JP3576243B2 - ズームカメラ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ズームカメラに係り、特に、その収納をよりコンパクトにできるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、第1レンズ群と第2レンズ群を備えた2群タイプのズームカメラは、固定環の内側に設けられた駆動環を回転させることにより第1および第2レンズ群をそれぞれ光軸方向に摺動させるとともに、前記レンズ群どうしの群間隔を変えて変倍を行うようになっている。
【0003】
すなわち、前記駆動環の内側には、当該駆動環の回転により光軸方向に摺動する移動枠が設けられ、この移動枠には、前記第1および第2レンズ群が取付けられるとともに、前記駆動環に連動して回転するカム環が設けられ、このカム環に形成されたカム溝には、前記第2レンズ群が係合され、前記駆動環の回転によって、移動枠とともに第1、第2レンズ群が光軸方向に移動するとともに、カム環の回転によって第2レンズはさらに移動し、これによってレンズ群間隔を変えて変倍を行うようになっている。
なお、前記カム環に形成されたカム溝は、カム環の先端部から基端部に向けて斜めに延びるもので、このカム溝に前記第2レンズ群のカムフォロアピンを係合させることにより、カム環の回転によって第2レンズ群が光軸方向に摺動するようになっている。
【0004】
そして、前記ズームカメラでは、鏡筒(駆動環+移動枠)を伸ばした状態が望遠状態(以下、テレ状態という)、引っ込めた状態が広角状態(以下、ワイド状態という)であり、ズームカメラを使用しないときは、ワイド状態より鏡筒をさらに引っ込めて収納するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来のズームカメラにおいては、収納時に鏡筒をそのまま引っ込めたのでは、レンズ鏡筒分の収納スペースが必要となるので、前記カム溝をカム環の基端側にさらに延ばして形成し、第2レンズ群をカム環にさらに引き込みながら収納する方法が採られているが、この方法では、第2レンズ群が前記固定環の基端部から突出してしまい、この突出した分の収納スペースが必要になるという問題がある。
【0006】
また、現在ではより高倍率のズームカメラが要求されているが、この要求を満たすために、前記第1レンズ群に対する第2レンズ群の光軸方向への移動距離を決めるための、前記カム溝を長く形成する傾向にある。
【0007】
上記のように、カム環に長いカム溝を形成する場合、該カム環を樹脂材料により一体成形するのが困難になるばかりか、カム環の強度が低下してしまうという問題がある。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、収納をコンパクトにできるとともに、樹脂材料による一体成形が容易でかつ強度の優れたズームカメラを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1のズームカメラは、固定環の内側に設けられた駆動環の内側に、当該駆動環の回転により光軸方向に摺動する移動枠を設け、この移動枠に、第1および第2レンズ群を取付けるとともに、前記駆動環に連動して回転するカム環を設け、このカム環に形成されたカム溝に、前記第2レンズ群を係合し、前記固定環とカム環に、レンズ収納時において、前記カム環を逆転させて第1レンズ群と第2レンズ群との群間隔を短くするカム環逆転機構を設けたものである。
【0010】
請求項2のズームカメラは、請求項1において、前記カム環逆転機構を、前記カム環の外周部に突出形成されたボスと、前記固定環の基端部に設けられて、前記カム環の回転により前記固定環の基端側に向けて移動してきた前記ボスに当接して、当該ボスをカム環の回転してきた方向と逆方向に回転させる収納専用カムとを備えて構成したものである。
【0011】
請求項3のズームカメラは、請求項2において、前記駆動環に、スライド部材を該駆動環の周方向に移動自在に設け、このスライド部材に、当該スライド部材を、前記収納専用カムに当接して回転してきた前記ボス側に向けて付勢する付勢部材を設けたものである。
【0012】
【作用】
請求項1のズームカメラにあっては、駆動環を回転させると、この駆動環の回転により移動枠が光軸方向に摺動することにより、この移動枠に取付けられた第1レンズ群と第2レンズ群が光軸方向に摺動するとともに、前記駆動環の回転に連動してカム環が回転して第2レンズ群がカム環内において光軸方向に摺動することによって、レンズ群間隔が変えられ、これによって、テレ状態とワイド状態との間で変倍を行う。
【0013】
