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JP3565055B2 - 汚染検出装置及び汚染検出装置を備えた空気調和装置 - Google Patents

汚染検出装置及び汚染検出装置を備えた空気調和装置 Download PDF

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JP3565055B2 JP31396598A JP31396598A JP3565055B2 JP 3565055 B2 JP3565055 B2 JP 3565055B2 JP 31396598 A JP31396598 A JP 31396598A JP 31396598 A JP31396598 A JP 31396598A JP 3565055 B2 JP3565055 B2 JP 3565055B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば喫煙等による空気の汚染の検出に用いられる汚染検出装置及び汚染検出装置を備えた空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば空気清浄機に室内空気の汚染を検出する汚染検出装置を設け、この検出装置での検出信号に基づいて運転の開始や停止を自動的に行うようになってきている。このような汚染検出装置を備えた空気清浄機の具体例が特公平6−7897号公報に記載されている。この空気清浄機に設けられた汚染検出装置は、SnO等の金属酸化物半導体を感ガス素子とするガスセンサを備えている。上記の感ガス素子は、その抵抗値が空気中のHやCO等の還元性ガスの濃度に伴って変化し、この抵抗値の変化、すなわち空気中のガス濃度の変化に応じた信号が上記ガスセンサから出力される。
【0003】
ところで、室内空気の汚染の主要因は喫煙である。この喫煙時には、煙に伴ってHやCO等のガスが発生し、これによって、上記ガスセンサからの出力信号が汚染側に急激に変化する。そこで、ガスセンサの出力を清浄空気に対応した基準値と比較して、この基準値との差または比が、予め設定した閾値を超えたことが検出されたときに、室内空気の汚染が生じたとして空気清浄機の運転を自動的に開始するように構成されている。
【0004】
一方、運転を継続して室内空気が清浄化された後の運転の停止については、上記公報記載の装置ではガスセンサ出力の時間的変化が飽和したことを検出して行われる。つまり、空気清浄機による空気の清浄化は、高圧放電による集塵やエアフィルターによるろ過、或いは活性炭等の吸着剤への吸着によって行われるが、この場合の浄化能力は煙に対してはかなり高いものの、HやCO等のガスは殆ど除去されない。したがって、喫煙時の煙やこれに付随する臭気成分等が運転の継続に伴って充分に除去された後でも、HやCO等のガス成分はいつまでも残存し、センサ出力には汚染側から清浄側への低下があまり生じない。そこで、煙やこれに付随する臭気成分等の除去後にガスセンサ出力に殆ど変化が生じなくなった飽和状態を検出して運転を停止させるようになっている。
【0005】
なお、前記した清浄空気に対応した基準値については、喫煙等によって室内空気の汚染が生じ、これによって前記したように空気清浄機の運転を行った後には、上記公報記載の装置では、この終了時点でのガスセンサ出力に基準値を変更する制御が行われる。すなわち、この時点でのガスセンサ出力は、煙や臭気成分が除かれた後にも残存するHやCO等のガス濃度に対応したものとなっている。このため、先の基準値のままではこの終了時点でも室内空気は汚染状態にあると判断することになって、不要な運転が継続されることになる。そこで、上記のように運転終了時点でのガスセンサ出力を新たな基準清浄状態に対応する基準値とし、これにより、その後に喫煙等が行われて新たにHやCO等のガスが発生し、このガス成分の濃度の増加に伴うガスセンサ出力が変化したときに、新たな室内空気の汚染が生じたと判別するようになっている。
【0006】
この場合に、例えば窓を開けることによって残存するHやCO等が屋外に拡散し、これによって室内空気中のガス濃度が低下してガスセンサ出力が清浄側に変化した場合には、この清浄側に変化した出力レベルを新たな基準清浄状態に対応する基準値とする変更が行われる。また、清浄状態が継続する場合には、ガスセンサの出力が温度や湿度の変化に伴って変動し易いことから、所定のサンプリング期間毎のガスセンサ出力の最小値を清浄空気に対応した基準値として逐次更新していくようになっている。
【0007】
なお、上記のような温度変化や湿度変化に起因する出力変動については、ガスセンサ近傍に温度センサや湿度センサを設け、これら各センサでの検出温度・検出湿度に基づく補正を行った信号を出力させるように構成することが可能である。すなわち、清浄な雰囲気において、例えば基準温湿度状態(例えば20℃・65%RH)からの温度変化および湿度変化に応じたガスセンサの出力変化を予め求め、温度変化に対する補正係数、および湿度変化に対する補正係数を各々求めてガスセンサの出力を補正することにより、温度変化や湿度変化に影響されずに空気中のガス濃度変化により的確に対応した出力を得るように構成することができる。
