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JP3581808B2 - 光送受信モジュール及びそれを用いた光送受信システム - Google Patents

光送受信モジュール及びそれを用いた光送受信システム Download PDF

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JP3581808B2
JP3581808B2 JP29627399A JP29627399A JP3581808B2 JP 3581808 B2 JP3581808 B2 JP 3581808B2 JP 29627399 A JP29627399 A JP 29627399A JP 29627399 A JP29627399 A JP 29627399A JP 3581808 B2 JP3581808 B2 JP 3581808B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1芯の光ファイバを共有して送受信を行う光送受信モジュール及びそれを用いた1芯双方向光送受信システムに関するものである。特に、IEEE1394やUSB2などの高速伝送が可能なデジタル通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような光送受信システムの従来例としては、同出願人が先に提案した特願平11−5872号(平成11年1月12日出願)に記載の光送受信システムがある。
【0003】
該光送受信システムは、既に普及しているデジタルオーディオ用光ファイバケーブルが使用可能で、かつ1芯の光ファイバを備えた1本の光ケーブルで双方向通信を可能とするものである。
【0004】
以下、従来の光送受信システムを、図面とともに説明する。
【0005】
図6は従来の光送受信システムの構造図であり、(a)は横断面図であり、(b)は縦断面図である。図7は従来の光送受信システムの光学的動作を説明図である。
【0006】
従来の光送受信システムは、光ケーブル41と光送受信モジュール51とを備えてなる。
【0007】
前記光ケーブル41は、内部に光路となる1芯の光ファイバ42が配設され、両端部に前記光送受信モジュール51に接続するためのプラグ43が設けられてなる。
【0008】
また、前記光送受信モジュール51は、挿入孔52aが形成された保持体52内に、電気信号を光信号に変換する発光素子53と、光信号を電気信号に変換する受光素子54と、前記発光素子53及び受光素子54を封止するモールドパッケージ55と、該モールドパッケージ55に一体成形されたレンズ55a,55bと、光分岐素子56とを備えてなる。
【0009】
そして、上記光送受信モジュール51の挿入孔52a内に、上記光ケーブル51のプラグ53を挿入することで、上記光ケーブル51と光送受信モジュール51とが光学的に結合する。
【0010】
つまり、発光素子53を出射した送信信号光は、モールドパッケージ55に一体成形されたレンズ55aを透過し、略平行光線とされた後、光分岐素子56の表面に形成されたマイクロプリズムにより光ファイバ42の光軸方向に偏向され、光ファイバ42へ入射する。
【0011】
一方、光ファイバ42を出射した受信信号光は、光分岐素子56の表面に形成されたマイクロプリズムにより偏向され、モールドパッケージ55に一体成形されたレンズ55bを透過し、略集光光線とされ受光素子54へ入射する。
【0012】
本発明に間接的に関係する光分岐器の従来例としては、実開昭64−45805号公報にて開示された光分岐器がある。
【0013】
図8は該光分岐器の構成図であり、(a)は光分岐器の概略部分断面図であり、(b)は光分岐器における伝送路光ファイバ側端面の正面図である。
【0014】
図に示すように、該光分岐器は、一対の光ファイバ裸線61,61が所定の長さの反射膜62を介して接合され、該接合された一対の光ファイバ裸線61,61の端面に同軸的に伝送路光ファイバ63の端面を対向配置させるものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の光送受信モジュール及びそれを用いた光送受信システムでは、以下の問題が発生する。以下、図7を用いて説明する。
【0016】
1)発光素子53と受光素子54とが同一のモールドパッケージ55内に封止されているため、経路(1)の如く、自身の発光素子53からの送信信号光がモールドパッケージ55内を伝わり、自身の受光素子54に入射することになる。これにより、クロストークが大きくなり、全二重通信方式が採れなくなる。
【0017】
