JP3581419B2 - データ駆動型情報処理装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明はデータ駆動型情報処理装置に関し、特に、複数の情報処理装置を接続して同時に処理を実行する場合に複数の処理装置のデータ経路による接続を容易に設定・変更できるデータ駆動型情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
データ駆動型情報処理装置(以下、データ駆動型プロセッサと呼ぶ)では、「ある処理に必要なデータがすべて揃い、かつ、その処理に必要な演算処理などの資源が割当てられたときに処理を行なう」という単純な規則に従って処理が並列に進行する。
【0003】
図18は、従来の映像信号処理向きデータ駆動型情報処理システムのブロック構成図である。同様のシステム構成が、文献「動的データ駆動型プロセッサによる並列処理方式の検討」(情報処理学会主催のマイクロコンピュータアーキテクチャシンポジウム(1991年11月12日)において発行)に示されている。
【0004】
図18のシステムはデータ駆動型プロセッサ1および画像メモリ部11を含み、画像メモリ部11はさらにメモリインタフェース2および画像メモリ3を含む。プロセッサ1は入力ポートIA,IBおよびIVを有し、さらに出力ポートOA,OBおよびOVを含む。
【0005】
入力ポートIAおよびIBには伝送路7および8がそれぞれ接続されて処理されるべき映像信号が与えられる。入力ポートIVには伝送路5が接続されて画像メモリ部11におけるメモリ3のアクセス結果が与えられる。出力ポートOAおよびOBは伝送路9および10をそれぞれ接続し該システムにおける処理結果データを送出する。出力ポートOVは伝送路4を接続し画像メモリ部11をアクセスするためのデータを送出する。さらに、メモリインタフェース2と画像メモリ3とはメモリアクセス制御線6を介して接続される。なお、伝送路4,5,7〜10を介して伝送されるデータはデータパケットである。
【0006】
図19は従来およびこの発明の実施例に適用されるデータパケットのフィールド構成図である。データパケットは、プロセッサ1内での処理の内容を示す命令コードC、該データパケットが処理されるべきシステム内のデータ駆動型プロセッサを一意に指定するためのプロセッサ番号Pe♯、処理されるプロセッサ上で実行されるべき命令を一意に指定するためのノード番号N,図18のデータ伝送路7あるいは8よりプロセッサ1に対して入力される時点において、入力時系列の順序に従って付けられている識別子であり、プロセッサ1においてはデータの待合せの際に利用され、メモリインタフェース2に対しては画像メモリ3に対するアドレスとしての意味を持つ世代番号gen♯およびデータDを含む。
【0007】
図18に戻って、データ処理時、入力時間順序に従って割当てられた世代番号gen♯を持つ入力パケットが入力ポートIAあるいはIBを介して時系列的にプロセッサ1に与えられる。プロセッサ1には予め映像処理のためのデータフロープログラムが記憶されており、プログラム1は与えられるデータパケットの内容をプログラムに基づいて処理し、処理結果を格納したデータパケットを出力ポートOAおよびOBのいずれか一方を介して送出する。プロセッサ1の出力ポートOVを介して画像メモリ部11に送出されるデータパケットは、画像メモリ3に対するアクセス(画像メモリ3に記憶されたデータの参照/更新など)要求を格納する。メモリインタフェース2は、このアクセス要求を受取るとメモリアクセス制御線6を介して画像メモリ3に対しアクセスを行なった後、その結果データを格納したデータパケットを伝送路5を介してプロセッサ1の入力ポートIVに与える。プロセッサ1は入力ポートIVを介して与えられたデータパケットを受取り、プログラムに基づいて処理を続行する。
【0008】
図20は、従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサ1のブロック構成図である。図においてプロセッサ1は、その入力段に入力ポートIAおよびIBが接続される入力処理部17、合流部12、予め記憶されたデータフロープログラムに基づいて処理を実行する本体処理部13、分岐部14、その出力段に出力ポートOAおよびOBが接続されて分岐制御パラメータレジスタ群18の内容に従って出力動作する出力処理部15およびネットワークを組むシステム内で該プロセッサ1を一意に識別するための自プロセッサ識別番号PE♯を記憶するPE♯レジスタ16を含む。さらにレジスタ群18は分岐比較マスクパラメータRMを格納するためのRM格納レジスタR2および分岐比較データパラメータRDを格納するためのRD格納レジスタR3を含む。
【0009】
入力処理部17はIAおよびIBポートを介して入力されるデータパケットを受取り、該入力パケット中のプロセッサ番号Pe♯とPE♯レジスタ16中の自プロセッサ識別番号PE♯とを比較し、一致すれば該入力パケットを自プロセッサ宛のパケットと判断し、合流部12に送出する。一致しなければ該入力パケットを他のプロセッサ宛のパケットと判断し、出力処理部15に送出する。
【0010】
合流部12は入力データパケットを合流させ本体処理部13に送出する。
本体処理部13は、与えられるデータパケットを入力し予め記憶されたデータフロープログラムに従って処理する。もし、画像メモリ3に対するアクセス処理が生じた場合は、処理部13はOVポートを介して画像メモリ部11へデータパケットを送出し、メモリ3のアクセスが行なわれた後に、IVポートを介して被処理パケットを受取る。
【0011】
分岐部14は本体処理部13から出力されるデータパケットを入力し、入力処理部17と同様に該入力データパケットのプロセッサ番号Pe♯とPE♯レジスタ16の自プロセッサ識別番号PE♯とを比較し、一致すれば該入力データパケットを合流部12に与え、一致しなければ該入力データパケットを出力処理部15に与える。
【0012】
出力処理部15は、与えられるデータパケットを入力し、該入力データパケット中のプロセッサ番号Pe♯あるいは世代番号gen♯を参照し、予め分岐制御パラメータレジスタ群18中のパラメータRMおよびRDによって設定された分岐条件に従って、該入力パケットをOAポートおよびOBポートのいずれか一方に排他的に送出する。
【0013】
