JP3582239B2 - Internal combustion engine assembly failure inspection method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組み立てられた内燃機関の組立状態を検査する内燃機関組立検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関(以下、単に、エンジンと称する)の組立てが完了した時点において、エンジン各部の欠品,各構成要素間の作動タイミングのずれ等の組立不良が発生していないことが、そのエンジンに設計通りの性能を発揮させるために必要である。このようなエンジンの組立状態における一つの検査方法が米国特許明細書第5,355,713号に記載されている。この検査方法は、内燃機関を燃料の燃焼を伴うことなく回転させ、排気側または吸気側の圧力波形を検出し、その検出した圧力波形を正常な内燃機関の対応する圧力波形と比較することにより、組立不良の有無を検査するものである。圧力波形の比較を、圧力波形の特徴の比較によって行うことが記載されており、その特徴として、圧力波形を形成する正圧パルスと負圧パルスとの少なくとも一方の振幅を採用することが記載されている。また、正常な内燃機関においては排気側の圧力が予め定められた値を超えるクランクシャフトの回転位相(クランク角と称する)において、検査すべき内燃機関の排気側の圧力が同じ値を超えない場合には、クランクシャフトの組立不良が発生したとすることも記載されている。すなわち、上記米国特許明細書に記載された内燃機関の検査方法は、排気側または吸気側の圧力の極大値,極小値や特定のクランク角における値等の特定値を正常な内燃機関の対応する特定値と比較することにより、内燃機関の組立不良を発見する方法なのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
また、上記米国特許明細書には、内燃機関の排気側と吸気側とのいずれか一方の圧力波形に基づいて組立不良を検出することが記載されているのみであり、排気側と吸気側との両方の圧力波形に基づいて組立不良を検出することは記載されていない。さらに、1種類の組立不良が発見された場合には、検査が終了させられるようになっており、したがって、1台の内燃機関に複数種類の組立不良が発生した場合に、それら複数種類の組立不良を検出することができない。
【0004】
本発明は、以上の事情を背景としてなされたものであり、請求項1に係る第一発明の課題は、上記米国明細書に記載された方法とは異なる方法により組立状態にある内燃機関の組立不良を発見することを可能にすることを課題としてなされたものである。請求項2に係る発明の課題は、1台の内燃機関に複数種類の組立不良が発生した場合に、それら複数種類の組立不良を検出するとともに種類を特定し得る検査方法を得ることである。請求項3に係る発明の課題は、特に発生し易い組立不良を検出可能とすることである。請求項11に係る発明の課題は、組立不良の検出に特に好適な圧力変化状態を選定することである。請求項14に係る発明の課題は、組立不良検査の信頼性を向上させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段,作用および発明の効果】
請求項1に係る発明においては、上記課題が、内燃機関の組立不良検査方法を、吸気バルブおよび排気バルブを有する内燃機関を、それ自体における燃料の燃焼を伴うことなく別の回転駆動装置により回転させ、前記吸気バルブより外においてその吸気バルブと連通する吸気側空間と前記排気バルブより外においてその排気バルブと連通する排気側空間との少なくとも一方の圧力の予め定められた変化状態である特定圧力変化状態の発生時期を検出し、その発生時期に基づいて当該内燃機関の組立不良を検査するものとすることにより解決される。
【0006】
吸気側空間と排気側空間との圧力(それぞれ、単に、吸気側圧力,排気側圧力と称する)の特定の変化状態である特定圧力変化状態の発生時期は、ピストンのシリンダ内における直線往復運動に伴って変動するシリンダ内の圧力と、吸気および排気バルブが開閉する時期とによって変わる。シリンダ内の圧力は、ピストンが上死点に近づくほど高圧になり、逆に、下死点に近づくほど低圧になる。レシプロカルエンジンでは、吸気および排気バルブが閉じられている状態から、まず、排気バルブが開きはじめ、続いて、吸気バルブが開きはじめる。そして、排気バルブが閉じられた後に、吸気バルブが閉じられる。この1サイクル内において、例えば、排気バルブが閉じている状態で吸気バルブが開き始める時期が、シリンダ内におけるピストンの位置が上死点にある時期に、正常な内燃機関におけるより近い場合には、排気側圧力の極大値が大きくなるとともにその極大値に達する時期が遅くなる(クランク角が大きくなる)。逆に、上死点にある時期から遠い場合には、排気側圧力の極大値が小さくなるとともにその極大値に達する時期が早くなる。したがって、例えば、排気側圧力が極大値に達する時期を知れば、クランク角と排気バルブの開閉時期との相対関係を知ることができる。組立不良によりクランクシャフトとカムシャフトとの位相ずれが発生したことが判るのである。また、例えば、排気バルブの開閉時期がクランク角に対して相対的に変化すれば、吸気側圧力の変化状態に影響するため、特定圧力変化状態の発生時期からクランクシャフトとカムシャフトとの位相ずれの発生を検出することができる。このように、吸気側圧力と排気側圧力との少なくとも一方の特定圧力変化状態の発生時期を知ることによって、エンジンを分解することなく、その組立不良の発生を検出することができるのである。
【0007】
検査すべき内燃機関はそれ自体における燃料の燃焼により回転させるようにすること(ファイアリング検査と称される)も可能であるが、本発明においては、内燃機関は別の回 転駆動装置に連結されて回転させられる(モータリング検査と称される)。一般に、モータリングによる方がファイアリングによるより検査が容易である。エンジン自身の爆発のエネルギによる運転を行わせるには、燃料の供給や、排気ガスの処理等の手間がかかる。また、取得される吸気側および排気側圧力の値により多くのノイズが含まれる。別の回転駆動装置によってエンジンを回転させる場合にはこのような問題を軽減することができ、組立状態の検査をより簡単に行うことができるのである。なお、本発明の内燃機関組立不良検査方法においては、内燃機関は特定圧力変化状態における吸気側圧力や排気側圧力の値を参酌して組立不良を検出することが排除されているわけではない。例えば、排気バルブが開き始める時期における排気側圧力や、排気側圧力の極大値等が参酌されてもよいのである。
【0008】
請求項2の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、検査対象の内燃機関に複数種類の組立不良が同時に発生した場合に、それら複数種類の組立不良の少なくとも2つの種類を特定する工程を含むことを特徴とするものである。
1台の内燃機関に複数種類の組立不良が同時に発生した場合に、組立不良が発生しているが、その種類は特定できないとすることも、また、複数種類の組立不良のうちの1つが検出された場合には、その組立不良の存在を表示して検査が終了してしまうようにすることも可能である。しかし、本発明におけるように、複数種類の組立不良の少なくとも2つの種類を特定する工程を含むようにすれば、少なくとも2種類の組立不良の存在を一緒に検出することができる。上記のように、組立不良の種類は特定できないとする場合には、内燃機関を分解して不良箇所を探す必要があり、また、複数種類の組立不良のうちの1つが検出された場合にはその組立不良の存在を表示して検査が終了してしまう場合には、その表示された組立不良を直した後、再び組立不良検査を行って別の組立不良を検出し、その組立不良の除去を行うことが必要であり、いずれの場合も不良の除去に長時間を要する。それに対して、複数種類の組立不良の少なくとも2種類を特定することができれば、それら少なくとも2つの組立不良は一緒に除去することができ、組立不良の除去に要する時間を短縮し得る。複数種類の組立不良のすべてが一緒に検出可能である場合には、すべての組立不良を一緒に除去することができ、理想的である。しかし、すべての組立不良が特定できることは不可欠ではなく、少なくも2つを特定できれば実益があり、3つ以上特定できれば更に有益である。また、生じている可能性のある組立不良の種類を少数に限定できれば、不良箇所の発見に要する時間を短縮することができる。
請求項3の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、検査すべき組立不良として、吸気バルブのバルブクリアランス不良,排気バルブのバルブクリアランス不良,クランクシャフトとカムシャフトとの位相ずれおよびコンプレッションリングの欠落の少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
後に実施の形態において説明するように、吸気側圧力と排気側圧力との少なくとも一方の特定圧力変化状態の発生時期を知ることによって、吸気バルブのバルブクリアランス不良,排気バルブのバルブクリアランス不良,クランクシャフトとカムシャフトとの位相ずれおよびコンプレッションリングの欠落の複数を一度に検査することも可能である。これら組立不良は実際の組立ラインにおいて比較的発生し易いものであり、これらの検査が内燃機関を分解することなく行い得ることの実益は大きい。
請求項4の発明に係る内燃機関組立不良検出方法においては、前記クランクシャフトとカムシャフトとの位相ずれが、クランクプーリのクランクシャフトへの取付位相ずれ,カムプーリのカムシャフトへの取付位相ずれ,吸気シザーズギヤ対の噛合位相ずれの少なくとも1つを含むものとされる。
【0009】
請求項5の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、前記特定圧力変化状態の検出された発生時期と予め設定されている基準発生時期との比較により組立不良を判定するものとされる。
予め設定される基準発生時期は、例えば、各組立不良が生じていないエンジンにおいて 実測された時期や、設計上予定された時期とされる。クランクシャフトの位相ずれは、クランクシャフトへのクランクプーリの取付位相ずれや、クランクプーリとタイミングベルトやタイミングチェーン等との噛合位相ずれによって生じる。また、カムシャフトの位相ずれは、カムシャフトへのカムプーリの取付位相ずれや、カムプーリと上記タイミングベルト等との噛合位相ずれによって生じる。このカムシャフトの位相ずれは、後に実施の形態において説明するように、吸気バルブを駆動する吸気側カムシャフトと排気バルブを駆動する排気側カムシャフトとのいずれか一方に取り付けられるドライブギヤと、他方に取り付けられるドリブンギヤとの噛合位相ずれによっても生じ得る。これらの組立不良が排気側圧力や吸気側圧力の特定変化状態の発生時期に及ぼす影響の大きさは不連続的である。クランクプーリ等の取付位相や噛合位相のずれは段階的に生じるからである。
また、コンプレッションリングの欠落が、特定変化状態の発生時期に及ぼす影響の大きさも不連続である。したがって、これらの組立不良が生じていない状態としては、文字通り正常に組み立てられた正常組立品(複数台であることが望ましいが、1台とすることも可)に対して行われる検出の結果得られる特定圧力変化状態の発生時期(単に、正常発生時期と称する)自体とすることができ、その正常発生時期からの差が一定範囲内であればエンジンに組立不良はないとすることができる。
一方、バルブクリアランス不良の発生状態は連続的である。例えば、排気バルブは、そのバルブクリアランスがある範囲内の値であれば正常であるとされる。したがって、排気バルブのバルブクリアランスに関する予め設定される基準発生時期は、正常とされるバルブクリアランスの最大値と最小値とに対応する発生時期のすべてである。
以上のように、基準発生時期を、各組立不良が生じている場合と生じていない場合とを区別し得る基準として設定しておけば、特定圧力変化状態の実際の発生時期を基準発生時期と比較することによっていずれの組立不良が発生しているかを迅速かつ容易に特定することができる。
【0010】
請求項6の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、前記検査すべき組立不良が複数種類あり、それら組立不良の発生に対応する前記吸気側空間と前記排気側空間との少なくとも一方の前記特定圧力変化状態が複数種類得られる場合に、それら得られる複数種類の特定圧力変化状態の発生時期に基づいて組立不良箇所を特定する組立不良箇所特定工程を含むものとされる。
請求項7の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、発生時期が正常ではない前記特定圧力変化状態が1つも発生していない場合には、内燃機関が正常に組み立てられていると判定するとともに前記組立不良箇所特定工程の実行を省略するものとされる。
この態様によれば、組立不良箇所特定工程の無駄な実行を排除し得る。
請求項8の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、前記組立不良箇所特定工程において、前記得られる複数種類の特定圧力変化状態のうち、対応する組立不良箇所の種類が最も少ないものについて2番目以降のものについてより先に判定を行うものとされる。
本態様によれば、複数種類の組立不良が同時に発生する可能性がある場合に、組立不良箇所の特定が容易になる。ある特定圧力変化状態の発生時期が正常ではないことが明らかになった場合に、その特定圧力変化状態に対応する組立不良箇所の種類が少ないほど、組立不良箇所の特定が容易であり、以後は、特定された組立不良箇所の情報を利用して他の組立不良箇所の特定を行うことができるからである。
【0011】
請求項9の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、前記組立不良箇所特定工程において、前記得られる複数種類の特定圧力変化状態のうち、組立不良発生との判定の適否の確認作業が最も簡単なものについて2番目以降のものについてより先に判定を行うものとされる。
判定の適否を確認すれば、その確認結果の情報を以後の組立不良箇所の特定に利用できる。
請求項10の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、前記組立不良箇所特定工程にお いて、前記得られる複数種類の特定圧力変化状態のうち、対応する組立不良の修正が最も簡単なものについて2番目以降のものについてより先に判定を行うものとされる。
複数種類の組立不良が発生した場合に、その一部を修正すれば、残りの組立不良箇所の特定が容易になり、あるいは特定不能であった組立不良箇所の特定が可能になる。
請求項11の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、前記特定圧力変化状態の発生時期として、排気側空間の圧力である排気側圧力が極大値に達する時期である排気側圧力極大値到達時期、排気側圧力が減少状態から時間的に変化しない不変化状態に移行する時期である排気側圧力不変化状態移行時期、排気側圧力が不変化状態から減少を始める排気側圧力減少開始時期、前記吸気側空間の圧力である吸気側圧力が極大値に達する時期である吸気側圧力極大値到達時期、吸気側圧力が時間的に変化しない不変化状態から増大を開始する時期である吸気側圧力増大開始時期の少なくとも1つを含むものとされる。
上記各時期においては、圧力の変化が急激であるため、各特定圧力変化状態の発生時期を精度よく検出することができ、したがって、組立不良の検出も高い信頼性を以て行うことができる。
請求項12の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、排気側圧力極大値到達時期,排気側圧力不変化状態移行時期,排気側圧力減少開始時期,吸気側圧力極大値到達時期および吸気側圧力増大開始時期の少なくとも1つと、それらの予め設定されている基準発生時期としての基準排気側圧力極大値到達時期,基準排気側圧力不変化状態移行時期,基準排気側圧力減少開始時期,基準吸気側圧力極大値到達時期および基準吸気側圧力増大開始時期の少なくとも1つとの差の方向と大きさとの少なくとも一方に基づいて内燃機関組立不良箇所の推定を行うものとされる。
請求項13の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、前記排気側圧力極大値到達時期,排気側圧力不変化状態移行時期,排気側圧力減少開始時期,吸気側圧力極大値到達時期および吸気側圧力増大開始時期のうちから選ばれた複数の時期のうち、それら複数の時期の予め設定されている基準発生時期と相違するものの組合せの種類に基づいて内燃機関組立不良箇所の推定を行うものとされる。
【0012】
請求項14の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、排気バルブと排気マニホールドとの接続通路である排気ポートと、吸気バルブと吸気マニホールドとの接続通路である吸気ポートとの少なくとも一方を閉塞し、その閉塞位置よりバルブ側の空間を前記排気側空間と前記吸気側空間との少なくとも一方とすることを特徴とするものである。
排気ポートや吸気ポートを閉塞しなくても排気側圧力や吸気側圧力の検出は可能であるが、閉塞すれば組立不良に起因する排気側圧力や吸気側圧力の変化を明瞭に検出することが可能となり、特定変化状態の発生時期を正確に検出し、組立不良検査の信頼性を向上させることができる。この態様の検査は排気マニホールドや吸気マニホールドを取り付ける前に実施されるようにすることが望ましい。
請求項15の発明に係る内燃機関組立不良検出方法においては、前記排気側空間が、排気ポートと前記排気マニホールド内の空間とから成る空間とされ、その排気側空間の圧力を前記排気マニホールドの排出口を閉塞して検出するものとされる。
各気筒の排気バルブの開閉時期は、1サイクル中においてそれぞれ等間隔でずれているため、例えば、排気ポートと排気マニホールド内の空間とから成る空間(1箇所)内の圧力を検出すれば、後に発明の実施の形態において説明するように、少なくとも組立不良が生じているか否かの判定ができる。排気マニホールドが組み付けられた状態で検査を行うことができるため、上記請求項14の発明に係る内燃機関組立不良検出方法に比して各気筒の排気側圧力の取得が容易となる。
請求項16の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、前記吸気側空間がサージタンク内空間であることを特徴とする。
各気筒の吸気バルブの開閉時期は、上記排気バルブの開閉時期と同様に、1サイクル中においてそれぞれ等間隔でずれているため、後に発明の実施の形態において説明するように、サージタンク内空間の圧力に基づいて各気筒毎に、組立不良が生じているか否かの判 定が可能になる。この態様の検査は吸気マニホールドおよびサージタンクが組み付けられた状態で行うことができ、また、圧力センサの使用個数も少なくて済むため、吸気側圧力を容易に取得することができる。
請求項17の発明に係る内燃機関組立不良検出方法は、前記吸気側空間の圧力と前記排気側空間の圧力との両方に基づいて複数種類の組立不良を検出することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態であるエンジン組立不良検査方法を、その実施に好適なエンジン検査装置と共に説明する。
図1は、エンジンの一例としてのV型6気筒DOHCガソリンエンジン(以下、単にV6エンジンと称する)の主たる作動部を示す透視図である。この種のエンジンにおいては、ピストン10,12等の図示しないシリンダ内における往復運動が、それぞれ対応するコネクティングロッド14を介してクランクシャフト18の回転運動に変換され、そのクランクシャフト18の回転力が動力として外部に取り出される。このエンジンの運転を継続させるために、クランクシャフト18の回転角に連携して各排気および吸気バルブを含む動弁系が作動させられる。なお、ピストン10およびピストン12は、V6エンジンの左側および右側バンクのそれぞれ3つのピストンを代表して図示されている。
【0014】
本実施形態のV6エンジンにおいては、クランクシャフト18に取り付けられたクランクプーリ20、タイミングベルト22、左側および右側バンクのカムプーリ24,26、カムプーリ24,26がそれぞれ取り付けられた排気側カムシャフト28,30、吸気側カムシャフト32,34、排気側カムシャフト28,30にそれぞれ取り付けられたドライブギヤ36,38、吸気側カムシャフト32,34にそれぞれ取り付けられたドリブンギヤ40,42等を主たる構成要素としてカムシャフト回転機構44が構成されている。また、各カムシャフトに形成される複数のカム46と、その回転によって開閉させられる排気バルブ48および吸気バルブ50を主たる要素として動弁系52が構成されている。
【0015】
クランクシャフト18が回転させられると、クランクプーリ20、タイミングベルト22、左側および右側バンクのカムプーリ24,26および排気側カムシャフト28,30等を介して排気バルブ48および吸気バルブ50が作動させられる。したがって、タイミングベルト22が弛むと、各バルブの開閉タイミングが変動することとなり、これを抑えるため、図示しないオートテンショナを備えたベルトアイドラ54が設けられている。また、オートテンショナを備えないベルトアイドラ56,58も取り付けられている。これらベルトアイドラ54〜58は、タイミングベルト22と、クランクプーリ20およびカムプーリ24,26との歯の噛合い数を多くする上で有効である。各吸気側カムシャフト32,34には、それぞれ所謂シザーズギヤ60,62が相対回転可能に取り付けられている。シザーズギヤ60,62はそれぞれドリブンギヤ40,42と組み合わされ、図示しないばね部材によりドリブンギヤ40,42に対して相対回転するように付勢されており、ドリブンギヤ40,42とドライブギヤ36,38との噛合いのバックラッシュを抑え、エンジンの騒音を低減させる。
【0016】
クランクシャフト18の回転角と、各排気バルブ48および吸気バルブ50の開閉時期とが、正確に対応させられる。本実施形態における被検査エンジンとしてのV6エンジンは4サイクルのガソリンエンジンであるので、クランクプーリ20の歯数と各カムプーリ24,26の歯数とが、1対2とされている。クランクプーリ20の歯数が24枚、各カムプーリの歯数が48枚とされているのである。また、ドライブギヤ36,38とドリブンギヤ40,42との歯数は1対1であり、それぞれ40枚とされている。
【0017】
エンジン組立時において、クランクシャフト18の回転角と各排気バルブ48および吸気バルブ50の開閉のタイミングとを整合させることは重要であり、クランクプーリ20およびカムプーリ24,26と、タイミングベルト22とに、位相合わせ用のマークを設けて、これらの位相合わせマークを、図1の拡大部に示すように一致させて組立てが行われるようにされている。ドライブギヤ36,38と、ドリブンギヤ40,42とについても同様である。この位相合わせが正しく行われていないと、クランクシャフト18の回転角と、各バルブの開閉タイミングとの関係が崩れる。例えば、クランクプーリ20とタイミングベルト22との位相合わせマークが1歯分ずれて、図2の拡大図に示すように、クランクプーリ20が1歯進んだ位相ずれの状態(以下、クランクプーリ1歯進みと称する)では、ピストン10,12等のシリンダ内における位置と、各バルブの開閉タイミングとの関係が崩れ、クランクシャフト18の回転角で360/24=15度だけ各バルブの開閉タイミングが、ピストン10,12等の位置に対して遅れることとなる。
【0018】
カムプーリ24と、タイミングベルト22とが1歯分ずれて、図2の拡大図に示すように、カムプーリ24が1歯進んだ位相ずれの状態(以下、カムプーリ1歯進みと称する)では、排気側カムシャフト28の回転角で360/48=7.5度だけ各バルブの開閉タイミングが、ピストン10,12等の位置に対して進むこととなる。また、ドライブギヤ38と、ドリブンギヤ42とが1歯分ずれて、図2の拡大図に示すように、ドリブンギヤ42が1歯進んだ位相ずれの状態(以下、ドリブンギヤ1歯進みと称する)では、吸気側カムシャフト34の回転角で360/40=9度だけ各バルブの開閉タイミングが、ピストン10,12等の位置に対して進むこととなる。上述の位相合わせ不良は、カムプーリ20等の1歯進みについてのみ例示したが、これらが遅れることもある。また、2歯以上の進み/遅れが生じることも極めてまれにある。本発明は、このような2歯以上の進み/遅れに対しても適用可能であるが、以下においては説明を簡潔にするために1歯進み/遅れのみが生じるものとる。
なお、クランクシャフト18とクランクプーリ20とが接続されている部分の構造は、相対位相がずれた状態で組み立てられることがないようにされるのが普通である。したがって、クランクプーリ1歯進み/遅れ状態においても、クランクシャフト18とクランクプーリ20との相対位相がずれる訳ではない。各排気側カムシャフトとカムプーリとの相対位相、各吸気側カムシャフトとドリブンギヤとの相対位相も同様である。