2)発光素子53からの送信信号光と受光素子54への受信信号光とが同一の光分岐素子56にて偏向されるので、経路(2)の如く、自身の発光素子53からの送信信号光が光分岐素子56により反射され、自身の受光素子54に入射することになる。これにより、クロストークが大きくなり、全二重通信方式が採れなくなる。
【0018】
3)発光素子53からの送信信号光と受光素子54への受信信号光とが同一の光ファイバ42を伝送路とするので、経路(3)の如く、自身の発光素子53からの送信信号光が光ファイバ42の両端面にてそれぞれ反射され、自身の受光素子54に入射することになる。これにより、クロストークが大きくなり、全二重通信方式が採れなくなる。
【0019】
4)光ファイバ42を介して通信相手と光学的に接続されるので、例えば通信相手が自身の光送受信モジュールと同一構成の場合、経路(4)の如く、自身の発光素子53からの送信信号光が通信相手である光送受信モジュール内部の光分岐素子56にて反射され、自身の受光素子に入射することになる。これにより、クロストークが大きくなり、全二重通信方式が採れなくなる。
【0020】
また、上述した光分岐器を光送受信モジュールの光分岐素子として用いた場合、以下の問題が発生する。以下、図8を用いて説明する。
【0021】
1)伝送路光ファイバ63を光分岐器から脱着する毎に、伝送路光ファイバ63と光分岐器の一対の光ファイバ裸線61,61の伝送路光ファイバ側端面とが接触を繰り返すことになるため、光ファイバ裸線61,61の伝送路光ファイバ側端面や伝送路ファイバ63の端面に傷が付き、光の透過率が劣化する問題が生じる。
【0022】
2)伝送路光ファイバ63の端面と接触する反射膜62端面で反射光が発生し、通信相手の発光素子からの送信信号光の前記反射光が通信相手の受光素子に入射することになる。また、通信相手が自身の光送受信モジュールと同一構成の場合も、通信相手の反射膜端面で反射光が発生することになり、自身の発光素子からの送信信号光の前記反射光が自身の受光素子に入射することになる。これにより、クロストークが大きくなり、全二重通信方式が採れなくなる。
【0023】
本発明は、上記課題に鑑み、クロストークを抑え、全二重通信方式による光伝送を可能とする光送受信モジュール及びそれを用いた光送受信システムの提供を目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1発明にかかる光送受信モジュールは、送信信号光を発光する発光素子と、受信信号光を受光する受光素子とを備え、前記信号光の送受信を1芯の光ファイバを共有して行う光送受信モジュールにおいて、前記光ファイバの一端部を含む光プラグが挿入される挿入孔を有すると共に、前記挿入された光プラグの位置を保持するプラグ保持部と、前記光プラグが前記プラグ保持部に装着された際に、前記光ファイバの端面に当接して、光路を前記送信信号光の光路と受信信号光の光路とに分割する遮光性の仕切り板と、前記仕切り板の前記光ファイバ端面接触面に設けられた光吸収層と、を備えて、前記仕切り板は、前記光ファイバを装着する際に当該光ファイバ端面にて押圧される位置に配置され、該光ファイバ端面での押圧により弾性変形可能になっており、前記仕切り板を前記受発光素子側へ延出させ、前記光ファイバ端面と前記受発光素子との間にそれぞれ配置された複数の光学素子間及び又は前記受発光素子間に介在させてなることを特徴とするものである。
【0025】
らに、本発明の第2発明にかかる光送受信モジュールは、第1発明にかかる光送受信モジュールにおいて、前記仕切り板が、前記光ファイバ端面に当接する仕切り部と前記光ファイバ端面による押圧により弾性変形する弾性変形部とを備えてなることを特徴とするものである。
【0026】
らに、本発明の第3発明にかかる光送受信モジュールは、第1発明にかかる光送受信モジュールにおいて、前記仕切り板を導電性材料にて形成し、その電位をグラウンド電位としたことを特徴とするものである。
【0027】
加えて、本発明の第4発明にかかる光送受信モジュールは、第1発明〜第3発明のいずれか一つの発明にかかる光送受信モジュールにおいて、前記光ファイバ端面と前記受発光素子との間にそれぞれ配置された複数の光学素子の前記光ファイバ側表面に反射防止膜を設けたことを特徴とするものである。
【0028】
さらに、本発明の第5発明にかかる光送受信モジュールは、第1発明〜第4発明のいずれか一つの発明にかかる光送受信モジュールにおいて、前記光ファイバ端面と前記受発光素子との間にそれぞれ配置された複数の光学素子が光偏向素子からなり、前記受発光素子を該光偏向素子との光軸に対して傾斜させてなることを特徴とするものである。
【0029】
加えて、本発明の第6発明にかかる光送受信システムは、第1発明〜第5発明のいずれか一つの発明にかかる光送受信モジュールと、内部に一心の光ファイバを備えた光ケーブルとを具備してなる光送受信システムであって、前記光ファイバ端面を傾斜面としたことを特徴とするものである。
