JP3573869B2 - 光起電力装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光起電力装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光起電力装置の製造方法において、基板上の中央部に配置される第1電極層、半導体光活性層及び第2電極層の積層体からなる発電領域と、基板上の外周部に存在する非発電領域とを分割する製造方法及び構造が、例えば、特開平7−231015号公報に開示されている。ここに開示された製造方法は、絶縁基板上に、第1電極層を構成する第1導電膜を形成する工程と、基板上の全外周の内側に第1導電膜を分割する下部外周溝を形成し、前記第1電極層を分割形成する工程と、下部外周溝に外周絶縁部材を基板の全外周の内側に配置する工程と、第1導電膜上の略全表面に半導体光活性層を構成する半導体膜及び第2電極層を構成する第2導電膜の積層体を形成する工程と、この第2電極層の露出方向から、外周絶縁部材上にエネルギービームを照射して、照射部分の半導体膜及び第2導電膜を除去し、外周絶縁部材に到達する上部外周溝を形成して、半導体光活性層及び第2電極層を分割形成する工程からなる。そして、特に、上記の上部外周溝は、下部外周溝に配置された外周絶縁部材の直上に形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の製造方法においては、外周絶縁部材上にエネルギービームを照射する工程においては、偶発的なエネルギービーム出力の過剰や半導体膜及び第2導電膜の膜厚の不均一等の理由により、上部外周溝が外周絶縁部材を貫き、発電領域の第1電極層に至ることがある。この場合、第2電極層と第1電極層とが導通状態となり、セルショ−トが発生する。更には、外周絶縁部材を貫き、第1電極層に至る上部外周溝を通って水分が進入し、第1電極層が腐食される。
【0004】
本発明はこのような問題点を解決するために成されたものであり、たとえ、上部外周溝が外周絶縁部材を貫いても、セルショ−トが発生せず、耐湿性の大きい光起電力装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の光起電力装置の製造方法の主要な構成は、第1電極層、半導体光活性層及び第2電極層の積層体からなる光起電力装置の製造方法であって、
絶縁表面を有する基板の略全表面上に、前記第1電極層を構成する第1導電膜を形成する工程と、
前記絶縁表面上で前記基板の全外周の内側に前記第1導電膜を分割する下部外周溝を形成して、前記第1電極層を分割形成する工程と、
前記下部外周溝から前記基板の外周側へ拡がる外周絶縁部材を前記基板の全外周の内側に配置する工程と、
前記第1導電膜上の略全面に前記半導体光活性層を構成する半導体膜及び第2電極層を構成する第2導電膜の積層体を形成する工程と、
この第2導電膜の露出方向から、前記外周絶縁部材上における前記下部外周溝より前記基板の外周側に位置する部分に、エネルギービームを照射して、照射部分の前記半導体膜及び前記第2導電膜を除去し、前記外周絶縁部材に到達する上部外周溝を形成して、前記半導体光活性層及び前記第2電極層を分割形成する工程とからなることを特徴とする。
【0006】
【実施例】
以下に、本発明の光起電力装置の製造方法の第1実施例を、図1〜5を用いて詳細に説明する。
【0007】
まず、図1において、10は可撓性を有するステンレスやアルミニウム等の金属シートとこの上に形成されたポリイミド等の絶縁樹脂膜からなる基板、又は、ポリイミド等の樹脂からなるフィルムの基板である。この基板10は、矩形状であり、透光性でも、非透光性でもよい。20a〜20cは後述する第1電極層、半導体光活性層及び第2電極層の積層体で構成される発電領域である。また、20at、20ctは、光起電力装置からの出力を取り出すための左端、右端出力端子領域である。
【0008】
