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JP3588630B2 - 蓄熱式加熱体 - Google Patents

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JP3588630B2
JP3588630B2 JP2000270663A JP2000270663A JP3588630B2 JP 3588630 B2 JP3588630 B2 JP 3588630B2 JP 2000270663 A JP2000270663 A JP 2000270663A JP 2000270663 A JP2000270663 A JP 2000270663A JP 3588630 B2 JP3588630 B2 JP 3588630B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄熱体に熱を蓄熱し、該熱を暖房や給湯を含む種々の熱利用設備に供給するための蓄熱式加熱体、及び、該蓄熱式加熱体の熱入出力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9、図10は、それぞれ従来における床暖房装置の断面図、上面図を示す。図において、12は発熱体となる蓄熱式加熱体で、13は基板の上に設けられた断熱材、14は容器に密閉された蓄熱材である。蓄熱材14は、例えば水や砂のような比熱の大きな物質、あるいはパラフィンや芒硝とほう砂の混合物のような融点が暖房温度付近の物質が利用される。15は加熱管で、管内を熱媒体となる水、不凍液等の液体が通過する。加熱管15への熱源は図示されていないが、ボイラーやヒートポンプ等にポンプを介して接続され、加熱管15内の熱媒体が外部で昇温されて循環するようになっている。加熱管15は、加熱管15と同様な配置の電熱線あるいは平面状の抵抗発熱体による電気的な加熱に置き換えて実施される場合もある。16は加熱管15と加熱管15との間を埋めるモルタルや木材等の伝熱体で、加熱管15で発生する熱を周囲に効率良く伝える働きを持つ。17は加熱管15上に設けられた床板で、18は床板17を保持するための根太である。
【0003】
上述のように構成された床暖房装置の動作は、次の通りである。床暖房が必要になれば、加熱管15内に熱媒体を通過させ、蓄熱式加熱体12を加熱する。蓄熱式加熱体12からの熱は、床板17を経て被暖房空間に放出される。この際、加熱管15からの熱は蓄熱材14にも移動するので、暖房と同時に蓄熱材14に熱が貯蔵される。加熱管15による加熱を停止すると、蓄熱材14に貯蔵された熱が伝熱体16と床板17を経て、被暖房空間に徐々に放出される。
【0004】
この時の蓄熱式加熱体12内部の蓄熱材14の温度と時間との関係、および熱の入出力の関係を図12に示す。後述の本発明の作用との対比を明瞭にするために、ここでは蓄熱材14が床暖房温度に融点のあるパラフィンのような相変化蓄熱材である場合を示す。蓄熱材14が水や砂のような床暖房温度では相変化しない顕熱蓄熱材の場合には、使用中に相変化が無いので温度一定の期間が発現しないだけで、蓄熱材としての働きは相変化蓄熱材と同様である。
図12において、初め固体で被加熱空間と同一の温度にあった蓄熱材14は、時刻A1で加熱管15から熱が注入されると、時間の経過とともに固相状態で温度が上昇する。蓄熱材14の融点となる時刻B1に達すると、蓄熱材14は融解を始め、固相に対する液相の比率が増加して行く。融解中の蓄熱材14の温度は一定である。時刻C1に達したところで、加熱管15による熱の入力が停止すると、蓄熱材14は潜熱を放出しながら凝固を開始する。凝固中の蓄熱材14の温度は一定である。凝固が完了して時刻D1に達すると、蓄熱材14は固相状態で顕熱を放出しながら温度が下降して行く。
【0005】
時刻E1で蓄熱材14が被加熱空間と同一の温度に達すると、蓄熱材14すなわち蓄熱式加熱体12から床板17への熱移動が無くなり、床暖房が終了する。すなわち、蓄熱材14の作用によって、加熱管15による加熱運転を停止した後も、床暖房を暫く持続させることができる。時間が経過して再び床暖房が必要になると、第1回目のA1からE1のサイクルと同じように、第2回目のサイクルA2からE2が行われ、その後さらに第3回目のサイクルであるA3からE3が行われるというように、同様のサイクルが繰り返されていく。このように、蓄熱式加熱体12を用いることにより、入力された熱を長時間にわたり、徐々に放出させることができるので、熱の供給時間と床暖房時間に差があるような場合、あるいは両者に差をつける方がエネルギーや経済などの面で有利な場合に、有効である。上記例では、蓄熱式加熱体12が床暖房に利用される場合を示したが、床上に設置するパネルヒーターや放熱面にファンで強制的に被加熱空間の空気を対流させる蓄熱式灯油暖房機などでも、基本的な動作原理は上述と同様である。
