JP3578551B2 - 自動車用空気調和装置の空気流路切換装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明に係る自動車用空気調和装置の空気流路切換装置は、自動車室内の暖房、冷房、除湿を行なう為の自動車用空気調和装置を構成するダクト内を流れる空気の流路を変換すべく、この空気調和装置内に組み込んだ状態で利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車室内の暖房、冷房、除湿を行なう為の自動車用空気調和装置は、空調用の空気を流通させる為のダクト内に、この空気を冷却する為のエバポレータと、この空気を加熱する為のヒータコアとを、互いに直列に配置して成る。ヒータコアの側方にはバイパス流路を設け、上記エバポレータを通過した空気の全部又は一部を、上記ヒータコアを通さずに下流側に送れる様にしている。夏期等、自動車室内を冷房する必要がある場合には、上記エバポレータを通過した低温の空気の全部又は大部分を、上記バイパス流路を通じて、自動車室内への吹き出し口に送る。これに対して、冬期等、自動車室内を暖房する必要がある場合には、上記エバポレータを通過した空気の全部又は大部分を、上記ヒータコアを通じて、自動車室内への吹き出し口に送る。この様に暖房を行なう際には、上記エバポレータには、必ずしも冷媒を通さない。上記吹き出し口から吹き出す空気の温度を中間にする際には、上記ヒータコアを通過する空気の量と上記バイパス流路を通過する空気の量とを適宜調節する。
【0003】
自動車用空気調和装置には、上述の様に、ヒータコアを通過する空気の量とバイパス流路を通過する空気の量とを調節する為の空気流路切換装置が必要になる。この為従来は、上記ヒータコア及びバイパス流路の上流側に、枢軸を中心として揺動する事により、エバポレータを通過した空気のうちヒータコアに流れる割合とバイパス流路に流れる割合とを調節する、エアミックスドアを設けて、上記調節を行なっている。
【0004】
ところが、空気流路切換装置としてエアミックスドアを使用する場合には、このエアミックスドアの揺動に拘らず、このエアミックスドアと他の構成部品との干渉を防止する必要上、エバポレータとヒータコア及びバイパス流路との間隔を大きくしなければならない。この結果、自動車用空気調和装置の小型化が難しくなる。
【0005】
この様な事情に鑑みて従来から、例えば特開平5−141762号公報、同5−280802号公報に記載されている様に、膜状のダンパを流路の開口と平行に移動させる事により、この開口を開閉する空気流路切換装置が考えられている。
【0006】
【本発明の前提となる構造】
又、本発明者は、エバポレータとヒータコア及びバイパス流路との間隔を大きくする事なく、ヒータコアとバイパス流路とに流れる空気の割合等を変換自在な自動車用空気調和装置の空気流路切換装置として、図11〜12に示す様な構造のものを考えた。先ず、この先発明に係る自動車用空気調和装置の空気流路切換装置に就いて説明する。
【0007】
自動車用空気調和装置を構成するダクト1の内側中間部には、上流側(図11の左側)から順に、エバポレータ2とヒータコア3とを、互いに直列に設けている。このうちのエバポレータ2は、上記ダクト1の内側流路全体を塞ぐ状態で設けているが、上記ヒータコア3は、この内側流路の下側に偏らせて設けている。この様にヒータコア3の設置位置を偏らせる事により、上記ヒータコア3の上方に、上記エバポレータ2を通過した空気を、このヒータコア3を通さずに下流側(図11の右側)に流すバイパス流路4を設けている。これらヒータコア3とバイパス流路4とが、互いに並列に配置された1対の空気流路を構成する。又、これらヒータコア3とバイパス流路4との上流端部が、1対の空気流路の開口端部に相当する。
【0008】
上記エバポレータ2と上記ヒータコア3及びバイパス流路4との間部分には、図12に示す様に左右1対の無端ベルト5、5を、これらヒータコア3とバイパス流路4との配列方向である上下方向に掛け渡し、且つこれらヒータコア3及びバイパス流路4の上流端を左右両側(図11の表裏両側)から挟む状態で設けている。即ち、上記ダクト1の四周を仕切る壁部のうち、上記ヒータコア3とバイパス流路4との配列方向両側である上下両側に存在する壁部6a、6bの一部で、これらヒータコア3及びバイパス流路4と上記エバポレータ2との間部分に、収納凹部7a、7bを形成している。そして、一方の収納凹部7aの内側に配設した駆動軸8の両端部に駆動プーリ9、9を固定し、他方の収納凹部7bの内側に配設した従動軸10の両端部に従動プーリ11、11を支持している。上記駆動軸8は、図示しない電動モータにより、任意方向に回転駆動自在とする。この電動モータとしては、DCサーボモータ、DCステッピングモータ等、回転方向及び回転量の調節自在なものを使用する。
【0009】
上記1対の無端ベルト5、5は、上述の様にそれぞれ1対ずつ設けた駆動プーリ9、9と従動プーリ11、11との間に掛け渡している。1対の駆動プーリ9、9同士の大きさ、1対の従動プーリ11、11同士の大きさは、それぞれ互いに等しい。又、これら各プーリ9、11として好ましくは段付プーリを使用し、上記各無端ベルト5、5として好ましくは段付ベルトを使用する。従って、これら1対の無端ベルト5、5は、上記電動モータへの通電に伴って、互いに同期して駆動される。尚、図11の例では、上記各無端ベルト5の中間部にテンションプーリ12を設け、これら各無端ベルト5に適正な張力付与を行なっている。
【0010】
上述の様にダクト1内に配設された1対の無端ベルト5、5同士の間には、遮蔽膜13を、これら両無端ベルト5、5の内側縁(互いに対向する側縁)同士の間に掛け渡す状態で設けている。この遮蔽膜13は、前記ヒータコア3とバイパス流路4との何れか一方の開口端部を選択的に塞ぐ形状及び大きさを有する。即ち、上記1対の無端ベルト5、5を、図12の矢印α方向に循環させて、上記遮蔽膜13をダクト1の下半部に移動させた場合には、この遮蔽膜13が上記ヒータコア3の上流端開口を塞ぎ、反対に上記1対の無端ベルト5、5を、図12の矢印β方向に循環させて、上記遮蔽膜13をダクト1の上半部に移動させた場合には、この遮蔽膜13が上記バイパス流路4の上流端開口を塞ぐ様にしている。又、この遮蔽膜13を中間位置に停止させた状態では、上記エバポレータ2を通過した空気の一部をヒータコア3に、残部をバイパス流路4に、それぞれ流す。尚、上記ダクト1の底部に設けた排水口14は、上記エバポレータ2部分で発生した凝縮水を、このダクト1外に排出する為のものである。
【0011】