【0008】
このような温湿度補正を行う場合、センサ出力の変化には温湿度変化に対応する変動分が含まれなくなる。このため、例えば上記したサンプリング期間毎に基準値を更新していく制御では、ガス濃度に変化がないにもかかわらず温度変化や湿度変化が所定のサンプリング期間中に急激に生じる場合等に、これに伴って変化するセンサ出力によって新たに汚染が発生したとの誤判別を生じるおそれがあるが、温湿度補正を行ったセンサ出力を監視することで、このような誤判別の発生が低減され、空気清浄運転等をより的確に行わせることが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように温湿度補正を行ったセンサ出力を監視するように構成した場合でも、室内空気中に喫煙時のような煙や臭気の発生がなく、したがって、清浄と見なされる状態で、新たに汚染が生じたとの判別結果が出力されることがあるという問題を生じている。つまり、清浄と見なされる例えば外気中でも、人の臭覚等では感知されないガスの濃度変動が比較的大きく、このようなガス濃度変動によって、このときのセンサ出力と基準値との比較結果が閾値を超えて新たに汚染が発生したとの誤判別を生じるものとなっていた。
【0010】
この発明は上記した問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、空気中のガス濃度により的確に対応したセンサ出力に基づいて、喫煙等による汚染の発生をより確実に判別することが可能であり、さらに、清浄状態での誤判別を低減して信頼性を向上し得る汚染検出装置及び汚染検出装置を備えた空気調和装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項の汚染検出装置は、空気中のガス濃度の上昇に伴って清浄側から汚染側に出力信号レベルが変化するガスセンサ1と、ガスセンサ1の出力信号レベルを温湿度変化による変動が補正された濃度信号レベルLO として出力する温湿度補正手段10と、基準清浄状態での上記濃度信号レベルLO を基準値LC として記憶する基準値記憶手段12と、濃度信号レベルLO が基準値LC よりも汚染側に変化するとき、基準値LC をこの濃度信号レベルLO の変化に追随すべく所定の変化速度以下の速度で基準値LC を汚染側に変更する基準値変更手段13と、濃度信号レベルLO と基準値LC との比較結果が閾値を超えたときに汚染判別信号を出力する汚染判別手段11とを設けていることを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、まず、ガスセンサ1からの出力信号レベルに対して温湿度変化による変動を補正した濃度信号レベルL O の変化を監視しているので、例えば急激な温度変化や湿度変化によらずに、喫煙時等による室内空気の汚染の発生をより正確に判別することができる。また、清浄空気中に含まれるガス濃度変動によって濃度信号レベルLO が汚染側に変化する場合、これに追随するように基準値LC を変更させるので、清浄状態での前記のようなガス濃度変動による誤判別が生じることが防止される。そしてこの場合に、上記基準値LC を濃度信号レベルLO に追随させる際の変化速度を所定の変化速度以下にしていることによって、喫煙時等における急激なガス濃度の増加に伴う濃度信号レベルLO の変化時にはこれに基準値LCが追随しなくなって、濃度信号レベルLO と基準値LC との比較結果が閾値を超え、これによって、喫煙等による汚染の発生もより的確に判別するようにすることができる。
【0017】
なお、請求項1における基準値変更制御手段13によって行われる基準値LC を汚染側に変更する制御としては、これを例えば請求項のように、基準値LC を段階的に汚染側に変更する構成とすることができる。
【0022】
請求項の汚染検出装置を備えた空気調和装置は、請求項1または請求項2の汚染検出装置を備え、前記汚染判別手段11からの信号に基づいて空気清浄に関連する所定の動作を行うことを特徴としている。
【0023】
このような空気調和装置においては、汚染判別手段11からのより的確な汚染判別信号に基づいて空気清浄に関連する所定の動作が行われるので、喫煙時等による汚染の発生により正確に適合させて空気清浄化運転等を行わせることができ、居住者の快適性を向上することができる。なお、空気清浄に関連する所定の動作とは、上記した空気清浄化運転の他、汚染度合いの表示などが該当する。
【0024】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
次に、この発明の一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0025】
図3に、本実施形態に係る汚染検出装置の制御ブロック図を示している。この汚染検出装置は、セパレート形空気調和機における室内機(図示ぜず)内に設けられ、半導体式のガスセンサ1を備えている。このガスセンサ1は、上記室内機内における室内空気の吸込口近傍に取付けられている。