【0006】
また、図11は、従来からたびたび提案されている物質の過冷却現象を利用した潜熱蓄熱器(例えば、特開昭62−228822公報、特開平3−292214公報、特開平6−11145公報、特開平6−281372公報参照)の基本構成を示している。
図11において19は過冷却現象を示す蓄熱材、20は蓄熱材の容器、21は過冷却解除機構、22は熱媒体、23は筐体あるいは放熱面を示す。熱媒体22は、固体であっても流体であっても機能的に変わらない。まず、外部から熱媒体22を通して蓄熱材19が加熱され、融解される。融解した蓄熱材19は、熱が必要となる時刻まで放置される。蓄熱した熱が必要になると、過冷却解除機構21にエネルギーを供給して蓄熱材19の発核を促し、凝固させる。凝固を開始した蓄熱材19は温度が融点に回復し、融点の熱を熱媒体22あるいは熱媒体22と放熱面23を通して、被加熱物質あるいは空間に放出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、床暖房装置の蓄熱式加熱体12をはじめ、その他の方式の暖房機等も含めて、従来の蓄熱式加熱体においては、熱の入力時に蓄熱材14に貯蔵された熱は、熱の入力が停止するや否や蓄熱式加熱体13から一度にすべて放出されるものである。すなわち、従来例における蓄熱材14は、入力された熱の被加熱対象への移動を一定の時間をおいて行わせるという蓄熱本来の機能を実現しているのではなく、入力された熱の被加熱対象への移動を時間的に緩和するという単なるコンパクトな断熱材として使われているだけである。
また、過冷却現象を利用して蓄熱本来の目的である熱入力と熱出力の時間的なずれを完全に補償することを目的として、数々提案されている図11の方式の蓄熱器や蓄熱式加熱体は、実際には相分離による機能停止を招きやすく、また期待するほどの融点と均質核生成温度との差(以下、本明細書においては「過冷却度」という。)が得られないので、いまだ産業上利用できない発明となっている。
【0008】
本発明は、上述の従来例のような不完全な蓄熱機能ではなく、蓄熱本来の目的である熱入力と熱出力の時間的なずれを完全に補償することのできる蓄熱式加熱体及びその熱入出力制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、相分離による機能停止を招くことなく、期待する過冷却度の得られる蓄熱式加熱体及びその熱入出力制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による蓄熱式加熱体は、過冷却可能な蓄熱材が相分離防止材とともに複数の小容器に充填され、前記蓄熱材に熱を供給する手段、前記蓄熱材の過冷却を解消する手段、および放熱面を具備することを特徴とする。
また、前記蓄熱材の過冷却を解消する手段は、蓄熱材容器に接触して設けられた流体を循環させる熱交換器であることを特徴とする。
また、前記蓄熱材の過冷却を解消する手段は、蓄熱材容器に接触して設けられた熱電素子であることを特徴とする。
また、前記蓄熱材の過冷却を解消する手段は、蓄熱材容器に接触して設けられた振動子であることを特徴とする。
また、前記蓄熱材の過冷却を解消する手段は、蓄熱材容器に接触して設けられた電極であることを特徴とする。
また、本発明による蓄熱式加熱体の熱入出力制御方法は、前記蓄熱材に熱を供給する手段によって外部から加熱体にエネルギーを注入し、前記蓄熱材を融解させたのち、蓄熱材を過冷却状態に維持し、蓄熱したエネルギーが必要となれば、前記蓄熱材の過冷却を解消する手段によって前記蓄熱材の過冷却を解消し、融点の熱を発生させることを特徴とする。
また、前記複数の蓄熱材の過冷却を解消する時刻を、各蓄熱材ごとに制御することを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明による蓄熱式加熱体は、過冷却可能な蓄熱材が相分離防止材とともに複数の小容器に充填され、前記蓄熱材に熱を供給する手段および放熱面を具備することを特徴とする。
また、前記過冷却可能な蓄熱材が過冷却状態の所定の温度において自発的に凝固を開始するものであることを特徴とする。
また、この場合、前記蓄熱材の過冷却を解消する手段を設けてなることを特徴とする。
