JP3575209B2 - 細穴放電加工装置、および該装置を使用した細穴放電加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、工作物に対し細穴加工電極により細穴の放電加工を行なう細穴放電加工装置、および該装置を使用した細穴放電加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
細線の中実状電極あるいはパイプ状電極を用いて放電加工により細穴加工する細穴放電加工装置においては、従来から、電極先端の振れを減らし、精密な細穴加工を実施する試みがなされている。
【0003】
精密な細穴加工を実施するためのガイドとしては、例えば、特開昭60−108234号公報記載の中間電極ガイドや、特開平1−164526号公報記載のグリースガイド、特開平07−285030号公報記載のベアリングガイド等が知られている。
【0004】
また、加工液により細穴加工電極のたわみを減らす方法としては、特開昭61−76219号公報記載の増粘材を添加する方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような細穴放電加工装置では、使用される細穴加工電極の直径φが0.3以下、特に0.1以下と細くなって、細穴加工電極の剛性が低くなっているため、これら中実状あるいはパイプ状電極を使用する場合には、上述の特開昭60−108234号公報記載の中間電極ガイド等を採用しても、細穴電極ガイドに電極を挿入することが困難であると共に、また電極先端の振れを減らすための中間電極ガイド等への電極挿入も困難である、という問題があった。
【0006】
また、加工時に細穴加工電極の剛性が不足するため、中間電極ガイドを設けても電極送り時に電極が電極ホルダと中間電極ガイドとの間や、中間電極ガイドと電極ガイドとの間でたわみ、加工に必要とされる電極送りが困難であると共に、加工に必要とされる電極送りができないため、加工速度の低下、加工の限界深さが浅くなり、加工時間の増大によって加工穴精度が劣化する、という問題もあった。
【0007】
また、上述の特開昭61−76219号公報記載の増粘材を添加する方法は、加工穴をガイドとする方法であり、細穴電極ガイドや中間電極ガイドへの電極挿入の困難さ等の上記問題を解決する手段にはなっていなかった。
【0008】
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、剛性が低い細穴加工電極を細穴電極ガイドおよび中間電極ガイドへ容易に挿入すると共に、電極のたわみを抑え、加工に必要とされる電極送りを行なうことにより、加工精度を向上させ、加工限界深さの向上により加工穴精度を向上させることのできる細穴放電加工装置、および該装置を使用した細穴放電加工方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なう細穴放電加工装置において、上記電極ホルダと上記細穴電極ガイドとの間に設けられ、上記細穴加工電極により工作物に放電加工を行なう場合には上記電極ホルダと上記細穴電極ガイドとの間で上記細穴加工電極を挟持する中間電極ガイドを備え、中間電極ガイドは、工作物の方へ移動自在に設けられた中間電極ガイドアームと、上記中間電極ガイドアーム下端で電極ホルダと細穴電極ガイドとの間に設けられ、上記細穴加工電極が通されて当該細穴加工電極を工作物の方へ送る場合および上記細穴加工電極により工作物に放電加工を行なう場合には細穴加工電極を挟持する細穴電極挟持手段と、上記電極ホルダが取り付けられたヘッドに設けられ、上記細穴加工電極が上記細穴電極挟持手段を挟持している場合は上記ヘッドと上記中間電極ガイドアームとを固定するブレーキと、から構成されたものである。
【0010】
また、さらに電極ホルダを回転させて当該電極ホルダに取り付けられた細穴加工電極を回転させる回転手段を備え、中間電極ガイドには、さらに、細穴電極挟持手段が細穴加工電極の軸芯を中心として回転できるように上記細穴電極挟持手段の外側にベアリングが設けられているものである。
【0011】
また、特に、細穴電極挟持手段は、外部から外力が加えられていない場合には、細穴加工電極の外径より大きな穴が開口されていて上記細穴加工電極を通す一方、外部から外力が加えられた場合には、弾性変形して上記穴の内径を小さくすることにより上記穴を通る細穴加工電極を挟持するゴム状の弾性体である。
【0012】
また、特に、細穴電極挟持手段は、外部から外力が加えられていない場合には、細穴加工電極の外径より大きな通路が形成されていて上記細穴加工電極を通す一方、外部から外力が加えられた場合には、上記通路の幅を小さくすることにより上記通路を通る細穴加工電極を挟持する中間電極コレットである。
【0013】
また、次の発明では、電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なう細穴放電加工装置において、加工液を配管を介し供給する加工液供給手段と、上記加工液供給手段から配管を介し加工液が供給され、細穴加工電極を軸芯として上記細穴電極ガイドに向かう軸流を形成する軸流形成ノズルと、を備え、さらに、細穴電極ガイド上部に設けられ軸流を形成する加工液を受ける加工液回収ノズルと、上記加工液回収ノズルが受けた軸流を形成した加工液を回収する加工液回収手段とを備えたものである。
【0014】
また、さらに、電極ホルダを回転させて当該電極ホルダに取り付けられた細穴加工電極を回転させる回転手段を備え、上記電極ホルダには、加工液供給手段から配管を介し加工液が供給される加工液供給穴が形成され、軸流形成ノズルは上記電極ホルダ外側を囲うように取り付けられ上記細穴加工電極を通すと共に上記加工液供給穴を介し供給された加工液を細穴電極ガイドに向けて放出する放出穴を有するものである。
【0015】
また、加工液供給手段が供給する加工液の液圧は、1.8MPa以上である。
【0016】
また、次の発明では、電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なう細穴放電加工装置であって、上記細穴加工電極の電極ホルダ取付け箇所以外は常温では固体状態にあるコーティング剤により被覆されており、上記細穴電極ガイドの上部には上記コーティング剤により被覆された上記細穴加工電極をガイドして上記細穴加工電極先端を上記細穴電極ガイドへ導くコーティング電極ガイドと、上記コーティング電極ガイド内で上記細穴加工電極を被覆しているコーティング剤にその融点以上の熱を加えて上記コーティング剤を溶かす加熱手段とを備えたものである。
【0017】
特に、この発明において、さらに、加熱手段によって溶かされたコーティング剤を回収するコーティング剤回収手段を備えたものである。
【0018】
また、次の発明では、電極ホルダと細穴電極ガイドとの間に設けられた中間電極ガイドにより細穴加工電極を保持させながら上記電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なうようにした細穴放電加工方法において、上記放電加工を行っている場合には、中間電極ガイドに上記細穴加工電極を挟持させ、電極ホルダ、上記細穴加工電極、および上記中間電極ガイドを一体で移動させ、さらに、放電加工の際に中間電極ガイドと細穴電極ガイドとの距離が所定値よりも小さくなった場合には、中間電極ガイドに挟持している上記細穴加工電極を解放させ、上記中間電極ガイドを上記細穴電極ガイドから退避させて上記電極ホルダの方へ移動させるものである。
