JP3583539B2 - 多孔性ホースの製造方法 - Google Patents
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- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔性ホースの製造方法に関する。詳細には、農業,園芸,緑化施設の地中埋設型灌水,散水,施肥,施薬,送気,排水用に使用される、周壁に多数の小孔が空けられた多孔性ホースを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中埋設型灌水や散水などに使用される小孔が空けられた多孔性ホースには材質により軟質ホースと硬質ホースとがある。軟質ホースの場合には、形状保持性が弱く、ねじれやよじれが生じ易く、これにともないホース内部に残液が接着作用によって貼り付き目詰まりの原因になるなどの欠点がある。一方、硬質ホースの場合には、形状保持性が強いため軟質ホースの場合と同様な欠点はないが収納性,運搬性及び施工性に悪いという欠点がある。
【0003】
これらの欠点を改良するために、機械的処理により細分化したゴムパウダー,オレフィン系樹脂パウダー及び発泡剤パウダーを混合した粉末剤を押出成形法により発泡成形して、ゴムパウダー間の気泡を連通させて、その連通部から水を滲み出させる方法が知られている(例えば、特公平7−53406号公報など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公平7−53406号公報に記載の方法では、ゴムや樹脂を20〜80メッシュに粉砕し、しかも均一に混合する必要があるので非常に手間がかかるという問題がある。
また、予め発泡剤を混合した粉末剤を使用するため成形途中の段階で連通度合い(発泡度合い)の調節には引き取り速度を変化させるしかないのでその調節幅は小さく、更に発泡剤は化学系のものであるため取り扱いに注意を必要とし、それに加えて高価であるといった製造上の問題がある。
【0005】
そこで本発明の目的は、特に煩雑な作業を行う必要がなく、発泡度合いの調節も容易に行え、しかも取り扱い上の安全性にも優れた多孔性ホースの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の多孔性ホースの製造方法は、熱可塑性エラストマーを発泡押出成形することによって多孔性ホースを製造する方法であって、熱可塑性エラストマーが充填された押出機のシリンダーに所定の圧力下で発泡剤として使用される水を注入しながら熱可塑性エラストマーを押し出して、液体及び/又は気体が透過可能な連続気泡構造を周壁に形成するものである(請求項1)。
【0007】
また、熱可塑性エラストマーの温度を150℃以上として発泡押出成形することが好ましい(請求項2)。
【0008】
更に、水の注入量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.05〜5重量部であることが好ましい(請求項3)。
【0009】
熱可塑性エラストマーのショア硬度は、50A〜80Dであることが好ましい(請求項4)。
【0010】
本発明によれば、原材料のパウダー化や混合を行う必要がないので作業が簡単で、しかも化学発泡剤を使用するのではなく水を発泡剤として使用するので安全性にも優れる。また、その水を押出機のシリンダーに注入しながら水発泡押出成形するので、注水量を変更することにより発泡度合いの調節を容易に行える。
【0011】
【発明の実施の形態】
本実施形態の多孔性ホースの製造方法について説明する。
(1)まず、熱可塑性エラストマーを押出機のシリンダーに充填する。押出機はスクリュー付きの押出機であり、高圧液体注入装置が接続されている。高圧液体注入装置は、一般に市販されているポンプ、開閉弁、圧力計などで構成されている。
【0012】
ここでいう熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、1,2ボリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系、動的架橋系などの熱可塑性エラストマー全般が含まれる。
なお、熱可塑性エラストマーのショア硬度は50A〜80D(ASTM D 2240)であることが好ましい。ショア硬度が50Aより小さいと押し出された成型品である多孔性ホースの自己形状保持力が弱くなり、逆に80Dより大きいとホースが硬くなり過ぎて収納性,運搬性及び施工性が悪くなるからである。
【0013】
(2)そして、高圧液体注入装置を介して押出機のシリンダーに所定の圧力下で発泡剤として使用される水を注入して押出機内でスクリューの回転によって熱可塑性エラストマーと水とを混合しながら、熱可塑性エラストマーを発泡押出成形する。
