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JP3576626B2 - ステント搬送留置具 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、管状器官内へのステントの挿入、固定、およびそれに準ずる医療行為を行うことを目的とした医療用具に関するものである。主に胆管内ステント、血管内ステント、人工血管等の挿入、固定における挿入用カテーテルとして用いることが可能である。
【0002】
【従来の技術】
従来、管状器官の疾患に対する治療法は、患部を切開し、外科的な手術を施して治療するという侵襲度の高い方法が主であった。しかし、近年になって胆管狭窄等の一部の疾患に対して、金属性の自己拡張性を有するステントをカテーテル等を用いて患部に挿入し、カテーテルよりステントを押し出し、拡張、固定して狭窄部位を拡げるという低侵襲な治療が行われるようになってきた。さらに、最近では動脈瘤等の血管疾患に対して人工血管、あるいはワイヤーステントをカテーテルを用いて挿入して治療するという方法も開発されつつある(特開昭61−87540号、米国特許第4,580,568号 等参照)。この時にステントを押し出す方法としては押し棒による押し出し、先端部からの引き出し、糸巻のボビン状のものの中にステントを固定して押し出す等の方法がある(米国特許第5,306,294号参照)。
【0003】
しかしながら、胆管内ステント等に現在用いられているステントの大部分が自己拡張性を有しており、カテーテルから管状器官内に押し出す際に、自己拡張力が大きいほど前方へ飛び出しやすくなることが知られており、固定位置のズレ等の危険性が常に伴うことになる。また実際に、肺塞栓症の治療に用いられている自己拡張性を有した下大静脈フィルター挿入時において、希に傾いた状態で挿入されてしまうことが報告されている(古寺研一,「下大静脈フィルタ−挿入術」,Japanese Journal of Clinical Radiology,39,1457−1463,1994 参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は上記の問題を解決するために、管状器官内へステントを挿入する際に、ステントの前後を自己拡張力を有するもので固定し、ステントがカテーテルから押し出される際の前方へ飛び出そうとする力を抑え、かつ拡張時のステントの横ズレを抑え、適切な位置へ固定することを可能としたステント搬送留置具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって解決される。
(1)ステントを管状器官内に挿入する器具において、該ステントが分離可能に配置される管状支持体と該管状支持体内に挿入されている軸体と該管状支持体表面に設けられている孔を通して該軸体に固定され該軸体の径方向に拡張する拡張体とから構成されることを特徴とするステント搬送留置具。
(2)(1)に記載のステントを管状器官内に挿入する器具において、該管状支持体、該軸体および該拡張体を収納する挿入用カテーテルを有し、該管状支持体および該軸体の軸方向に移動させることにより、該挿入用カテーテルの先端開口部より該管状支持体、該軸体および該拡張体が出入自在に収納されていることを特徴とするステント搬送留置具。
(3)(1)に記載のステントを管状器官内に挿入する器具において、該挿入用カテーテル内に収納され、該管状支持体および該軸体と共に該軸体の軸方向に移動させることにより、該拡張体を該挿入用カテーテルの該先端開口部より押し出すことが可能なプッシングカテーテルを有することを特徴とするステント搬送留置具。
【0006】
本発明に使用する管状支持体は、管状器官、挿入用カテーテルまたはプッシングカテーテル内を容易に移動可能な可撓性および摺動性を有した管状体が好ましく、かつ拡張体を管状支持体の内腔内へ収納するための孔を有するものであれば使用できる。ここで、管状支持体の外径または内径は限定されないが、その外径は、挿入する管状器官、挿入用カテーテルまたはプッシングカテーテルの内径に合わせて設定し、さらに内径は挿入される軸体の外径に合わせて設定するのが好ましい。また、管状支持体の材質は限定されないが、管状器官の組織を傷つけずかつ生体適合性の良い弾性を有する合成樹脂が好ましい。具体的に例示すると、フッ素系樹脂やポリエステル系樹脂等の合成樹脂が挙げられる。
