JP3566560B2 - ディスクブレーキ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車等の車両に制動力を付与するのに好適に用いられるディスクブレーキに関し、特に車両側に組付ける前の状態で摩擦パッドの抜止めを行うようにしたディスクブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車等の車両に用いられるディスクブレーキは、ディスクの周方向に離間して該ディスクの外周側を軸方向に跨ぐ一対の腕部が形成された取付部材と、該取付部材の各腕部に摺動可能に支持され、該各腕部間で前記ディスクの外周側を軸方向に跨ぐキャリパと、前記ディスクの両面側に位置して前記取付部材の各腕部間に摺動可能に取付けられ、該キャリパにより前記ディスクの両面側に押圧される左,右で一対の摩擦パッドと、該各摩擦パッドを前記取付部材の各腕部側に弾性的に押圧すべく、前記各腕部に取付けられた一対のパッドスプリングとから構成されている(例えば実開平5−10830号公報等)。
【0003】
この種の従来技術によるディスクブレーキでは、各摩擦パッドが取付部材の各腕部間に摺動可能に挿嵌され、ディスクの軸方向に変位可能となっている。そして、ブレーキ作動時には、各摩擦パッドがキャリパ等によりディスクの両面側に押圧されることにより、ディスクに制動力を与えるものである。
【0004】
ここで、各摩擦パッドは、ディスクブレーキを組立てるときに取付部材の各腕部間にディスクパス部側から挿入され、このとき摩擦パッドは各腕部間からディスクパス部側へと取外すことができる仮止め状態となっている。また、ディスクブレーキを車両側に組付けた後には、車両側のディスクが各摩擦パッド間で前記ディスクパス部へと挿入されるため、各摩擦パッドはディスクにより各腕部間で抜止め状態に保持される。
【0005】
このため、例えばディスクブレーキを組立てた後に搬送して車両側に組付ける場合等には、摩擦パッドが振動等によって取付部材から脱落する虞れがある。そこで、従来技術では、予め用意したスペーサ部材をディスクブレーキの組立後に各摩擦パッドの間に挿入し、ディスクブレーキを車両側に組付けるときには、このスペーサ部材を各摩擦パッドの間から手作業で引抜いた後に、各摩擦パッドをディスクの両面側に配置しつつディスクブレーキを車体側に固定する。
【0006】
この場合、スペーサ部材は、キャリパに設けられた開口部から各摩擦パッドのライニング間に挿入されるスペーサ本体と、該スペーサ本体の挿入時にキャリパに突き当たる鍔状のストッパとから構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、ディスクブレーキを車両側に組付けるときに、まずスペーサ部材を手作業によって各摩擦パッドの間から引抜き、その後に各摩擦パッドをディスクの両面側に配置しつつディスクブレーキを車体側に固定している。
【0008】
このため、ディスクブレーキの組付け作業では、スペーサ部材の引抜き作業に手間がかかるばかりでなく、スペーサ部材を引抜いたときに摩擦パッドが取付部材に対して位置ずれしたり、脱落したりすることがあるため、摩擦パッドの位置合わせ、取付け直し等の余分な作業が発生し易くなり、車両側への組付け作業を効率よく行うことができないという問題がある。
【0009】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、車両等への組付け前に一対の摩擦パッドの抜止めを行うことができ、摩擦パッドの位置ずれを防止できると共に、車両への組付け時には各摩擦パッドをディスクの両面側に安定して対向配置でき、組付け時の作業性を向上させることができるようにしたディスクブレーキを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明は、ディスクの周方向に離間して該ディスクの外周側を軸方向に跨ぐ一対の腕部が形成された取付部材と、該取付部材の各腕部に摺動可能に支持され、該各腕部間でディスクの外周側を軸方向に跨ぐキャリパと、ディスクの両面側に位置して取付部材の各腕部間に摺動可能に取付けられ、該キャリパによりディスクの両面側に押圧される一対の摩擦パッドと、該各摩擦パッドを取付部材の各腕部側に弾性的に押圧すべく、各腕部に取付けられた一対のパッドスプリングとからなるディスクブレーキに適用される。