そして、図1に示す工程において、発電領域20a〜20cの各領域間において基板10の側辺に平行に、帯状の銀ペースト等からなる導電ペースト30ab、30bcを配置する。そして、左端、右端出力端子領域20at、20ctにおいても、基板10の側辺に平行に帯状の導電ペースト31、32を配置する。ここで、導電ペースト30ab、30bc、31、32は、ポリイミド又はフェノール系のバインダーに銀、ニッケル又はアルミニウム等の粉末(粒径約3〜7μm)を含むもので、スクリーン印刷によりパターニングされた後、250〜300℃で焼成され、高さ約10〜50μm、幅約0.2〜0.6mmに形成される。
【0009】
次に、上記導電ペーストを含んで基板10上の全面に、厚さ約0.1〜1.0μmの第1導電膜40が形成される。この第1導電膜40としては、アルミニウム、チタン、ニッケル等の金属が用いられる。
【0010】
図2に示す工程においては、まず、基板10の各辺の内側に、レーザビームや電子ビーム等のエネルギービームを照射して、照射部分の第1導電膜を除去し、下部外周溝50(幅約50μm)を形成する。加えて、各発電領域間における導電ペースト30ab、30bcの左側及び導電ペースト32の左側に、レーザビームや電子ビーム等のエネルギービームを照射して、照射部分の第1導電膜を除去し、領域間溝51、51、端子部溝52(幅約50μm)を形成する。これにより、各発電領域毎に対応した第1電極層40a〜40cが分割形成される。
【0011】
次に、下部外周溝50から基板10の外周側へ拡がる外周絶縁部材60を、基板10の全外周の内側に配置する。そして、領域間溝51、51、端子部溝52にも、各々、領域間絶縁部材61、61、絶縁部材62を配置する。加えて、第1電極層40a〜40c各々の左端で、これら各々の上に、分割絶縁部材63・・・を配置する。これら絶縁部材61、62、63は、ポリイミド又はフェノ−ル系のバインダーに二酸化シリコン等の無機材料の粉末(粒径約1.5〜7.0μm)を含むもので、スクリーン印刷法によりパタ−ニングされた後、250〜300℃で乾燥され、高さ約10〜50μm、幅約0.2〜0.6mmに形成される。
【0012】
絶縁樹脂表面と金属膜からなる第1導電膜40との密着力は比較的小さく、剥離しやすい。この実施例では、基板10との密着力が良好な外周絶縁部材60を、下部外周溝50にて直接基板10上に形成すると共に、基板10の外側に拡がって形成しているので、発電領域外の第1導電膜が基板10より剥離するのを防止している。
【0013】
そして、第1電極層上で基板10上方の略全面に、アモルファスシリコン、アモルファスシリコンカーバイド、アモルファスシリコンゲルマニウム等をpnまたはpinに積層した半導体膜70(厚さ約0.3〜1.0μm)を、及び、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム錫(ITO)、酸化錫(SnO2)等の透明 導電膜からなる第2導電膜80(厚さ約0.3〜1.0μm)を積層形成する。
【0014】
次に図3の示す工程においては、この第2導電膜80の露出方向から、外周絶縁部材60上における下部外周溝50より基板10の外周側に位置する部分に、レーザビームや電子ビーム等のエネルギービームを照射して、照射部分の半導体膜70及び第2導電膜80を除去し、外周絶縁部材60に到達する上部外周溝90(幅約50μm)を形成する。そして、同様に、この第2導電膜80の露出方向から、分割絶縁部材63・・・上に位置する部分に、レーザビームや電子ビーム等のエネルギービームを照射して、照射部分の半導体膜70及び第2導電膜80を除去し、分割絶縁部材63に到達する上部溝91(幅約50μm)を形成する。そして、これらの上部外周溝90、上部溝91により、各発電領域に対応した半導体光活性層70a〜70c及び第2電極層80a〜80cに分割形成される。加えて、左端出力端子領域20atにおいては、半導体膜材料からなる半導体層70at及び第2導電膜材料からなる第2電極パッド80atが分割形成されることになる。一方、右端出力端子領域20ctにおいては、半導体光活性層70cから延出した半導体層70ct及び第2電極層80cから延出する第2電極延出部80ctが形成されることになる。