【0007】
本発明に使用する軸体は、管状支持体の内腔内に挿入され、拡張体を固定しており、管状支持体の内腔内を容易に移動可能な可撓性および摺動性を有した棒状体または管状体が好ましい。ここで、軸体の外径は限定されないが、挿入する管状支持体の内径に合わせて設定するのが好ましい。また、軸体の材質は限定されないが、手元側からのトルクが良く伝わりかつ生体適合性の良い弾性を有する合成樹脂が好ましい。具体的に例示すると、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系の合成樹脂が挙げられる。さらに、ブレードを含有させたものでも良い。
【0008】
本発明に使用する拡張体は、軸体に固定可能で、かつ管状器官を十分に拡張させ、ステントを固定した後に管状支持体の内腔内に収納可能な形状であることが好ましい。具体的には、渦巻状またはプロペラ状の形状が挙げられる。この時、渦巻の巻数およびプロペラの羽根の数は限定されない。また、拡張体の厚み等の寸法の大きさ、または使用する拡張体の個数も限定されないが、挿入する管状器官および挿入用カテーテルの内径に合わせて設定するのが好ましい。拡張体の管状支持体上の設置位置は、同じく管状支持体に分離可能に配置されるステントの前後に設けるのが好ましいが、前部のみに設けても後部のみに設けても構わない。また、拡張体の材質は限定されないが、管状器官の組織を傷つけずかつ生体適合性の良い弾性を有する金属、合成樹脂またはそれらの複合体が好ましい。具体的に例示すると、ステンレスやNi−Ti合金等の金属、フッ素系樹脂やシリコン系樹脂等の合成樹脂、またはこれらの金属表面上にこれらの合成樹脂を被覆したもの等が挙げられる。さらに、拡張体は、自己拡張性を有するものを用いるのが好ましい。
【0009】
本発明に使用する挿入用カテーテルは、管状器官内を容易に移動可能な可撓性および摺動性を有した管状体であることが好ましい。ここで、挿入用カテーテルの外径および内径は限定されないが、その外径は、挿入する管状器官の内径に合わせて設定し、さらに、内径は挿入される管状支持体またはプッシングカテーテルの外径に合わせて設定するのが好ましい。さらに、挿入用カテーテルの内径は、ステント、拡張体、軸体、管状支持体およびプッシングカテーテルが全て収納可能な大きさであれば使用可能である。また、挿入用カテーテルの材質は限定されないが、管状器官の組織を傷つけずかつ生体適合性の良い弾性を有する合成樹脂が好ましい。具体的に例示すると、フッ素系樹脂やポリエステル系樹脂等の合成樹脂が挙げられる。
【0010】
本発明に使用するプッシングカテーテルは、挿入用カテーテル内を容易に移動可能な可撓性および摺動性を有した管状体であることが好ましい。ここで、プッシングカテーテルの外径および内径は限定されないが、その外径は挿入する挿入用カテーテルの内径に合わせて設定し、さらに、内径は挿入される管状支持体の外径に合わせて設定するのが好ましい。また、プッシングカテーテルの材質は限定されないが、生体適合性の良い弾性を有する合成樹脂が好ましい。具体的に例示すると、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系の合成樹脂が挙げられる。
【0011】
本発明に使用するステントは、特に限定されない。例えば、管状器官の目的治療部位を十分に拡張させ、管状器官内の体液の流れを遮断しないものであれば使用可能であり、特に、その形状として円筒状のもの、螺旋コイル状のもの、シートを円筒状に丸めたもの等が挙げられる。さらに、伸縮可能なものであることが好ましい。また、ステントの寸法は、挿入する管状器官の内径に合わせて設定する。ステントの材質は、管状器官の組織を傷つけずかつ生体適合性の良い弾性を有する金属、合成樹脂またはそれらの複合体が好ましい。具体的に例示すると、ステンレスやNi−Ti合金等の金属、フッ素系樹脂やシリコン系樹脂等の合成樹脂、またはこれらの金属表面上にこれらの合成樹脂を被覆したもの等が挙げられる。さらに、管状器官への密着性および耐ずれ性を上げるため等の加工を施してあるものが好ましい。また、本発明のステント搬送留置具に配置されるステントの個数は限定されない。