ワイド状態からさらに駆動環を回転させて当該駆動環および移動枠を引き込むと、カム逆転機構によってカム環が駆動環の回転方向とは逆方向に回転する。カム環が逆方向に回転すると、第2レンズ群がカム環のカム溝によって第1レンズ群側に向けて摺動し、これによって、第1レンズ群と第2レンズ群との群間隔が短くなり、収納がコンパクトになる。また、収納時において、第2レンズ群が第1レンズ群側に向けてカム環内を戻るので、カム溝を短くすることができる。
【0014】
請求項2のズームカメラにあっては、前記ワイド状態からさらに駆動環を回転させて当該駆動環および移動枠を引き込むと、カム環の外周部に突出形成されたボスが、固定環の基端部に設けられた収納専用カムに当接して、当該ボスがカム環の回転してきた方向(駆動環の回転方向)と逆方向に回転し、これによって、カム環が駆動環の回転方向とは逆方向に回転する。
【0015】
請求項3のズームカメラにあっては、収納時において、前記ボスが、固定環の基端部に設けられた収納専用カムに当接して、当該ボスがカム環の回転してきた方向(駆動環の回転方向)と逆方向に回転して、スライド部材を前記付勢部材の付勢力に抗して押圧する。よって、再び収納状態からワイド状態にする際には、前記ボスがスライド部材を介して付勢部材によって押されて収納専用カムに当接し、駆動環と同方向に回転可能な状態となる。
【0016】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明のズームカメラの一実施例を説明する。
本実施例のズームカメラは、図1および図2に示すように、固定環1の内側に設けられた駆動環2を回転させることにより第1レンズ群3および第2レンズ群4をそれぞれ光軸方向に摺動させるとともに、前記レンズ群3,4どうしの群間隔を変えて変倍を行う2群タイプのズームカメラである。
【0017】
前記固定環1は図示しないカメラ本体の前面に取付けられるもので、円筒状に形成されている。固定環1の外周部には、当該固定環1をカメラ本体に取付けるための取付部5が形成されるとともに、前記駆動環2にモータの駆動力を伝達するためのギア(図示略)が取付けられている。また、固定環1の内周面には、内ヘリコイドネジ6が形成されるとともに、軸方向に延びるキー溝7が形成されている。
【0018】
前記固定環1の内側には、前記駆動環2が挿通されている。この駆動環2は円筒状のもので、その基端外周面にはギア部8とヘリコイドネジ9が形成されている。ギア部8には、前記モータの駆動力を伝達するためのギアが噛合するようになっており、該モータの駆動力によってギア8を介して駆動環2が軸回りに回転されるようになっている。また、前記ヘリコイドネジ9は前記固定環1に形成された内ヘリコイドネジ6に螺合しており、これによって駆動環2は回転しつつ光軸方向に移動するようになっている。
また、前記駆動環2の内周面には、内ヘリコイドネジ10が形成されるとともに、軸方向に延びるカム環駆動溝11が形成されている。
【0019】
前記駆動環2の内側には、移動枠12が挿通されている。この移動枠12は二重円筒状に形成されたもので、外枠13と、この外枠13の内側に所定間隔を隔てて外枠13と同軸に形成された内枠14とによって構成されている。この内枠14は、その基端部が外枠13の基端部から突出しており、先端部は外枠13の軸方向中央部において、外枠13の内周面に連結されている。
また、前記内枠14には、軸方向に延びる3条の直進溝15…が周方向に等間隔で形成されるとともに、後述する止めリング18と嵌合する3つの孔16…が周方向に等間隔で形成されている。さらに、前記外枠13の基端部外周面にはヘリコイドネジ17が形成されており、このヘリコイドネジ17は前記駆動環2に形成された内ヘリコイドネジ10に螺合されている。
【0020】
前記移動枠12の内枠14には、カム環20が回転自在に外挿されたうえで、止めリング18が、その内周側に形成された爪18a…を前記内枠14に形成された孔16…に嵌合することにより、取付けられている。したがって、カム環20は止めリング18によって、内枠14からの抜け出が防止され、移動枠12とともに光軸方向に摺動するようになっている。
前記カム環20は円筒状のものであり、その基端部外周面にはボス21が突出形成されている。このボス21は前記駆動環2に形成されたカム環駆動溝11に係合されており、これによって、カム環20は駆動環2とともに回転するようになっている。
また、カム環20の内周面には、その先端部から基端部に向けて斜めに延びる3条のカム溝22が周方向に等間隔で形成されている。
【0021】
さらに、前記移動枠12の内枠14には、内側に前記第2レンズ群4が嵌め込まれた円筒状の第2レンズ枠23が挿通されている。この第2レンズ枠23の外周面には3つの突起24…が周方向に等間隔で形成されており、各突起24の上面にはカムフォロアピン25が形成されている。
