JP3579597B2 - 茶飲料 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造後の保存時においても綿状沈澱物(フロック)等の二次沈澱を生じることなく、しかも風味の良い茶飲料および茶飲料の綿状沈澱物の沈澱防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、茶飲料を缶あるいはペットボトル等に充填した商品が提供されており、消費者の支持を得てその生産量は増加の一途をたどっている。このような茶飲料としては、ウーロン茶、紅茶、緑茶、ほうじ茶あるいはそれ以外の原料を用いる茶様飲料等が知られている。
【0003】
これらの茶飲料を商品化するに当たっては、それぞれいくつかの問題があり、現在においてもその問題が十分には解決されておらず、新しい解決手段の提供が求められているものもある。
【0004】
例えば、緑茶飲料を製造後、保存中に生じる綿状沈澱物(フロック)等の二次沈澱の防止もそのような課題の一つである。このフロックは、茶抽出物を製造後、これを遠心分離あるいは濾過等の手段で清澄化した場合は認められないが、時間と共に徐々に生成し時には液中に浮遊するようにもなる。このフロックは、缶に充填する場合はあまり問題とならないが、透明なペットボトルや瓶に充填した製品では品質の劣化と誤認され、商品価値を下げることになるので大きな問題となる。
【0005】
従来、緑茶飲料等でこのようなフロックの生成を防止するための手段としては、▲1▼ 水飴または蜂蜜に麦芽抽出液あるいは発芽大豆抽出液を加えた粘稠な液体中に緑茶粉末を加え、細胞膜を分解し溶解させることによりフロックの発生を抑制する方法(特公平2−51579号)、▲2▼ 水易溶性のフラボノイド類あるいはフラボノイドの配糖体を緑茶抽出物に添加する方法(特開平2−100632号)、▲3▼ 茶抽出液をアスコルビン酸酸性下で急冷して沈殿を形成せしめ、これを遠心分離次いでけい藻土を用いる濾過により清澄化する方法(特開平4−311348号)、▲4▼ 茶抽出液を冷却して濾布濾過し、清澄化した茶飲料を得る方法、▲5▼ 茶葉に植物組織分離酵素剤(ペクチナーゼ、ヘミセルラーゼ等)および/または植物組織分解酵素剤(セルラーゼ等)を作用させて茶葉の植物組織を分離分解し、微細粉茶を得る方法(特開平5−316952号)等が知られている。
【0006】
しかしながら、これらの方法は、フロックの形成抑制作用が不十分である、適用範囲が狭い等の問題や、茶飲料本来の風味が低下する等の問題があり、いずれも十分に満足のいくものとは言えなかった。
【0007】
また、本出願人は先に、緑茶の温水抽出物を清澄処理した後、アスコルビン酸あるいはその塩の存在下ヘミセルラーゼ酵素活性を有する酵素で処理し、必要により更に加熱殺菌処理すればフロックの発生が防止できることを見出し、特許出願した(特開平8−228684号)。 この手段によれば、フロックの発生を防止した茶飲料が得られるが、この方法に比べより簡単で、しかもより経済性高くフロックの発生を防止する手段は引き続き求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、より簡単な工程で、しかもより経済的にフロックの発生を防止する手段の提供をその課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、茶飲料の綿状沈澱物の沈澱の防止手段について研究を行ったところ、意外にもフコイダン含有物を添加することにより、製造後の保存中に生じる綿状沈澱物の沈澱が防止でき、しかも、茶本来の良好な風味を失うことなく、更に飲みやすい風味豊かな茶飲料を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明はフコイダン含有物を添加したことを特徴とする茶飲料を提供するものである。
また本発明は、茶抽出液にフコイダン含有物を添加することを特徴とする茶飲料の綿状沈澱物の沈澱防止方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の茶飲料は、常法により得られる茶飲料にフコイダン含有物を添加することにより調製される。
【0012】