【0012】
本発明のステント搬送留置具は、血管、尿道管、胆管、消化管、気管等の管状器官内に生じた狭窄部位、例えば血管内に生じた動脈瘤等までステントを搬送し、そこでステントを拡張、留置させることにより狭窄部位を治療するために使用される。また、ステント以外にも短い人工血管等を挿入するためにも使用可能である。
【0013】
次に、本発明のステント搬送留置具を図1および2を参照しながら説明する。図1は、本発明のステント搬送留置具1において、ステント2、拡張体3および4、管状支持体5および軸体6が、プッシングカテーテル7により挿入用カテーテル8の先端開口部から押し出された斜視図である。また、図2は、図1における線分A−A’の断面図である。
【0014】
渦巻状の拡張体3および4は、ステント2の前後に位置するように管状支持体5の内側に挿入された軸体6に図2のように固定される。ここで、拡張体4の軸体6への接着法は特に限定されず、血液等の体液に接触した時に剥離せずかつ生体適合性の良い接着剤を用いる等の公知の方法が挙げられる。挿入用カテーテル8内に収納されている時、拡張体4は、管状支持体5に設けられた孔10を通って軸体6に巻き付けられて管状支持体5の内腔内に収納されて存在するか、または軸体6に固定され管状支持体5の内腔内に存在する以外の部分が、管状支持体5の外側に挿入用カテーテル8の内壁に圧縮されるように巻き付けられて存在する。
【0015】
また、拡張体の別の実施形態を図3に示す。図3は、本発明のステント搬送留置具11においてプロペラ状の拡張体14を軸体16に固定した時の軸体16の径方向の断面図である。このように、拡張体14の形状は管状支持体15に設けられた4カ所の孔19から出ているプロペラ状であっても良い。この時、孔19は、プロペラ状の拡張体14と同じ数存在する。
【0016】
また、ステント搬送留置具1で渦巻状の拡張体は、ステント2の前部のみまたは後部のみに設けることも可能であるが、ステント2の前方への飛び出し防止および固定位置の補正を行うことを可能にするため、ステント2の前後に設けることが好ましい。渦巻状の拡張体3および4の設定位置は、ステント2に接していることが好ましい。軸体6と管状支持体5との間には両者の摺動性を良好にするため、さらに拡張体3および4を管状支持体5の内腔内へ収納するために若干の隙間を持たせておくことが好ましい。
【0017】
さらに、本発明のステント搬送留置具1は、プッシングカテーテル7を設けることが好ましい。この時、プッシングカテーテル7は、管状支持体5と別体で存在しても、一体化していても良い。また、プッシングカテーテル7は、ステント2または後部の渦巻状の拡張体4の後方に配置させ、好ましくは、ステント2または後部の渦巻状の拡張体4に接触させる。
【0018】
また、ステント2に自己拡張力が弱いものまたは自己拡張力がないものを使用する時には、ステント2の内側に前記と同様な拡張体を設けて、管状器官を拡張させると同時にステント2を拡張させることも可能である。
【0019】
次に、本発明のステント搬送留置具1の使用方法を図4〜8を参照しながら説明する。図4は、管状器官への挿入前のステント搬送留置具1の部分断面図である。図5は、管状器官21へ挿入されたステント搬送留置具1の部分断面図である。図6は、管状器官21へステント2、拡張体3および4、管状支持体5をプッシングカテーテル7により挿入用カテーテル8の先端開口部から押し出し、ステント2、拡張体3および4が拡張した状態を示すステント搬送留置具1の部分断面図である。図7は、ステント2を目的部位22へ固定後、管状支持体5の内腔内へ拡張体3および4を収納した状態を示すステント搬送留置具1の部分断面図である。図8は、挿入用カテーテル8内へ管状支持体5およびプッシングカテーテル7を収納した状態を示すステント搬送留置具1の部分断面図である。