図11〜12に示す様な構造の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置によれば、従来の揺動式エアミックスドアを使用した構造の場合に比べて、エバポレータ2とヒータコア3及びバイパス流路4との距離を縮める事ができて、自動車用空気調和装置の小型化を図れる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図11〜12に示した構造の場合には、遮蔽膜13により選択的に閉じられるヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口のシール性確保と、遮蔽膜13を移動させる際に要する力の軽減及び発生する騒音の低減とを両立させる事が難しい。即ち、急速冷房(全冷房)の為、エバポレータ2を通過した空気を総てバイパス流路4に流す場合、或は急速暖房(全暖房)の為、エバポレータを通過した空気を総てヒータコア3に流す場合には、上記遮蔽膜13により、上記ヒータコア3或はバイパス流路4の上流端開口を塞ぐ。この場合、冷暖房効果を高める為には、上記遮蔽膜13によりその上流端開口を覆われたヒータコア3或はバイパス流路4に空気が漏れ込まない様にする必要がある。この為に図11〜12に示した構造では、上記遮蔽膜13を、上記ヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口周縁部と擦れ合わせつつ、この上流端開口周縁部を移動させなければならない。
【0013】
ところが、この様に遮蔽膜13を、上記ヒータコア3及びバイパス流路4の開口周縁部と擦れ合わせつつ、この開口周縁部を移動させると、この遮蔽膜13を移動させる事に対する摩擦抵抗が大きくなり、しかも移動の度に摩擦音が発生する。摩擦抵抗の増大は、遮蔽膜13を移動させる為の電動モータに要求されるトルクの増大を招き、この電動モータの大型化並びに消費電力の増大の原因となる。又、摩擦音の発生は、乗員に不快感を与える原因となる。
本発明は、この様な事情に鑑みて、全暖房時及び全冷房時の冷暖房効果を高くし、しかも遮蔽膜の移動時にこの遮蔽膜が相手面と擦れ合う事を防止すべく、考えたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置は、互いに並列に配置された1対の空気流路と、この1対の空気流路の開口端部に、これら1対の空気流路の配列方向に掛け渡され、且つこれら1対の空気流路の端部開口を両側から挟む状態で設けられ、互いに同期して駆動される1対の無端ベルトと、上記1対の空気流路のうちの何れか一方の空気流路の端部開口を選択的に塞ぐ形状及び大きさを有し、上記1対の無端ベルト同士の間に掛け渡された遮蔽膜と、この遮蔽膜が上記1対の空気流路のうちの何れか一方の空気流路の端部開口に整合した状態で、上記遮蔽膜を当該空気流路の端部開口に向け押圧する押圧手段とを備える。
【0015】
【作用】
上述の様に構成される本発明の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置の場合には、1対の空気流路のうちの一方の空気流路を選択して、この一方の空気流路にのみ空気を流し、他方の空気流路には空気を流さない場合には、押圧手段が作動して、この他方の空気流路(当該空気流路)の端部開口に向け、遮蔽膜を押し付ける。この状態では、上記他方の空気流路の端部開口のシールが有効に行なわれ、この他方の空気流路に空気が漏れ込む事はない。
これに対して、上記1対の空気流路の端部開口同士の間で上記遮蔽膜を移動させる際には、上記押圧手段が作動しない為、この遮蔽膜が上記1対の空気流路の上流端開口周縁部に押し付けられる事はない。従って、この遮蔽膜の移動を軽い力で行なえるだけでなく、この遮蔽膜の移動により発生する摩擦音も抑える事ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1〜3は、請求項2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。ヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口を、これらヒータコア3及びバイパス流路4の幅方向(図1〜3の表裏方向)両側から挟む状態で設けられた左右1対の無端ベルト5は、ぞれぞれ第一プーリである駆動プーリ9と第二プーリである従動プーリ11との間に掛け渡している。この部分の構造に就いては、前述の図11〜12に示した構造と同様である。特に、本例の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置の場合には、上記駆動プーリ9と従動プーリ11との間部分で、且つ上記ヒータコア3とバイパス流路4との上流端部開口の間部分に、第三プーリである中間プーリ15を設けている。上記駆動プーリ9及び従動プーリ11とこの中間プーリ15とは、同形にし、且つこれら各プーリ9、11、15の回転中心軸を、上記ヒータコア3とバイパス流路4との上流端部開口と平行な同一平面上に配置している。又、中間プーリ15の回転中心から駆動プーリ9の回転中心までの距離と、同じく従動プーリ11の回転中心までの距離とは、互いに等しくしている。
【0017】
上記左右1対の無端ベルト5の内側縁同士の間には遮蔽膜13を、前述の図11〜12に示した構造の場合と同様に、掛け渡している。特に、本例の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置の場合には、上記各無端ベルト5の移動方向に関する両端縁部である、上記遮蔽膜13の上下両端縁部に1対の突出部16、16を、上記各無端ベルト5の内周側に突出する状態で設けている。尚、上記各プーリ9、11、15は、好ましくは、上記遮蔽膜13の全幅に亙る、軸方向に長いものを使用する。
【0018】
本例の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置は、上述の様に構成される為、ヒータコア3とバイパス流路4とのうちの一方を選択して、この一方にのみ空気を流し、他方には空気を流さない場合には、押圧手段が作動して、この他方のの端部開口に向け、上記遮蔽膜13を押し付ける。例えば、全冷房状態とする為、上記ヒータコア3の上流端開口を全閉とし、上記バイパス流路4の上流端開口を全開とする場合には、図1に示す様に、前記ダクト1内で上記遮蔽膜13を下降させ、上記1対の突出部16、16を、上記従動プーリ11と中間プーリ15とに乗り上げさせる。この結果、上記遮蔽膜13が、上記ヒータコア3の上流端開口に向け押圧されて、このヒータコア3の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このヒータコア3に空気が漏れ込む事がなくなる。
【0019】
又、全暖房状態とする為、上記バイパス流路4の上流端開口を全閉とし、上記ヒータコア3の上流端開口を全開とする場合には、図2に示す様に、上記ダクト1内で上記遮蔽膜13を上昇させ、上記1対の突出部16、16を、上記駆動プーリ9と中間プーリ15とに乗り上げさせる。この結果、上記遮蔽膜13が、上記バイパス流路4の上流端開口に向け押圧されて、このバイパス流路4の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このバイパス流路4に空気が漏れ込む事がなくなる。
