たな認証コードK4 に更新される。
【0018】
次に、前述したような通常の処理が行えなかった場合の処理について図4、図5を参照して説明する。
図4は、ICカード1のデータ異常時の信号の流れを示す図である。
図5は、ICカード1のデータ異常時の処理手順を説明するフローチャートである。
なお、前記通常の処理が行えなかった場合とは、ICカードをセットした段階で、電気的あるいは機械的に、処理装置と接続不可能な場合、または、前記通常の処理のステップ4において、ICカード1に記憶されていた認証コードK2 とポイントデータP0 に基づいて生成された認証コードK1 が異なり、記憶データが適切でないと判断された場合である。
【0019】
まず、ICカード1の磁気表示部14に表示してあるポイントデータを目視により読み取り、処理装置の入力装置より入力する(ステップ11)。次に、処理装置は、予め処理装置の記憶メモリに格納されている、このポイントシステムの秘密キーI1と、前記入力されたポイントデータP0 より認証コードK1 を生成する(ステップ12)。また、オペレータは次にICカード1の磁気表示部14に表示してある認証コードK2 を目視により読み取り、処理装置の入力装置より入力する(ステップ13)。そして、処理装置は、その入力された認証コードK2 と、生成された認証コードK1 を比較し、一致しているか否かをチェックする(ステップ14)。一致している場合には、処理装置は、磁気表示部14に表示されていたポイントデータP0 が正しいとして処理を終了する(ステップ15)。この場合、たとえば、処理装置は、ポイントデータおよび認証コードを基に新しいカードを発行するなどの処置をした上で、前記通常時の処理手順のステップ5より処理を続ける。また、前記入力された認証コードK2 と、生成された認証コードK1 が一致しなかった場合は、この磁気表示部14に表示されているデータは、何らかの理由で書き変わっており適切な値ではないと判定し、処理装置は、データの復旧を放棄し、処理を終了する(ステップ16)。
【0020】
なお、前述した処理の中で、ポイントデータと秘密キーに基づいて認証コードを作成する作成方法は、データ通信用暗号標準(DES)に準じた方式により行う。DES方式は、入力された64ビットの平文Pを、64ビットのキーIを用いて、同じく64ビットの暗号文f(I,P)に変換する暗号方法である。このDES方式に準じた方式の暗号化方法について、図6の模式図を参照して説明する。
まず、入力された64ビットのデータPについて所定のテーブルに基づいてビットの位置を変換する処理(H)を行う。次に、そのデータに対して式1に示す変換を16回繰り返す。
【0021】
【数1】
なお、キーデータin は、キーIを順次所定の回数シフトして下位48ビットを抽出したデータである。
【0022】
そして、その結果のデータ(L16,R16)の上位ビットと下位ビットを入れ換えた後、所定のテーブルに基づいて、前記ビットの位置を変換する処理の逆変換(H−1)を行う。この結果が暗号文f(I,P)である。
この方法によれば、前記各テーブルや、非線型関数gが公表されたものであっても、キーIを非公開にしておけば、原データの復元は困難なものとなる。
また、本実施例においては、ポイントデータに日付などのデータ、あるいは、固定値を付加して64ビットのデータとして、この暗号化用データとして用いる。
【0023】
このように、本発明のICカードによれば、ICモジュール内のメモリに格納されているデータが、何らかの理由で読み出し不能となったり、破壊されたとしても、直接的に目視可能な状態で、記憶・表示部に記憶されているため、データの復旧が行える。したがって、便利で信頼性の高い表示機能をもったICカードが提供できる。
【0024】
なお、本発明のICカードは、本実施例に限られるものではなく、種々の変形が可能である。
たとえば、本実施例においては、特定のポイントシステムにおいて、処理装置、ICカードともに共通のキーを記憶しておき、その共通キーより認証キーを生成する方法であった。しかし、カード毎に個別の識別データを保持させ、該識別データを用いて、認証を行うようにしてもよい。
すなわち、ICカードから処理装置に対して、前述したデータの他にさらに、カード識別データ(たとえば、カード上に印字されている会員番号など)を転送する。このカード識別データと、処理装置に予め記憶されているベースキーより認証キーを求める。このベースキーは、処理装置にのみ記憶されているものであり、個々のICカードには記憶されていないキーである。
このような構成にすれば、ICカード各々に別個の認証キーを設定でき、カード別の正当性チェックも可能となる。
【0025】
また前述した例において、ICカード1においてポイントデータP2 と認証キーI1 に基づいて生成された認証コードK3 と、処理装置において同様に生成した認証コードK4 とは同一のアルゴリズムにより算出された値であるから同一の値になるはずである。したがって、ICカード1で生成された認証コードK3 を再び処理装置に読み込み、認証コードK4 との一致チェックをとるような構成にしてもよい。そのようにすれば、ICカード1および処理装置の演算部のチェックを行うことができる。
【0026】
また、前記表示部への記憶・表示データは、例示として、購買金額に応じて獲得できるポイント数としたが、これに限られるものではない。このポイント数のほかに、さらに日付、時間など取り引き時の可変データを付加してもよい。さらに、それら複数種類のデータを用いて認証コードの生成を行えば、秘密キーや認証コードの類推を一層難しくするることができる。