【0019】
エンジンが所期の性能を発揮するためには、クランクシャフト18の回転角と、各排気バルブ48および吸気バルブ50の開閉タイミングとが、設計通りの関係となっていなければならない。このために、上記位相合わせマークによるカムシャフト回転機構44の組立整合に加えて、動弁系52を構成する排気側カムシャフト28,30の回転角と、対応する各排気バルブ48の開閉タイミングとが、また、吸気側カムシャフト32,34の回転角と、対応する各吸気バルブ50の開閉タイミングとが、設計通りの関係でなければならない。これらの関係は、バルブクリアランスによって左右される。エンジン組立不良によるバルブクリアランスの異常は、厚さが正しくないシム72が装着されたり、弁座部材74がシリンダヘッド76に正しくはめ込まれていなかったり等によって生じる。バルブクリアランスとは、図3に示すように、カム46と、リフタ70との間に装着されるシム72との最大クリアランスである。例えば、バルブクリアランスが正常品に対して大きい場合には、各バルブが開かれるタイミングが正常品に対して遅く、また、閉じるタイミングが早くなる。バルブクリアランスが正常品に比して小さい場合には、その逆となる。
【0020】
つぎに、上記クランクプーリ進み/遅れ、カムプーリ進み/遅れ、ドリブンギヤ進み/遅れおよびバルブクリアランス大/小の検査の他、コンプレッションリングの欠落を検査するエンジン検査装置の構成を説明する。
【0021】
図4は、本実施形態のエンジン検査装置の概念図である。検査の対象となる被検査エンジン90(簡単化のため、左側バンクのみ図示されている)は、シリンダヘッド76に取り付けられ、シリンダヘッド76内部の各気筒毎の吸気ポート92とそれぞれ連通する左側および右側バンクにそれぞれ設けられた吸気マニホールド94と、それら2つの吸気マニホールド94と連通する1つのサージタンク96とを備えており、本検査装置は、サージタンク96内の圧力を計測する圧力センサ98と、シリンダヘッド76の内部に形成された各気筒毎の排気ポート100と外部との気密を保つために取り付けられるマスキング部材102と、気密をより確実に保つために用いられるOリング104と、排気ポート100の内部の圧力を計測する圧力センサ106と、それら圧力センサ98,106の出力信号をそれぞれ増幅するアンプを含むA/D変換器110,112と、クランク角センサ114と、検査制御装置119とを主たる構成要素として構成されている。
【0022】
検査制御装置119は、図示しないマイクロコンピュータを含んで上記A/D変換器110,112およびクランク角センサ114からの信号に基づいてエンジンの組立状態を判定する判定器117と、判定器117の判定結果を表示する表示器118とを備えている。なお、吸気側の圧力を計測する圧力センサ98は、サージタンク96に1つ取り付けられているのに対して、排気側の圧力を計測する圧力センサ106は、各気筒独立に取り付けられる。したがって、A/D変換器110は1つでよいが、A/D変換器112は、被検査エンジン90の気筒数と同数だけ必要である。このように本実施形態においては、吸気ポート92,吸気マニホールド94およびサージタンク96の内部の空間が、吸気側空間とされ、排気ポート100の内部が排気側空間とされて、排気側空間が、排気ポート100のシリンダヘッド76の外部へ開口する部分を閉塞位置として閉塞されている。吸気側空間は閉塞されていないが、吸気側空間が閉塞される形態としてもよい。また、吸気ポート92のみや、吸気ポート92と吸気マニホールド94との内部の空間を吸気側空間とすることも可能である。前者の場合には、各気筒毎に圧力センサ98が必要となり、後者の場合には、吸気マニホールド94の数だけ圧力センサ98が必要となる。
【0023】
被検査エンジン90は、図5に示すように、ベース120上に固定され、駆動用カップリング122、駆動軸124を介してクランクシャフト18に連結されるモータ125によって正確に一定速度で回転させられる。駆動軸124は、ベアリング126,128によって支持されており、それら2つのベアリング126,128とモータ125とは、ベース120に固定されている。このモータ125が検査制御装置119によって回転させられることによる上記圧力センサ98,106の出力の変動を検出することによってエンジンの組立状態が検査される。
【0024】
上述のように被検査エンジン90がモータ125によって回転させられると、クランク角の変化に伴って各バルブが開閉させられる。モータ125の回転速度が一定となり、各シリンダ内の圧力の変化が定常的になると、各圧力センサ98,106の出力(それぞれ単に、吸気側圧力PIN,排気側圧力PEXと称する)は、被検査エンジン90が良品であるものとすれば、図6に示すように変化する。図6は、ある1つのピストン、例えばピストン10のシリンダ内における位置(単に、ピストン位置PPと称する)、そのピストンの排気側圧力PEX、各ピストンに共通の吸気側圧力PINの変化を示したものである。このピストン10を、単に、ピストン#1と称する。被検査エンジン90はV6エンジンであり、左側バンクの3つのピストンはピストン#1,#3,#5、右側バンクの3つのピストンはピストン#2(ピストン12に相当する),#4,#6の順に、それぞれ各バンク内において並んでいる。このV6エンジンがシリンダ内の爆発エネルギによって自力回転させられる際には、例えばピストン#1〜#6の順に爆発させられる。
【0025】
まず、排気側圧力PEXの変化を説明する。クランクシャフト18がモータ125の作動によって回転させられて、クランク角θcrank が角度θEXopenになると、ピストン#1に対応する排気バルブ48が開きはじめる。このとき、ピストン#1は下死点BDCに向かって移動中であり、排気ポート100内の空気がシリンダに吸入されはじめるので、ある一定の圧力であった排気側圧力PEXは減少しはじめる。なお、この一定の圧力を、排気側圧力不変化値PEXconst と称する。また、クランク角θcrank =θEXopenに等しい角度θEXdec を、排気側圧力減少開始角と称する。ピストン#1が下死点BDCを通過し、ピストン#1が排気バルブ48が開かれた時点と同じ位置にまで戻された後は、シリンダおよび排気ポート100内の空気が圧縮されるので、排気側圧力PEXは上昇しはじめ、クランク角θcrank がθINopenとなって吸気バルブ50が開きはじめる時点で排気側圧力極大値PEXmax となる。このときのクランク角θcrank =θINopenを、排気側圧力極大値到達角θEXmax と称する。吸気バルブ50が開かれると、クランク角θcrank =θEXclose となる時点で排気バルブ48が閉じられるまで、排気側圧力PEXは急激に減少する。この角度θEXclose に等しいクランク角θcrank を、排気側圧力不変化状態移行角θEXconst と称する。排気バルブ48が閉じられている期間中は、排気側圧力PEXは排気側圧力不変化値PEXconst となる。そして、クランク角θcrank がさらに進んで、θINclose となると、吸気バルブ50が閉じられる。なお、以下の説明の便宜上、図6に示した正常組立状態での排気側圧力極大値PEXmax の大きさを100として、他の圧力を相対値で表す。例えば、正常組立状態での排気側圧力不変化値PEXconst は、約10となる。なお、モータ125の回転数は任意であり、必要に応じて回転数を変化させてエンジン組立検査を行ってもよい。
【0026】
排気側圧力PEXが各気筒独立に取得されるのに対して、吸気側圧力PINは1つの圧力センサ98によって全気筒の共通データとして取得される。図6に示した例において、ピストン#1〜#6の各吸気バルブ50の状態変化に起因して吸気側圧力PINが変化している箇所を、ピストン番号#1〜#6で示す。これら6つの箇所は、クランク角θcrank が0〜720度である1サイクル内において1回ずつ等間隔で出現する。以下、ピストン#1に対応する吸気バルブ50の状態変化に起因する吸気側圧力PINの変化を代表的に説明する。
【0027】
クランク角θcrank がθINopenになると、吸気バルブ50が開きはじめるのでシリンダおよび排気ポート100内の圧縮状態にある空気が吸気マニホールド94へ流れ、吸気マニホールド94内の圧力が上昇しはじめる。この時期には、吸気マニホールド94内の空気がピストン#6に対応するシリンダに吸入されつつあるが、この吸入流量よりシリンダおよび排気ポート100からの空気の流出流量の方が大きいため、吸気マニホールド94内の圧力が上昇しはじめるのであり、この上昇開始時点のクランク角θcrank を吸気側圧力増大開始角θINinc と称する。そして、ピストン#1の位置PPが上死点TDCに達する時点近傍で、シリンダおよび排気ポート100内の圧力低下と排気バルブ48のバルブクリアランス減少とにより空気の流出流量が減少して、ピストン#6のシリンダへの吸入流量とバランスし、それ以後吸入流量より小さくなるため、吸気側圧力PINの極大値が現れる。この時点のクランク角θcrank を吸気側圧力極大値到達角θINmax と称する。ピストン#1の位置PPが上死点TDCに達した後は、ピストン#1のシリンダ容積が増加しはじめることも吸気側圧力PINの減少を促進する。図6に示した吸気側圧力PINの変化は、概略以上に説明した変化を等間隔(クランク角θcrank で120度毎)に重ね合わせたものである。
【0028】
図7は、被検査エンジン90が正常に組み立てられている場合において、上述の各気筒毎に独立に取得された排気側圧力PEXとクランク基準信号との変化を、クランク角θcrank を横軸として示したグラフである。なお、クランク基準信号は、クランク角センサ114から出力される信号であり、本実施形態の被検査エンジン90においては、1サイクルに2回、つまり、クランク角θcrank が720度変化する毎に2回出力されるパルス信号である。なお、本実施形態の被検査エンジン90のクランク角センサ114は、クランクプーリ20と一体的に構成された図示を省略するタイミングロータの外周1か所に形成された被検出部とその被検出部の通過を検出する電磁ピックアップ等のピックアップとを含むものである。ただし、クランク角センサ114がこのような形態とされることは、本発 明のエンジン検査方法を実施するにあたって必須の事項ではない。最近の殆どのエンジンには、取付個所は種々に異なるもののクランク角センサ114に相当するセンサが設けられているが、このようなセンサが設けられていない場合には、例えば、反射型光電スイッチや近接スイッチ等を用いて、回転中のクランクプーリ,クランクシャフトの特定位相を検出し得る構成としてもよい。各排気側圧力PEXは、クランク角θcrank で120度ずつずれているが、ほとんど同じ変化を示す。これが、上記クランクプーリ進み/遅れ,カムプーリ進み/遅れ,ドリブンギヤ進み/遅れ,バルブクリアランス大/小およびコンプレッションリングの欠落が、いずれも発生していない状態である。
【0029】
前記判定器117は、クランク角センサ114からのクランク基準信号の発生時間間隔を計測し、時間間隔が実質的に一定になることにより被検査エンジン90の回転速度が一定になったことを検出する機能を有している。また、一定微小時間毎にA/D変換器110,112を介して圧力センサ98,106の圧力検出値を読み込み、その圧力検出値の変化状態を解析して、上記排気側圧力不変化値PEXconst ,その排気側圧力不変化値PEXconst の減圧開始,排気側圧力極大値PEXmax ,排気側圧力PEXの排気側圧力不変化値PEXconst への移行,吸気側圧力PINの増圧開始,吸気側圧力PINの極大値等、特定圧力変化状態を検出するとともに、それら特定圧力変化状態の発生時期を検出する機能と、クランク基準信号の発生時間間隔の2倍がクランクシャフト18の720度の回転角度に対応するとして、各特定圧力変化状態の発生時点に対応するクランク角θcrank 、すなわち排気側圧力減少開始角θEXdec ,排気側圧力極大値到達角θEXmax ,排気側圧力不変化状態移行角θEXconst ,吸気側圧力増大開始角θINinc ,吸気側圧力極大値到達角θINmax 等を特定する機能とを有している。これらの機能は、波形解析技術としてよく知られているものであり、かつ、その詳細は本発明を理解する上で不可欠ではないため、詳細な説明は省略する。
【0030】
つぎに、前記各組立不良が発生した場合の排気側圧力PEXまたは吸気側圧力PINの変化を説明する。なお、以下の説明において上記各組立不良が発生した場合の圧力およびクランク角の値を示す記号には、”′”を付して示すこととする。まず、吸気バルブのバルブクリアランス不良について説明する。
図8は、1つの気筒の2つの吸気バルブ50のバルブクリアランスが共に正常である場合と、一方のバルブクリアランスが小さい場合との排気側圧力PEXの変化を重ねて示すグラフである。実線で示した方が吸気バルブクリアランスが正常な状態であり、破線が吸気バルブクリアランスが小さい状態である。前者を正常組立状態、後者を吸気バルブクリアランス小状態と称する。吸気バルブクリアランス小状態においては、吸気バルブ50が早く開き始めるため、排気側圧力極大値到達角θEXmax ′が、正常組立状態のそれ(θEXmax )に比して小さくなる。正常組立状態と吸気バルブクリアランス小状態とにおける排気側圧力極大値到達角の差を排気側圧力極大値到達角差Γ(=θEXmax ′−θEXmax )と称する。
【0031】
排気側圧力極大値到達角差Γは、バルブクリアランスが正常組立状態に比して小さいほど小さくなる。吸気バルブクリアランス小状態では、上記のように吸気バルブ50が早く開き始めるため、ピストンによって圧縮されるシリンダ内の圧力が正常組立状態のそれよりも小さくなり、その気筒の排気側圧力極大値PEXmax ′も正常組立状態の排気側圧力極大値PEXmax よりも排気側圧力極大値差αだけ小さくなる。また、排気側圧力極大値PEXmax ′が小さく、かつ、吸気バルブ50の一方が開かれてから排気バルブ48が閉じられるまでの期間が長いため、排気側圧力不変化値PEXconst ′も正常組立状態のそれ(PEXconst )に比して排気側圧力不変化値差βだけ小さくなる。図8の例では、ピストンの移動によりシリンダ内の容積が増大するのに伴って吸気マニホールド94内の空気がシリンダ内に吸入され、排気側圧力不変化値PEXconst ′が負圧になっている。これら排気側圧力極大値差α,排気側圧力不変化値差βも、排気側圧力極大値到達角差Γと同様、バルブクリアランスが小さいほど小さくなる。
【0032】
図9は、1つの気筒の2つの吸気バルブ50のバルブクリアランス共に正常である正常組立状態と、一方のバルブクリアランスが大きい吸気バルブクリアランス大状態との排気側圧力PEXの変化を重ねて示すグラフである。この吸気バルブクリアランス大状態では、吸気バルブ48が排気側圧力極大値到達角差Γだけ遅く開きはじめるので、シリンダ内の圧力が吸気バルブクリアランス正常組立状態よりも高くなり、排気側圧力極大値PEXmax ′は排気側圧力極大値PEXmax に比して排気側圧力極大値差αだけ大きくなる。また、排気側圧力極大値PEXmax ′が大きく、かつ、吸気バルブ50の一方が開かれてから排気バルブ48が閉じられるまでの期間が短いため、排気側圧力不変化値PEXconst ′もPEXconst に比して排気側圧力不変化値差βだけ大きくなる。
【0033】
図10は、クランク角θcrank の変化に対する正常組立状態,吸気バルブクリアランス小状態および吸気バルブクリアランス大状態における、吸気側圧力PINの変化を示すグラフである。ピストン#1の2つの吸気バルブ50の一方が開かれる時期の変化に対応して、吸気側圧力PINが極大となるクランク角である吸気側圧力極大値到達角θINmax ′が、正常組立状態のそれに対して変化している。この変化を、吸気側圧力極大値到達角差Λで表す。また、吸気側圧力PINが増加を開始するクランク角である吸気側圧力増大開始角θINinc ′も、吸気側圧力極大値到達角差Λと同様の変化を示す。この変化を、吸気側圧力増大開始角差Ψで表す。これら吸気側圧力極大値到達角差Λおよび吸気側圧力増大開始角差Ψも、上記排気側圧力極大値到達角差Γ等と同様に、バルブクリアランスが小さく(大きく)なるほど小さく(大きく)なる。
【0034】
つぎに、排気バルブのバルブクリアランス不良について説明する。図11は、正常組立状態である場合と、2つの排気バルブ48の一方が排気バルブクリアランス小状態である場合との排気側圧力PEXの変化を示すグラフである。排気クリアランス小状態においては、一方の排気バルブ48が早く開きはじめるので、排気側圧力減少開始角θEXdec ′が正常組立状態のそれに比して小さくなる。このずれを、図11において、排気側圧力減少開始角差Φで示す。また、早く開きはじめた方の排気バルブ48は、完全に閉じられる時期が正常組立状態のそれよりも遅くなる。これを排気側圧力不変化状態移行角差Σで示す。これら排気側圧力減少開始角差Φおよび排気側圧力不変化状態移行角差Σの大きさは、ほぼ同じ値となる。排気バルブ48が閉じられる時期が遅いため、排気側圧力不変化値PEXconst ′が排気側圧力不変化値差βだけ小さくなり、排気ポート100内に封じ込められる空気の量が少ないため、排気側圧力極大値PEXmax ′が正常組立状態のそれより排気側圧力極大値差αだけ小さくなる。
【0035】
図12は、正常組立状態である場合と、2つの排気バルブの一方が排気クリアランス大状態である場合との排気側圧力PEXの変化を示すグラフである。この場合には、排気クリアランス大状態にある一方の排気バルブ48が、他方に比して開きはじめるのが遅く、かつ、完全に閉じられるのが早いのであるが、他方の排気バルブの開閉が正常組立状態と同じ時期になされるため、排気側圧力減少開始角θEXdec ′,排気側圧力極大値到達角θEXmax ′および排気側圧力不変化状態移行角θEXconst ′は正常組立状態のそれらとほとんど同じである。しかし、排気クリアランス大状態にある一方の排気バルブ48が早く閉じられるため、排気側圧力不変化値PEXconst ′が高くなり、排気ポート100内に封じ込められる空気の量が多くなるため、排気側圧力極大値PEXmax ′も高くなる。なお、排気バルブのバルブクリアランスの異常は、吸気側圧力増大開始角θINinc や吸気側圧力極大値到達角θINmax には殆ど影響しない。
【0036】
つぎに、コンプレッションリングの欠落について説明する。ピストンリング134は、図4に示すように、トップリング136,セカンドリング138およびオイルリング140とからなる。これらのうち、トップリング136とセカンドリング138とは、ピストンとシリンダとの気密を保ち、エンジンの性能を確保する上で重要な部品であるコンプレッションリング144を構成する。トップリング136とセカンドリング138との少なくとも一方が欠落していれば、気密保持機能が低下するため、正しく取り付けられている場合に比して上記排気側圧力PEXの絶対値が小さくなり、一方、排気側圧力極大値到達角θEXmax ′,排気側圧力不変化状態移行角θEXconst ′等は、正常組立状態のそれらとほとんど変化しない。図13は、正常組立状態である場合と、トップリング136とセカンドリング138とのいずれか一方が欠落している場合との排気側圧力PEXの変化を示したグラフである。後者の場合には、排気側圧力極大値PEXmax ′が、排気側圧力極大値差αだけ小さくなっている。なお、トップリング136とセカンドリング138とが共に欠落している状態においては、上記排気側圧力PEXがさらに小さくなるので、このような組立不良を検出することも可能である。しかし、少なくとも一方が欠落していれば、エンジンを分解して修正の上組み立てなおすこととなるので、このような検査は事実上必要ない。
【0037】
つぎに、カムプーリ進み/遅れ、クランクプーリ進み/遅れの影響について説明する。図14および図15は、右側バンクのカムプーリ26が、それぞれカムプーリ1歯進みおよびカムプーリ1歯遅れである状態における各ピストンに対応する排気側圧力PEXの変化を示すグラフである。これらの図においては、対応するピストン番号で示す値が偶数である気筒の排気側圧力減少開始角θEXdec ′,排気側圧力極大値到達角θEXmax ′,排気側圧力不変化状態移行角θEXconst ′等が、正常組立状態のそれらに対してずれている。このように、左右のバンクの一方のみのカムプーリの進み/遅れの異常が発生した状態では、ピストン番号が奇数または偶数である気筒の排気側圧力極大値到達角θEXmax ′等がすべて変化する。
【0038】
また、クランクプーリ進み/遅れが生じた場合には、左右両バンクにおいて上記カムプーリ進みまたは遅れが同時に発生した場合の変化と同じになる。ただし、クランクプーリ進みは左右カムプーリの同時進みと効果が逆であり、左右カムプーリの同時遅れと同じである。具体的には、クランクプーリ1歯遅れが生じた場合は、すべての気筒の排気側圧力PEXが、図14に示したピストン番号が偶数である気筒の排気側圧力PEXと同様の変化を示す。また、クランクプーリ1歯進みが生じた場合は、全気筒の排気側圧力PEXが、図15に示したピストン番号が偶数である気筒の排気側圧力PEXと同様の変化を示す。また、クランクプーリ進みまたは遅れが生じた場合の、排気側圧力減少開始角θEXdec ′,排気側圧力極大値到達角θEXmax ′,排気側圧力不変化状態移行角θEXconst ′等の値も、それぞれ、カムプーリ遅れまたは進みが左右両バンクにおいて同時に発生した場合の変化と同じになる。
【0039】
なお、右側バンクのカムプーリ1歯進み/遅れ,クランクプーリ1歯進み/遅れが生じた場合に、吸気側圧力PINは図16に示すように変化する。この図において、右側カムプーリ1歯進み/遅れの場合には、正常組立状態に対して、ピストン番号が偶数である気筒の吸気側圧力PINがずれている。一方、クランクプーリ1歯進み/遅れの場合には、すべての気筒の吸気側圧力PINがずれることとなる。
【0040】
図17は、クランクプーリ1歯遅れ、または、カムプーリ1歯進みが生じた場合の、排気側圧力PEXの変化の一例を示すグラフである。ただし、後者においては、カムプーリ1歯進みが生じているバンクに含まれる気筒の排気側圧力PEXである。この場合には、排気側圧力減少開始角θEXdec ′,排気側圧力極大値到達角θEXmax ′および排気側圧力不変化状態移行角θEXconst ′が正常組立状態のそれらθEXdec ,θEXmax およびθEXconst に対して、それぞれ排気側圧力減少開始角差Φ,排気側圧力極大値到達角差Γおよび排気側圧力不変化状態移行角差Σだけ小さい値となる。これら排気側圧力減少開始角差Φ,排気側圧力極大値到達角差Γ,排気側圧力不変化状態移行角差Σの値は、ほぼ同じ大きさとなる。この場合は、吸気バルブ50が開きはじめる時期が正常組立状態に比して早まることになる。そのため、図6より明らかなように、ピストンの位置が正常組立状態に比して下死点BDCに近い位置で開きはじめることとなり、排気側圧力極大値PEXmax ′は排気側圧力極大値差αだけ小さくなる。一方、排気側圧力不変化値PEXconst ′は排気側圧力極大値PEXmax ′のようには小さくならず、正常組立状態とほぼ同じ大きさとなる。
【0041】
排気側圧力極大値到達角差Γ等の大きさは、カムプーリ1歯進みが生じた場合には、カムプーリ24,26の1歯に相当する角度となる。つまり、カムプーリ24,26の回転角で360度/48枚=7.5度となるのであり、この角度はクランクプーリ20の15度の回転角度に対応する。一方、クランクプーリ20で1歯遅れが生じた場合には、排気側圧力極大値到達角差Γ等の大きさは、クランクプーリ20の回転角度で360度/24枚=15度小さい値となる。このように、例えば右側カムプーリ26で1歯進みが生じたことと、クランクプーリ20で1歯遅れが生じたこととは、右側バンクの気筒に関しては実質的に同じことであり、右側バンクに含まれる気筒の排気側圧力極大値PEXmax ′,排気側圧力極大値到達角差Γ等も実質的に同じとなる。
【0042】
クランクプーリ1歯進み、または、カムプーリ1歯遅れが生じた場合は、(後者においてはそれが生じているバンクに含まれる)ピストンによる圧縮の開始時期が正常組立状態に比して相対的に早まるため、図18に示すように、排気側圧力減少開始角θEXdec ′,排気側圧力極大値到達角θEXmax ′および排気側圧力不変化状態移行角θEXconst ′が正常組立状態のそれらθEXdec ,θEXmax およびθEXconst に対して、それぞれ排気側圧力減少開始角差Φ,排気側圧力極大値到達角差Γおよび排気側圧力不変化状態移行角差Σだけ大きい値となる。これら排気側圧力減少開始角差Φ,排気側圧力極大値到達角差Γ,排気側圧力不変化状態移行角差Σの値は、ほぼ同じ大きさとなる。
吸気バルブ50が開きはじめる時期は、正常組立状態に比して遅れる。そのため、図6より明らかなように、ピストンの位置が正常組立状態に比して上死点TDCに近い位置で開きはじめることとなり、排気側圧力極大値PEXmax ′は排気側圧力極大値差αだけ大きくなる。一方、排気側圧力不変化値PEXconst ′は排気側圧力極大値PEXmax ′のようには大きくならず、正常組立状態とほぼ同じ大きさとなる。
【0043】