【0020】
これに対して、上記ヒータコア3とバイパス流路4との端部開口同士の間で上記遮蔽膜13を移動させる際には、図3に示す様に、上記突出部16、16が何れのプーリ9、11、15にも乗り上げる事がなく、押圧手段が作動しない。この為、この遮蔽膜13が上記ヒータコア3とバイパス流路4との上流端開口周縁部に押し付けられる事はない。従って、この遮蔽膜13の移動を軽い力で行なえるだけでなく、この遮蔽膜13の移動により発生する摩擦音も抑える事ができる。
【0021】
尚、エバポレータ2(図11参照)を通過した空気の一部をヒータコア3を通過させ、残部をバイパス流路4を通過させる、所謂エアミックス状態では、図3に示す様に、上記遮蔽膜13がこれらヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口に押し付けられない。但し、この場合には、元々ヒータコア3及びバイパス流路4の双方に空気を流す為、上記遮蔽膜13によるシール性を確保する必要はない。従って、この遮蔽膜13が上記上流端開口に押し付けられない事は、実用上全く問題とはならない。
【0022】
又、上記エアミックス状態では、上記遮蔽膜13を上下方向中間の所望位置で停止させる必要がある。本例(及び次述する第2例並びに後述する第3例)の場合には、上記遮蔽膜13を上下両端位置にまで変位させた状態で、前記無端ベルト5を駆動させる為に要するトルクが大きくなる。従って、この無端ベルト5を駆動する為の電動モータの回転方向及びこの電動モータへの通電量を監視すれば、特にリミットスイッチ等を設けなくても、上記遮蔽膜13が何れかの端部に移動した事を検知できる。そこで、上記遮蔽膜13を上下方向中間の所望位置に停止させる場合、この遮蔽膜13を何れかの端部に移動させてから、逆方向に所望量だけ変位させれば、所望のエアミックス状態を実現できる。これに対して、図11に示した構造の場合、所望のエアミックス状態を実現する為には、遮蔽膜13の位置を知る為のリミットスイッチ等が必要になる。
【0023】
次に、図4〜7は、請求項3に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。無端ベルト5、5に沿って位置する、遮蔽膜13の左右両端縁部には、1対のカム棒17、17を固定している。これら両カム棒17、17は、それぞれの両端部を上記遮蔽膜13と反対側に突出させて、それぞれ1対ずつ、合計4本の係合ピン18、18としている。尚、本例の場合に上記遮蔽膜13は、合成樹脂、或は金属板等、比較的硬質で、或る程度大きな曲げ剛性を有する材質により造る。
【0024】
一方、自動車用空気調和装置のダクト1を構成し、上記1対の無端ベルト5、5を左右両側から挟む位置に設けられた、左右1対の壁部19の内面には、カム溝20を形成している。これら各カム溝20は、上記各係合ピン18、18をがたつきなく、且つ軽い力で変位自在に係合させる幅寸法を有する。又、これら各カム溝20の上端部には上記バイパス流路4に向け折れ曲がった上端折れ曲がり部21を、同じく下端部には上記ヒータコア3に向け折れ曲がった下端折れ曲がり部22を、それぞれ形成している。更に、上記各カム溝20の中間部には、上記ヒータコア3及びバイパス4に向けて山形に突出した、中間折れ曲がり部23を形成している。この中間折れ曲がり部23と、上記上端、下端両折れ曲がり部21、22との距離は互いに等しくし、且つ、上記各カム棒17、17の上下両端部に設けられた係合ピン18、18同士の距離とも等しくしている。
【0025】
本例の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置の場合、例えば、全冷房状態とする為、上記ヒータコア3の上流端開口を全閉とし、上記バイパス流路4の上流端開口を全開とする場合には、図5に示す様に、上記ダクト1内で上記遮蔽膜13を下降させ、この遮蔽膜13の左右両側縁に固定されたカム棒17の係合ピン18、18を、下端折れ曲がり部22と中間折れ曲がり部23とに位置させる。この結果、上記遮蔽膜13が、上記ヒータコア3の上流端開口に向け押圧されて、このヒータコア3の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このヒータコア3に空気が漏れ込む事がなくなる。尚、図示の例では、上記遮蔽膜13の片面で上記ヒータコア3及びバイパス流路4に対向する部分に、ウレタンフォーム等の気密材24を添着して、シール性を十分に向上させられる様にしている。
【0026】
又、全暖房状態とする為、上記バイパス流路4の上流端開口を全閉とし、上記ヒータコア3の上流端開口を全開とする場合には、図6に示す様に、上記ダクト1内で上記遮蔽膜13を上昇させ、上記係合ピン18、18を、上端折れ曲がり部21と中間折れ曲がり部23とに位置させる。この結果、上記遮蔽膜13が、上記バイパス流路4の上流端開口に向け押圧されて、このバイパス流路4の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このバイパス流路4に空気が漏れ込む事がなくなる。
【0027】
これに対して、上記ヒータコア3とバイパス流路4との端部開口同士の間で上記遮蔽膜13を移動させる際には、図7に示す様に、上記係合ピン18、18が何れの折れ曲がり部21〜23にも位置しなくなって、押圧手段が作動しない。この為、この遮蔽膜13が上記ヒータコア3とバイパス流路4との上流端開口周縁部に押し付けられる事はない。従って、この遮蔽膜13の移動を軽い力で行なえるだけでなく、この遮蔽膜13の移動に発生する摩擦音も抑える事ができる。エアミックス状態では、上記遮蔽膜13がこれらヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口に押し付けられないが、この事が実用上全く問題とはならない事は、前述した第1例の場合と同様である。
【0028】
次に、図8〜10は、請求項4に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、左右1対の無端ベルト5、5は、1対の空気流路であるヒータコア3及びバイパス流路4の端部開口の配列方向両側である上下両側に配置された、第一、第二両プーリである駆動プーリ9及び従動プーリ11の他、第三プーリである中間プーリ25、25にも掛け渡されている。この中間プーリ25は、上記駆動プーリ9と従動プーリ11との上下方向中間位置で、これら駆動、従動両プーリ9、11よりも上記ヒータコア3及びバイパス流路4の端部開口に近い位置に配置されている。又、上記中間プーリ25、25は、互いに同心に枢支されて左右1対に分割されており、これら各中間プーリ25、25の内端部(互いに対向する端部)が、上記各無端ベルト5、5の内側縁(互いに対向する側縁)よりも内方に突出しない状態に配置している。
【0029】