本発明において利用されるフコイダン含有物の主成分であるフコイダンは、主としてフコースからなる分子量10万前後の硫酸化多糖類であって、フコース単位の一部は硫酸エステル化されている。 フコイダンは、褐藻類に属する海藻類であるフトモズク、ホソモズク、オキナワモズク、ウミウチワ、マコンブ、ワカメ、コンブ、アミジグサ等に豊富に含有されており、熱水または酸水溶液等により容易に抽出することができる。
【0013】
このフコイダンについて、本出願人は、先にその抗潰瘍効果について出願しており(特開平7−138166号)、また、フコイダンを含むモズク熱水抽出物を添加した食品(特開平10−70970号)や、精製したフコイダンを添加した食品(特開平10−165114号)についても出願されている。 しかし、茶飲料に添加された例は知られていない。
【0014】
本発明のフコイダン含有物は、上記の褐藻類に属する海藻を原料とし、これから抽出された抽出物をそのまま用いても、更に、抽出物をゲルろ過、イオン交換クロマトグラフィー、電気透析等の手段により精製したものを用いることもできるが、抽出物をそのまま用いる場合には、モズク抽出物を用いることが好適である。
【0015】
フコイダンを含有する海藻類からフコイダンを抽出する方法の代表的な方法として酸抽出法、熱水抽出法が知られており、次にその具体的な操作を示すが、本発明で用いるフコイダン含有物は酸抽出法により得たフコイダンを含むものであることが望ましい。
【0016】
(1)酸抽出法
藻体をその湿重量の約1〜3倍量の水に懸濁させ、酢酸水溶液または希塩酸を加えてpHを2〜4、望ましくは2〜3に調整する。 次いで約50℃以上、望ましくは80〜100℃に加熱し、フコイダンを溶出させる。次いで遠心分離して沈澱物を除き、上清を水酸化ナトリウム溶液で中和し、抽出物を得る。 必要に応じて、更に限外ろ過、透析等を行って低分子量の不純物を除くことで純度の高いフコイダンを得ることができる。
【0017】
(2)熱水抽出法
藻体をその湿重量の約1〜3倍量の水に懸濁させ、約10分〜1時間、100℃に加熱する。 次いで遠心分離して沈澱物を除き抽出物を得る。必要に応じて、更に限外ろ過、透析等を行って低分子量の不純物を除くことで純度の高いフコイダンを得ることができる。
【0018】
一方、フコイダン含有物が添加される茶飲料としては、特に限定されないが、緑茶、ウーロン茶、熊笹茶、ほうじ茶、マテ茶、プアール茶等が例示されるほか、これら各種の茶を組み合わせた混合茶であっても良く、これら茶葉を常法により熱水抽出したものを用いることができる。 なお、特に綿状沈殿物の発生が顕著な緑茶及び熊笹茶に対して、本発明の効果が著しく、少なくとも緑茶または熊笹茶を5重量%(以下、単に「%」で示す)以上、特に10%以上含有する茶飲料に適用することが好適である。
【0019】
本発明においては、茶飲料に対してフコイダン含有物を、フコイダンとして0.01%以上添加することが好ましく、特に、0.03%以上添加することが望ましい。なお、本発明の効果についての添加量の上限はないが、経済上等の点から0.3%以下とすることが望ましい。
【0020】
【発明の効果】
本発明に従い、フコイダン含有物を茶抽出液に添加すれば、茶飲料製造後の保存期間に生じる綿状沈澱物(フロック)等の二次沈澱の発生を防止することができる。
また、本発明によれば、フコイダン含有物を添加することにより、茶本来の良好な風味を失うことなく、まろやかで飲みやすい風味豊かな茶飲料とすることができる。なお、苦味を有する茶飲料においては、苦味の低減効果も認められる。
【0021】
【実施例】
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
【0022】
実 施 例 1
静岡産緑茶(やぶきた種)25gを75℃のイオン交換水1kgに添加し、3分間静置抽出する。 100メッシュステンレスフィルターを用いて茶葉を粗濾過後、30℃以下に冷却した抽出液を3000回転/分10分処理して、清澄液を得る。
【0023】
この清澄液を3倍希釈後、品質安定化のためアスコルビン酸ナトリウム50mg%を添加し、重曹を加えてpHを6.0に調整する。 さらにオキナワモズク抽出物(酸抽出法により得た抽出物を限外濾過で精製したもの;フコイダン含量 70%)を、それぞれ0.02%(フコイダンとして0.014%)、0.04%、(フコイダンとして0.028%)、0.06%(フコイダンとして0.042%)、0.08%(フコイダンとして0.056%)および0.1%(フコイダンとして0.07%)添加し攪拌する。 それらを190g缶に入れ、121℃で10分間の殺菌処理を行なって本発明製品を得た。 なお、比較品としては、オキナワモズク抽出物を添加しないものを用いた。