【0026】
このガスセンサ1は、例えば図4に示すように、セラミックスやアルミナ製の絶縁基板2上に後述する感ガス素子3を固定して構成され、この感ガス素子3の上下各面には、それぞれ上部電極4および下部電極5が付設されている。さらに、感ガス素子3の表面側には、粉塵等からこの素子3を保護するために例えば多孔質セラミックスからなる保護膜6が設けられており、また、絶縁基板2の下面に、感ガス素子3を所定の動作温度まで加熱して保持するためのヒータ7が設けられている。
【0027】
感ガス素子3は、SnOやFe等を基材とする酸化物半導体で形成されている。この感ガス素子3は、清浄な空気中にあるときには表面に酸素が吸着し、この酸素の電子親和力によって酸化物半導体中の自由電子の流れが妨げられて、電気抵抗値が大きくなる。一方、空気中にHやCO等の還元性ガスが存在すると、酸化物半導体の表面で上記のガスと吸着酸素との酸化反応が生じる。これにより、吸着酸素量が減少して電子が動き易くなり抵抗値が小さくなる。このように、感ガス素子3の抵抗は空気中のガス濃度に応じて変化する。
【0028】
そこで、上記ガスセンサ1には、図示してはいないが、感ガス素子3の抵抗変化を電圧変化に変換して出力させる検出回路が付設されている。すなわち、感ガス素子3に直列に負荷抵抗を接続し、これら直列回路の両端間に一定電圧を印加した状態で、感ガス素子3の両端間、或いは負荷抵抗の両端間に生じる電圧を出力させる回路が設けられている。以下では、上記負荷抵抗の両端間に生じる電圧がこのガスセンサ1から出力されるものとして説明する。したがってこの場合、室内空気中のガス濃度が上昇し、これに伴って感ガス素子3の抵抗が小さくなると、上記負荷抵抗の両端間電圧、すなわち出力電圧は大きくなる。
【0029】
なお、上記のようなガスセンサ1からの出力信号に基づいて、後述するように、前記室内機で空気清浄化の運転を行うようにもなっており、このためにこの室内機内には、図示してはいないが、その吸込口に装着されたプレフィルタの背後に、さらに、電気集塵フィルタと、紫外線の照射により活性化して臭気成分を除去する光触媒フィルタとが順次設けられている。
【0030】
上記ガスセンサ1からの出力信号に基づいて室内空気の汚染の発生を判別するため、室内機における例えばマイクロコンピュータから成る空調制御装置(図示せず)内に、図3に示すように、温湿度補正部(温湿度補正手段)10・汚染判別部(汚染判別手段)11・基準値記憶部(基準値記憶手段)12、基準値変更部(基準値変更手段)13が設けられている。
【0031】
温湿度補正部10は、ガスセンサ1における前記感ガス素子3の抵抗が温度変化および湿度変化に伴って変動することから、前記室内機内に設けられている室温センサ15および湿度センサ16の各検出室温・検出湿度に基づいて、ガスセンサ1からの前記した出力信号の電圧レベルを補正する処理を行う。基準温湿度状態(例えば20℃、65%RH)からの温度変化および湿度変化に応じたガスセンサ1の出力変化から、温度変化に対する補正係数、および湿度変化に対する補正係数を予め求めて温湿度補正部10に記憶させており、この温湿度補正部10では、これら各補正係数をガスセンサ1の出力に順次乗ずるような処理が行われる。
【0032】
これによって、この温湿度補正部10から、温度変化および湿度変化に影響されずに、室内空気中のガス濃度の変化に対応する電圧レベルに換算された信号が出力される。以下では、この温湿度補正部10で補正された後の信号の電圧値を濃度信号レベルLと称して説明する。
【0033】
前記汚染判別部11は、上記濃度信号レベルLを、基準値記憶部12に記憶されている後述する基準値Lと比較し、LとLとの差(L−L)、或いは比(L/L)が所定の閾値を超えた時に、室内空気の汚染が発生したと判別し、汚染判別信号を前記空調制御装置の空調制御部に出力する。これにより、空調制御部は空気清浄に関連する以下の動作を開始させる。
【0034】
まず空気清浄について自動運転モードが利用者によって選択され、また、暖房や冷房の室内温調運転を行っているときに上記の汚染判別信号が空調制御部に入力されると、前記した電気集塵フィルタに所定の電圧を印加し、また、光触媒フィルタに紫外線を照射するための紫外線ランプを点灯させる。これにより、前記プレフィルタ通過時に粗塵が除去された室内空気から、電気集塵フィルタ通過時に煙草の煙などの微細な塵埃も除去され、さらに、紫外線の照射により活性化された光触媒フィルタで空気中の臭気成分も除去される。こうして清浄化された室内空気が、室内機内で室内熱交換器通過時に加温又は冷却されて室内機の吹出口を通して室内に吹き出され、したがって室内空気は徐々に清浄化されていく。
【0035】
また、上記のような温調運転を停止した状態で、前記汚染判別部11から汚染発生信号が空調制御部に入力されたときには、室内機内の室内ファン(図示せず)を駆動して送風運転を開始させ、同時に、上記同様に電気集塵フィルタへの電圧の印加と紫外線ランプの点灯とを開始させて、室内空気を浄化する運転を行う。一方、空気清浄についての自動運転モードが利用者によって選択されていない場合には、室内機の前面に設けられている汚染度表示ランプを点灯させる制御等を行う。