このとき、熱可塑性エラストマーの温度を150℃〜220℃として発泡押出成形することが好ましい。温度が150℃より低いと熱可塑性エラストマーの粘度が高くなり、発泡剤(水)の膨張度合いが小さくなる。このため、発泡度が低くなりホースの周壁に十分な連続気泡構造が得られず、液体及び/又は気体が透過し難くなるからである。また、温度が220℃より高いと押出された熱可塑性エラストマーが引きのばされやすくなり、その結果、気泡がつぶれやすくなり液体及び/又は気体が透過し難くなるからである。
【0014】
また、水の注入量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.05〜5重量部であることが好ましい。水の注入量が0.05重量部より少ないと気泡が十分でなく、ホースの内側から外側に対して液体及び/又は気体は透過しにくく、逆に5重量部より多いと水発泡し過ぎて成形が困難になるからである。なお、水の注入量を熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.1〜2重量部にすることが最も好ましい。また注水する液体は水以外、例えば尿素水などを使用してもよい。
【0015】
以上のようにして水発泡押出成形したホースの部分断面は、図1に示すように、液体及び/又は気体が透過可能な連続気泡構造、すなわち気泡部3が連なった連通部4が、熱可塑性エラストマー5で成型されたホースの周壁に形成されたものとなる。これを、従来例で示した混合粉末剤を押出成形したホースの部分断面を示す図2と比較すると本実施形態に係る水発泡押出成形したホースの方が連通部4、すなわち周壁内に占める連続気泡度合いが多く、水の滲み出し量が大きいことが分かる。なお図2において、符号1はゴムパウダー,2はオレフィン系樹脂パウダー,3は気泡部,4は連通部を示す。
【0016】
また本実施形態に係る水発泡押出成形したホース(注水量0.5重量%の場合と注水量1.0重量%の場合)と従来例で示した混合粉末剤を押出成形したホースからなる試験体8を各50m地上に水平に施設して、図3に示すような、滲み出し量の測定装置に接続して、入口側圧力計7が1.0kgf/cm2になるように水道の蛇口6から水を流したところ、測定距離(m)と滲み出し量(ml/分/m)との関係は図4に示すようになった。なお、符号9は末端圧力計を示す。これからも、本実施形態に係る水発泡押出成形したホースの方が水の滲み出し量が大きいことが分かる。
【0017】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、原材料のパウダー化や混合を行う必要がないので作業が簡単で、しかも化学発泡剤を使用するのではなく水を発泡剤として使用するので安全性にも優れ、その上安価である。また、その水を押出機のシリンダーに注入しながら水発泡押出成形するので、注水量を変更することにより発泡度合いの調節を容易に行え、調節幅が大きい。これにより成型されたホースは熱可塑性エラストマーの単体であるので、リサイクルが容易であり、また工程が短くなることから安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る、熱可塑性エラストマー5を水発泡押出成形したホースの部分断面図である。
【図2】従来例に係る、混合粉末剤を押出成形したホースの部分断面図である。
【図3】滲み出し量の測定装置を示す外観図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る、熱可塑性エラストマー5を水発泡押出成形したホース(注水量0.5重量%の場合と注水量1.0重量%の場合)と従来例に係る、混合粉末剤を押出成形したホースについての、測定距離(m)と滲み出し量(ml/分/m)との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ゴムパウダー
2 オレフィン系樹脂パウダー
3 気泡部
4 連通部
5 熱可塑性エラストマー
6 水道の蛇口
7 入口側圧力計
8 試験体
9 末端圧力計
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔性ホースの製造方法に関する。詳細には、農業,園芸,緑化施設の地中埋設型灌水,散水,施肥,施薬,送気,排水用に使用される、周壁に多数の小孔が空けられた多孔性ホースを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中埋設型灌水や散水などに使用される小孔が空けられた多孔性ホースには材質により軟質ホースと硬質ホースとがある。軟質ホースの場合には、形状保持性が弱く、ねじれやよじれが生じ易く、これにともないホース内部に残液が接着作用によって貼り付き目詰まりの原因になるなどの欠点がある。一方、硬質ホースの場合には、形状保持性が強いため軟質ホースの場合と同様な欠点はないが収納性,運搬性及び施工性に悪いという欠点がある。
【0003】