【0024】
得られた本発明品および比較品について、55℃で2週間保存した後開缶し、上から上から綿状沈澱物の有無を観察し、下記の基準によりフロック発生状況を評価した。
【0025】
また、フロック発生状況を観察した後の各茶飲料をスパーテルで撹拌してフロックを分散させ、その分散液を遠沈管に取り、遠心分離(2900rpm×10分)後の沈澱量(ml)を測定した。 更に、10名のパネルにより、各茶飲料の風味を官能評価した。 これらの結果を表1に示す。
【0026】
( 結 果 )
【表1】
【0027】
以上のようにフコイダン含有物(オキナワモズク抽出物)を0.02〜0.10%添加した緑茶は、これを添加していないものに比べ、明らかに綿状沈澱物の発生が抑制されていた。 また、風味の向上も認められた。
【0028】
実 施 例 2
熊笹茶50gを90℃のイオン交換水1kgに添加し、10分間攪拌しながら抽出した。 120メッシュステンレスフィルターを用いて茶葉を粗ろ過後、30℃以下に冷却した抽出液を3000rpmで10分処理して清澄液を得る。
【0029】
得られた清澄液を3倍に希釈後、アスコルビン酸ナトリウム50mg%を添加し、重曹にてpH6.0に調整する。 更にオキナワモズク抽出物(酸抽出法により得た抽出物を限外濾過で精製したもの;フコイダン含量 70%)を、それぞれ0.02%(フコイダンとして0.014%)、0.04%(フコイダンとして0.028%)、0.06%(フコイダンとして0.042%)および0.08%(フコイダンとして0.056%)添加し、本発明品を得た。 比較品としては、オキナワモズク抽出物を添加しないものを用いた。 本発明品および比較品は、攪拌後、190g缶に充填し、121℃で10分間の加熱殺菌処理した。 55℃で2週間保存し、その後実施例1と同様にしてフロック発生状況、遠沈量および風味を評価した。 この結果を表2に示す。
【0030】
( 結 果 )
【表2】
【0031】
以上のようにフコイダン含有物(オキナワモズク抽出物)を0.02〜0.08%添加した熊笹茶は、これを添加していないものに比べ、明らかに綿状沈澱物の発生が抑制されていた。また、苦味が低減され、すっきりとしたまろやかな風味を有するものであった。
【0032】
実 施 例 3
緑茶を成分に含む混合茶(ハトムギ40%、玄米30%、緑茶20%、ハブ茶10%)50gを90℃のイオン交換水1kgに添加し、10分間攪拌抽出を行う。 100メッシュステンレスフィルターを用いて茶原料を粗濾過後、30℃以下に冷却した抽出液を2000回転/分で5分間処理して清澄液を得る。
【0033】
3倍希釈後、品質安定化の為にアスコルビン酸ナトリウム50mg%を添加した後、重曹を加えpHを6.0に調整する。 さらにオキナワモズク抽出物(酸抽出法により得た抽出物を限外濾過で精製したもの;フコイダン含量 75%)を0.05%添加し、缶に充填して121℃で10分間の殺菌処理を行う。
【0034】
得られた混合茶は、緑茶由来の綿状沈澱物の生成が抑えられ、風味的にも良好なものであった。
以 上
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造後の保存時においても綿状沈澱物(フロック)等の二次沈澱を生じることなく、しかも風味の良い茶飲料および茶飲料の綿状沈澱物の沈澱防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、茶飲料を缶あるいはペットボトル等に充填した商品が提供されており、消費者の支持を得てその生産量は増加の一途をたどっている。このような茶飲料としては、ウーロン茶、紅茶、緑茶、ほうじ茶あるいはそれ以外の原料を用いる茶様飲料等が知られている。
【0003】
これらの茶飲料を商品化するに当たっては、それぞれいくつかの問題があり、現在においてもその問題が十分には解決されておらず、新しい解決手段の提供が求められているものもある。
【0004】