【0030】
上記構成によれば、本発明の第1発明にかかる光送受信モジュールは、光ファイバの一端部を含む光プラグがプラグ保持部の挿入孔に挿入されて位置が保持された際に、装着された前記光ファイバの端面に当接して、光路を送信信号光の光路と受信信号光の光路とに分割する遮光性の仕切り板を設けた構成なので、自身の発光素子からの送信信号光が前記光ファイバの近端側端面にて反射され、その反射光が自身の受光素子に入射することを防止できる。
【0031】
さらに、前記仕切り板が、前記光ファイバを装着する際に当該光ファイバ端面にて押圧される位置に配置され、該光ファイバ端面での押圧により弾性変形可能とした構成なので、光ファイバ装着時の装着長さに成形バラツキがあっても、それを配置位置や弾性変形にて吸収し、必ず仕切り板を光ファイバの端面に接触させることができる。
【0032】
さらに、前記仕切り板の光ファイバ端面接触面に、光吸収層を設けた構成なので、前記光ファイバを介して光学的に結合された通信相手からの送信信号光が前記仕切り板の光ファイバ端面接触面にて反射され、その反射光が通信相手の受光素子に入射することを防止できる。
【0033】
加えて、前記仕切り板を前記受発光素子側へ延出させ、前記光ファイバ端面と前記受発光素子との間にそれぞれ配置された複数の光学素子間及び又は前記受発光素子間に介在させてなる構成なので、自身の発光素子からの送信信号光が光学素子裏面にて反射され、その反射光が自身の受光素子に入射すること防止できる。或いは、例えば前記両素子を封止するモールドパッケージ内を伝わる、自身の発光素子からの送信信号光を遮断し、自身の受光素子に入射することを防止できる。
【0034】
さらに、本発明の第2発明にかかる光送受信モジュールは、第1発明にかかる光送受信モジュールにおいて、前記仕切り板が、前記光ファイバ端面に当接する仕切り部と前記光ファイバ端面による押圧により弾性変形する弾性変形部とを備えてなる構成なので、前記仕切り部が前記光ファイバ端面による押圧によって、当該光ファイバ端面を横方向にスライドしたり、弧字状に変形することを防止できる。
【0035】
らに、本発明の第3発明にかかる光送受信モジュールは、第1発明にかかる光送受信モジュールにおいて、前記仕切り板を導電性材料にて形成し、その電位をグラウンド電位とした構成なので、受発光素子の電磁結合を防止できる。
【0036】
加えて、本発明の第4発明にかかる光送受信モジュールは、第1発明〜第3発明のいずれか一つの発明にかかる光送受信モジュールにおいて、前記光ファイバ端面と前記受発光素子との間にそれぞれ配置された複数の光学素子の前記光ファイバ側表面に反射防止膜を設けた構成なので、通信相手の発光素子からの送信信号光が前記複数の光学素子表面にて反射され、その反射光が通信相手の受光素子に入射することを防止できる。
【0037】
さらに、本発明の第5発明にかかる光送受信モジュールは、第1発明〜第4発明のいずれか一つの発明にかかる光送受信モジュールにおいて、前記光ファイバ端面と前記受発光素子との間にそれぞれ配置された複数の光学素子が光偏向素子からなり、前記受発光素子を該光偏向素子との光軸に対して傾斜させてなる構成なので、前記受発光素子を並置した状態で両者を光偏向素子の光軸に対して傾斜させることができるとともに、通信相手の発光素子からの送信信号光が自身の受発光素子にて反射され、その反射光が通信相手の受光素子に入射することを防止できる。
【0038】
加えて、本発明の第6発明にかかる光送受信システムは、第1発明〜第5発明のいずれか一つの発明にかかる光送受信モジュールと、内部に一心の光ファイバを備えた光ケーブルとを具備してなる光送受信システムであって、前記光ファイバ端面を傾斜面とした構成なので、該光ファイバの一方の端面より導かれた送信信号光が他方の端面にて反射され、その反射光が受光素子に入射することを防止できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態にかかる光送受信モジュール及びそれを用いた光送受信システムついて、図面とともに説明する。
【0040】
図1は本発明の実施の形態にかかる光送受信モジュールを示す構成図であり、(a)は側面断面図、(b)は上面蓋を外した状態の平面図、(c)は下面蓋及び基板を外した状態の裏面図である。
【0041】