【0019】
また、この発明において、さらに、細穴加工電極先端を加工開始位置まで移動させる場合には、中間電極ガイドに上記細穴加工電極を挟持させ、電極ホルダ、上記細穴加工電極、および上記中間電極ガイドを一体で移動させるものである。
【0020】
また、この発明において、さらに、放電加工の際に当該細穴加工電極を交換する場合には、中間電極ガイドに挟持している上記細穴加工電極を解放させ、電極ホルダおよび細穴加工電極を上記中間電極ガイドおよび上記細穴電極ガイドから退避させるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
<実施の形態1の構成>
【0022】
図1は、この発明の実施の形態1による細穴放電加工装置の構成を示している。
図1において、1は外径がφ0.3以下、特にφ0.1以下で、細穴を加工する中空なパイプ状の細穴加工電極、2は細穴加工電極1に対向する位置に置かれた工作物、3は細穴加工電極1を挟持するホルダ、4は細穴加工電極1を電極ホルダ3に固定するコレット部、5は電極1および電極ホルダ3を保持するとともに、これらに回転運動を与えるスピンドル、6はスピンドル5を回転させるためのスピンドル回転モーター、7は細穴加工電極1を電極ホルダ3とともにスピンドル5にクランプするためのクランプ機構、8は細穴電極ガイド、9は細穴電極ガイド8を保持するガイドホルダ、10はガイドホルダ9を支持するとともにスピンドル5の軸方向に位置調整可能なガイドアームである。
【0023】
また、11は細穴加工電極1の外径より大きな内径を有するニトリルゴムやフッ素ゴム等の弾性体で製作された円筒形の中間電極チャック、12は中間電極チャック11を保持する中間電極チャックホルダ、13は中間電極チャック11および中間電極チャックホルダ12を挿通穴の軸心を中心に自由回転できるように支持するベアリング、14は中間電極チャック11等を支持する中間電極ガイドアーム、15はスピンドル5を保持してスピンドル軸に沿って移動するヘッド、16はヘッド15に取り付けられ、中間電極ガイドアーム14をスピンドル軸に平行に移動可能に保持するボールブッシュ、17はヘッド15により支持され、中間電極ガイドアーム14の移動を止められるブレーキ、18は中間電極チャックホルダ12の内壁に摺動可能にはめられ中間電極チャック11の上部に設けられた細穴加工電極1の外径より大きな内径を有するブッシュ、19はブッシュ18の軸芯を中心に自由回転できるように支持するベアリング、20はベアリング19を保持するブッシュ取付板である。
【0024】
また、21は中間電極ガイドアーム14とブッシュ取付板20とが中間電極チャック11の軸芯に平行に移動できるように案内する案内ピン、22は上部室22aおよび下部室22bを有し、中間電極ガイドアーム14とブッシュ取付板20とを中間電極チャック11の軸芯に平行に移動させるシリンダ、23はシリンダ22に配管されてシリンダ22の上部室22aおよび下部室22bへの空気の送抜を切替えてシリンダ22を作動させる電磁弁、24はブッシュ18の上に取り付けられた電極案内テーパーガイド、25はスピンドル5の軸芯に取り付けられた回転継ぎ手、26は回転継ぎ手25、配管26aおよびパイプ状の細穴加工電極1中心の穴を通して細穴加工電極1先端に加工液を供給する加工液供給手段である。
【0025】
なお、27は中間電極チャック11、中間電極チャックホルダ12、ベアリング13、中間電極ガイドアーム14等で構成される中間電極ガイドである。
【0026】
また、ヘッド15および中間電極ガイドアーム14には、図示されていない周知な駆動機構が設けられており、ヘッド15および中間電極ガイドアーム14はスピンドル軸に平行に移動できるように構成されている。
【0027】
図2は、図1に示すコレット部4等の機構を拡大して示している。
図2において図1に示すものと同一のものには同一符号を付しており、45はその先端内側にコレット部4を締め付けるためのテーパー部が形成されたコレットホルダ、46はシール、47はコレットホルダ45の先端周囲に螺合してコレット部4を図上上方へ移動させてコレットホルダ45の先端内側のテーパー部により締め付けさせるためのナット、48はドローバーである。
【0028】
図3は、中間電極ガイド27が細穴加工電極1を解放している場合の中間電極ガイド27等の主要部を拡大して示している。
具体的には、図3において図1に示すものと同一のものには同一符号を付しており、この図3では、電磁弁23を介しシリンダ22の下部室22bに空気を送る一方、シリンダ22の上部室22aから空気を抜いて、ブッシュ取付板20を上方へ移動させて、ブッシュ18が中間電極チャック11を押していない状態を示している。
【0029】
このため、この状態では、中間電極チャック11に何ら外力が加わっていないため、中間電極チャック11の内径が細穴加工電極1の外形より大きくなっており、中間電極チャック11の内径より広いクリアランスによって中間電極チャック11が細穴加工電極1を解放することになる。なお、この状態でのブッシュ取付板20下面と中間電極ガイドアーム14下部上面との間の距離をδ1とする。
【0030】
図4は、中間電極ガイド27が細穴加工電極1を挟持している場合の中間電極ガイド27等の主要部を拡大して示している。
具体的には、この図4では、電磁弁23を介しシリンダ22の上部室22aに空気を送る一方、シリンダ22の下部室22bから空気を抜いて、図3に示す状態からブッシュ取付板20を下方へ移動させて、ブッシュ18が中間電極チャック11を下方へ押した状態を示している。
【0031】
このため、中間電極チャック11が弾性変形することにより、その内径が細穴加工電極1の外形より小さくなり、中間電極チャック11が細穴加工電極1を挟持して、図に示す通り、工作物2を加工等することになる。なお、細穴加工電極1が回転すれば、細穴加工電極1を挟持している中間電極チャック11もベアリング13,19により回転する。
ここで、この状態でのブッシュ取付板20下面と中間電極ガイドアーム14下部上面との間の距離をδ2とすると、δ1>δ2が成立することになる。
【0032】
図5(a)〜(d)は、以上のように構成された細穴放電加工装置の各動作状態における概略を示している。
つまり、図5(a)は電極取付状態を示しており、図5(b)は中間電極チャック11への細穴加工電極挿入状態、図5(c)は細穴電極ガイド8への細穴加工電極挿入および工作物2への加工状態、図5(d)は加工完了状態あるいは電極交換状態等を示しており、詳細には、以下の動作を説明する際に説明する。
【0033】
<実施の形態1の動作>
次に、以上のように構成された実施の形態1による細穴放電加工装置の動作を、その動作手順を示すフローチャートを参照して説明する。
【0034】
図6は、この細穴放電加工装置の加工処理動作全体をフローチャートにより示している。
この細穴放電加工装置は、電源オン等の後により加工処理を開始すると、まずは、フロッピディスク(FD)や、内部メモリ等の記憶手段(図示せず。)から、加工箇所や穴加工送り量、最大送り量等の加工情報を入力すると共に(ステップ100)、細穴加工電極1の穴加工送り量、最大送り量等の電極送りパラメータを指定するようにする(ステップ110)。なお、ここまでの処理は、通常一般に行なわれる周知な処理であり、CRT等のディスプレイ(図示せず。)にデータを表示して確認等しながら行われる。