例えば、緑茶飲料を製造後、保存中に生じる綿状沈澱物(フロック)等の二次沈澱の防止もそのような課題の一つである。このフロックは、茶抽出物を製造後、これを遠心分離あるいは濾過等の手段で清澄化した場合は認められないが、時間と共に徐々に生成し時には液中に浮遊するようにもなる。このフロックは、缶に充填する場合はあまり問題とならないが、透明なペットボトルや瓶に充填した製品では品質の劣化と誤認され、商品価値を下げることになるので大きな問題となる。
【0005】
従来、緑茶飲料等でこのようなフロックの生成を防止するための手段としては、▲1▼ 水飴または蜂蜜に麦芽抽出液あるいは発芽大豆抽出液を加えた粘稠な液体中に緑茶粉末を加え、細胞膜を分解し溶解させることによりフロックの発生を抑制する方法(特公平2−51579号)、▲2▼ 水易溶性のフラボノイド類あるいはフラボノイドの配糖体を緑茶抽出物に添加する方法(特開平2−100632号)、▲3▼ 茶抽出液をアスコルビン酸酸性下で急冷して沈殿を形成せしめ、これを遠心分離次いでけい藻土を用いる濾過により清澄化する方法(特開平4−311348号)、▲4▼ 茶抽出液を冷却して濾布濾過し、清澄化した茶飲料を得る方法、▲5▼ 茶葉に植物組織分離酵素剤(ペクチナーゼ、ヘミセルラーゼ等)および/または植物組織分解酵素剤(セルラーゼ等)を作用させて茶葉の植物組織を分離分解し、微細粉茶を得る方法(特開平5−316952号)等が知られている。
【0006】
しかしながら、これらの方法は、フロックの形成抑制作用が不十分である、適用範囲が狭い等の問題や、茶飲料本来の風味が低下する等の問題があり、いずれも十分に満足のいくものとは言えなかった。
【0007】
また、本出願人は先に、緑茶の温水抽出物を清澄処理した後、アスコルビン酸あるいはその塩の存在下ヘミセルラーゼ酵素活性を有する酵素で処理し、必要により更に加熱殺菌処理すればフロックの発生が防止できることを見出し、特許出願した(特開平8−228684号)。 この手段によれば、フロックの発生を防止した茶飲料が得られるが、この方法に比べより簡単で、しかもより経済性高くフロックの発生を防止する手段は引き続き求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、より簡単な工程で、しかもより経済的にフロックの発生を防止する手段の提供をその課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、茶飲料の綿状沈澱物の沈澱の防止手段について研究を行ったところ、意外にもフコイダン含有物を添加することにより、製造後の保存中に生じる綿状沈澱物の沈澱が防止でき、しかも、茶本来の良好な風味を失うことなく、更に飲みやすい風味豊かな茶飲料を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明はフコイダン含有物を添加したことを特徴とする茶飲料を提供するものである。
また本発明は、茶抽出液にフコイダン含有物を添加することを特徴とする茶飲料の綿状沈澱物の沈澱防止方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の茶飲料は、常法により得られる茶飲料にフコイダン含有物を添加することにより調製される。
【0012】
本発明において利用されるフコイダン含有物の主成分であるフコイダンは、主としてフコースからなる分子量10万前後の硫酸化多糖類であって、フコース単位の一部は硫酸エステル化されている。 フコイダンは、褐藻類に属する海藻類であるフトモズク、ホソモズク、オキナワモズク、ウミウチワ、マコンブ、ワカメ、コンブ、アミジグサ等に豊富に含有されており、熱水または酸水溶液等により容易に抽出することができる。
【0013】
このフコイダンについて、本出願人は、先にその抗潰瘍効果について出願しており(特開平7−138166号)、また、フコイダンを含むモズク熱水抽出物を添加した食品(特開平10−70970号)や、精製したフコイダンを添加した食品(特開平10−165114号)についても出願されている。 しかし、茶飲料に添加された例は知られていない。
【0014】
本発明のフコイダン含有物は、上記の褐藻類に属する海藻を原料とし、これから抽出された抽出物をそのまま用いても、更に、抽出物をゲルろ過、イオン交換クロマトグラフィー、電気透析等の手段により精製したものを用いることもできるが、抽出物をそのまま用いる場合には、モズク抽出物を用いることが好適である。