特開平6−162228号公報に示されるデータフロープロセッサ装置では、分岐制御パラメータとしてIDパラメータ、分岐比較データパラメータおよび分岐比較マスクパラメータの3種のパラメータが用意されている。このうち、IDパラメータは、図20のPE♯レジスタ16の内容と同等であり、分岐比較データパラメータおよび分岐比較マスクパラメータは分岐制御パラメータレジスタ群18の分岐比較データパラメータRDと分岐比較マスクパラメータRMの2種類と同じである。特開平6−162228号公報に開示の技術に従えば、出力処理部15の分岐条件は次式で表わされる。
【0014】
(RM.and.Pe♯).exor.(RM.and.RD) …(1)
ただし、RMおよびRDのそれぞれは、分岐比較マスクパラメータレジスタR2および分岐比較データパラメータレジスタR3に格納されている値である。また、Pe♯は出力処理部15に対する該入力パケット中のプロセッサ番号Pe♯である。さらに、演算子andおよびexorはそれぞれビットごとの論理積およびビットごとの排他的論理和を表わす。
【0015】
式(1)の結果が0の場合、すなわちexor演算に対する被演算子(RM.and.Pe♯)と(RM.and.RD)とが一致した場合は、出力処理部15に対する該入力パケットはOAポートに出力され、式(1)の結果が0でない場合、すなわちexor演算に対する被演算子(RM.and.Pe♯)と(RM.and.RD)が不一致の場合は、出力処理部15に対する該入力パケットはOBポートに送出される。
【0016】
また、特願平5−330086号に開示の技術では、分岐条件を決定するパラメータとして、出力処理部15に対する該入力データパケット中のプロセッサ番号Pe♯ではなく、世代番号gen♯を用いる例が示されている。特願平5−330086号に開示の図2に従えば、分岐条件は次式で表わされる。
【0017】
(RM.and.gen♯).exor.RD …(2)
ただし、RMおよびRDのそれぞれは分岐比較マスクパラメータレジスタR2および分岐比較データパラメータレジスタR3に格納されている値である。また、gen♯は出力処理部15に対する該入力パケット中の世代番号である。さらに、演算子andおよびexorのそれぞれはビットごとの論理積およびビットごとの排他的論理和を表わす。
【0018】
式(2)の結果が0の場合は、出力処理部15に対する該入力パケットはOAポートに送出され、式(2)の結果が0でない場合は、出力処理部15に対する該入力パケットはOBポートに送出される。式(1)と比較して分岐比較データパラメータRDに対してマスク処理(分岐比較マスクパラメータRMとの論理積)が行なわれていないが、式(1)と式(2)との間で本質的な差はない。
【0019】
図21は、従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサ1を4台用いたシステムの第1の構成を示す図である。図21のシステム中の4台のプロセッサ1のそれぞれには、各プロセッサを一意に識別するための識別番号PE♯0、PE♯1、PE♯2およびPE♯3がそれぞれ割当てられる。これらの識別番号0〜3は、それぞれのプロセッサ1のPE♯レジスタ16に格納されている。以下、各プロセッサ1に割当てられた識別番号を用いて各プロセッサを特定しながら説明する。
【0020】
図21のシステムでは、どのプロセッサからも他の任意のプロセッサにデータパケットを与えることができるようにネットワークが組まれている。たとえばプロセッサPE♯0からプロセッサPE♯1にデータパケットを与えるには、プロセッサPE♯0の出力ポートOAからプロセッサ番号Pe♯をプロセッサPE♯1の識別番号(1)に設定したデータパケットを出力する。該データパケットは、一旦プロセッサPE♯3の入力ポートIAに与えられ、その後プロセッサPE♯3の出力ポートOAから出力され、プロセッサPE♯1の入力ポートIAに与えられる。
【0021】
このようなネットワークを構成するには、各プロセッサの分岐制御パラメータレジスタの18の内容を前述の式(1)に基づいて、たとえば図21のパラメータRMおよびRDに示すように設定すればよい。すなわち、プロセッサPE♯0の出力分岐条件では出力データパケット中のプロセッサ番号Pe♯の最下位ビットが1であれば該パケット出力ポートOAに送出し、それ以外の場合は出力ポートOBに送出する。また、プロセッサPE♯1の出力分岐条件では出力データパケット中のプロセッサ番号Pe♯の最下位ビットが0であれば該パケットを出力ポートOAに送出し、それ以外の場合は出力ポートOBに送出する。さらに、プロセッサPE♯2およびプロセッサPE♯3の出力分岐条件では、どちらも出力データパケット中のプロセッサ番号Pe♯が0〜3であれば出力ポートOAに送出し、それ以外の場合は出力ポートOBに送出する。
【0022】
図22は、従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサ1を1台用いてデータ分類処理を行なう第1のシステム構成図である。このシステム中のプロセッサ1には、識別番号PE♯0が割当てられている。プロセッサPE♯0の入力ポートIAには、データパケットが時系列的に順次入力されており、入力データパケットのそれぞれには、入力時系列の順序に従って世代番号gen♯が付与されている。
【0023】
このとき、プロセッサPE♯0の入力ポートIAに入力されたデータパケットを世代番号gen♯に従って出力ポートを切換えることを考える。もし、該入力データパケットの世代番号gen♯が偶数の場合は出力ポートOAに送出し、奇数の場合は出力ポートOBに送出するように設定が所望された場合は、式(2)に基づいて、たとえば図22のパラメータRMおよびRDを対応の各レジスタに設定すればよい。この設定によれば、プロセッサPE♯0の出力分岐条件では出力データパケットは、その世代番号gen♯の最下位ビットが0(世代番号gen♯が偶数)であれば出力ポートOAに送出され、それ以外(世代番号gen♯が奇数)であれば出力ポートOBに送出される。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