排気側圧力極大値到達角差Γ等の大きさは、上述のクランクプーリ1歯遅れまたはカムプーリ1歯進みが生じた場合と同様に、カムプーリ24,26の回転角で360度/48枚=7.5度、あるいは、クランクプーリ20の回転角度で360度/24枚=15度とされる。例えば、右側カムプーリ26で1歯遅れが生じたのと、クランクプーリ20で1歯進みが生じたのとは、右側バンクの気筒にとっては実質的に同じことであり、右側バンクに含まれる気筒の排気側圧力極大値PEXmax ′,排気側圧力極大値到達角差Γ等も実質的に同じである。
【0044】
つぎに、ドリブンギヤ進み/遅れの影響について説明する。図19および図20は、それぞれ右側ドリブンギヤ1歯進み/遅れが生じた場合の各気筒の排気側圧力PEXの変化をクランク基準信号と共に示すグラフである。これらのグラフから明らかなように、右側バンクに含まれるピストンの排気側圧力PEXの変化が、正常組立状態のそれと異なっている。詳細については後述する。
右側ドリブンギヤ1歯進み/遅れが生じると、吸気側圧力PINも図21のように変化する。この図から明らかなように、右側ドリブンギヤ1歯進みの場合には、偶数番号で示したものの吸気側圧力極大値到達角θINmax および吸気側圧力増大開始角θINinc が、正常組立状態のそれに対して小さい値となる。右側ドリブンギヤ1歯遅れの場合には、逆に、吸気側圧力極大値到達角θINmax が正常組立状態よりも大きくなる。左側ドリブンギヤ1歯進み/遅れが生じる場合には、ピストン番号が奇数である気筒に対応するものの吸気側圧力PINが変化する。
【0045】
図22は、正常組立状態と、右側ドリブンギヤ1歯進みが生じた場合との、右側バンクに含まれる気筒の排気側圧力PEXの変化を示すグラフである。ドリブンギヤ42は、右側バンクの吸気バルブ50の開閉時期を決定するものであり、それが1歯進むため、排気側圧力極大値到達角θEXmax ′が、ドリブンギヤ42の1歯分に相当する角度だけ小さい値となる。本実施形態においては、ドリブンギヤ40,42の歯数は40枚であるから、ドリブンギヤ42の回転角で、360度/40枚=9度程度となる。この角度はクランクプーリ20の18度の回転角度に対応する。この角度変化に伴って、排気側圧力極大値PEXmax ′および排気側圧力不変化値PEXconst ′が、それぞれ排気側圧力極大値差αおよび排気側圧力不変化値差βだけ小さくなる。また、排気側圧力不変化状態移行角θEXconst ′が、排気側圧力不変化状態移行角差Σだけ、正常組立状態における排気側圧力不変化状態移行角θEXconst に比して小さくなる。通常は、排気側圧力不変化状態移行角θEXconst は排気バルブ48が閉じるタイミングで決まるのであるが、ドリブンギヤ1歯進みの場合には排気側圧力極大値到達角θEXmax ′が低いため、排気バルブ48が閉じる前に排気側圧力PEXが平衡状態に達するからである。
【0046】
図23は、正常組立状態と、右側ドリブンギヤ1歯遅れが生じた場合との、右側バンクに含まれる気筒の排気側圧力PEXの変化を示すグラフである。この場合には、図22に示した場合とは逆に、排気側圧力極大値到達角θEXmax ′が、排気側圧力極大値到達角差Γだけ、正常組立状態における値よりも大きくなる。なお、排気側圧力不変化状態移行角θEXconst ′および排気側圧力不変化状態移行角差Σの大きさは変化しない。排気側圧力極大値到達角θEXmax ′の角度変化に伴って、排気側圧力極大値PEXmax ′および排気側圧力不変化値PEXconst ′が、それぞれ排気側圧力極大値差αおよび排気側圧力不変化値差βだけ大きくなる。
【0047】
図24は、以上説明した各種の組立不良の1つのみが発生した場合における上記排気側圧力極大値到達角差Γ,排気側圧力不変化状態移行角差Σ,排気側圧力極大値差α,排気側圧力不変化値差β等の値の一例を示すものである。図24において、各圧力差の値は、上述のように正常組立状態における排気側圧力極大値PEXmax を100とした相対値で表されており、クランク角センサ114が出力するクランク基準信号を基準として計測されている。また、クランクプーリ1歯進み/遅れが生じた場合には、左右の両バンクに関する各値が同じ大きさを示すのに対して、カムプーリ1歯進み/遅れおよびドリブンギヤ1歯進み/遅れの場合には、それが生じた側のバンクのみの圧力および角度が変化を示すこととなる。なお、非常に稀なことであるが、カムプーリ1歯進み/遅れまたはドリブンギヤ1歯進み/遅れが左右の両バンクに共に生じる場合もあり得る。また、吸気側バルブクリアランスや排気側バルブクリアランスが過小あるいは過大である場合の各値は、クリアランスの大きさに従って連続的に変化するものであり、図24内の値はクリアランスが過小あるいは過大であることを検出し得る値の一例に過ぎない。
【0048】
図25は、判定器117内の図示しないROMに格納されており、CPUおよびRAMにより実行される組立状態検査プログラムのメイン処理の一例を示すフローチャートである。このメイン処理においては、被検査エンジン90のピストン#1〜#6のそれぞれに対応する排気側圧力極大値PEXmax の値に基づいて組立不良の有無が検査され、組立不良箇所が存在しない場合には、表示器118(図26参照)に検査合格を示す表示を行い、組立不良箇所が存在する場合には、不良箇所の推定を行った後に、その推定結果に基づいて、表示器118に検査不合格を示す表示と、その不良箇所を示す表示とが行われる。
【0049】
まず、ステップ100(単に、S100と記す。他のステップについても同じ)で、フラグ変数flagが0x00(すなわち00000000)に初期化され、続くS102において、変数countがゼロに初期化される。そして、S104で、変数iにピストン#1に対応するゼロが代入される。この変数iの値に1を加えた値が、ピストン番号を示す。つぎに、S106において、第i+1番目のピストンの排気側圧力極大値差α〔i〕,排気側圧力不変化値差β〔i〕,排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕,排気側圧力不変化状態移行角差Σ〔i〕,排気側圧力減少開始角差Φ〔i〕,吸気側圧力極大値到達角差Λ〔i〕,吸気側圧力増大開始角差Ψ〔i〕の絶対値がすべて3未満であるか否かが判定され、結果がNOであれば、S108において変数countの値がインクリメントされた後に、また、YESであれば直接、S110において、変数iの値が5(ピストン#6に対応する)に等しいか否かが判定され、5でなければS111において変数iの値に1が加えられてS106からの処理が繰り返される。
【0050】
S106において、排気側圧力極大値差α〔i〕,排気側圧力不変化値差β〔i〕等の絶対値が、3と比較されるのは、図24から明らかなように、組立不良が1つだけ発生しているとの仮定に基づく場合は、排気側最大圧力差α等の絶対値が3未満であれば、被検査エンジン90が、正常組立状態であるということができるためである。
S110の判定結果がYESであれば、S112において変数countの値が0に等しいか否かが判定され、結果がYESであれば、S114で、表示器118に検査合格を示す表示を行う処理が実行された後に、メイン処理が終了する。S112における判定結果がNOであれば、被検査エンジン90が検査不合格であることとなり、S116において、表示器118に検査不合格を示す表示を行う処理が実行された後に、S118において、サブルーチンである不良箇所推定処理が実行され、その推定結果に基づいて、S120において、表示器118の推定された不良箇所に対応する表示ランプが点灯されて、メイン処理が終了する。
【0051】
なお、表示器118としては、例えば図26に示すものが使用できる。図26において、200は、検査結果が合格である場合に点灯されるOKランプを示す。また、202は、検査不合格の場合に点灯されるNGランプを示す。検査結果が不合格である場合には、その内容を示す以下のランプ群が点灯される。即ち、クランクプーリ進みランプ204,クランクプーリ遅れランプ206,左側バンクカムプーリ進みランプ208,左側バンクカムプーリ遅れランプ210,右側バンクカムプーリ進みランプ212,右側バンクカムプーリ遅れランプ214,左側バンクトリブンギヤ進みランプ216,左側バンクドリブンギヤ遅れランプ218,右側バンクトリブンギヤ進みランプ220,右側バンクドリブンギヤ遅れランプ222、さらに、各ピストン番号毎に、吸気バルブクリアランス小ランプ224,吸気バルブクリアランス大ランプ226,排気バルブクリアランス小ランプ228,排気バルブクリアランス大ランプ230,コンプレッションリング欠落ランプ232の各ランプが、それぞれ独立に点灯可能なのである。また、後述するように、検査結果が不明確である場合には、その不明確な箇所のランプを点滅させてもよい。組立不良箇所を示すこれらのランプ群を組立不良箇所表示ランプ群と称する。
【0052】
図27は、図25のS118に示した不良箇所推定処理の内容の一例を示すフローチャートである。なお、本実施形態における不良箇所推定処理は、組立不良が起こっているとしても1つだけであるとの仮定に基づいて構成されている。一般論としては、1台のエンジンに関して複数の組立不良が同時に発生し得るが、実際には非常に稀なことである。したがって、ほとんどの場合に本不良箇所推定ルーチンの実行により組立不良個所を特定し得る。また、仮に複数の組立不良が同時に生じ、その結果、本不良箇所推定処理の判定結果に誤りが生じたとしても、組立不良のエンジンが正常に組み立てられたエンジンと判定されてしまうわけではなく、その誤りは許容し得る。
【0053】
本不良箇所推定ルーチンにおいてはまず、S200において、上述の各組立不良の有無を示すフラグに0x00がセット(ゼロクリア)される。これらのフラグを不良箇所フラグと総称する。本実施形態における不良箇所フラグは、図28に示すように定められた8つの1バイトデータからなるものであり、これらの値がすべて0x00であれば、組立不良がないことを示す。flagdrvnおよびflagcam は、下位4ビットが左右のバンクのドリブンギヤ進み/遅れおよびカムプーリ進み/遅れが生じているか否かを示す不良箇所フラグである。不良箇所フラグflagcrnkは、下位2ビットでクランクプーリ進み/遅れの有無を示す。また、flagins ,flaginl ,flagexs ,flagexl ,flagringは、吸気バルブクリアランス小,吸気バルブクリアランス大,排気バルブクリアランス小,排気バルブクリアランス大,コンプレッションリング欠落の各組立不良の有無を、各気筒にそれぞれ対応する下位6ビットの状態によって示す不良箇所フラグである。なお、各不良箇所フラグの最上位ビットは、エラー可能性表示ビットであり、それぞれの組立不良が生じている可能性があるが、確実に生じているとはいえない場合に”1”とされるビットである。
【0054】
前記S200に続いて、S202〜S214において、不良箇所フラグflagcrnkの値をセットするクランクプーリ検査(S202)、flagcam およびflagdrvnの値をセットするカムプーリおよびドリブンギヤ検査1,2(S206,S210)、flagins ,flaginl ,flagexs ,flagexl およびflagringの各値をセットするバルブクリアランスおよびコンプレッションリング欠落検査(S214)の各処理がそれぞれ実行される。以下、それらの内容を説明する。これらの検査は、S204,S208およびS212の各判定処理によって、排他的に実行されるようになっている。つまり、上記各検査処理で組立不良箇所が1つでも見つかれば、その時点で不良箇所推定処理が終了するのである。このことが、上述の組立不良が1箇所のみであるとの仮定に対応しているのである。
【0055】
まず、クランクプーリ検査について説明する。
図29は、サブルーチンであるクランクプーリ検査ルーチンの内容を示すフローチャートである。まず、S300において、全気筒の排気側圧力極大値差α〔i〕がすべて3以上であるか否かが判定され、結果がYESであればS302において、不良箇所フラグflagcrnkに、クランクプーリ1歯進みを示す0x01がセットされてクランクプーリ検査が終了する。S300の判定結果がNOであれば、S304において、全気筒の排気側圧力極大値差α〔i〕が−3以下であるか否かが判定され、YESであればS306で、不良箇所フラグflagcrnkに、クランクプーリ1歯遅れを示す0x02がセットされて、また、NOであれば、直接クランクプーリ検査処理が終了する。S300およびS304において、全気筒の排気側圧力極大値差α〔i〕が、3または−3と比較されるのは、図25のS106において説明したことと同じ理由による。ここでは、排気側最大圧力差α〔i〕の絶対値だけでなく、符号も利用してクランクプーリ進み/遅れの検査が行われるのである。S304の判定結果がNOである場合は、クランクプーリが正常組立状態であることとなり、不良箇所フラグflagcrnkは、図27のS200でクリアされた状態のまま(0x00)である。したがって、この場合のみ、S204の判定結果がYESになり、S206以降の処理が実行される。なお、上述のS300およびS304の判定において、排気側圧力極大値到達角差Γ等、特定の圧力変化状態の発生時期の変化の検出結果が参酌されるようにすることができる。
【0056】
図30は、図27に示した不良箇所推定処理のS206におけるカムプーリおよびドリブンギヤ検査1の内容を示すフローチャートである。この処理はカムプーリとドリブンギヤとの1歯進みの有無を検査するものである。まず、S400において、左側バンクの全ての気筒の排気側圧力極大値差αが−3以下であるか否かが判定され、結果がYESであれば、S402において排気側圧力極大値到達角差Γが−16.5以下であるか否かが判定される。その結果がYESであれば、S404で不良箇所フラグflagdrvnに左側バンクのドリブンギヤ1歯進みを示す0x01がセットされ、NOであれば、S406で不良箇所フラグflagcam に左側バンクのカムプーリ1歯進みを示す0x01がセットされた後に、カムプーリおよびドリブンギヤ検査1が終了する。なお、S400およびS408において、排気側最大圧力差α〔i〕が3または−3と比較される理由は、図29のS300およびS304で説明したことと同様である。ただし、ここでは、クランクプーリではなく、カムプーリおよびドリブンギヤの検査に利用されているのである。したがって、排気側最大圧力差α〔i〕は、左右の各バンクごとに、それぞれのバンクが含むすべての気筒に対して取得される。また、S402は、カムプーリとドリブンギヤとのどちらが1歯進んでいるかを判定する処理であり、図24に示した排気側圧力極大値到達角差Γの2つ値(つまり、−15および−18)の中間の値がしきい値とされて判定が行われているのである。他の判定処理においても同様に、判定のしきい値となる値は、判定に使用される排気側圧力極大値到達角差Γ等の値を、そのしきい値を用いて分類することにより、不良箇所の推定ができるように調整されている。
【0057】
S400の判定結果がNOであれば、S408〜S414において、右側バンクについて、上記S400〜S406と同様の処理が実行される。ただし、S412においては不良箇所フラグflagdrvnに右側バンクのドリブンギヤ1歯進みを示す0x08がセットされ、S414では不良箇所フラグflagcam に右側バンクのカムプーリ1歯進みを示す0x01がセットされる。また、S408の判定結果がNOであれば、カムプーリおよびドリブンギヤが、少なくとも1歯進みの状態でないと判定されて、直接カムプーリおよびドリブンギヤ検査1が終了する。この場合には、S208の判定結果がYESとなり、S210以降の処理が実行される。
【0058】
図31は、図27に示した不良箇所推定処理のS210におけるカムプーリおよびドリブンギヤ検査2の内容を示すフローチャートである。この処理は、カムプーリとドリブンギヤとの1歯遅れの有無を検査するものである。まず、S500において、左側バンクの全ての気筒の排気側圧力極大値差αが3以上であるか否かが判定され、結果がYESであれば、S502において排気側圧力極大値到達角差Γが16.5以上であるか否かが判定される。その結果がYESであれば、S504で不良箇所フラグflagdrvnに左側バンクのドリブンギヤ1歯遅れを示す0x02がセットされ、NOであれば、S506で不良箇所フラグflagcam に左側バンクのカムプーリ1歯遅れを示す0x02がセットされた後に、カムプーリおよびドリブンギヤ検査2が終了する。なお、S502は、カムプーリとドリブンギヤとのどちらが1歯進んでいるかを判定する処理である。
【0059】
S500の判定結果がNOであれば、S508〜S514において、右側バンクについて、上記S500〜S506と同様の処理が実行される。ただし、S512においては不良箇所フラグflagdrvnに右側バンクのドリブンギヤ1歯遅れを示す0x10がセットされ、S514では不良箇所フラグflagcam に右側バンクのカムプーリ1歯進みを示す0x08がセットされる。また、S508の判定結果がNOであれば、カムプーリおよびドリブンギヤが正常組立状態であるとされて、直接カムプーリおよびドリブンギヤ検査2が終了する。この場合には、S212の判定結果がYESとなり、S214の処理が実行される。なお、S500およびS508において排気側最大圧力差α〔i〕が比較される値は、図30におけるそれと値は異なるが同様の理由によって決定されている。具体的には、図30に示した処理は、排気側最大圧力差αが3以上であるか否かによって処理を変更するのに対して、図31に示した処理では、排気側最大圧力差α〔i〕が−3以下であるか否かによって処理を変更する。いずれにしても、排気側最大圧力差α〔i〕の絶対値が3以上(または未満)であるか否かによって、組立不良が発生しているか否かを判定することは、上述の図25のS106等と同様なのである。
【0060】
なお、図30および図31に示したフローチャートにおいては、カムプーリとドリブンギヤとのどちらが1歯進み/遅れであるかが、排気側圧力極大値到達角差Γの値に基づいて判定されていたが、吸気側圧力極大値到達角差Λまたは吸気側圧力増大開始角差Ψに基づいて行ってもよい。また、それらを複数用いて行えば一層信頼性の高い検査が行える。また、排気側圧力不変化状態移行角差Σに基づいて行うこともできるが、その場合には、S402,S410,S502およびS510の各判定に用いられるしきい値を、例えばそれぞれ、−12,−12,8および8に変更し、かつ、不等号を逆にする必要がある(つまり、“≦”を“≧”に、“≧”を“≦”に変更する)。
ドリブンギヤの組立不良発生の可能性がない場合には、上述の各フローチャートにおいて、ドリブンギヤに関する処理を省略することができる。さらにその場合には、カムプーリの検査を、排気側圧力減少開始角差Φの値のみに基づいて行ってもよい。例えば、図30のフローチャートで示した処理の代わりに、各バンクに含まれる気筒の排気側圧力減少開始角差Φが全て−8未満である場合に、そのバンクのカムプーリが1歯進みの状態であることを示す値を不良箇所フラグflagcam にセットし、−8以上の場合には直接終了する処理を実行させ、かつ、図31の処理の代わりに、各バンクに含まれる気筒の排気側圧力減少開始角差Φが全て8より大きい場合に、そのバンクのカムプーリが1歯遅れの状態であることを示す値を不良箇所フラグflagcam にセットし、全て8以下である場合には直接終了する処理を実行させるようにすることができる。
【0061】
図32は、図27のS214におけるバルブクリアランス不良およびコンプレッションリング欠落検査の内容を示すフローチャートである。まず、S600において、変数bufに0x01がセットされ、S602で変数iがピストン#1に相当するゼロに初期化される。なお、変数iは、その値に1を加えた値がピストン番号を示す変数である。続いて、S604において、排気側圧力極大値差α〔i〕が3以上であるか否かが判定され、結果がYESであれば、S606において排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕が2以上であるか否かが判定される。排気側最大圧力差α〔i〕が3以上である場合に、何らかの組立不良が存在すると判定することは、上述の処理と同様である。また、排気側最大圧力角差Γ〔i〕が2以上であるか否かが判定されるのは、この場合、図24から明らかなように、排気側最大圧力差αが3以上である場合は、排気側最大圧力角差Γが5.4(吸気バルブクリアランス大)または0(排気バルブクリアランス大)となる。したがって、これらのほぼ中間の値である2と排気側最大圧力角差Γ〔i〕との比較により、吸気バルブクリアランス大と排気バルブクリアランス大との状態を区別するのである。その結果がYESであれば、S608で不良箇所フラグflaginl と変数bufの値との論理和が改めて不良箇所フラグflaginl の値としてセットされる。変数bufは、後述の処理により、各不良箇所フラグの、該当するピストン番号で示される気筒に対応するビットを、変数bufとの論理和をとることによって1にすることができるように調整されるので、組立不良が生じている気筒を特定できることとなる。S606の判定結果がNOであれば、S610で不良箇所フラグflagexl と変数bufとの論理和が改めて不良箇所フラグflagexl にセットされる。
【0062】
S608またはS610の処理に続いて、S612において、変数iがインクリメントされ、S614で変数iの値が6であるか否かが判定される。結果がYESであれば、バルブクリアランスおよびコンプレッションリング欠落検査が終了し、NOであれば、S616で変数bufが1ビット左シフトされて、S612でインクリメントされた変数iの値と、変数bufの1であるビット番号(ゼロ〜5のいずれか)とが一致させられた後に、S604からの処理が繰り返される。S616の処理によって、上述のようにこの変数bufの内容との論理和をとることにより、各不良箇所フラグの該当するビットに1がセットされ、組立不良が生じている場合に、その気筒を特定することができるのである。
【0063】
上述のS604の判定結果がNOであれば、S618において排気側圧力極大値差α〔i〕が−3以下であるか否かが判定される。NOであればS612以降の処理が実行され、YES(S604の判定結果が真となる場合とは排気側最大圧力差αの値が異なるが、何らかの組立不良がある場合は、結果はYESとなる)であればS620において、排気側圧力不変化値差β〔i〕が−5以上であるか否かが判定される。排気側一定圧力差β〔i〕が−5と比較されるのは、図24より明らかなように、排気側最大圧力差αが−3以下である場合において、排気側一定圧力差βが取り得る値は、−16(吸気バルブクリアランス小),−10(排気バルブクリアランス小)または−1(コンプレッションリング欠落)のいずれかであり、ここでは、コンプレッションリング欠落が生じているか否かを判定するため、−1と−10とのほぼ中間の値をしきい値としたためである。その結果がYESであれば、S622で不良箇所フラグflagringと変数bufとの値の論理和が不良箇所フラグflagringにセットされた後に、S612以降の処理が実行される。S620の判定結果がNOであれば、S624において排気側圧力極大値差α〔i〕の値が−30以下であるか否かが判定され、YESであれば、S626で不良箇所フラグflagins と変数bufとの値の論理和が不良箇所フラグflagins に、また、NOであれば、S628で不良箇所フラグflagexs と変数bufとの値の論理和が不良箇所フラグflagexs にセットされた後に、S612以降の処理が実行される。排気側最大圧力差α〔i〕が−30と比較されるのは、図24より明らかなように、S620の判定結果がNOである場合において、排気側最大圧力差αが取り得る値は、−47(吸気バルブクリアランス小)または−8(排気バルブクリアランス小)であり、これらのほぼ中間の値がしきい値とされているためである。なお、コンプレッションリング欠落の可能性がない場合は特にそうであるが、S624において排気側圧力極大値差αの代わりに排気側圧力不変化値差βに基づいて検査を行ってもよい。ただし、その場合には、S624のしきい値を、−30から、例えば−16と−10との中間値である−13に変更する必要がある。
【0064】
吸気バルブのバルブクリアランスが正常であるか否かを判定するだけでよい場合は、排気側圧力極大値到達角差Γのみに基づいて、例えば、Γ>2(5.4と0とのほぼ中間の値である)であるなら吸気バルブのバルブクリアランスが大きく、Γ<−3(−6.4と0とのほぼ中間の値である)であればバルブクリアランスが小さいと判定することができる。この場合には、排気側圧力極大値到達角差Γを、吸気側圧力極大値到達角差Λまたは吸気側圧力増大開始角差Ψと置き換えてもよい。バルブクリアランスの変化が連続的なものである場合には、排気側圧力極大値差αや排気側圧力極大値到達角差Γの値も連続的なものとなるが、バルブクリアランスの変化が段階的なものである場合には、排気側圧力極大値差αや排気側圧力極大値到達角差Γの変化量も段階的なものとなる。したがって、検査対象のエンジンがいずれに属するかに応じて異常判定の基準を変えることが望ましい。
【0065】