一方、遮蔽膜13は、合成樹脂、或は金属板等、比較的硬質で、或る程度大きな曲げ剛性を有する材質により造っている。上記各無端ベルト5、5に対向する、上記遮蔽膜13の左右両端縁部で、これら各無端ベルト5、5の移動方向両端部である上下両端部は、これら各無端ベルト5、5に枢着している。即ち、上記遮蔽膜13の左右両端縁部の上下両端部に、図10に示す様な枢支ピン26を突設すると共に、上記各無端ベルト5の一部に、同図に示す様な係止孔27を形成している。そして、上記各枢支ピン26を各係止孔27に挿入する事により、上記遮蔽膜13の四隅部分を、上記した左右1対の無端ベルト5、5の中間部に枢支している。
【0030】
本例の場合、上記遮蔽膜13は、ヒータコア3及びバイパス流路4(図11参照)の上流端開口側が凸面となる方向に湾曲した、部分円筒面形である。又、上記ヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口部分に設ける受板28は、それぞれ上記遮蔽膜13の凸面側が密接自在な形状に湾曲している。又、上記受板28の上下方向中間部で、上記ヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口同士の境界部には、上記無端ベルト5、5の側に突出する変曲部29が存在する。
【0031】
本例の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置の場合、例えば、全暖房状態とする為、上記バイパス流路4の上流端開口を全閉とし、上記ヒータコア3の上流端開口を全開とする場合には、図8に鎖線で示す様に、前記ダクト1内で上記遮蔽膜13を上昇させる。この遮蔽膜13が上昇し切った状態では、この遮蔽膜13の上下両端部を上記無端ベルト5に枢支した枢支ピン26が駆動プーリ9及び中間プーリ25に近づき、上記遮蔽膜13が、上記バイパス流路4の上流端開口に向け押圧されて、このバイパス流路4の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このバイパス流路4に空気が漏れ込む事がなくなる。
【0032】
これに対して、全冷房状態とする為、上記ヒータコア3の上流端開口を全閉とし、上記バイパス流路4の上流端開口を全開とする場合には、上記遮蔽膜13を図8の下端部にまで下降させる。この遮蔽膜13が下降し切った状態では、この遮蔽膜13が上記ヒータコア3の上流端開口に向け押圧されて、このヒータコア3の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このヒータコア3に空気が漏れ込む事がなくなる。
【0033】
これに対して、上記ヒータコア3とバイパス流路4との端部開口同士の間で上記遮蔽膜13を移動させる際には、この遮蔽膜13の上下両端部を枢支している枢支ピン26が、前記各プーリ9、11、25の間に直線的に調節された無端ベルト5に引かれる状態で、前記受板28から離れる。この為、図8に実線で示す様に、上記遮蔽膜13が上記ヒータコア3とバイパス流路4との端部開口に押し付けられる事がなくなって、この遮蔽膜13の移動を軽い力で行なえるだけでなく、この遮蔽膜13の移動に発生する摩擦音も抑える事ができる。エアミックス状態では、上記遮蔽膜13がこれらヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口に押し付けられないが、この事が実用上全く問題とはならない事は、前述した第1〜2例の場合と同様である。
【0034】
尚、本発明を実施する場合に、上下左右方向は、図示の例に限らず、自動車用空気調和装置の構造に応じて任意に選択できる。更に、本発明の空気流路切換装置により切り替えられる空気流路は、ヒータコア3とバイパス流路4とに限らない。他にも、内気取り入れ口と外気取り入れ口、ベンチレーション吹き出し口に通じる空気流路と足下吹き出し口に通じる空気流路等、隣接して配置された1対の空気流路であれば、本発明を実施する事ができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置は、以上に述べた通り構成され作用するので、小型且つ省エネルギで、しかも乗員に不快感を与える事のない自動車用空気調和装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、全冷房時の状態で示す部分断面図。
【図2】同じく全暖房時の状態で示す部分断面図。
【図3】同じく中間状態で示す部分断面図。
【図4】本発明の実施の形態の第2例を示す要部斜視図。
【図5】同じく全冷房時の状態で示す部分断面図。
【図6】同じく全暖房時の状態で示す部分断面図。
【図7】同じく中間状態で示す部分断面図。
【図8】本発明の実施の形態の第3例を示す部分断面図。
【図9】同じく分解斜視図。
【図10】同じく部分分解斜視図。
【図11】本発明の前提となる構造を示す、部分断面図。
【図12】同じく部分斜視図。
【符号の説明】
1 ダクト
2 エバポレータ
3 ヒータコア
4 バイパス流路
5 無端ベルト
6a、6b 壁部
7a、7b 収納凹部
8 駆動軸
9 駆動プーリ
10 従動軸
11 従動プーリ
12 テンションプーリ
13 遮蔽膜
14 排水口
15 中間プーリ
16 突出部
17 カム棒
18 係合ピン
19 壁部
20 カム溝
21 上端折れ曲がり部
22 下端折れ曲がり部
23 中間折れ曲がり部
24 気密材
25 中間プーリ
26 枢支ピン
27 係止孔
28 受板
29 変曲部
【産業上の利用分野】
この発明に係る自動車用空気調和装置の空気流路切換装置は、自動車室内の暖房、冷房、除湿を行なう為の自動車用空気調和装置を構成するダクト内を流れる空気の流路を変換すべく、この空気調和装置内に組み込んだ状態で利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車室内の暖房、冷房、除湿を行なう為の自動車用空気調和装置は、空調用の空気を流通させる為のダクト内に、この空気を冷却する為のエバポレータと、この空気を加熱する為のヒータコアとを、互いに直列に配置して成る。ヒータコアの側方にはバイパス流路を設け、上記エバポレータを通過した空気の全部又は一部を、上記ヒータコアを通さずに下流側に送れる様にしている。夏期等、自動車室内を冷房する必要がある場合には、上記エバポレータを通過した低温の空気の全部又は大部分を、上記バイパス流路を通じて、自動車室内への吹き出し口に送る。これに対して、冬期等、自動車室内を暖房する必要がある場合には、上記エバポレータを通過した空気の全部又は大部分を、上記ヒータコアを通じて、自動車室内への吹き出し口に送る。この様に暖房を行なう際には、上記エバポレータには、必ずしも冷媒を通さない。上記吹き出し口から吹き出す空気の温度を中間にする際には、上記ヒータコアを通過する空気の量と上記バイパス流路を通過する空気の量とを適宜調節する。
【0003】