図21および図22に示された従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサ1は、同様の分岐条件設定機構を持っているが、分岐条件を判断する際の参照値が異なる。特開平6−162228号公報に開示の技術に基づく図21の場合は出力データパケット中のプロセッサ番号Pe♯が参照され、特願平5−330086号に開示の技術に基づく図22の場合は出力データパケット中の世代番号gen♯が参照される。したがって、図21および図22のシステムを構築する場合、それぞれ分岐条件設定機構の異なるプロセッサを個々に準備する必要があり、プロセッサ開発費用の増大を招くという問題が生じる。
【0025】
図23は、従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサ1を4台用いたシステムの第2の構成を示す図である。図21と同じ物理的な接続構造を持ったシステムを用いて、図23に示されるような4個のプロセッサを直列に接続したネットワーク構成をとることも可能である。図23の場合、細い実線で示されたデータ伝送路は物理的には接続されているが、データ伝送路としては使用されない。この場合の各プロセッサの分岐制御パラメータレジスタ群18は、たとえば図23のパラメータRMおよびRDに示されるように設定することが考えられる。すなわち、プロセッサPE♯0、PE♯1およびPE♯3の出力分岐条件では、出力データパケットを、そのプロセッサ番号Pe♯の値にかかわらず出力ポートOAに送出し、出力ポートOBには送出しない。
【0026】
一方、プロセッサPE♯2ではデータパケットをシステム外に送出するために出力データパケットをその中のプロセッサ番号Pe♯の値にかかわらず出力ポートOBに送出するように設定することが要求されるが、従来の分岐制御パラメータレジスタ群18を用いた場合はこのような設定は不可能である。したがって、プロセッサPE♯2の分岐条件は、出力データパケットをそのプロセッサ番号Pe♯のすべてのビットが1の場合(プロセッサ識別番号PE♯のビット幅を9ビットとした場合511)のみ出力ポートOAに送出し、それ以外の場合は出力ポートOBに送出するよう設定される。
【0027】
このような分岐制御パラメータレジスタ群18の設定では、もし、プロセッサPE♯2に対してプロセッサ番号Pe♯のすべてのビットが1であるデータパケットが入力ポートIAに入力された場合、プロセッサPE♯2の出力ポートOAから出力され、プロセッサPE♯0の入力ポートIBに与えられる。図23に示される分岐制御パラメータレジスタ群18の設定では、該データパケットはその後、プロセッサPE♯0→PE♯3→PE♯1を経由して再びプロセッサPE♯2のIAポートに与えられるため、無限に図23のシステム内を巡回して、システム外部に出力されなくなるという問題が生じる。
【0028】
図24は従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサを用いてデータ分類処理を行なう第2のシステム構成を示す図である。図22に示されたシステム構成では、プロセッサPE♯0の入力ポートIAにだけデータパケットが与えられていたが、図24では入力ポートIBにも同時にデータパケットが与えられる。図24では、プロセッサPE♯0の入力ポートIAからの入力データパケットに対しては、図22と同様に出力データパケット中の世代番号gen♯の最下位ビットが0(世代番号gen♯が偶数)があれば該データパケットを出力ポートOAに送出し、それ以外(世代番号gen♯が奇数)の場合は該データパケットを出力ポートOBに送出し、入力ポートIBからの入力データパケットに対しては図22とは逆に出力データパケットをその世代番号gen♯が奇数であれば出力ポートOAに送出し偶数であれば出力ポートOBに送出するような分岐条件設定が所望される。しかし、従来の分岐制御パラメータレジスタ群18を用いた設定では、データパケット中の世代番号gen♯を操作しなければ図24で所望されるような設定は不可能である。
【0029】
図25(a)および(b)は図24に示されるシステムにおいて、従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサを用いて世代番号変換を行なったうえで所望のデータ分類処理を行なうためのデータフローグラフが示される。入力ポートIAから入力されるデータパケットは、図20の入力処理部17および合流部12を通過して本体処理部13で、図25に示されるデータフローグラフに基づいて世代番号変換処理を受ける。
【0030】
フローグラフ中のSWGENAND命令はデータパケット中の世代番号gen♯と定数値(図25の例では1)とのビットごとの論理積をとり、その結果が0であれば該データパケットを左側の出力に流し、0でなければ該データパケットを右側の出力に流す。また、フローグラフ中のGENMUL命令はデータパケット中の世代番号gen♯と定数値(図25の例では2)との積をとって、その結果で該データパケットの世代番号gen♯を更新する。また、フローグラフ中のGENADD命令はデータパケット中の世代番号gen♯と定数値(図25の例では1)との和をとって、その結果で該データパケットの世代番号gen♯を更新する。
【0031】
したがって、図24の入力ポートIAより入力されたデータパケットは、図25(a)のフローグラフに従って世代番号が偶数のものは世代番号が2倍され、奇数のものは2倍されたうえでさらに1を加えられる。一方、プロセッサPE♯0の入力ポートIBより入力されるデータパケットは、図25(b)のフローグラフに従って世代番号gen♯が奇数のものは世代番号gen♯が2倍され、偶数のものは2倍されたうえでさらに1を加えられる。
【0032】
これらの世代番号変換を受けたデータパケットは図20の分岐部14をとおり出力処理部15に与えられる。出力処理部15は、図24に示す分岐制御パラメータレジスタ群18の設定内容に従って、データパケット中の変換後の世代番号gen♯の最下位ビットが0、すなわち偶数であれば該パケットを出力ポートOAに送出し、それ以外の場合、すなわち奇数の場合は出力ポートOBに送出する。この結果、出力データパケットの世代番号gen♯は変更されているが、図24で所望されたデータの分類出力が可能になる。しかしながら、データパケットの分類を行なうためだけにプロセッサを用いるのはプロセッサの処理能力を有効利用する観点から望ましいことではない。
【0033】
それゆえにこの発明の目的は、複数のデータ駆動型情報処理装置を相互に接続してデータを入出力しながら処理を同時に実行する場合に、データ中の各情報に応じて装置間のデータの経路を容易に設定および変更できるデータ駆動型情報処理装置を提供することである。