また、本発明による蓄熱式加熱体の熱入出力制御方法は、先に記載の蓄熱式加熱体において、前記蓄熱材に熱を供給する手段によって前記放熱面からの熱放出と前記蓄熱材の融解を行わせた後に、前記蓄熱材に熱を供給する手段を停止させ、前記蓄熱材の温度が低下して過冷却状態になって前記蓄熱材が自発的に凝固を開始することを利用し、前記放熱面からの熱放出を再度行わせることを特徴とする。
また、本発明による蓄熱式加熱体の熱入出力方法は、先に記載の蓄熱式加熱体において、前記蓄熱材に熱を供給する手段によって前記放熱面からの熱放出と前記蓄熱材の融解を行わせた後に、前記蓄熱材に熱を供給する手段を停止させた第1の時刻から、前記蓄熱材の温度が低下して過冷却状態で前記蓄熱材が自発的に凝固を開始する第2の時刻までの時間を、前記放熱面及び前記断熱材からの熱通過率と、前記蓄熱材の熱特性及び質量(ここでいう「質量」とは、体積を決める因子としての質量及び熱容量を決める因子としての質量の両面をいう。)及び温度をパラメータとして設定することを特徴とする。
また、前記小容器は、細長い形状であることを特徴とする。
また、前記蓄熱材に熱を供給する手段は、流体を循環させる熱交換器であることを特徴とする。
また、前記蓄熱材に熱を供給する手段は、電熱器であることを特徴とする。
また、前記放熱面以外は、断熱材で被覆されていることを特徴とする。
また、前記放熱面に流体を強制的に対流させて、放熱を促進させる手段を備えていることを特徴とする。
さらに、本発明による床暖房装置は、先に記載の蓄熱式加熱体を用いたことを特徴とする。
【0011】
【作用】
従来から挙げられているように、過冷却現象を利用した蓄熱式加熱体や蓄熱器の蓄熱材には、水和物が適している。しかし、水和物は風解性と相分離が激しいので、長期間にわたって蓄熱材を密閉する手段と相分離を防止する手段を欠いて、蓄熱式加熱体や蓄熱器を実現することはできない。蓄熱材の体積が大きくなればなるほど、長期間にわたって蓄熱材を密閉する容器を製作することは強度上困難になり、また相分離の原因となる重力方向の寸法も大きくならざるをえないので、風解と相分離の防止が困難になる。さらに、発明者の実験によれば、本蓄熱方式の鍵となる過冷却度は蓄熱材の体積に依存し、蓄熱材の体積が大きくなるほど過冷却度が小さくなり、過冷却現象を利用した蓄熱の利点が減少することがわかった。本発明による蓄熱式加熱体は、内部に過冷却可能な蓄熱材が相分離防止材とともに複数の小容器に収容されている。したがって、本発明の蓄熱式加熱体では、蓄熱材の風解と相分離が容易に長期間防止されるとともに、蓄熱材は過冷却度が大きい状態で保持されるので、従来の提案では実現できなかった大きな過冷却現象を長期的に安定的に起こせることが可能になる。
【0012】
図13は、本発明による蓄熱式加熱体内部の蓄熱材の温度と時間との関係、及び、熱の入出力の関係を示す。初め固体で被加熱対象と同一の温度にあった過冷却可能な蓄熱材は、蓄熱材に熱を供給する手段によって時刻A1から熱の供給を受けると、固相のまま徐々にその温度が上昇する。時刻B1で蓄熱材の融点に達すると、蓄熱材は融解し始める。融解中の蓄熱材は、一定の温度になる。融解が完了した後、時刻C1で熱を供給する手段からの熱の供給を停止する。過冷却可能な蓄熱材は、熱の供給が停止してもすぐには凝固を開始せず、顕熱を放出しながら、液相のままで温度が低下していく。時刻F1に達し、液相状態の蓄熱材が熱の入力前の温度まで低下すると、蓄熱材すなわち蓄熱式加熱体から被加熱対象への熱の流れが停止する。時刻F1以降、後述の発核操作までの期間は、蓄熱材は過冷却された液体のままで保存される。時間が経過し、時刻G1で再び被加熱対象への熱供給が必要になると、蓄熱材の過冷却を解消する手段を用いて、蓄熱材のごく僅かな部分を凝固が開始する温度まで冷却するか、あるいは、蓄熱材のごく僅かな部分に振動を与える。すると、蓄熱材の一部の分子同士が配向し、結晶核が生成されて蓄熱材内に結晶が成長し、凝固が開始される。この場合、過冷却可能な蓄熱材として過冷却状態の所定の温度において自発的に凝固を開始するものを選択すれば、過冷却を解消する手段を設けなくとも凝固が開始されることになる。凝固が開始されると、過冷却状態の液体として持っていた位置エネルギーが放出されるので、蓄熱材原子あるいは分子の運動エネルギーが増加し、蓄熱材の温度は凝固点に回復する(時刻H1)。凝固過程では、蓄熱材は一定の温度、すなわち融点(凝固点)で潜熱を放出しながら液相から固相へと相変化して行く。時刻I1に凝固が完了して固相となると、蓄熱材の温度は再び下降して顕熱が放出され、時刻J1で被加熱対象と同一の温度になり、放熱が終了する。本発明による蓄熱式加熱体の利用サイクルは、A1からJ1までを1サイクルとするので、第2回目以降は第1回目のA1からJ1までと同様のサイクルを繰り返すことになる。
【0013】
実施例1.