【0035】
次に、細穴加工電極1をスピンドル5へ取付ける電極取付処理を行なう(ステップ120)。この電極取付処理は、細穴加工電極1が取り付けられた状態の電極ホルダ3を、スピンドル5に取付けることで行われる。その際、細穴電極1を取付ける際の便宜のため、中間電極ガイド27は、下方、すなわち細穴電極ガイド8に近づいた位置にある。この状態が、図5(a)に示す電極取付状態である。
【0036】
ステップ120により細穴加工電極1がスピンドル5に取り付けられると、次に、図7に示す処理により細穴加工電極1を加工開始位置まで移動させるようにする(ステップ130)。
【0037】
図7は、図6におけるステップ130の処理の処理手順を詳細に示している。 この処理では、まず、中間電極チャック11を図3に示すように完全に解放させる(ステップ131)。具体的には、図3のところでも説明したが、電磁弁23を介しシリンダ22の下部室22bに空気を送る一方、シリンダ22の上部室22aから空気を抜いて、ブッシュ取付板20を上方へ移動させて、ブッシュ18が中間電極チャック11を押さないような状態にする。すると、フッ素ゴム等のゴム状弾性体で製作された円筒形の中間電極チャック11は、ブッシュ18から外力が加えられていないため、通常状態である中間電極チャック11の内径が電極1の外径より大きい状態にあり、中間電極チャック11の内径より広いクリアランスにより解放状態になる。
【0038】
次に、ブレーキ17により中間電極ガイドアーム14を解放させて(ステップ132)、続いてスピンドル5を回転させ(ステップ133)、その後図示されていない駆動機構により中間電極ガイドアーム14を図上上方に移動させる(ステップ134)。すると、中間電極ガイド27が上方に移動して、中間電極ガイド27がヘッド15のほうへ移動し、細穴加工電極1は中間電極ガイド27の電極案内テーパーガイド24によりブッシュ18内に案内され、ブッシュ18および中間電極チャック11の各中心に開けられた挿入穴に通されることになる。
【0039】
その際、シリンダ22は図3に示すようにブッシュ取付板20を上方へ引き上げた状態にセットされており、中間電極チャック11はブッシュ18から外力が加えられてなく、ブッシュ18および電極ガイド8の電極挿入穴は細穴加工電極1に比べ広いクリアランスを持って解放されているので、細穴加工電極1をブッシュ18および電極ガイド8の電極挿入穴へ容易に通すことができる。このようにして、中間電極ガイド27を上方に移動させて、細穴加工電極1を中間電極ガイド27のブッシュ18および中間電極チャック11を貫通させた状態が図5(b)に示す状態である。
【0040】
なお、このときの中間電極ガイド27の上昇距離L1は、ほぼ電極交換時の中間電極ガイド27の上昇移動距離で、電極交換時の細穴加工電極1先端から中間電極ガイド27下端面までの距離L2と、中間電極ガイド27における細穴加工電極1を掴み変える時の一回当たりの移動距離L3との加算値に等しくなる。
【0041】
そして、図5(b)に示すように細穴加工電極1が中間電極ガイド27に通されると、次いで、ブレーキ17を作動させて中間電極ガイドアーム14をヘッド15に固定し(ステップ135)、続いて中間電極チャック11を締め付けさせて細穴加工電極11を固定させる(ステップ136)。具体的には、電磁弁23を切換えて、図4に示すように、シリンダ22の上部室22aに空気を送る一方、シリンダ22の下部室22bから空気を抜いて、ブッシュ取付板20を下方へ移動させて、ブッシュ18が中間電極チャック11を押すようにする。
【0042】
すると、中間電極チャック11はブッシュ18に押されることにより、図4に示すように、中間電極チャック11の内径が小さくなり、中間電極チャック11は細穴加工電極1を挟持することになる。中間電極チャック11が細穴加工電極11を挟持する位置は、中間電極チャックホルダ12より先端に突出する細穴加工電極11が工作物2の加工の際の加工処理やたわみによる加工精度に影響を与えない程度のところを挟持するようにする。
【0043】
このため、最初の細穴加工電極1先端の消耗が少ない最初の間は、中間電極チャックホルダ12より先端に突出する細穴加工電極1の長さより、中間電極ガイド27とヘッド15との間の細穴加工電極1の長さの方が長くなる。
ここで、このような中間電極チャックホルダ12による細穴加工電極1の挟持状態でも、中間電極チャック11およびブッシュ18は、ベアリング13,19によりそれらの軸芯を中心として回転できるため、細穴加工電極1はスピンドル5の回転に応じて回転できる状態にある。
【0044】
なお、ステップ135とステップ136の処理は、どちらを先に行っても良い。また、この実施の形態1では、図示していないが、中間電極チャック11とスピンドル5の回転を同期させるような中間電極チャック回転機構を設けてもよい。
【0045】
そして、ステップ135により中間電極ガイドアーム14がブレーキ17により固定され、かつ、ステップ136により細穴加工電極1が中間電極チャック11により軸芯を中心に回転できるように挟持されたら、細穴加工電極1、ヘッド15、中間電極ガイドアーム14および中間電極ガイド27が一体で移動できることになるので、細穴加工電極1はスピンドル5で回転しながら、その細穴加工電極1、ヘッド15、中間電極ガイドアーム14および中間電極ガイド27を一体で下方へ移動させて、細穴加工電極1先端を細穴ガイド8を介し工作物2に近づけていき(ステップ137)、細穴加工電極1先端を細穴ガイド8を介し工作物2に接触させる(ステップ138)。このような状態が図5(c)に示す状態である。
【0046】
このため、ステップ137の細穴加工電極1を工作物2に近づけていく際、およびステップ138の細穴加工電極1先端が工作物2に接触している際には、細穴加工電極1や、細穴加工電極1上部を固定しているヘッド15、細穴加工電極1中間を挟持している中間電極ガイド27が中間電極ガイドアーム14を介し一体で下方へ移動しているので、スピンドル5と中間電極ガイド27との間の細穴加工電極1にはその軸方向にほとんど力が加わらず、細穴加工電極1が振れたり、たわむことがなくなる。
【0047】
また、細穴加工電極1先端の消耗が少ない最初の間は、中間電極チャックホルダ12より先端に突出する細穴加工電極1の長さより、中間電極ガイド27とヘッド15との間の細穴加工電極1の長さの方が長いので、細穴加工電極1を細穴電極ガイド8へ挿入した時に細穴加工電極1に軸方向の力が加わっても、細穴加工電極1のたわみを少なくすることができる。
【0048】
このため、加工時における細穴加工電極1の送りが安定し、工作物2の加工を安定かつ高速にすることができる。また、細穴加工電極1のたわみが少ないため、精度も向上する。
【0049】
そして、以上説明した図7に詳細に示すステップ130の処理を終了すると、図6において次のステップ140の処理に移行し、電圧印加手段(図示せず。)等により細穴加工電極1に電圧を印加して工作物2に通常の放電加工を行なう(ステップ140)。
【0050】
ここで、このステップ140の放電加工の際は、ヘッド15、中間電極ガイドアーム14および中間電極ガイド27を一体で連動させて下方へ移動させて、加工の度合に応じて細穴加工電極1を下方へ送って加工を進めるようにする。
【0051】