【0034】
この発明の他の目的は、複数のデータ駆動型情報処理装置を相互に接続してデータを入出力しながら処理を同時に実行する場合に、装置開発に関するコストを抑制して、装置間のデータの経路を容易に設定および変更できるデータ駆動型情報処理装置を提供することである。
【0035】
この発明のさらなる他の目的は、複数のデータ駆動型情報処理装置を相互に接続してデータを入出力しながら処理を同時に実行する場合に、装置におけるプログラム処理を必要とせずに装置間のデータの経路を容易に設定および変更できるデータ駆動型情報処理装置を提供することである。
【0036】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のデータ駆動型情報処理装置は、プロセッサ情報および世代情報を含む異なる複数種類の情報を格納するデータパケットを入力するための複数の入力ポートを有し、これら入力ポートのいずれかから入力したデータパケットを送出する入力手段と、この入力手段から送出された通常のデータパケットを入力し、所定手順に従って処理し出力データパケットを送出する処理手段と、入力手段から送出された特定のデータパケットに含まれる分岐条件データと分岐先特定データを格納するための分岐条件格納手段と、前述の処理手段から送出された出力データパケットを入力し、該出力データパケット中の情報と前述の分岐条件格納手段中の分岐条件データとを用いて論理演算し、演算結果と分岐先特定データとに基づいて出力ポートのいずれかを選択し、選択された出力ポートに該出力パケットを送出する出力処理手段とを備える。
前述の分岐条件データは、出力パケット中のプロセッサ情報および世代情報のうち前述の論理演算に用いられるべき情報の種類を指定するための情報指定パラメータと、論理演算において情報指定パラメータにより指定された種類の情報と比較されるデータパラメータとを含む。そして、プロセッサ情報によりデータパケットが処理されるべきデータ駆動型情報処理装置が一意に示されて、世代情報によりデータパケットがデータ駆動型情報処理装置に入力する時系列に従う順番が示される。
【0038】
請求項2に記載のデータ駆動型情報処理装置は、請求項1に係る装置の入力手段が入力ポートのいずれかから入力したデータパケットを対応の入力ポート情報を付与しながら送出するポート情報付与入力手段を含み、前述の分岐条件データはデータパラメータを入力ポート情報のそれぞれに対応して個別に含むことを特徴とする。
【0039】
【作用】
請求項1に記載のデータ駆動型情報処理装置では、分岐条件格納手段に分岐条件データと分岐先特定データとが格納されて、データパケット出力時には出力処理手段は、出力データパケット中の情報指定パラメータにより選択された情報とデータパラメータを用いた比較による論理演算をし、この演算結果と分岐先特定データとを用いて出力ポートを選択する。
【0040】
このデータ駆動型情報処理装置では、分岐条件データと分岐先特定データとを用いて出力パケット送出のための出力ポートが段階的に選択されて決定される。
【0041】
請求項2に記載のデータ駆動型情報処理装置では、請求項1に係る装置においてポート情報付与入力手段により出力パケットにはそれが入力された入力ポート情報が付与されて、分岐条件データは、データパラメータを入力ポート情報のそれぞれに対応して個別に含むので、出力処理手段における出力ポート選択時に出力データパケットは、その入力ポートに対応のデータパラメータにより出力ポートが選択される。
【0042】
【実施例】
以下、この発明の実施例について図面を参照し詳細に説明する。
【0043】
図1はこの発明の第1実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。図1のプロセッサ100と図20に示された従来のプロセッサ1とを比較し異なる点は、図1のプロセッサ100が図20のプロセッサ1の分岐制御パラメータレジスタ群18を参照する出力処理部15に代替して分岐制御パラメータレジスタ群28を参照する出力処理部25を設けた点にある。その他は従来と同様であるので、ここでは分岐制御パラメータレジスタ群28を参照する出力処理部25の動作について説明する。
【0044】
分岐制御パラメータレジスタ群28には、従来のRM格納レジスタR2およびRD格納レジスタR3に加えて、プロセッサ番号/世代番号指定パラメータP/Gを格納するためのP/GレジスタR1が含まれる。パラメータP/Gが1の場合、出力処理部25は出力データパケット中のプロセッサ番号Pe♯を参照してパラメータRMおよびRDに基づき分岐条件を式(1)を用いて判定する。また、パラメータP/Gが0の場合、出力処理部25は出力データパケット中の世代番号gen♯を参照してパラメータRMおよびRDに基づき分岐条件を式(1)を用いて判定する。
【0045】
図19に示されたデータパケットのフィールド構成によれば、プロセッサ番号Pe♯は9ビット幅、世代番号gen♯は24ビット幅を有するが、レジスタR2およびR3のそれぞれのビット幅は24ビットである必然性はなく、プロセッサ開発費用との兼ね合いで妥当なビット幅を設定すればよい。もし、レジスタR2およびR3のそれぞれのビット幅を9ビットとした場合は、データパケット中の世代番号gen♯のフィールドの下位9ビットを分岐条件判定時に参照するような方法が可能である。
【0046】
また、図1のデータ駆動型プロセッサの他の実施例として、パラメータP/Gに代替して出力データパケットのどのビット位置からデータパケットの内容を参照するかという情報を分岐制御パラメータレジスタ群28に格納してもよい。たとえば、データパケット中のプロセッサ番号Pe♯を参照したければ、分岐制御パラメータレジスタ群に42(図19を参照すれば、プロセッサ番号Pe♯の最下位ビットはデータパケットの42ビット目に相当する)という数値を格納しておき、出力処理部25で出力データパケット中の42ビット目から上位ビットを参照して分岐条件を判定する。また同様に、世代番号gen♯を参照したければ、分岐制御パラメータレジスタ群28に12(図19を参照すれば、世代番号gen♯の最下位ビットはデータパケットの12ビット目に相当する)という数値を格納しておけばよい。この構成であれば、プロセッサ番号Pe♯や世代番号gen♯だけでなく、出力データパケット中の任意のデータフィールドの内容を分岐条件判定時に参照することができる。
【0047】
