[go: up one dir, main page]

JP3573820B2 - 表面処理剤 - Google Patents

表面処理剤 Download PDF

Info

Publication number
JP3573820B2
JP3573820B2 JP08896695A JP8896695A JP3573820B2 JP 3573820 B2 JP3573820 B2 JP 3573820B2 JP 08896695 A JP08896695 A JP 08896695A JP 8896695 A JP8896695 A JP 8896695A JP 3573820 B2 JP3573820 B2 JP 3573820B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
group
composition
parts
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP08896695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08283693A (ja
Inventor
弘義 下津
Original Assignee
ジーイー東芝シリコーン株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジーイー東芝シリコーン株式会社 filed Critical ジーイー東芝シリコーン株式会社
Priority to JP08896695A priority Critical patent/JP3573820B2/ja
Publication of JPH08283693A publication Critical patent/JPH08283693A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3573820B2 publication Critical patent/JP3573820B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、紙、ゴム、プラスチック、金属などの基材表面を処理することにより、表面に非粘着性、撥水性、耐摩耗性および滑り性を付与する表面処理用ポリオルガノシロキサン組成物に関する。さらにまた、本発明は、基材に他のポリシロキサン組成物を接着させるときの接着性を向上させるためのプライマー皮膜の形成を目的とするポリオルガノシロキサン組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】
従来、基材表面に非粘着性を付与するための処理に、各種のポリオルガノシロキサン組成物が用いられている。これらを大別すると、▲1▼末端に水酸基をもつポリジオルガノシロキサンにSi−H結合含有ポリオルガノシロキサンおよび/またはオルガノアルコキシシランを加え、さらに有機スズ化合物と有機溶剤を配合した溶液、▲2▼末端に水酸基をもつポリジオルガノシロキサンにSi−H結合含有ポリオルガノシロキサンおよび/またはオルガノアルコキシシランを加えたものを、ポリビニルアルコールなどを加えて水で乳化した水性エマルジョン、▲3▼分子中に2個以上のビニル基を有するポリオルガノシロキサン、Si−H結合含有ポリオルガノシロキサン、白金または白金化合物の各成分と有機溶剤および/または硬化抑制剤からなる組成物、である。
これらのポリオルガノシロキサン組成物は、基材表面に非粘着性皮膜を与えるという点では優れているが、基材にゴムやプラスチックなどを用いた場合、硬化したシリコーン層が基材から容易に脱落するという欠点がある。また組成物▲3▼を天然ゴム、通常の合成ゴム、軟質ポリ塩化ビニルを基材として処理した場合、しばしば、これら基材に含まれる加硫剤、加硫促進剤または可塑剤が組成物▲3▼の白金または白金化合物の活性を冒し、そのために組成物▲3▼の硬化が阻害されることがある。
一方、特開昭54−43891 号公報において、前記の欠点を除去し、特にゴムおよびプラスチックの表面に優れた非粘着性、撥水性および耐摩耗性を付与する方法について研究した結果、グリシドキシ基および/またはエポキシシクロヘキシル基のようなエポキシ基含有基で置換された1価の炭化水素基が1分子中に少なくとも2個以上ケイ素原子に結合して存在するポリオルガノシロキサンと、少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換または非置換アミノ基と、ケイ素原子に結合したアルコキシ基を有するシランおよび/またはシロキサンとからなる組成物によって、硬化皮膜に滑り性を与えることが提案され、さらに特開昭56−78960 号公報においては、上記組成物に両末端を水酸基で閉塞されたポリジオルガノシロキサンを成分として加え、更にポリオルガノハイドロジェンシロキサンおよび金属脂肪酸塩を加えることで表面の滑り性を改善できること、硬化皮膜に柔軟性を付与できること、加熱硬化の際の硬化速度を上げられることが提案されている。
また、特開平5−5082号公報においては、特開昭54−43891 号公報の組成物にさらにメルカプト基を含有するアルコキシシランを加え、特にEPDM等の基材に対する密着性を改善することが提案されている。
しかし、これらに示される組成物は、一般に有機溶剤溶液であり、水分散した組成物は具体的に示されていない。これら有機溶剤溶液からなる組成物を使用した場合、環境衛生上や引火性などによる安全上の問題の他に、ゴム、プラスチックなどの基材を変質させるなどの問題もあった。またこれらに示される組成物を単純に適当な界面活性剤を用いて水に分散させたものでは、特に経時安定性が悪く、良好な特性の水系組成物を得ることは困難であった。
【0003】
【発明の目的】
本発明の目的は、水分散状態において優れた安定性を有するとともに、基材表面の処理剤として、非粘着性、撥水性、滑り性に優れた皮膜を形成し、基材に対して優れた密着性を示す水系表面処理剤を提供することを目的とする。
【0004】
【発明の構成】
