JP3575819B2 - ブロック共重合体組成物及び粘着剤組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、粘着剤用途に適したブロック共重合体組成物及び粘着剤組成物に関し、さらに詳しくは、初期接着力、保持力及びダンボールシール性に優れた粘着剤用のブロック共重合体組成物及びこれを用いて得られる粘着剤組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来から粘着剤組成物のベースポリマーとしてポリスチレン/ポリイソプレンブロック共重合体をはじめとする各種のブロック共重合体が用いられているが、線状のブロック共重合体単独では初期接着力に優れるものの保持力に劣り、分岐状のブロック共重合体単独では保持力に優れるものの初期接着力が不十分である。このため、分岐状ブロック共重合体と線状ブロック共重合体が組み合わされて用いられることが多く、たとえば、多官能カツプリング剤を使用して合成した分岐状ブロツク共重合体と線状ブロツク共重合体との混合物(特開昭51−26938号公報)や、あるいは、多官能カツプリング剤と2官能カツプリング剤とを併用して合成した分岐状ブロツク共重合体混合物(特開昭61−26647号公報)等が試みられている。
しかし、粘着剤の包装用途における要求性能なかでも、とくに段ボールシール性は重要な性能であるものの、上記のブロツク共重合体混合物ではかかる要求性能を満たすものではない。本出願人は既に、特定の分岐状ブロック共重合体を含有する粘着剤組成物に係る出願を行なった(特開平1−266156号、特開平3−26747号)。しかし、諸特性のバランスに優れた粘着剤としての要求はますます高度なものとなり、とくに、寒冷地で使用する場合の低温初期接着力と加熱溶融時の熱安定性との両者のバランスを保ちつつ、さらに、優れた段ボールシール性を示すものが求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、低温接着力と加熱溶融時の熱安定性とのバランスがよく、特にダンボールシール性に優れた粘着剤を得るためのブロック共重合体組成物を得ることにある。本発明者らは、ブロック共重合体の組成について鋭意研究の結果、カツプリング剤としてテトラメトキシシランとジブロムベンゼンとを併用すると、得られたブロック共重合体組成物の熱安定性が向上することを見い出し、さらに、分岐状ブロツク共重合体の比率を減少すると低温特性が改良されることを見い出し、この知見に基いて本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明によれば、下記(1)〜(3)が提供される。
(1) 一般式(A−B)n Xで表されるブロック共重合体(I)と、一般式(A−B)2 Yで表されるブロック共重合体(II)と、一般式(A−B)で表されるブロック共重合体(III)とを含有し、(I)、(II)及び(III)の重量が、(I)/(II)=20/80〜45/55および((I)+(II))/(III)=85/15〜90/10であることを特徴とするブロック共重合体組成物。(一般式中、n=3または4、Aは芳香族ビニル単量体の重合体ブロックを、Bは共役ジエン系単量体の重合体ブロックを、Xは3官能性または4官能性アルコキシシラン化合物系カップリング剤の残基を、Yは2官能性ハロゲン化合物系カップリング剤の残基を表わす。)
(2) (1)のブロック共重合体組成物100重量部および粘着付与樹脂20〜200重量部を配合して成る粘着剤組成物。
(3) (2)の粘着剤組成物から成る段ボールシール用粘着剤。
【0006】
本発明のブロック共重合体組成物で使用するブロック共重合体(I)は、上記のごとく一般式(A−B)n Xで表わされるブロック共重合体であって(一般式中、n=3または4を表す)、芳香族ビニル単量体の重合体ブロックAと共役ジエン系単量体の重合体ブロックBとから成る(A−B)型のブロック共重合体が有する重合活性末端を、3官能性または4官能性アルコキシシラン系カップリング剤を用いてカップリングさせて得られた構造を有する分岐状ブロック共重合体である。
【0007】
ブロック共重合体(I)中の芳香族ビニル単量体の重合体ブロックAの割合は、5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%である。この割合が5重量%未満では得られる粘着剤組成物の保持力が低下し、また、この割合が50重量%を超えると得られる粘着剤組成物の初期接着力が低下するので好ましくない。
【0008】