図2は、図1の分岐制御パラメータレジスタ群28に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。図2の初期化パケットは命令コードC、プロセッサ番号Pe♯、プロセッサ番号/世代番号指定パラメータP/G、パラメータRMおよびRDを格納する。このパケットを用いた初期化に先立って、レジスタ群28中の各レジスタの内容は0に設定されているとする。まず、この初期化パケットが入力されると、該入力パケットの内容がレジスタ群28の対応する各レジスタに設定された後、該入力パケットは消去される。その後、再度該パケットが入力されると各レジスタの内容は再設定(上書き)される。したがって、この初期化パケットを用いれば、該プロセッサのパケット出力に関する分岐条件を任意に設定・変更できる。
【0048】
図3は、この発明の第2実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。図3のプロセッサ101と図1のプロセッサ1とを比較し異なる点は、図3のプロセッサ101が図1のプロセッサ1の分岐制御パラメータレジスタ群28を参照する出力処理部25に代替して分岐制御パラメータレジスタ群38を参照する出力処理部35を設けた点にある。その他は、図1のそれと同様であるので、ここでは分岐制御パラメータレジスタ群38を参照する出力処理部35の動作について説明する。
【0049】
分岐制御パラメータレジスタ群38にはRM格納レジスタR2およびRD格納レジスタR3に加えて、出力処理部35で分岐条件が一致した場合に出力ポートOAおよびOBのいずれのポートにパケットを出力するかを指定するための一致時出力先指定パラメータA/Bを格納するためのA/B格納レジスタR4が含まれる。
【0050】
パラメータA/Bが1の場合、出力処理部35は出力データパケットの内容、この場合はプロセッサ番号Pe♯を参照して判定した分岐条件が一致した場合、すなわち式(1)の結果が0の場合、該出力データパケットを出力ポートOAに送出し、一致しない場合、すなわち式(1)の結果が0でない場合、該出力データパケットを出力ポートOBに送出する。
【0051】
また、パラメータA/Bが0の場合、出力データパケットの内容、この例の場合はプロセッサ番号Pe♯を参照して判定した分岐条件が一致した場合、すなわち式(1)の結果が0の場合、該出力データパケットを出力ポートOBに送出し、一致しない場合、すなわち式(1)の結果が0でない場合、該出力データパケットを出力ポートOAに送出する。
【0052】
図4に図23で示されたシステム構成を、図3のデータ駆動型プロセッサ101を用いて再構築した構成図を示す。図4において、プロセッサPE♯0、PE♯1およびPE♯3は、分岐条件一致時に出力ポートOAに出力するよう設定されるので、レジスタR4には1が設定され、レジスタR2およびR3のそれぞれの設定は図23のそれらと同様である。一方、プロセッサPE♯2は、出力データパケットをその内容にかかわらず出力ポートOBに送出したいため、レジスタR4に0を設定し、レジスタRMおよびRDのそれぞれに0を設定している。この設定により、プロセッサPE♯2は出力データパケットをその内容にかかわらず、常に出力ポートOBから送出する。
【0053】
図5は、図3の分岐制御パラメータレジスタ群38に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。図5の初期化パケットは命令コードC、プロセッサ番号Pe♯、一致時出力先指定パラメータA/B、パラメータRMおよびRDを格納する。このパケットを用いたレジスタ群38の初期化およびデータ設定は前述した図2のレジスタ群28と同様に行なわれるので、図3のプロセッサ101のパケット出力に関する分岐条件を任意に設定・変更できる。
【0054】
図6はこの発明の第3実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。図6のプロセッサ102は入力データパケットに関するID付与部471を含む入力処理部47および分岐制御パラメータレジスタ群48を参照する出力処理部45を含む。その他の構成とそれらの動作は前述した図1または図3のプロセッサと同様であるので、ここでは入力処理部47と出力処理部45の動作について説明する。
【0055】
分岐制御パラメータレジスタ群48は入力ポートIA時分岐比較マスクパラメータRMAを格納するRMA格納レジスタR2a、入力ポートIB時分岐比較マスクパラメータRMBを格納するRMB格納レジスタR2b、入力ポートIA時分岐比較データパラメータRDAを格納するRDA格納レジスタR3aおよび入力ポートIB時分岐比較データパラメータRDBを格納するRDB格納レジスタR3bを含む。パラメータRMAおよびRDAは出力パケットが入力ポートIAから入力された場合に分岐条件判定のために出力処理部45により参照される値であり、パラメータRMBおよびRDBは逆に入力ポートIBから入力された場合に分岐条件判定のために出力処理部45により参照される値である。
【0056】
図7に、図6のデータ駆動型プロセッサ内部におけるデータパケットのフィールド構成が示される。図7のデータパケットは図19のデータパケットの内容に追加して1ビット幅の入力ポート識別子IDを格納する。入力ポート識別子IDは、入力処理部47に入力されるデータパケットに対して、ID付与部471により付与される。たとえば、入力データパケットがプロセッサの入力ポートIAから入力された場合は入力ポート識別子IDに1が付与され、入力ポートIBから入力された場合は0が付与される。入力ポート識別子IDが付与されたデータパケットは入力処理部47から出力され、合流部42、本体処理部43および分岐部44などを通過した後、出力処理部45に到達するが、合流部42、本体処理部43および分岐部44ではデータパケット中の入力ポート識別子IDは保存される。
【0057】
出力処理部45に到達した出力データパケットは、出力処理部45で分岐制御レジスタ群48の内容を参照しながら分岐条件が判定され、出力ポートOAおよびOBのいずれか一方から出力される。このとき、出力処理部45は与えられた出力データパケット中の入力ポート識別子IDを参照し、分岐制御パラメータレジスタ群48にそれぞれ2組用意されているパラメータRMおよびRDのどちらの組のパラメータを使用するかを判断する。たとえば、該出力データパケット中の入力ポート識別子IDが1の場合はパラメータRMAおよびRDAが参照され、入力ポート識別子IDが0の場合はパラメータRMBおよびRDBが参照される。参照されるパラメータは複数組あるが、どの組のパラメータを参照するかを決定した後の分岐条件の判定は従来と同様である。