本発明者らは、上記問題点の解決方法を鋭意検討した結果、特定のカルボン酸によりアミノ基の活性を抑制することにより、水分散状態においても安定でかつ基材に対して優れた密着性を有し、非粘着性、撥水性、滑り性に優れる皮膜を形成する表面処理剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明の水系表面処理剤は、
(1) 少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換または非置換のアミノ基とケイ素原子に結合したアルコキシ基を有するシランおよび/またはシロキサン
(2) 少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合したエポキシ基とケイ素原子に結合したアルコキシ基を有するシランおよび/またはシロキサン (1) 成分のアミノ基の数1個に対して (2) 成分のエポキシ基の数が 0.1 10 個の範囲となる量
(3) 飽和脂肪族カルボン酸およびその酸無水物; (1) 成分のアミノ基数1個に対しカルボキシル基が 0.5 個以上となる量
(4) 水 (1) 成分および (2) 成分の合計量 100 重量部に対して 100 10000 重量部
を含有してなることを特徴とする。
【0005】
以下、本発明の表面処理剤について詳細に説明する。
本発明で用いられる(1) 成分のシランおよび/またはシロキサンは、少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換または非置換アミノ基を有するアルコキシシラン、およびその部分縮合によって得られたシロキサンである。
このような少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合する置換または非置換アミノ基としては、アミノメチル基、β−アミノエチル基、γ−アミノプロピル基、δ−アミノブチル基、γ−(メチルアミノ)プロピル基、γ−(エチルアミノ)プロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基、N−(β−ジメチルアミノエチル)−γ−アミノプロピル基およびこれらのアミノ基の一部または全部を第4級アンモニウム化した塩などが例示される。貯蔵中の安定性からは、たとえばγ−アミノプロピル基のように、少なくとも3個の炭素原子を介してアミノ基がケイ素原子に結合していることが好ましい。該シランおよび/またはシロキサンは、かかる置換または非置換アミノ基を含む基を1分子中に少なくとも1個有するものであるが、さらに、基材への密着性を増すために、ケイ素原子に結合したアルコキシ基を有する。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが例示されるが、合成のしやすさから、メトキシ基およびエトキシ基が一般的である。このようなアルコキシ基は、良好な密着性を得るためには、1分子中に少なくとも2個存在することが好ましい。他の残りのケイ素原子に結合する基は炭素数が1〜6の1価のアルキル基である。
【0006】
本発明で用いられる(2) 成分のシランおよび/またはシロキサンは、少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合したエポキシ基を有するアルコキシシラン、およびその部分縮合によって得られたシロキサンである。
このような少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合するエポキシ基を含有する基としては、γ−グリシドキシプロピル基などのグリシジル基、β−(3,4 −エポキシシクロヘキシル)エチル基などのエポキシシクロヘキシル基などが例示される。該シランおよび/またはシロキサンは、かかるグリシジル基またはエポキシシクロヘキシル基を含む基を1分子中に少なくとも1個有するものであるが、さらに、基材への密着性を増すために、ケイ素原子に結合したアルコキシ基を有する。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが例示されるが、合成のしやすさから、メトキシ基およびエトキシ基が一般的である。このようなアルコキシ基は、良好な密着性を得るためには、1分子中に少なくとも2個存在することが好ましい。他の残りのケイ素原子に結合する基は炭素数が1〜6の1価のアルキル基である。
【0007】
(1) 成分と(2) 成分の配合比は、(1) 成分のアミノ基の数1個に対して(2) 成分のエポキシ基の数が 0.1〜10個の範囲が好ましく、 0.5〜2個の範囲が更に好ましい。エポキシ基の数が少なすぎると、ゴムへの密着性が十分でなく、かつ硬化後の皮膜が脆くなる。またエポキシ基の数が多すぎるとゴムへの密着性、硬化性が十分でなくなる。
本発明において(1) 成分と(2) 成分は混合物の形で用いられるのが一般的であるが、(1) 成分と(2) 成分との反応生成物を用いてもよく、あるいは、予め(1) 成分と(2) 成分の一部を反応させ、これに最終的に、アミノ基に対するエポキシ基の量が所定量となるよう(1) 成分(2) 成分を混合しても差し支えない。ただし、ここで用いられる反応生成物は、完全に硬化が進行したものではなく、(1) 成分のアミノ基の一部に(2) 成分のエポキシ基の一部が反応した状態のものでなければならない。
【0008】
本発明で用いられる(3) 成分のカルボン酸は、(1) 成分のアミノ基の活性を抑制し、本発明の組成物に安定性をもたせる成分であるとともに、(1) 成分及び(2) 成分のシランおよび/またはシロキサンの水への分散を助けるものであり、組成物の安定性が良好なことから、飽和脂肪族カルボン酸およびその酸無水物が使用される。(3) 成分のカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪族モノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸、無水酢酸などの酸無水物などが例示され、中でもシランなどの分散性が良くなることから炭素数が10以下、特に5以下のものが好ましい。 (3) 成分の添加量としては、(1) 成分のアミノ基数1個に対しカルボキシル基が 0.5個以上であればよく、好ましくは 0.8〜10個である。カルボン酸の量が少なすぎると、本発明の組成物の経時安定性が悪くなると共に、(1) 成分あるいは(2) 成分として水に分散しないものを使用したとき、このものの水への分散ができなくなることがある。カルボン酸の量が多い場合、過剰の酸による容器の腐食、作業環境の悪化という問題がある。