【0011】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記取付部材の各腕部のうち少なくとも一方の腕部と前記キャリパとの間には、前記ディスクの径方向外側から前記一対の摩擦パッド間に向けて着脱可能に挿入され、先端側が前記パッドスプリングに当接した状態で前記一対の摩擦パッド間に軸方向の隙間を確保するパッドスペーサを設ける構成としたことにある。
【0012】
このように構成することにより、ディスクブレーキの組立後には、パッドスペーサをディスクの径方向外側から各摩擦パッド間に向けて着脱可能に挿入でき、各摩擦パッド間にディスクの厚み(厚さ寸法)に対応した軸方向の隙間を確保することができる。また、このときパッドスペーサの先端側をパッドスプリングに当接させ、パッドスペーサを各摩擦パッド間に位置決めすることができる。
【0013】
また、請求項2の発明では、前記パッドスペーサは前記ディスクを挟んで前記一対の摩擦パッドの裏金に当接する幅寸法をもった板体により形成している。
【0014】
これにより、板体からなるパッドスペーサを用いて、例えばディスクの厚みとと各摩擦パッドのライニングの厚みとを加算した寸法分の隙間を一対の摩擦パッド間に確保することができる。また、パッドスペーサが各摩擦パッドのライニングの摺動面と接触するのを防止でき、ライニングの製造時に摺動面に発生した研磨粉等がパッドスペーサに付着するのを抑えることができる。
【0015】
さらに、請求項3の発明では、前記パッドスペーサは折曲げ部を挟んで左,右の平板部をもった略V字状に形成し、前記折曲げ部は前記左,右の平板部に拡開方向の弾性力を与える構成としている。
【0016】
これにより、パッドスペーサを腕部とキャリパとの間に挿入したときには、その平板部を腕部側とキャリパ側にそれぞれ弾性的に当接させることができ、これらの間にパッドスペーサを安定して装着することができる。
【0017】
また、請求項4の発明では、前記パッドスペーサは、樹脂板をV字状に折曲げることにより形成され、互いにV字状に拡開する一対の平板部と、該各平板部間に位置し、前記腕部とキャリパとの間にパッドスペーサを挿入するときの先端縁となる折曲げ部とから構成している。
【0018】
これにより、樹脂板を折曲げることによってパッドスペーサを容易に形成でき、このとき各平板部に対して拡開方向の弾性力を発生させることができる。
【0019】
さらに、請求項5の発明では、前記一対のパッドスプリングのうち一方のパッドスプリングには、前記各摩擦パッドをブレーキ解除時に前記ディスクから離間させる戻しばね部を設け、前記パッドスペーサは他方のパッドスプリングと当接する位置で前記腕部とキャリパとの間に挿入している。
【0020】
これにより、各摩擦パッドの一端側を一方のパッドスプリングの戻しばね部によってディスクから離れる方向に付勢でき、各摩擦パッドの他端側には他方のパッドスプリングと当接するパッドスペーサを配置できる。従って、各摩擦パッド間には、軸方向の隙間を安定して確保することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態によるディスクブレーキを、図1ないし図11に従って詳細に説明する。
【0022】
ここで、図1ないし図7は本発明による第1の実施の形態を示し、本実施の形態では、自動車用のディスクブレーキを例に挙げて述べる。
【0023】
1は自動車の車輪と共に回転するディスク、2は該ディスク1のインナ側で車両の非回転部分に取付けられる取付部材で、該取付部材2は、図1および図5に示す如く、ディスク1の周方向に離間してディスク1の外周側を跨ぐように軸方向に延びた一対の腕部3,3と、該各腕部3の基端側を連結した連結部4等とから構成されている。
【0024】
ここで、各腕部3には、ディスク1の周方向に突出したトルク受部3A,3A,…と、該各トルク受部3Aの径方向外側に配置され、軸方向に延びる凹溝状のパッドガイド部3B,3B,…とが設けられている。そして、これらのトルク受部3Aとパッドガイド部3Bとは、各腕部3の基端側(インナ側)および先端側(アウタ側)にそれぞれ設けられている。
【0025】
5は取付部材2の各腕部3に摺動可能に支持されたキャリパで、該キャリパ5は、ディスク1のインナ側に配設されたインナ脚部5Aと、該インナ脚部5Aからディスク1の外周側を軸方向に跨いでアウタ側へと延設されたブリッジ部5Bと、該ブリッジ部5Bの先端側から径方向内向きに屈曲して延び、ディスク1を挟んでインナ脚部5Aと対向するアウタ爪部5C等とから構成されている。
【0026】
