JP3585214B2 - 帯状シート検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、検査対象として、一定の繰り出し速度で繰り出される反射率の低い帯状シート、例えば黒いゴム状のシートや黒っぽい導電塗料が塗布された導電性シートなどの表面および裏面の欠陥を画像処理により検査する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一定の繰り出し速度で繰り出される帯状シートの欠陥は、通常、ライン型TVカメラからの画像を画像処理装置で検査する。帯状シートの繰り出し速度が高速になると、ライン型TVカメラの1ラインを取り込むスキャン時間が短くなり、その分、ライン型TVカメラの露光時間も短くなることから、反射率の低い帯状シートの欠陥の検査過程で、高周波蛍光灯やハロゲン光源の直接照明では欠陥がよく見えない。
【0003】
そこで、図1に示すように、検査対象の帯状シート1の観測部つまりライン型TVカメラ2の帯状視野の照度を大きくするために、シリンドリカルレンズ3を用いて、棒状光源4からの光をライン状に集光して、観測部の照度を上げるのが一般的であった。この検査によると、照明方向に依存しないコントラストのはっきりした欠陥はよく見えるが、コントラストの小さい欠陥のとき、このような一定方向の照明による直接光ではほとんど見えない。上記のような欠陥検査では、間接照明による照明を使うのがコントラストを上げる最良の手法であるが、これでは、光エネルギーが拡散してしまい、ライン型TVカメラ2を用いると、画像は暗くなってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来法で、原反ロールから高速で繰り出される低い反射率の帯状シート1の欠陥をライン型TVカメラ2を用いて画像処理するには、ライン状に集光した直接光を用いるしかなかった。ところが、照明角度によって見え方の異なるような欠陥の場合には、図1の方法では、検査の信頼性が低くなるため、図2で示すような照明角度に依存しない間接照明を用いるしかない。
【0005】
図2の間接照明では、リング照明5の下方が遮光されており、リング照明5から上方向だけに光が出射されるようになっており、出射された光は、散乱面を持つ半球ドーム6の内面により1次以上の反射を行って帯状シート1に到達する。
【0006】
照明光は、半球ドーム6の内面反射によって、あらゆる方向から与えられるので、一様な強度の照明となっており、ライン状に集光した図1のような一定角度の照明と比べると、半球ドーム6による照明は、反射率の低い帯状シート1の欠陥検査に適している。
【0007】
ただし、間接照明によると、照明のエネルギーは、面状に拡散するので、ライン状に集光した場合に比べて、観測部の単位面積当りの照度では暗くなるため、間接照明は、ライン型TVカメラ2を用いた画像処理では使えない。
【0008】
本発明の目的は、反射率の低い帯状シートの検査にあたり、充分な照度の画像を得て、画像処理により帯状シートの表面、裏面およびエッジ部の欠陥を高い信頼性のもとに検査できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
図2のような間接光で、ライン型TVカメラ2を用いた場合に照明の効率が悪いのは、面状に照射された光エネルギーのうち、受光できるのはごく一部の線状領域でしかないためである。そこで、ライン型TVカメラ2ではなく、エリア型TVカメラを使用することを検討する。
【0010】
帯状シート1は、高速例えば30m/minで繰り出されているから、エリア型TVカメラの画像の分解能にもよるが、概ね、1/1000秒から1/10000秒程度のシャッターを切るか、ストロボ発光を使わないと、撮像時に、画像が流れてしまう。
【0011】
例えば、図3のようなケースで、帯状シート1の幅が50mmとし、エリア型TVカメラの画像サイズをVGAサイズ(Sh640dot×Sv480dot)で64mm×48mmとする。エリア型TVカメラの画像分解能は、0.1mmである。帯状シート1が速度30m/minで繰り出されると、画像が流れないようにするには、露光時間での帯状シート1の移動距離を画像分解能の1/2の0.05mm以内にすればよいから、これより露光時間を1/10000秒に設定する必要がある。また、連続的な検査のために、画像は、帯状シート1をオーバーラップして撮像する必要があるので、帯状シート1が45mm移動する毎に撮像すればよいと考えて、撮像の時間間隔は、0.09秒とする。