【0009】
本発明で用いられる(4) 成分の水は(1) 成分及び(2) 成分の分散媒となるもので水であれば特に限定されない。水の配合量は、良好な分散状態を得ることから、(1) 成分および(2) 成分の合計量 100重量部に対して 100〜10000 重量部、好ましくは、 300〜5000重量部である。
【0010】
本発明では、さらに(1) 〜(4) 成分に加え界面活性剤を配合することが好ましい。この界面活性剤は、(1) 成分および(2) 成分が、(3) 成分のカルボン酸だけでは水に分散できない場合、これを分散可能とする場合に加える成分であるとともに、本発明の組成物の基材への濡れ性を良くするために加える成分である。
このような界面活性剤としては、次のようなノニオン系界面活性剤やカチオン系界面活性剤が使用される。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンソルビタンエステル、ポリエチレングライコール、ポリプロピレングライコール、ジエチレングライコールトリメチルノナノールのエチレンオキサイド付加物が例示される。
カチオン系界面活性剤としては、オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクチルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、デシルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムヒドロキシド、牛脂トリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヤシ油トリメチルアンモニウムヒドロキシドなどのような第4級アンモニウムヒドロキシド及びこれらの塩が例示される。
界面活性剤は、上述の通り、(1) 成分、(2) 成分および(3) 成分の組合せで水に分散し、かつ基材となるゴムに対し十分な濡れ性を示す場合は特に添加する必要はないが、水への分散不良や濡れ性不良が生じる場合、本発明の特徴を損なわない配合量の範囲で添加すればよい。一般的には、基材への密着性の低下や、硬化皮膜のベタツキを抑える意味で(1) 成分及び(2) 成分の合計量 100重量部に対し1〜200 重量部、好ましくは5〜100 重量部使用される。
【0011】
本発明の組成物の配合方法、処理方法は次のようである。
配合順については特に制限はないが、水への分散のしやすさから、予め(1) 成分、(2) 成分などの非水分散性成分に(3) 成分のカルボン酸あるいは界面活性剤を混合し、それを水に分散させた後に残りの成分を混合することが好ましい。前述の(1) 成分および/または(2) 成分は、加熱攪拌して反応を進めることにより、部分縮合物を形成してもよいが、特にそのような操作を必ずしも必須としない。
このようにして得た表面処理剤は、ディップコート、スプレーコート、刷毛塗り、ナイフコート、ロールコートなどの方法により、ゴム、プラスチックなどの各種基材表面に塗布する。その後、水を乾燥除去し、次いで室温で数時間放置するか、基材に応じて若干の加熱を行って硬化せしめる。
また本発明において上記組成物に耐候性を向上させる為に無機系、有機系の紫外線吸収剤や滑り性をさらに向上させるために高粘度ポリシロキサンのエマルジョン、又は球形、不定形の無機粉末や有機粉末を添加してもよい。また、ゴム基材への密着性をさらに向上させる目的でγ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどの各種シランカップリング剤を添加してもよい。
【0012】
【発明の効果】
本発明の表面処理剤は、従来のシリコーン組成物による処理剤に比べて水分散させた状態での安定性が著しく向上したとともに基材に対しての密着性に優れた硬化皮膜を与える。また、比較的低温度で処理しうるので、耐熱性の小さい基材や、大型で加熱処理のしにくい基材に対しても処理が可能であり、他物質に対する良好な非粘着性、撥水性を有し、かつ優れた耐摩耗性を有する硬化皮膜を与える。また、このようにして得られた硬化皮膜は、基材にシリコーンゴム、またはゴム状に硬化しうるシリコーン組成物を接着させる際のプライマーとしても用いられる。
また、本発明の処理剤は、ゴム、プラスチックをはじめ各種基材に対する非粘着性、撥水性皮膜の形成やシリコーンゴムへの接着性前処理としても好適に用いられ、特に従来の水系表面処理剤では十分な密着性が得られなかったEPDMゴムシートやモールド成形スポンジなどのEPDM物品に対しても、優れた密着性を持つ硬化皮膜を与える。
【0013】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明する。実施例において、部はいずれも重量部を示す。
実施例1
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 100部に酢酸50部を混合しさらに水1000部を加えホモミキサーで混合した。この分散液に、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 100部を混合し本発明の組成物を得た。得られた組成物の状態を配合直後、30分、1時間、5時間、10時間、24時間ごとに調べ、分散液の安定性を見た。その結果を表1に示す。
またこの組成物をEPDMゴムシートに刷毛ぬりし、室温で24時間放置して水の揮散と皮膜の硬化を行い、本発明の組成物の皮膜が表面に形成されたEPDMゴムシートを得た。得られたゴムシートについて、塗膜表面の状態、皮膜強さを調べるとともに碁盤目テープ剥離試験を行った。これらの結果を表2に示す。
ここで碁盤目テープ剥離試験は次のように行った。
即ち、塗膜面に1mm間隔で縦横に各11本の平行線を入れて 100個のマス目をクロスカットし、その上に粘着テープ(シリコーン粘着剤YR3340(商品名、東芝シリコーン(株)製)を40μm の厚さになるようにコーティングして恒温恒湿室に48時間放置しておいたポリエステルフィルム)を付着させた後、テープを剥離し、剥離しないマス目の数を測定し、密着性を評価した。