前記突起24…は前記内枠14に形成された直進溝15に光軸方向に摺動自在に係合されており、また、前記カムフォロアピン25…は前記カム環20に形成されたカム溝22…に摺動自在に係合されている。
したがって、前記第2レンズ枠23(第2レンズ群4)は、カム環20の回転により、カムフォロアピン25…がカム溝22…を相対的に摺動しつつ突起24が直進溝15を摺動することによって、光軸方向に摺動するようになっている。
【0022】
また、前記移動枠12の外枠13には、シャッター機構を内蔵したシャッターユニット26が挿入固定されており、このシャッターユニット26には、内側に前記第1レンズ群3が嵌め込まれた第1レンズ枠27が螺合され、さらに、バリアユニット28が取付けられている。
【0023】
さらに、前記駆動環2の内側にはキー環30が、該駆動環2に対して回転可能に挿入されている。このキー環30は、基端側のリング部31と、このリング部31に立設された略円筒状をなすキー部32とから構成されており、このキー部32には、前記カム環20に突出形成されたボス21の移動範囲を切り欠いてなる切欠部33が形成され、また、光軸方向に延びる溝32aが形成されている。前記リング部31の外周部には、径方向外側に突出する突出部34が形成されており、この突出部34は前記固定環1に形成されたキー溝7に摺動自在に係合されている。これによって、キー環30は光軸方向には移動自在であるが、回転不能になっている。また、前記移動枠12の外枠13の基端部内側には光軸方向に延びるリブ(図示略)が形成されており、このリブが前記キー部32の溝32aに係合することで、移動枠12の回転が防止されている。
したがって、キー環30が差し込まれた移動枠12およびこれに取付けられたシャッターユニット26、第1レンズ枠27、第2レンズ枠23は回転せずに光軸方向に摺動するようになっている。
【0024】
前記固定環1とカム環20には、ズームレンズの収納時において、カム環20を逆転させて第1レンズ群3と第2レンズ群3との群間隔を短くするカム環逆転機構35が設けられている。
このカム環逆転機構35は、前記カム環20の外周部に突出形成されたボス21と、前記固定環1の基端部に設けられた収納専用カム36とを備えている。この収納専用カム36は、固定環1の基端部に形成され、当該固定環1の軸方向内側に突出するもので、駆動環2の回転により固定環1の基端側に向けて回転しつつ移動してきたボス21に当接して、当該ボス21をカム環20の回転してきた方向と逆方向に回転させるようになっている。
【0025】
すなわち、図3〜図5に示すように、前記駆動環2の内周面に形成されたカム環駆動溝11内を基端部側に向けて移動してくるボス21は、該カム環駆動溝11の基端部において、前記収納用専用カム36の傾斜辺部36aに当接して駆動環2の周方向に向けて押圧移動されるようになっている。カム環駆動溝11の基端部には、当該基端部から周方向に延びる周溝37が形成されており、前記収納用専用カム36によって押圧移動されたボス21はこの周溝37に沿って移動するようになっている。したがって、駆動環2の回転により固定環1の基端側に向けて回転しつつ移動してきたボス21は、カム環20の回転してきた方向と逆方向に回転するようになっている。
【0026】
また、前記周溝37には、スライド部材38が摺動自在に設けられている。このスライド部材38は、その先端部の厚肉部39が周溝37に摺動自在に嵌め込まれ、厚肉部39から延びる薄肉部40が周溝37の上方および駆動環2の内周面を周方向に移動するようになっている。
また、前記周溝37の基端部にはストッパ部材41が嵌め込まれ、このストッパ部材41の棒状部分41aには、圧縮されたコイルバネ(付勢部材)42の一端が嵌め込まれ、該コイルバネ42の他端は前記スライド部材38の裏面に形成された溝に嵌め込まれている。したがって、前記スライド部材38はコイルバネ42によって、カム環駆動溝11の基端部側に向けて付勢されている。
さらに、スライド部材38の薄肉部40には長孔40aが形成されており、この長孔40aには、前記ストッパ部材41の突出部41bが相対的に摺動自在に嵌め込まれている。したがって、前記長孔40aと突出部41bは、スライド部材38が前記ボス21に押された際の、該スライド部材38のスライドのガイドとなる。
なお、前記スライド部材38は、圧縮されたコイルバネ42によって付勢されているが、この付勢の手段としては、引張りバネ、ねじりコイルバネ等を採用することもできる。
【0027】
次に、上記構成のズームカメラの作動を説明する。
(1)ズーミング(変倍)の際の作動