ブロック共重合体(I)を合成するための芳香族ビニル単量体は、特に限定されるものではなく、その具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレンなどが挙げられるが、中でもスチレンが好ましい。
【0009】
ブロック共重合体(I)の合成するための共役ジエン系単量体も特に限定されるものではなく、その具体例として、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリレン、2,4−ヘキサジエン等を挙げることができるが、中でも1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
【0010】
ブロック共重合体(I)のポリスチレン換算重量平均分子量は、50,000〜500,000、好ましくは100,000〜400,000である。該分子量が前記下限未満では得られる粘着剤組成物の保持力が不十分となり、また、前記上限超では得られる粘着剤組成物の加工性が不満足なものとなる。
【0011】
ブロック共重合体(I)の合成に使用する3官能性または4官能性アルコキシシラン化合物系カップリング剤は特に限定されないが、たとえば、3官能性アルコキシシラン化合物系カツプリング剤としてはフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等;4官能性アルコキシシラン化合物系カツプリング剤としてはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等を挙げることができる。なかでもテトラメトキシシランを用いると、初期接着力、保持力、段ボールシール性および加工性のバランスに優れた粘着剤組成物を得ることができるので好ましい。
【0012】
本発明のブロック共重合体組成物で使用するブロック共重合体(II)は、一般式(A−B)2 Yで表わされるブロック共重合体であって、芳香族ビニル単量体の重合体ブロックAと共役ジエン系単量体の重合体ブロックBとから成る(A−B)型ブロック共重合体が有する重合活性末端を、2官能性ハロゲン化合物系カップリング剤によりカップリングさせて得られた構造を有する線状ブロック共重合体である。
【0013】
ブロック共重合体(II)における、芳香族ビニル単量体の重合体ブロックAの割合は、5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%である。この割合が5重量%未満では得られる粘着剤組成物の保持力が低下し、また、この割合が50重量%を超えると得られる粘着剤組成物の初期接着力が低下する。
【0014】
ブロック共重合体(II)に用いる芳香族ビニル単量体及び共役ジエン系単量体としては、上記ブロック共重合体(I)の合成に使用するものと同様の単量体を示すことができる。
【0015】
ブロック共重合体(II)のポリスチレン換算重量平均分子量は、50,000〜500,000、好ましくは、100,000〜400,000である。該分子量が前記下限未満では得られる粘着剤組成物の保持力が不十分となり、また、前記上限超では得られる粘着剤組成物の加工性が不満足なものとなる。
【0016】
ブロック共重合体(II)の合成に使用する2官能性ハロゲン化合物系カップリング剤としては、例えば、ジクロロスズ、モノメチルジクロロスズ、ジメチルジクロロスズ、モノエチルジクロロスズ、ジエチルジクロロスズ、モノブチルジクロロスズ、ジブチルジブロムスズ、モノヘキシルジクロロスズ等のハロゲン化スズ系カップリング剤;ジクロロシラン、モノメチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、モノエチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、モノブチルジクロロシラン、ジブチルジクロロシラン、モノヘキシルジクロロシラン、ジヘキシルジクロロシラン、ジブロムシラン、モノメチルジブロムシラン、ジメチルジブロムシラン等のハロゲン化ケイ素系カップリング剤;ジクロロエタン、ジブロムエタン、ジブロムメタン、ジクロロプロパン、ジブロムプロパン等のハロゲン化アルカン;ジブロムベンゼン等のハロゲン化芳香族化合物を挙げることができる。これらの中でもハロゲン化芳香族化合物が好ましく、特にジブロムベンゼンが好ましい。本発明のブロツク共重合体組成物の合成には3官能性または4官能性アルコキシシラン化合物系カツプリング剤と2官能性ハロゲン化合物系カツプリング剤とを共に使用することが必要である。これ以外のカツプリング剤の組合せを用いた場合は、熱安定性が良好なブロツク共重合体組成物を得ることができない。
【0017】