そして、インナ脚部5Aには、ピストンが摺動可能に挿嵌されたシリンダ(図示せず)が設けられている。また、インナ脚部5Aは、一対の摺動ピン6,6を用いて取付部材2の各腕部3に摺動可能に取付けられている。さらに、ブリッジ部5Bは、取付部材2の各腕部3間をディスク1の軸方向に延び、各腕部3とブリッジ部5Bとの間には、図1に示す如く、ディスク1の径方向外側に開口して軸方向に延びた隙間7,7が形成されている。
【0027】
8,8はディスク1の両面側に配設されたインナ側,アウタ側の摩擦パッドで、該各摩擦パッド8は、ディスク1と対面する平板状のライニング9と、該ライニング9の裏面側に重なり合うように固着された裏金10とからなり、ディスク1の周方向に延びる略扇形状に形成されている。
【0028】
ここで、裏金10は長さ方向(周方向)の両端側がライニング9から突出し、この両端側には各耳部10Aが突設されると共に、該各耳部10Aは、後述のパッドスプリング12,13を介して腕部3のパッドガイド部3B内に摺動可能に挿嵌されている。これにより、摩擦パッド8は、各腕部3間でディスク1の軸方向に変位可能となっている。また、ライニング9の両端側と腕部3のトルク受部3Aとの間には、図1および図5に示す如く、軸方向に延びた隙間11,11が形成されている。
【0029】
そして、ブレーキ操作時には、外部からの液圧供給によりキャリパ5のインナ脚部5A内でピストンが摺動変位すると、このピストンとキャリパ5のアウタ爪部5Cとが各摩擦パッド8をディスク1の両面側に押圧し、ディスク1は各摩擦パッド8によって制動力を与えられる構成となっている。
【0030】
12,13はばね性を有するステンレス剛板等により略コ字状に形成された一対のパッドスプリングで、該パッドスプリング12,13は、図1および図5に示す如く取付部材2の各腕部3に取付けられ、その両端側は、腕部3のインナ側およびアウタ側にそれぞれ配置されると共に、腕部3のトルク受部3Aおよびパッドガイド部3Bに沿って屈曲しつつディスク1の径方向に延びている。
【0031】
ここで、パッドスプリング12の径方向内側部分は、腕部3のトルク受部3Aから摩擦パッド8側に向けて周方向に屈曲したパッド押圧部12A,12Aとなり、該各パッド押圧部12Aは、腕部3とライニング9との間の隙間11を径方向内側で跨ぐように延びている。そして、パッド押圧部12Aは、先端側が裏金10の内周側端面に弾性的に当接し、摩擦パッド8を腕部3側に押圧している。また、パッド押圧部12Aは裏金10よりも大きな軸方向寸法を有し、ライニング9の端面と対向する位置にも延設されている。
【0032】
さらに、パッドスプリング13には、前記パッド押圧部12Aと同様に形成された各パッド押圧部13Aと、該各パッド押圧部13Aから図5中の上,下方向に突出した戻しばね部13B,13Bとが設けられている。この場合、各戻しばね部13Bは、後述の摩耗警報部材14を介して各摩擦パッド8をディスク1から離れる方向に常時付勢し、ブレーキ解除時に各摩擦パッド8がディスク1と摺動するのを防止するものである。
【0033】
14,14は裏金10の裏面側に設けられた略U字状の摩耗警報部材で、該各摩耗警報部材14は、図5に示す如く、各摩擦パッド8のライニング9が摩耗したときにディスク1と摺接して異音を発生し、運転者に警報を与える構成となっている。
【0034】
一方、21は本実施の形態によるディスクブレーキのパッドスペーサで、該パッドスペーサ21は、図2および図3に示す如く、略長方形状の樹脂板をV字状に折曲げることにより形成され、互いにV字状に拡開する左,右で一対の平板部22と、該各平板部22の間に位置した折曲げ部23とから構成されている。また、パッドスペーサ21の幅寸法Wは、ディスクブレーキの初期状態における2枚のライニング9の板厚と、ディスク1の厚さ寸法と、一定の余裕代とを加算した大きさとなるように予め形成されている。
【0035】
そして、パッドスペーサ21は、図4および図5に示す如く、キャリパ5の径方向外側からパッドスプリング12に沿って隙間7,11内に着脱可能に挿入され、幅方向の両端側が摩擦パッド8の裏金10と当接すると共に、これらの裏金10,10間に各ライニング9の厚みとディスク1の厚さとを合計した寸法に対応する軸方向の隙間を確保している。
【0036】
また、折曲げ部23は、パッドスプリング12のパッド押圧部12Aに当接し、パッドスペーサ21の径方向位置を定めると共に、一対の平板部22に拡開方向の弾性力を与えている。これにより、2枚の平板部22は、キャリパ5のブリッジ部5Bと腕部3側のパッドスプリング12とに弾性的に当接し、左,右の裏金10間に位置決めされている。