これらの欠点を改良するために、機械的処理により細分化したゴムパウダー,オレフィン系樹脂パウダー及び発泡剤パウダーを混合した粉末剤を押出成形法により発泡成形して、ゴムパウダー間の気泡を連通させて、その連通部から水を滲み出させる方法が知られている(例えば、特公平7−53406号公報など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公平7−53406号公報に記載の方法では、ゴムや樹脂を20〜80メッシュに粉砕し、しかも均一に混合する必要があるので非常に手間がかかるという問題がある。
また、予め発泡剤を混合した粉末剤を使用するため成形途中の段階で連通度合い(発泡度合い)の調節には引き取り速度を変化させるしかないのでその調節幅は小さく、更に発泡剤は化学系のものであるため取り扱いに注意を必要とし、それに加えて高価であるといった製造上の問題がある。
【0005】
そこで本発明の目的は、特に煩雑な作業を行う必要がなく、発泡度合いの調節も容易に行え、しかも取り扱い上の安全性にも優れた多孔性ホースの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の多孔性ホースの製造方法は、熱可塑性エラストマーを発泡押出成形することによって多孔性ホースを製造する方法であって、熱可塑性エラストマーが充填された押出機のシリンダーに所定の圧力下で発泡剤として使用される水を注入しながら熱可塑性エラストマーを押し出して、液体及び/又は気体が透過可能な連続気泡構造を周壁に形成するものである(請求項1)。
【0007】
また、熱可塑性エラストマーの温度を150℃以上として発泡押出成形することが好ましい(請求項2)。
【0008】
更に、水の注入量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.05〜5重量部であることが好ましい(請求項3)。
【0009】
熱可塑性エラストマーのショア硬度は、50A〜80Dであることが好ましい(請求項4)。
【0010】
本発明によれば、原材料のパウダー化や混合を行う必要がないので作業が簡単で、しかも化学発泡剤を使用するのではなく水を発泡剤として使用するので安全性にも優れる。また、その水を押出機のシリンダーに注入しながら水発泡押出成形するので、注水量を変更することにより発泡度合いの調節を容易に行える。
【0011】
【発明の実施の形態】
本実施形態の多孔性ホースの製造方法について説明する。
(1)まず、熱可塑性エラストマーを押出機のシリンダーに充填する。押出機はスクリュー付きの押出機であり、高圧液体注入装置が接続されている。高圧液体注入装置は、一般に市販されているポンプ、開閉弁、圧力計などで構成されている。
【0012】
ここでいう熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、1,2ボリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系、動的架橋系などの熱可塑性エラストマー全般が含まれる。
なお、熱可塑性エラストマーのショア硬度は50A〜80D(ASTM D 2240)であることが好ましい。ショア硬度が50Aより小さいと押し出された成型品である多孔性ホースの自己形状保持力が弱くなり、逆に80Dより大きいとホースが硬くなり過ぎて収納性,運搬性及び施工性が悪くなるからである。
【0013】
(2)そして、高圧液体注入装置を介して押出機のシリンダーに所定の圧力下で発泡剤として使用される水を注入して押出機内でスクリューの回転によって熱可塑性エラストマーと水とを混合しながら、熱可塑性エラストマーを発泡押出成形する。
このとき、熱可塑性エラストマーの温度を150℃〜220℃として発泡押出成形することが好ましい。温度が150℃より低いと熱可塑性エラストマーの粘度が高くなり、発泡剤(水)の膨張度合いが小さくなる。このため、発泡度が低くなりホースの周壁に十分な連続気泡構造が得られず、液体及び/又は気体が透過し難くなるからである。また、温度が220℃より高いと押出された熱可塑性エラストマーが引きのばされやすくなり、その結果、気泡がつぶれやすくなり液体及び/又は気体が透過し難くなるからである。
【0014】
また、水の注入量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.05〜5重量部であることが好ましい。水の注入量が0.05重量部より少ないと気泡が十分でなく、ホースの内側から外側に対して液体及び/又は気体は透過しにくく、逆に5重量部より多いと水発泡し過ぎて成形が困難になるからである。なお、水の注入量を熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.1〜2重量部にすることが最も好ましい。また注水する液体は水以外、例えば尿素水などを使用してもよい。
【0015】