【0012】
この撮像の時間間隔毎に、ストロボ光源、例えばキセノンランプの発光用コンデンサーに電荷をチャージしておき、エリア型TVカメラのシャッターが開いている間に、フラッシュ(発光)すればよい。このときのフラッシュ(発光)の時間は、0.00001秒程度であるから、シャッター開の時間を1/1000秒程度にしておき、この間に、エネルギー量1J程度のストロボ発光をさせればよい。この方法を使うことにより、入力画像のある1画素の明るさは、図1のライン型TVカメラ2を用いた場合の1画素相当の明るさでありながら、方向性のない均一な照明光を得ることができる。
【0013】
具体的には、本発明は、検査対象の反射率の低い帯状シートを一定の繰り出し速度で繰り出しながら帯状シートの表裏の欠陥を画像処理により検査する帯状シート検査装置において、帯状シートを挟んで互いに対向して置かれシャッター機能を持ち帯状シートの表裏面を撮像する2台のエリア型TVカメラと、帯状シートの繰り出し速度に対応した一定の時間の間隔毎に2台のエリア型TVカメラのシャッター開を同時に指令するTVカメラ制御部と、エリア型TVカメラのシャッター開の指令に同期して2台のストロボ光源への発光を同時に指令する照明制御部と、この照明制御部からの発光指令の信号によりストロボ光源を発光させて帯状シートを挟んで互いに対向して置かれた半球ドーム形状の反射面によりストロボ光源からの光を反射して帯状シートの表面および裏面に照射する2つの照明手段と、各エリア型TVカメラからの帯状シートの画像を画像処理して帯状シートの表裏の欠陥を検査する2台の画像処理手段と、各画像処理手段からの検査結果を総合して帯状シートの表裏の欠陥の判定を行う表裏欠陥判定手段と、で構成している。
【0014】
また、帯状シート検査装置は、撮像した1枚の帯状シートの画像において、反対側の照明手段からの光を透過照明として帯状シートの位置検出とエッジ欠け検出とに用い、同一側の照明手段からの光を落射照明として帯状シートの表裏の欠陥検出に用いる。
【0015】
半球ドーム形状の反射面は、同一側のエリア型TVカメラで観測したときにエリア型TVカメラの観測窓が撮像画像に影として映らない程度の最小サイズの長方形の観測窓を備える。
【0016】
帯状シート検査装置は、帯状シートの1短冊の区切りを各画像処理手段で検知し、表裏面の検査結果を1短冊単位で表裏欠陥判定手段に出力し検査結果を総合して帯状シートの表裏の欠陥判定を行う。
【0017】
画像処理手段は、内部に、NG判定された撮像画像を検査値とともに記録するNGデータ記憶部と、手動で再検査し処理途中の画像を順次表示できる画像処理の手段として、ビデオメモリ、D/A変換器を備える。
【0018】
【発明の実施の形態】
図4は、本発明の帯状シート検査装置10を示している。検査対象の帯状シート1は、前記と同様に、一定の繰り出し速度で走行しているものとする。TVカメラ制御部11は、一定の時間の間隔毎に、2台のエリア型TVカメラ12a、12bに対してトリガー信号を発する。それぞれのエリア型TVカメラ12a、12bは、帯状シート1の表裏面に向けられており、TVカメラ制御部11からのトリガー信号を受けて同時に1/1000秒程度の電子シャッターを開く。
【0019】
エリア型TVカメラ12a、12bの電子シャッターが開いている時間内に2台のストロボ光源13a、13bが同時に発光するように、照明制御部14は、TVカメラ制御部11からの出力信号を受けて、ストロボ光源13a、13bを制御する。このために、照明制御部14は、帯状シート1の繰り出し速度を取り込みながら、エリア型TVカメラ12a、12bに対するTVカメラ制御部11からのシャッター開の指令(トリガー信号)と同一のタイミングの出力信号を受けて、0.00001秒から0.00005秒程度の一定時間の遅延の後に、ストロボ光源13a、13bに対して発光を指令する電子回路により構成されている。
【0020】