【0037】
本実施の形態によるディスクブレーキは上述の如き構成を有するもので、次にその車両側への組付け方法について説明する。
【0038】
まず、ディスクブレーキを組立てた後には、パッドスペーサ21を折曲げるように大きく弾性変形させた状態でキャリパ5の径方向外側から隙間7,11内に挿入し、先端側の折曲げ部23をパッドスプリング12のパッド押圧部12Aに突き当てる。そして、パッドスペーサ21を隙間7,11内で拡開させ、各摩擦パッド8の裏金10間に着脱可能に装着する。
【0039】
これにより、インナ側とアウタ側の摩擦パッド8は、長さ方向の一端側がパッドスプリング13の戻しばね部13Bによって互いに離れる方向に付勢され、他端側がパッドスペーサ21によって離間した状態に保持されているので、これらのライニング9間には、ディスク1の厚さ寸法に対応した隙間を常に安定して確保することができる。
【0040】
そして、ディスクブレーキを車両側に組付けるときには、図6および図7に示す如く、ディスクブレーキをディスク1の外周側から径方向内向きに装着し、ディスク1を各摩擦パッド8の間へと相対移動させて挿入した後、取付部材2を車両の非回転部分に固定する。
【0041】
この場合、インナ側とアウタ側の摩擦パッド8間には、パッドスペーサ21によりディスク1の厚さ寸法に対応した隙間が形成されているから、ディスク1の外周側を各摩擦パッド8間へと容易に導くことができる。
【0042】
また、ディスク1が左,右の摩擦パッド8間に挿入されていくと、その外周側がパッドスプリング12のパッド押圧部12A間でパッドスペーサ21の折曲げ部23に当接するから、パッドスペーサ21はディスク1によって各摩擦パッド8の間から径方向外側へと自動的に押出されることになる。
【0043】
この結果、従来技術で述べた作業者等がスペーサ部材を手作業で引抜くような作業は不要となり、当該ディスクブレーキを車両側に取付ける取付け作業時に、パッドスペーサ21を取付部材2の腕部3とキャリパ5のブリッジ部5Bとの間から簡単に取外すことができる。
【0044】
かくして、本実施の形態では、ディスクブレーキにパッドスペーサ21を設ける構成としたので、例えばディスクブレーキを組立後に搬送する場合でも、摩擦パッド8が振動等により取付部材2に対して位置ずれ、脱落するのを確実に防止でき、インナ側とアウタ側の摩擦パッド8をディスク1の両面側と対向する位置に安定して保持できると共に、ディスクブレーキを車両側に効率よく組付けることができる。
【0045】
また、パッドスペーサ21の幅方向両端側を各摩擦パッド8の裏金10に当接させたので、パッドスペーサ21がライニング9の摺動面と接触するのを防止でき、ライニング9の製造時に摺動面に発生した研磨粉等がパッドスペーサ21に付着するのを低減させることができる。
【0046】
これにより、ディスクブレーキを車両に組付けた後に不要となったパッドスペーサ21を、洗浄作業等を特別に行うことなく、繰返し再利用することが可能となり、資源を有効活用し材料費を削減することができる。
【0047】
さらに、パッドスペーサ21を単一の樹脂板によりV字状に折り曲げて形成したので、樹脂板を折曲げるだけでパッドスペーサ21を容易に形成でき、従来技術のスペーサ部材と比較してパッドスペーサ21の構造を簡略化することができる。
【0048】
しかも、各平板部22に対して折曲げ部23により拡開方向の弾性力を与えることができるので、パッドスペーサ21の装着時には、その折曲げ部23をパッドスプリング12のパッド押圧部12Aに当接させ、この状態で一対の平板部22を拡開させることにより、パッドスペーサ21を左,右の各摩擦パッド8間に安定して位置決めすることができる。
【0049】
次に、図8および図9は本発明による第2の実施の形態を示し、本実施の形態のディスクブレーキに用いるパッドスペーサ31の特徴は、平板部32に折込み部32Aを形成したことにある。
【0050】
ここで、パッドスペーサ31は一対の平板部32と折曲げ部33とからなり、これらの平板部32のうち一方の平板部32には、略コ字状の切込みを設けることによって折込み部32Aが形成されている。そして、折込み部32Aは、基端側が平板部32から例えば90°未満の角度をもって折曲げられ、先端側が他方の平板部32の内側面と弾性的に当接している。
【0051】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、折込み部32Aによって2枚の平板部32に作用する拡開方向の弾性力を増大でき、パッドスペーサ31の装着状態を安定化させることができる。