【0036】
ところで、室内空気の汚染の主要因は喫煙時に発生する煙である。そして、この煙中には水蒸気の他、HやCO等のガスが多量に発生する。したがって、このHやCO等のガス成分の濃度上昇が前記ガスセンサ1で検出されることで、喫煙による室内空気の汚染発生が判別される。そして、このような汚染が生じたときに、上記のような空気清浄化運転を行うことで、喫煙に伴って発生した煙やこれに付随して発生する臭気成分が除去されて室内空気が清浄化される。
【0037】
しかしながら、前記のような電気集塵フィルタや光触媒フィルタによって煙や臭気成分は比較的速やかに除去されるものの、上記したHやCO等のガス成分に対する浄化能力は小さく、このため、煙や臭気成分が充分除去された後でも、ガスセンサ1からの濃度信号レベルLにはわずかな低下しか生じない。したがって、前記基準値が喫煙による汚染発生時と同じ値のままでは、煙や臭気成分が充分除去されて清浄化された状態でも、このときには残存するHやCO等のガス濃度に応じた濃度信号レベルLと基準値とに大きな差が生じたままとなることから、汚染判別信号の出力状態が継続したままとなって新たな喫煙に伴う汚染を検出できないことになる。
【0038】
そこで、上記のような基準値を、空気の清浄化運転時に変更する制御を前記基準値変更部13で行うようになっており、以下、この基準値変更部13によって行われる制御内容について、図1を参照して説明する。
【0039】
まず同図(a)には、室内空気が清浄な状態で喫煙による室内空気の汚染が生じ、これによって空気の浄化運転が行われた後に窓が開放されたときの濃度信号レベルLの変化を実線太線で示している。
【0040】
同図のように、喫煙時t以前の期間Tでは濃度信号レベルLは低く、このとき、図中実線細線で示す基準値Lとの差又は比を求めた値(比較結果)は所定の閾値以内にあって、前記汚染判別部11からは清浄状態であるとの判別信号が出力されている。なお以下では、説明の簡単化のために濃度信号レベルLと基準値Lとの差(L−L)を求めて、清浄状態と汚染状態との判別を行うように上記汚染判別部11が構成されているものとして説明する。
【0041】
上記の基準値Lとしては、例えば清浄な外気雰囲気中におけるガスセンサ1からの濃度信号レベルを予め求め、当初はこのレベル値が基準清浄状態に対応する値として設定されて前記基準値記憶部12に記憶されている。
【0042】
時刻tにおいて喫煙が行われると、煙と共にHやCO等のガス成分が発生し、これに伴ってガスセンサ1からの濃度信号レベルLに汚染側への急激なレベル変化が生じる。この過程で、濃度信号レベルLと基準値Lとの差が所定の閾値を超えると、汚染判別部11から室内空気に汚染が発生したとの判別信号が出力され、空気の清浄化運転が開始される。
【0043】
そして、この清浄化運転の開始とほぼ同時に、基準値Lを段階的に上昇させて逐次変更していく制御が前記基準値変更部13によって開始され、変更後の基準値Lと濃度信号レベルLとの差が閾値以下となった時点tに、室内空気の汚染が解消されたとして、汚染判別部11からの出力がそれまでの汚染判別信号から清浄判別信号に切替わり、これによって空気の清浄化運転が停止される。また、基準値Lの変更はこの時点で中止され、このときの値が新たな基準清浄状態に対応する基準値として前記基準値記憶部12に保持される。
【0044】
つまり、空気の清浄化運転期間Tには、この運転の継続に伴い、喫煙によって発生した煙や臭気成分が次第に除去されるが、前記したように、このとき同時に発生したHやCO等のガス成分は殆ど除去されず、したがって、上記の清浄化運転中に濃度信号レベルLはわずかに低下するものの、煙や臭気成分が充分に除去された後も、期間Tでの濃度信号レベルLに比べてレベルの高い出力状態が継続する。そこで清浄化運転を停止させるに当たっては、この運転による単位時間当たりの煙や臭気成分の除去速度を予め求め、この除去速度にほぼ見合う速度で基準値Lを段階的に上昇させ、この過程で基準値Lと濃度信号レベルLとの差が所定の閾値以下となった時に運転を停止させる。これにより、喫煙時(時刻t)の濃度信号レベルLの変化度合い、すなわち、汚染度合いに見合う清浄化の運転時間Tが確保され、煙や臭気成分についてはこれをほぼ完全に除去した清浄状態として運転が停止される。
【0045】
このような制御に伴い、清浄化運転が行われた後の基準値Lは、このときに残存するHやCO等のガス濃度に応じた濃度信号レベルLに近いレベル値に変更されて保持される(期間T)。
【0046】
この状態で例えば窓が開けられ、これによって、それまで室内に残存していたHやCO等のガス成分が室外に拡散し、室内雰囲気が室外の清浄空気と同等になると、濃度信号レベルLも清浄側に大きく変化する(時刻t)。このように濃度信号レベルLが基準値Lよりも清浄側に変化したときには、基準値Lもこのような濃度信号レベルLに追随させて変更され、濃度信号レベルLの最小値に置き換えて保持する制御が行われる。なお、上記では窓を開けて室内のガス濃度が急激に低下する場合を例示したが、窓を閉めたままでも、残存していたHやCO等のガス濃度が次第に低下し、これに伴って濃度信号レベルLが基準値Lよりも清浄側に低下した場合にも、同様に基準値Lを濃度信号レベルLの最小値に逐次置き換えて保持する制御が行われる。