また、このステップ140の放電加工の際は、常に、細穴加工電極1の軸方向の送り量であるZ方向送り量がその最大送り量に達したか否かや(ステップ150)、加工開始からのZ送り量が穴加工送り量に達したか否か(ステップ160)、さらには中間電極ガイド27と細穴電極ガイド8との間の距離が所定値より小さくなったか否か(ステップ170)等を判断して各種処理を行ない、適確に放電加工を行えるようにする。
【0052】
つまり、具体的には、工作物2の加工が終了しないが、細穴加工電極1の軸方向の送り量であるZ方向送り量がその最大送り量に達したと判断された場合には(ステップ150“YES”)、細穴加工電極1が消耗により短くなり、もうこれ以上細穴加工電極1を送って加工することができないという場合であるので、細穴加工電極1を交換するため、図8に示す処理によリヘッド15を中間電極ガイドアーム14および中間電極ガイド27に対し上昇させる(ステップ180)。
【0053】
図8に、図6におけるステップ180のヘッド上昇処理手順を詳細に示している。
つまり、ヘッド上昇動作処理は、中間電極ガイドアーム14および中間電極ガイド27の位置はそのままで、ヘッド15のみを上昇させる必要があるため、まず、電磁弁23を切替えて、図3に示すようにシリンダ22の上部室22aから空気を抜く一方、下部室22bに空気を送ることにより、シリンダ22を動作させてブッシュ取付板20およびブッシュ18を上方へ移動させて、ブッシュ18を中間電極チャック11から離れさせて、中間電極チャック11を解放状態にし(ステップ181)、続いて中間電極ガイドアーム14をヘッド15に固定しているブレーキ17を解放して(ステップ182)、ヘッド15のみを所定距離だけ上昇させて、少なくとも細穴加工電極1が中間電極チャック11から外れるようにする(ステップ183)。この状態が、図5(d)に示す状態である。
【0054】
このようなステップ180のヘッド上昇処理終了後、続いて、今まで使用していた消耗した細穴加工電極1を取り外して(ステップ190)、ステップ120の電極取り付け処理に戻って新たな細穴加工電極1に交換し、再度、図5(a)に示す状態からステップ120以下の処理を行なうようにする。
【0055】
その一方、細穴加工電極1のZ方向送り量がその最大送り量に達してはいないが(ステップ150“NO”)、加工開始からのそのZ送り量が穴加工送り量に達したものと判断した場合には(ステップ160“YES”)、工作物2におけるその箇所の加工は終了したということなので、中間電極ガイドアーム14にブレーキ17により固定されたヘッド15、および中間電極ガイドアーム14下部の中間電極ガイド27を一体で上昇させる(ステップ200)。すると、ヘッド15と中間電極ガイド27の間に固定された細穴加工電極1もヘッド15および中間電極ガイド27と一体で上昇することになる。
【0056】
そして、次に、他に加工箇所が指定されているか否かを判断し(ステップ210)、他に加工箇所が指定されている場合には(ステップ210“YES”)、その指定された次の箇所に移動して(ステップ215)、再度、ステップ130の処理に戻り、細穴加工電極1をその他の加工開始位置まで移動して、ステップ130以下の処理を行なうようにする一方、他に加工箇所が指定されていない場合には(ステップ210“NO”)、全ての加工箇所の加工が完了したということなので、この図6に示す加工処理を終了する。
【0057】
ところで、細穴加工電極1のZ方向送り量がその最大送り量に達してはいないが(ステップ150“NO”)、加工開始からのそのZ送り量が穴加工送り量に達してないと判断している場合には(ステップ160“NO”)、まだ当該箇所の加工が終了していないということなので、さらに中間電極ガイド27と細穴電極ガイド8との距離が所定値より短くなったか否かを判断する(ステップ170)。
【0058】
ここで、中間電極ガイド27と細穴電極ガイド8との距離が所定値より短くなっていないと判断した場合には(ステップ170“NO”)、まだこの状態で加工可能ということなので、ステップ140の放電加工の処理に戻る一方、中間電極ガイド27と細穴電極ガイド8との距離が所定値より短くなったと判断した場合には(ステップ170“NO”)、もうこの状態では加工が不可能ということなので、図9に示す処理により中間電極ガイド27のみを上昇させる(ステップ220)。
【0059】
図9に、図6におけるステップ220の中間電極ガイドの上昇動作処理を詳細に示す。
この中間電極ガイド上昇動作処理は、細穴加工電極1が長時間の加工により消耗した場合に、ヘッド15およびヘッド15下部にコレット部4等により挟持された細穴加工電極1に対し中間電極ガイド27を相対的に上昇させて、中間電極ガイド27下面からの細穴加工電極1の突出量を多くするために行なうもので、まず、電磁弁23を切替えて図3に示すように中間電極チャック11を解放させ(ステップ221)、続いて中間電極ガイドアーム14をヘッド15に固定しているブレーキ17を解放して(ステップ222)、ヘッド15を所定距離L3だけ上昇させる(ステップ223)。この上昇距離L3は、上述したように、中間電極ガイド27により細穴加工電極1を掴み換える時の一回当りの移動距離である。
【0060】
その後、ブレーキ17を作動させてヘッド15と中間電極ガイドアーム14とを固定し(ステップ224)、続いて電磁弁23を切替えて、図4に示すようにシリンダ22により中間電極チャック11を締め付けて細穴加工電極1を挟持させることにより(ステップ225)、中間電極ガイド27の上昇処理が終了する。
【0061】
そして、このようなステップ220の中間電極ガイド上昇処理終了後は、まだ、ステップ160の判断で加工開始からの細穴加工電極1のZ送り量が穴加工送り量に達してないと判断されている場合なので(ステップ160“NO”)、再度、ステップ140の処理に戻り、当該箇所の放電加工を続行して、そのステップ140以下の処理を行なうようにする。
【0062】
従って、この実施の形態1によれば、細穴電極ガイド8と電極ホルダ3との間に設けた中間電極ガイド27に細穴加工電極1の軸心を中心に自由回転できるようにした中間電極チャック11を設けたため、外径がφ0.3以下、特にφ0.1以下の剛性の低い細穴加工電極1であっても、細穴電極ガイド8および中間電極ガイド27への電極挿入が容易にできると共に、加工時の細穴電極ホルダ3と中間電極ガイド27との間、中間電極ガイド27と細穴電極ガイド8との間での細穴加工電極1の振れや、たわみを減らすことができる。その結果、加工に必要とされる電極送りを安定に行うことができ、加工速度の向上、加工の限界深さの向上、加工穴精度の向上を図ることができる。
【0063】
なお、この実施の形態1では、パイプ状の細穴加工電極1で説明したが、本発明では、中実状の細穴加工電極を用いるようにしても勿論良い。このように中実状の細穴加工電極を使用した場合、細穴加工電極中心に穴がなくなるので、その穴を通して加工箇所に加工液を送ることができないので、加工液供給装置26からヘッド15内のスピンドル5、配管26aを介して細穴加工電極1に加工液を供給するのではなく、直接加工箇所に加工液を供給したり、加工液の加工槽を用いるようにする。このことは、後述する他の実施の形態でも同様である。
【0064】
また、この実施の形態1では、細穴加工電極1を電極ホルダ3を介してスピンドル5により回転させて放電加工するように説明したが、本発明では、例えば異形の細穴加工電極等を用いる場合には、細穴加工電極を回転させないようにしても良い。このことは、後述する他の実施の形態でも同様である。
【0065】
実施の形態2.