【0015】
更に、第2導電膜の露出側から、導電ペースト30ab、30bc、31、32上に位置する部分に、レーザビームや電子ビーム等のエネルギービームを照射する。これにより、導電ペースト30ab、30bcと、第2電極層80a、80bが各々溶着されて電気的に接続され、各発電領域20a〜20cが直列に接続される。また、左端出力端子領域20atにおいては、導電ペースト31と第2電極パッド80atが電気的に接続され、第1電極層20aからの出力を導出することができる。更には、右端出力端子領域20ctにおいては、導電ペースト32と第2電極延出部80ctとが電気的に接続され、この導電ペースト32により出力端子での電気抵抗を低減し、集電効率が向上する。
【0016】
図4に示す工程においては、基板10の上下辺に平行な複数の枝部分101とこれら枝部分101の右端で連続している幹部分102からなる集電極100・・・を第2電極層80a〜80c上に形成する。これらの集電極100の幹部分102は、各々、導電ペースト30ab、30bc、32の上方に位置すると共に、基板10の側辺に平行に配置され、帯状の形状を有する。ここで、右端出力端子領域20ctに位置する集電極100の幹部分102は、出力端子104として機能している。また、左端出力端子領域20atにおいては、導電ペースト31上方の第2電極パッド80at上に導電ペーストからなる帯状の出力端子103を形成する。
【0017】
そして、出力端子103、104上の一端に、半田付けを容易にするために銅ペースト(図示せず)を配置した上に、半田めっきした矩形状の銅箔105、106を半田付けする。
【0018】
次に、第2電極層80a〜80c上で基板10上方の略全面に、透光性を有するポリエチレンテレフタレ−トフィルム、フッ素系フィルム等からなる厚さ約25〜1000μmの熱可塑性樹脂の保護膜110を、熱可塑性樹脂からなる接着層(図示せず)を介して形成する。そして、銅箔105、106上に位置する保護膜110に、半田ごてを当てて半田を溶かすことにより、熱により保護膜に開穴111、111を開けると共に、銅箔105、106上に半田層(図示せず)を形成する。この半田層を介して、リード線120、120を半田付けして、光起電力装置が完成する。
【0019】
一方、図5は、本発明の第2実施例により製造された光起電力装置を示す。第1実施例との大きな違いは、円形の基板15を用いた点であり、同じような製造工程を有するものである。なお、第1実施例と同じ名称のものは、同一の材料、製造方法を示すものであり、詳細な説明は省略する。
【0020】
円形の基板15上には、左右方向に配列された発電領域25a〜25d、配列方向の左端、右端には、略三日月状の左端、右端出力端子領域21at、21dtが配置されている。
【0021】
まず、発電領域25a〜25dの各領域間において、発電領域の配列方向と直交する方向に、帯状の導電ペースト35ab、35bc、35cdが配置される。そして、左端、右端出力端子領域25at、25dtにおいも同様に、帯状の導電ペースト36、37を配置する。この後、上記導電ペーストを含んで基板15上方の全面に、第1導電膜45が形成される。
【0022】
次の工程においては、まず、基板15の外周の内側に、エネルギービームを照射して、照射部分の第1導電膜45を除去し、下部外周溝55を形成する。加えて、各発電領域間における導電ペースト35ab、35bc、35cdの左側及び導電ペースト37の左側に、エネルギービームを照射して、照射部分の第1導電膜を除去し、領域間溝56、56、端子部溝57を形成する。これにより、各発電領域毎に対応した第1電極層45a〜45dが分割形成される。
【0023】
そして、下部外周溝55から基板15の外周側へ拡がる外周絶縁部材65を、基板15の全外周の内側に配置する。そして、領域間溝56、56、端子部溝57にも、各々、領域間絶縁部材66、66、絶縁部材67を配置する。加えて、第1電極層45a〜45d各々の左端で、これら各々の上に、分割絶縁部材68・・・を配置する。その後、基板15上方の略全面に、半導体膜75及び第2導電膜85を積層形成する。