次に、本発明の別の実施形態を説明する。本実施形態は、上述の実施形態における図25に示したS118の不良箇所推定処理の内容を変更したものとして実施されるものである。なお、図4に示したエンジン検査装置の構成は、本実施形態においてもそのまま使用される。
上述の実施形態の不良箇所推定処理が、組立不良箇所は1つだけであるとの仮定に基づいたものであるのに対して、本実施形態の不良箇所推定処理は、複数種類の組立不良が同時に発生している場合に、それら複数種類の組立不良の少なくとも2つを検出し得る形態である。図33は、その内容の一例を示すフローチャートである。図33において、まず、S700で、図27に示したS200と同様の処理が行われた後に、S702においてサブルーチンである検査1が実行され、S704およびS706で、それぞれサブルーチンである検査2および検査3が実行され、さらに、S708において図25に示したS120と同様の不良個所表示処理が実行されて、不良箇所推定処理が終了する。以下、検査1,検査2および検査3の各サブルーチンの内容について説明する。
【0066】
図34は検査1の内容を示すフローチャートである。まず、S800において変数iに初期値ゼロ(ピストン#1に相当する)がセットされ、S802で、左右の各バンクに含まれる少なくとも1つの気筒に関する排気側圧力減少開始角差Φ〔i〕の値が以下に示す(1) 〜(11)のいずれの範囲に属するかが判定され、その結果に基づく処理が行われる。
範囲(1): −42≦Φ〔i〕<−32
範囲(2): −32≦Φ〔i〕<−28
範囲(3): −27≦Φ〔i〕<−17
範囲(4): −17≦Φ〔i〕<−13
範囲(5): −12≦Φ〔i〕< −2
範囲(6): −2≦Φ〔i〕< 2
範囲(7): 3≦Φ〔i〕< 13
範囲(8): 13≦Φ〔i〕< 17
範囲(9): 18≦Φ〔i〕< 28
範囲(10): 28≦Φ〔i〕< 32
範囲(11): 範囲(1) 〜範囲(10)以外の範囲
【0067】
上記範囲は、図24において排気側圧力減少開始角差Φに変化が生じるのは、クランクプーリおよびカムプーリの組立不良と、排気バルブクリアランス小状態とが発生した場合のみであることに着目して区分されたものである。クランクプーリの1歯進み,正常,1歯遅れに応じて排気側圧力減少開始角差Φは15,0,−15と離散的に変化する。また、カムプーリの1歯進み,正常,1歯遅れに応じて排気側圧力減少開始角差Φは−15,0,15と離散的に変化する。また、排気バルブクリアランスが正常とされる場合でも排気側圧力減少開始角差Φは−2以上2未満の範囲でばらつく可能性があり(換言すれば、±2の範囲に入っているか否かによって、排気バルブクリアランスが正常であるか否かを判定している)、排気バルブクリアランス小状態においても排気側圧力減少開始角差Φが正常な場合より−10を越えて小さくなることはない。以上のことを考慮して、排気側圧力減少開始角差Φの全領域が図40に示すように、−30−(10+2),−30±2,−15−(10+2),−15±2,0−(10+2),0±2,15−(10+2),15±2,30−(10+2),30±2の各値を境界値とする複数の範囲に区分されるのである。そして、上記範囲(1) 〜(11)は、それぞれ、クランクプーリおよび着目している気筒を含むカムプーリの組立状態と、排気バルブクリアランスの状態との以下の状態に対応する。
範囲(1): クランクプーリ1歯遅れ、かつ、
カムプーリ1歯進み、かつ、
排気バルブクリアランス小
範囲(2): クランクプーリ1歯遅れ、かつ、
カムプーリ1歯進み、かつ、
排気バルブクリアランス正常
範囲(3): (クランクプーリ1歯遅れ、かつ、
カムプーリ正常、かつ、
排気バルブクリアランス小)、または、
(クランクプーリ正常、かつ、
カムプーリ1歯進み、かつ、
排気バルブクリアランス小)
範囲(4): (クランクプーリ1歯遅れ、かつ、
カムプーリ正常、かつ、
排気バルブクリアランス正常)、または、
(クランクプーリ正常、かつ、
カムプーリ1歯進み、かつ、
排気バルブクリアランス正常)
範囲(5): (クランクプーリ正常、かつ、
カムプーリ正常、かつ、
排気バルブクリアランス小)、または、
(クランクプーリ進み、かつ、
カムプーリ進み、かつ、
排気バルブクリアランス小)、または、
(クランクプーリ遅れ、かつ、
カムプーリ遅れ、かつ、
排気バルブクリアランス小)、または、
範囲(6): (クランクプーリ正常、かつ、
カムプーリ正常、かつ、
排気バルブクリアランス正常)、または、
(クランクプーリ進み、かつ、
カムプーリ進み、かつ、
排気バルブクリアランス正常)、または、
(クランクプーリ遅れ、かつ、
カムプーリ遅れ、かつ、
排気バルブクリアランス正常)
範囲(7): (クランクプーリ1歯進み、かつ、
カムプーリ正常、かつ、
排気バルブクリアランス小)、または、
(クランクプーリ正常、かつ、
カムプーリ1歯遅れ、かつ、
排気バルブクリアランス小)
範囲(8): (クランクプーリ1歯進み、かつ、
カムプーリ正常、かつ、
排気バルブクリアランス正常)、または、
(クランクプーリ正常、かつ、
カムプーリ1歯遅れ、かつ、
排気バルブクリアランス正常)
範囲(9): クランクプーリ1歯進み、かつ、
カムプーリ1歯遅れ、かつ、
排気バルブクリアランス小
範囲(10): クランクプーリ1歯進み、かつ、
カムプーリ1歯遅れ、かつ、
排気バルブクリアランス正常
範囲(11): エラー
【0068】
これらの範囲は、クランクプーリと一方のカムプーリとの組立状態による排気側減圧開始角度差Φへの影響に、さらに、排気バルブクリアランスの組立状態による排気側減圧開始角度差Φへの影響を重ね合わせることによって得られる。排気バルブクリアランスが正常であるか小さい状態であるかは、クランクプーリおよびカムプーリによる影響とは独立に排気側減圧開始角度差Φに影響することが、図40よりわかる。
クランクプーリの取り得る組立状態は、正常,進み,遅れの3状態であり、カムプーリの組立状態も同様であるから、組み合わせとしては9状態が存在し得、さらに、排気バルブクリアランスの組立状態(正常であるかまたは小さいか)を考慮すれば、組み合わせとしては18状態だけ存在し得る。しかし、クランクプーリとカムプーリとの状態の異なる組み合わせのうち、排気側減圧開始角度差Φへの影響が同じものがあるので、上記10個(範囲(11)は除く)の範囲に限られることとなる。つまり、排気側減圧開始角度差Φのみによる検査では、クランクプーリとカムプーリの組立状態を特定できない場合があるのである。具体的には、上記範囲(3) ,(4) ,(7) および(8) では、それぞれ2つの(クランクプーリおよびカムプーリの)組立状態のうちのどちらであるかを特定できない。また、範囲(5) および(6) では、それぞれ3つの組立状態のうち、いずれであるかを特定できない。
【0069】
ただし、本実施形態の被検査エンジン90のように、左右2つのバンクを有するエンジンの場合は、上述の組立状態の組み合わせに、左右のバンクの組立状態を独立に取得することができる。これら2つの情報を利用すれば、2つのバンクを有しない場合に特定できる状態が上述のように18状態のうち4状態(範囲(1) ,(2) ,(9) および(10)に相当する状態)であったのに対して、以下に述べるように54状態のうち24状態を特定できるようになる。
クランクプーリと左右のバンクのカムプーリとの状態の組合せ(33 =27組存在する)の各々に対して、左右のバンクに含まれる気筒の排気側減圧開始角度差Φへの影響をそれぞれ取得することができることとなり、それら2つの排気側減圧開始角度差Φの値の組のうち、他の組の値と異なる値となる組の数が、12組存在するのである。つまり、27状態のうち、12状態を特定できることとなる。以上は、クランクプーリおよびカムプーリの組立状態のみを考慮したものであるが、さらに、これらの組立状態とは独立に特定し得る排気バルブクリアランスの組立状態(正常であるかまたは小さいかの2状態)による排気側減圧開始角度差Φへの影響を考慮すれば、54状態(上記27状態の2倍)のうち24状態(上記12状態の2倍)を特定できることになるのである。
【0070】
具体的には、クランクプーリと左右のバンクのカムプーリの組立状態の組のみを考慮すれば、排気側減圧開始角度差Φに対する影響は、クランクプーリの組立状態が正常,1歯進み,1歯遅れである場合は、それぞれ0,15,−15であり、各カムプーリの組立状態が正常,1歯進み,1歯遅れである場合は、それぞれ0,−15,15である。前者と後者との値を加えて得られた、両バンクの値の組は、(0,0),(0,−15),(0,−30)等、(0または±15または±30,0または±15または±30)の25組のうち、それぞれのバンクに対応する値の差の大きさが30以下となる20組が実際に発生し得るクランクプーリおよび両カムプーリの組立状態の組に対応する。つまり、上記27状態のそれぞれが、20組の排気側減圧開始角度差Φの値の組のいずれかに対応するのである。なお、これらの組の各要素は、第1要素が左側バンク,第2要素が右側バンクの排気側減圧開始角度差Φである。そして、それら20組のうち、他の組の値と異なる値となり、対応する組立状態を特定し得るのは、(0,−30),(0,30),(−15,−30),(−15,15),(−30,0),(−30,−15),(−30,−30),(15,−15),(15,30),(30,0),(30,15),(30,30)の12組なのである。例えば、(0,−30)は、クランクプーリ1歯遅れ、かつ、左側バンクがカムプーリ1歯遅れ、かつ、右側バンクがカムプーリ1歯進みである場合にのみ生起する。
【0071】
しかし、(0,−15),(0,15),(−15,0),(−15,−15),(15,0),(15,15)の6組は、それぞれ2つの組立状態に対応する。例えば、(0,−15)は、( イ )クランクプーリ正常、かつ、左側バンクがカムプーリ正常、かつ、右側バンクがカムプーリ1歯進みである場合と、( ロ )クランクプーリ1歯遅れ、かつ、左側バンクがカムプーリ1歯遅れ、かつ、右側バンクがカムプーリ正常である場合とのいずれかで生起する。さらに(0,0)は、3つの組立状態(後述)に対応する。このように、上記27状態のうち、12状態を特定できる。ただし、明確に特定できない15状態についても、少なくとも2または3の組立状態のうち、いずれかであるとの結論が得られるのである。このような情報は、実際のエンジン検査とそれに続く不良個所の修正において、十分有用な情報なのである。
排気バルブクリアランスの組立状態の影響は、クランクプーリ1歯進み/遅れ等とは独立に特定できるので、結局、54状態のうち、24状態が特定できることとなる。
【0072】
現実のエンジン検査においては、上記値の組のうち、(0,0)が最も多く出現する。これは、クランクプーリとカムプーリとが正常組立状態であることに対応する値の組であるからである。しかし、(0,0)は、さらに、クランクプーリ1歯進み、かつ、左右のバンク共にカムプーリ1歯進みである場合(つまり、(15+(−15),15+(−15))=(0,0)となる)と、クランクプーリ1歯遅れ、かつ、左右のバンク共にカムプーリ1歯遅れである場合((−15+15,−15+15)=(0,0))との2つの組立状態である場合にも得られる。つまり、排気側減圧開始角度差Φのみに基づく検査では、正常組立状態であることと、組立不良状態であることとを区別できない場合があるかに見える。しかし、具体的に考察してみると、クランクプーリ1歯進み、かつ、左右のバンク共にカムプーリ1歯進みである状態と、クランクプーリ1歯遅れ、かつ、左右のバンク共にカムプーリ1歯遅れである状態とは、クランクプーリおよびカムプーリが正常組立状態のエンジンにおいて、タイミングベルトのみが1歯ずれているとしても同じであって、エンジンの作動には何ら悪影響を及ぼさない。
【0073】
(0,0)が得られる組立状態をすべて正常組立状態としてよいか否かの判定は、その後エンジンの部分的な解体・組立が実施される際の検査体制に依存すると考えられる。例えば、クランクプーリ1歯進み、かつ、左右のバンク共にカムプーリ1歯進みの状態であったエンジンの、どちらか1個のカムプーリのみを交換するような場合には、その交換されたカムプーリのみ正常組立状態とされて、エンジン全体として、組立不良の状態となり得る。したがって、(0,0)が得られる組立状態をすべて正常組立状態としてはよくないとも考えられる。しかし、エンジンの部分的な解体・組立が実施される場合に、本発明のエンジン検査が再び行われる,あるいは、少なくとも、解体・組立が行われた個所およびその個所と密接に関係がある個所に関する検査が実施されるような運用を実施すれば、このような組立不良を未然に防ぐことは可能なのである。したがって、本実施形態においては、(0,0)が得られた場合には、クランクプーリおよびカムプーリの組立状態は、正常であると見なすこととする。
【0074】
S802においては、排気側圧力減少開始角差Φ〔i〕の値が属する範囲が範囲(6) である場合にはクランクプーリおよびカムプーリの組立状態,排気バルブクリアランス共に正常であり、他の判定が行われることなくS802の処理が終了する。それに対して、範囲(1) である場合は、不良箇所フラグflagcrnkにクランクプーリ1歯遅れであることを示す0x02が、不良箇所フラグflagcam にカムプーリ1歯進みであることを示す値(左側バンクである場合は現在の値と0x01との論理和が、右側バンクである場合は現在の値と0x04との論理和がセットされる)が、さらに、不良個所フラグflagexs の変数iに対応するビットが1とされる。範囲(2) である場合は、範囲(1) の場合に行われた不良個所フラグflagexs に関する変更が省略される。以下、同様に、範囲(3) 〜(10)のいずれであるかに対応して、該当する不良箇所フラグのビットに値がセットされる。なお、範囲(11)に属する場合は、図28に示した不良箇所フラグflagcrnk,flagcam およびflagexs の最上位ビットが1とされて、エラー発生の可能性があることが示される。この最上位ビットが1であることに基づいて、エンジン検査装置自体の調整等の処理を、検査作業者に促す処理を行うことができる。本実施形態においては、範囲(11)に属する場合は、以降に続く処理を中止し、エンジン組立状態検査をこれ以上行わないものとする。上述の処理が完了すると、S804において、変数iがインクリメントされ、S806で変数iの値が6であるか否かが判定される。結果がYESであれば、検査1が終了し、NOであれば、S802からの処理が繰り返される。以上に説明した検査1の処理においては、他の不良箇所の有無とは無関係に、少なくとも排気バルブのバルブクリアランスが小さいか否かが明確に検査でき、さらに、クランクプーリおよびカムプーリの組立状態を特定できる場合がある。少なくとも、これらの組立状態が、エンジンの作動に悪影響を及ぼさない状態であるか否かが明確に検査できるのである。
【0075】
図35は、図33に示したS704においてコールされるサブルーチンである検査2の処理内容を示すフローチャートである。まず、S900において、図34に内容を示した検査1の結果に基づく値が、変数Δodd および変数Δevenにセットされる。具体的には、左側バンクに含まれる気筒の排気側減圧開始角度差Φの値が、上述の排気側減圧開始角度差Φに関する範囲(1) または(2) に含まれる場合は、Δodd に−30が、範囲(3) または(4) に含まれる場合は、Δodd に−15が、範囲(5) または(6) に含まれる場合は、Δodd に0が、範囲(7) または(8) に含まれる場合は、Δodd に15が、そして、範囲(9) または(10)に含まれる場合は、Δodd に30がそれぞれセットされる。右側バンクについては、変数Δevenに対して同様の処理が行われる。続くS902で変数iがゼロに初期化された後に、S904において、変数Δodd および変数Δevenのうち、変数iで示される気筒が属するバンクの値が変数Δにセットされた上で、排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕が、以下に示す(1) 〜(12)の範囲のいずれに属しているかが判定される。
範囲(1): −30≦Γ〔i〕−Δ<−20
範囲(2): −20≦Γ〔i〕−Δ<−16
範囲(3): −16≦Γ〔i〕−Δ<−12
範囲(4): −12≦Γ〔i〕−Δ<−6
範囲(5): −6≦Γ〔i〕−Δ<−2
範囲(6): −2≦Γ〔i〕−Δ<2
範囲(7): 2≦Γ〔i〕−Δ<6
範囲(8): 6≦Γ〔i〕−Δ<12
範囲(9): 12≦Γ〔i〕−Δ<16
範囲(10): 16≦Γ〔i〕−Δ<20
範囲(11): 20≦Γ〔i〕−Δ<30
範囲(12): 範囲(1) 〜範囲(11)以外の範囲
【0076】
上記範囲は、図24において排気側圧力極大値到達角差Γに影響を与えるのは、前記クランクプーリおよびカムプーリの組立不良の他にはドリブンギヤの組立不良と吸気バルブクリアランス大/小の状態とのみであることに着目して、排気側圧力極大値到達角差Γから変数Δを差し引いた値の全領域が区分されたものである。排気側圧力極大値到達角差Γの値は、クランクプーリおよびカムプーリの組立不良の影響とドリブンギヤの組立不良の影響と吸気バルブクリアランス大/小の影響とを加算した値となるため、排気側圧力極大値到達角差Γからクランクプーリおよびカムプーリの組立不良の影響を表す変数Δを減じた値は、クランクプーリおよびカムプーリの組立不良の影響を受けない値となる。したがって、そのクランクプーリおよびカムプーリの組立不良の影響を受けない値(Γ−Δ)が、ドリブンギヤの組立不良と吸気バルブクリアランス大/小との発生状況に応じていかなる範囲の値を取るかを検討すれば、上記範囲が得られる。ドリブンギヤの1歯進み,正常,1歯遅れに応じて排気側圧力減少開始角差Φは−18,0,18と離散的に変化する。また、吸気バルブクリアランスが正常とされる場合でも排気側圧力極大値到達角差Γは−2以上2未満の範囲でばらつく可能性があり、吸気バルブクリアランス大/小状態においても排気側圧力極大値到達角差Γが正常な場合より±10を越えて変化することはない。以上のことを考慮して、排気側圧力極大値到達角差Γから変数Δを差し引いた値の領域が図41に示すように、−18±(10+2),−18±2,0±(10+2),0±2,18±(10+2),18±2等の値を境界値とする複数の範囲に区分されるのである。
【0077】
上記範囲(1) 〜範囲(12)は、ドリブンギヤと吸気バルブのバルブクリアランスとが、それぞれ以下の状態にあることを示す。
範囲(1): ドリブンギヤ1歯進み、かつ、
吸気バルブクリアランス小
範囲(2): ドリブンギヤ1歯進み、かつ、
吸気バルブクリアランス正常
範囲(3): ドリブンギヤ1歯進み、かつ、
吸気バルブクリアランス大
範囲(4): 不定
範囲(5): ドリブンギヤ正常、かつ、
吸気バルブクリアランス小
範囲(6): 共に正常組立状態
範囲(7): ドリブンギヤ正常、かつ、
吸気バルブクリアランス大
範囲(8): 不定
範囲(9): ドリブンギヤ1歯遅れ、かつ、
吸気バルブクリアランス小
範囲(10): ドリブンギヤ1歯進み、かつ、
吸気バルブクリアランス正常
範囲(11): ドリブンギヤ1歯遅れ、かつ、
吸気バルブクリアランス大
範囲(12): エラー
【0078】
排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(6) に属する場合は何らの処理も行われることなくS912が実行される。排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(1) 〜(3),範囲(5) ,(7) および範囲(9) 〜(12)のいずれかに属する場合はS906の処理が行われる。例えば、範囲(1) に属する場合は、不良箇所フラグflagdrvnおよびflagins に、該当する気筒に関するドリブンギヤが1歯進みであり、吸気バルブクリアランスが小である状態を示す値がセットされる。具体的には、変数iが0である場合は、不良箇所フラグflagdrvnの現在の値と0x04との論理和が不良箇所フラグflagdrvnにセットされ、不良箇所フラグflagins の現在の値と0x01との論理和が不良箇所フラグflagins にセットされる。以下、同様に、該当する不良箇所フラグの対応するビットに、値がセットされる。なお、範囲(12)に属する場合は、本実施形態においては、排気側減圧開始角度差Φが範囲(11)(図40参照)に属する場合と同様に、以降の処理を中止するものとする。
【0079】
排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(4) に属する場合は、S908においてサブルーチンである検査2−1(後述)が実行され、範囲(8) に属する場合には、S910においてサブルーチンである検査2−2(後述)が実行される。S906,S908またはS910の処理が完了すると、S912において変数iがインクリメントされた後に、S914で変数iの値が6であるか否かが判定される。結果がYESであれば、S916において後述のサブルーチンである検査2−3が実行された後に検査2が終了し、NOであれば、S904からの処理が繰り返される。以上に説明した検査2の処理においては、他の不良箇所の有無とは無関係にドリブンギヤの組立状態と、吸気バルブのバルブクリアランスが正常であるか否かが、不明であることを示す範囲(12)に属する場合を除いて、独立に判定できることとなる。ただし、排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(8) に属する場合は、後述するように独立に判定できるとは限らない。
【0080】
図36は、図35のS908においてコールされるサブルーチンである検査2−1の内容を示すフローチャートである。この処理は、排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(4) に属する場合に、その原因が、ドリブンギヤ1歯進みで、かつ、吸気バルブクリアランス大であるためなのか、吸気バルブクリアランス小であるためなのかの判定が、排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕のみに基づいて行えないため、他の値を用いてこれらの判定を行う処理である。図36の例では、これが、排気側圧力減少開始角差Φ〔i〕と排気側圧力不変化状態移行角差Σ〔i〕との和の値から、変数Δ(上述のS904の説明参照)を2倍した値を減じた値の絶対値(単に、比較値と称する)に基づいて行われる。これは、図24に示した排気側圧力減少開始角差Φ〔i〕および排気側圧力不変化状態移行角差Σ〔i〕等の値から明らかなように、ドリブンギヤ1歯進みで、かつ、吸気バルブクリアランス大である場合に、上記値が8.4(=|−8.4+0|)であるのに対して、吸気バルブクリアランス小の場合には、ゼロ(=|0+0|となるためである。例えば、カムプーリ1歯進みが生じた場合は、Φ〔i〕+Σ〔i〕の値が−30(=−15−15)だけ小さくなり、カムプーリ1歯遅れが生じた場合には30=(15+15)だけ大きくなる。また、クランクプーリ1歯進みとカムプーリ1歯遅れとが生じた場合は、Φ〔i〕+Σ〔i〕の値が60(=30+30)だけ大きくなるのであるが、上記のように、排気側圧力減少開始角差Φ〔i〕と排気側圧力不変化状態移行角差Σ〔i〕との和の値から変数Δの2倍が減じられることにより、クランクプーリとカムプーリとの1歯進み/遅れの影響が除かれているため、それらには影響されないのである。
【0081】
S1000において、|Φ〔i〕+Σ〔i〕−2・Δ|がゼロと8.4とのほぼ中間の値である4未満であるか否かが判定され、結果がYESでれば、吸気バルブクリアランス小であるとしてS1002の処理が、NOであれば、ドリブンギヤ1歯進みかつ吸気バルブクリアランス大であるとしてS1004の処理が実行されて、検査2−1が終了する。S1002は、不良箇所フラグflagins の該当するビットに1をセットする処理であり、S1004は、不良箇所フラグflagdrvnおよびflaginl の該当するビットに1をセットする処理である。
【0082】
図37は、図35のS910においてコールされるサブルーチンである検査2−2の内容を示すフローチャートである。この処理は、排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(8) に属する場合に、その原因が、ドリブンギヤ1歯遅れで、かつ、吸気バルブクリアランス小であるためなのか、吸気バルブクリアランス大であるためなのかの判定が、排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕のみに基づいて行えないため、他の情報を用いてこれらの判定を行う後述の検査2−3の前処理として行われる処理である。具体的には、S1100およびS1102において、それぞれ不良箇所フラグflaginl およびflagins の該当するビットに1がセットされる。これらの不良箇所フラグの同一気筒に対応するビットが共に1となることはあり得ないが、このことをもって排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(8) に属することを示すのである。このことは、図38に示す後述の処理において利用される。
【0083】