<実施の形態2の構成>
【0066】
図10は、この発明の実施の形態2による細穴放電加工装置の構成を示している。
この図10において、図1等に示す実施の形態1の細穴放電加工装置の構成要素と同じものには、同一符号を付してその説明は省略するものとすると、28は中間電極ガイドアーム14下部に設けられた中間電極コレット、29は中間電極コレット28を下方から支持するナット、30は中間電極コレット28内で細穴加工電極1先端を案内する電極案内テーパー部、31は先端内周側にテーパー部が形成されたコレット押さえ、32はスリーブである。つまり、この実施の形態2では、弾性体で形成された中間電極チャック11の代わりに、中間電極コレット28によって細穴加工電極1の中間を挟持するようにしたことを特徴とするものである。
【0067】
<実施の形態2の動作>
次に、この実施の形態2による細穴放電加工装置の動作のうち、特に中間電極コレット28による細穴加工電極1の挟持及び解放動作を図面を参照して説明する。
【0068】
図11に、中間電極コレット28による細穴加工電極1の解放状態を示す。
具体的には、この状態は、この図11では図示していないが、実施の形態1の図3に示す場合と同様に、電磁弁23を介しシリンダ22の下部室22bに空気が送られている一方、シリンダ22の上部室22aから空気が抜かれて、ブッシュ取付板20が上方に引き上げられており、コレット押さえ31下端のテーパー部が中間電極コレット28から離れた状態を示している。
【0069】
このため、中間電極コレット28に、細穴加工電極1側に移動しようとする外力が加わらないため、中間電極コレット28先端の内径が拡大され、中間電極コレット28は細穴加工電極1に対し解放状態にあることになる。その結果、細穴加工電極1はコレット押さえ31内を通り、中間電極コレット28内の電極案内テーパー部30により中間電極コレット28中心の通路に導かれ、中間電極コレット28内を何ら抵抗なしに細穴加工電極1を貫通させることが可能になる。なお、この状態でのブッシュ取付板20下面と中間電極ガイドアーム14下部上面との間の距離を、δ3とする。
【0070】
図12は、中間電極コレット28による細穴加工電極1の挟持状態を示す。
この図12の状態は、実施の形態1の図4に示す場合と同様に、電磁弁23を介しシリンダ22の上部室22aに空気を送る一方、シリンダ22の下部室22bから空気を抜いて、図11に示す状態からブッシュ取付板20を下方へ移動させて、コレット押え31が中間電極コレット28を下方へ押した状態を示しており、コレット押さえ31がスリーブ32に案内されて下方に移動する。
【0071】
下方に移動したコレット押さえ31は、その下端のテーパー部分により中間電極コレット28を内側へ移動するように押すため、中間電極コレット28先端の内径が縮小して、細穴加工電極1を移動しないように挟持するようになる。そして、この状態でのブッシュ取付板20下面と中間電極ガイドアーム14下部上面との間の距離をδ4とすると、実施の形態1の場合と同様に、δ3>δ4が成立する。
【0072】
なお、この実施の形態2では、実施の形態1の中間電極チャック11の代わりに中間電極コレット28を設けただけであるので、細穴加工電極11の取付けから加工完了までの処理手順は、上記実施の形態1の図6〜図9に示す処理手順と同様であるので、その説明は省略する。
【0073】
従って、この実施の形態2によれば、中間電極チャック11の代わりに中間電極コレット28を使用するようにしたため、実施の形態1の場合と同様に、加工時の細穴電極ホルダ3と中間電極ガイド27との間、中間電極ガイド27と細穴電極ガイド8との間での細穴加工電極1の振れや、たわみを減らすことができる、その結果、加工に必要とされる電極送りを安定に行うことができ、加工速度の向上、加工の限界深さの向上、加工穴精度の向上を図ることができる。
【0074】
(3)実施の形態3.
<実施の形態3の構成>
【0075】
図13は、この発明の実施の形態3による細穴放電加工装置の構成を示している。
この図13において、図1等に示す実施の形態1の細穴放電加工装置の構成要素と同じものには、同一符号を付してその説明は省略するものとすると、33は電極ホルダ53に予め設けられた加工液穴、34は電極ホルダ53の外周に形成されたねじ部によりねじ込まれて電極ホルダ53に固定され電極ホルダ53と共に回転する中空逆円錐形状の軸流形成ノズル、35は軸流形成ノズル34により整流され、細穴加工電極1を軸芯として流れる加工液の軸流、36は電極ガイド8上部に設けられた加工液回収ノズル、37は加工液供給装置26に配管されたアスピレータ、56は回転継ぎ手25、配管56aを介してパイプ状の細穴加工電極1の内部および加工液穴33から加工液圧が約1.8MPa程度の高圧の加工液を供給する加工液供給手段である。そのほかの部分は上述の図1に示す実施の形態1のものと同一である。
【0076】
図14は、電極ホルダ53の断面を拡大して示したものである。
この図において、配管56a内を通る加工液Wは、パイプ状の細穴加工電極1の中心に供給されると共に、電極ホルダ53に設けられた加工液穴33から軸流形成ノズル34内に供給され、軸流形成ノズル34内で整流かつ圧縮されて細穴加工電極1を軸芯とした軸流35を送出することが分かる。なお、中実の細穴加工電極を使用した場合には、電極内部に加工液を供給できないが、当該細穴加工電極外側に軸流を形成するだけでも十分である。
【0077】
<実施の形態3の動作>
次に、この実施の形態3による細穴放電加工装置の加工動作を説明する。
まず、この加工動作を行なう前は、電極ホルダ53には細穴加工電極1と軸流形成ノズル34が取り付けられており、このような電極ホルダ53をスピンドル5に取り付けるようにする。電極ホルダ53がスピンドル5に取り付けられたら、細穴加工電極1を細穴電極ガイド8に通すためスピンドル5を回転させると共に、スピンドル5が取り付けれられているヘッド15を下降させて、細穴加工電極1を細穴電極ガイド8に近づける。
【0078】
このとき、加工液供給装置26から配管56aを介してスピンドル5に加工液が供給され、電極ホルダ53にてパイプ状の細穴加工電極1の中心に加工液が供給されると共に、加工液穴33を通して軸流形成ノズル34内に供給される。
【0079】
すると、細穴加工電極1中心を通る加工液は、上記実施の形態1〜3の場合と同様に加工箇所へ供給され、加工屑等を除去する一方、軸流形成ノズル34内に供給された加工液は、加工液圧が約1.8MPa程度であるので、軸流形成ノズル34に内で整流かつ圧縮されて、軸流形成ノズル34から出る際、軸流形成ノズル34がスピンドル5によって電極ホルダ53と共に回転しているので、回転する軸流となり、細穴電極ガイド8上部に設けられた加工液回収ノズル36に向かって送出される。
【0080】
このため、細穴加工電極1は,この加工液軸流35により案内されて、加工液回収ノズル36に到達することができ、加工液回収ノズル36内側のテーパー部36aにより細穴電極ガイド8に案内され、細穴電極ガイド8を通って工作物2に到達することができる。なお、軸流を形成した加工液は、加工液回収ノズル36で回収されて、アスピレータ37により吸引されることになる。
【0081】
そして、電極1が工作物2と接触したら、上記実施の形態1〜3の場合と同様に、図示しない加工電源により細穴加工電極1と工作物2との間に放電電圧パルスを印加して放電加工を行うことができる。
【0082】
従って、この実施の形態3によれば、細穴加工電極1は加工液による軸流35により案内されて電極ガイド8に到達することができるので、細穴加工電極1の剛性が低くても、電極ホルダ53と細穴電極ガイド8との間の細穴加工電極1が見かけ上剛性があるように振る舞うようになる。
【0083】
その結果、細穴電極ガイド8への細穴加工電極1の挿入時のみでなく、加工中においても加工状態に応じて安定して細穴加工電極1を送ることができ、放電加工が安定かつ高速に行なうことが可能になる。
【0084】
なお、この実施の形態1では、軸流形成ノズル34をスピンドル5により回転する電極ホルダ53に固定して、軸流形成ノズル34により形成される軸流が回転しているが、本発明では、これに限らず、軸流形成ノズル34を回転する電極ホルダ53に固定せずに、軸流形成ノズル34により形成される軸流が回転しないようにしても勿論良い。
【0085】
実施の形態4.