【0047】
ところで、図2には、清浄と思われる屋外において、上記と同じ型式のガスセンサの出力変化を実測し、そのうちで夜間から明朝にかけての測定例を示している。この場合、温度変化および湿度変化による出力変動を抑えるために前述した温湿度補正を行っている。また、前記ヒータ7への通電を継続し、感ガス素子3を所定の動作温度に一定に保持して、この感ガス素子3自体の温度変化による出力変動も抑えた測定結果である。この図から、清浄とみなされる空気中であっても、これに含まれるガス濃度が変動し、特に明け方にかけてガスセンサの出力レベルが増加している。
【0048】
このため、基準値Lを前記のように濃度信号レベルLの最小値に置き換えて保持するような制御を行っただけでは、その後に、清浄な空気中に含まれるガス濃度が上記のように変動して濃度信号レベルLが上昇した場合に、煙や臭気等が何ら生じていないにもかかわらず、新たに汚染が発生したとの判別信号を出力することになってしまう。
【0049】
そこで本実施形態においては、上記のような清浄な空気に含まれるガス濃度変動に起因する誤判別を防止するために、清浄との判別結果が出力されているときでも、前記基準値変更部13が、濃度信号レベルLの上昇に応じて基準値Lを変更するようになっている。すなわち、図1(b)に示すように、濃度信号レベルLと基準値Lとの差が小さく、室内は清浄であるとの判別結果を出力している状態であっても、濃度信号レベルLに清浄空気雰囲気中のガス濃度変動によって汚染側への変化が生じる場合には、この基準値Lをステップ状に上昇させてこのときの濃度信号レベルLに近づけるような制御を行うのである。
【0050】
この基準値変更制御は、濃度信号レベルLの汚染側への変化速度が所定速度よりも小さいことを確認して行われる。すなわち、例えば濃度信号レベルLに汚染側への変化が生じ始めた時点tから所定の判別時間tが経過した時点の濃度信号レベルLと基準値Lとの差ΔLが閾値よりも小さいことが確認され、また、所定の開始幅を超えているときに、所定の上昇幅で段階的に基準値Lを変更していく制御が開始される。そして、このような変更を繰返して濃度信号レベルLと基準値Lの差ΔLが所定の終了幅以内になった時に、基準値Lの変更制御を中断し、その値が保持される。その後、濃度信号レベルLに汚染側への変化が再度生じると、上記同様の制御が繰返される。
【0051】
これにより、濃度信号レベルLが汚染側に変化する場合に、その変化速度が前記した喫煙時等における急峻な変化時に比べて充分遅いときには、濃度信号レベルLと基準値Lの差ΔLはほぼ上記の終了幅以内に維持され、濃度信号レベルLの上昇が繰返されても、この濃度信号レベルLと基準値Lとの差ΔLは閾値以内に抑えられることになる。
【0052】
このように、本実施形態においては、まず、ガスセンサ1からの濃度信号レベルに対し、これに温湿度補正部10によって温湿度変化による変動を補正した濃度信号レベルLの変化を監視しているので、例えば急激な温度変化や湿度変化によらずに、喫煙時等での室内空気の汚染の発生をより正確に判別することができる。
【0053】
そして、濃度信号レベルLに基準値Lよりも汚染側への変化が生じるとき、この変化が喫煙時等のように急激に生じるものではなく、その変化速度が遅い場合には、基準値Lを段階的に汚染側に変更することによって、この基準値Lを濃度信号レベルLの変化に追随させる制御が行われる。これにより、前記したような清浄空気中に含まれるガス濃度変動によって濃度信号レベルLが上昇する場合でも、これが喫煙等に起因するガス濃度の変化とは異なるものとして識別されて基準値Lが変更されていく。この結果、上記濃度信号レベルLの上昇が繰返されても、このときの濃度信号レベルLと基準値Lとの差ΔLは閾値以内に抑えられる。これにより、喫煙時等での汚染をより正確に検出することができ、かつ、清浄状態での誤判別が防止されて、前記した空気清浄運転や汚染度表示ランプの点灯等をより的確に行うことが可能となっている。
【0054】
〔第2実施形態〕
次に、この発明の他の実施形態について図5を参照して説明する。
【0055】
前記第1実施形態では、濃度信号レベルLに汚染側への変化が生じる際に、所定の判別時間tでの判別結果に基づいて、この間の濃度信号レベルLと基準値Lとの差ΔLが閾値よりも小さいときに、基準値Lを濃度信号レベルLに近づける制御を行うように構成したが、本実施形態では、常時、濃度信号レベルLの変化に追随させるような基準値Lの変更が基準値変更部13で行われる。そして、この濃度信号レベルLの汚染側への変化に対する追随を、所定の変化速度以下とすることによって、この変化速度よりも大きな濃度信号レベルLの変化が喫煙等によって生じたときに、汚染が発生したとの判別信号を前記汚染判別部11が出力するように構成されている。