図38は、図35のS916においてコールされるサブルーチンである検査2−3の内容を示すフローチャートである。この処理は、排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(8) に属する気筒が存在する場合に、その気筒の組立状態が、吸気バルブクリアランス小、かつ、ドリブンギヤ1歯遅れの状態であるのか、吸気バルブクリアランス大の状態であるのかを、その気筒が含まれるバンクの他の気筒に関する検査結果に基づいて判定する処理である。まず、S1200において変数iがゼロとされた後に、S1202において、不良箇所フラグflaginl およびflagins の変数iが示す気筒に対応するビットが共に1であるか否かが判定される。結果がYESであれば、その気筒の排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(8) に属することとなる。その場合には、S1204において、変数iが示す気筒が含まれるバンクが、ドリブンギヤ1歯遅れであるか否かが判定される。結果がYESであれば、排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(8) に属する場合に、ドリブンギヤ1歯遅れ、かつ、吸気バルブクリアランス大の状態になり得ないため、変数iが示す気筒は、吸気バルブのバルブクリアランスが小の状態であると判定され、図37のS1100で仮に1とされていた不良箇所フラグflaginl のその気筒に対応するビットが、S1206においてゼロとされ(これによって、吸気バルブクリアランス小であることが実質的に確定する)、その後に、S1208の処理が実行される。一方、S1204の判定結果がNOであれば、直接S1208の処理が実行される。S1208において変数iがインクリメントされた後に、S1210で変数iが6であるか否かが判定され、YESであれば検査2−3が終了し、NOであればS1202からの処理が繰り返される。なお、この処理が終了した状態おいて、排気側圧力極大値到達角差Γ〔i〕の値が範囲(8) に属する気筒の組立状態が不定である場合がある。つまり、S1204の判定がNOとされる場合である。このような気筒が存在する場合は、不良箇所フラグflaginl およびflagins のその気筒に対応するビットが共に1のままとされ、このことを持って検査作業者に状況を報知できる。
【0084】
図39は、図33に示したS706においてコールされるサブルーチンである検査3の内容を示すフローチャートである。この処理は、検査1および検査2において行われた検査の結果がすべて正常組立状態を示す場合に、排気バルブのバルブクリアランスが大きくない気筒を見いだすことができるものである。ただし、検査1および検査2の検査の結果、ドリブンギヤ,吸気バルブクリアランスの少なくとも1つに組立不良が見いだされた場合には、それらの組立不良によって排気側一定圧力差βの値が影響される気筒に関する排気バルブのバルブクリアランスの状態は不明であるとされる。なお、検査2が終了した時点において、排気バルブクリアランス小状態であると判定された場合は、その気筒について排気バルブクリアランス大状態とはなり得ないため、図39に示す処理(後述のS1312における処理)はその気筒に関する処理を実質的に何も行わない。ドリブンギヤおよび吸気バルブクリアランスの少なくとも1つの組立不良による排気側一定圧力差βの値の変化の影響を受けていない気筒に対して、排気側圧力不変化値差β〔i〕の値に影響する可能性のある組立不良は、コンプレッションリング欠落と排気バルブクリアランス大とだけである。これらのうち、コンプレッションリング欠落の影響は小さい(図24参照)。したがって、排気側圧力不変化値差βの値が7以上となれば、その気筒は排気バルブクリアランス大の状態であり、そうでなければ、少なくとも排気バルブクリアランス大の状態ではないと判定できる。なお、S1304において排気側一定圧力差β〔i〕と比較される値(7)は、上述の他のしきい値と同様、あくまでも一例である。
【0085】
S1300において、変数iがゼロクリアされた後に、S1302において、変数iが示す気筒に対応するバンクのドリブンギヤおよびその気筒の吸気バルブクリアランスが正常組立状態であり、かつ、その気筒の排気バルブクリアランスが小さくない状態であるか否かが判定される。その結果がYESであれば、S1304において、排気側圧力不変化値差β〔i〕の値が7以上であるか否かが判定され、結果がYESであれば、その気筒の排気バルブクリアランスが大きいと判定されてS1306で不良箇所フラグflagexl の該当するビットに1がセットされた後にS1308の処理が実行される。S1304の判定結果がNOであれば、直接S1308が実行されるが、この場合には、その気筒の排気バルブクリアランスが正常組立状態であると判るのであり、検査3を実施する意義はここにある。S1308において、変数iがインクリメントされた後に、S1310で変数iの値が6であるか否かが判定され、YESであれば検査3が終了し、NOであれば、S1302からの処理が繰り返される。S1302の判定結果がNOであれば、変数iが示す気筒の排気バルブクリアランスの組立状態が不明であるとして、S1312において不良箇所フラグflagexl の該当するビットに1がセットされると共に最上位ビットが1とされた後に、S1308の処理が実行される。つまり、不良箇所フラグflagexl の1とされるビットに対応する気筒は、不良箇所フラグflagexl の最上位ビットが1である場合には、排気バルブクリアランスが大きいか否かが不明であることとなる。ただし、上述のように、検査対象の気筒が、排気バルブクリアランス小であるためにS1302の判定がNOとされた場合は、S1312の処理は実行されない。
【0086】
本実施形態におけるコンプレッションリングの欠落検査は、他の組立不良がない場合に、排気側最大圧力差αの値に基づいて各気筒毎に行われる。処理内容の図示は省略するが、具体的には、クランクプーリ,カムプーリおよびドリブンギヤの組立不良が発生しておらず、かつ、排気側一定圧力差βの絶対値が、例えば3未満である気筒の排気側最大圧力差αの値が、例えば−5以下である場合に、その気筒がコンプレッションリング欠落状態であると判定し、不良箇所フラグflagringの対応するビットに1がセットされる。ただし、排気側最大圧力差αの値が他の組立不良の存在によって変化する気筒に対応するビットは0のままとされる。そして、そのような気筒が存在する場合は、不良箇所フラグflagringの最上位ビットに1がセットされる。つまり、不良箇所フラグflagringの最上位ビットが1である場合は、不良箇所フラグflagringの1とされているビットに対応する気筒はコンプレッションリング欠落状態であり、0とされているビットに対応する気筒はコンプレッションリング欠落状態であるか否かが不明であることとなる。なお、排気側最大圧力差αの値が−5と比較されるのは、図24から明らかなように、コンプレッションリング欠落状態においては、排気側最大圧力差αが−10程度の値を示すため、0と−10との中間の値がしきい値として採用されたのである。排気側一定圧力差βの絶対値が3と比較されるのは、上記組立不良が発生しておらず、かつ、吸排気バルブクリアランスが共に正常である場合に、排気側一定圧力差βの絶対値が3未満となるためである(図24参照)。
【0087】
このように、以上に述べた本実施形態のエンジン検査装置においては、検査結果が不合格である場合に、複数存在し得る組立不良の少なくとも2つを検出できる。ただし、常にそのことが達成できるわけではない。例えば、ある気筒についてコンプレッションリング欠落が生じており、かつ、その気筒を含むバンクにカムプーリ1歯進みが生じている場合は、その気筒についてコンプレッションリング欠落が生じているか否かの判定を行っていない。しかし、例えば、カムプーリ1歯進み/遅れ等の組立不良と、コンプレッションリング欠落とが同時に発生した場合の排気側圧力極大値差α等の情報を予め取得しておき、その情報に基づいて検査を行うことによって、それらの組立状態に関するさらに詳しい情報を得ることができる場合がある。このように、図24に示した情報以外の情報を用いて検査を行ってもよい。
【0088】
図42は、本発明のさらに別の実施形態の構成図である。本実施形態においては、各バンクそれぞれの3つの気筒の排気ポート100とそれぞれ連通し、それらを1つの排気管に集合させる排気マニホールド250が、左右のバンクにそれぞれ取り付けられ、その排気マニホールド250の排気ガスの出口側に、圧力センサ106を備えたマスキング部材102が取り付けられている。つまり、吸気側空間は図4に示した上述の実施形態の構成と同様であるが、排気側空間は、排気ポート100と排気マニホールド250との内部の空間とされているのである。本実施形態の構成では、排気側のマスキング部材102,圧力センサ106等が各バンク毎に1つであり、上述の実施形態に比して、構成が簡略化されているのである。
【0089】
図43は、図42に示したエンジン検査装置によって取得された排気側圧力PEXを、クランク基準信号と共に示したものである。この図には、正常組立状態と、左側バンクにカムプーリ1歯進み/遅れが生じた場合との排気側圧力PEXが示されている。図44は、図43に示された排気側圧力PEXを重ね、拡大して示したものである。また、図45には、正常組立状態と、左側バンクにドリブンギヤ1歯進み/遅れが生じた場合との排気側圧力PEXが示されている。図46は、図45に示された排気側圧力PEXを重ね、拡大して示したものである。これら図44,図46に基づいて、カムプーリおよびドリブンギヤの組立不良が生じた場合の排気側圧力極大値到達角差Γ,排気側圧力不変化状態移行角差Σ,排気側圧力極大値差α,排気側圧力不変化値差βの値をまとめた図表を図47に示す。なお、図47において、“添字1”および“添字2”は、図44および図46に示した排気側圧力極大値到達角差Γ,排気側圧力不変化状態移行角差Σ等の添字と一致しており、“添字1”は、カムプーリまたはドリブンギヤが1歯進みの場合の値を、“添字2”は、カムプーリまたはドリブンギヤが1歯遅れの場合の値を表すものである。
【0090】
図47と図24とを比較すると、排気側圧力極大値到達角差Γおよび排気側圧力不変化状態移行角差Σの値は、それぞれ図24における値と一致するが、排気側圧力極大値差αおよび排気側圧力不変化値差βの値は、図24の値に比して共に小さくなっている。これは、図24の各値を取得する図4に示した実施形態の検査装置では、排気側圧力PEXを計測する対象である空間が、シリンダと排気ポート100との内部の空間のみであったのに対し、図42に示した本実施形態の検査装置においては、それらに加えて、排気マニホールド250の内部の空間を加えた空間となり、容積が増加するため、圧力変化の大きさが小さくなるためである。このような容積の増加にも係わらず、排気側圧力極大値到達角差Γおよび排気側圧力不変化状態移行角差Σの値は、それぞれ図24に示した値に一致しており、これらの値を用いれば、図42に示した簡略化された検査装置によっても、ドリンブンギヤ1歯進み/遅れの状態を検出できることを示している。図44および図46に示した波形の変化は、それぞれカムプーリおよびドリブンギヤが1歯進み/遅れの状態であり、吸気バルブおよび排気バルブが開閉するタイミングが正常組立状態に比して変化するために生じる。したがって、本実施形態におけるエンジン検査装置においても、図44,図46に示したような波形の変化を詳しく調べることによって、吸気バルブおよび排気バルブのバルブクリアランスの検査を行うこともできる。例えば、図47に示した排気側圧力極大値差α,排気側圧力不変化値差β,排気側圧力極大値到達角差Γおよび排気側圧力不変化状態移行角差Σの各値は、その原因がカムプーリおよびドリブンギヤの組立不良にあるため、段階的に変化する値である。したがって、これらの各値が、図47に示した以外の値となれば、少なくとも、吸気バルブや排気バルブのバルブクリアランスが異常である可能性があると判定することができる。
【0091】
なお、以上に説明した各実施形態においては、吸気ポート92,吸気マニホールド94およびサージタンク96の内部の空間が吸気側空間とされていたが、例えば、吸気ポート92の内部の空間のみを吸気側空間とすることもできる。この場合は、各気筒毎に圧力センサ98も個々の気筒毎に設けられることとなるので、個々の気筒の吸気側圧力を独立して取得できることとなり、これら各気筒毎の吸気側圧力の特定の変化状態に基づいて組立状態が検査されるようにしてもよい。また、上記各実施形態では、排気側空間が閉塞されていたのであるが、排気側空間に加えて、あるいはそれに代えて、吸気側空間が閉塞される形態としてもよい。
吸気側空間が、例えば、吸気ポート92の内部の空間のみとされ、かつ、閉塞される場合は、吸気側圧力について、図4に示した構成における排気側圧力と同様に、排気側最大圧力差αや排気側一定圧力差βに相当する圧力差や、排気側減圧開始角度差Φ等に相当する角度差を取得し得るので、これらの値を参酌して組立状態が検査されるようにしてもよい。
【0092】
また、以上に説明した各実施形態においては、V6DOHCガソリンエンジンが検査対象とされていたが、本発明は、他の形式のエンジンの検査にも適用可能である。例えば、SOHCエンジンにおいては、上述のドリブンギヤに関する検査を省略すればよい。また、吸気側カムシャフト32,34を別のカムプーリによって駆動する形式のDOHCエンジンにおいては、ドリブンギヤに関する検査の代わりに、その別のカムプーリに関する検査を実施することができる。また、排気側圧力PEXの変化についての特徴的な値である排気側圧力極大値PEXmax ,排気側圧力極大値到達角θEXmax 等の値に基づいてエンジン組立検査を行っているが、図24に示した他の値や、さらに、図8等のグラフに示した曲線の別の特徴量に基づいて検査を行ってもよい。例えば、上記曲線の勾配の最大値やそれが生じるクランク角,上記曲線の変化率があらかじめ設定された設定変化率以上である区間の長さおよび位置等をさらに参酌して、検査を行うことができる。また、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジンにも適用可能である。
【0093】
また、上記各組立不良の要因が、同時に生じる場合に、それら同時に生じる不良箇所をより確実に指摘するために、さらに多くの情報を用いて検査を行ってもよい。例えば、あらかじめすべての組合せで上記組立不良が生じている状態を意図的に生じさせ、それら各組立不良状態における排気側圧力極大値PEXmax 等の値の組を取得し、それらの値の組と、検査対象であるエンジンから得られた値の組とを比較し、互いに最も近い値の組に相当する状態を、その検査対象のエンジンの組立状態と判定する。また、上記各実施形態においては、クランクプーリ,カムプーリおよびドリブンギヤの組立不良が、1歯のみの進み/遅れとされているが、2歯以上の進み/遅れを検出できる構成としてもよい。この場合には、上述の各判定に用いられた排気側圧力極大値PEXmax 等の値を、さらに多くの段階で分類する等の処理を行うことができる。以上のような場合には、排気側圧力極大値PEXmax などの値の微妙な差異が明確であることが必要であるが、本発明の各実施形態のエンジン検査装置においては、上記各値に対して数多くのデータを迅速に取得することができるので、統計処理を施す等により、より信頼性の高い検査を行なうこともできるのである。
【0094】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらは文字通りの例示であり、本発明は特許請求の範囲を逸脱することなく種々の変形,改良を施した態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】V6ガソリンエンジンの内部構成を一部省略して示す斜視図である。
【図2】図1のV6ガソリンエンジンにおいて、クランクプーリおよびカムプーリの組立不良が生じている状態を示す斜視図である。
【図3】一般的なエンジンの動弁系の一部を拡大して示す断面図である。
【図4】本発明の一実施形態であるエンジン検査方法の実施に使用されるエンジン検査装置の要部を示す系統図である。
【図5】上記エンジン検査装置の全体を概略的に示す正面図である。
【図6】上記エンジン検査装置により取得された、正常組立状態におけるピストン位置PPと、排気側圧力PEXおよび吸気側圧力PINの変化とを、クランク角θcrank との関係で示すグラフである。
【図7】上記エンジン検査装置により取得された、正常組立状態におけるクランク基準信号および各気筒の排気側圧力PEXの変化を、クランク角θcrank との関係で示すグラフである。
【図8】上記エンジン検査装置により取得された、正常組立状態および吸気バルブクリアランス小状態における排気側圧力PEXの変化を、クランク角θcrank との関係で示すグラフである。
【図9】上記エンジン検査装置により取得された、正常組立状態および吸気バルブクリアランス大状態における排気側圧力PEXの変化を、クランク角θcrank との関係で示すグラフである。
【図10】上記エンジン検査装置により取得された、正常組立状態,吸気バルブクリアランス小状態および吸気バルブクリアランス大状態における吸気側圧力PINの変化を、クランク角θcrank との関係で示すグラフである。
【図11】上記エンジン検査装置により取得された、正常組立状態および排気バルブクリアランス小状態における排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図12】上記エンジン検査装置により取得された、正常組立状態および排気バルブクリアランス大状態における排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図13】上記エンジン検査装置により取得された、正常組立状態およびコンプレッションリング欠落状態における排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図14】上記エンジン検査装置により取得された、カムプーリ1歯進み状態におけるクランク基準信号および各気筒の排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図15】上記エンジン検査装置により取得された、カムプーリ1歯遅れ状態におけるクランク基準信号および各気筒の排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図16】上記エンジン検査装置により取得された、正常組立状態,カムプーリ1歯進み状態およびカムプーリ1歯遅れ状態におけるクランク基準信号および吸気側圧力PINと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図17】上記エンジン検査装置により取得された、正常組立状態およびカムプーリ1歯進み状態における排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図18】正常組立状態およびカムプーリ1歯遅れ状態における排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図19】ドリブンギヤ1歯進み状態におけるクランク基準信号および排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図20】ドリブンギヤ1歯遅れ状態におけるクランク基準信号および排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図21】正常組立状態,ドリブンギヤ1歯進み状態およびドリブンギヤ1歯遅れ状態におけるクランク基準信号および吸気側圧力PINと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図22】正常組立状態およびドリブンギヤ1歯進み状態における排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図23】正常組立状態およびドリブンギヤ1歯遅れ状態における排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図24】各組立不良が独立に生じた場合の、排気側圧力極大値差α,排気側圧力不変化値差β,排気側圧力極大値到達角差Γ,排気側圧力不変化状態移行角差Σ,排気側圧力減少開始角差Φ,吸気側圧力極大値到達角差Λ,吸気側圧力増大開始角差Ψの値の一例を示す図表である。
【図25】前記エンジン検査装置の判定器に含まれるROMに格納されている組立状態検査のメインルーチンを表すフローチャートである。
【図26】前記エンジン検査装置の表示器の構成を示す正面面である。
【図27】図25のS118において実行される不良箇所推定ルーチンを表すフローチャートである。
【図28】前記判定器に含まれるRAMの内部に記憶される不良箇所フラグのビット構成を示す図である。
【図29】図27のS202において実行されるクランクプーリ検査ルーチンを表すフローチャートである。
【図30】図27のS206において実行されるカムプーリおよびドリブンギヤ検査1ルーチンを表すフローチャートである。
【図31】図27のS210において実行されるカムプーリおよびドリブンギヤ検査2ルーチンを表すフローチャートである。
【図32】図27のS214において実行されるバルブクリアランスおよびコンプレッションリング欠落検査ルーチンを表すフローチャートである。
【図33】図25のS118において実行される不良箇所推定ルーチンの別の実施形態を表すフローチャートである。
【図34】図33のS700において実行される検査1ルーチンを表すフローチャートである。
【図35】図33のS702において実行される検査2ルーチンを表すフローチャートである。
【図36】図35のS908において実行される検査2−1ルーチンを表すフローチャートである。
【図37】図35のS910において実行される検査2−2ルーチンを表すフローチャートである。
【図38】図35のS916において実行される検査2−3ルーチンを表すフローチャートである。
【図39】図33のS704において実行される検査3ルーチンを表すフローチャートである。
【図40】図34のS802の判定に用いられる排気側圧力減少開始角差Φの値の範囲を示すグラフである。
【図41】図35のS904の判定に用いられる排気側圧力極大値到達角差Γの値の範囲を示すグラフである。
【図42】本発明の別の実施形態であるエンジン検査方法の実施に使用されるエンジン検査装置の構成の一部を示す系統図である。
【図43】図42のエンジン検査装置により取得された、正常組立状態,カムプーリ1歯進み状態およびカムプーリ1歯遅れ状態におけるクランク基準信号および排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図44】図42のエンジン検査装置により取得された、正常組立状態,カムプーリ1歯進み状態およびカムプーリ1歯遅れ状態における排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図45】図42のエンジン検査装置により取得された、正常組立状態,ドリブンギヤ1歯進み状態およびドリブンギヤ1歯遅れ状態におけるクランク基準信号および排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図46】図42のエンジン検査装置により取得された、正常組立状態,ドリブンギヤ1歯進み状態およびドリブンギヤ1歯遅れ状態における排気側圧力PEXと、クランク角θcrank との関係を示すグラフである。
【図47】図44,図46に基づいて取得された、カムプーリ1歯進み/遅れと、ドリブンギヤ1歯進み/遅れとが、独立して発生する場合の、排気側圧力極大値到達角差Γ,排気側圧力不変化状態移行角差Σ,排気側圧力極大値差αおよび排気側圧力不変化値差βの値の一例を示す図表である。
【符号の説明】
10,12:ピストン 20:クランクプーリ
24,26:カムプーリ 40,42 ドリブンギヤ
48:排気バルブ 50:吸気バルブ 60,62:シザーズギヤ
76:シリンダヘッド 90:被検査エンジン 92:吸気ポート
94:吸気マニホールド 96:サージタンク
98,106:圧力センサ 100:排気ポート
102:マスキング部材 110,112:A/D変換器
114:クランク角センサ 117:判定器 118 表示器
119:検査制御装置 120:ベース 122:駆動用カップリング
124:駆動軸 125:モータ 134:ピストンリング
136:トップリング 138:セカンドリング 140:オイルリング
144:コンプレッションリング 200:OKランプ
202:NGランプ 250:排気マニホールド[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an internal combustion engine assembly inspection method for inspecting the assembled state of an assembled internal combustion engine.