【0024】
次の工程においては、この第2導電膜85の露出方向から、外周絶縁部材65上における下部外周溝55より基板15の外周側に位置する部分に、エネルギービームを照射して、照射部分の半導体膜75及び第2導電膜85を除去し、外周絶縁部材65に到達する上部外周溝95を形成する。そして、同様に、この第2導電膜85の露出方向から、分割絶縁部材68・・・上に位置する部分に、エネルギービームを照射して、照射部分の半導体膜75及び第2導電膜85を除去し、分割絶縁部材68に到達する上部溝96を形成する。そして、これらの上部外周溝95、上部溝96により、各発電領域に対応した半導体光活性層75a〜75d及び第2電極層85a〜85dに分割形成される。加えて、左端出力端子領域25atにおいては、半導体膜材料からなる半導体層75at及び第2導電膜材料からなる第2電極パッド85atが分割形成されることになる。一方、右端出力端子領域25dtにおいては、半導体光活性層75dから延出した半導体層75dt及び第2電極層85dから延出する第2電極延出部85dtが形成されることになる。
【0025】
更に、第2導電膜の露出側から、導電ペースト35ab、35bc、35cd、36、37上に位置する部分に、エネルギービームを照射する。これにより、導電ペースト35ab、35bc、35cdと、第2電極層85a、85b、85cが各々溶着され電気的に接続され、各発電領域25a〜25dが直列に接続される。また、左端出力端子領域25atにおいては、導電ペースト36と第2電極パッド85atが電気的に接続され、第1電極層25aからの出力を導出することができる。更には、右端出力端子領域25dtにおいては、導電ペースト37と第2電極延出部85dtとが電気的に接続され、この導電ペースト37により出力端子領域での電気抵抗を低減され、集電効率が向上する。
【0026】
次の工程においては、発電領域の配列方向に平行な複数の枝部分106とこれら枝部分106の右端で連続している幹部分107からなる集電極105・・・を第2電極層85a〜85d上各々に形成する。ここで、右端出力端子領域25dtに位置する集電極105の幹部分は、出力端子109として機能している。また、左端出力端子領域25atにおいては、導電ペースト36上の第2電極パッド85at上に導電ペーストからなる出力端子108を形成する。
【0027】
そして、出力端子108、109上の中央部に、半田付けを容易にするために銅ペースト(図示せず)を配置した上に、半田めっきした矩形状の銅箔115、116を半田付けする。
【0028】
更に、第2電極層85a〜85d上で基板11上方の略全面に、透光性の熱可塑性樹脂のフィルムからなる保護膜120を、熱可塑性樹脂からなる接着層(図示せず)を介して形成する。そして、銅箔115、116上に位置する保護膜120に、半田ごてを当てて半田を溶かすことにより、熱により保護膜に開穴121、121を開けると共に、銅箔115、116上に半田層(図示せず)を形成する。この半田層を介して、リード線130、130を半田付けして、光起電力装置が完成する。
【0029】
図6は、この第2実施例において、エネルギービームとしてパルス発振のYAGレーザを用いたときの上部外周溝95の形状を示す図である。図に示すように、1パルスにより円形の除去ができ、YAGレーザビームを円状に走査することにより、円形の上部外周溝95を形成している。ここで、YAGレーザビームを円状に走査すると、直線状に走査するときに比べて走査スピードが低下し、各パルスが重なる部分の面積が増える。このように、パルスが重なる部分の面積が増加すると、パルス状のレーザ照射を2回以上受ける面積が増加することになるので、その分、上部外周溝95が外周絶縁部材65を貫通することが多くなる。従って、パルス発振のYAGレーザを円状に走査して上部外周溝を形成する場合は、特に、本発明の構成を用いて、セルショートを防止することは重要である。
【0030】