各ストロボ光源13a、13bは、照明制御部14からの発光指令により、発光用コンデンサにチャージされていた電荷を放出することによって、1J程度の強力な光を約0.00001秒の間に照射する。もちろん、このとき、各エリア型TVカメラ12a、12bのシャッターは開いている。各ストロボ光源13a、13bの照射光は、それぞれ光ファイバーケーブル7a、7bを通して、リング照明ガイド8a、8bに送られて、リング状に分配され、半球ドーム6a、6bの内側の反射面9a、9bで1次以上の反射を行って、帯状シート1の表面および裏面に対して間接光として照射される。
【0021】
なお、半球ドーム6a、6bは、帯状シート1を表面側および裏面側から挟む位置に配置されており、頂部に撮像用の観測窓18a、18bを有している。半球ドーム6a、6bの内面の反射面9a、9bは、乱反射するような光沢のない表面処理層により形成されている。ここで、半球ドーム6a、6b、光ファイバーケーブル7a、7b、照明ガイド8a、8bおよびストロボ光源13a、13bは、照明手段19a、19bを構成している。
【0022】
画像処理手段15a、15bは、エリア型TVカメラ12a、12bからの画像信号を受けて、帯状シート1の表裏面について、欠陥の有無の検査を行い、その結果を表裏欠陥判定手段16へ出力する。ここで、表裏欠陥判定手段16は、帯状シート1の表面および裏面の検査結果データを総合的に判断し、例えば表面または裏面のいずれかに欠陥を検出したときに、NGの信号を外部へ出力する。検査結果の判定は、1画面毎に行われる。すなわち、表裏欠陥判定手段16は、1視野毎に上記の判定を行う(請求項1)。
【0023】
さて、欠陥検出は、画像の帯状シート1に相当する部分に帯状シート1よりも少し小さい欠陥検出ウインドウを設定し、その中を例えば2値化処理などを行って、傷などの欠陥を白領域の大きさとして検出する。このときに、帯状シート1の画像の背景からの切り出しが重要であるが、本発明のように、同一タイミングで表面および裏面の双方からストロボ発光すれば、帯状シート1の背景は白くなるから、帯状シート1の画像で、左右のエッジの切り出しは容易になる。
【0024】
図5は、撮像画像で、帯状シート1の像およびその背景を示している。帯状シート位置検出ウインドウは、帯状シート1の像およびその像の白い背景を含む位置で、帯状シート1の像の幅に対し、左右のずれを考慮した幅のウインドウとして設定され、欠陥検出ウインドウは、帯状シート1の像の内部に設定される。この撮像画像で、左右のエッジの切り出しは、帯状シート位置検出ウインドウ内を画像処理し、エッジ検出処理することによって行われる。すなわち、エリア型TVカメラ12aにより帯状シート1を見た場合、エリア型TVカメラ12b側の半球ドーム6bからのストロボ光源13bは、透過光として、エリア型TVカメラ12aによる撮像画像上での帯状シート1の像の位置検出を容易にする。
【0025】
また、図6は、帯状シート1のエッジに発生するエッジ欠けなどの欠陥の撮像画像を示している。このようなエッジの欠陥の検査のために、欠陥検査ウインドウのほかに、エッジ欠け検出ウインドウが帯状シート1の両縁のエッジごとにエッジをまたぐように設定される。このエッジ欠け検出ウインドウ内で、エッジに欠けがあると、帯状シート1の像の内部の欠けは、反対側の照明により白く映るので、画像処理によってエッジからの白く切り込みが入った深さを測定すれば、エッジの欠けが容易に検出できる。もちろん、通常の欠陥検出ウインドウでは、それぞれのエリア型TVカメラ12a、12bの側の照明手段19a、19bを用いて欠陥を見る(請求項2)。
【0026】
さて、半球ドーム6a、6bにあるTVカメラ用の観測窓18a、18bは、通常、視野に影響のない程度の大きさの円形としてくり抜かれている。観測窓18a、18bが小さいと、観測に必要な充分の視野が得られず、また視野の周辺に半球ドーム6a、6bの外側が映るから、その大きさは、適切なものとして設定される。
【0027】
図7は、帯状シート1のない状態でのエリア型TVカメラ12a、12bによる撮像画像を示している。半球ドーム6a、6bは、帯状シート1を挟んで対向した状態として置かれているため、帯状シート1のない状態での撮像画像で、反対側の半球ドーム6a、6bの内側の面(反射面9a、9b)は、照明光の乱反射により白く見えるが、観測窓18a、18bの位置で照明光がエリア型TVカメラ12a、12bに入らないため、観測窓18a、18bの像は、黒く映る。
【0028】