本実施の形態にかかる光送受信モジュール10は、後述する内部に1芯の光ファイバを備えるプラグが挿入孔11aに挿入され、その位置を保持するレセプタクル部11、光学素子である光分岐素子12、発光素子13を封止した発光デバイス14、該発光デバイス14を覆う導電性材料で形成された第1のシールド15、受光素子16を封止した受光デバイス17、該受光デバイス17を覆う導電性材料で形成された第2のシールド18、前記光ファイバを含む光プラグ端面を2分して当接し、光路を送信信号光の光路と受信信号光の光路とに2分するとともに前記光ファイバの長手方向に移動可能な仕切り板19、前記発光素子13の駆動IC20、それを覆う第3のシールド21、前記受光素子16の信号増幅を行う増幅IC22、それを覆う第4のシールド23、前記受発光素子13,16及び各IC20,22の電気配線を行うPWB等からなる基板24、外部入出力端子25、下面蓋26、上面蓋27から構成される。
【0042】
前記発光デバイス14は、銅板を銀めっきしてなるリードフレームに発光素子13を銀ペースト又はインジウムなどによりロウ付けし、ワイヤーボンディングによりリードフレームと発光素子13間の電気接続を行った後、金型に設置されトランスファーモールド成形されて製造される。モールドパッケージの表面にはトランスファーモールド成形時に光学素子であるレンズが一体成形される。また、受光デバイス17も同様に、上記の発光素子13を受光素子16に置き換えて製造する。
【0043】
そして、光送受信モジュールの外部から入出力端子25を介して送信信号(電気信号)が入力されると、駆動IC20により発光素子13が駆動され、送信信号光(光信号)が発光素子13から出射される。この送信信号光は、発光デバイス14の表面に形成されたレンズにより略平行光とされ、光分岐素子12へ入射し、光路を偏向され、光ファイバへ入射する。この際、光分岐素子12,発光素子13の位置ずれ等により、光路を外れた送信信号光があっても仕切り板19が受発光素子13,16を結ぶ線に対してクロスする位置まで延長して形成されているため、受光デバイス17側には入射しない。
【0044】
また、光ファイバの光送受信モジュールに近い側の端面(以下、「近端側端面」と称す。)で反射した送信信号光も仕切り板19があるため受光デバイス側には入射しない。
【0045】
さらに、光ファイバを伝播した送信信号光は、光ファイバの光送受信モジュールに遠い側の端面(以下、「遠端側端面」と称す。)で一部反射するが、端面が10度傾斜しているため光ファイバを伝播せず消える。
【0046】
そして、光ファイバ遠端側端面を出た送信信号光は通信相手の光送受信モジュールへと入射する。
【0047】
通信相手の光送受信モジュールも同一構成である(符号についても同一符号を用いて説明する。)とすると、送信信号光が最初に到達するのは、仕切り板19の光ファイバ端面との接触面であるが、この傾斜している接触面を光吸収材料(カーボンを含む黒塗料等)により塗装しているため、ここでの反射光は発生しない。
【0048】
続いて、光分岐素子12へ到達するが、ここにおいても当該光分岐素子12表面は反射防止膜処理が施されているため、ここでの反射光も発生しない。そして、光分岐素子12に入射した送信信号光は、光路が偏向され受光デバイス18の表面に形成されたレンズにより集光され、受光素子16に入射する。
【0049】
該受光素子16では一部の入射光が反射するが、入射光は受光素子16へ斜めに入射しているために反対の斜め方向に反射され、光分岐素子12へは戻らない。この後、受光素子16に入射した光は光電変換され、電気信号となり増幅IC22により増幅され、外部入出力端子25から、光送受信モジュール外部へ受信信号として取り出される。
【0050】
そして、全二重通信方式を実現するには、自送信信号が自受信信号に入る量を極力小さくしないといけない。例えば、ビットエラーレート(BER)を1E−12(10の−12乗)にするためには、S/N比で11.5dB必要であり、そのためには電気的クロストークと光学的クロストークを小さくする必要がある。前者にはシールド板が効果的であり従来から良く用いられている。一方、光学的クロストークを小さくするためには仕切り板が効果的であり、従来から用いられている。
【0051】
そこで、上述した本実施の形態にかかる光送受信モジュールでは、仕切り板19を光ファイバ端面に接触させること、また仕切り板19の端面に光吸収塗装を行うことが、非常に効果的であることを見出し、さらには従来から用いられている光学素子への反射防止膜や受発光素子を傾斜させること等の上述した全てを組み合わせることによって、上記のBER1E−12を達成し、全二重通信方式による光伝送が可能となった。
【0052】
これより、本実施の形態にかかる光送受信モジュールの詳細を説明する。
【0053】
図2は、該光送受信モジュールにおける光学系を示す拡大横断面図である。
【0054】
図に示すように、光ファイバを含む光プラグ30の傾斜した端面には仕切り板19が接触しており、これによって該光プラグ30内に配置された光ファイバと仕切り板19とが当接した状態で接触する。