本発明のブロック共重合体組成物で使用するブロック共重合体(III)は、一般式(A−B)で表わされるブロック共重合体であって芳香族ビニル単量体と共役ジエン系単量体とをブロック共重合することによって得られる。
【0018】
ブロック共重合体(III)における芳香族ビニル単量体の重合体ブロックAの割合は、5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%である。この割合が5重量%未満では得られる粘着剤組成物の保持力が低下し、また、この割合が50重量%を超えると得られる粘着剤組成物の初期接着力が低下する。
【0019】
ブロック共重合体(III)に用いられる芳香族ビニル単量体及び共役ジエン系単量体としては、ブロック共重合体(I)の合成に使用するものと同様の単量体が使用される。
【0020】
ブロック共重合体(III)のポリスチレン換算重量平均分子量は、10,000〜300,000、好ましくは、20,000〜250,000である。分子量が前記下限未満では得られる粘着剤組成物の保持力が不十分となり、また、前記上限超では得られる粘着剤組成物の加工性が不満足なものとなる。
【0021】
本発明のブロック共重合体組成物は、それが含有するブロック共重合体(I)、(II)および(III)の重量の間に、(I)/(II)=20/80〜45/55および((I)+(II))/(III)=85/15〜90/10の関係が成立することが必要である。この範囲を外れると得られる粘着剤組成物の低温初期接着力および段ボールシール性が低下し、さらに、保持力等の他の粘着物性とのバランスが不満足なものとなるので好ましくない。
【0022】
なお、本発明の効果を損なわない範囲においてブロック共重合体組成物の5重量%以下をブロック共重合体(I)ないし(III)以外のブロック共重合体、天然ゴム、ブタジエンゴム、イソブレンゴムなどの他のポリマーに置き換えることができる。
【0023】
本発明のブロック共重合体組成物は、ブロック共重合体(I)、(II)および(III)を、それぞれ別個に合成した後、これらを任意の方法により上記重量比率で混合することによって得てもよく、また、重合活性末端を有する共役ジエン系単量体の重合体ブロックが芳香族ビニル単量体の重合体ブロックに直接結合した(A−B)型のブロック共重合体をカップリングさせるときに、カップリング剤の種類及び量を制御し、さらに、必要ならば公知のカップリング促進剤を併用することによって、ブロック共重合体(I)ないし(III)のうちの任意の二成分よりなるブロック共重合体混合物を得て、これらを適宜混合することにより得ることもできる。さらに、後者の方法によれば、本発明のブロック共重合体組成物を一時に得ることも可能である。
【0024】
本発明のブロック共重合体組成物を得るためのブロック共重合体(I)ないし(III)の混合方法は特に限定されず、各成分をブラベンダーやニーダー等で加熱混合する方法を例示することができる。
【0025】
本発明において使用するブロック共重合体(I)の合成方法は、特に限定されるものではないが、例えば、特開平3−26747号公報に記載された方法に従い、以下のプロセス(a)〜(d)が挙げられる。即ち、
(a)まず、極性化合物を添加した溶媒中で芳香族ビニル単量体をモノリチウム開始剤により重合させる。モノリチウム開始剤としては、芳香族ビニル単量体及び共役ジエン系単量体の重合を開始し得る公知のものが使用でき、メチルリチウム、n−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムなどがその代表例として示されるが、特に好ましいのはn−ブチルリチウムである。モノリチウム開始剤の使用量は、当業者に周知の方法で、所望する重合体の分子量に応じて計算により求められる。
【0026】
重合溶媒は、モノリチウム開始剤に不活性なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、開鎖炭化水素溶剤、環式炭化水素溶剤またはこれらの混合溶剤が使用される。開鎖炭化水素溶剤としてはn−ブタン、イソブタン、あるいはこれらの混合物;1−ブテン、イソブチレン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、あるいはこれらの混合物、1−ペンテン、トランス−2−ペンテン、シス−2−ペンテンあるいはこれらの混合物;n−ペンタン、イソペンタン、sec−ペンタンあるいはこれらの混合物;1−ペンテン、トランス−2−ペンテン、シス−2−ペンテンあるいはこれらの混合物などの炭素数4〜5の開鎖アルカン及びアルケンを例示することができる。また、環式炭化水素溶剤の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素を挙げることができる。重合温度の制御及び芳香族ビニル単量体の重合体ブロックの分子量分布の制御の点からは、炭素数4〜5の開鎖炭化水素溶剤と環式炭化水素溶剤とを重量比5:95〜50:50の範囲、好ましくは10:90〜40:60の範囲の混合溶剤として用いるのが好ましい。
