JP3577802B2 - 内装材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の形状に成形された木質系基材の表面に表皮材を貼着した形式の内装材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種形式の内装材を製造する一般的な方法は、基材の成形工程と、成形された基材の表面に表皮材を貼着する貼着工程の2工程からなるもので、表皮材が合成樹脂材料からなる場合には、これらの工程の間に表皮材を所定温度に加熱する加熱処理工程が付加される。図5には従来の製造方法の一例が示されており、当該製造方法は基材の成形工程1と、表皮材の加熱処理工程2と、加熱処理された表皮材を基材の表面上に貼着する貼着工程3からなるものである。
【0003】
当該製造方法にあっては、先づ基材の成形工程において、下型1aの型面に繊維状または粉末状の木質系材料1bを所定量積層し、積層された材料1bを下型1aと上型1cとにより150℃〜250℃の加熱下で圧縮成形して基材11を成形し、次いで加熱処理工程2において表皮材12をヒータ2a,2b間にセットして100℃〜150℃に加熱し、この加熱された表皮材12を貼着工程3にて真空成形型3aの型面上に載置された基材11上にすばやく載置して、真空引きして表皮材12を基材11の表面上に圧着して貼着するものである。
【0004】
なお、当該製造方法においては、表皮材12としてポリ塩化ビニール、ポリプロピレン等の合成樹脂製のものが採用され、基材11に対して表皮材12の裏面にて融着するか、または予め表皮材12の裏面に塗布したホットメルトタイプの接着剤を溶融して接着される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、当該製造方法においては、少なくとも、基材11の成形工程1と、基材11に対する表皮材12の貼着工程3の2工程が必要であり、製造に相当の時間を要するとともに、多大の設備投資を必要とし、この結果内装材の製造コストが上昇する原因となる。従って、本発明の目的は、基材11の成形と、基材11に対する表皮材12の貼着を同一の工程を行える製造方法を提供して、この種形式の内装材の製造コストを低減させることにある。
【0006】
【課題を解決する手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、下型の型面上にウレタンフォームからなる表皮材を載置するとともに、同表皮材の上面に樹脂を混合した所定量の繊維状または粉末状の木質系材料を積層し、積層した同木質系材料と前記表皮材を所定形状の型面を有する上型と前記下型にて加熱した状態で圧縮成形することにより前記木質系材料からなる基材の上面に前記ウレタンフォームからなる表皮材を一体に固着した内装材の製造方法を提供するものである。
【0007】
上記した本発明の製造方法においては、前記表皮材として複数枚の表皮材を採用して、
隣り合う表皮材の端部を互いに重合した状態に前記下型の型面上に載置し、加熱した状態で圧縮成形すること、前記下型の型面上に前記表皮材を載置するに先立って、同下型の型面の所定の部位にシート状装飾材を載置し、前記下型における前記装飾材の載置部および同載置部の近傍を他の部位より低温に保持した状態で、加熱下で圧縮成形すること、等の各種の手段を採ることができる。
【0008】
【発明の作用・効果】
本発明の製造方法によれば、基材の成形と、基材に対する表皮材の貼着を同一の工程を行えるため、少なくとも基材の成形工程と、基材に対する表皮材の貼着工程の2工程を要していた従来の製造方法に比較して、内装材の製造時間を短縮することができるとともに、製造装置に対する設備投資も少なくてすみ、当該内装材を廉価に製造することができる。
【0009】
本願発明の製造方法において、前記表皮材としてウレタンフォームのごとき合成樹脂からなる弾性を有する表皮材を採用すれば、表皮材の特性を利用して深絞りの形状に成形することができ、またこれらの表皮材を複数枚採用して、隣り合う表皮材の端部を互いに重合した状態に下型の型面上に載置し、加熱した状態で圧縮成形する手段を採れば、両表皮材の重合部を他の部位に比較してより厚みがあって、柔軟で弾力性に富む部位に成形することができる。
【0010】
また、本発明の製造方法において、下型の型面上に表皮材を載置するに先立って、同下型の型面の所定の部位にシート状装飾材を載置し、下型における前記装飾材の載置部および同載置部の近傍を他の部位より低温に保持した状態で、加熱下で圧縮成形する手段を採れば、基材の成形、基材に対する表皮材の貼着、および表皮材の所定の部位への装飾材の貼着を同時に行うことができて、この種の内装材をより一層廉価に製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に基づいて説明すると、図1には本発明に係る第1の製造方法が示されている。当該製造方法においては、基材11の原料として、木片を打解して形成された木質繊維、麻、化繊等と、熱可塑性樹脂とを混合してなるものを採用するとともに、表皮材12の材料としてシート状の1枚のウレタンフォーム12aを採用しているもので、先づ同図(a)に示すように、下型21の型面21a上に表皮材12を載置するとともに、表皮材12上に原料を所定の厚みに積層し、下型21および上型22を220℃に加熱した状態で、同図(b)に示すように、ウレタンフォーム12aと原料の積層体11aを両型21,22間で圧縮成形する。
【0012】
これにより、積層体11aは所定の形状の基材11に成形されるとともに、ウレタンフォーム12aにおいては下型21の型面21aに接触している表面が一旦溶融または軟化して固化されて表皮材12に成形され、また表皮材12は積層体11a内の熱可塑性合成樹脂の接着作用により基材11の表面に貼着されて、図1(c)に示す内装材である車両用ドアのドアトリム10aが製造される。
【0013】