【0020】
まず、図4に示す通り、挿入用カテーテル8内で軸体6に固定された渦巻状の拡張体3および4を管状支持体5に巻き付け、圧縮された状態で、さらにステント2を前部の渦巻状の拡張体3と後部の渦巻状の拡張体4の間に保持させる。次に、図5に示す通り、留置針や留置カテーテル(図示しない)を用いて管状器官21内へ挿入し、挿入用カテーテル8の先端が管状器官21の目的部位22の前方位置に達したところでステント2、拡張体3および4、および管状支持体5をプッシングカテーテル7により押し出す。この時、押し出されたステント2、拡張体3および4は図6に示す通り拡張するが、まず前部に設けた渦巻状の拡張体3が挿入用カテーテル8の先端開口部より押し出され、目的部位22内で径方向に拡張する。引き続きステント2が挿入用カテーテル8の先端開口部より押し出される。この時、ステント2の前方へ飛び出そうとする力は、渦巻状の拡張体3によって抑えられ、必要以上に前方へは出ない。さらに、ステント2の後部に設けた後部の渦巻状の拡張体4が挿入用カテーテル8の先端開口部より押し出されることによりステント2を前部の渦巻状の拡張体3と共に両側からステント2を挟むことになるので、管状支持体5を前後に動かすことによってステント2の固定位置の補正が可能となる。この時、挿入した管状器官21内に体液の流れが存在する場合においても、ステント2が円筒状、拡張体3および4が渦巻状であるためこの流れを遮断しない。
【0021】
次に、ステント2を適正な位置に固定し終えたら、図7に示す通り、軸体6を渦巻方向に回転させることにより渦巻状に拡がった渦巻状の拡張体3および4を管状支持体5に設けた孔9および10より管状支持体5の内腔内へ巻取る。最後に、図8に示す通り、渦巻状の拡張体3および4の巻取りを終えた後、管状支持体5およびプッシングカテーテル7を挿入用カテーテル8内に引き戻し、挿入用カテーテル8を管状器官21内から引き抜く。
【0022】
また、ステント2に自己拡張力の弱いもの、もしくは自己拡張力がないものを用いる場合には、ステント2の内側にも渦巻状の拡張体を、渦巻状の拡張体3および4と同様に設けて、ステント2が挿入用カテーテル8の先端開口部より管状器官21内へ押し出される際に拡張体がステント2の内側から拡張することにより、ステント2の管状器官21内での拡張を行うことが可能である。
【0023】
また、拡張体の別の実施形態である図3に示すステント搬送留置具11を用いた場合にも、上述した同様の操作により行われる。
【0024】
最後に、本発明のステント搬送留置具において、自己拡張力の弱いステントまたは自己拡張力が無いステントを用いる場合等は、プッシングカテーテルおよび挿入用カテーテルが無くても使用可能である。この時、渦巻状の拡張体が自己拡張力を有する場合には管状器官内へ挿入前、管状支持体の内腔内に巻き取られた状態でも大部分が管状支持体の外側へ出ていても良く、自己拡張力が弱いもしくは無い場合にはあらかじめ管状支持体の内腔内に巻き取られた状態にしておき、拡張時に軸体を回収する巻き方向と逆方向に回転させることにより渦巻状の拡張体を拡張させることが可能である。
【0025】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を説明する。
【0026】
(実施例1)
図1に示すステント搬送留置具1を下記の通り作製した。
ステント2として厚さ約10μm、幅20mm、長さ30mmの超弾性金属板(日本非結晶金属(株)製、METGLAS 2705M)を用い、また、渦巻状の拡張体3および4としては厚さ約10μm、幅5mm、長さ50mmのステンレス板(日本発条(株)製)を成形加工して用いた。管状支持体5および挿入用カテーテル8はポリエステル系エラストマー(東洋紡(株)製、ペルプレン P150B)、プッシングカテーテル7および軸体6はポリエチレン樹脂(三井石油化学(株)製、ハイゼックス5500B)を原料として押し出しチューブ成形機を用いて作製した。この時、挿入用カテーテル8の外径が8Fr.(3Fr.=1mm)になるように作製した。また、管状支持体5、プッシングカテーテル7および軸体6の外径は各々1.0mm,2.3mmおよび0.7mmになるように作製した。