【0027】
また、極性化合物を用いることは必須ではないが、これを用いることにより、重合開始速度の調整、共役ジエン系単量体の重合体のビニル含量の調整、芳香族ビニル単量体の重合体ブロックの分子量分布の調整などを行なうことができる。極性化合物としては、モノリチウム開始剤による共役ジエン系単量体またはこれと芳香族ビニル単量体との共重合において、ビニル含量調整剤ないしランダマイザーとして用いられる公知の極性化合物のうち、比誘電率が2.5〜5.0の芳香族もしくは脂肪族エーテルまたは第3級アミンが使用できる。このような極性化合物の具体例としては、ジフェニルエーテル、アニソールなどの芳香族エーテル;ジエチルエーテル、ジブチルエーテルなどの脂肪族エーテル;エリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンなどの第3級モノアミン類が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用される。芳香族ビニル単量体の重合体ブロックの分子量分布を所定のものとし、得られたブロック共重合体を含有する粘着剤組成物の特性を優れたものにするために、好ましい極性化合物の使用量は、モノリチウム開始剤1モル当り0.1〜100モル、さらに好ましくは0.5〜20モルの範囲である。
【0028】
かかる芳香族ビニル単量体の重合方法は特に限定されず、芳香族ビニル単量体の全量と開始剤の全量を一括重合系に仕込んで反応させるバッチ重合、これらを連続的に重合系に供給しつつ反応させる連続重合、単量体と開始剤の一部を用いて所定の転化率まで重合を行なわせたのち残りの単量体と開始剤を添加して重合を継続する方法などの、通常用いられる方法のいずれを用いてもよい。重合は、通常0℃〜90℃、好ましくは20℃〜70℃の範囲で実施される。反応温度の制御が困難な場合には還流型凝縮器を設置した反応容器を用い還流冷却による温度制御を行なうのが好ましい。
【0029】
(b)次に、重合活性末端を有する芳香族ビニル単量体の重合体ブロックAが存在する重合系に共役ジエン系単量体を添加して重合を行なわせる。共役ジエン系単量体は反応熱を制御する上で連続的に添加するのが好ましいが、これ以外の添加方法を採用してもよい。かくして、重合活性末端を有する共役ジエン系単量体の重合体ブロックBが芳香族ビニル単量体の重合体ブロックAに直接結合した(A−B)型ブロック共重合体が生成する。
【0030】
(c)共役ジエン系単量体の重合反応終了後、カップリング剤を重合系に添加することにより、前記活性末端を有する(A−B)型ブロック共重合体を結合して、目的とする一般式(A−B)n X(式中、n=3または4、Aは芳香族ビニル単量体の重合体ブロックを、Bは共役ジエン系単量体の重合体ブロックを、Xは3官能性または4官能性アルコキシシラン化合物系カップリング剤の残基を表わす)で表わされるブロック共重合体が得られる。このとき、公知のカップリング促進剤を添加することもできる。
【0031】
(d)カップリング反応終了後、必要に応じ水、アルコール、酸などを添加して重合活性種を失活させ、必要ならば老化防止剤を添加した後、公知の重合体分離法(例えばスチームストリッピングなど)により重合体を分離し、乾燥工程を経て目的とする分岐状ブロック共重合体、またはこれと線状ジブロック共重合体との混合物が得られる。
【0032】
本発明において使用するブロック共重合体(II)は、上記工程(c)において使用するカップリング剤を変更するほかはブロック共重合体(I)と同様にして合成する。
【0033】
本発明において使用するブロック共重合体(III)は、上記のブロック共重合体(I)の合成プロセス(a)〜(b)と同様にして重合活性末端を有する共役ジエン系単量体の重合体ブロックBが芳香族ビニル単量体の重合体ブロックAに直接結合した線状(A−B)型ブロック共重合体を得た後、上述のプロセス(d)のごとく重合活性種を失活させ、必要ならば老化防止剤を添加した後、カップリング反応を行なうことなく、分離、乾燥工程を経て得ることができる。
【0034】