【0058】
図6に示されるブロック構成図では、入出力ポートはそれぞれ2個であるが、3個以上の場合は入力ポート数に対応してデータパケット中の入力ポート識別子IDのビット幅を広げ、かつ分岐制御パラメータレジスタ群48に準備されるパラメータRMおよびRDの組を増やすことにより対応可能である。
【0059】
なお、出力処理部45から出力データパケットを送出するときに、該出力データパケットはその入力ポート識別子IDが捨てられて図19に示されるフィールド構成に戻される。
【0060】
図8に図24に示されたシステム構成を図6のデータ駆動型プロセッサ102を用いて再構築したシステム構成図を示す。図8において、プロセッサPE♯0の入力ポートIAより入力されたデータパケットに対して、偶数世代番号gen♯のものを出力ポートOAに送出し、奇数世代番号gen♯のものを出力ポートOBに送出するようにパラメータRMAおよびRDAが設定されている。また、プロセッサPE♯0の入力ポートIBより入力されたデータパケットに対して、奇数世代番号gen♯のものを出力ポートOAに送出し、偶数世代番号gen♯のものを出力ポートOBに送出するようにパラメータRMBおよびRDBが設定されている。
【0061】
図9は、図6の分岐制御パラメータレジスタ群48に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。図6の初期化パケットは命令コードC、プロセッサ番号Pe♯、パラメータRMA,RMB,RDAおよびRDBを格納する。このパケットを用いたレジスタ群48の初期化を含むデータ設定は図1のレジスタ群28と同様に行なわれるので、図6のプロセッサ102のパケット出力に関する分岐条件は任意に設定・変更される。
【0062】
図10は、この発明の第4の実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。図10のプロセッサ103は図1のプロセッサ100の分岐制御パラメータレジスタ群28を参照する出力処理部25に代替して分岐制御パラメータレジスタ群58を参照する出力処理部55を備える。図10のプロセッサのその他の構成は図1のそれと同様である。
【0063】
分岐制御パラメータレジスタ群58には、パラメータRMAを格納するレジスタR2a、パラメータRDAを格納するレジスタR2b、パラメータP/Gを格納するレジスタR1およびパラメータA/Bを格納するレジスタR4を含む。
【0064】
図10のプロセッサ103は図1と図3のプロセッサの出力処理に関する特徴を有する。出力処理部55は与えられる出力パケットのプロセッサ番号PE♯および世代番号gen♯のいずれか一方をレジスタR1中のパラメータP/Gに従って参照し、参照された値とレジスタR2aおよびR3a中のパラメータRMAおよびRDAとを式(1)および(2)のいずれか一方を用いて処理し、その結果値とレジスタR4中のパラメータA/Bとに従って該出力パケットをポートOAおよびOBのいずれか一方に送出する。
【0065】
図11は、図10の分岐制御パラメータレジスタ群58に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。図11の初期化パケットは命令コードC、プロセッサ番号Pe♯、パラメータA/B、P/G、RMAおよびRDAを格納する。このパケットを用いたレジスタ群58の初期化を含むデータ設定は図1のレジスタ群28と同様に行なわれるので、図10のプロセッサ103のパケット出力に関する分岐条件は任意に設定・変更される。
【0066】
図12は、この発明の第5の実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。図12のプロセッサ104は図6のプロセッサ102の分岐制御パラメータレジスタ群48を参照する出力処理部45に代替して分岐制御パラメータレジスタ群68を参照する出力処理部65を含む。図12のプロセッサのその他の構成は図6のそれと同様である。
【0067】
分岐制御パラメータレジスタ群68にはパラメータRMA、RDA、RMBおよびRDBをそれぞれ格納するレジスタR2a、R3a、R2bおよびR3bに加えてパラメータP/Gを格納するレジスタR1を含む。
【0068】
図12のプロセッサ104は図1のプロセッサ100と図6のプロセッサ102の出力処理に関する特徴を有する。出力処理部65は与えられる出力パケットのプロセッサ番号Pe♯および世代番号gen♯のいずれか一方をレジスタR1中のパラメータP/Gに従って参照し、参照された値と該出力パケット中の入力ポート識別子IDで決定される2組のパラメータRMおよびRDのいずれか一方の組のパラメータとを式(1)および(2)のいずれか一方に従って処理し、処理結果値に従って該出力パケットを出力ポートOAおよびOBのいずれか一方に送出する。
【0069】
図13は、図12の分岐制御パラメータレジスタ群68に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。図12の初期化パケットは命令コードC、プロセッサ番号Pe♯、パラメータP/G,RMA,RMB,RDAおよびRDBを格納する。このパケットを用いたレジスタ群68の初期化を含むデータ設定は図1のレジスタ群28と同様に行なわれるので、図12のプロセッサ104のパケットの出力に関する分岐条件を任意に設定・変更できる。
図14は、この発明の第6実施例によるデータ駆動型プロセッサ105のブロック構成図である。図14のプロセッサ105は図6のプロセッサ102の分岐制御パラメータレジスタ群48を参照する出力処理部45に代替して分岐制御パラメータレジスタ群78を参照する出力処理部75を含む。図14のプロセッサ105のその他の構成は図6のそれと同様である。分岐制御パラメータレジスタ群78はパラメータA/B、RMA、RMB、RDAおよびRDBをそれぞれ格納するレジスタR4、R2a、R3a、R2bおよびR3bを含む。
【0070】