【0056】
すなわち図5には、室内空気中のガス濃度が小さく、したがって、清浄な状態から、時刻tで喫煙により室内汚染が生じたときの濃度信号レベルLの変化を実線太線で示している。この場合に、基準値Lを濃度信号レベルLに追随するように変更する制御が常時行われており、したがって、喫煙前の清浄な期間Tで濃度信号レベルLが汚染側に緩やかに変化するときには、このような変化に追随するように、図中実線細線で示す基準値Lも、段階的に汚染側に上昇させる変更が行われている。
【0057】
この場合の基準値Lの1ステップ当たりの上昇幅は一定であり、濃度信号レベルLと基準値Lとの差が例えば所定の開始幅よりも大きくなった時点で、基準値Lを1ステップ上昇させる制御が行われる。また、濃度信号レベルLの変化が比較的大きく、1ステップ上昇後の上記差がなおも上記開始幅よりも大きいときには、所定の時間間隔で基準値Lを1ステップずつ上昇させる制御が繰返されて、上記差が開始幅以内になるように基準値Lが変更される。このときの平均化された変化速度(以下、最大変化速度という)は、1ステップ当たりの上昇幅を時間間隔で除した速度となり、濃度信号レベルLの変化が大きいときには、この最大変化速度で基準値Lを上昇させる制御が行われ、濃度信号レベルLの変化が小さいときには、濃度信号レベルLと基準値Lとの差が開始幅よりも大きくなった時点毎に行われることによって、上記最大変化速度よりも遅い速度で基準値Lの変更が行われることになる。
【0058】
この最大変化速度は、喫煙時等での濃度信号レベルLの汚染側への急激な変化速度に比べて、充分に小さな速度に設定されている。したがって、時刻tの喫煙に伴って濃度信号レベルLが汚染側に急激に変化すると、上記した最大変化速度で基準値Lを上昇させても、濃度信号レベルLと基準値Lとの差が広がって直ぐに前記閾値を超えることになる。これが前記汚染判別部11で検出され、この結果、この汚染判別部11から、前記同様に汚染判別信号が出力されるように構成されている。
【0059】
以上のように本実施形態においては、濃度信号レベルLの変化に対し、常時、これに追随するように基準値Lを変更させる制御が行われる。これによって、前記した清浄空気中に含まれるガス濃度変動によって濃度信号レベルLが緩やかに上昇する場合には、濃度信号レベルLと基準値Lとの差が閾値を超えることはなく、これによって新たに汚染が発生したとの誤判別を生じることが防止される。
【0060】
そしてこの場合に、上記基準値Lを濃度信号レベルLに追随させる際の最大変化速度が規制されていることによって、喫煙時等における濃度信号レベルLの急激な汚染側への変化が判別される。これによって、前記第1実施形態と同様に、清浄状態での誤判別が防止され、かつ、喫煙等に起因する汚染時には、これにより的確に対応した空気気清浄運転や汚染度表示ランプの点灯等を行うことが可能となっている。
【0061】
なお図5において、喫煙による汚染の発生が判別されて、前記第1実施形態同様に空気清浄化運転等が開始されると、この間も基準値Lを段階的に上昇させる制御を基準値変更部13が前記同様に行うことになる。このとき、図示されているように、清浄状態での基準値Lの上昇速度(1ステップ当たりの上昇幅)に対し、汚染発生後には基準値Lの上昇速度を大きくして基準値Lを上昇させる制御を基準値変更部13が行うようになっている。
【0062】
これにより、清浄状態で基準値Lを濃度信号レベルLに追随させる制御を行っているときでも、喫煙等による汚染の発生に伴う濃度信号レベルLの変化をより感度良く検出することが可能となる。一方、汚染発生後には、空気清浄化運転によって煙や臭気等が除かれた時点で、基準値Lが残留する前記HやCO等のガス濃度に応じたレベル値に達するような変更をより確実に行わせることができる。
【0063】
図6には、新築住宅等において窓が一時的に開放されたときに、上記の各実施形態における基準値変更制御の一例を示している。このような新築住宅では、建材や家具等から揮発性ガスが発生している場合がある。この場合に、窓を開けた時(時刻t)に、前記同様に濃度信号レベルLの低下が生じ、そして窓を閉めると(時刻t)、その後に建材等から発生するガスによって次第に濃度信号レベルLが上昇し、窓開放以前のレベルに落ち着くことになる。
【0064】
この場合、各実施形態における前記基準値変更部13により、まず、窓を開けた時点tでの濃度信号レベルLの低下に追随するように基準値Lの変更が行われる。次いで、窓を閉めた後の濃度信号レベルLの上昇に対し、第1実施形態の基準値変更部13は、この変化速度が所定の速度よりも小さいことを前記同様に確認した上で、段階的に基準値Lを上昇させて濃度信号レベルLに近づける制御が行われる。また、第2実施形態の基準値変更部13でも、前記した最大変化速度で基準値Lを段階的に上昇させる制御が行われ、この過程で濃度信号レベルLと基準値Lとの差が閾値を超えない限り、この制御が継続される。
【0065】