実施例2
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 100部にポリオキシエチレン(22)ノニルフェニルエーテル50部を混合し、さらに水1000部を加えホモミキサーで分散させた。この溶液に酢酸50部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン100 部を加え混合分散させ本発明の組成物を得た。得られた組成物については、実施例1と同様に安定性を見るとともに、EPDMゴムシートに実施例1と同様にコートし、得られたゴムシートの特性を実施例1と同様に評価した。結果を表1および表2に示す。
比較例1
酢酸を混合しない他は、実施例1と同様にして得た組成物を、実施例1と同様に評価、またその組成物を実施例1と同様にEPDMゴムシートにコートし評価を行った。結果を表1および表2に示す。
比較例2
酢酸を混合しない他は、実施例2と同様にして得た組成物を実施例1と同様に評価、またその組成物を実施例1と同様にEPDMゴムシートにコートし評価を行った。結果を表1および表2に示す。
実施例3
酢酸の配合量を10部とする以外は実施例2と同様にして得た組成物を実施例1と同様に評価、またその組成物を実施例1と同様にEPDMゴムシートにコートし評価した。その結果を表1および表2に示す。
実施例4
酢酸の配合量を 500部とする以外は実施例2と同様にして得た組成物を実施例1と同様に評価、またその組成物を実施例1と同様にEPDMゴムシートにコートし評価した。その結果を表1および表2に示す。
【0014】
【表1】
Figure 0003573820
【0015】
【表2】
Figure 0003573820
【0016】
実施例5
β−(3,4 −エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン 100部にドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド20部、水 100部を混合し、さらに水400 部、酢酸 200部を加えてホモミキサーで分散させた。
この溶液にN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 200部を混合分散し、本発明の組成物を得た。
得られた組成物の状態を配合直後、30分、1時間、10時間、24時間ごとに調べ分散液の安定性を見た。その結果を表3に示す。
この組成物を発泡EPDMゴムシートにスプレー塗布し、水を揮散させたのち150 ℃、5分間の熱処理をしたところゴム表面に堅牢な皮膜を得た。
この皮膜の耐摩耗性の試験結果を表4に示す。
耐摩耗性の試験は、直径5mmのステンレス棒を5mmの深さに押しつけて10cmの距離を30回/min の速度で往復することにより行い、亀裂が発生したときの往復回数により評価した。
比較例3
酢酸を混合しない他は、実施例3と同様にして得た組成物を実施例3と同様に評価、またその組成物を実施例3と同様に発泡EPDMゴムシートにスプレーコートし評価した。結果を表3および表4に示す。
比較例4
未処理の発泡EPDMシートの耐摩耗性試験結果を表4に示す。
【0017】
【表3】
Figure 0003573820
【0018】
【表4】
Figure 0003573820
【0019】
実施例6
γ−アミノプロピルトリメトキシシランをフラスコに取り、該アルコキシシランと等モル量の水を滴下しながら加熱還留し、加水分解を行ってアルコキシシロキサンを得た。
γ−アミノプロピルトリエトキシシランの代わりに上記アルコキシシロキサンを用いた以外は、実施例2と同様の操作で目的の組成物を得た。
この組成物を用いて実施例1と同様な評価を行ったところ、実施例1と同様に溶液の安定性の良い、密着性に優れた皮膜が得られた。
実施例7
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランをフラスコに取り、該アルコキシシランと等モル量の水を滴下しながら加熱還留し、加水分解を行ってアルコキシシランを得た。
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに上記アルコキシシロキサンを用いた以外は、実施例2と同様の操作で目的の組成物を得た。
この組成物を用いて、実施例1と同様な評価を行ったところ、実施例1と同様に溶液の安定性の良い、密着性の優れた皮膜が得られた。
実施例8
γ−アミノプロピルトリエトキシシランの代わりに 100部の[(CH(CHNH(CHSi(OCH]Clを用いる以外は実施例2と同様の処理を行ったところ、EPDMゴムシートの表面に密着した堅牢な皮膜を得た。
これについても実施例1と同様の碁盤目テープ剥離試験を行ったところ、密着性は 100/100 であった。また溶液の安定性も実施例1と同様に良好な結果を示した。
実施例9
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 100部、ポリオキシエチレン(24)ノニルフェニルエーテル 100部、シュウ酸 100部を混合後、水2000部、γ−〔N−(β−アミノエチル)アミノ〕プロピルトリメトキシシラン 100部を加えホモミキサーにて混合し、本発明の組成物を得た。この組成物は実施例1と同様に良好な安定性を示した。この組成物をプライマーとして評価するために発泡EPDMに刷毛にて塗布し、室温で30分間乾燥して水を除去して、その上から平均式HO[(CHSiO]440H で示されるα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン 100部、エチルシリケート10部、ジブチルスズジオクトエート5部からなるゴム状に硬化し得る組成物をトルエンに溶かして10%溶液とし、刷毛にて塗布して溶剤を揮散させた後 110℃で10分間加熱して、硬化したゴム状の皮膜を得た。この皮膜は発泡EPDMシートとの間に良好な密着性を持ち、指先でこすっても容易に脱落しなかった。
一方、このような表面処理剤なしに上記のゴム状に硬化し得る組成物のトルエン溶液を塗布して同様な条件で硬化させ皮膜を得たが、指先でこすったところゴム状皮膜が基材から簡単に脱落した。