【0052】
次に、図10および図11は本発明による第3の実施の形態を示し、本実施の形態のディスクブレーキに用いるパッドスペーサ41の特徴は、平板部42に設けた折込み部42Aを大きく折曲げる構成としたことにある。
【0053】
ここで、パッドスペーサ41は、前記第2の実施の形態によるパッドスペーサ31とほぼ同様に、一対の平板部42と折曲げ部43とからなり、これらの平板部42のうち一方の平板部42には折込み部42Aが形成されている。しかし、折込み部42Aは、基端側が平板部42から例えば90°を越える角度をもって折曲げられ、先端側が他方の平板部42の内側面と弾性的に当接している。
【0054】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、折込み部42Aによって2枚の平板部42に作用する拡開方向の弾性力をさらに増大することができる。
【0055】
なお、前記各実施の形態では、パッドスペーサ21,31,41を折曲げ部23,33,43側から各摩擦パッド8間に挿入し、先端側の折曲げ部23,33,43をパッドスプリング12に当接させる構成としたが、本発明はこれに限らず、パッドスペーサ21,31,41を折曲げ部23,33,43とは反対側から逆V字状にして各摩擦パッド8間に挿入し、平板部22,32,42の拡開端側をパッドスプリング12に当接させ、折曲げ部23,33,43をディスクブレーキ本体側の隙間7から径方向外向きに突出させる構成としてもよい。
【0056】
また、前記各実施の形態では、パッドスペーサ21,31,41を戻しばね部13Bが設けられたパッドスプリング13とは反対側のパッドスプリング12に当接させる構成としたが、本発明はこれに限らず、パッドスペーサ21,31,41をパッドスプリング13側に配置してもよく、さらには2個のパッドスペーサ21,31,41をパッドスプリング12,13の両方に配置する構成としてもよい。
【0057】
さらに、前記各実施の形態では、自動車用のディスクブレーキを例に挙げて述べたが、本発明はこれに限らず、例えば自動二輪車等からなる他の車両に適用してもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述した通り請求項1の発明によれば、取付部材の腕部とキャリパとの間には、ディスクの径方向外側から一対の摩擦パッド間に着脱可能に挿入されるパッドスペーサを設ける構成としたので、これらの摩擦パッド間にはパッドスペーサを用いてディスクの厚さ寸法に対応した隙間を確保でき、このときパッドスペーサをパッドスプリングにより各摩擦パッド間に安定して位置決めできると共に、例えばディスクブレーキを組立後に搬送する場合でも、摩擦パッドの位置ずれ等を確実に防止することができる。また、ディスクブレーキを車両側に組付けるときには、ディスクの外周側を各摩擦パッド間に容易に導くことができ、ディスクを用いてパッドスペーサを各摩擦パッドの間から円滑に押出すことができる。これにより、従来技術と比較してパッドスペーサをディスクブレーキの本体側から簡単に取外すことができ、車両側への組付け作業性を向上させることができる。
【0059】
また、請求項2の発明によれば、パッドスペーサを板体により形成し、その幅方向両端側を各摩擦パッドの裏金に当接させる構成としたので、パッドスペーサが摩擦パッドのライニングの摺動面と接触するのを防止でき、ライニングの製造時に摺動面に発生した研磨粉等がパッドスペーサに付着するのを低減できる。これにより、パッドスペーサの洗浄作業等を特別に行う必要もなく、その再利用が可能となり、材料費等を削減することができる。
【0060】
さらに、請求項3の発明によれば、パッドスペーサは折曲げ部を挟んで左,右の平板部をもった略V字状に形成する構成としたので、左,右の平板部に対して折曲げ部により拡開方向の弾性力を与えることができ、2枚の平板部を取付部材の腕部側とキャリパ側とに弾性的に当接させることができ、これらの間にパッドスペーサを安定して位置決めすることができる。
【0061】
また、請求項4の発明によれば、パッドスペーサをV字状の樹脂板によって形成したので、樹脂板を折曲げるだけでパッドスペーサを容易に形成でき、従来技術と比較してパッドスペーサの構造を簡略化できる。しかも、これらの平板部に対して折曲げ部により拡開方向の弾性力を与えることができ、パッドスペーサを各摩擦パッド間に安定して装着することができる。
【0062】