図8は、位置ずれした帯状シート1の撮像画像を示している。帯状シート1がずれた場合には、帯状シート1の像のエッジ部に反対側の半球ドーム6a、6bの観測窓18a、18bの像が黒く映り、エッジ検出に悪影響を与える。これを防ぐには、2つの半球ドーム6a、6bの形状および大きさ、さらに観測窓18a、18bの大きさおよび形状が同じであるものとして、半球ドーム6a、6bの観測窓18a、18bの直径を小さくすればよいが、そうすると今度は観測側の半球ドーム6a、6bの外側の面が画像の四隅に現れてきてしまい、これも不都合となる。また、エリア型TVカメラ12a、12bと帯状シート1との間の距離を充分とることにより、エリア型TVカメラ12a、12bのレンズ中心から撮像側(観測側)の観測窓18a、18bまでの距離とエリア型TVカメラ12a、12bのレンズ中心から反対の観測窓18a、18bまでの距離の比を大きくすることにより、画像上で見える反対側の半球ドーム6a、6bの観測窓18a、18bの像を小さくするという方法もあるが、装置の大きさの制約上難しいケースが多い。
【0029】
そこで、半球ドーム6a、6bの観測窓18a、18bの形状をエリア型TVカメラ12a、12bの撮像素子の形状に合わせることにより、撮像側の半球ドーム6a、6bの観測窓18a、18bが視野を遮ることなしに、反対側の観測窓18a、18bが帯状シート1のエッジにかかる量を最小限に止めることができる。
【0030】
図9は、半球ドーム6a、6bの観測窓18a、18bの形状をエリア型TVカメラ12a、12bの撮像素子の形状に合わせた状態を示している。
【0031】
図10は、帯状シート1のない状態での撮像画像である。これによると、半球ドーム6a、6bの反対側の観測窓18a、18bの像が長方形として見える。図7の半球ドーム6a、6bの丸い観測窓18a、18bの像の直径と長方形の観測窓18a、18bの像の対角線の長さは同一であるが、長方形の観測窓18a、18bの像の左右の幅は丸い観測窓18a、18bの像の直径よりも小さい。
【0032】
図11は、位置ずれした帯状シート1のある状態での撮像画像を示す。この撮像画像は、位置ずれした帯状シート1を長方形の観測窓18a、18bの半球ドーム6a、6bを用いて撮像したケースである。帯状シート1の位置ずれ量は、図8の場合と同じであるが、観測窓18a、18bの左右の幅が小さいため、反対側の観測窓18a、18bの像は、帯状シート1の像に隠れて見えない状態となる。
【0033】
このように、半球ドーム形状を持つ照明手段19a、19bによって、同一側のエリア型TVカメラ12a、12bで観測したときに、観測窓18a、18bが撮像画像に影として映らない程度の最小サイズの長方形の観測窓18a、18bを備えると、帯状シート1の位置ずれによって生じるエッジ検出ミスが発生しにくくなる(請求項3)。
【0034】
つぎに、図12は、帯状シート1の形態を示している。帯状シート1の表面および裏面には、ところどころパターンの区切りが形成されており、あるパターンの区切りからつぎのパターンの区切りまでを1短冊とする。このために、検査結果は、通常、帯状シート1の表面および裏面を含めた1短冊毎の結果でなくてはならない。
【0035】
図12の例では、視野No.が11から15までの1短冊分を検査する。この検査過程で、隣り合う視野は、繰り出し方向でオーバーラップしており、連続的な検査の過程で、検査漏れのないように設定されている。このような設定は、繰り出し速度、撮像間隔、視野サイズによって決まるから、TVカメラ制御部11は、前記の通り、繰り出し速度および視野サイズを考慮し、視野と視野との間のオーバーラップを確保した撮像間隔となっている。なお、オーバーラップ量は、計算式〔オーバーラップ量=視野サイズ−(撮像間隔T×繰り出し速度V)〕によって求められる。
【0036】
図13は、画像処理手段15a、15bの内部構成を示している。エリア型TVカメラ12a、12bからの画像信号は、A/D変換器20によって、A/D変換され、画像メモリ21に入力される。CPU22は、画像処理プログラム23に従って、欠陥検出のための画像処理や、検査結果のNG検査結果バッファ29、30への格納、ディスプレイ17a、17bにより表示したい画像のビデオメモリ27への転送などを双方向バス25を介して行う。メモリ24は、画像処理プログラム23の実行時のワークエリアである。
【0037】