[0002]
[Prior art]
At the time when the assembly of the internal combustion engine (hereinafter simply referred to as the engine) is completed, it is necessary to design the engine to ensure that there are no assembly failures such as missing parts of each part of the engine and shifts in operation timing between the components. It is necessary to achieve the required performance. One inspection method for such an assembled engine is described in U.S. Pat. No. 5,355,713. This inspection method is performed by rotating an internal combustion engine without burning fuel, detecting a pressure waveform on an exhaust side or an intake side, and comparing the detected pressure waveform with a corresponding pressure waveform of a normal internal combustion engine. Inspection of defective assembly is performed. It is described that the comparison of the pressure waveforms is performed by comparing the characteristics of the pressure waveforms, and as the characteristics, it is described that the amplitude of at least one of the positive pressure pulse and the negative pressure pulse forming the pressure waveform is employed. ing. Further, in a normal internal combustion engine, when the exhaust side pressure of the internal combustion engine to be inspected does not exceed the same value in a crankshaft rotation phase (referred to as a crank angle) in which the exhaust side pressure exceeds a predetermined value. Describes that a crankshaft assembly failure has occurred. That is, the inspection method for an internal combustion engine described in the above-mentioned U.S. Pat. No. 6,077,087 applies a specific value such as a maximum value or a minimum value of the exhaust-side or intake-side pressure or a value at a specific crank angle to a normal internal combustion engine. This is a method of finding a defective assembly of the internal combustion engine by comparing with a specific value.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Further, the above-mentioned U.S. Patent Specification only describes that an assembly failure is detected based on one of the pressure waveforms on the exhaust side and the intake side of the internal combustion engine. There is no description of detecting an assembly failure based on both pressure waveforms. Further, when one type of assembly failure is found, the inspection is terminated. Therefore, when a plurality of types of assembly failure occur in one internal combustion engine, the plurality of types of assembly failure are determined. Failure cannot be detected.
[0004]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the first invention according to
[0005]
Means for Solving the Problems, Functions and Effects of the Invention
Claim 1In the invention, the above-mentioned problem is solved by a method for inspecting an assembly failure of an internal combustion engine, the method comprising:By a separate rotary drive without burning the fuel in itselfA predetermined change state of the pressure of at least one of an intake side space communicating with the intake valve outside the intake valve and an exhaust side space communicating with the exhaust valve outside the exhaust valve.Is a specific pressure changeThe problem is solved by detecting the occurrence timing of the state and inspecting the assembly failure of the internal combustion engine based on the occurrence timing.
[0006]
Specific changes in the pressure between the intake space and the exhaust space (hereinafter simply referred to as the intake pressure and the exhaust pressure, respectively)Is a specific pressure change stateVaries depending on the pressure in the cylinder which fluctuates with the linear reciprocating motion of the piston in the cylinder, and the timing when the intake and exhaust valves open and close. The pressure in the cylinder increases as the piston approaches the top dead center, and conversely, decreases as the piston approaches the bottom dead center. In the reciprocal engine, the exhaust valve starts to open first, and then the intake valve starts to open from the state where the intake and exhaust valves are closed. Then, after the exhaust valve is closed, the intake valve is closed. In this one cycle, for example, the time when the intake valve starts to open with the exhaust valve closed is closer to the time when the position of the piston in the cylinder is at the top dead center than in a normal internal combustion engine.PlaceIn this case, the maximum value of the exhaust-side pressure increases and the timing of reaching the maximum value is delayed (the crank angle increases). Conversely, if it is far from the time at the top dead center, the maximum value of the exhaust-side pressure decreases and the time at which the maximum value is reached is earlier. Therefore, for example, if the timing at which the exhaust side pressure reaches the maximum value is known, the relative relationship between the crank angle and the opening / closing timing of the exhaust valve can be known. This indicates that a phase shift between the crankshaft and the camshaft has occurred due to a defective assembly. Further, for example, if the opening / closing timing of the exhaust valve changes relative to the crank angle, it affects the change state of the intake-side pressure.Specific pressure change state, It is possible to detect the occurrence of a phase shift between the crankshaft and the camshaft from the occurrence time. Thus, at least one of the intake side pressure and the exhaust side pressureSpecific pressure change stateBy knowing the timing of occurrence of the occurrence, the occurrence of assembly failure can be detected without disassembling the engine.
[0007]
Although the internal combustion engine to be inspected can be rotated by burning the fuel in itself (referred to as firing inspection), in the present invention the internal combustion engine is operated separately. It is connected to a rotary drive and rotated (referred to as motoring inspection). In general, inspection by motoring is easier than by firing. In order to drive the engine by the energy of the explosion of the engine itself, it takes time and effort to supply fuel and treat exhaust gas. Further, more noise is included in the acquired intake-side and exhaust-side pressure values. When the engine is rotated by another rotary drive device, such a problem can be reduced, and the inspection of the assembled state can be performed more easily.In the internal combustion engine assembly failure inspection method of the present invention, the internal combustion engineSpecific pressure change stateHowever, it is not excluded that the defective assembly is detected by taking into account the values of the intake side pressure and the exhaust side pressure. For example, the exhaust pressure at the time when the exhaust valve starts to open, the maximum value of the exhaust pressure, or the like may be considered.
[0008]
The method for detecting an assembly failure of an internal combustion engine according to the second aspect of the present invention includes a step of, when a plurality of types of assembly failures occur simultaneously in the internal combustion engine to be inspected, identifying at least two of the plurality of types of assembly failures. It is characterized by that.
If a plurality of types of assembly failures occur simultaneously in one internal combustion engine, the assembly failures have occurred, but the type cannot be specified, or one of the plurality of types of assembly failures is detected. In such a case, it is possible to display the presence of the defective assembly and end the inspection. However, by including the step of specifying at least two types of a plurality of types of assembly defects as in the present invention, the presence of at least two types of assembly defects can be detected together. As described above, if it is determined that the type of assembly failure cannot be specified, it is necessary to disassemble the internal combustion engine to search for a failure location, and if one of a plurality of types of assembly failure is detected, If the inspection is completed after the presence of the defective assembly is displayed, the displayed defective assembly is corrected, the defective assembly is inspected again to detect another defective assembly, and the defective assembly is removed. And it takes a long time to remove the defect in any case. On the other hand, if at least two of a plurality of types of assembly defects can be specified, the at least two assembly defects can be removed together, and the time required for removing the assembly defects can be reduced. If all of a plurality of types of assembly defects can be detected together, all the assembly defects can be removed together, which is ideal. However, it is not essential that all the assembly failures can be specified. It is beneficial if at least two can be specified, and it is more useful if three or more can be specified. In addition, if the types of assembly defects that may have occurred can be limited to a small number, the time required for finding a defective portion can be reduced.
In the method for detecting a defective assembly of an internal combustion engine according to the third aspect of the present invention, the defective assembly to be inspected includes a defective valve clearance of an intake valve, a defective valve clearance of an exhaust valve, a phase shift between a crankshaft and a camshaft, and a lack of a compression ring. Or at least one of the following.
As will be described later in the embodiment, by knowing the occurrence time of the specific pressure change state of at least one of the intake side pressure and the exhaust side pressure, the valve clearance failure of the intake valve, the valve clearance failure of the exhaust valve, the crankshaft, and the like. It is also possible to inspect at once a plurality of phase shifts between the camshaft and the camshaft and missing compression rings. These assembly failures are relatively easy to occur in an actual assembly line, and it is of great benefit that these inspections can be performed without disassembling the internal combustion engine.
In the method for detecting a defective assembly of an internal combustion engine according to the invention, the phase difference between the crankshaft and the camshaft may be caused by a phase difference between a crank pulley and a camshaft, a phase difference between a cam pulley and a camshaft, and an intake phase. At least one of the meshing phase shifts of the pair of scissors gears is included.
[0009]
According to a fifth aspect of the present invention, there is provided a method for detecting an assembly failure of an internal combustion engine, which determines the assembly failure by comparing the detected occurrence time of the specific pressure change state with a preset reference occurrence time.
The reference generation time set in advance is, for example, an engine in which each assembly defect does not occur. It is the time when it was actually measured or the time when it was designed. The phase shift of the crankshaft is caused by the phase shift of the mounting of the crank pulley to the crankshaft and the phase shift of the meshing between the crank pulley and the timing belt or the timing chain. In addition, the phase shift of the camshaft is caused by a phase shift of mounting the cam pulley to the camshaft and a phase shift of meshing between the cam pulley and the timing belt. As will be described later in the embodiments, the phase shift of the camshaft is caused by a drive gear attached to one of an intake-side camshaft that drives an intake valve and an exhaust-side camshaft that drives an exhaust valve; Can also be caused by a shift in the meshing phase with the driven gear attached to the motor. The magnitude of the effect of these assembly failures on the timing of occurrence of the specific change state of the exhaust side pressure and the intake side pressure is discontinuous. This is because the shift of the mounting phase or the meshing phase of the crank pulley or the like occurs stepwise.
Further, the magnitude of the effect of the lack of the compression ring on the occurrence time of the specific change state is discontinuous. Therefore, as a state in which these assembly failures do not occur, a result of a detection performed on a normally assembled normally (preferably, a plurality of units, but may be one unit) is obtained. The timing of occurrence of the specified pressure change state (simply referred to as a normal occurrence timing) itself can be set, and if the difference from the normal occurrence timing is within a certain range, it can be determined that there is no assembly failure in the engine.
On the other hand, the state of occurrence of the valve clearance failure is continuous. For example, an exhaust valve is considered to be normal if its valve clearance is within a certain range. Therefore, the preset reference generation timing regarding the valve clearance of the exhaust valve is all the generation timings corresponding to the maximum value and the minimum value of the normal valve clearance.
As described above, if the reference occurrence time is set as a reference that can distinguish between the case where each assembly defect occurs and the case where it does not occur, the actual occurrence time of the specific pressure change state is defined as the reference occurrence time. By comparing, it is possible to quickly and easily specify which of the assembly failures has occurred.
[0010]
In the method of detecting an assembly failure of an internal combustion engine according to the invention of
The method for detecting an assembly failure of an internal combustion engine according to the invention of
According to this aspect, it is possible to eliminate unnecessary execution of the assembling defective portion specifying step.
The method for detecting a defective assembly in an internal combustion engine according to the invention of
According to this aspect, when there is a possibility that a plurality of types of assembly failures may occur at the same time, it becomes easy to specify an assembly failure location. When it is clear that the time of occurrence of a particular pressure change state is not normal, the fewer types of assembly failure places corresponding to the specific pressure change state, the easier it is to identify the assembly failure places, and thereafter This is because it is possible to specify another defective assembly using the information on the specified defective assembly.
[0011]
In the method of detecting a defective assembly of an internal combustion engine according to the ninth aspect of the present invention, in the defective assembly location specifying step, it is the simplest operation to confirm whether or not the determination of occurrence of a defective assembly is appropriate among the plurality of obtained specific pressure change states. It is assumed that the determination is made earlier for the second and subsequent ones.
If the determination is made, the information of the result of the determination can be used for specifying a defective assembly portion thereafter.
The method for detecting a defective assembly in an internal combustion engine according to the invention of
If a plurality of types of assembly failures occur, by correcting some of them, the remaining assembly failure locations can be easily identified, or the unspecified assembly failure locations can be identified.
In the method of detecting an assembly failure of an internal combustion engine according to the invention of
At each of the above times, the pressure changes rapidly, so that the occurrence time of each specific pressure change state can be detected with high accuracy, and therefore, the detection of an assembly failure can be performed with high reliability.
The method of detecting an assembly failure of an internal combustion engine according to the twelfth aspect of the present invention is the exhaust-side pressure maximum value arrival time, the exhaust-side pressure unchanged state transition time, the exhaust-side pressure decrease start time, the intake-side pressure maximum value arrival time, and the intake-side pressure. At least one of the increase start times, a reference exhaust side pressure maximum value arrival time as a preset reference occurrence time, a reference exhaust side pressure unchanged state transition time, a reference exhaust side pressure decrease start time, a reference intake side The internal combustion engine assembly failure location is estimated based on at least one of the direction and magnitude of the difference between at least one of the pressure maximum value arrival timing and the reference intake side pressure increase start timing.
The method of detecting a defective assembly of an internal combustion engine according to the invention of
[0012]
According to a fourteenth aspect of the present invention, at least one of an exhaust port serving as a connection passage between the exhaust valve and the exhaust manifold and an intake port serving as a connection passage between the intake valve and the intake manifold are closed. The space on the valve side from the closed position is at least one of the exhaust side space and the intake side space.
Although it is possible to detect the exhaust side pressure and intake side pressure without closing the exhaust port and intake port, it is possible to clearly detect changes in exhaust side pressure and intake side pressure due to assembly failure if they are closed. This makes it possible to accurately detect the occurrence time of the specific change state and improve the reliability of the assembly defect inspection. It is desirable that the inspection in this mode be performed before the exhaust manifold or the intake manifold is attached.
In the method of detecting an assembly failure of an internal combustion engine according to the invention of
Since the opening and closing timings of the exhaust valves of each cylinder are shifted at equal intervals during one cycle, for example, if the pressure in a space (one location) formed by the exhaust port and the space in the exhaust manifold is detected, the As described in the embodiment of the invention, it is possible to determine at least whether or not an assembly failure has occurred. Since the inspection can be performed in a state where the exhaust manifold is assembled, it is easier to obtain the exhaust-side pressure of each cylinder as compared with the internal-combustion-engine assembly failure detecting method according to the fourteenth aspect of the present invention.
A method for detecting an assembly failure of an internal combustion engine according to a sixteenth aspect of the present invention is characterized in that the intake-side space is a space inside a surge tank.
Since the opening / closing timing of the intake valve of each cylinder is displaced at equal intervals during one cycle, similarly to the opening / closing timing of the exhaust valve, as described later in the embodiment of the invention, It is determined whether or not assembly failure has occurred for each cylinder based on the pressure. Can be determined. The inspection in this mode can be performed in a state where the intake manifold and the surge tank are assembled, and the number of pressure sensors used can be reduced, so that the intake side pressure can be easily obtained.
A method for detecting an assembly failure of an internal combustion engine according to the invention of
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Less than,One embodiment of the present inventionIs described together with an engine inspection apparatus suitable for carrying out the method.
FIG. 1 is a perspective view showing a main operating portion of a V-type 6-cylinder DOHC gasoline engine (hereinafter, simply referred to as a V6 engine) as an example of an engine. In this type of engine, reciprocating motion in a cylinder (not shown) such as the
[0014]
In the V6 engine of the present embodiment, the
[0015]
When the
[0016]
The rotation angle of the
[0017]
At the time of assembling the engine, it is important to match the rotation angle of the
[0018]
In a state where the
It should be noted that the structure of the portion where the
[0019]
In order for the engine to exhibit the expected performance, the rotation angle of the
[0020]
Next, a description will be given of the configuration of an engine inspection apparatus for inspecting the compression pull ring advance / delay, the cam pulley advance / delay, the driven gear advance / delay, the large / small valve clearance, and the lack of the compression ring.
[0021]
FIG. 4 is a conceptual diagram of the engine inspection device of the present embodiment. The
[0022]
The
[0023]
As shown in FIG. 5, the
[0024]
As described above, when the
[0025]
First, the exhaust pressure PEXWill be described. When the
[0026]
Exhaust pressure PEXIs obtained independently for each cylinder, whereas the intake-side pressure PINIs acquired by one
[0027]
Crank angle θcrankIs θINopenThen, the compressed air in the cylinder and the
[0028]
FIG. 7 shows the exhaust-side pressure P independently acquired for each of the above-described cylinders when the inspected
[0029]
The
[0030]
Next, the exhaust-side pressure P when each of the above-mentioned assembly defects occurs.EXOr intake side pressure PINWill be described. In the following description, the symbols indicating the values of the pressure and the crank angle when each of the above-described assembly failures occurs are denoted by "". First, the valve clearance failure of the intake valve will be described.
FIG. 8 shows the exhaust-side pressure P when the valve clearances of the two
[0031]
The exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ becomes smaller as the valve clearance becomes smaller as compared with a normal assembly state. In the small intake valve clearance state, the
[0032]
FIG. 9 shows the exhaust-side pressure P in a normal assembly state in which both valve clearances of the two
[0033]
FIG. 10 shows the crank angle θ.crankOf the intake side pressure P in a normal assembly state, a small intake valve clearance state, and a large intake valve clearance state with respect to changes inIN5 is a graph showing a change in the graph. In response to a change in the timing at which one of the two
[0034]
Next, defective exhaust valve clearance will be described. FIG. 11 shows the exhaust-side pressure P when the assembly is in the normal state and when one of the two
[0035]
FIG. 12 shows the exhaust-side pressure P in the case of the normal assembly state and the case of one of the two exhaust valves in the state of the large exhaust clearance.EX5 is a graph showing a change in the graph. In this case, one of the
[0036]
Next, the missing compression ring will be described. As shown in FIG. 4, the
[0037]
Next, the influence of the cam pulley advance / delay and the crank pulley advance / delay will be described. FIGS. 14 and 15 show the exhaust-side pressure P corresponding to each piston when the
[0038]
In addition, when the advance / delay of the crank pulley occurs, the change is the same as that when the advance or delay of the cam pulley occurs simultaneously in both the left and right banks. However, the effect of the crank pulley advance is opposite to that of the simultaneous advance of the left and right cam pulleys, and is the same as the simultaneous delay of the left and right cam pulleys. Specifically, when one tooth delay of the crank pulley occurs, the exhaust pressures P of all the cylindersEXIs the exhaust-side pressure P of the cylinder having the even piston number shown in FIG.EXShows the same change as. When the crank pulley advances by one tooth, the exhaust-side pressure P of all cylindersEXIs the exhaust-side pressure P of the cylinder having the even piston number shown in FIG.EXShows the same change as. In addition, when the crank pulley advances or delays, the exhaust-side pressure decrease start angle θEXdec′, Exhaust pressure maximum angle θEXmax′, Exhaust side pressure unchanged state transition angle θEXconstThe values such as' are the same as the changes when the cam pulley delay or advance occurs simultaneously in both the left and right banks, respectively.
[0039]
In addition, when the
[0040]
FIG. 17 shows the exhaust pressure P when the crank pulley is delayed by one tooth or the cam pulley is advanced by one tooth.EX6 is a graph showing an example of a change in the graph. However, in the latter case, the exhaust-side pressure P of the cylinder included in the bank in which the cam pulley advances by one tooth is included.EXIt is. In this case, the exhaust side pressure decrease start angle θEXdec′, Exhaust pressure maximum angle θEXmax′ And the exhaust-side pressure unchanged state transition angle θEXconst′ Are those θ in the normal assembly stateEXdec, ΘEXmaxAnd θEXconst, The exhaust-side pressure maximum value reaching angle difference Γ, and the exhaust-side pressure unchanged state transition angle difference Σ, respectively. The values of the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ, the exhaust-side pressure maximum value reaching angle difference 排 気, and the exhaust-side pressure unchanged state transition angle difference Σ have substantially the same magnitude. In this case, the timing at which the
[0041]
When the cam pulley advances by one tooth, the magnitude of the exhaust pressure maximum value reaching angle difference Γ or the like is an angle corresponding to one tooth of the cam pulleys 24 and 26. That is, the rotation angle of the cam pulleys 24 and 26 is 360 degrees / 48 sheets = 7.5 degrees, and this angle corresponds to the rotation angle of the
[0042]
In the case where one tooth of the crank pulley is advanced or one tooth of the cam pulley is delayed, the start of compression by the piston (included in the bank in which the latter occurs) is relatively advanced as compared with the normal assembly state. Therefore, as shown in FIG.EXdec′, Exhaust pressure maximum angle θEXmax′ And the exhaust-side pressure unchanged state transition angle θEXconst′ Are those θ in the normal assembly stateEXdec, ΘEXmaxAnd θEXconst, The exhaust-side pressure maximum value reaching angle difference Γ, and the exhaust-side pressure unchanged state transition angle difference Σ, respectively. The values of the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ, the exhaust-side pressure maximum value reaching angle difference 排 気, and the exhaust-side pressure unchanged state transition angle difference Σ have substantially the same magnitude.
The timing when the
[0043]
The magnitude of the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ or the like is determined by the rotation angle of the cam pulleys 24 and 26, that is, 360 degrees / 48 sheets = 7, as in the case where the above-described one tooth delay of the crank pulley or one tooth advance of the cam pulley occurs. The rotation angle of the
[0044]
Next, the influence of the driven gear advance / delay will be described. 19 and 20 show the exhaust-side pressure P of each cylinder when the right driven gear advances / delays by one tooth.EX5 is a graph showing the change of the reference signal together with the crank reference signal. As is apparent from these graphs, the exhaust-side pressure P of the piston included in the right bankEXIs different from that in the normal assembly state. Details will be described later.