このため、表皮材12は柔軟性および弾力性を保持するとともに、成形時にはその表面層に対して色彩、模様、シボ付け等を容易に行うことができ、特に深絞りの形状に成形することができる。
【0014】
図2には、本発明に係る第2の製造方法が示されている。当該製造方法においては、基材11の原料および表皮材12の材料として第1の製造方法で採用したものと同一の原料および材料を採用しているが、表皮材12の材料として2枚のウレタンフォーム12a,12bを採用して、これら両ウレタンフォーム12a,12bを、同図(a)に示すように互いの端部が所定量重合するように、下型21の型面21aに載置する。その後、これら両ウレタンフォーム12a,12bの上に基材11の原料を所定の厚みに積層し、下型21および上型22を220℃に加熱した状態で、同図(b)に示すように、両ウレタンフォーム12a,12bと原料の積層体11aを両型21,22間で圧縮成形する。これにより、同図(c)に示すドアトリム10bが製造される。
【0015】
なお、図2において符号13は金属製のリテーナブラケットであり、リテーナブラケット13はドアトリム10bをドアのインナパネルへ取付ける際に、取付用部材として機能する。
【0016】
当該製造方法においては、成形時に両ウレタンフォーム12a,12bの重合部も接着されるが、両ウレタンフォーム12a,12bの重合部の内側の部位への熱の伝達は少なくて、下型21の型面21aに接触している部位に比較して熱溶融または熱軟化の度合が小さい。このため、ドアトリム10bにおける両ウレタンフォーム12a,12bの重合部12cは他の部位に比較して一層の柔軟性と弾力性を保持し、ドアトリム10bとしての品質を向上させることができる。
【0017】
図3には、本発明に係る第3の製造方法が示されている。当該製造方法においては、基材11の原料および表皮材12の材料として第1の製造方法で採用したものと同一の原料および材料を採用しているが、さらにシート状装飾材である織編物からなるオーナメント14を採用しており、ウレタンフォーム12aを下型21の型面21aに載置するに先立って、同型面21aの所定の部位に同図(a)に示すようにオーナメント14を載置して、その後ウレタンフォーム12aおよび原料を所定の厚みに積層して積層体11aを形成し、下型21および上型22を220℃に加熱した状態で、同図(b)に示すように、オーナメント14、ウレタンフォーム12a、および積層体11aを両型21,22間で圧縮成形する。これにより、同図(c)に示すドアトリム10cが製造される。
【0018】
当該製造方法においては、下型21として、型本体21bにおける所定の部位に断熱部21cが介在され、断熱部21cで包囲された部位に冷却水管21dが配設された下型を採用して、成形時には冷水管21dに冷却水を供給して、オーナメント14が載置される部位、およびその近傍の部位を他の部位より低温に保持する。これにより、オーナメント14が高温に加熱されて損傷するのを防止して、オーナメント14の本来の外観、風合い、手触り等を保持している。この場合、オーナメント14にはその裏面に予め接着剤が塗布されていて、この接着剤にてオーナメント14は表皮材12の所定の表面に貼着される。
【0019】
当該製造方法においては、基材11の成形、基材11に対する表皮材12の貼着、および表皮材12の所定の部位へのオーナメント14の貼着を同時に行うことができて、この種のドアトリム10cをより一層廉価に製造することができるという利点がある。
【0020】
なお、上記した各製造方法においては下型21および上型22として、図4(a)に示すように、両型面21a,22aにおける基材11の端末部に対応する部位がシャー刃構造に形成されているとともに、基材11の耳部に対応する部位の間隔が大きく確保されている構造のものを採用すれば、積層体11aの余剰部分11bとウレタンフォーム12aとの接着が防止され、成形体は同図(b)に示す状態に離型される。すなわち、ドアトリムにおいては、基材11の端末部の端面が表皮材12で被覆された状態となり、また表皮材12の余剰部位12dを基材11の端末部の裏側へ巻込むことも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の製造方法を示す概略的説明図である。
【図2】同第2の製造方法を示す概略説明図である。
【図3】同第3の製造方法を示す概略説明図である。
【図4】各製造方法の変形例を示す概略説明図である。
【図5】従来の製造方法を示す概略説明図である。
【符号の説明】
11…基材、11a…積層体、11b…余剰部分、12…表皮材、12a,12b…ウレタンフォーム、12c…重合部、12d…余剰部位、13…リテーナブラケット、14…オーナメント、21…下型、21a…型面、21b…断熱部、21c…冷却水管、22…上型、22a…型面。
Claims (4)
- 下型の型面上にウレタンフォームからなる表皮材を載置するとともに、同表皮材の上面に樹脂を混合した所定量の繊維状または粉末状の木質系材料を積層し、積層した同木質系材料と前記表皮材を所定形状の型面を有する上型と前記下型にて加熱した状態で圧縮成形することにより前記木質系材料からなる基材の上面に前記ウレタンフォームからなる表皮材を一体に固着した内装材の製造方法。
- 前記木質系材料に熱可塑性樹脂を混合したことを特徴とする請求項1に記載した内装材の製造方法。
- 前記表皮材として複数枚のウレタンフォームを採用して、隣り合う前記ウレタンフォームの端部を互いに重合した状態に前記下型の型面上に載置し、加熱した状態で圧縮成形することを特徴とする請求項1又は2に記載した内装材の製造方法。
- 前記下型の型面上に前記ウレタンフォームからなる表皮材を載置するに先立って、同下型の型面の所定の部位にシート状装飾材を載置し、同装飾材の前記下型における載置部およびその近傍を他の部位より低温に保持した状態で、加熱下で圧縮成形することを特徴とする請求項1 、2又は3に記載した内装材の製造方法。
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