また、IC演算部には接触端子をもたない非接触ICを用いてもよい。
【0027】
また、ICカードのデータの記憶・表示部として、本実施例においては磁気表示媒体を用いたが、これに限られるものではなく感熱記録媒体でもよい。
感熱記録媒体とは、例えば透明なフィルム上に熱可逆記録層を積層させた、反復記録可能な感熱記録シートである、このシートにサーマルヘッドなどで所定記録温度以上の温度で印字すると、その印字部分が白濁状態になり文字を記録できる。また、前記所定の記録温度より低くかつ常温より高い温度に加熱後冷却すると、全体が透明状態となり文字は消去される。
【0028】
【発明の効果】
本発明に係るICカードは、記録データを、全く別の記憶方法・記憶媒体に二重に記憶した。さらに、その二重化した記憶データの一方は、電気的、あるいは機械的な故障が生じても、記憶内容を読み取り可能な記憶手段とした。
したがって、このICカードによれば、電気的にデータを記憶・読出し可能な記憶手段に記憶されているデータが利用不可能となっても、ICカード本体のみを用いて、迅速にデータの復旧・再生が可能なICカードを提供できる。さらに、IC内部の記録データだけでなく、表示部データのセキュリティ確保も可能となるため、よりセキュリティ度の高い情報表示も行うことができる。つまり、ICカードの保有者、および、ICカードの発行者の双方にとって、便利で信頼性の高いICカードを提供することができる。
本発明に係るICカード処理装置を用いたICカードのデータの更新方法によれば、非電気的な表示手段に表示されているデータに基づいて、記憶されているデータが適切か否かが判別され、判別の結果、適切である場合にデータが正しいと判断する。正しいと判断した場合には、ICカード処理装置は、正しいデータ、例えば利用データおよび認証コードを基に新しいICカードの発行処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるICカードの構造を示す図である。
【図2】図1に示したICカードの通常使用時の信号の流れを示す図である。
【図3】図1に示したICカードの通常使用時の処理手順を説明するフローチャートである。
【図4】図1に示したICカードのデータ異常時の信号の流れを示す図である。
【図5】図1に示したICカードのデータ異常時の処理手順を説明するフローチャートである。
【図6】DES方式の暗号化を説明する図である。
【符号の説明】
1…ICカード
11…ICモジュール
13…磁気記録部
14…データ表示部
P0 〜P2 …ポイントデータ
I1 …秘密キー
K1 〜K4 …認証コード
Claims (2)
- ICカード処理装置を用いたICカードのデータの更新方法であって、
前記ICカードは、
秘密キー、認証コード、および利用データを電気的に記憶・読出し可能な記憶手段と、
前記秘密キーと利用データを演算して第1の認証コードを生成し、および前記利用データの更新を行い、生成した第1の認証コードおよび利用データを前記記憶手段に記憶する演算部と、
前記ICカード処理装置によって、データが非電気的に記憶され、前記記憶されたデータが目視に表示される記憶・表示手段と、を含み、
前記ICカード処理装置は、前記ICカードの記憶手段に記憶されたものと同じ秘密キーを保持しており、
前記ICカードが、前記ICカード処理装置にセットされたとき、
前記ICカードの前記記憶手段から前記利用データを読み出して、前記ICカード処理装置に転送し、
前記ICカード処理装置は、前記転送された利用データと前記保持している秘密キーに基づいて第2の認証コードを生成し、
前記ICカードは、前記記憶手段に記憶されている第1の認証コードを読み出して、前記ICカード処理装置に転送し、
前記ICカード処理装置は、前記転送された第1の認証コードを取り込み、前記第2の認証コードと一致するかを照合し、
前記照合結果が一致した場合には、
前記ICカード処理装置は、新たな利用結果に基づいて前記利用データを更新して前記ICカードに転送し、
前記ICカードにおいて、前記演算部は、前記転送された利用データと前記秘密キーに基づいて新たな第1の認証コードを作成し、当該第1の認証コードおよび前記転送された利用データを前記記憶手段に記憶し、
前記ICカード処理装置は、前記更新された利用データと前記秘密キーに基づいて新たな第2の認証コードを生成し、前記生成した第2の認証コードと、前記更新した利用データを、前記ICカードの記憶・表示手段に非電気的に記憶し、
前記照合結果が一致しない場合、または、前記ICカードから前記利用データおよび/または第1の認証コードが転送されない場合には、
前記ICカード処理装置は、前記記憶・表示手段から目視により認識されて入力された利用データおよび認証コードを取り込み、前記保持している秘密キーと前記取り込んだ利用データにより第2の認証コードを生成し、該第2の認証コードと前記取り込んだ認証コードとが一致するかを照合し、当該照合結果が一致した場合には、前記入力された利用データが正しいと判断する
ICカード処理装置を用いたICカードのデータの更新方法。 - 前記入力された利用データおよび認証コードが正しいと判断した場合には、前記ICカード処理装置は、前記利用データおよび生成された第2の認証コードを基に新しいICカードの発行処理を行う
請求項1に記載のICカード処理装置を用いたICカードのデータの更新方法。
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