Claims (3)

  1. (1) 少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換または非置換のアミノ基とケイ素原子に結合したアルコキシ基を有するシランおよび/またはシロキサン
    (2) 少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合したエポキシ基とケイ素原子に結合したアルコキシ基を有するシランおよび/またはシロキサン (1) 成分のアミノ基の数1個に対して (2) 成分のエポキシ基の数が 0.1 10 個の範囲となる量
    (3) 飽和脂肪族カルボン酸およびその酸無水物; (1) 成分のアミノ基数1個に対しカルボキシル基が 0.5 個以上となる量
    (4) 水 (1) 成分および (2) 成分の合計量 100 重量部に対して 100 10000 重量部
    を含有してなることを特徴とする水系表面処理剤。
  2. 請求項1記載の表面処理剤を塗布してなる非粘着性皮膜を有する表面処理されたEPDM物品。
  3. 非粘着性皮膜がプライマー皮膜である請求項2記載のEPDM物品。
JP08896695A 1995-04-14 1995-04-14 表面処理剤 Expired - Lifetime JP3573820B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08896695A JP3573820B2 (ja) 1995-04-14 1995-04-14 表面処理剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08896695A JP3573820B2 (ja) 1995-04-14 1995-04-14 表面処理剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08283693A JPH08283693A (ja) 1996-10-29
JP3573820B2 true JP3573820B2 (ja) 2004-10-06