本発明において使用するブロック共重合体(I)のみを高収率で得るためには、3官能性または4官能性アルコキシシラン化合物系カップリング剤の使用量は、重合に使用したモノリチウム開始剤1モルに対して1/3モルが最適である。この使用量を1/3モルより多くすると第二成分が併生するが、さらにその量を増すと末端にカップリング剤の残基を有する(A−B−X)の構造を有する線状ブロック共重合体(ただし、A、B、Xは前記に同じ)が多量に生成してしまう。この末端にカップリング剤残基を有する(A−B−X)の構造を有する線状ブロック共重合体は、ブロック共重合体製造工程において加水分解を起こし易く、スチーム凝固が困難で、ゲル化しやすいなどいくつかの問題を生じるので、本発明においては3官能性または4官能性カップリング剤の使用量はモノリチウム開始剤1モルに対して0.375モル以下が好ましい。
【0035】
また、上述のように本発明のブロック共重合体組成物を一時に得る方法を採用するときは、使用するカップリング剤及びカップリング促進剤の種類及び使用量によって得られるブロック共重合体混合物の組成が異なるので、予備実験を行なうことによりこれらの種類及び最適使用量を求めるのがよいが、通常、カップリング剤の量はモノリチウム開始剤1モルに対して0.15〜0.375モルの範囲から、カップリング促進剤の量はカップリング剤1モルに対して2〜12モルの範囲から選定するのが好ましい。
【0036】
本発明の粘着剤組成物は本発明のブロック共重合体組成物及び粘着付与樹脂を含有してなるものである。使用する粘着付与樹脂としては従来公知のものが使用できる。具体的には、ロジン;不均化ロジン、二重化ロジン等の変性ロジン類;グリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとロジンまたは変性ロジン類とのエステル化物;テルペン系樹脂;脂肪族系、芳香族系、脂環族系もしくは脂肪族−芳香族共重合系の炭化水素樹脂またはこれらの水素化物;フェノール樹脂;クマロン−インデン樹脂などが挙げられる。特に好ましい粘着付与樹脂は、本発明のブロック共重合体組成物と相溶性のよい脂肪族系または脂肪族−芳香族共重合系の炭化水素樹脂である。粘着付与樹脂の使用量は、ブロック共重合体組成物100重量部当り20〜200重量部、好ましくは50〜150重量部である。
【0037】
本発明の粘着剤組成物には、必要に応じ軟化剤(可塑剤)、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、充填剤その他の配合剤を添加することができる。
軟化剤としては粘着剤に使用されている、従来公知の芳香族系、パラフィン系またはナフテン系の伸展油(エクステンダーオイル);ポリブテン、ポリイソブチレンなどの液状重合体などが使用できる。軟化剤の使用量は、通常、ブロック共重合体組成物100重量部当り100重量部以下である。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどのヒンダードフェノール系化合物;ジラウリルチオプロピオネートなどのチオジカルボキシレートエステル類;トリス(ノニルフェニル)ホスファイトなどの亜リン酸塩類などが単独であるいは混合して使用される。
【0038】
本発明のブロック共重合体組成物と粘着付与樹脂その他の各種添加剤とを混合する方法も特に制限はされない。その例として、各成分を溶剤に溶解し均一に混合した後、溶剤を加熱等により除去する方法、各成分をニーダー等で加熱溶融混合する方法を示すことができる。
【0039】
本発明の粘着剤組成物は、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどに溶解して溶液型の粘着剤として、乳化剤を用いて水に分散させたエマルジョン型の粘着剤として、または無溶剤のホットメルト型粘着剤等として使用することができる。特にホットメルト型粘着剤として使用した場合は、段ボールシール用粘着剤として好適であり、該粘着剤をポリエステルフイルム等の適当な基材上に塗布した粘着テープは段ボールシール用粘着テープとして優れた性能を発揮する。
【0040】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本実施例中の部及び%は、特に断りのないかぎり、重量基準である。
また、本実施例において、重合体の分子量は、テトラヒドロフランをキャリアーとする高速液体クロマトグラフィーにより求めたポリスチレン換算の重量平均分子量である。さらに、共重合体の組成は、高速液体クロマトグラフィーにより得られた各共重合体のピーク面積から求めた。
【0041】
<溶融粘度>
フローテスターを用いて、荷重10キログラム、160℃で測定した(単位:×10−4cps)。
<粘着物性>