When the right driven gear advances or delays by one tooth, the intake pressure PINAlso changes as shown in FIG. As is apparent from this figure, when the right driven gear advances by one tooth, the intake-side pressure maximum value reaching angle θ, which is indicated by an even number,INmaxAnd intake side pressure increase start angle θINincIs smaller than that in the normal assembly state. If the right driven gear is one tooth behind, on the other hand, the intake-side pressure maximum value reaching angle θINmaxBecomes larger than the normal assembled state. If the left driven gear is advanced or delayed by one tooth, the intake side pressure P of the cylinder corresponding to the cylinder having an odd piston numberINChanges.
[0045]
FIG. 22 shows the exhaust side pressure P of the cylinder included in the right bank in the normal assembly state and in the case where the right driven gear advances by one tooth.EX5 is a graph showing a change in the graph. The driven
[0046]
FIG. 23 shows the exhaust pressure P of the cylinders included in the right bank in the normal assembly state and when the right driven gear is delayed by one tooth.EX5 is a graph showing a change in the graph. In this case, contrary to the case shown in FIG. 22, the exhaust-side pressure maximum value reaching angle θEXmaxIs larger than the value in the normal assembly state by the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ. Note that the exhaust-side pressure unchanged state transition angle θEXconst'And the magnitude of the transition angle difference Σ in the exhaust-side pressure unchanged state do not change. Exhaust pressure maximum value reaching angle θEXmax', The exhaust-side pressure maximum PEXmax'And the exhaust side pressure unchanged value PEXconst′ Are increased by the exhaust-side pressure maximum value difference α and the exhaust-side pressure invariable value difference β, respectively.
[0047]
FIG. 24 shows the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ, the exhaust-side pressure unchanged state transition angle difference Σ, the exhaust-side pressure maximum value difference α, when only one of the various types of assembly failure described above occurs. This shows an example of a value such as the exhaust-side pressure invariable value difference β. In FIG. 24, the value of each pressure difference is the exhaust-side pressure maximum value P in the normal assembly state as described above.EXmax, And is measured with reference to a crank reference signal output from the
[0048]
FIG. 25 is a flowchart showing an example of a main process of an assembly state inspection program stored in a ROM (not shown) in the
[0049]
First, in step 100 (hereinafter simply referred to as S100; the same applies to other steps), the flag variable flag is initialized to 0x00 (that is, 00000000), and in subsequent S102, the variable count is initialized to zero. Then, in S104, zero corresponding to
[0050]
In S106, the absolute values of the exhaust-side pressure maximum value difference α [i], the exhaust-side pressure invariable value difference β [i], and the like are compared with 3, as is clear from FIG. This is because when the absolute value of the exhaust-side maximum pressure difference α or the like is less than 3, the engine to be inspected 90 can be said to be in a normal assembly state based on the assumption that only one occurs. .
If the result of the determination in S110 is YES, it is determined whether or not the value of the variable count is equal to 0 in S112. If the result is YES, a process of displaying on the
[0051]
As the
[0052]
FIG. 27 is a flowchart showing an example of the content of the defective portion estimation processing shown in S118 of FIG. Note that the failure location estimation processing in the present embodiment is configured on the assumption that there is only one assembly failure even if it occurs. In general terms, multiple assembly failures can occur simultaneously for a single engine, but in practice are very rare. Therefore, in most cases, the defective assembly location can be specified by executing the defective location estimation routine. Further, even if a plurality of assembly failures occur at the same time, as a result, even if an error occurs in the determination result of the failure location estimation processing, the engine of the assembly failure is not determined to be a normally assembled engine. That error is acceptable.
[0053]
In the defective portion estimation routine, first, in S200, 0x00 is set (cleared to zero) in the flag indicating the presence or absence of each of the above-described assembly defects. These flags are collectively referred to as defective location flags. The defective portion flag in the present embodiment is composed of eight 1-byte data defined as shown in FIG. 28. If these values are all 0x00, it indicates that there is no defective assembly. flagdrvnAnd flagcamIs a defective portion flag indicating whether or not the lower 4 bits have a driven gear advance / delay and a cam pulley advance / delay of the left and right banks. Defective location flag flagcrnkIndicates the presence / absence of advance / delay of the crank pulley in lower two bits. Also, flagins, Flaginl, Flagexs, Flagexl, FlagringIs a defective portion flag indicating whether there is an assembly failure such as a small intake valve clearance, a large intake valve clearance, a small exhaust valve clearance, a large exhaust valve clearance, and a missing compression ring by a state of lower 6 bits corresponding to each cylinder. is there. The most significant bit of each defective portion flag is an error possibility indication bit, and although there is a possibility that each assembly defect has occurred, it is set to "1" when it cannot be said that it has definitely occurred. Bit.
[0054]
Following S200, in S202 to S214, the defective portion flagcrnkPulley inspection to set the value of (S202), flagcamAnd flagdrvnPulley and driven
[0055]
First, the crank pulley inspection will be described.
FIG. 29 is a flowchart showing the contents of a subroutine crank pulley inspection routine. First, in S300, it is determined whether or not all the exhaust-side pressure maximum value differences α [i] of all the cylinders are 3 or more. If the result is YES, in S302, the defective portion flag flag is set.crnkIs set to 0x01 indicating that the crank pulley advances by one tooth, and the crank pulley inspection ends. If the determination result in S300 is NO, it is determined in S304 whether or not the exhaust-side pressure maximum value difference α [i] of all cylinders is equal to or smaller than -3. If YES, in S306, the defective portion flag flag is determined.crnkIs set to 0x02, which indicates the delay of one tooth of the crank pulley, and if NO, the crank pulley inspection processing ends directly. In S300 and S304, the exhaust-side maximum pressure value difference α [i] of all cylinders is compared with 3 or -3 for the same reason as described in S106 in FIG. Here, not only the absolute value of the exhaust-side maximum pressure difference α [i], but also the sign is used to check the advance / delay of the crank pulley. If the determination result in S304 is NO, it means that the crank pulley is in a normal assembly state, and the defective portion flagcrnkIs (0x00) in the state cleared in S200 of FIG. Therefore, only in this case, the determination result of S204 becomes YES, and the processing of S206 and thereafter is executed. In the determinations in S300 and S304 described above, a detection result of a change in the occurrence timing of a specific pressure change state, such as the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ, may be taken into consideration.
[0056]
FIG. 30 is a flowchart showing the contents of cam pulley and driven
[0057]
If the decision result in the step S400 is NO, in the steps S408 to S414, the same processing as the above steps S400 to S406 is executed for the right bank. However, in S412, the defective portion flag flagdrvnIs set to 0x08, which indicates that the driven gear in the right bank advances by one tooth, and a defective portion flag is set in S414.camIs set to 0x01 indicating that the cam pulley in the right bank advances by one tooth. On the other hand, if the determination result in S408 is NO, it is determined that the cam pulley and the driven gear are not at least one tooth advanced, and the first cam pulley and driven
[0058]
FIG. 31 is a flowchart showing the contents of the cam pulley and driven
[0059]
If the decision result in the step S500 is NO, in the steps S508 to S514, the same processing as the above steps S500 to S506 is executed for the right bank. However, in S512, the defective portion flag flag is set.drvnIs set to 0x10, which indicates the delay of one tooth of the driven gear in the right bank, and a defective part flag flag is set in S514.camIs set to 0x08 indicating that the cam pulley in the right bank advances by one tooth. On the other hand, if the determination result in S508 is NO, it is determined that the cam pulley and the driven gear are in the normal assembly state, and the
[0060]
In the flowcharts shown in FIGS. 30 and 31, which of the cam pulley and the driven gear is advanced or delayed by one tooth is determined based on the value of the exhaust-side pressure maximum value reaching angle difference Γ. This may be performed based on the intake-side pressure maximum value arrival angle difference Λ or the intake-side pressure increase start angle difference Ψ. In addition, a more reliable inspection can be performed by using a plurality of them. In addition, the determination can be performed based on the exhaust-side pressure invariable state transition angle difference Σ. In this case, the thresholds used in the determinations of S402, S410, S502, and S510 are set to, for example, -12, It is necessary to change to −12, 8 and 8, and to reverse the inequality sign (that is, change “≦” to “≧” and “≧” to “≦”).
If there is no possibility of occurrence of a defective assembly of the driven gear, the processes related to the driven gear can be omitted in the above-described flowcharts. Further, in that case, the inspection of the cam pulley may be performed based only on the value of the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ. For example, instead of the process shown in the flowchart of FIG. 30, when the exhaust-side pressure decrease start angle differences Φ of the cylinders included in each bank are all less than −8, the cam pulley of that bank is advanced by one tooth. The value indicating that there is a defective portion flag flagcamIf -8 or more, the process for directly ending is executed, and instead of the process of FIG. 31, when the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ of the cylinders included in each bank is all greater than 8, The value indicating that the cam pulley of the bank is one tooth behind is set to the defective portion flag flag.cam, And if it is all 8 or less, a process for directly terminating can be executed.
[0061]
FIG. 32 is a flowchart showing the contents of the inspection of the valve clearance failure and the compression ring missing in S214 of FIG. First, in S600, 0x01 is set in the variable buf, and in S602, the variable i is initialized to zero corresponding to the
[0062]
Subsequent to the processing of S608 or S610, in S612, the variable i is incremented, and in S614, it is determined whether or not the value of the variable i is 6. If the result is YES, the valve clearance and compression ring missing inspection is completed. If NO, the variable buf is shifted left by one bit in S616, and the value of the variable i incremented in S612 and 1 After the bit number (any one of zero to 5) is matched, the processing from S604 is repeated. By performing the logical sum with the contents of the variable buf by the processing of S616 as described above, the corresponding bit of each defective portion flag is set to 1, and if an assembly failure occurs, the cylinder is identified. You can do it.
[0063]
If the determination result in S604 is NO, it is determined in S618 whether the exhaust-side pressure maximum value difference α [i] is equal to or smaller than -3. If NO, the processing after S612 is executed, and YES (the value of the exhaust-side maximum pressure difference α is different from the case where the determination result of S604 is true, but if there is some assembly failure, the result is YES. ), In S620, it is determined whether or not the exhaust-side pressure invariable value difference β [i] is -5 or more. The reason why the exhaust-side constant pressure difference β [i] is compared with −5 is that, when the exhaust-side maximum pressure difference α is −3 or less, the exhaust-side constant pressure difference β is calculated as shown in FIG. The value to be obtained is -16 (small intake valve clearance), -10 (small exhaust valve clearance) or -1 (missing compression ring). Here, it is determined whether or not a missing compression ring has occurred. For this reason, the threshold value is set to a value approximately halfway between -1 and -10. If the result is YES, a defective portion flag flag is set in S622.ringThe logical OR of the value of the variable buf and the value of theringAfter the setting is performed, the processing after S612 is executed. If the determination result in S620 is NO, it is determined in S624 whether or not the value of the exhaust-side pressure maximum value difference α [i] is equal to or less than −30. If the determination is YES, the defective portion flag “flag” is determined in S626.insThe logical OR of the value of the variable buf and the value of theinsOn the other hand, if NO, the defective part flag flag is set in S628.exsThe logical OR of the value of the variable buf and the value of theexsAfter the setting is performed, the processing after S612 is executed. The reason why the exhaust-side maximum pressure difference α [i] is compared with −30 is that the value that the exhaust-side maximum pressure difference α can take when the determination result of S620 is NO, as is clear from FIG. This is because the threshold value is -47 (small intake valve clearance) or -8 (small exhaust valve clearance), and an intermediate value between them is set as the threshold value. In addition, especially when there is no possibility that the compression ring is missing, the inspection may be performed based on the exhaust-side pressure invariable value difference β instead of the exhaust-side pressure maximum value difference α in S624. However, in this case, the threshold value of S624 needs to be changed from -30 to, for example, -13, which is an intermediate value between -16 and -10.
[0064]
If it is only necessary to determine whether or not the valve clearance of the intake valve is normal, for example, based on only the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ, for example, Γ> 2 (approximately intermediate between 5.4 and 0) ), It can be determined that the valve clearance of the intake valve is large, and if ほ ぼ <−3 (a value approximately halfway between −6.4 and 0), the valve clearance is small. In this case, the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ may be replaced with the intake-side pressure maximum value arrival angle difference Λ or the intake-side pressure increase start angle difference Ψ. When the change in the valve clearance is continuous, the values of the exhaust-side pressure maximum value difference α and the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ also become continuous, but the valve clearance changes gradually. In this case, the amount of change in the exhaust-side pressure maximum value difference α and the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference と is also stepwise. Therefore, it is desirable to change the criterion of abnormality determination according to which engine to be inspected belongs to.
[0065]
next,Another embodiment of the present inventionWill be described. This embodiment is implemented as a modification of the content of the defective portion estimation processing in S118 shown in FIG. 25 in the above-described embodiment. The configuration of the engine inspection device shown in FIG. 4 is used as it is in the present embodiment.
Whereas the defect location estimation processing of the above-described embodiment is based on the assumption that there is only one assembly failure location, the failure location estimation processing of the present embodiment requires a plurality of types of assembly failure. This is a mode in which at least two of the plurality of types of assembly defects can be detected when they occur simultaneously. FIG. 33 is a flowchart showing an example of the contents. 33, first, in S700, the same processing as S200 shown in FIG. 27 is performed, and then in S702,
[0066]
FIG. 34 is a flowchart showing the contents of
Range (1): −42 ≦ Φ [i] <− 32
Range (2): −32 ≦ Φ [i] <− 28
Range (3): −27 ≦ Φ [i] <− 17
Range (4): −17 ≦ Φ [i] <− 13
Range (5): −12 ≦ Φ [i] <− 2
Range (6): −2 ≦ Φ [i] <2
Range (7): 3 ≦ Φ [i] <13
Range (8): 13 ≦ Φ [i] <17
Range (9): 18 ≦ Φ [i] <28
Range (10): 28 ≦ Φ [i] <32
Range (11): Range other than range (1) to range (10)
[0067]
The above range is classified by focusing on the fact that the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ in FIG. 24 changes only when the assembly failure of the crank pulley and the cam pulley and the small exhaust valve clearance state occur. It was done. The exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ discretely changes to 15, 0, -15 in accordance with the advance of one tooth, the normality, and the delay of one tooth of the crank pulley. In addition, the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ discretely changes to -15, 0, and 15 depending on whether the cam pulley is advanced by one tooth, normal, or delayed by one tooth. Also, even when the exhaust valve clearance is normal, the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ may vary in a range of −2 or more and less than 2 (in other words, depending on whether or not it is in the range of ± 2). It is determined whether or not the exhaust valve clearance is normal.) Even in the small exhaust valve clearance state, the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ does not become smaller than −10 as compared with the normal case. In consideration of the above, as shown in FIG. 40, the entire region of the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ is −30− (10 + 2), −30 ± 2, −15− (10 + 2), −15 ± 2 , 0− (10 + 2), 0 ± 2, 15− (10 + 2), 15 ± 2, 30− (10 + 2), and 30 ± 2 as boundary values. The above ranges (1) to (11) correspond to the following states of the assembled state of the cam pulley including the crank pulley and the cylinder of interest and the state of the exhaust valve clearance, respectively.
Range (1):
The cam pulley advances one tooth, and
Exhaust valve clearance small
Range (2): 1 tooth delay of crank pulley and
The cam pulley advances one tooth, and
Normal exhaust valve clearance
Range (3): (1 tooth delay of crank pulley and
The cam pulley is normal and
Exhaust valve clearance small) or
(Crank pulley is normal and
The cam pulley advances one tooth, and
Exhaust valve clearance small)
Range (4): (1 tooth delay of crank pulley and
The cam pulley is normal and
Exhaust valve clearance is normal) or
(Crank pulley is normal and
The cam pulley advances one tooth, and
Exhaust valve clearance is normal)
Range (5): (Crank pulley is normal and
The cam pulley is normal and
Exhaust valve clearance small) or
(Crank pulley advance, and
Advance cam pulley, and
Exhaust valve clearance small) or
(Crank pulley delay and
Cam pulley delay and
Exhaust valve clearance small) or
Range (6): (Crank pulley is normal and
The cam pulley is normal and
Exhaust valve clearance is normal) or
(Crank pulley advance, and
Advance cam pulley, and
Exhaust valve clearance is normal) or
(Crank pulley delay and
Cam pulley delay and
Exhaust valve clearance is normal)
Range (7): (Crank pulley advances one tooth and
The cam pulley is normal and
Exhaust valve clearance small) or
(Crank pulley is normal and
Exhaust valve clearance small)
Range (8): (Crank pulley advances one tooth, and
The cam pulley is normal and
Exhaust valve clearance is normal) or
(Crank pulley is normal and
Exhaust valve clearance is normal)
Range (9): Crank pulley advances one tooth, and
Exhaust valve clearance small
Range (10): Crank pulley advances one tooth and
Normal exhaust valve clearance
Range (11): Error
[0068]
These ranges overlap the influence on the exhaust-side depressurization start angle difference Φ due to the assembled state of the crank pulley and one cam pulley, and further, the influence on the exhaust-side depressurization start angle difference Φ due to the assembled state of the exhaust valve clearance. Obtained by: It can be seen from FIG. 40 that whether the exhaust valve clearance is normal or small has an effect on the exhaust-side depressurization start angle difference Φ independent of the influence of the crank pulley and the cam pulley.
The crank pulley can be assembled in three states: normal, advanced, and delayed, and the same is true for the cam pulley. Therefore, there are nine possible combinations, and the exhaust valve clearance is normally assembled (normally). Or smaller), there can be only 18 states as a combination. However, among the different combinations of the state of the crank pulley and the state of the cam pulley, those having the same effect on the exhaust-side decompression start angle difference Φ are limited to the above-mentioned 10 (excluding the range (11)). Become. That is, an inspection using only the exhaust-side depressurization start angle difference Φ may not identify the assembled state of the crank pulley and the cam pulley. Specifically, in the above ranges (3), (4), (7) and (8), it is not possible to specify which of the two (crank pulley and cam pulley) assembled states respectively. Further, in ranges (5) and (6), it is not possible to specify which of the three assembled states respectively.
[0069]
However, in the case of an engine having two banks on the left and right, such as the engine to be inspected 90 of the present embodiment, the assembly state of the left and right banks can be obtained independently of the combination of the assembly states described above. If these two pieces of information are used, the states that can be specified when there are no two banks are four states (corresponding to ranges (1), (2), (9) and (10)) as described above. State), 24 states out of 54 states can be specified as described below.
Combination of state of crank pulley and cam pulley of left and right banks (3Three = 27 sets), the effect on the exhaust-side decompression start angle difference Φ of the cylinders included in the left and right banks can be obtained, and the two exhaust-side decompression start angle differences Φ can be obtained. There are twelve sets of values that are different from the values of the other sets in the set of values. That is, out of the 27 states, 12 states can be specified. Although the above description considers only the assembled state of the crank pulley and the cam pulley, the assembled state of the exhaust valve clearance which can be specified independently of these assembled states (two states of normal or small). Taking into account the influence on the exhaust-side decompression start angle difference Φ due to the above, 24 states (twice the 12 states) out of 54 states (twice the 27 states) can be specified.
[0070]
Specifically, considering only the set of the assembled state of the crank pulley and the cam pulleys of the left and right banks, the influence on the exhaust-side decompression start angle difference Φ is as follows: the assembled state of the crank pulley is normal, one tooth advanced, one tooth delayed. Are 0, 15, and -15, respectively, and when the assembled state of each cam pulley is normal, one tooth advanced, and one tooth delayed, they are 0, -15, and 15, respectively. A set of values of both banks obtained by adding the values of the former and the latter is (0, ± 15 or ± 30) such as (0, 0), (0, −15), (0, −30). , 0 or ± 15 or ± 30), a set of the assembled state of the crank pulley and both cam pulleys in which 20 sets in which the difference between the values corresponding to the respective banks is 30 or less can actually occur. Corresponding to That is, each of the 27 states corresponds to one of the 20 sets of values of the exhaust-side decompression start angle difference Φ. In each of the elements of these sets, the first element is the exhaust-side decompression start angle difference Φ between the left bank and the second element is the right bank. Of the 20 sets, values different from those of the other sets, and corresponding assembly states can be specified are (0, -30), (0, 30), (-15, -30), (-15, 15), (-30, 0), (-30, -15), (-30, -30), (15, -15), (15, 30), (30, 0), ( 30, 15) and (30, 30). For example, (0, -30) occurs only when the crank pulley is one tooth delayed, the left bank is one cam pulley delayed, and the right bank is one cam pulley advanced.
[0071]
However, each of the six sets (0, -15), (0, 15), (-15, 0), (-15, -15), (15, 0), and (15, 15) has Corresponds to the state. For example, (0, -15) is( I )When the crank pulley is normal, the left bank is normal cam pulley, and the right bank is one cam pulley advance,( B )This occurs when the crank pulley is one tooth late, the left bank is one cam pulley late, and the right bank is normal cam pulley. Further, (0, 0) corresponds to three assembly states (described later). In this way, 12 states can be specified from the 27 states. However, it can be concluded that the fifteen states that cannot be clearly identified are at least one of the two or three assembled states. Such information is sufficiently useful in actual engine inspection and subsequent correction of defective parts.
Since the influence of the assembly state of the exhaust valve clearance can be specified independently of the advance / delay of the one tooth of the crank pulley, 24 states out of 54 states can be specified in the end.
[0072]
In an actual engine test, (0,0) appears most frequently among the above set of values. This is because it is a set of values corresponding to that the crank pulley and the cam pulley are in a normal assembly state. However, (0,0) is further advanced by one tooth of the crank pulley and both the left and right banks are advanced by one tooth of the cam pulley (that is, (15 + (− 15), 15 + (− 15)) = (0,0). 0)) and a case where the crank pulley is one tooth delayed and both the left and right banks are one cam pulley delayed ((−15 + 15, −15 + 15) = (0, 0)). Can also be obtained. That is, in the inspection based on only the exhaust-side decompression start angle difference Φ, it may seem that there is a case where it is not possible to distinguish between a normal assembly state and an assembly failure state. However, when specifically considered, the state where the crank pulley is advanced by one tooth and the left and right banks are advanced by one tooth of the cam pulley, the crank pulley is delayed by one tooth, and the left and right banks are delayed by one tooth of the cam pulley. The state is the same even if only the timing belt is displaced by one tooth in the engine in which the crank pulley and the cam pulley are normally assembled, and does not adversely affect the operation of the engine.
[0073]
It is considered that the determination as to whether or not all the assembly states in which (0, 0) can be obtained is a normal assembly state depends on the inspection system at the time when the engine is partially disassembled and assembled. For example, in the case where only one of the cam pulleys of the engine is advanced by one tooth of the crank pulley and both the left and right banks are advanced by one cam pulley, only the replaced cam pulley is normally assembled. In this state, the engine as a whole may be in an assembly failure state. Therefore, it is considered that all the assembly states where (0, 0) can be obtained are not good as normal assembly states. However, when the engine is partially dismantled and assembled, the engine inspection according to the present invention is performed again, or at least the place where the disassembly and assembly is performed and the places closely related to the place. If such an operation as to carry out the inspection is performed, it is possible to prevent such an assembly failure. Therefore, in this embodiment, when (0, 0) is obtained, it is assumed that the assembled state of the crank pulley and the cam pulley is normal.