【0055】
光分岐素子12は、送信側と受信側とで2分され、その境界に仕切り板19が配置されている。また、各光分岐素子12,12表面には、200μmピッチでマイクロプリズムが形成されている。ここで、仕切り板19が挿入される光分岐素子12,12間の間隔は100μmとする。
【0056】
発光デバイス14には、レンズ部以外を覆う銅板で形成された第1のシールド15が、受光素子17にはレンズ部以外を覆う銅板で形成された第2のシールド18が取り付けられ、該シールド15,18は電気的にグラウンドに接続され、発光デバイス14と受光デバイス17間の電気的クロストークを小さくするとともに、不要な光の入出射を防止している。
【0057】
また、電磁結合は発光デバイス14のレンズ部及び受光デバイス17のレンズ部に空けたシールド15,18の穴を通り発生するが、それを防ぐために仕切り板19をシールドされた両デバイス14,17の境界まで延出させるとともに導電性材料で形成し、かつ電位をグラウンドへ落としている。
【0058】
続いて、上記仕切り板19のばね(弾性変形)構造の原理を説明する。
【0059】
図3は光プラグ30が仕切り板19に接触し始めた状態を、図4は光プラグ30が仕切り板19に接触しきった状態を示す。図中、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
【0060】
光ファイバを含む光プラグ30は、製造過程で長さのばらつきを持つため、仕切り板19がレセプタクル部11に固定されると、光プラグによっては光ファイバ端面と仕切り板19との間に隙間が生じる。隙間が生じると、光ファイバ端面で反射した自身の送信信号光が、自身の受光素子16へ入射するため、光学的クロストークが増大する。図3及び図4に示すようなばね構造により、仕切り板19を光ファイバの長手方向に移動可能とし、常に微小な力で仕切り板19を光ファイバ端面に押し付けるようにすれば、どのような長さの光プラグ30が挿入しても、先に述べた隙間は発生しない。つまり、光プラグ30の製造過程での−側の最大ばらつき時でも光プラグ30(光ファイバ端面)によって押圧される位置に仕切り板19を配置し、それよりも長いものを弾性変形により吸収することで隙間が発生することはない。
【0061】
具体的に説明すると、前記仕切り板19は、図3に示すように、側面が光ファイバ端面に当接する仕切り部19a、該仕切り部19aを立設する土台部19bと、当該仕切り板19をレセプタクル部11に固定するための固定部19cと、前記土台部19b及び固定部19cの一端同士,他端同士を連結する弾性変形部19dを有し、リン青銅板やステンレス板等のばね材を切断、曲げて形成している。例えば、まず平板状のばね材を、前記仕切り部19a,土台部19b,固定部19c,弾性変形部19dとなる部分を除いて打ち抜き、仕切り部19aを上方向に垂直に折り曲げ、弾性変形部19d全体を土台部19b端部及び固定部19c端部とともに下方向に垂直に折り曲げてなる。
【0062】
前記仕切り板19のレセプタクル部11への固定方法としては、例えば前記固定部19cにビス孔を設け、該ビス孔にビスを通し、該ビスをレセプタクル部11に締め付けて固定する。
【0063】
これにより、前記弾性変形部19dは、光プラグ30による押圧時に、図3の水平状態から図4の傾斜状態へ変位して弾性的に変形する。
【0064】
図5に上記光送受信モジュールに装着されて光送受信システムを構成する光ケーブルの要部構成図を示す。図中、(a)は裏面図であり、(b)は側面図である。
【0065】
該光ケーブルにおける光プラグ30(光ファイバを含む)の両端は、斜めカットされ、光ファイバの長手方向に対し、10度の斜面となっている。また、光プラグ30の回転に伴ない、光の入出力特性が変化することを防止するため、回転防止のキー31が設けられている。この場合、光送受信モジュールには、前記キー31と嵌合するなどの係合手段を設けることとする。なお、前記斜面は、光ファイバの長手方向を軸として、どのような回転角を設定しても良い。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第1発明にかかる光送受信モジュールによれば、光ファイバの近端側端面からの反射光の影響による自身のクロストークを抑え、全二重通信方式による光伝送が可能となる。
【0067】
さらに、光ファイバ装着時の装着長さの成形バラツキにかかわらず、光ファイバの近端側端面からの反射光の影響による自身のクロストークを抑え、全二重通信方式による光伝送が可能となる。
【0068】
さらに、仕切り板の光ファイバ端面接触面からの反射光の影響による通信相手のクロストークを抑え、全二重通信方式による光伝送が可能となる。
【0069】