図14のプロセッサ105は図3と図6のプロセッサの出力処理に関する特徴を有する。出力処理部75は与えられた出力パケットのプロセッサ番号Pe♯と該出力パケット中の入力ポート識別子IDで決定される2組のパラメータRMおよびRDのいずれか一方の組のパラメータとを式(1)に従って処理し、処理結果値に従って該出力パケットを出力ポートOAおよびOBのいずれか一方に送出する。
【0071】
図15は、図14の分岐制御パラメータレジスタ群78に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。図15の初期化パケットは命令コードC、プロセッサ番号Pe♯、パラメータA/B、RMA、RMB、RDAおよびRDBを格納する。このパケットを用いたレジスタ群78の初期化を含むデータ設定は図1のレジスタ群28と同様に行なわれるので、図14のプロセッサ105のパケットの出力に関する分岐条件を任意に設定・変更できる。
【0072】
図16はこの発明の第7実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。図16のプロセッサ106は図6のプロセッサ102の分岐制御パラメータレジスタ群48を参照する出力処理部45に代替して分岐制御パラメータレジスタ群88を参照する出力処理部85を含む。図16のプロセッサのその他の構成は図6のそれと同様である。分岐制御パラメータレジスタ群88はパラメータP/G,A/B,RMA,RMB,RDAおよびRDBをそれぞれ格納するレジスタR1,R4,R2a,R2b,R3aおよびR3bを含む。
【0073】
図16のプロセッサ106は図1、図3および図6のプロセッサの出力処理に関する特徴を有する。出力処理部85はパラメータP/Gに従って与えられる出力パケットのプロセッサ番号Pe♯および世代番号gen♯のいずれか一方を参照し、この参照値と該出力パケットの入力ポート識別子IDで決められる2組のパラメータRMおよびRDのいずれか一方の組のパラメータとを式(1)および(2)のいずれか一方を用いて処理し、その処理結果値とパラメータA/Bとに従って該出力パケットをポートOAおよびOBのいずれか一方に送出する。
【0074】
図17は、図16の分岐制御パラメータレジスタ群88に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。図17の初期化パケットは命令コードC、プロセッサ番号Pe♯、パラメータP/G、A/B、RMA、RMB、RDAおよびRDBを格納する。このパケットを用いたレジスタ群88の初期化を含むデータ設定は図1のレジスタ群28と同様に行なわれるので、図16のプロセッサ106のパケットの出力に関する分岐条件を任意に設定・変更できる。
【0075】
なお、上述の実施例では図2、図5、図9、図11、図13、図15および図17に示されたように各プロセッサのレジスタR2、R3、R2a、R2b、R3aおよびR3bは9ビット幅を有するものとして説明したが、これに特定されるものではない。たとえば各レジスタのビット幅が24ビット幅であってもよい。この場合は、複数のレジスタの初期設定を1個の初期化パケットで行なうことはできないので、1つのレジスタに1つの初期化パケットを用いるようにして各レジスタを順次初期化すればよい。
【0076】
【発明の効果】
請求項1に記載のデータ駆動型情報処理装置によれば、分岐条件格納手段に所望の分岐条件データおよび分岐先特定データを格納した特定データパケットを与えるだけで出力処理手段において出力データパケット中の情報指定パラメータにより選択されたプロセッサ情報または世代情報とデータパラメータを用いた比較による論理演算をして、この演算結果と分岐先特定データとを用いて特定された出力ポートを選択できる。これにより、複数のデータ駆動型情報処理装置を相互に接続して処理を同時に実行する場合に、この特定データパケットを用いることにより装置間のデータ経路を容易に設定および変更できる。
【0077】
また、前述の出力ポート選択時には、従来は出力データパケット中の参照される情報の種類に応じて異なる仕様のデータ駆動型情報処理装置が個々に準備されていたが、請求項1に記載のデータ駆動型情報処理装置によれば、同一仕様の装置に異なる特定データパケットを与えるだけでよいので、装置の開発に関するコスト削減を図れる。
【0078】
上述のデータ駆動型情報処理装置によれば、分岐条件データと分岐先特定データとを用いることにより、出力ポート選択時に出力パケットに対応の出力ポートを段階的に選択し決定できる。これにより、複数のデータ駆動型情報処理装置を相互に接続して処理を同時に実行する場合に、たとえば前段のポート選択時に各装置間をデータパケットが無限に巡回するような出力ポート選択がなされた場合でも、次段のポート選択でこの無限巡回を回避する出力ポートの再選択が行なわれて決定される。このように、装置間で矛盾の無いデータ経路を容易に設定および変更できる。
【0079】
請求項2に記載のデータ駆動型情報処理装置によれば、請求項1に係る装置において特定データパケットを用いて予め入力ポートに応じた複数のデータパラメータを設定しておけば、出力ポート選択時に出力パケットの対応の入力ポートに応じた出力ポート選択が可能となる。これにより、データパケットの入力ポート対応の出力ポート選択が行なわれて、複数のデータ駆動型情報処理装置を相互に接続して同時に処理を実行するような場合、容易なシステム設計が可能となる。
【0080】
請求項1または2に記載の各データ駆動型情報処理装置によれば、上述した出力ポート選択は処理手段におけるプログラムなどを用いた処理を含まずに行なわれているので、複数のデータ駆動型情報処理装置を相互に接続して処理を同時に実行するような場合に、各装置の処理手段による処理の効率を維持しながら装置間のデータ経路を容易に設定および変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。
【図2】図1の分岐制御パラメータレジスタ群28に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。
【図3】この発明の第2実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。
【図4】従来の図23に示されたシステム構成を、図3のデータ駆動型プロセッサを用いて再構築したシステム構成図である。
【図5】図3の分岐制御パラメータレジスタ群38に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。