ブロック共重合体組成物の不揮発分濃度50%の粘着剤溶液を調製し、この溶液を25μm厚のポリエステルフィルム上に糊厚25μmになるように塗布して粘着テープを作成し、得られた粘着テープの初期接着力、粘着力、保持力、段ボールシール性を測定した。
(1)初期接着力は、JIS Z−0237に準じ、23℃および10℃において、傾斜角30度のステンレス板上の斜面に、長さ10cmの粘着テープを粘着面を上にして貼りつけ、斜面の上方10cmの位置より直径3/32インチから32/32インチまでの30種類の大きさの鋼球を初速度0でころがして、粘着テープ上で停止する最大径の球の大きさで表示した(5個のボールナンバーの平均値)。
(2)粘着力は、JIS Z−0237に準じ、280番の耐水研磨紙で研磨したステンレス板に、幅10mm×長さ100mmとした粘着テープを貼りつけ、23℃において200mm/分の速度で180度の方向に剥離して測定した(単位:g/cm)。
(3)保持力は、JIS Z−0237に準じ、前記と同様に処理したステンレス板に25mm×10mmの面積が接するように粘着テープを貼りつけ、50℃において1kgの荷重を加えて、粘着テープがステンレス板より脱落するのに要する時間を測定した(単位:分)。
(4)段ボールシール性は、実開昭58−37549号公報記載の方法に従って、幅50mmの2枚の段ボール板を僅かな間隔をあけて平行に並べ、間隔部が中心となるように段ボール板に幅25mm×長さ50mmに切断された粘着テープを貼付け、貼付け面を下側にして取り付け、上側には500gの円錐状錘りをのせて、粘着テープが界面破壊を生じるまでの時間を測定し、これから求めたMTTF(平均故障寿命)で表示した。これらの各特性はその数値が大きい方がよい(単位:分)。
【0042】
参考例
ブロック共重合体の合成
(1)乾燥窒素雰囲気下、3リットルのオートクレーブにて、1500gのシクロヘキサン溶媒中、n−ブチルリチウム5.7ミリモルを重合開始剤として使用し、60℃、5時間でスチレン60g、イソプレン368gを順次添加して重合を行い、しかる後、カップリング剤として、n−ブチルリチウム1モルに対して0.1モルのテトラメトキシシランを添加してカップリング反応を行い、表1に示す(A−B)3−X 型ブロック共重合体(ブロック共重合体(I))を製造した。
(2)乾燥窒素雰囲気下、3リットルのオートクレーブにて、1500gのシクロヘキサン溶媒中、n−ブチルリチウム5.7ミリモルを重合開始剤として使用し、60℃、5時間でスチレン60g、イソプレン368gを順次添加して重合を行い、しかる後、カップリング剤として、n−ブチルリチウム1モルに対して0.38モルのジブロムベンゼンを添加してカップリング反応を行い、表1に示す(A−B)2−X 型ブロック共重合体(ブロック共重合体(II))を製造した。
(3)乾燥窒素雰囲気下、3リットルのオートクレーブにて、1500gのシクロヘキサン溶媒中、n−ブチルリチウム5.7ミリモルを重合開始剤として使用し、60℃、5時間でスチレン60g、イソプレン368gを順次添加して重合を行い、表1に示す(A−B)型ブロック共重合体(ブロック共重合体(III))を製造した。得られた各ブロック共重合体(I)〜(III)の重量平均分子量(単位:×10−4)、スチレンとイソプレンとのそれぞれの組成(単位:重量%)を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
(実施例1〜6および比較例1〜6)
参考例で製造したブロック共重合体(I)〜(III)を用いて表2に示す重量比のブロック共重合体組成物を調製し、これらのブロック共重合体組成物について次の配合処方により粘着剤組成物を調製し粘着物性を測定した。具体的には、下記の配合処方により、各成分をダルトン混練機にて混練した後、得られた組成物をトルエンに溶解し(不揮発分濃度50%)、この溶液を25μm厚のポリエステルフィルム上に糊厚25μmになるように塗布して粘着テープを作成した。結果を一括して表2に示す。
〔粘着剤組成物の配合〕
▲1▼ブロック共重合体組成物 100部
▲2▼粘着付与剤(芳香族系石油樹脂の水素化物) 100部
▲3▼軟化剤(パラフィン系プロセスオイル) 20部
▲4▼酸化防止剤 1部
【0045】
【表2】
【0046】
表2から、本発明のブロック共重合体組成物を使用した粘着剤組成物は、粘着性能のバランスが良好で、特に段ボールシール性に優れていることが分かる。
【0047】
(実施例7および比較例7〜8)
表3に示す組合せのカツプリング剤を用いて、参考例と同様な手法でブロツク共重合体(I)〜(III)をそれぞれ合成し、これらを用いて調製した表4に示す重量比のブロック共重合体組成物について熱安定性試験を行った。また、熱安定性試験を行ったブロツク共重合体組成物を用いて、実施例1と同様な方法で粘着剤組成物を調製し粘着物性を測定した。結果を表3に示す。