<実施の形態4の構成>
【0086】
図15は、この発明の実施の形態4による細穴放電加工装置の構成を示している。
この図15において、図1等に示す実施の形態1の細穴放電加工装置の構成要素と同じものには、同一符号を付してその説明は省略するものとすると、38は細穴電極ガイド8上部に取り付けられコーティング剤40により被覆された細穴加工電極1の電極部分先端を細穴電極ガイド8へと導くコーティング電極ガイド、39はナット29の外周にねじ込まれコーティング剤40により被覆された細穴加工電極1上端を保持するコーティング部ホルダ、40は細穴加工電極1を軸芯として円筒状に形成された常温では固体だが融点の低いパラフィン等の物質で成形されたコーティング剤、41はヒーター、42はヒーター用電源、43は吸引ポンプ、44はドレンタンクである。
【0087】
<実施の形態4の動作>
次に、この実施の形態4による細穴放電加工装置の動作を説明する。
細穴加工電極1は、あらかじめコーティング剤40により細穴加工電極1を軸芯とした円筒状に成形されており、このコーティング剤40は常温では固体であるが、融点が低いため、少しの加熱で液化する物質で、例えばパラフィン等により構成されている。
【0088】
このようなコーティング剤40によりコーティングされた細穴加工電極1は電極部分をコレット部4に取付け、ナット29によりスピンドル5に取り付ける。このときにナット29の外径にねじ込まれたコーティング部ホルダ39によりコーティング部材40の外径を挟持する。
【0089】
コーティング剤40によりコーティングされた細穴加工電極1は、コーティング電極ガイド38のテーパー38a部に案内されてコーティング電極ガイド38内に入る。コーティング電極ガイド38は、ヒーター41により加熱されているので、コーティング剤40は加熱されることにより液化する。
【0090】
すると、液化したコーティング剤40は、吸引ポンプ43によりコーティング電極ガイド38からドレンタンク44内に回収される。そして、コーティング電極ガイド38内でコーティング剤40によるコーティングが無くなった細穴加工電極1は、さらにコーティング電極ガイド38のテーパー部下部38bで案内されて細穴電極ガイド8に導かれ、この細穴電極ガイド8を通り工作物2に到達する。
【0091】
すると、上記実施の形態1〜3の場合と同様に、細穴加工電極1と工作物2との間に電圧パルスが印加されて放電加工による細穴加工が行われる。そして、その加工により細穴加工電極1が消耗した場合には、上記実施の形態1〜3の場合と同様に、ヘッド15を降下させたり、あるいはガイドアーム10を上昇させると共に、細穴加工電極1周囲をコーティングしているコーティング剤40を溶かして、細穴電極ガイド8先端からの細穴加工電極1の突出量を長くなるように調整する。
【0092】
従って、この実施の形態4によれば、細穴加工時、細穴加工電極1上端を固定しているコレット部4と、細穴加工電極1下端をガイドしている細穴電極ガイド8との間の細穴加工電極1は、コーティング剤40によりコーティングされているので、剛性があり、加工に応じ安定して送ることができる。
【0093】
なお、この実施の形態4では、コーティング剤としてパラフィンを使用したが、パラフィンの代わりにパラジクロロベンゼンを使用すれば加工液回収ノズル38で加熱することにより気化するため、回収ポンプ43、ドレンタンク44が不要となる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る細穴放電加工装置では、電極ホルダと細穴電極ガイドとの間に設けられ、細穴加工電極により工作物に放電加工を行なう場合には電極ホルダと細穴電極ガイドとの間で細穴加工電極を挟持する中間電極ガイドを備えるようにしたため、細穴加工電極を取付ける場合は、中間電極ガイドは広く解放されているため、外径φがおよそφ0.3以下、特にφ0.1以下の剛性の低い中実状あるいはパイプ状の細穴加工電極でも、容易に中間電極ガイドに通すことができると共に、放電加工時には細穴加工電極を挟持するので、細穴電極ホルダと中間電極ガイドとの間、および中間電極ガイドと電極ガイド間での電極のたわみを減らすことができ、加工速度の向上、加工の限界深さの向上、加工穴精度の向上を図ることができる。
【0095】
また、中間電極ガイドは、工作物の方へ移動自在に設けられた中間電極ガイドアームと、上記中間電極ガイドアーム下端で電極ホルダと細穴電極ガイドとの間に設けられ、上記細穴加工電極が通されて当該細穴加工電極を工作物の方へ送る場合および上記細穴加工電極により工作物に放電加工を行なう場合には細穴加工電極を挟持する細穴電極挟持手段と、上記電極ホルダが取り付けられたヘッドに設けられ、上記細穴加工電極が上記細穴電極挟持手段を挟持している場合は上記ヘッドと上記中間電極ガイドアームとを固定するブレーキと、から構成したため、さらに、細穴加工電極が中間電極ガイドに通されて当該細穴加工電極を工作物の方へ送る場合および上記細穴加工電極により工作物に放電加工を行なう場合には、細穴加工電極が中間電極ガイドに挟持されて中間電極ガイドおよびヘッドと一体で移動するので、加工に必要とされる電極送りが安定して行うことができ、さらに、加工速度の向上、加工の限界深さの向上、加工穴精度の向上を図ることができる。
【0096】
また、次の発明では、さらに電極ホルダを回転させて当該電極ホルダに取り付けられた細穴加工電極を回転させる回転手段を備え、中間電極ガイドには、さらに、細穴電極挟持手段が細穴加工電極の軸芯を中心として回転できるように上記細穴電極挟持手段の外側にベアリングが設けられているため、さらに、細穴加工電極を中間電極ガイドに容易に通すことができると共に、細穴電極ホルダと中間電極ガイドとの間、および中間電極ガイドと電極ガイド間での電極のたわみを減らすことができ、加工速度の向上、加工の限界深さの向上、加工穴精度の向上を図ることができる。
【0097】
また、次の発明では、特に、細穴電極挟持手段は、外部から外力が加えられていない場合には、細穴加工電極の外径より大きな穴が開口されていて上記細穴加工電極を通す一方、外部から外力が加えられた場合には、弾性変形して上記穴の内径を小さくすることにより上記穴を通る細穴加工電極を挟持するゴム状の弾性体にしたため、さらに、細穴加工電極を中間電極ガイドに容易に通すことができると共に、細穴加工電極の挟持もゴム状の弾性体等の簡単な機構で行え、製造コストを低減できると共に、故障等も減り安定した加工を行なうことができる。
【0098】
また、次の発明では、細穴電極挟持手段は、外部から外力が加えられていない場合には、細穴加工電極の外径より大きな通路が形成されていて上記細穴加工電極を通す一方、外部から外力が加えられた場合には、上記通路の幅を小さくすることにより上記通路を通る細穴加工電極を挟持する中間電極コレットにしたため、さらに、細穴加工電極を中間電極ガイドに容易に通すことができると共に細穴加工電極の挟持も中間電極コレットという簡単な機構で行え、製造コストを低減できる。