図1は、本発明の蓄熱式加熱体の構造図を示す。図において、5は蓄熱式加熱体の外枠を示し、該外枠を構成する物質は用途に応じて多様に考えられる。また、蓄熱式加熱体からの熱は該外枠を放熱面として放熱される。1は過冷却可能な蓄熱材で、過冷却現象が顕著な物質の中から必要とする温度や過冷却度に応じて種々の物質を選択して用いることができる。過冷却の程度は、例えば、りん酸水素二ナトリウム・十二水和物(NaHPO・12HO)ではその凝固点が約36℃)で、結晶核が生成する温度は0℃〜36℃程度になり、酢酸ナトリウム三水和物(CHCOONa・3HO)ではその凝固点が約58℃で、結晶核が生成する温度は−20℃〜58℃程度になることが知られている(蓄熱材の核生成温度は蓄熱材の体積に依存して変わる)。2は上述の蓄熱材1を充填するための容器で、蓄熱材の熱膨張に対して耐圧性がある。3は過冷却を解消するための手段で、空気や水、エチレングリコール、エタノールなどの低温流体の通過する管によって構成され、蓄熱材1あるいは容器2の一部分に接触するように設置される。4は蓄熱式加熱体へ熱を供給する手段としての熱交換器であり、流体(水やアルコール、溶融金属などの液体または空気や蒸気、不活性ガスなどの気体)の通過する管が熱源に接続され、該流体が循環することによって熱の供給が行われる。容器2および熱交換器4は、蓄熱式加熱体の内部において相互に、また蓄熱式加熱体の外部に対して、従来例と同様に熱伝導の良い物質で熱的に接続されている。
【0014】
上記物質の他に前記蓄熱材1として用いるのに適した過冷却現象が顕著な物質としては、例えば、硫酸ナトリウム十水和物(NaSO・10HO)、炭酸ナトリウム十水和物(NaCO・10HO)、チオ硫酸ナトリウム五水和物(Na・5HO)、塩化マグネシウム六水和物(MgCl・6HO)、硫酸アルミニウム十水和物(Al(SO・10HO)、硝酸マグネシウム六水和物(Mg(NO・6HO)、硫酸アルミニウムアンモニウム十二水和物(NHAl(SO・12HO)、硫酸アルミニウムカリウム十二水和物(KAl(SO・12HO)、硝酸ニッケル(II)六水和物(Ni(NO・6HO)、塩化カルシウム六水和物(CaCl・6HO)、炭酸カルシウム六水和物(CaCO・6HO)、ふっ化カリウム四水和物(KF・4HO)、およびマンニトール(HOCH(CHOH)CHOH)などの糖類などの物質を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0015】
蓄熱材1には、相分離防止材として粘土や多糖類・糊料、動植物繊維、吸液性樹脂などを添加する。多糖類・糊料には、アーモンドガム、アエロモナスガム、アカシアガム、アゾトバクター・ビネランジーガム、アマシードガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アロエベラ抽出物、ウェランガム、エルウィニア・ミツエンシスガム、エレミ樹脂、エンテロバクター・シマナスガム、エンテロバクターガム、オクラ抽出物、カードラン、海藻セルロース、カシアガム、カゼイン、カゼインナトリウム、カッシャガム、褐藻抽出物、ガティガム、カラギーナン、カラヤガム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カロブビーンガム、キサンタンガム、キダチアロエ抽出物、キチン、キトサン、グァーガム、グアヤク樹脂、クエン酸ステアリル、グルコサミン、グルテン、グルテン分解物、ケルプ抽出物、酵母細胞膜、昆布類粘質物、サイリウムシードガム、サイリウムハスク、酸カゼイン、ザンサンガム、ジェランガム、スクレロガム、ステアリル乳酸ナトリウム、セスバニアガム、セドウガム、繊維素グリコール酸カルシウム、繊維素グリコール酸ナトリウム、タマリンドガム、タラガム、ダンマル樹脂、デキストラン、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、トラガントガム、トリアカンソスガム、トロロアオイ、納豆菌粘質物、納豆菌ガム、乳酸ナトリウム、微小繊維状セルロース、ヒドロキシプロピルメチル繊維素、ヒドロキシプロピル繊維素、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸二水素ナトリウム、ファーセレラン、ブドウ糖多糖、フラクタン、プルラン、ペクチン、紅藻抽出物、ホスファチジン酸アンモニウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(40)ステアレート、ポリオキシエチレン(8)ステアレート、ポリソルベート(20)、ポリソルベート40、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ポリビニルピロリドン、マクロホモプシスガム、マンナン、メチルセルロース、ラムザンガム、レバン、レンネットカゼイン、ローカストビーンガム、CMCなど、種々の物を利用することができる。動植物繊維には羽毛や羊毛、綿花、および合成繊維などが利用できる。吸液性樹脂にはデンプン−アクリロニトリルグラフト重合体加水分解物、デンプン−アクリル酸塩架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋体、アクリル酸メチル−酢酸ビニル共重合体ケン化物、アクリル酸重合体塩架橋物などを利用することができる。これにより、蓄熱材1をより安定的に繰り返し使用することが可能になる。
【0016】
容器2の容積は可能な限り小さい方が、蓄熱材1の風解と相分離の影響を長期的に防止し、大きな過冷却度を安定的に維持することができるので適している。たとえば、りん酸水素二ナトリウム・十二水和物で容器2の容積が10mL程度の場合の過冷却度は15℃程度になるが、1L程度の場合の過冷却度は10℃程度になるので、容器2の実用的な容積は数リットル程度以下となる。容器2の形状は任意であるが、図1のように細長い形状を取れば、蓄熱材1の単位容積当たりの容器2と過冷却解消手段3との接点を少なくすることができ、好都合である。
【0017】
上述のように構成された蓄熱式加熱体においては、作用で述べたとおり、被加熱対象に熱の供給が必要になれば、まず熱交換器4によって蓄熱式加熱体に熱を供給する。蓄熱式加熱体に供給された熱は、蓄熱式加熱体の放熱面から被加熱対象に熱が放出されると同時に、蓄熱材1にも熱が供給され、蓄熱材1の温度が融点に達した後は、蓄熱材1は固相から液相へと融解する。熱交換器4による熱の供給が停止すると、蓄熱材1から被加熱対象への熱移動が起き、蓄熱材1の温度は低下する。ところが、蓄熱材1は過冷却することができるので、温度が低下しても固相にはならず、過冷却液として存在する。蓄熱材1の温度が被加熱対象と同一になるまで、被加熱対象には蓄熱材1の液相の顕熱が供給される。したがって、熱交換器4による熱供給時間を上回る長時間の熱出力が可能となる。被加熱対象と同一の温度になった蓄熱材1は、過冷却液のままで保存される。時間が経過して被加熱対象への熱供給が再び必要になると、過冷却を解消する手段3を用いて低温の流体を通過させる。このとき、低温流体の温度は蓄熱材1が過冷却状態において結晶核を生成する温度よりも低く設定される。また、このときに用いる低温流体は、蓄熱材1のごく僅かな部分を結晶化させるだけの量、すなわち少量でよい。この低温流体によって引き起こされる微小な結晶が核となって、蓄熱材1全体に結晶が成長し、凝固が開始される。結晶成長の始まった蓄熱材1の温度は融点に回復し、融点の温度の熱を放熱面から放出する。
【0018】
つまり、本発明の蓄熱式加熱体によれば、二回目の熱放出、すなわち複数の熱放出サイクルを繰り返す場合における偶数回目の熱放出は、熱交換器4を用いた外部からの熱供給が無くとも、蓄熱材1の結晶化を誘発する少量の冷熱を用いるだけで、実現することができる。すなわち、熱の入力から一定時間をおいて出力を行わせるという蓄熱本来の機能を利用して、限られた時間に供給される熱を有効に活用することができる。なお、本実施例で用いた熱交換器4は、電気を入力させるための電熱器でもよい。
【0019】
実施例2.