従来は、窓を開閉した後の基準値Lは、窓開放時の濃度信号レベルLの最小値に変更されて保持されているため、窓を閉めた後に次第に濃度信号レベルLが上昇していく過程で、汚染が発生したとの判別結果が出力される。すなわち、窓を開放して換気したにもかかわらず、室内空気が汚れたとの判別結果が出力されることになって、利用者感覚にそぐわない判別結果が出力され、窓の開放時毎に空気の清浄化運転等が不要に開始されることになる。
【0066】
これに対し、上記各実施形態においては、濃度信号レベルLの上昇速度が喫煙時等での上昇速度よりも小さいときには基準値Lを段階的に濃度信号レベルLに近づける制御が行われるだけで、窓の開放前後で室内空気は清浄であるとの判別状態が継続されることになる。これによって、より利用者感覚に合致した判別結果が得られ、窓の開放毎に空気の清浄化運転等が不要に開始されるのが防止される。
【0067】
また、前記した所定のサンプリング期間毎に基準値を各サンプリング期間内での最小値に置き換えていく従来の基準値変更制御が行われる場合には、ガスセンサからの出力信号レベルの上昇に合わせて所定のサンプリング期間毎に基準値も上昇していくことになる。したがって、出力信号レベルと基準値との差が、このような出力信号レベルの上昇時に閾値を超えないようにすることも可能である。しかしながら、例えば閾値を超えて汚染が発生したと判別するまでの間に、「やや汚染状態」等の表示ランプを設けて多段階に汚染度合いの表示をさせるように構成し、またこのとき、建材や家具等からの揮発性ガス中に幾分かの臭気成分が含まれている場合、例えば人の感覚が臭気に麻痺するよりも長い時間が各サンプリング期間として設定されている場合には、臭気を居住者が認識しなくなったにもかかわらず、出力信号レベルの上昇に伴って「やや汚染状態」のランプ表示がいつまでも継続し、人の感覚にそぐわない表示をする場合が生じる。
【0068】
これに対し、上記各実施形態においては、段階的に基準値を上昇させる際の上昇速度について、上記のような建材や家具等からの発生ガスによる濃度の変化速度をも見込んで設定しておくことで、濃度信号レベルLの上昇傾向に合わせてより短時間のうちに基準値Lを濃度信号レベルLに近づくようにすることができる。特に、この場合に人の臭気の低下速度よりは遅く、かつ、これに極力近づけたような上昇速度とすることで、窓を閉めた後の当初における居住者が臭気を感じている間は「やや汚染状態」のランプ表示が点灯し、そして、居住者が臭気を感じなくなると清浄状態のランプ表示に切替わるようになって、使用者感覚により合致した表示を行わせることが可能となる。
【0069】
以上にこの発明の具体的な実施形態について説明したが、この発明は上記各形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更することができる。例えば上記各実施形態では、清浄状態でも濃度信号レベルLの上昇に応じて段階的に基準値Lを上昇させて濃度信号レベルLに近づける制御構成を示したが、第1実施形態における各段階毎の上昇幅や時間間隔については格別限定されるものではなく、例えば清浄化運転中に基準値Lを段階的に上昇させる場合と同様の一定の上昇幅や時間間隔を設定する他、清浄雰囲気中でのガス濃度変化は緩やかであることから、上記よりも各段階毎の時間間隔を長くすること、或いは、各段階毎の上昇幅を小さくすること、さらに、各段階毎の時間間隔を長く、かつ、上昇幅を小さくするような設定を行うことが可能である。
【0070】
また、第2実施形態においては、清浄状態での基準値Lの最大変化速度を清浄化運転中での変化速度よりも小さくした制御構成を示したが、これら速度を互いにほぼ同一にして基準値Lの変更を行う構成とすることも可能である。さらに、各段階毎の上昇幅や時間間隔を一定にして基準値Lを上昇させるように構成したが、例えば濃度信号レベルLと基準値Lとの差(又は比)に比例するような上昇幅を逐次求めて基準値Lを上昇させ、或いは上記差や比に逆比例するような時間間隔を逐次求めて基準値Lを上昇させる等の制御構成とすることも可能である。これらの場合、上昇幅の最大値や時間間隔の最小値を規定しておくことで、これらによって定まる最大変化速度以下で基準値Lを濃度信号レベルLに追随させる制御が行われることになる。
【0071】
さらに、請求項1・2の範囲においては、基準値を段階的に上昇させる制御に代え、濃度信号レベルLの変化に連続的に追随させる等の構成とすることも可能である。
【0072】
一方、人の感知しないガス濃度変化によって清浄雰囲気と見なされるにもかかわらず汚染が発生したとの誤判別を防止するためには、清浄空気中のガス濃度の最大変動幅を見込んで閾値を設定してこれを記憶させる閾値記憶手段を設け、濃度信号レベルLと基準値Lとの比較結果が上記閾値を超えたときに汚染判別信号を出力するように構成することも可能である。
【0073】