自動車用空気調和装置には、上述の様に、ヒータコアを通過する空気の量とバイパス流路を通過する空気の量とを調節する為の空気流路切換装置が必要になる。この為従来は、上記ヒータコア及びバイパス流路の上流側に、枢軸を中心として揺動する事により、エバポレータを通過した空気のうちヒータコアに流れる割合とバイパス流路に流れる割合とを調節する、エアミックスドアを設けて、上記調節を行なっている。
【0004】
ところが、空気流路切換装置としてエアミックスドアを使用する場合には、このエアミックスドアの揺動に拘らず、このエアミックスドアと他の構成部品との干渉を防止する必要上、エバポレータとヒータコア及びバイパス流路との間隔を大きくしなければならない。この結果、自動車用空気調和装置の小型化が難しくなる。
【0005】
この様な事情に鑑みて従来から、例えば特開平5−141762号公報、同5−280802号公報に記載されている様に、膜状のダンパを流路の開口と平行に移動させる事により、この開口を開閉する空気流路切換装置が考えられている。
【0006】
【本発明の前提となる構造】
又、本発明者は、エバポレータとヒータコア及びバイパス流路との間隔を大きくする事なく、ヒータコアとバイパス流路とに流れる空気の割合等を変換自在な自動車用空気調和装置の空気流路切換装置として、図11〜12に示す様な構造のものを考えた。先ず、この先発明に係る自動車用空気調和装置の空気流路切換装置に就いて説明する。
【0007】
自動車用空気調和装置を構成するダクト1の内側中間部には、上流側(図11の左側)から順に、エバポレータ2とヒータコア3とを、互いに直列に設けている。このうちのエバポレータ2は、上記ダクト1の内側流路全体を塞ぐ状態で設けているが、上記ヒータコア3は、この内側流路の下側に偏らせて設けている。この様にヒータコア3の設置位置を偏らせる事により、上記ヒータコア3の上方に、上記エバポレータ2を通過した空気を、このヒータコア3を通さずに下流側(図11の右側)に流すバイパス流路4を設けている。これらヒータコア3とバイパス流路4とが、互いに並列に配置された1対の空気流路を構成する。又、これらヒータコア3とバイパス流路4との上流端部が、1対の空気流路の開口端部に相当する。
【0008】
上記エバポレータ2と上記ヒータコア3及びバイパス流路4との間部分には、図12に示す様に左右1対の無端ベルト5、5を、これらヒータコア3とバイパス流路4との配列方向である上下方向に掛け渡し、且つこれらヒータコア3及びバイパス流路4の上流端を左右両側(図11の表裏両側)から挟む状態で設けている。即ち、上記ダクト1の四周を仕切る壁部のうち、上記ヒータコア3とバイパス流路4との配列方向両側である上下両側に存在する壁部6a、6bの一部で、これらヒータコア3及びバイパス流路4と上記エバポレータ2との間部分に、収納凹部7a、7bを形成している。そして、一方の収納凹部7aの内側に配設した駆動軸8の両端部に駆動プーリ9、9を固定し、他方の収納凹部7bの内側に配設した従動軸10の両端部に従動プーリ11、11を支持している。上記駆動軸8は、図示しない電動モータにより、任意方向に回転駆動自在とする。この電動モータとしては、DCサーボモータ、DCステッピングモータ等、回転方向及び回転量の調節自在なものを使用する。
【0009】
上記1対の無端ベルト5、5は、上述の様にそれぞれ1対ずつ設けた駆動プーリ9、9と従動プーリ11、11との間に掛け渡している。1対の駆動プーリ9、9同士の大きさ、1対の従動プーリ11、11同士の大きさは、それぞれ互いに等しい。又、これら各プーリ9、11として好ましくは段付プーリを使用し、上記各無端ベルト5、5として好ましくは段付ベルトを使用する。従って、これら1対の無端ベルト5、5は、上記電動モータへの通電に伴って、互いに同期して駆動される。尚、図11の例では、上記各無端ベルト5の中間部にテンションプーリ12を設け、これら各無端ベルト5に適正な張力付与を行なっている。
【0010】
上述の様にダクト1内に配設された1対の無端ベルト5、5同士の間には、遮蔽膜13を、これら両無端ベルト5、5の内側縁(互いに対向する側縁)同士の間に掛け渡す状態で設けている。この遮蔽膜13は、前記ヒータコア3とバイパス流路4との何れか一方の開口端部を選択的に塞ぐ形状及び大きさを有する。即ち、上記1対の無端ベルト5、5を、図12の矢印α方向に循環させて、上記遮蔽膜13をダクト1の下半部に移動させた場合には、この遮蔽膜13が上記ヒータコア3の上流端開口を塞ぎ、反対に上記1対の無端ベルト5、5を、図12の矢印β方向に循環させて、上記遮蔽膜13をダクト1の上半部に移動させた場合には、この遮蔽膜13が上記バイパス流路4の上流端開口を塞ぐ様にしている。又、この遮蔽膜13を中間位置に停止させた状態では、上記エバポレータ2を通過した空気の一部をヒータコア3に、残部をバイパス流路4に、それぞれ流す。尚、上記ダクト1の底部に設けた排水口14は、上記エバポレータ2部分で発生した凝縮水を、このダクト1外に排出する為のものである。
【0011】
図11〜12に示す様な構造の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置によれば、従来の揺動式エアミックスドアを使用した構造の場合に比べて、エバポレータ2とヒータコア3及びバイパス流路4との距離を縮める事ができて、自動車用空気調和装置の小型化を図れる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図11〜12に示した構造の場合には、遮蔽膜13により選択的に閉じられるヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口のシール性確保と、遮蔽膜13を移動させる際に要する力の軽減及び発生する騒音の低減とを両立させる事が難しい。即ち、急速冷房(全冷房)の為、エバポレータ2を通過した空気を総てバイパス流路4に流す場合、或は急速暖房(全暖房)の為、エバポレータを通過した空気を総てヒータコア3に流す場合には、上記遮蔽膜13により、上記ヒータコア3或はバイパス流路4の上流端開口を塞ぐ。この場合、冷暖房効果を高める為には、上記遮蔽膜13によりその上流端開口を覆われたヒータコア3或はバイパス流路4に空気が漏れ込まない様にする必要がある。この為に図11〜12に示した構造では、上記遮蔽膜13を、上記ヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口周縁部と擦れ合わせつつ、この上流端開口周縁部を移動させなければならない。
【0013】
ところが、この様に遮蔽膜13を、上記ヒータコア3及びバイパス流路4の開口周縁部と擦れ合わせつつ、この開口周縁部を移動させると、この遮蔽膜13を移動させる事に対する摩擦抵抗が大きくなり、しかも移動の度に摩擦音が発生する。摩擦抵抗の増大は、遮蔽膜13を移動させる為の電動モータに要求されるトルクの増大を招き、この電動モータの大型化並びに消費電力の増大の原因となる。又、摩擦音の発生は、乗員に不快感を与える原因となる。