【図6】この発明の第3の実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。
【図7】図6のデータ駆動型プロセッサ内部におけるデータパケットのフィールド構成図である。
【図8】従来の図24に示されたシステム構成を図6のデータ駆動型プロセッサを用いて再構築したシステム構成図である。
【図9】図6の分岐制御パラメータレジスタ群48に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。
【図10】この発明の第4の実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。
【図11】図10の分岐制御パラメータレジスタ群58に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。
【図12】この発明の第5の実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。
【図13】図12の分岐制御パラメータレジスタ群68に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。
【図14】この発明の第6実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。
【図15】図14の分岐制御パラメータレジスタ群78に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。
【図16】この発明の第7実施例によるデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。
【図17】図16の分岐制御パラメータレジスタ群88に適用される初期化パケットのフィールド構成図である。
【図18】従来の映像信号処理向きデータ駆動型情報処理システムのブロック構成図である。
【図19】この発明の実施例および従来例に適用される入出力データパケットのフィールド構成図である。
【図20】従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサのブロック構成図である。
【図21】従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサを4台用いたシステムの第1の構成を示す図である。
【図22】従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサを1台用いてデータ分類処理を行なう第1のシステムの構成図である。
【図23】従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサを4台用いたシステムの第2の構成を示す図である。
【図24】従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサを用いてデータ分類処理を行なう第2のシステム構成を示す図である。
【図25】(a)および(b)は図24に示されるシステムにおいて、従来の映像処理向きデータ駆動型プロセッサを用いて世代番号変換を行なったうえで所望のデータ分類処理を行なうためのデータフローグラフである。
【符号の説明】
100,101,102,103,104,105および106 データ駆動型プロセッサ
17および47 入力処理部
13および43 本体処理部
25,35,45,55,65,75および85 出力処理部
28,38,48,58,68,78および88 分岐制御パラメータレジスタ群
471 ID付与部
IAおよびIB 入力ポート
OAおよびOB 出力ポート
P/G プロセッサ番号/世代番号指定パラメータ
A/B 一致時出力先指定パラメータ
RM 分岐比較マスクパラメータ
RD 分岐比較データパラメータ
RMA 入力ポートIA時分岐比較マスクパラメータ
RMB 入力ポートIB時分岐比較マスクパラメータ
RDA 入力ポートIA時分岐比較データパラメータ
RDB 入力ポートIB時分岐比較データパラメータ
ID 入力ポート識別子
Pe♯ プロセッサ番号
gen♯ 世代番号
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
Claims (2)
- データ駆動型情報処理装置であって、
プロセッサ情報および世代情報を含む異なる複数種類の情報を格納するデータパケットを入力するための複数の入力ポートを有し、前記入力ポートのいずれかから入力したデータパケットを送出する入力手段と、
前記入力手段から送出された通常のデータパケットを入力し、所定手順に従って処理し出力データパケットを送出する処理手段と、
前記入力手段から送出された特定のデータパケットに含まれる分岐条件データと分岐先特定データを格納するための分岐条件格納手段と、
前記出力データパケットを出力するための複数の出力ポートを有し、前記処理手段から送出された前記出力データパケットを入力し、該出力データパケット中の情報と前記分岐条件格納手段中の前記分岐条件データとを用いて論理演算し、演算結果と前記分岐先特定データとに基づいて前記出力ポートのいずれかを選択し、選択された出力ポートに該出力パケットを送出する出力処理手段とを備え、
前記分岐条件データは、前記出力パケット中の前記プロセッサ情報および世代情報のうち前記論理演算に用いられるべき情報の種類を指定するための情報指定パラメータと、前記論理演算において前記情報指定パラメータにより指定された種類の前記情報と比較されるべきデータパラメータとを含み、
前記プロセッサ情報により前記データパケットを処理する前記データ駆動型情報処理装置を一意に示し、前記世代情報により前記データパケットが前記データ駆動型情報処理装置に入力する時系列に従う順序を示すことを特徴とする、データ駆動型情報処理装置。 - 前記入力手段は、前記入力ポートのいずれかから入力したデータパケットを対応の入力ポート情報を付与しながら送出するポート情報付与入力手段を含み、
前記分岐条件データは、前記データパラメータを、前記入力ポート情報のそれぞれに対応して個別に含むことを特徴とする、請求項1に記載のデータ駆動型情報処理装置。
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