加えて、光学素子裏面からの反射光の影響或いは、モールドパッケージ内を伝わる光の影響による自身のクロストークを抑え、全二重通信方式による光伝送が可能となる。
【0070】
さらに、本発明の第2発明にかかる光送受信モジュールによれば、仕切り板が光ファイバ端面に対して擦ったり,角を立てることを防止でき、該端面にキズが付くのを防止できる。
【0071】
らに、本発明の第3発明にかかる光送受信モジュールによれば、受発光素子の電磁結合の影響による自身のクロストークを抑え、全二重通信方式による光伝送が可能となる。
【0072】
加えて、本発明の第4発明にかかる光送受信モジュールによれば、光学素子表面からの反射光の影響による通信相手のクロストークを抑え、全二重通信方式による光伝送が可能となる。
【0073】
さらに、本発明の第5発明にかかる光送受信モジュールによれば、受発光素子表面からの反射光の影響による通信相手のクロストークを抑え、全二重通信方式による光伝送が可能となる。
【0074】
加えて、本発明の第6発明にかかる光送受信システムによれば、光ファイバの遠端側端面からの反射光の影響によるクロストークを抑え、全二重通信方式による光伝送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光送受信モジュールを示す構成図である。
【図2】図1の光送受信モジュールにおける光学系を示す横断面図である。
【図3】図1の光送受信モジュールにおける仕切り板とプラグとの接触状態を示す図である。
【図4】図1の光送受信モジュールにおける仕切り板とプラグの他の接触状態を示す図である。
【図5】本発明の光送受信システムにおける光ケーブルを示す構成図である。
【図6】従来の光送受信システムを示す構成図である。
【図7】従来の光送受信システムにおける光学系を示す図である。
【図8】従来の光分岐器を示す構成図である。
【符号の説明】
10…光送受信モジュール
11…レセプタクル部
12…光分岐素子
13…発光素子
14…発光デバイス
15,18,21,23…シールド
16…受光素子
17…受光デバイス
19…仕切り板
20…増幅IC
22…駆動IC
24…基板
25…外部入出力端子
26…下面蓋
27…上面蓋
30…光プラグ
31…キー

Claims (6)

  1. 送信信号光を発光する発光素子と、受信信号光を受光する受光素子とを備え、前記信号光の送受信を1芯の光ファイバを共有して行う光送受信モジュールにおいて、
    前記光ファイバの一端部を含む光プラグが挿入される挿入孔を有すると共に、前記挿入された光プラグの位置を保持するプラグ保持部と、
    前記光プラグが前記プラグ保持部に装着された際に、前記光ファイバの端面に当接して、光路を前記送信信号光の光路と受信信号光の光路とに分割する遮光性の仕切り板と、
    前記仕切り板の前記光ファイバ端面接触面に設けられた光吸収層と、
    を備えて、
    前記仕切り板は、前記光ファイバを装着する際に当該光ファイバ端面にて押圧される位置に配置され、該光ファイバ端面での押圧により弾性変形可能になっており、
    前記仕切り板を前記受発光素子側へ延出させ、前記光ファイバ端面と前記受発光素子との間にそれぞれ配置された複数の光学素子間及び又は前記受発光素子間に介在させてなる
    ことを特徴とする光送受信モジュール。
  2. 前記仕切り板は、前記光ファイバ端面に当接する仕切り部と前記光ファイバ端面による押圧により弾性変形する弾性変形部とを備えてなることを特徴とする請求項1記載の光送受信モジュール。
  3. 前記仕切り板を導電性材料にて形成し、その電位をグラウンド電位としたことを特徴とする請求項1記載の光送受信モジュール。
  4. 前記光ファイバ端面と前記受発光素子との間にそれぞれ配置された複数の光学素子の前記光ファイバ側表面に反射防止膜を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の光送受信モジュール。
  5. 前記光ファイバ端面と前記受発光素子との間にそれぞれ配置された複数の光学素子が光偏向素子からなり、前記受発光素子を該光偏向素子との光軸に対して傾斜させてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の光送受信モジュール。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の光送受信モジュールと、内部に一心の光ファイバを備えた光ケーブルとを具備してなる光送受信システムであって、前記光ファイバ端面を傾斜面したことを特徴とする光送受信システム
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