前提として、ズームカメラがワイド状態にあるとする。まず、図示しないモータを駆動することにより、この駆動力が駆動環2のギア部8に伝達され、該駆動環2が半時計方向に回転する。駆動環2が回転すると、当該駆動環2に形成されたヘリコイドネジ9が前記固定環1に形成された内ヘリコイドネジ6に螺合しているので、該駆動環2は回転しつつ固定環1内を光軸方向前方に摺動する。
【0028】
一方、駆動環2が回転すると、この駆動環2に螺合された移動枠12は、その回転が前記キー環30によって阻止されているので、該移動枠12は光軸方向前方に摺動し、これによって、移動枠12に取付けられている第1レンズ群3および第2レンズ群4が光軸方向前方に摺動する。
その際、カム環20に形成されたボス21が駆動環2に形成されたカム環駆動溝11に係合しているので、カム環20は駆動環2とともに回転し、かつ移動枠12とともに光軸方向前方に摺動する。
【0029】
カム環20が回転すると、このカム環20に形成されたカム溝22に、前記移動枠12に設けられた第2レンズ枠23のカムフォロアピン25が係合しており、かつ、移動枠12に形成された直進溝15に、第2レンズ枠23の突起24が係合しているので、第2レンズ群4はカム環20の回転によっても光軸方向前方に摺動する。
したがって、第1レンズ群3は駆動環2および移動枠12の移動によって所定量移動するが、第2レンズ群4は、さらに前記カム環20の回転による移動量が加えられる。
【0030】
このように、駆動環2の回転によって、第1レンズ群3および第2レンズ群4が光軸方向に移動し、かつカム環20によって、第1レンズ群3と第2レンズ群4とのレンズ群間隔が変えられて変倍が行われる。
なお、変倍が行われてテレ状態になったレンズを、ワイド状態に戻すには、駆動環2を上記とは逆方向(時計方向)に回転させることにより行う。
【0031】
(2)収納作動
次に、ワイド状態よりさらにレンズを繰り込む収納作動について説明する。
図5は、駆動環2に形成されたカム環駆動溝11およびカム環20に形成されたボス21の移動状態を示す図であり、図中、一点鎖線で示す矢印はボス21の移動軌跡を示し、二点鎖線で示す矢印はカム環駆動溝11の移動軌跡を示している。
また、図6〜図8は、前記カム環駆動溝11、ボス21および前記スライド部材38の移動に、カム環20のカム溝22および第2レンズ枠23のカムフォロアピン25の移動を重ねて示した図である。
【0032】
図6はワイド状態を示しており、この状態では、前記ボス21がカム環駆動溝11の基端より若干先端側に位置しており、またスライド部材38はコイルバネ42によって付勢されて、カム環駆動溝11の基端部と、前記周溝37との間に形成された段部11aに当接されている。
このワイド状態からさらに前記駆動環2を回転させて、該駆動環2および移動枠12を繰り込むと、ボス21が回転しつつ固定環1の基端部側に移動してきて(図5参照)、図7に示すように、収納専用カム36の傾斜辺部36aの上部に当接して収納が開始され、ボス21が駆動環2の周方向に向けて、該駆動環2の回転方向とは逆方向に押圧移動され始める。
【0033】
押圧移動されたボス21は、収納専用カム36の傾斜辺部36上を周溝37に沿って移動して、図8に示すように、傾斜辺部36aの下部に達して、収納状態となる。
前記カム環20はボス21が収納専用カム36に当接した時点から逆方向に回転し、これによって、カム環20のカム溝22に係合しているカムフォロアピン25が、カム溝22を逆方向(テレ方向)に移動する。
したがって、第2レンズ群4が、カム環20内において第1レンズ群3側に向けて摺動し、これによって、第1レンズ群3と第2レンズ群4との群間隔が短くなり、収納がコンパクトになる。
【0034】
一方、前記ボス21が収納専用カム36に当接して押圧移動されると、該ボス21が前記スライド部材38を、コイルバネ42に付勢力に抗して押し、該スライド部材38が駆動環2の周方向に移動する。
よって、再び収納状態からワイド状態にする際には、前記ボス21がスライド部材38を介してコイルバネ42によって押されて収納専用カム36に当接して、図7に示すような収納開始状態に戻され、駆動環2と同方向に回転可能な状態、つまり、収納開始状態からワイド状態に移行可能な状態になる。
【0035】
上記のように、本実施例のズームカメラでは、収納時において、カム環逆転機構35によって、カム環20が逆転して、第1レンズ群3と第2レンズ群4との群間隔が短くなるので収納がコンパクトになる。また、収納時において、第2レンズ群4が第1レンズ群3側に向けてカム環20内を戻るので、カム溝22を従来に比べ短くすることができるので、該カム環を樹脂材料により一体成形し易く、また、カム環の強度が高まる。