I/F部31は、NG検査結果バッファ29のデータを表裏欠陥判定手段16に転送する。このあと、CPU22は、NG検査結果バッファ30のデータをNG検査結果バッファ29へ転送する。ビデオメモリ27の内容は、D/A変換器28により変換されて、ディスプレイ17a、17bに表示される。ここで、表裏欠陥判定手段16は、2つの画像処理手段15a、15bからの結果データを総合して、1短冊の区間での複数の画像について帯状シート1の表面および裏面の欠陥判定を行う(請求項1)。
【0038】
また、画像処理手段15a、15bは、NGデータ記憶部26を備える。NGデータ記憶部26は、不良判定した画像を蓄えるRAMまたはハードディスクなどの記憶装置であって、自動モードでの検査終了後に手動モードで画像を作業者により確認するときに用いられる。NGデータは、NG画像とそれに対応する検査値とから構成されている。手動モードで、NG画像を再表示する際は、CPU22によりNG画像をビデオメモリ27に転送することにより、それぞれのディスプレイ17a、17bに帯状シート1の表面および裏面のNG画像が表示される。作業者は、NG画像およびこれと併せて記憶してある検査値(エッジ欠け検出、欠陥検出の各々の判定値と比較して、NGになった検査値)を表示することにより、如何なる値で判定されたかの履歴を知ることができる。また、画像処理手段15a、15bは、画像を再検査する機能を有する。作業者は、エッジ欠けや欠陥検出処理の各ステップ毎に途中段階の処理画像を表示することにより、判定値が適切であるかどうかを作業者自身の目で確かめることができる(請求項4)。
【0039】
つぎに、図14は、画像処理プログラムによる1視野毎の画像処理の順序を示している。画像処理手段15a、15bは、エリア型TVカメラ12a、12bからの画像信号をA/D変換して、画像メモリ21に格納した後、エッジ位置の検出を行い、つぎに、視野の中での1短冊の検知動作を行い、1短冊検知?の判断を行う。1短冊の検知?は、例えば画面の2値化を行った後、画像のレベル(黒=0、白=1)を画面のY軸方向に射影をとり、その射影値の谷間を見つけ、パターンの区切りを検出することにより行う。
【0040】
各々の画像処理手段15a、15bは、前記のように、検査結果を記憶する2つのバッファとして、NG検査結果バッファ29、NG検査結果バッファ30を持っている。1短冊検知?の判定の結果Yesのとき、つまりパターンの区切りのある視野では、画像処理手段15a、15bは、現在検査中(図12では視野No.11のパターン区切りの下側)の1短冊分について、エッジ欠け検出、欠陥検出を行い、それらの検査結果をNG検査結果バッファ29とデータ論理演算し、また、つぎの1短冊(図12では視野No.11のパターン区切りの上側)の1短冊分についてエッジ欠け検出、欠陥検出を行い、それらの検査結果をNG検査結果バッファ30に入れる。なお、データ論理演算は、NG=1、OK=0として、論理和をとることにより行う。このあと、それぞれの画像処理手段15a、15bは、NG検査結果バッファ29の内容をI/F部31より表裏欠陥判定手段16に送信してから、NG検査結果バッファ30のデータをNG検査結果バッファ29に転送し、エンドとなる。1短冊検知?の判定の結果、Noつまりパターンの区切りのない視野では、画像処理手段15a、15bは、前記と同様に、現在検査中の1短冊分についてエッジ欠け検出、欠陥検出を行い、それらの検査結果をNG検査結果バッファ29とデータ論理和演算し、エンドに至る。
【0041】
【発明の効果】
本発明では、下記の特有の効果が得られる。高速に繰り出されるコントラストの低い帯状シートでも、間接光による照明を用いた照度の充分ある画像を得ることができるようになるとともに、一定の繰り出し速度で繰り出される長い帯状シートの1短冊を区切りとし、その1短冊の区間の表裏面をエリア型TVカメラによりオーバーラップする複数の視野として撮像し、その1短冊を単位として表裏の欠陥検査を行うため、帯状シートの表裏の欠陥判定が1短冊の区間で連続的に行え、検査が合理化でき、しかもオーバーラップする複数の視野により1短冊の区間での検査漏れがなくなる(請求項1)。互いに反対側の照明を透過光として用いることにより、光学系をコンパクトにすることできる(請求項2)。また、最小サイズの長方形の観測窓を備えることにより、帯状シートの走行位置のずれの影響を受けにくくすることができる(請求項3)。さらに、NG判定された撮像画像を検査値とともに記憶し、再検査の過程で画像を順次表示できるため、NG画像を再検査により確認し、判定値の調整が容易に行える(請求項4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の一般的な観測方法の斜面図である。