【0015】
フコイダンを含有する海藻類からフコイダンを抽出する方法の代表的な方法として酸抽出法、熱水抽出法が知られており、次にその具体的な操作を示すが、本発明で用いるフコイダン含有物は酸抽出法により得たフコイダンを含むものであることが望ましい。
【0016】
(1)酸抽出法
藻体をその湿重量の約1〜3倍量の水に懸濁させ、酢酸水溶液または希塩酸を加えてpHを2〜4、望ましくは2〜3に調整する。 次いで約50℃以上、望ましくは80〜100℃に加熱し、フコイダンを溶出させる。次いで遠心分離して沈澱物を除き、上清を水酸化ナトリウム溶液で中和し、抽出物を得る。 必要に応じて、更に限外ろ過、透析等を行って低分子量の不純物を除くことで純度の高いフコイダンを得ることができる。
【0017】
(2)熱水抽出法
藻体をその湿重量の約1〜3倍量の水に懸濁させ、約10分〜1時間、100℃に加熱する。 次いで遠心分離して沈澱物を除き抽出物を得る。必要に応じて、更に限外ろ過、透析等を行って低分子量の不純物を除くことで純度の高いフコイダンを得ることができる。
【0018】
一方、フコイダン含有物が添加される茶飲料としては、特に限定されないが、緑茶、ウーロン茶、熊笹茶、ほうじ茶、マテ茶、プアール茶等が例示されるほか、これら各種の茶を組み合わせた混合茶であっても良く、これら茶葉を常法により熱水抽出したものを用いることができる。 なお、特に綿状沈殿物の発生が顕著な緑茶及び熊笹茶に対して、本発明の効果が著しく、少なくとも緑茶または熊笹茶を5重量%(以下、単に「%」で示す)以上、特に10%以上含有する茶飲料に適用することが好適である。
【0019】
本発明においては、茶飲料に対してフコイダン含有物を、フコイダンとして0.01%以上添加することが好ましく、特に、0.03%以上添加することが望ましい。なお、本発明の効果についての添加量の上限はないが、経済上等の点から0.3%以下とすることが望ましい。
【0020】
【発明の効果】
本発明に従い、フコイダン含有物を茶抽出液に添加すれば、茶飲料製造後の保存期間に生じる綿状沈澱物(フロック)等の二次沈澱の発生を防止することができる。
また、本発明によれば、フコイダン含有物を添加することにより、茶本来の良好な風味を失うことなく、まろやかで飲みやすい風味豊かな茶飲料とすることができる。なお、苦味を有する茶飲料においては、苦味の低減効果も認められる。
【0021】
【実施例】
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
【0022】
実 施 例 1
静岡産緑茶(やぶきた種)25gを75℃のイオン交換水1kgに添加し、3分間静置抽出する。 100メッシュステンレスフィルターを用いて茶葉を粗濾過後、30℃以下に冷却した抽出液を3000回転/分10分処理して、清澄液を得る。
【0023】
この清澄液を3倍希釈後、品質安定化のためアスコルビン酸ナトリウム50mg%を添加し、重曹を加えてpHを6.0に調整する。 さらにオキナワモズク抽出物(酸抽出法により得た抽出物を限外濾過で精製したもの;フコイダン含量 70%)を、それぞれ0.02%(フコイダンとして0.014%)、0.04%、(フコイダンとして0.028%)、0.06%(フコイダンとして0.042%)、0.08%(フコイダンとして0.056%)および0.1%(フコイダンとして0.07%)添加し攪拌する。 それらを190g缶に入れ、121℃で10分間の殺菌処理を行なって本発明製品を得た。 なお、比較品としては、オキナワモズク抽出物を添加しないものを用いた。
【0024】
得られた本発明品および比較品について、55℃で2週間保存した後開缶し、上から上から綿状沈澱物の有無を観察し、下記の基準によりフロック発生状況を評価した。
【0025】
また、フロック発生状況を観察した後の各茶飲料をスパーテルで撹拌してフロックを分散させ、その分散液を遠沈管に取り、遠心分離(2900rpm×10分)後の沈澱量(ml)を測定した。 更に、10名のパネルにより、各茶飲料の風味を官能評価した。 これらの結果を表1に示す。
【0026】
( 結 果 )
【表1】
【0027】
以上のようにフコイダン含有物(オキナワモズク抽出物)を0.02〜0.10%添加した緑茶は、これを添加していないものに比べ、明らかに綿状沈澱物の発生が抑制されていた。 また、風味の向上も認められた。