以上の両実施例においては、光起電力装置の表面にフィルムを配置しているので、実際の長期使用に際しては、基板の外周部における各層(又は膜)の間から水分が進入することになる。しかしながら、本発明においては、外周絶縁部材が、下部外周溝から基板の外周側へ拡がる幅広の形状をしているので、基板の外周からの水分が、発電領域内の第1電極層に至るのを、十分に防止することができる。
【0031】
また、外周絶縁部材は絶縁材料からなる粉末をバインダーに混入させ、基板上にパターン配置後焼成をするものであり、焼成後においては、微視的に見ると、多孔質な部材である。従って、長期使用においては、上部外周溝の下に位置する多孔質な外周絶縁部材中に水分が進入し、発電領域に至る可能性がある。しかしながら、上部外周溝が発電領域の第1電極層より基板の外周側に形成されていること、及び、外周絶縁部材が下部外周溝から基板の外周側へ拡がる幅広の形状をしていることで、上部外周溝から進入した水分が発電領域内の第1電極層に至るのを、十分に防止することができる。
【0032】
また、両実施例においては、第2電極層と保護膜とを透明として、この側より光を入射しているが、第1電極層と基板とを透明として、この側より光を入射させてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明の光起電力装置の製造方法は、以上の構成であり、外周絶縁部材上にエネルギービームを照射する工程において、偶発的なエネルギービーム出力の過剰や半導体膜及び第2導電膜の膜厚の不均一等の理由により、上部外周溝が外周絶縁部材を貫いたとしても、上部外周溝が発電領域の第1電極層より基板の外周側に形成されているので、同一発電領域内の第1電極層と第2電極層とが導通状態になることはない。
【0034】
そして、上部外周溝は、発電領域の第1電極層より基板の外周側に形成されているので、上部外周溝を介して進入する水分が直接第1電極層に達することがないので、耐湿性が向上する。
【0035】
また、外周絶縁部材は、下部外周溝から基板の外周側へ拡がる幅広の形状をしているので、基板の外周から又は上部外周溝からの水分が、発電領域内の第1電極層に至るのを、十分に防止することができる。
【0036】
更には、外周絶縁部材は、下部外周溝を埋めて基板上に直接形成されると共に、基板の外周側へ拡がって形成されているので、発電領域外の第1導電膜が基板より剥離するのを防止することができる。これに伴い、発電領域外の第1電極膜の剥離によって引き起こされる水分の発電領域内への進入をも、防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における第1工程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は(a)におけるB−B断面図である。
【図2】本発明の一実施例における第2工程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は(a)におけるB−B断面図である。
【図3】本発明の一実施例における第3工程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は(a)におけるB−B断面図である。
【図4】本発明の一実施例における第4工程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は(a)におけるB−B断面図である。
【図5】本発明の他の実施例により製造された光起電力装置を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は(a)におけるB−B断面図である。
【図6】図5の基板外周部の拡大図である。
【符号の説明】
10 基板
20a〜20c 発電領域
40 第1導電膜
40a〜40c 第1電極層
50 下部外周溝
51 領域間溝
60 外周絶縁部材
63 分割絶縁部材
70 半導体膜
70a〜70c 半導体光活性層
80 第2導電膜
80a〜80c 第2電極層
90 上部外周溝
91 上部溝
Claims (3)