本発明は、この様な事情に鑑みて、全暖房時及び全冷房時の冷暖房効果を高くし、しかも遮蔽膜の移動時にこの遮蔽膜が相手面と擦れ合う事を防止すべく、考えたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置は、互いに並列に配置された1対の空気流路と、この1対の空気流路の開口端部に、これら1対の空気流路の配列方向に掛け渡され、且つこれら1対の空気流路の端部開口を両側から挟む状態で設けられ、互いに同期して駆動される1対の無端ベルトと、上記1対の空気流路のうちの何れか一方の空気流路の端部開口を選択的に塞ぐ形状及び大きさを有し、上記1対の無端ベルト同士の間に掛け渡された遮蔽膜と、この遮蔽膜が上記1対の空気流路のうちの何れか一方の空気流路の端部開口に整合した状態で、上記遮蔽膜を当該空気流路の端部開口に向け押圧する押圧手段とを備える。
【0015】
【作用】
上述の様に構成される本発明の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置の場合には、1対の空気流路のうちの一方の空気流路を選択して、この一方の空気流路にのみ空気を流し、他方の空気流路には空気を流さない場合には、押圧手段が作動して、この他方の空気流路(当該空気流路)の端部開口に向け、遮蔽膜を押し付ける。この状態では、上記他方の空気流路の端部開口のシールが有効に行なわれ、この他方の空気流路に空気が漏れ込む事はない。
これに対して、上記1対の空気流路の端部開口同士の間で上記遮蔽膜を移動させる際には、上記押圧手段が作動しない為、この遮蔽膜が上記1対の空気流路の上流端開口周縁部に押し付けられる事はない。従って、この遮蔽膜の移動を軽い力で行なえるだけでなく、この遮蔽膜の移動により発生する摩擦音も抑える事ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1〜3は、請求項2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。ヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口を、これらヒータコア3及びバイパス流路4の幅方向(図1〜3の表裏方向)両側から挟む状態で設けられた左右1対の無端ベルト5は、ぞれぞれ第一プーリである駆動プーリ9と第二プーリである従動プーリ11との間に掛け渡している。この部分の構造に就いては、前述の図11〜12に示した構造と同様である。特に、本例の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置の場合には、上記駆動プーリ9と従動プーリ11との間部分で、且つ上記ヒータコア3とバイパス流路4との上流端部開口の間部分に、第三プーリである中間プーリ15を設けている。上記駆動プーリ9及び従動プーリ11とこの中間プーリ15とは、同形にし、且つこれら各プーリ9、11、15の回転中心軸を、上記ヒータコア3とバイパス流路4との上流端部開口と平行な同一平面上に配置している。又、中間プーリ15の回転中心から駆動プーリ9の回転中心までの距離と、同じく従動プーリ11の回転中心までの距離とは、互いに等しくしている。
【0017】
上記左右1対の無端ベルト5の内側縁同士の間には遮蔽膜13を、前述の図11〜12に示した構造の場合と同様に、掛け渡している。特に、本例の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置の場合には、上記各無端ベルト5の移動方向に関する両端縁部である、上記遮蔽膜13の上下両端縁部に1対の突出部16、16を、上記各無端ベルト5の内周側に突出する状態で設けている。尚、上記各プーリ9、11、15は、好ましくは、上記遮蔽膜13の全幅に亙る、軸方向に長いものを使用する。
【0018】
本例の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置は、上述の様に構成される為、ヒータコア3とバイパス流路4とのうちの一方を選択して、この一方にのみ空気を流し、他方には空気を流さない場合には、押圧手段が作動して、この他方のの端部開口に向け、上記遮蔽膜13を押し付ける。例えば、全冷房状態とする為、上記ヒータコア3の上流端開口を全閉とし、上記バイパス流路4の上流端開口を全開とする場合には、図1に示す様に、前記ダクト1内で上記遮蔽膜13を下降させ、上記1対の突出部16、16を、上記従動プーリ11と中間プーリ15とに乗り上げさせる。この結果、上記遮蔽膜13が、上記ヒータコア3の上流端開口に向け押圧されて、このヒータコア3の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このヒータコア3に空気が漏れ込む事がなくなる。
【0019】
又、全暖房状態とする為、上記バイパス流路4の上流端開口を全閉とし、上記ヒータコア3の上流端開口を全開とする場合には、図2に示す様に、上記ダクト1内で上記遮蔽膜13を上昇させ、上記1対の突出部16、16を、上記駆動プーリ9と中間プーリ15とに乗り上げさせる。この結果、上記遮蔽膜13が、上記バイパス流路4の上流端開口に向け押圧されて、このバイパス流路4の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このバイパス流路4に空気が漏れ込む事がなくなる。
【0020】
これに対して、上記ヒータコア3とバイパス流路4との端部開口同士の間で上記遮蔽膜13を移動させる際には、図3に示す様に、上記突出部16、16が何れのプーリ9、11、15にも乗り上げる事がなく、押圧手段が作動しない。この為、この遮蔽膜13が上記ヒータコア3とバイパス流路4との上流端開口周縁部に押し付けられる事はない。従って、この遮蔽膜13の移動を軽い力で行なえるだけでなく、この遮蔽膜13の移動により発生する摩擦音も抑える事ができる。
【0021】
尚、エバポレータ2(図11参照)を通過した空気の一部をヒータコア3を通過させ、残部をバイパス流路4を通過させる、所謂エアミックス状態では、図3に示す様に、上記遮蔽膜13がこれらヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口に押し付けられない。但し、この場合には、元々ヒータコア3及びバイパス流路4の双方に空気を流す為、上記遮蔽膜13によるシール性を確保する必要はない。従って、この遮蔽膜13が上記上流端開口に押し付けられない事は、実用上全く問題とはならない。
【0022】