図2は、本発明による他の蓄熱式加熱体を示す構造図である。図において、1、2、4、5は実施例図1と同一あるいは相当する部分を示す。6は過冷却を解消するための手段で、蓄熱材1あるいは容器2に接するように設けられた熱電素子である。容器2を細長い形状として容器2の一部を図2のように適当な単位で熱電素子6に集積させれば、より少ない数の熱電素子6で過冷却解消を実現することができる。
本実施例の蓄熱式加熱体の動作は実施例1とほぼ等しいので、異なる部分つまり熱電素子によって過冷却を解消する方法のみ説明する。熱電素子6に電圧を印加すると、蓄熱材1側の一部分が冷却され、容器2の外側が加熱される。蓄熱材1の一部の温度が過冷却状態で結晶核を生成する温度に達すると、結晶核が生成し、その結晶核をきっかけとして蓄熱材1は凝固を開始し、融点の熱を放出するようになる。
【0020】
つまり、本発明の蓄熱式加熱体によれば、二回目の熱放出、すなわち複数の熱放出サイクルを繰り返す場合における偶数回目の熱放出は、熱交換器4を用いた外部からの熱供給が無くとも、蓄熱材1の結晶化を誘発する少量の電力を用いるだけで、実現することができる。すなわち、熱の入力と出力の時間的なずれを補償するという蓄熱本来の機能を利用して、限られた時間に供給される熱を有効に活用することができる。なお、本実施例で用いた熱交換器4は、電気を入力させるための電熱器でもよい。
【0021】
実施例3.
図3は、本発明による他の蓄熱式加熱体の構造図である。図において、1、2、4、5は実施例図1と同一あるいは相当する部分である。7は過冷却を解消するための手段となる擾乱器で、蓄熱材1の分子の一部の位置を外部から強制的に変更させ、結晶化を誘発させるものである。本擾乱器7には、振動子による加振のほか、撹拌子による撹拌、摺動子による圧搾や衝突などを利用することができる。撹拌方法や加振方法、圧搾、衝突方法は、種々の方式を採ることができる。例えば、加振する場合には圧電素子のように容器2において直接振動するものであっても、電動バイブレーターのように容器2の外部で発生させた振動を容器2の内部に伝えるものであっても良く、振動原理や構造は限定されない。実施例2と同様に、容器2を細長い形状として容器2の一部を図3のように適当な単位で擾乱器7に集積させれば、より少ない数の擾乱器7で過冷却解消を実現することができる。
【0022】
このような擾乱器7を用いても、二回目の熱放出、すなわち複数の熱放出サイクルを繰り返す場合における偶数回目の熱放出は、熱交換器4を用いた外部からの熱供給が無くとも、蓄熱材1の結晶化を誘発する僅かな振動動力を用いるだけで、実現することができる。すなわち、熱の入力と出力の時間的なずれを補償するという蓄熱本来の機能を利用して、限られた時間に供給される熱を有効に活用することができる。なお、本実施例で用いた熱交換器4は、電気を入力させるための電熱器でもよい。
【0023】
実施例4.
図4は、本発明による他の蓄熱式加熱体の構造図である。図において、1、2、5は実施例図1と同一あるいは相当する部分である。8は図1において加熱管4に代わる電熱器であり、外部から電圧を印加することによって、蓄熱式加熱体に熱を供給するものである。電熱器8は線状や平面、曲面状等、蓄熱材1の形状や機能に合わせて、種々の形状を取ることができる。9は過冷却を解消するための手段となる電極で、外部から電圧を印加することによって蓄熱材1の一部に電気力を与えて臨界核半径以上の分子クラスタを形成させたり、火花放電により蓄熱材1の分子の位置を外部から強制的に変更させたりして、結晶化を誘発させるものである。
【0024】
このような電極9を用いても、二回目の熱放出、すなわち複数の熱放出サイクルを繰り返す場合における偶数回目の熱放出は、熱交換器4を用いた外部からの熱供給が無くとも、蓄熱材1の結晶化を誘発する僅かな電力を用いるだけで、実現することができる。すなわち、熱の入力と出力の時間的なずれを補償するという蓄熱本来の機能を利用して、限られた時間に供給される熱を有効に活用することができる。なお、本実施例で用いた電熱器8は、流体を流すことで外部との熱交換を行う加熱管でもよい。また、各容器2に接地された過冷却解消手段を別々に制御することによって、各蓄熱材1の凝固に至るタイミングをずらせることで、蓄熱材1の凝固による蓄熱式加熱体からの熱放出量と熱放出時間を制御することが可能である。このことは、実施例1〜4に共通の利点である。
【0025】
実施例5.