[0074]
In step S802, if the range to which the value of the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ [i] belongs is the range (6), both the assembly state of the crank pulley and the cam pulley and the exhaust valve clearance are normal, and other determinations are made. The processing of S802 ends without being performed. On the other hand, if it is within the range (1), the defective portion flag flagcrnk0x02, which indicates that the crank pulley is one tooth behind, is indicated by a defective portion flag flag.camA value indicating that the cam pulley is advanced by one tooth is set (the logical sum of the current value and 0x01 is set for the left bank, and the logical sum of the current value and 0x04 is set for the right bank). , And a defective part flag flagexsThe bit corresponding to the variable i is set to 1. In the case of the range (2), the defective portion flag flag performed in the case of the range (1)exsThe changes regarding are omitted. Hereinafter, similarly, a value is set to the corresponding bit of the defective portion flag corresponding to any of the ranges (3) to (10). In the case of belonging to the range (11), the defective portion flag flag shown in FIG.crnk, FlagcamAnd flagexsIs set to 1 to indicate that an error may occur. Based on the fact that the most significant bit is 1, it is possible to perform processing for prompting the inspection operator to perform processing such as adjustment of the engine inspection apparatus itself. In the present embodiment, if it belongs to the range (11), the subsequent processing is stopped and the engine assembly state inspection is not performed any more. When the above process is completed, the variable i is incremented in S804, and it is determined in S806 whether the value of the variable i is 6. If the result is YES,
[0075]
FIG. 35 is a flowchart showing the processing contents of
Range (1): −30 ≦ Γ [i] −Δ <−20
Range (2): −20 ≦ Γ [i] −Δ <−16
Range (3): −16 ≦ Γ [i] −Δ <−12
Range (4): −12 ≦ Γ [i] −Δ <−6
Range (5): −6 ≦ Γ [i] −Δ <−2
Range (6): −2 ≦ Γ [i] −Δ <2
Range (7): 2 ≦ Γ [i] −Δ <6
Range (8): 6 ≦ Γ [i] −Δ <12
Range (9): 12 ≦ Γ [i] −Δ <16
Range (10): 16 ≦ Γ [i] −Δ <20
Range (11): 20 ≦ Γ [i] −Δ <30
Range (12): Range other than range (1) to range (11)
[0076]
The above range only affects the exhaust-side pressure maximum value reaching angle difference 図 in FIG. 24, except for the defective assembly of the driven pulley and the large / small intake valve clearance in addition to the defective assembly of the crank pulley and the cam pulley. Noting that, the entire region of the value obtained by subtracting the variable Δ from the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ is divided. The value of the exhaust-side pressure maximum value reaching angle difference Γ is a value obtained by adding the effects of the assembly failure of the crank pulley and the cam pulley, the assembly failure of the driven gear, and the effect of large / small intake valve clearance. The value obtained by subtracting the variable Δ representing the influence of the defective assembly of the crank pulley and the cam pulley from the maximum value arrival angle difference Γ is a value that is not affected by the defective assembly of the crank pulley and the cam pulley. Therefore, a range of values (範 囲 -Δ) that are not affected by the assembly failure of the crank pulley and the cam pulley is considered depending on the occurrence of the failure of the driven gear assembly and the large / small intake valve clearance. Then, the above range is obtained. The exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ discretely changes to −18, 0, and 18 according to one tooth advance, normal, and one tooth delay of the driven gear. In addition, even when the intake valve clearance is normal, the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference で may vary in the range of −2 or more to less than 2, and the exhaust-side pressure maximum value may vary even when the intake valve clearance is large / small. The arrival angle difference Γ does not change more than ± 10 than in a normal case. Taking the above into consideration, the area of the value obtained by subtracting the variable Δ from the exhaust side pressure maximum value reaching angle difference Γ is −18 ± (10 + 2), −18 ± 2, 0 ± (10 + 2) as shown in FIG. ), 0 ± 2, 18 ± (10 + 2), 18 ± 2, etc., as a boundary value.
[0077]
The ranges (1) to (12) indicate that the driven gear and the valve clearance of the intake valve are in the following states, respectively.
Range (1): Driven gear advances one tooth, and
Small intake valve clearance
Range (2): Driven gear advances one tooth, and
Normal intake valve clearance
Range (3): Driven
Large intake valve clearance
Range (4): unspecified
Range (5): Normal driven gear, and
Small intake valve clearance
Range (6): Both are assembled normally
Range (7): Normal driven gear, and
Large intake valve clearance
Range (8): Unspecified
Range (9): One tooth behind driven gear and
Small intake valve clearance
Range (10): Driven
Normal intake valve clearance
Range (11): One tooth behind driven gear and
Large intake valve clearance
Range (12): Error
[0078]
If the value of the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i] belongs to the range (6), S912 is executed without performing any processing. If the value of the exhaust side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i] belongs to any of the range (1) to (3), the range (5), (7) and the range (9) to (12), Processing is performed. For example, if it belongs to the range (1), the defective portion flag flagdrvnAnd flaginsIs set to a value indicating that the driven gear for the corresponding cylinder is one tooth ahead and the intake valve clearance is small. Specifically, when the variable i is 0, the defective portion flag flagdrvnOf the current value of 0x04 and the defective portion flag flagdrvnIs set to the defective part flag flaginsOf the current value of 0x01 and the defective point flag flaginsIs set to Hereinafter, similarly, a value is set to a bit corresponding to the corresponding defective portion flag. In the case where the exhaust gas pressure reduction start angle difference Φ belongs to the range (12), the subsequent processing is stopped in the present embodiment, similarly to the case where the exhaust-side decompression start angle difference Φ belongs to the range (11) (see FIG. 40). .
[0079]
If the value of the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i] belongs to the range (4), a test 2-1 (described later), which is a subroutine, is executed in S908, and if it belongs to the range (8), In step S910, a test 2-2 (described later), which is a subroutine, is executed. When the processing of S906, S908 or S910 is completed, after the variable i is incremented in S912, it is determined in S914 whether or not the value of the variable i is 6. If the result is YES, the
[0080]
FIG. 36 is a flowchart showing the contents of test 2-1 which is a subroutine called in S908 of FIG. This processing is performed when the value of the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i] belongs to the range (4), because the cause is that the driven gear advances one tooth and the intake valve clearance is large. Since it is not possible to determine whether the intake valve clearance is small based on only the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i], these determinations are performed using other values. In the example of FIG. 36, this is determined from the sum of the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ [i] and the exhaust-side pressure unchanged state transition angle difference Σ [i] as a variable Δ (see the description of S904 above). Is performed based on the absolute value of a value obtained by subtracting a value obtained by multiplying by 2 (hereinafter, simply referred to as a comparison value). This is, as is apparent from the values of the exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ [i] and the exhaust-side pressure unchanged state transition angle difference Σ [i] shown in FIG. When the intake valve clearance is large, the above value is 8.4 (= | -8.4 + 0 |), whereas when the intake valve clearance is small, it becomes zero (= | 0 + 0 |). For example, when a
[0081]
In S1000, it is determined whether or not | Φ [i] + Σ [i] −2 · Δ | is less than 4, which is a value approximately halfway between zero and 8.4. If it is determined that the valve clearance is small and the process of S1002 is NO, the process of S1004 is performed assuming that the driven gear advances one tooth and the intake valve clearance is large, and the inspection 2-1 ends. In step S1002, the defective part flag flag is set.insIs set to 1 in the corresponding bit of S. In step S1004, the defective portion flag flag is set.drvnAnd flaginlIs a process of setting 1 to the corresponding bit of.
[0082]
FIG. 37 is a flowchart showing the contents of test 2-2, which is a subroutine called in S910 of FIG. This processing is performed if the value of the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i] belongs to the range (8), because the reason is that the driven gear is one tooth delay and the intake valve clearance is small. The determination as to whether the intake valve clearance is large cannot be made based only on the exhaust-side pressure local maximum value arrival angle difference Γ [i], so that the following examination 2-3 in which these determinations are performed using other information. This is a process performed as a pre-process of. More specifically, in S1100 and S1102, the defective portion flag flag is respectively set.inlAnd flaginsIs set to the corresponding bit of. It is impossible that both of the bits corresponding to the same cylinder in these defective portion flags are set to 1, which means that the value of the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i] belongs to the range (8). It shows. This is used in the processing described below shown in FIG.
[0083]
FIG. 38 is a flowchart showing the contents of the test 2-3 which is a subroutine called in S916 of FIG. In this process, when there is a cylinder whose exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i] belongs to the range (8), the assembled state of the cylinder is reduced in intake valve clearance and delayed by one tooth of the driven gear. Or the state of large intake valve clearance based on the inspection result of the other cylinder in the bank including the cylinder. First, after the variable i is set to zero in S1200, in S1202, the defective portion flag flag is set.inlAnd flaginsIt is determined whether both the bits corresponding to the cylinder indicated by the variable i are 1 or not. If the result is YES, the value of the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i] of the cylinder belongs to the range (8). In this case, in S1204, it is determined whether or not the bank including the cylinder indicated by the variable i is one tooth behind the driven gear. If the result is YES, when the value of the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i] belongs to the range (8), the driven gear cannot be delayed by one tooth and the intake valve clearance cannot be large. For the cylinder indicated by the variable i, it is determined that the valve clearance of the intake valve is small, and the defective portion flag flag temporarily set to 1 in S1100 of FIG.inlThe bit corresponding to that cylinder is set to zero in S1206 (this substantially determines that the intake valve clearance is small), and then the process of S1208 is executed. On the other hand, if the decision result in S1204 is NO, the process of S1208 is directly executed. After the variable i is incremented in S1208, it is determined whether or not the variable i is 6 in S1210. If YES, the inspection 2-3 ends, and if NO, the processing from S1202 is repeated. In a state where this process is completed, there are cases where the assembled state of the cylinders in which the value of the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ [i] belongs to the range (8) is indeterminate. That is, this is the case where the determination in S1204 is NO. If such a cylinder exists, the defective portion flag flaginlAnd flagins, The bit corresponding to that cylinder is kept at 1, and this can be used to notify the inspection operator of the situation.
[0084]
FIG. 39 is a flowchart showing the contents of
[0085]
After the variable i is cleared to zero in S1300, in S1302, the driven gear of the bank corresponding to the cylinder indicated by the variable i and the intake valve clearance of the cylinder are in a normal assembly state, and the exhaust valve clearance of the cylinder is not small. It is determined whether it is in the state. If the result is YES, it is determined in S1304 whether or not the value of the exhaust-side pressure invariable value difference β [i] is 7 or more. If the result is YES, the exhaust valve clearance of the cylinder is reduced. It is determined that the value is larger, and a defective portion flag flag is set in S1306.exlAfter the corresponding bit is set to 1, the process of S1308 is executed. If the determination result in S1304 is NO, S1308 is directly executed. In this case, it is known that the exhaust valve clearance of the cylinder is in a normal assembly state, and the significance of performing the
[0086]
The missing inspection of the compression ring in the present embodiment is performed for each cylinder based on the value of the exhaust-side maximum pressure difference α when there is no other assembly failure. Although illustration of the processing contents is omitted, specifically, for a cylinder in which the assembly failure of the crank pulley, the cam pulley, and the driven gear has not occurred, and the absolute value of the exhaust-side constant pressure difference β is, for example, less than 3, If the value of the exhaust-side maximum pressure difference α is, for example, −5 or less, it is determined that the cylinder is in a state where the compression ring is missing, and the defective portion flagringIs set to the corresponding bit of. However, the bit corresponding to the cylinder in which the value of the exhaust-side maximum pressure difference α changes due to the presence of another assembly defect remains 0. If such a cylinder exists, the defective portion flag flagringIs set to the most significant bit of. That is, the defective portion flag flagringIf the most significant bit is 1, the defective portion flag flagringThe cylinder corresponding to the bit set to 1 is in the compression ring missing state, and it is unknown whether the cylinder corresponding to the bit set to 0 is in the compression ring missing state. The value of the exhaust-side maximum pressure difference α is compared with −5 because, as is clear from FIG. 24, the exhaust-side maximum pressure difference α shows a value of about −10 in the compression ring missing state. , 0 and -10 are adopted as threshold values. The absolute value of the exhaust-side constant pressure difference β is compared with 3 because the absolute value of the exhaust-side constant pressure difference β is determined when the above-described assembly failure does not occur and the intake and exhaust valve clearances are both normal. This is because the value is less than 3 (see FIG. 24).
[0087]
As described above, in the engine inspection apparatus of the present embodiment described above, when the inspection result is unacceptable, at least two of a plurality of possible assembly defects can be detected. However, this cannot always be achieved. For example, when the compression ring is missing for a certain cylinder and the cam pulley is advanced by one tooth in the bank including the cylinder, it is not determined whether the compression ring is missing for the cylinder. . However, for example, information such as the exhaust-side pressure maximum value difference α when an assembly failure such as a
[0088]
FIG.Still another embodiment of the present inventionFIG. In the present embodiment,
[0089]
FIG. 43 shows the exhaust-side pressure P obtained by the engine inspection device shown in FIG.EXIs shown together with the crank reference signal. This figure shows the exhaust side pressure P in the normal assembly state and in the case where the cam pulley advances or delays by one tooth in the left bank.EXIt is shown. FIG. 44 shows the exhaust-side pressure P shown in FIG.EXAre enlarged and shown. Further, FIG. 45 shows the exhaust side pressure P in the normal assembly state and in the case where the driven gear has advanced / delayed one tooth in the left bank.EXIt is shown. FIG. 46 shows the exhaust pressure P shown in FIG.EXAre enlarged and shown. Based on FIGS. 44 and 46, when the cam pulley and the driven gear are defectively assembled, the exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference Γ, the exhaust-side pressure unchanged state transition angle difference Σ, the exhaust-side pressure maximum value difference α, FIG. 47 is a table summarizing the values of the exhaust-side pressure invariable value difference β. 47, “
[0090]
When comparing FIG. 47 with FIG. 24, the values of the exhaust-side pressure maximum value reaching angle difference Γ and the exhaust-side pressure unchanged state transition angle difference Σ respectively match the values in FIG. The value of α and the exhaust-side pressure invariable value difference β are both smaller than the values in FIG. This is because, in the inspection apparatus of the embodiment shown in FIG.EXIs the only space inside the cylinder and the
[0091]
In each of the embodiments described above, the space inside the
When the intake-side space is, for example, only the space inside the
[0092]
Further, in each of the embodiments described above, the V6DOHC gasoline engine is targeted for inspection.The present inventionIs applicable to inspection of other types of engines. For example, in an SOHC engine, the above-described inspection on the driven gear may be omitted. In a DOHC engine in which the intake-
[0093]
In addition, when the causes of the above-described assembly failures occur simultaneously, the inspection may be performed using more information in order to more reliably point out the failure locations that occur simultaneously. For example, a state in which the above-described assembly failure occurs in all combinations is intentionally caused in advance, and the exhaust-side pressure maximum value P in each of these assembly failure states is intentionally generated.EXmaxThe value set obtained from the engine to be inspected is compared with the value set obtained from the engine to be inspected. Is determined as the assembled state. Further, in each of the above embodiments, the assembly failure of the crank pulley, the cam pulley, and the driven gear is regarded as advance / delay of only one tooth. In this case, the exhaust-side pressure maximum value P used for each of the above-described determinations is determined.EXmaxAnd the like can be classified in more stages. In the case described above, the exhaust pressure maximum value PEXmaxAlthough it is necessary that a delicate difference between values such as is clear, in the engine inspection device of each embodiment of the present invention, since a large amount of data can be quickly acquired for each of the above values, By performing statistical processing or the like, a more reliable inspection can be performed.
[0094]
As described above, some embodiments of the present invention have been exemplified, but these are literal examples, and the present invention can be carried out in various modified and improved forms without departing from the scope of the claims. .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an internal configuration of a V6 gasoline engine with a part thereof omitted;
FIG. 2 is a perspective view showing a state in which assembly failure of a crank pulley and a cam pulley has occurred in the V6 gasoline engine of FIG. 1;
FIG. 3 is an enlarged sectional view showing a part of a valve train of a general engine.
FIG. 4One of the present invention1 is a system diagram illustrating a main part of an engine inspection device used for performing an engine inspection method according to an embodiment.
FIG. 5 is a front view schematically showing the whole of the engine inspection apparatus.
FIG. 6 shows a piston position PP and an exhaust side pressure P in a normal assembly state obtained by the engine inspection device.EXAnd intake side pressure PINAnd the crank angle θcrankIt is a graph shown by the relationship with.
FIG. 7 shows a crank reference signal and an exhaust-side pressure P of each cylinder in a normal assembly state, obtained by the engine inspection device.EXChange in the crank angle θcrankIt is a graph shown by the relationship with.
FIG. 8 shows the exhaust pressure P in a normal assembly state and a small intake valve clearance state obtained by the engine inspection apparatus.EXChange in the crank angle θcrankIt is a graph shown by the relationship with.
FIG. 9 shows an exhaust pressure P in a normal assembly state and a large intake valve clearance state obtained by the engine inspection apparatus.EXChange in the crank angle θcrankIt is a graph shown by the relationship with.
FIG. 10 shows the intake pressure P in a normal assembly state, a small intake valve clearance state, and a large intake valve clearance state acquired by the engine inspection apparatus.INChange in the crank angle θcrankIt is a graph shown by the relationship with.
FIG. 11 shows an exhaust pressure P in a normal assembly state and a small exhaust valve clearance state obtained by the engine inspection apparatus.EXAnd the
FIG. 12 shows an exhaust pressure P in a normal assembly state and a large exhaust valve clearance state obtained by the engine inspection apparatus.EXAnd the
FIG. 13 shows an exhaust-side pressure P obtained by the engine inspection device in a normal assembly state and a compression ring missing state.EXAnd the
FIG. 14 is a diagram illustrating a crank reference signal and an exhaust pressure P of each cylinder in a state where the cam pulley is advanced by one tooth, obtained by the engine inspection apparatus.EXAnd the
FIG. 15 shows a crank reference signal and an exhaust-side pressure P of each cylinder obtained by the engine inspection device in a state where the cam pulley is one tooth delayed.EXAnd the
FIG. 16 shows a crank reference signal and an intake pressure P in a normal assembly state, a cam pulley one tooth advance state, and a cam pulley one tooth delay state acquired by the engine inspection device.INAnd the
FIG. 17 shows an exhaust pressure P in a normal assembly state and a cam pulley one tooth advance state obtained by the engine inspection apparatus.EXAnd the
FIG. 18 shows the exhaust-side pressure P in a normal assembly state and a state where the cam pulley is one tooth delayed.EXAnd the
FIG. 19 is a diagram illustrating a crank reference signal and an exhaust-side pressure P in a driven
FIG. 20 is a diagram illustrating a crank reference signal and an exhaust-side pressure P in a state in which the driven gear is delayed by one tooth.EXAnd the
FIG. 21 is a diagram showing a crank reference signal and an intake pressure P in a normal assembly state, a driven gear one tooth advanced state, and a driven gear one tooth delayed state.INAnd the
FIG. 22: Exhaust side pressure P in a normal assembly state and a driven
FIG. 23: Exhaust side pressure P in a normal assembly state and a driven gear one tooth delay stateEXAnd the
FIG. 24 shows the exhaust pressure maximum value difference α, the exhaust pressure non-change value difference β, the exhaust pressure maximum value arrival angle difference Γ, and the exhaust pressure unchanged state transition angle when each assembly failure occurs independently. 4 is a table showing an example of a difference Σ, an exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ, an intake-side pressure maximum value arrival angle difference Λ, and an intake-side pressure increase start angle difference Ψ.
FIG. 25 is a flowchart illustrating a main routine of an assembly state inspection stored in a ROM included in a determination unit of the engine inspection device.
FIG. 26 is a front view showing a configuration of a display unit of the engine inspection device.
FIG. 27 is a flowchart illustrating a defective portion estimation routine executed in S118 of FIG. 25;
FIG. 28 is a diagram showing a bit configuration of a defective portion flag stored inside a RAM included in the determination unit.
FIG. 29 is a flowchart illustrating a crank pulley inspection routine executed in S202 of FIG. 27.
30 is a flowchart showing a cam pulley and driven
FIG. 31 is a flowchart showing a cam pulley and driven
32 is a flowchart showing a valve clearance and compression ring missing inspection routine executed in S214 of FIG. 27. FIG.
FIG. 33 is a flowchart illustrating another embodiment of a defective portion estimation routine executed in S118 of FIG. 25.
FIG. 34 is a flowchart showing an
FIG. 35 is a flowchart illustrating an
FIG. 36 is a flowchart illustrating an inspection 2-1 routine executed in S908 of FIG. 35.
FIG. 37 is a flowchart illustrating an inspection 2-2 routine executed in S910 of FIG. 35;
FIG. 38 is a flowchart showing an inspection 2-3 routine executed in S916 of FIG. 35.
FIG. 39 is a flowchart showing an
40 is a graph showing a range of values of an exhaust-side pressure decrease start angle difference Φ used in the determination in S802 of FIG.
FIG. 41 is a graph showing a range of the value of the exhaust-side pressure maximum value reaching angle difference 用 い used in the determination of S904 in FIG. 35;
FIG. 42 is a system diagram showing a part of a configuration of an engine inspection device used for performing an engine inspection method according to another embodiment of the present invention.
43 is a crank reference signal and an exhaust-side pressure P in a normal assembly state, a cam pulley one tooth advance state, and a cam pulley one tooth delay state acquired by the engine inspection device of FIG. 42;EXAnd the
44 is an exhaust-side pressure P in a normal assembly state, a cam pulley one tooth advance state, and a cam pulley one tooth delay state acquired by the engine inspection device of FIG. 42.EXAnd the
45 is a crank reference signal and an exhaust side pressure P in a normal assembly state, a driven gear one tooth advanced state, and a driven gear one tooth delayed state acquired by the engine inspection apparatus of FIG. 42.EXAnd the
46 is an exhaust pressure P in a normal assembly state, a driven gear one tooth advanced state, and a driven gear one tooth delayed state obtained by the engine inspection apparatus of FIG. 42;EXAnd the
47 is an exhaust-side pressure maximum value arrival angle difference 場合 obtained when the advance / delay of one tooth of the cam pulley and the advance / delay of one tooth of the driven gear are obtained independently based on FIGS. 44 and 46. FIG. 7 is a table showing an example of values of an exhaust-side pressure unchanged state transition angle difference Σ, an exhaust-side pressure maximum value difference α, and an exhaust-side pressure unchanged value difference β.
[Explanation of symbols]
10, 12: piston 20: crank pulley
24, 26:
48: Exhaust valve 50:
76: Cylinder head 90: Engine to be inspected 92: Intake port
94: Intake manifold 96: Surge tank
98, 106: Pressure sensor 100: Exhaust port
102: Masking
114: Crank angle sensor 117:
119: Inspection control device 120: Base 122: Drive coupling
124: drive shaft 125: motor 134: piston ring
136: Top ring 138: Second ring 140: Oil ring
144: Compression ring 200: OK lamp
202: NG lamp 250: Exhaust manifold
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