また、前記カム環逆転機構35が、カム環20に形成したボス21を利用し、このボス21を収納専用カム36に当接させることによって、カム環20を逆転させるようにしたものであるので、構成が簡単であるという利点がある。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1のズームカメラによれば、収納時において、ワイド状態からさらに駆動環を回転させて当該駆動環および移動枠を引き込むと、カム逆転機構によってカム環が駆動環の回転方向とは逆方向に回転し、このカム環の逆回転によって、第2レンズ群がカム環内において第1レンズ群側に向けて摺動して第1レンズ群と第2レンズ群との群間隔が短くなり、よって、収納がコンパクトになる。
また、収納時において、第2レンズ群が第1レンズ群側に向けてカム環内を戻るので、カム溝を短くすることができ、よって、該カム環を樹脂材料により一体成形し易く、また、カム環の強度が高まる。
【0037】
請求項2のズームカメラによれば、前記カム環逆転機構を、前記カム環の外周部に突出形成されたボスと、前記固定環の基端部に設けられて、前記ボスに当接して、当該ボスをカム環の回転してきた方向と逆方向に回転させる収納専用カムとを備えたものとしたので、カム環逆転機構の構成が簡単であり、ズームカメラのコスト高を抑制することができる。
【0038】
請求項3のズームカメラによれば、前記駆動環に、スライド部材を該駆動環の周方向に移動自在に設け、このスライド部材に、当該スライド部材を、前記収納専用カムに当接して回転してきたボス側に向けて付勢する付勢部材を設けたので、収納状態からワイド状態にする際には、前記ボスがスライド部材を介して付勢部材によって押されて収納専用カムに当接し、当該ボスが駆動環と同方向に回転可能な状態、すなわち、収納開始状態からワイド状態に移行可能な状態になるので、収納状態と使用状態との間をスムーズに受け渡すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のズームカメラの一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】本発明のズームカメラの一実施例を示す側断面図である。
【図3】図1に示すズームカメラの駆動環の一部を破断した斜視図である。
【図4】図1に示すズームカメラの駆動環の基端内周面を示す斜視図である。
【図5】図5は、カム環駆動溝およびボス21の移動状態を示す図である。
【図6】また、図6は、ボスおよびスライド部材の移動に、カム溝およびカムフォロアピンの移動を重ねて示しもので、ワイド状態を示す図である。
【図7】同、収納開始状態を示す図である。
【図8】同、収納状態を示す図である。
【符号の説明】
1 固定環
2 駆動環
3 第1レンズ群
4 第2レンズ群
12 移動枠
20 カム環
21 ボス
22 カム溝
25 カムフォロアピン
35 カム環逆転機構
36 収納専用カム
38 スライド部材
42 コイルバネ(付勢部材)
Claims (3)
- 固定環の内側に設けられた駆動環を回転させることにより第1および第2レンズ群をそれぞれ光軸方向に摺動させるとともに、前記レンズ群どうしの群間隔を変えて変倍を行う2群タイプのズームカメラにおいて、
前記駆動環の内側には、当該駆動環の回転により光軸方向に摺動する移動枠が設けられ、この移動枠には、前記第1レンズ群と第2レンズ群が取付けられるとともに、前記駆動環に連動して回転するカム環が設けられ、このカム環に形成されたカム溝には、前記第2レンズ群が係合され、
前記固定環とカム環には、レンズ収納時において、前記カム環を逆転させて前記レンズ群間隔を短くするカム環逆転機構が設けられていることを特徴とするズームカメラ。 - 請求項1記載のズームカメラにおいて、前記カム環逆転機構は、前記カム環の外周部に突出形成されたボスと、前記固定環の基端部に設けられて、前記カム環の回転により前記固定環の基端側に向けて移動してきた前記ボスに当接して、当該ボスをカム環の回転してきた方向と逆方向に回転させる収納専用カムとを備えていることを特徴とするズームカメラ。
- 請求項2記載のズームカメラにおいて、前記駆動環には、スライド部材が該駆動環の周方向に移動自在に設けられ、このスライド部材には、当該スライド部材を、前記収納専用カムに当接して回転してきた前記ボス側に向けて付勢する付勢部材が設けられていることを特徴とするズームカメラ。
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JPH08220412A (ja) | 1996-08-30 |
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