【0027】
次に、渦巻状の拡張体3および4を軸体6に市販の接着剤で接着し、孔9および10を通して管状支持体5の外側に巻き付け、さらにステント2を渦巻状の拡張体3および4の間で管状支持体5の外側に巻き付け、圧縮させた状態で挿入用カテーテル8内に挿入し、内径5mmの透明状のシリコンゴム(ダウコーニング(株)製、サイラステック)で作製した管状器官21モデル内に挿入用カテーテル8を挿入した。挿入後、目的部位22の前方位置に達したら、前部の渦巻状の拡張体3、ステント2、後部の渦巻状の拡張体4の順にプッシングカテーテル7により挿入用カテーテル8の先端開口部より管状器官21モデル内に押し出した。
【0028】
その結果、渦巻状の拡張体3および4は管状器官21モデルの断面にほぼ垂直に拡張した。ステント2の拡張を確認した後、軸体6を渦巻状の拡張体3および4の巻方向に回転させ、拡張体3および4を管状支持体5の内腔内へ巻取り、拡張体3および4、管状支持体5、およびプッシングカテーテル7を挿入用カテーテル8内に収納し、挿入用カテーテル8を管状器官21モデル内から引き抜いた。ステント2は挿入用カテーテル8を引き抜いた後も目的部位22内で円筒状を保ち、ずれることなく固定されていることが目視により確認できた。
【0029】
(比較例1)
実施例1の比較例として、挿入用カテーテルとその内腔内に収納されるステントとステントを押し出すプッシングカテーテルのみのステント搬送留置具を作製し、実施例1と同様の実験を行った。その結果、比較例1のステント搬送留置具では、ステントを挿入用カテーテルの先端開口部より押し出した際に、目的部位より前方に飛び出した後、固定されることが目視により確認できた。
【0030】
(実施例2)
実施例1と同様のステント搬送留置具を用いて、管状器官21モデル内に生理食塩水を流した状態でステント2の固定を行った。この操作は、水流を流速6リットル/min、水圧を100mmHgの一定条件下で行った。実施例1と同様の操作を行った結果、ステント2は全く水流に流されることなく、目的部位22内で円筒状を保ち、ずれることなく固定されていることが目視により確認できた。
【0031】
(比較例2)
実施例2の比較例として、比較例1と同様のステント搬送留置具を用いて実施例2と同様の実験を行った。その結果、比較例2のステント搬送留置具では、ステントを挿入用カテ−テルの先端開口部より押し出した際に、目的部位より前方に飛び出し、さらに、その後水流で押し戻された後、固定されることが目視により確認できた。
【0032】
(実施例3)
実施例1と同様のステント搬送留置具を体重約10kgのビーグル犬の大腿動脈から腎動脈分岐部の腹部大動脈まで挿入した。血管造影を行うことにより腎動脈の分枝部を確認し、その前方位置まで挿入用カテーテル8を挿入し、ステント2を内径7〜8mmの腎動脈分岐部内で押し出し、拡張させ、ステント2の状態を血管造影により確認した。その結果、ステント2は術後も血管内の腎動脈分岐部内で円筒状を保ち、ずれることなく固定されており、また十分な拡張により腎動脈への血流の遮断のないことが血管造影により確認できた。
【0033】
(比較例3)
実施例3の比較例として、比較例1と同様のステント搬送留置具を用いて実施例3と同様の実験を行った。その結果、ステントを挿入用カテ−テルの先端開口部から押し出した際に、目的部位より前方に飛び出し、さらに、その後血流で押し戻された後、固定されることが血管造影により確認できた。
【0034】
(実施例4)