(熱安定性試験)
ブロツク共重合体組成物の溶融粘度を、フローテスターを用いて荷重10キログラム、180℃で測定した(単位:×10−4cps)。次いで、該ブロツク共重合体組成物を180℃×2時間加熱後、再度フローテスターを用いて荷重10キログラム、180℃で溶融粘度を測定し(単位:×10−4cps)、加熱前のの溶融粘度に対する加熱後の溶融粘度の変化率(単位:%)を求めた。
【0048】
【表3】
【0049】
表3の結果から、本発明のカツプリング剤としてアルコキシシラン化合物系カツプリング剤とハロゲン化合物系カツプリング剤とを併用して合成したブロツク共重合体からなる粘着剤組成物の熱安定性が特に優れ、また、加熱処理を施した場合でも段ボールシール性が低下することなく高い性能を示すことが分かる。
【0050】
なお、本願発明の具体的な態様は以下のとおりである。
(1) 一般式(A−B)n Xで表されるブロック共重合体(I)と、一般式(A−B)2 Yで表されるブロック共重合体(II)と、一般式(A−B)で表されるブロック共重合体(III)とを含有し、(I)、(II)及び(III)の重量が、(I)/(II)=20/80〜45/55および((I)+(II))/(III)=85/15〜90/10であることを特徴とするブロック共重合体組成物。(一般式中、n=3または4、Aは芳香族ビニル単量体の重合体ブロックを、Bは共役ジエン系単量体の重合体ブロックを、Xは3官能性または4官能性アルコキシシラン化合物系カップリング剤の残基を、Yは2官能性ハロゲン化合物系カップリング剤の残基を表わす。)
(2)芳香族ビニル単量体がスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレンから選ばれるものであり、共役ジエン系単量体が1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリレン、2,4−ヘキサジエンから選ばれるものである(1)のブロック共重合体組成物。
(3)ブロツク共重合体(I)のポリスチレン換算重量平均分子量が50,000〜500,000であり、ブロツク共重合体(II)のポリスチレン換算重量平均分子量が50,000〜500,000であり、ブロツク共重合体(III)のポリスチレン換算重量平均分子量が10,000〜300,000である(1)のブロック共重合体組成物。
(4)ブロツク共重合体(I)の芳香族ビニル単量体の重合体ブロツクAの割合が5〜50重量%であり、ブロツク共重合体(II)の芳香族ビニル単量体の重合体ブロツクAの割合が5〜50重量%であり、ブロツク共重合体(III)の芳香族ビニル単量体の重合体ブロツクAの割合が5〜50重量%である(1)のブロック共重合体組成物。
(5)3官能性または4官能性アルコキシシラン化合物系カップリング剤がテトラメトキシシランであり、2官能性ハロゲン化合物系カップリング剤がジブロムベンゼンである(1)のブロック共重合体組成物。
(6)(1)のブロック共重合体組成物100重量部および粘着付与樹脂20〜200重量部を配合して成る粘着剤組成物。
(7)(6)の粘着剤組成物から成る段ボールシール用粘着剤。
【0051】
【発明の効果】
かくして本発明によれば、従来技術に比較して、初期接着力、保持力、段ボールシール性及び加工性のバランスに優れたブロック共重合体組成物を得ることができ、これを粘着付与樹脂と組み合わせることによって優れた粘着剤組成物を得ることができる。
Claims (3)
- 一般式(A−B)n Xで表されるブロック共重合体(I)と、一般式(A−B)2Yで表されるブロック共重合体(II)と、一般式(A−B)で表されるブロック共重合体(III)とを含有し、(I)、(II)及び(III)の重量が、(I)/(II)=20/80〜45/55および((I)+(II))/(III)=85/15〜90/10であることを特徴とするブロック共重合体組成物。(一般式中、n=3または4、Aは芳香族ビニル単量体の重合体ブロックを、Bは共役ジエン系単量体の重合体ブロックを、Xは3官能性または4官能性アルコキシシラン化合物系カップリング剤の残基を、Yは2官能性ハロゲン化合物系カップリング剤の残基を表わす。)
- 請求項1のブロック共重合体組成物100重量部および粘着付与樹脂20〜200重量部を配合して成る粘着剤組成物。
- 請求項2の粘着剤組成物から成る段ボールシール用粘着剤。
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