実施例1〜4までは、過冷却を解消させる手段を設けていたが、本実施例では過冷却解消手段を用いずに過冷却を誘発させる方法について述べる。図5は、本発明による方式を用いた場合の蓄熱材1の温度と時間との関係を示す。実施例1と同様に、被加熱対象に熱の供給が必要になれば、まず熱交換器4によって蓄熱式加熱体に熱を供給し、被加熱対象と蓄熱材1に熱を供給する。初めに被加熱対象と同一の温度T1にあった蓄熱材1は、熱交換器4からの熱供給により時刻A1から加熱され、時刻B1で蓄熱材1の温度が融点のT3に達した後は、蓄熱材1は固相から液相へと融解する。熱交換器4による熱の供給が時刻K1で停止すると、蓄熱材1から被加熱対象への熱移動が起き、蓄熱材1の温度は低下する。蓄熱材1は過冷却することができるので、温度が低下しても固相にはならず、過冷却液として存在する。ここで、蓄熱材1の結晶核の生成温度T2がT1とT3との間にあるような物質を蓄熱材1として選択すれば、蓄熱材1の温度が低下して被加熱対象の温度に近づく途中の時刻G1で結晶核生成温度T2に至り、蓄熱材1は自発的に凝固を開始する。
【0026】
例えば床暖房においては、前述のりん酸水素二ナトリウム十二水和物を蓄熱材1に適用すれば、T1が36℃、T2が23〜28℃、T1が20℃以下になり、この条件を容易に実現することができる。時刻G1において凝固が開始されると、蓄熱材1の温度は時刻H1で融点T3に回復し、融点の温度の熱を放熱面から放出する。凝固が進展して時刻I1に至ると、蓄熱材1はすべて固相となり、被加熱対象の温度T1に等しくなる時刻J1まで固体顕熱を放出する。
つまり、本発明の蓄熱式加熱体によれば、二回目の熱放出、すなわち複数の熱放出サイクルを繰り返す場合における偶数回目の熱放出は、外部から何の制御もすること無く実現することができる。すなわち、より単純でかつ少ないエネルギーで、熱の入力と出力の時間的なずれを補償するという蓄熱本来の機能を利用して、限られた時間に供給される熱を有効に活用することができる。
【0027】
時刻K1から時間tが経過した時点における蓄熱式加熱体の温度Tは、次式で近似される。
【数1】
Figure 0003588630
ここで、aは放熱面の表面積、aは放熱面以外の表面積、kは蓄熱式加熱体と放熱面側の被加熱対象との間の熱通過率、kは蓄熱式加熱体と放熱面以外の側の環境との間の熱通過率、mは蓄熱材1と蓄熱材1以外の構成要素との合成質量、cは液相の蓄熱材1と蓄熱材1以外の構成要素との合成比熱、Tは蓄熱式加熱体の初期温度、Tは放熱面側の被加熱対象の温度、Tは放熱面以外の側の環境温度である。すなわち、Tが結晶核生成温度T2となる時間(G1−K1)は、蓄熱材1やそれ以外の構成物質の質量(m)や比熱(c)、放熱面やそれ以外の面の表面積(a、a)、蓄熱式加熱体の断熱特性(k、k)、蓄熱材1の初期温度(T)、被加熱対象や環境の温度(T、T)などをパラメータとして定まる。m、c、a、a、k、kは装置固有のパラメータであるので、装置を設計する段階で適当に設定することができる。
【0028】
、Tは、使用条件により変動するパラメータである。式(1)に示すように、TやTが低くなるほどT,すなわち時刻K1から次の発核までの時間は短くなり、逆にTやTが高くなるほど時刻K1から次の発核までの時間は長くなる。このようなTやTの変動に対するTの変動は、TやTの変動を事前に予測し、時刻K1の後も暫く加熱を継続するか、例えば図5の破線で示したように、時刻C1から時刻K1まで熱交換器4で供給される熱の温度を調節し、時刻K1における蓄熱材1の初期温度Tを調節することによって、対応させることが可能である。
【0029】
以下に、初期温度Tを調節することによって、TやTが上述の例よりも低い場合でも、時間Tを一定にする方法を説明する。図5の時刻A1において熱が入力され、蓄熱材1の温度が上昇し、時刻B1で蓄熱材1の融点まで到達すると、蓄熱材1は固相から液相へと変化する。全ての蓄熱材1が液相へと変化した時刻C1において、実施例1〜4まででは熱の入力が終了されるが、本実施例では熱を入力し続ける。このため、蓄熱材1の温度は更に上昇し続ける。そして、熱の入力が完了する時刻K1で頂点を形成し、以後蓄熱材1の温度は液相の状態で下降していく。上述の例よりもTやTが低いので、TからT2への温度低下は、上述の例よりも急激になる。しかし、初期温度Tが上述の例よりも高いので、蓄熱材1が過冷却状態で発核する温度T2に至る時刻は、上述の例と同様のG1になるように設定することができる。当然ながら、同様のことは蓄熱材1に熱を供給する手段により、時刻K1からG1において蓄熱材1の温度が発核温度T2を上回るように熱を供給することによっても行うことが可能である。逆にTやTが設計温度より高い場合でも、時刻G1において蓄熱材1の温度がTに至るようにするには、時刻K1よりも前に加熱を停止するか、TやTの設計温度において図5の破線のようにTをTよりも高くなるようにし、TやTが設計温度よりも高い場合にはTをTに近づけることで、対応させることが可能である。