【0028】
実 施 例 2
熊笹茶50gを90℃のイオン交換水1kgに添加し、10分間攪拌しながら抽出した。 120メッシュステンレスフィルターを用いて茶葉を粗ろ過後、30℃以下に冷却した抽出液を3000rpmで10分処理して清澄液を得る。
【0029】
得られた清澄液を3倍に希釈後、アスコルビン酸ナトリウム50mg%を添加し、重曹にてpH6.0に調整する。 更にオキナワモズク抽出物(酸抽出法により得た抽出物を限外濾過で精製したもの;フコイダン含量 70%)を、それぞれ0.02%(フコイダンとして0.014%)、0.04%(フコイダンとして0.028%)、0.06%(フコイダンとして0.042%)および0.08%(フコイダンとして0.056%)添加し、本発明品を得た。 比較品としては、オキナワモズク抽出物を添加しないものを用いた。 本発明品および比較品は、攪拌後、190g缶に充填し、121℃で10分間の加熱殺菌処理した。 55℃で2週間保存し、その後実施例1と同様にしてフロック発生状況、遠沈量および風味を評価した。 この結果を表2に示す。
【0030】
( 結 果 )
【表2】
【0031】
以上のようにフコイダン含有物(オキナワモズク抽出物)を0.02〜0.08%添加した熊笹茶は、これを添加していないものに比べ、明らかに綿状沈澱物の発生が抑制されていた。また、苦味が低減され、すっきりとしたまろやかな風味を有するものであった。
【0032】
実 施 例 3
緑茶を成分に含む混合茶(ハトムギ40%、玄米30%、緑茶20%、ハブ茶10%)50gを90℃のイオン交換水1kgに添加し、10分間攪拌抽出を行う。 100メッシュステンレスフィルターを用いて茶原料を粗濾過後、30℃以下に冷却した抽出液を2000回転/分で5分間処理して清澄液を得る。
【0033】
3倍希釈後、品質安定化の為にアスコルビン酸ナトリウム50mg%を添加した後、重曹を加えpHを6.0に調整する。 さらにオキナワモズク抽出物(酸抽出法により得た抽出物を限外濾過で精製したもの;フコイダン含量 75%)を0.05%添加し、缶に充填して121℃で10分間の殺菌処理を行う。
【0034】
得られた混合茶は、緑茶由来の綿状沈澱物の生成が抑えられ、風味的にも良好なものであった。
以 上
Claims (4)
- 茶抽出液にフコイダン含有物を添加することを特徴とする茶飲料の綿状沈澱物の沈澱防止方法。
- フコイダン含有物がモズク抽出物である請求項1記載の茶飲料の綿状沈澱物の沈澱防止方法。
- フコイダン含有物を有効成分とする茶飲料の綿状沈殿物の沈殿防止剤。
- フコイダン含有物がモズク抽出物である請求項3記載の茶飲料の綿状沈殿物の沈殿防止剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29029598A JP3579597B2 (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 茶飲料 |
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JP29029598A JP3579597B2 (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 茶飲料 |
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JP2000116327A JP2000116327A (ja) | 2000-04-25 |
JP3579597B2 true JP3579597B2 (ja) | 2004-10-20 |
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ID=17754297
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JP29029598A Expired - Fee Related JP3579597B2 (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 茶飲料 |
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