- 第1電極層、半導体光活性層及び第2電極層の積層体からなる光起電力装置の製造方法であって、
絶縁表面を有する基板の略全表面上に、前記第1電極層を構成する第1導電膜を形成する工程と、
前記絶縁表面上で前記基板の全外周の内側に前記第1導電膜を分割する下部外周溝を形成して、前記第1電極層を分割形成する工程と、
前記下部外周溝から前記基板の外周側へ拡がる外周絶縁部材を前記基板の全外周の内側に配置する工程と、
前記第1導電膜上の略全面に前記半導体光活性層を構成する半導体膜及び第2電極層を構成する第2導電膜の積層体を形成する工程と、
この第2導電膜の露出方向から、前記外周絶縁部材上における前記下部外周溝より前記基板の外周側に位置する部分に、エネルギービームを照射して、照射部分の前記半導体膜及び前記第2導電膜を除去し、前記外周絶縁部材に到達する上部外周溝を形成して、前記半導体光活性層及び前記第2電極層を分割形成する工程とからなることを特徴とする光起電力装置の製造方法。 - 第1電極層、半導体光活性層及び第2電極層の積層体からなる複数の発電領域を電気接続した光起電力装置の製造方法であって、
絶縁表面を有する基板の略全表面上に、前記第1電極層を構成する第1導電膜を形成する工程と、
前記絶縁表面上で前記基板の全外周の内側に前記第1導電膜を分割する下部外周溝を形成し、前記各発電領域間に前記第1導電膜を分割する領域間溝を形成して各発電領域毎に対応した第1電極層を分割形成する工程と、
前記下部外周溝から前記基板の外周側へ拡がる外周絶縁部材を前記基板の全外周の内側に配置し、前記領域間溝と平行に前記第1電極層上に分割絶縁部材を配置する工程と、
前記第1導電膜上の略全面に前記半導体光活性層を構成する半導体膜及び前記第2電極層を構成する第2導電膜の積層体を形成する工程と、
この第2導電膜の露出方向から、前記外周絶縁部材上における前記下部外周溝より前記基板の外周側に位置する部分及び前記領域間絶縁部材上に位置する部分に、エネルギービームを照射して、照射部分の前記半導体膜及び前記第2導電膜を除去し、前記外周絶縁部材に到達する上部外周溝及び前記領域間絶縁部材に到達する上部溝を形成して、各発電領域に対応した前記半導体光活性層及び前記第2電極層を分割形成する工程と
隣接する前記第1電極層及び前記第2電極層を電気的に接続することによって、複数の前記発電領域を電気接続する工程と、を有することを特徴とする光起電力装置の製造方法。 - 絶縁表面を有する基板上に、第1電極層、半導体光活性層及び第2電極層の積層体からなる複数の発電領域を配設し、これら積層体を電気接続した光起電力装置の製造方法であって、
前記絶縁表面の略全面上に、第1電極層を構成する第1導電膜を形成する工程と、
前記絶縁表面上で、前記複数の発電領域の配列方向に沿った前記基板の外周の内側に、前記第1導電膜を分割する下部外周溝を形成し、前記各発電領域間に前記第1導電膜を分割する領域間溝を形成して、前記各発電領域毎に対応した第1電極層を形成する工程と、
前記下部外周溝から前記基板の前記外周側へ拡がる外周絶縁部材を前記基板の全外周の内側に配置し、前記領域間溝と平行に前記第1電極層上に分割絶縁部材を配置する工程と、
前記第1導電膜上の略全表面に前記半導体光活性層を構成する半導体膜及び前記第2電極層を構成する第2導電膜の積層体を形成する工程と、
この第2導電膜の露出方向から、前記外周絶縁部材上における前記下部外周溝より前記基板の外周側に位置する部分及び前記領域間絶縁部材上に位置する部分に、エネルギービームを照射して、照射部分の前記半導体光活性層及び前記第2導電膜を除去し、前記外周絶縁部材に到達する上部外周溝及び前記領域間絶縁部材に到達する上部溝を形成して、各発電領域に対応した前記半導体光活性層及び前記第2電極層を分割形成する工程と
隣接する前記第1電極層及び前記第2電極層を電気的に接続することによって、複数の前記発電領域を電気接続する工程と、を有することを特徴とする光起電力装置の製造方法。
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