また、同様に時刻G1を事前に予測し、時刻K1における蓄熱材1の初期温度Tを調節することによって、あるいは時刻G1に至るまでは蓄熱材1の温度がT2を上回るように蓄熱材1に熱を供給することによって、時刻G1を意図的に調節することも可能である。そして、蓄熱材1の温度が再結晶化の温度を時刻G1で下回ると、蓄熱材1の再結晶化が始まる。このように、初期温度を高くしたり低くしたりすることによって、1サイクルにかかる時間を意図的に変化させることができる。つまり、このような利用方法によって、実施例1〜4までと異なり、発核装置を必要とせず、装置の複雑化を防止することができる。なお、本実施例で用いた熱交換器4は、電気を入力させるための電熱器でもよい。
また、本実施例の蓄熱材1に実施例1〜4に用いたような過冷却解消手段を設けても良い。過冷却解消手段を併設すれば、本実施例の制御では対応できないような予期しない急な熱需要に対しては、過冷却解消手段を動作させることによって対応させることができる。
【0030】
実施例6.
図6は本発明による他の実施例を示す蓄熱式加熱体の構造図である。図において、1、2は実施例1と同一あるいは相当する部分を示す。10はファンで、強制対流を起こす。11は容器の放熱面以外の部分に設けられた断熱材である。本実施例においては、熱交換器、過冷却解消手段は、実施例1〜5のどの組み合わせを用いてもよく、本実施例の主要部分には関連しないため、図示を省略する。
【0031】
上述のように構成された蓄熱式加熱体においては、外枠5の放熱面以外の部分に断熱材11が設けられ、さらに放熱面にはファン10が設けられているので、蓄熱式加熱体から熱を出力させる際にファン10を作動させると、強制対流による熱伝達が起こり、被加熱対象への大きな放熱を得ることや、ファン10の回転数を制御することによって放熱量を制御することが可能となる。
【0032】
実施例7.
図7、図8はそれぞれ、実施例1の蓄熱式加熱体を用いた床暖房装置の断面図および上面図を示す。図において、1は過冷却可能な蓄熱材、2は蓄熱材1を充填するための容器、3は過冷却を解消するための手段、13は基板の上に設けられた断熱材、15は加熱管、16はモルタルや木材等の伝熱体、17は床板である。本実施例においては、放熱面は床板17となる。
【0033】
このように構成された床暖房装置においても実施例1に示された効果と同様の効果が期待される。また、本実施例による床暖房装置では実施例1の蓄熱式加熱体を用いたが、実施例2〜6に示される蓄熱式加熱体を用いてもよい。また、本発明による蓄熱式加熱体の利用範囲は床暖房装置に限らず、ストーブ、給湯器等様々な範囲で用いることができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の蓄熱式加熱体においては、蓄熱材として相分離防止材とともに複数の小容器に充填された過冷却可能な蓄熱材を用いているので、蓄熱材の相分離と風解を長期的に防止することができ、大きな過冷却度を保つことが可能である。これにより二回目の熱放出、すなわち複数の熱放出サイクルを繰り返す場合における偶数回目の熱放出は、熱交換器を用いた外部からの熱供給が無くとも、蓄熱材の結晶化を誘発する少量のエネルギーを用いるだけで、実現することができる。この結晶化を誘発するための過冷却解消手段は、使用条件により熱流体を循環させる熱交換器、熱電素子、振動子、電極等から選択可能である。
また、蓄熱材を充填する小容器を細長い形状にすることにより、過冷却の解消手段をより効率的に利用することが可能となる。
さらに、蓄熱材の熱物性や質量、加熱温度、蓄熱式加熱体を覆う断熱材の特性などを調節することによって、蓄熱材が結晶化に至る時刻を自由に設定できる。つまり、過冷却解消手段を用いずに、結晶化を誘発させることができ、装置の複雑化を防止することもできる。
また、本発明による蓄熱式加熱体を床暖房装置に利用することで、熱の利用効率のよい床暖房装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蓄熱式加熱体の第一の実施例に係る構造図である。
【図2】本発明による蓄熱式加熱体の第二の実施例に係る構造図である。
【図3】本発明による蓄熱式加熱体の第三の実施例に係る構造図である。
【図4】本発明による蓄熱式加熱体の第四の実施例に係る構造図である。
【図5】本発明による過冷却解消手段を用いない場合の蓄熱材の温度と経過時間との関係を示す図である。
【図6】本発明による蓄熱式加熱体の第六の実施例に係る構造図である。
【図7】本発明による床暖房装置の断面図である。
【図8】本発明による床暖房装置の上面図である。
【図9】従来による床暖房装置の断面図である。
【図10】従来による床暖房装置の上面図である。
【図11】従来による蓄熱式加熱体または蓄熱器の構造図である。
【図12】従来による蓄熱材の温度と経過時間との関係を示す図である。