この場合、前記図2を挙げて説明したように、清浄な空気中に含まれるガス濃度は一日のうちの明け方に大きくなる傾向が見られることから、このガス濃度が大きくなる特定時間帯と、それ以外の時間帯とにおける清浄空気中のガス濃度の各最大変動幅を各々見込んで、互いに相違する第1閾値と第2閾値とを設定して上記閾値記憶手段に記憶させておき、濃度信号レベルLと基準値Lとの比較結果を、特定時間帯においては第1閾値を超えたとき、特定時間帯以外の時間帯においては第2閾値を超えたときに、それぞれ汚染判別信号を出力するように構成することも可能である。このような構成によれば、特定時間帯以外の時間帯では、いわゆる良好な検出感度が維持されて汚染の発生をより正確かつ迅速に判別することができ、また、特定時間帯においては、清浄状態の誤判別を低減することができる。
【0074】
一方、上記各実施形態では、汚染の発生が判別されて空気の清浄化運転を開始した後にも、基準値Lを段階的に上昇させて濃度信号レベルLと基準値Lとの差又は比が所定の範囲内となったときに清浄化の運転を停止し、また、このときの基準値Lを保持するように構成した例を挙げて説明したが、例えば清浄化運転をタイマーによって所定時間行い、この清浄化運転終了時の濃度信号レベルLを新たな基準清浄状態に対応する基準値Lとするような制御構成とすることも可能である。
【0075】
また上記各実施形態では、ガスセンサ1の形態として図4を参照してその一例を例示したが、その他任意の形態のガスセンサを採用して構成することが可能である。またガスセンサ1の出力信号レベルはガス濃度の上昇に伴って大きくなるような回路構成を負荷したガスセンサ1を例に挙げたが、逆にガス濃度の上昇に伴って出力信号レベルが小さくなるようなガスセンサを設けて構成することも可能である。
【0076】
また上記各実施形態では、セパレート形空気調和機の室内機を例に挙げたが、その他の形式の空気調和機や空気清浄機、さらに自動車等に搭載される汚染検出装置や空気調和装置にも本発明を適用して構成することが可能である。
【0077】
【発明の効果】
以上のように、請求項1請求項の汚染検出装置においては、温湿度変化による変動を補正した濃度信号レベルの変化を監視しているので、例えば急激な温度変化や湿度変化によらずに、喫煙時等での室内空気の汚染の発生をより正確に判別することができる。そして、清浄な空気中のガス濃度変動に伴う濃度信号レベルの変化に応じて基準値を変更する制御が行われるので、清浄状態での上記のようなガス濃度変動に伴って従来生じていた誤判別が低減されて信頼性が向上する。
【0080】
請求項の汚染検出装置を備えた空気調和装置においては、請求項1または請求項2の汚染検出装置を備えているので、この汚染検出装置からのより的確な汚染判別信号に基づいて空気清浄に関連する所定の動作が行われ、喫煙時等による汚染の発生により正確に適合させて空気清浄化運転等を行わせることができるので、居住者の快適性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における汚染検出装置の基準値変更制御の一例を示すもので、同図(a)は喫煙後に窓を開けたときの制御例を示すタイムチャート、同図(b)は清浄との判別結果が出力されている状態での制御例を示すタイムチャートである。
【図2】清浄な屋外雰囲気中でのガスセンサからの出力変化の測定結果の一例を示すグラフである。
【図3】上記汚染検出装置の構成を示す制御ブロック図である。
【図4】上記汚染検出装置に設けられているガスセンサの構成を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態における汚染検出装置の基準値変更制御の一例を示すタイムチャートである。
【図6】新築住宅での上記汚染検出装置の基準値変更制御の一例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 ガスセンサ
10 温湿度補正部(温湿度補正手段)
11 汚染判別部(汚染判別手段)
12 基準値記憶部(基準値記憶手段)
13 基準値変更部(基準値変更手段)
濃度信号レベル
基準値

Claims (3)

  1. 空気中のガス濃度の上昇に伴って清浄側から汚染側に出力信号レベルが変化するガスセンサ(1)と、ガスセンサ(1)の出力信号レベルを温湿度変化による変動が補正された濃度信号レベル(LO )として出力する温湿度補正手段(10)と、基準清浄状態での上記濃度信号レベル(LO )を基準値(LC )として記憶する基準値記憶手段(12)と、濃度信号レベル(LO )が基準値(LC )よりも汚染側に変化するとき、基準値(LC )をこの濃度信号レベル(LO )の変化に追随すべく所定の変化速度以下の速度で基準値(LC )を汚染側に変更する基準値変更手段(13)と、濃度信号レベル(LO )と基準値(LC )との比較結果が閾値を超えたときに汚染判別信号を出力する汚染判別手段(11)とを設けていることを特徴とする汚染検出装置。
  2. 上記基準値変更手段(13)が、基準値(LC )を段階的に汚染側に変更する制御を行うことを特徴とする請求項1の汚染検出装置。
  3. 請求項1または請求項2の汚染検出装置を備え、前記汚染判別手段(11)からの信号に基づいて空気清浄に関連する所定の動作を行うことを特徴とする汚染検出装置を備えた空気調和装置。
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