又、上記エアミックス状態では、上記遮蔽膜13を上下方向中間の所望位置で停止させる必要がある。本例(及び次述する第2例並びに後述する第3例)の場合には、上記遮蔽膜13を上下両端位置にまで変位させた状態で、前記無端ベルト5を駆動させる為に要するトルクが大きくなる。従って、この無端ベルト5を駆動する為の電動モータの回転方向及びこの電動モータへの通電量を監視すれば、特にリミットスイッチ等を設けなくても、上記遮蔽膜13が何れかの端部に移動した事を検知できる。そこで、上記遮蔽膜13を上下方向中間の所望位置に停止させる場合、この遮蔽膜13を何れかの端部に移動させてから、逆方向に所望量だけ変位させれば、所望のエアミックス状態を実現できる。これに対して、図11に示した構造の場合、所望のエアミックス状態を実現する為には、遮蔽膜13の位置を知る為のリミットスイッチ等が必要になる。
【0023】
次に、図4〜7は、請求項3に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。無端ベルト5、5に沿って位置する、遮蔽膜13の左右両端縁部には、1対のカム棒17、17を固定している。これら両カム棒17、17は、それぞれの両端部を上記遮蔽膜13と反対側に突出させて、それぞれ1対ずつ、合計4本の係合ピン18、18としている。尚、本例の場合に上記遮蔽膜13は、合成樹脂、或は金属板等、比較的硬質で、或る程度大きな曲げ剛性を有する材質により造る。
【0024】
一方、自動車用空気調和装置のダクト1を構成し、上記1対の無端ベルト5、5を左右両側から挟む位置に設けられた、左右1対の壁部19の内面には、カム溝20を形成している。これら各カム溝20は、上記各係合ピン18、18をがたつきなく、且つ軽い力で変位自在に係合させる幅寸法を有する。又、これら各カム溝20の上端部には上記バイパス流路4に向け折れ曲がった上端折れ曲がり部21を、同じく下端部には上記ヒータコア3に向け折れ曲がった下端折れ曲がり部22を、それぞれ形成している。更に、上記各カム溝20の中間部には、上記ヒータコア3及びバイパス4に向けて山形に突出した、中間折れ曲がり部23を形成している。この中間折れ曲がり部23と、上記上端、下端両折れ曲がり部21、22との距離は互いに等しくし、且つ、上記各カム棒17、17の上下両端部に設けられた係合ピン18、18同士の距離とも等しくしている。
【0025】
本例の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置の場合、例えば、全冷房状態とする為、上記ヒータコア3の上流端開口を全閉とし、上記バイパス流路4の上流端開口を全開とする場合には、図5に示す様に、上記ダクト1内で上記遮蔽膜13を下降させ、この遮蔽膜13の左右両側縁に固定されたカム棒17の係合ピン18、18を、下端折れ曲がり部22と中間折れ曲がり部23とに位置させる。この結果、上記遮蔽膜13が、上記ヒータコア3の上流端開口に向け押圧されて、このヒータコア3の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このヒータコア3に空気が漏れ込む事がなくなる。尚、図示の例では、上記遮蔽膜13の片面で上記ヒータコア3及びバイパス流路4に対向する部分に、ウレタンフォーム等の気密材24を添着して、シール性を十分に向上させられる様にしている。
【0026】
又、全暖房状態とする為、上記バイパス流路4の上流端開口を全閉とし、上記ヒータコア3の上流端開口を全開とする場合には、図6に示す様に、上記ダクト1内で上記遮蔽膜13を上昇させ、上記係合ピン18、18を、上端折れ曲がり部21と中間折れ曲がり部23とに位置させる。この結果、上記遮蔽膜13が、上記バイパス流路4の上流端開口に向け押圧されて、このバイパス流路4の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このバイパス流路4に空気が漏れ込む事がなくなる。
【0027】
これに対して、上記ヒータコア3とバイパス流路4との端部開口同士の間で上記遮蔽膜13を移動させる際には、図7に示す様に、上記係合ピン18、18が何れの折れ曲がり部21〜23にも位置しなくなって、押圧手段が作動しない。この為、この遮蔽膜13が上記ヒータコア3とバイパス流路4との上流端開口周縁部に押し付けられる事はない。従って、この遮蔽膜13の移動を軽い力で行なえるだけでなく、この遮蔽膜13の移動に発生する摩擦音も抑える事ができる。エアミックス状態では、上記遮蔽膜13がこれらヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口に押し付けられないが、この事が実用上全く問題とはならない事は、前述した第1例の場合と同様である。
【0028】
次に、図8〜10は、請求項4に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、左右1対の無端ベルト5、5は、1対の空気流路であるヒータコア3及びバイパス流路4の端部開口の配列方向両側である上下両側に配置された、第一、第二両プーリである駆動プーリ9及び従動プーリ11の他、第三プーリである中間プーリ25、25にも掛け渡されている。この中間プーリ25は、上記駆動プーリ9と従動プーリ11との上下方向中間位置で、これら駆動、従動両プーリ9、11よりも上記ヒータコア3及びバイパス流路4の端部開口に近い位置に配置されている。又、上記中間プーリ25、25は、互いに同心に枢支されて左右1対に分割されており、これら各中間プーリ25、25の内端部(互いに対向する端部)が、上記各無端ベルト5、5の内側縁(互いに対向する側縁)よりも内方に突出しない状態に配置している。
【0029】
一方、遮蔽膜13は、合成樹脂、或は金属板等、比較的硬質で、或る程度大きな曲げ剛性を有する材質により造っている。上記各無端ベルト5、5に対向する、上記遮蔽膜13の左右両端縁部で、これら各無端ベルト5、5の移動方向両端部である上下両端部は、これら各無端ベルト5、5に枢着している。即ち、上記遮蔽膜13の左右両端縁部の上下両端部に、図10に示す様な枢支ピン26を突設すると共に、上記各無端ベルト5の一部に、同図に示す様な係止孔27を形成している。そして、上記各枢支ピン26を各係止孔27に挿入する事により、上記遮蔽膜13の四隅部分を、上記した左右1対の無端ベルト5、5の中間部に枢支している。
【0030】
本例の場合、上記遮蔽膜13は、ヒータコア3及びバイパス流路4(図11参照)の上流端開口側が凸面となる方向に湾曲した、部分円筒面形である。又、上記ヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口部分に設ける受板28は、それぞれ上記遮蔽膜13の凸面側が密接自在な形状に湾曲している。又、上記受板28の上下方向中間部で、上記ヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口同士の境界部には、上記無端ベルト5、5の側に突出する変曲部29が存在する。
【0031】