【図13】本発明による蓄熱材の温度と経過時間との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 過冷却可能な蓄熱材
2 容器
3 過冷却解消手段
4 熱交換器
5 外枠
6 熱電素子
7 擾乱器
8 電熱器
9 電極
10 ファン
11 断熱材

Claims (16)

  1. 過冷却可能な蓄熱材が相分離防止材とともに複数の細長い形状の密閉された小容器に充填され、前記蓄熱材に熱を供給する手段、前記各小容器の一端にそれぞれ接触し、この小容器を介して前記蓄熱材の過冷却を解消する手段、および外枠の放熱面を具備することを特徴とする蓄熱式加熱体。
  2. 前記蓄熱材の過冷却を解消する手段は、蓄熱材容器に接触して設けられた流体を循環させる熱交換器であることを特徴とする請求項1記載の蓄熱式加熱体。
  3. 前記蓄熱材の過冷却を解消する手段は、蓄熱材容器に接触して設けられた熱電素子であることを特徴とする請求項1記載の蓄熱式加熱体。
  4. 前記蓄熱材の過冷却を解消する手段は、蓄熱材容器に接触して設けられた振動子であることを特徴とする請求項1記載の蓄熱式加熱体。
  5. 前記蓄熱材の過冷却を解消する手段は、蓄熱材容器に接触して設けられた電極であることを特徴とする請求項1記載の蓄熱式加熱体。
  6. 前記蓄熱材に熱を供給する手段によって外部から加熱体にエネルギーを注入し、前記蓄熱材を融解させた後に、前記蓄熱材に熱を供給する手段を停止させ、過冷却状態も含めた蓄熱材の液相の顕熱を前記放熱面から放出させて第1回目の熱供給を行わせた後に、前記蓄熱材の過冷却状態を維持し、蓄熱した残りのエネルギーが再び必要となれば、前記蓄熱材の過冷却を解消する手段によって前記蓄熱材の過冷却を解消し、蓄熱材の凝固熱を前記放熱面から放出させて第2回目の熱供給を行わせることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の蓄熱式加熱体の熱入出力制御方法。
  7. 前記複数の蓄熱材の過冷却を解消する時刻を、各蓄熱材ごとに制御することを特徴とする請求項6記載の蓄熱式加熱体の熱入出力制御方法。
  8. 過冷却可能な蓄熱材が相分離防止材とともに複数の細長い形状の密閉された小容器に充填され、前記蓄熱材に熱を供給する手段および外枠の放熱面を具備し、前記過冷却可能な蓄熱材が過冷却状態の所定の温度において自発的に凝固を開始するものであることを特徴とする蓄熱式加熱体。
  9. 前記蓄熱材の過冷却を解消する手段を設けたことを特徴とする請求項8記載の蓄熱式加熱体。
  10. 前記蓄熱材に熱を供給する手段によって前記放熱面からの熱放出と前記蓄熱材の融解を行わせた後に、前記蓄熱材に熱を供給する手段を停止させ、過冷却状態も含めた蓄熱材の液相の顕熱を前記放熱面から放出させて第1回目の熱供給を行わせた後は、前記蓄熱材の温度がさらに低下して前記蓄熱材が自発的に凝固を開始することを利用し、前記放熱面からの熱放出を再度行わせることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の蓄熱式加熱体の熱入出力制御方法。
  11. 前記蓄熱材に熱を供給する手段によって前記放熱面からの熱放出と前記蓄熱材の融解を行わせた後に、前記蓄熱材に熱を供給する手段を停止させた第1の時刻から、前記蓄熱材の温度が低下して過冷却状態で前記蓄熱材が自発的に凝固を開始する第1の時刻までの時間を、前記放熱面及び前記断熱材からの熱通過率と、前記蓄熱材の熱特性及び質量、温度をパラメータとして設定することを特徴とする請求項10記載の蓄熱式加熱体の熱入出力制御方法。
  12. 前記蓄熱材に熱を供給する手段は、流体を循環させる熱交換器であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか、請求項8又は請求項9記載の蓄熱式加熱体。
  13. 前記蓄熱材に熱を供給する手段は、電熱器であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか、請求項8又は請求項9記載の蓄熱式加熱体。
  14. 前記外枠の放熱面以外は、断熱材で被覆されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか、請求項8又は請求項9記載の蓄熱式加熱体。
  15. 前記外枠の放熱面に流体を強制的に対流させて、放熱を促進させる手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか、請求項8又は請求項9記載の蓄熱式加熱体。
  16. 請求項1乃至請求項5のいずれか、請求項8又は請求項9、又は請求項12乃至請求項15のいずれかに記載の蓄熱式加熱体を用いたことを特徴とする床暖房装置。
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