以上のようにして水発泡押出成形したホースの部分断面は、図1に示すように、液体及び/又は気体が透過可能な連続気泡構造、すなわち気泡部3が連なった連通部4が、熱可塑性エラストマー5で成型されたホースの周壁に形成されたものとなる。これを、従来例で示した混合粉末剤を押出成形したホースの部分断面を示す図2と比較すると本実施形態に係る水発泡押出成形したホースの方が連通部4、すなわち周壁内に占める連続気泡度合いが多く、水の滲み出し量が大きいことが分かる。なお図2において、符号1はゴムパウダー,2はオレフィン系樹脂パウダー,3は気泡部,4は連通部を示す。
【0016】
また本実施形態に係る水発泡押出成形したホース(注水量0.5重量%の場合と注水量1.0重量%の場合)と従来例で示した混合粉末剤を押出成形したホースからなる試験体8を各50m地上に水平に施設して、図3に示すような、滲み出し量の測定装置に接続して、入口側圧力計7が1.0kgf/cm2になるように水道の蛇口6から水を流したところ、測定距離(m)と滲み出し量(ml/分/m)との関係は図4に示すようになった。なお、符号9は末端圧力計を示す。これからも、本実施形態に係る水発泡押出成形したホースの方が水の滲み出し量が大きいことが分かる。
【0017】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、原材料のパウダー化や混合を行う必要がないので作業が簡単で、しかも化学発泡剤を使用するのではなく水を発泡剤として使用するので安全性にも優れ、その上安価である。また、その水を押出機のシリンダーに注入しながら水発泡押出成形するので、注水量を変更することにより発泡度合いの調節を容易に行え、調節幅が大きい。これにより成型されたホースは熱可塑性エラストマーの単体であるので、リサイクルが容易であり、また工程が短くなることから安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る、熱可塑性エラストマー5を水発泡押出成形したホースの部分断面図である。
【図2】従来例に係る、混合粉末剤を押出成形したホースの部分断面図である。
【図3】滲み出し量の測定装置を示す外観図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る、熱可塑性エラストマー5を水発泡押出成形したホース(注水量0.5重量%の場合と注水量1.0重量%の場合)と従来例に係る、混合粉末剤を押出成形したホースについての、測定距離(m)と滲み出し量(ml/分/m)との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ゴムパウダー
2 オレフィン系樹脂パウダー
3 気泡部
4 連通部
5 熱可塑性エラストマー
6 水道の蛇口
7 入口側圧力計
8 試験体
9 末端圧力計
Claims (4)
- 熱可塑性エラストマーを発泡押出成形することによって多孔性ホースを製造する方法であって、熱可塑性エラストマーが充填された押出機のシリンダーに所定の圧力下で発泡剤として使用される水を注入しながら熱可塑性エラストマーを押し出して、液体及び/又は気体が透過可能な連続気泡構造を周壁に形成することを特徴とする多孔性ホースの製造方法。
- 前記熱可塑性エラストマーの温度を150℃以上として発泡押出成形することを特徴とする請求項1に記載の多孔性ホースの製造方法。
- 前記水の注入量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.05〜5重量部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多孔性ホースの製造方法。
- 前記熱可塑性エラストマーのショア硬度は、50A〜80Dであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか一つに記載の多孔性ホースの製造方法。
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JP01947396A JP3583539B2 (ja) | 1996-01-09 | 1996-01-09 | 多孔性ホースの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH09187854A JPH09187854A (ja) | 1997-07-22 |
JP3583539B2 true JP3583539B2 (ja) | 2004-11-04 |
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Country Status (1)
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1996
- 1996-01-09 JP JP01947396A patent/JP3583539B2/ja not_active Expired - Fee Related
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