【0099】
また、次の発明では、電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なう細穴放電加工装置において、加工液を配管を介し供給する加工液供給手段と、上記加工液供給手段から配管を介し加工液が供給され、細穴加工電極を軸芯として上記細穴電極ガイドに向かう軸流を形成する軸流形成ノズルと、を備えるようにしたため、細穴加工電極を軸芯として細穴電極ガイドに向かうように形成された軸流により細穴加工電極が細穴電極ガイドに案内されるので、細穴加工電極を細穴電極ガイドへ容易に挿入できると共に、加工時の細穴電極ホルダと細穴電極ガイド間での電極のたわみを減らし、加工に必要とされる電極送りを安定に行うことができ、加工速度の向上、加工の限界深さの向上、加工穴精度の向上を図ることができる。
【0100】
また、さらに、細穴電極ガイド上部に設けられ軸流を形成する加工液を受ける加工液回収ノズルと、上記加工液回収ノズルが受けた軸流を形成した加工液を回収する加工液回収手段とを備えるようにしたため、さらに、加工液の回収を容易にすることができる。
【0101】
また、次の発明では、電極ホルダを回転させて当該電極ホルダに取り付けられた細穴加工電極を回転させる回転手段を備え、上記電極ホルダには、加工液供給手段から配管を介し加工液が供給される加工液供給穴が形成され、軸流形成ノズルは上記電極ホルダ外側を囲うように取り付けられ上記細穴加工電極を通すと共に上記加工液供給穴を介し供給された加工液を細穴電極ガイドに向けて放出する放出穴を有するようにしたため、細穴加工電極を軸芯として細穴電極ガイドに向かうように形成された回転する軸流により細穴加工電極が細穴電極ガイドに案内されるので、より正確に細穴加工電極を電極ガイドに案内することができる。
【0102】
また、加工液供給手段が供給する加工液の液圧は、1.8MPa以上にしたため、電極ガイドに向かう軸流を確実に形成することができる。
【0103】
また、次の発明では、電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なう細穴放電加工装置であって、上記細穴加工電極の電極ホルダ取付け箇所以外は常温では固体状態にあるコーティング剤により被覆されており、上記細穴電極ガイドの上部には上記コーティング剤により被覆された上記細穴加工電極をガイドして上記細穴加工電極先端を上記細穴電極ガイドへ導くコーティング電極ガイドと、上記コーティング電極ガイド内で上記細穴加工電極を被覆しているコーティング剤にその融点以上の熱を加えて上記コーティング剤を溶かす加熱手段とを備えるようにしたため、細穴加工電極は常温では固体のコーティング剤により被覆された剛性の高い状態で細穴電極ガイドに案内されるので、細穴加工電極を細穴電極ガイドへ容易に挿入できると共に、加工時の細穴電極ホルダと細穴電極ガイド間の細穴加工電極もコーティング剤により被覆されているのでその間の電極のたわみを減らすことができ、加工速度の向上、加工の限界深さの向上、加工穴精度の向上を図ることができる。
【0104】
また、次の発明では、さらに、加熱手段によって溶かされたコーティング剤を回収するコーティング剤回収手段を備えるようにしたため、さらに、溶かされたコーティング剤の回収を容易にすることができる。
【0105】
また、次の発明では、電極ホルダと細穴電極ガイドとの間に設けられた中間電極ガイドにより細穴加工電極を保持させながら上記電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なうようにした細穴放電加工方法において、上記放電加工を行っている場合には、中間電極ガイドに上記細穴加工電極を挟持させ、電極ホルダ、上記細穴加工電極、および上記中間電極ガイドを一体で移動させるようにしたため、放電加工時には、電極ホルダと中間電極ガイドとの間の細穴加工電極がたわんだり、振れたりすることなく加工することができ、加工速度の向上、加工の限界深さの向上、加工穴精度の向上を図ることができる。
【0106】
また、さらに、放電加工の際に中間電極ガイドと細穴電極ガイドとの距離が所定値よりも小さくなった場合には、中間電極ガイドに挟持している上記細穴加工電極を解放させ、上記中間電極ガイドを上記細穴電極ガイドから退避させて上記電極ホルダの方へ移動させるようにしたため、容易に細穴加工電極を送ることができる。
【0107】
また、次の発明では、さらに、細穴加工電極先端を加工開始位置まで移動させる場合には、中間電極ガイドに上記細穴加工電極を挟持させ、電極ホルダ、上記細穴加工電極、および上記中間電極ガイドを一体で移動させるもようにしたため、電極ホルダと中間電極ガイドとの間の細穴加工電極がたわんだり、振れたりすることなく細穴加工電極を送ることができ、加工に必要とされる電極送りが安定して行うことができ、加工速度の向上、加工の限界深さの向上、加工穴精度の向上を図ることができる。
【0108】
また、次の発明では、さらに、放電加工の際に当該細穴加工電極を交換する場合には、中間電極ガイドに挟持している上記細穴加工電極を解放させ、電極ホルダおよび細穴加工電極を上記中間電極ガイドおよび上記細穴電極ガイドから退避させるようにしたため、容易に細穴加工電極を交換できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による細穴放電加工装置の構成を示す構成図である。
【図2】実施の形態1のコレット部4等の機構を拡大して示す構成図である。
【図3】実施の形態1において中間電極ガイド27が細穴加工電極1を解放している場合の中間電極ガイド27等の主要部を拡大して示す構成図である。
【図4】実施の形態1において中間電極ガイド27が細穴加工電極1を挟持している場合の中間電極ガイド27等の主要部を拡大して示す構成図である。
【図5】(a)〜(d)、それぞれ、実施の形態1の細穴放電加工装置の各動作状態における概略を示す状態図である。
【図6】実施の形態1の細穴放電加工装置の加工処理動作全体を示すフローチャートである。
【図7】図6におけるステップ130の処理の処理手順を詳細に示すフローチャートである。
【図8】図6におけるステップ180のヘッド上昇処理手順を詳細に示すフローチャートである。
【図9】図6におけるステップ220の中間電極ガイドの上昇動作処理を詳細に示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態2による細穴放電加工装置の構成を示す構成図である。
【図11】中間電極コレット28による細穴加工電極1の解放状態を示す状態図である。
【図12】中間電極コレット28による細穴加工電極1の挟持状態を示す状態図である。
【図13】この発明の実施の形態3による細穴放電加工装置の構成を示す構成図である。
【図14】実施の形態3の電極ホルダ53の断面を拡大して示した構成図である。