さらに、請求項5の発明によれば、一方のパッドスプリングに戻しばね部を設け、他方のスプリングにパッドスペーサを当接させる構成としたので、摩擦パッドの一端側を前記戻しばね部によってディスクから離れる方向に付勢でき、他端側をパッドスペーサによって離間した状態に保持することができる。これにより、一対の摩擦パッド間には、ディスクの厚さ寸法に対応した隙間をより安定して確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるディスクブレーキを示す一部破断の正面図である。
【図2】第1の実施の形態によるパッドスペーサを示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態によるパッドスペーサを示す図2の左側面図である。
【図4】ディスクブレーキにパッドスペーサを装着した状態を示す一部破断の正面図である。
【図5】ディスクブレーキにパッドスペーサを装着した状態を示す一部破断の平面図である。
【図6】ディスクブレーキをパッドスペーサと共にディスク側に組付ける状態を示す一部破断の正面図である。
【図7】パッドスペーサがディスクにより各摩擦パッドの間から押出された状態を示す一部破断の正面図である。
【図8】第2の実施の形態によるパッドスペーサを示す斜視図である。
【図9】第2の実施の形態によるパッドスペーサを示す図8の左側面図である。
【図10】第3の実施の形態によるパッドスペーサを示す斜視図である。
【図11】第3の実施の形態によるパッドスペーサを示す図10の左側面図である。
【符号の説明】
1 ディスク
2 取付部材
3 腕部
5 キャリパ
8 摩擦パッド
10 裏金
12,13 パッドスプリング
13B 戻しばね部
21,31,41 パッドスペーサ
22,32,42 平板部
23,33,43 折曲げ部
Claims (5)
- ディスクの周方向に離間して該ディスクの外周側を軸方向に跨ぐ一対の腕部が形成された取付部材と、該取付部材の各腕部に摺動可能に支持され、該各腕部間で前記ディスクの外周側を軸方向に跨ぐキャリパと、前記ディスクの両面側に位置して前記取付部材の各腕部間に摺動可能に取付けられ、該キャリパにより前記ディスクの両面側に押圧される一対の摩擦パッドと、該各摩擦パッドを前記取付部材の各腕部側に弾性的に押圧すべく、前記各腕部に取付けられた一対のパッドスプリングとからなるディスクブレーキにおいて、
前記取付部材の各腕部のうち少なくとも一方の腕部と前記キャリパとの間には、前記ディスクの径方向外側から前記一対の摩擦パッド間に向けて着脱可能に挿入され、先端側が前記パッドスプリングに当接した状態で前記一対の摩擦パッド間に軸方向の隙間を確保するパッドスペーサを設ける構成としたことを特徴とするディスクブレーキ。 - 前記パッドスペーサは前記ディスクを挟んで前記一対の摩擦パッドの裏金に当接する幅寸法をもった板体により形成してなる請求項1に記載のディスクブレーキ。
- 前記パッドスペーサは折曲げ部を挟んで左,右の平板部をもった略V字状に形成し、前記折曲げ部は前記左,右の平板部に拡開方向の弾性力を与える構成としてなる請求項1または2に記載のディスクブレーキ。
- 前記パッドスペーサは、樹脂板をV字状に折曲げることにより形成され、互いにV字状に拡開する一対の平板部と、該各平板部間に位置し、前記腕部とキャリパとの間にパッドスペーサを挿入するときの先端縁となる折曲げ部とから構成してなる請求項1または2に記載のディスクブレーキ。
- 前記一対のパッドスプリングのうち一方のパッドスプリングには、前記各摩擦パッドをブレーキ解除時に前記ディスクから離間させる戻しばね部を設け、前記パッドスペーサは他方のパッドスプリングと当接する位置で前記腕部とキャリパとの間に挿入してなる請求項1,2,3または4に記載のディスクブレーキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29281698A JP3566560B2 (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | ディスクブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29281698A JP3566560B2 (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | ディスクブレーキ |
Publications (2)
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