【図2】半球ドームによる間接照明の説明図である。
【図3】エリア型TVカメラによる視野の説明図である。
【図4】本発明による帯状シート検査装置の説明図である。
【図5】帯状シートの撮像画像上で、欠陥検出ウインドウおよび帯状シート位置検出ウインドウの位置関係の説明図である。
【図6】帯状シートの撮像画像上で、エッジ欠け検出ウインドウの説明図である。
【図7】帯状シートのない状態での撮像画像の説明図である。
【図8】位置ずれした帯状シートのある状態での撮像画像の説明図である。
【図9】半球ドームの平面図である。
【図10】帯状シートのない状態での撮像画像の説明図である。
【図11】位置ずれした帯状シートのある状態での撮像画像の説明図である。
【図12】帯状シートの表面および裏面の区切りの説明図である。
【図13】画像処理手段のブロック線図である。
【図14】1視野毎の画像処理の順序の説明図である。
【符号の説明】
1 帯状シート
2 ライン型TVカメラ
3 シリンドリカルレンズ
4 棒状光源
5 リング照明
6、6a、6b 半球ドーム
7a、7b 光ファイバーケーブル
8a、8b リング照明ガイド
9a、9b 反射面
10 帯状シート検査装置
11 TVカメラ制御部
12a、12b エリア型TVカメラ
13a、13b ストロボ光源
14 照明制御部
15a、15b 画像処理手段
16 表裏欠陥判定手段
17a、17b ディスプレイ
18a、18b 観測窓
19a、19b 照明手段
20 A/D変換器
21 画像メモリ
22 CPU
23 画像処理プログラム
24 メモリ
25 双方向バス
26 NGデータ記憶部
27 ビデオメモリ
28 D/A変換器
29 NG検査結果バッファ
30 NG検査結果バッファ
31 I/F部
Claims (4)
- 検査対象の反射率の低い帯状シートを一定の繰り出し速度で繰り出しながら帯状シートの表裏の欠陥を画像処理により検査する検査装置において、帯状シートを挟んで互いに対向して置かれシャッター機能を持ち帯状シートの1短冊の表裏面を帯状シートの繰り出し方向でオーバーラップする複数の視野として撮像する2台のエリア型TVカメラと、帯状シートの繰り出し速度に対応した一定の時間の間隔毎に2台のエリア型TVカメラのシャッター開を同時に指令するTVカメラ制御部と、エリア型TVカメラのシャッター開の指令に同期して2台のストロボ光源への発光を同時に指令する照明制御部と、この照明制御部からの発光指令の信号によりストロボ光源を発光させて帯状シートを挟んで互いに対向して置かれた半球ドーム形状の反射面によりストロボ光源からの光を反射して帯状シートの表面および裏面に照射する2つの照明手段と、各エリア型TVカメラからの帯状シートの表裏の視野毎の画像を画像処理して帯状シートの表裏の欠陥を検査する2台の画像処理手段と、各画像処理手段からの表裏の視野毎の検査結果を総合して帯状シートの表裏の欠陥の判定を行う表裏欠陥判定手段と、を備え、
帯状シートの1短冊の区切りを各画像処理手段で検知し、1短冊内で表裏の複数の視野毎の検査結果を1短冊単位で表裏欠陥判定手段に出力し、1短冊内での表裏の検査結果を総合して帯状シートの表裏の欠陥判定を行うことを特徴とする帯状シート検査装置。 - 撮像した1枚の帯状シートの画像において、反対側の照明手段からの光を透過照明として帯状シートの位置検出とエッジ欠け検出とに用い、同一側の照明手段からの光を落射照明として帯状シートの表裏の欠陥検出に用いることを特徴とする請求項1記載の帯状シート検査装置。
- 半球ドーム形状と同一側のエリア型TVカメラで観測したときにエリア型TVカメラの観測窓が撮像画像に影として映らない程度の最小サイズの長方形の観測窓を半球ドーム形状の反射面に備えることを特徴とする請求項1記載の帯状シート検査装置。
- 画像処理手段内に、NG判定された撮像画像を検査値とともに記録するNGデータ記憶部と、手動で再検査し処理途中の画像を順次表示できる画像処理の手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の帯状シート検査装置。
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