【図15】この発明の実施の形態4による細穴放電加工装置の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 細穴加工電極、2 工作物、3,53 電極ホルダ、4 コレット部、5 スピンドル、6 スピンドル回転モーター、7 クランプ機構、8 細穴電極ガイド、9 ガイドホルダ、10 ガイドアーム、11 中間電極チャック、12 中間電極チャックホルダ、13,19 ベアリング、14 中間電極ガイドアーム、15 ヘッド、16 ボールブッシュ、17 ブレーキ、18 ブッシュ、20 ブッシュ取付板、21 案内ピン、22 シリンダ、23 電磁弁、24 電極案内テーパーガイド、25 回転継ぎ手、26,56 加工液供給手段、27 中間電極ガイド、28 中間電極コレット、29 ナット、30 電極案内テーパー部、31 コレット押さえ、32 スリーブ、33 加工液穴、34 軸流形成ノズル、35 加工液軸流、36 加工液回収ノズル、37 アスピレータ、38 コーティング電極ガイド、39 コーティング部ホルダ、40 コーティング剤、41 ヒーター、42 ヒーター用電源、43 吸引ポンプ、44 ドレンタンク。
Claims (12)
- 電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なう細穴放電加工装置において、
上記電極ホルダと上記細穴電極ガイドとの間に設けられ、上記細穴加工電極により工作物に放電加工を行なう場合には上記電極ホルダと上記細穴電極ガイドとの間で上記細穴加工電極を挟持する中間電極ガイドを備え、
上記中間電極ガイドは、工作物の方へ移動自在に設けられた中間電極ガイドアームと、上記中間電極ガイドアーム下端で電極ホルダと細穴電極ガイドとの間に設けられ、上記細穴加工電極が通されて当該細穴加工電極を工作物の方へ送る場合および上記細穴加工電極により工作物に放電加工を行なう場合には細穴加工電極を挟持する細穴電極挟持手段と、上記電極ホルダが取り付けられたヘッドに設けられ、上記細穴加工電極が上記細穴電極挟持手段を挟持している場合は上記ヘッドと上記中間電極ガイドアームとを固定するブレーキと、から構成されたことを特徴とする細穴放電加工装置。 - さらに、電極ホルダを回転させて当該電極ホルダに取り付けられた細穴加工電極を回転させる回転手段を備え、中間電極ガイドには、さらに、細穴電極挟持手段が細穴加工電極の軸芯を中心として回転できるように上記細穴電極挟持手段の外側にベアリングが設けられていることを特徴とする請求項1記載の細穴放電加工装置。
- 細穴電極挟持手段は、外部から外力が加えられていない場合には、細穴加工電極の外径より大きな穴が開口されていて上記細穴加工電極を通す一方、外部から外力が加えられた場合には、弾性変形して上記穴の内径を小さくすることにより上記穴を通る細穴加工電極を挟持するゴム状の弾性体であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の細穴放電加工装置。
- 細穴電極挟持手段は、外部から外力が加えられていない場合には、細穴加工電極の外径より大きな通路が形成されていて上記細穴加工電極を通す一方、外部から外力が加えられた場合には、上記通路の幅を小さくすることにより上記通路を通る細穴加工電極を挟持する中間電極コレットであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の細穴放電加工装置。
- 電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なう細穴放電加工装置において、
加工液を配管を介し供給する加工液供給手段と、上記加工液供給手段から配管を介し加工液が供給され、細穴加工電極を軸芯として上記細穴電極ガイドに向かう軸流を形成する軸流形成ノズルと、を備え、
さらに、細穴電極ガイド上部に設けられ軸流を形成する加工液を受ける加工液回収ノズルと、上記加工液回収ノズルが受けた軸流を形成した加工液を回収する加工液回収手段とを備えたことを特徴とする細穴放電加工装置。 - さらに、電極ホルダを回転させて当該電極ホルダに取り付けられた細穴加工電極を回転させる回転手段を備え、上記電極ホルダには、加工液供給手段から配管を介し加工液が供給される加工液供給穴が形成され、軸流形成ノズルは上記電極ホルダ外側を囲うように取り付けられ上記細穴加工電極を通すと共に上記加工液供給穴を介し供給された加工液を細穴電極ガイドに向けて放出する放出穴を有することを特徴とする請求項5記載の細穴放電加工装置。
- 加工液供給手段が供給する加工液の液圧は、1.8MPa以上であることを特徴とする請求項5または請求項6記載の細穴放電加工装置。
- 電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なう細穴放電加工装置であって、
上記細穴加工電極の電極ホルダ取付け箇所以外は常温では固体状態にあるコーティング剤により被覆されており、上記細穴電極ガイドの上部には上記コーティング剤により被覆された上記細穴加工電極をガイドして上記細穴加工電極先端を上記細穴電極ガイドへ導くコーティング電極ガイドと、上記コーティング電極ガイド内で上記細穴加工電極を被覆しているコーティング剤にその融点以上の熱を加えて上記コーティング剤を溶かす加熱手段とを備えたことを特徴とする細穴放電加工装置。 - さらに、加熱手段によって溶かされたコーティング剤を回収するコーティング剤回収手段を備えたことを特徴とする請求項8記載の細穴放電加工装置。
- 電極ホルダと細穴電極ガイドとの間に設けられた中間電極ガイドにより細穴加工電極を保持させながら上記電極ホルダに取り付けられた細穴加工用の細穴加工電極先端を細穴電極ガイドを介し工作物に近付けて、当該工作物に細穴の放電加工を行なうようにした細穴放電加工方法において、
上記放電加工を行っている場合には、上記中間電極ガイドに上記細穴加工電極を挟持させ、上記電極ホルダ、上記細穴加工電極、および上記中間電極ガイドを一体で移動させ、
さらに、放電加工の際に中間電極ガイドと細穴電極ガイドとの距離が所定値よりも小さくなった場合には、中間電極ガイドに挟持している上記細穴加工電極を解放させ、上記中間電極ガイドを上記細穴電極ガイドから退避させて上記電極ホルダの方へ移動させることを特徴とする細穴放電加工方法。 - さらに、細穴加工電極先端を加工開始位置まで移動させる場合には、中間電極ガイドに上記細穴加工電極を挟持させ、電極ホルダ、上記細穴加工電極、および上記中間電極ガイドを一体で移動させることを特徴とする請求項10記載の細穴放電加工方法。
- さらに、放電加工の際に当該細穴加工電極を交換する場合には、中間電極ガイドに挟持している上記細穴加工電極を解放させ、電極ホルダおよび細穴加工電極を上記中間電極ガイドおよび上記細穴電極ガイドから退避させることを特徴とする請求項10記載の細穴放電加工方法。
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