実施例1と同様のステント搬送留置具にさらに拡張補助用の渦巻状の拡張体をステント2の保持部位の内側に設けたステント搬送留置具について、ステント2として厚さ約5μm、幅20mm、長さ30mmのステンレス板を用いて実施例1と同様の実験を行った。拡張補助用の渦巻状の拡張体を設けたステント搬送留置具では、ステント2が管状器官21モデル内へ押し出された後、拡張補助用の渦巻状の拡張体の拡張力によりステント2は挿入用カテーテル8を管状器官21モデル内から引き抜いた後も目的部位22内で円筒状を保ち、ずれることなく固定されていることが目視により確認できた。
【0035】
(比較例4)
実施例4の比較例として、実施例1と同様のステント搬送留置具に拡張補助用の渦巻状の拡張体を設けていないステント搬送留置について、ステントとして厚さ約5μm、幅20mm,長さ30mmのステンレス板を用いて実施例1と同様の実験を行った。拡張補助用の渦巻状の拡張体を設けていないものではステントを挿入用カテーテルの先端開口部から押し出した際に、ステントが目的部位内で拡張しきれずにすべり落ちてしまうことが目視により確認できた。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のステント搬送留置具は、管状器官内に挿入することによりステントを目的部位に容易に搬送することが可能であり、同時に挿入時のステントの管状器官内での飛び出しの防止、横ズレ等の固定位置でのズレの防止、および固定位置の補正を行うことが可能であり、正確に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステント搬送留置具の斜視図である。
【図2】図1に記載のステント搬送留置具の線分A−A’の断面図である。
【図3】図2において、渦巻状の拡張体の代わりにプロペラ状の拡張体を用いた場合の断面図である。
【図4】本発明のステント搬送留置具の管状器官への挿入前の部分断面図である。
【図5】本発明のステント搬送留置具の管状器官への挿入後の部分断面図である。
【図6】本発明のステント搬送留置具の管状器官へのステント、拡張体および管状支持体をプッシングカテーテルにより押し出した後の部分断面図である。
【図7】本発明のステント搬送留置具の管状支持体の内腔内へ拡張体を収納した後の部分断面図である。
【図8】本発明のステント搬送留置具のステント挿入後、挿入用カテーテル内へ管状支持体およびプッシングカテーテルを収納した後の部分断面図である。
【符号の説明】
1,11.本発明のステント搬送留置具
2.ステント
3,4.渦巻状の拡張体
5,15.管状支持体
6,16.軸体
7.プッシングカテーテル
8.挿入用カテーテル
9,10,19.孔
14.プロペラ状の拡張体
21.管状器官
22.目的部位

Claims (5)

  1. ステントを管状器官内に挿入する器具において、該ステントが分離可能に配置される管状支持体と該管状支持体内に挿入されている軸体と該管状支持体表面に設けられている孔を通して該軸体に固定され該軸体の径方向に拡張する拡張体とから構成されることを特徴とするステント搬送留置具。
  2. 請求項1に記載のステントを管状器官内に挿入する器具において、該管状支持体、該軸体および該拡張体を収納する挿入用カテーテルを有し、該管状支持体および該軸体の軸方向に移動させることにより、該挿入用カテーテルの先端開口部より該管状支持体、該軸体および該拡張体が出入自在に収納されていることを特徴とするステント搬送留置具。
  3. 請求項1に記載のステントを管状器官内に挿入する器具において、該挿入用カテーテル内に収納され、該管状支持体および該軸体と共に該軸体の軸方向に移動させることにより、該拡張体を該挿入用カテーテルの該先端開口部より押し出すことが可能なプッシングカテーテルを有することを特徴とするステント搬送留置具。
  4. 請求項1に記載のステントを管状器官内に挿入する器具において、該拡張体は、渦巻状またはプロペラ状の形状であることを特徴とするステント搬送留置具。
  5. 請求項1に記載のステントを管状器官内に挿入する器具において、該拡張体の管状支持体上の設置位置は、該管状支持体に分離可能に配置されるステントの前後に設けられることを特徴とするステント搬送留置具。
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