Family

ID=13957568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08896695A Expired - Lifetime JP3573820B2 (ja) 1995-04-14 1995-04-14 表面処理剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3573820B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6432268B1 (en) 2000-09-29 2002-08-13 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Increased hydrophobic stability of a softening compound
JP4994529B2 (ja) * 2000-12-21 2012-08-08 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 水系コーティング剤組成物
CN104099019A (zh) * 2014-06-19 2014-10-15 锐展(铜陵)科技有限公司 一种含沙棘油的铝合金表面处理剂

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08283693A (ja) 1996-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0186839B1 (en) Polyorganosiloxane compositions for surface treatment
JP4443643B2 (ja) 表面処理剤および表面処理されたepdm物品
JP2849044B2 (ja) 皮膜形成シリコーンエマルジョン組成物
JPS6050226B2 (ja) 表面処理方法
EP0657517B1 (en) Organopolysiloxane compositions, their preparation and use, articles coated with them
JP4994529B2 (ja) 水系コーティング剤組成物
JP4652231B2 (ja) コーティング剤組成物
JP3164603B2 (ja) 表面処理剤および表面処理されたepdm物品
JP2846446B2 (ja) シリコーンプライマー組成物
US20070203316A1 (en) Film-forming silicone emulsion composition
JP3181791B2 (ja) シリコーン水性エマルジョン組成物
EP0640670B1 (en) Film-forming silicone emulsion composition
JP3255501B2 (ja) 表面処理用組成物及びゴムの表面処理方法
JP3573820B2 (ja) 表面処理剤
JP2000265061A (ja) エポキシ樹脂−ケイ素系ハイブリッド材料用組成物、コーティング剤およびプラスチックの表面コーティング方法
JP3476368B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2008260840A (ja) 水系コーティング剤組成物
JP2004323716A (ja) 水系コーティング剤組成物
JP6812607B1 (ja) 水系コーティング剤組成物
JP3481683B2 (ja) プラスチックフィルムの表面処理剤
JP2002038015A (ja) オルガノポリシロキサンエマルジョン組成物
JP2005281468A (ja) 水性コーティング剤組成物
JPH05295325A (ja) コーティング用組成物
JP2005015502A (ja) コーティング剤組成物
JPH06116533A (ja) コーティング用樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

SG99 Written request for registration of restore

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316G99

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

SG99 Written request for registration of restore

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316G99

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

SG99 Written request for registration of restore

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316G99

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

SG99 Written request for registration of restore

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316G99

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

SG99 Written request for registration of restore

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316G99

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 9

S803 Written request for registration of cancellation of provisional registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316803

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term