本例の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置の場合、例えば、全暖房状態とする為、上記バイパス流路4の上流端開口を全閉とし、上記ヒータコア3の上流端開口を全開とする場合には、図8に鎖線で示す様に、前記ダクト1内で上記遮蔽膜13を上昇させる。この遮蔽膜13が上昇し切った状態では、この遮蔽膜13の上下両端部を上記無端ベルト5に枢支した枢支ピン26が駆動プーリ9及び中間プーリ25に近づき、上記遮蔽膜13が、上記バイパス流路4の上流端開口に向け押圧されて、このバイパス流路4の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このバイパス流路4に空気が漏れ込む事がなくなる。
【0032】
これに対して、全冷房状態とする為、上記ヒータコア3の上流端開口を全閉とし、上記バイパス流路4の上流端開口を全開とする場合には、上記遮蔽膜13を図8の下端部にまで下降させる。この遮蔽膜13が下降し切った状態では、この遮蔽膜13が上記ヒータコア3の上流端開口に向け押圧されて、このヒータコア3の上流端開口のシールが有効に行なわれ、このヒータコア3に空気が漏れ込む事がなくなる。
【0033】
これに対して、上記ヒータコア3とバイパス流路4との端部開口同士の間で上記遮蔽膜13を移動させる際には、この遮蔽膜13の上下両端部を枢支している枢支ピン26が、前記各プーリ9、11、25の間に直線的に調節された無端ベルト5に引かれる状態で、前記受板28から離れる。この為、図8に実線で示す様に、上記遮蔽膜13が上記ヒータコア3とバイパス流路4との端部開口に押し付けられる事がなくなって、この遮蔽膜13の移動を軽い力で行なえるだけでなく、この遮蔽膜13の移動に発生する摩擦音も抑える事ができる。エアミックス状態では、上記遮蔽膜13がこれらヒータコア3及びバイパス流路4の上流端開口に押し付けられないが、この事が実用上全く問題とはならない事は、前述した第1〜2例の場合と同様である。
【0034】
尚、本発明を実施する場合に、上下左右方向は、図示の例に限らず、自動車用空気調和装置の構造に応じて任意に選択できる。更に、本発明の空気流路切換装置により切り替えられる空気流路は、ヒータコア3とバイパス流路4とに限らない。他にも、内気取り入れ口と外気取り入れ口、ベンチレーション吹き出し口に通じる空気流路と足下吹き出し口に通じる空気流路等、隣接して配置された1対の空気流路であれば、本発明を実施する事ができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の自動車用空気調和装置の空気流路切換装置は、以上に述べた通り構成され作用するので、小型且つ省エネルギで、しかも乗員に不快感を与える事のない自動車用空気調和装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、全冷房時の状態で示す部分断面図。
【図2】同じく全暖房時の状態で示す部分断面図。
【図3】同じく中間状態で示す部分断面図。
【図4】本発明の実施の形態の第2例を示す要部斜視図。
【図5】同じく全冷房時の状態で示す部分断面図。
【図6】同じく全暖房時の状態で示す部分断面図。
【図7】同じく中間状態で示す部分断面図。
【図8】本発明の実施の形態の第3例を示す部分断面図。
【図9】同じく分解斜視図。
【図10】同じく部分分解斜視図。
【図11】本発明の前提となる構造を示す、部分断面図。
【図12】同じく部分斜視図。
【符号の説明】
1 ダクト
2 エバポレータ
3 ヒータコア
4 バイパス流路
5 無端ベルト
6a、6b 壁部
7a、7b 収納凹部
8 駆動軸
9 駆動プーリ
10 従動軸
11 従動プーリ
12 テンションプーリ
13 遮蔽膜
14 排水口
15 中間プーリ
16 突出部
17 カム棒
18 係合ピン
19 壁部
20 カム溝
21 上端折れ曲がり部
22 下端折れ曲がり部
23 中間折れ曲がり部
24 気密材
25 中間プーリ
26 枢支ピン
27 係止孔
28 受板
29 変曲部
Claims (4)
- 互いに並列に配置された1対の空気流路と、この1対の空気流路の開口端部に、これら1対の空気流路の配列方向に掛け渡され、且つこれら1対の空気流路の端部開口を両側から挟む状態で設けられ、互いに同期して駆動される1対の無端ベルトと、上記1対の空気流路のうちの何れか一方の空気流路の端部開口を選択的に塞ぐ形状及び大きさを有し、上記1対の無端ベルト同士の間に掛け渡された遮蔽膜と、この遮蔽膜が上記1対の空気流路のうちの何れか一方の空気流路の端部開口に整合した状態で、上記遮蔽膜を当該空気流路の端部開口に向け押圧する押圧手段とを備えた自動車用空気調和装置の空気流路切換装置。
- 押圧手段が、1対の無端ベルトを掛け渡す為の第一プーリ及び第二プーリと、これら第一、第二両プーリの間部分で1対の空気流路の端部開口の間部分に設けられた第三プーリと、上記遮蔽膜の無端ベルトの移動方向に関する両端縁部に、各無端ベルトの内周側に突出する状態で設けられた1対の突出部とから成り、上記遮蔽膜が上記1対の空気流路のうちの何れか一方の空気流路の端部開口に整合した状態で、上記1対の突出部が上記第三プーリと上記第一、第二両プーリの何れかと衝合する事により、上記遮蔽膜を当該空気流路の端部開口に向け押圧するものである、請求項1に記載した自動車用空気調和装置の空気流路切換装置。
- 押圧手段が、それぞれが無端ベルトに沿って位置する遮蔽膜の両端縁部に固定され、それぞれの両端部をこの遮蔽膜と反対側に突出させた1対のカム棒と、1対の無端ベルトを両側から挟む位置に設けられた壁部の内面に形成されて、上記各カム棒の両端部を遊合させるカム溝とから成り、上記遮蔽膜が上記1対の空気流路のうちの何れか一方の空気流路の端部開口に整合した状態で、上記各カム棒の両端部が上記各カム溝の一部で上記空気流路の側に突出した部分に整合する事により、上記遮蔽膜を当該空気流路の端部開口に向け押圧するものである、請求項1に記載した自動車用空気調和装置の空気流路切換装置。
- 1対の無端ベルトが、1対の空気流路の端部開口の配列方向両側に配置された第一、第二両プーリと、これら両プーリの中間位置でこれら両プーリよりも上記1対の空気流路の端部開口に近い位置に、各無端ベルトの内側縁よりも内方に突出しない状態で配置された第三プーリとに掛け渡されており、上記各無端ベルトに対向する遮蔽膜の両端縁部でこれら無端ベルトの移動方向両端部は、これら各無端ベルトに枢着されており、上記遮蔽膜は、上記各空気流路の端部開口側が凸面となる方向に湾曲した部分円筒面形であり、上記1対の空気流路の端部開口は、それぞれ上記遮蔽膜が密接自在な形状に湾曲しており、且つ、1対の空気流路の端部開口同士の境界部には、上記無端ベルトの側に突出する変曲部が存在し、上記遮蔽膜が上記1対の空気流路のうちの何れか一方の空気流路の端部開口に整合した状態で、上記遮蔽膜の両端部と無端ベルトとの枢着部が上記各空気流路の端部開口に最も近づき、上記遮蔽膜を当該空気流路の端部開口に向け押圧する、請求項1に記載した自動車用空気調和装置の空気流路切換装置。
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