[go: up one dir, main page]

JP3559665B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3559665B2
JP3559665B2 JP35076696A JP35076696A JP3559665B2 JP 3559665 B2 JP3559665 B2 JP 3559665B2 JP 35076696 A JP35076696 A JP 35076696A JP 35076696 A JP35076696 A JP 35076696A JP 3559665 B2 JP3559665 B2 JP 3559665B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoconductor
layer
magnetic particles
image forming
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP35076696A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10186804A (ja
Inventor
将也 河田
俊幸 江原
孝明 栢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP35076696A priority Critical patent/JP3559665B2/ja
Publication of JPH10186804A publication Critical patent/JPH10186804A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3559665B2 publication Critical patent/JP3559665B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧を帯電部材に印加し、この帯電部材の磁性粒子からなる帯電面を、像担持体であるところの被帯電体に当接させて被帯電体表面を帯電し、その帯電面に可視光、ライン走査レーザー光により画像情報の書き込みをして画像形成を実行する方式の画像形成装置に関する。より具体的には上記の様な電圧印加方式の帯電装置を被帯電面の帯電手段として、高湿環境下での良好な画質を極めて長期にわたって安定して供給する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
[1] 画像形成装置
画像形成装置は従来の原稿を複写するいわゆる複写機のみならず、近年需要の伸びの著しいコンピュータ、ワードプロセッサの出力手段としてのプリンターを加え、広く利用されている。こうしたプリンターは従来のオフィスユースのみならず、パーソナルユースが増大したため、低コスト、メンテナンスフリーといった経済性が重視される。更に、エコロジーの観点から、両面コピー、再生紙利用等紙の消費低減、消費電力低減の省エネルギー、オゾン量低減等近隣生物への影響対策が、経済性と同様の重要度で求められている。
【0003】
ところで、従来の帯電方式の主流であったコロナ帯電器は、φ50〜100μm程度の金属ワイヤーに5〜10kV程度の高電圧を印加し、雰囲気を電離し対向物に帯電を付与する。その過程において、ワイヤー自身も汚れを吸着し、定期的な清掃、交換が必要であった。また、コロナ放電に伴い、オゾンが大量に発生してしまうという問題があった。 省エネルギーに関しては、感光体ヒータの問題もある。近年使用される電子写真感光体は、耐刷枚数の増大をはかる為表面硬度が高くなっている。また、繰り返し使用により帯電器から発生するオゾンから派生するコロナ生成物の影響で、被帯電体である感光体の表面が湿度に敏感となり水分を吸着し易くなっている。これが感光体表面の電荷の横流れの原因となり、画像流れといわれる画像品質低下を引き起こしていた。
【0004】
このような画像流れを防止する為に、実公平1−34205号公報に記載されている様なヒーターによる加熱や、特公平2−38956号公報に記載されている様なマグネットローラーと磁性トナーから形成されたブラシにより被帯電体である所の像担持体(例えば感光体表面)を摺擦しコロナ生成物を取り除く方法が用いられてきた。また、特開昭61−100780号公報に記載されている様に、弾性ローラーによって感光体表面を摺擦することで、コロナ生成物を取り除く方法等が用いられてきた。
【0005】
感光体表面を摺擦する方法は、極めて硬度の高いアモルファスシリコン感光体に対して適用されている。しかし、この方法ではクリーニング装置が大きくなるため、画像形成装置の小型化が困難であった。また、ヒーターによる常時加熱方法は、前述の様に消費電力量の増大を招く。こうしたヒーターの容量は通常15Wから80W程度であり、大電力量といった印象を得ない。しかし、夜間も含め常時通電されているケースがほとんどであり、一日あたりの消費電力量としては、画像形成装置全体の消費電力量の5〜15%にも達する。
【0006】
また、特開昭59−111179号公報や特開昭62−278577号公報に記載されている外部ヒーター加熱方式においても、感光体の温度変動に伴う画像濃度不安定要素の改善についてはなんら開示もない。
【0007】
また、こうした画像流れの元凶であるオゾンは、画像形成装置周囲の人や生物への健康障害のおそれがあるため、従来からオゾン除去フィルターで分解無害化して排出していた。特にパーソナルユースの場合、排出オゾン量は極力低減しなければならない。このように経済面からも帯電時の発生オゾン量を大幅に低減する方式が求められている。
【0008】
こうした状況から、新たな帯電部材、帯電装置、画像形成装置としての発生オゾン量が皆無、あるいは低減された帯電装置、除湿装置が求められている。以下、帯電装置、感光体、ヒータについての従来技術を、さらに詳細に説明する。
[2] 帯電装置
前述の問題点を解決すべく、各種帯電装置が提案されている。
【0009】
特開昭63−208878号公報等に記載されている接触帯電は、電圧を印加した帯電部材を被帯電体に当接させて感光体表面を所用の電位に帯電するものである。これらは、帯電部装置として広く利用されているコロナ帯電装置に比べ下記長所1,2,3を有している。
【0010】
長所1. 被帯電体面に所望の電位を得るのに必要とされる印加電圧の低電圧化が可能である。
【0011】
長所2. 帯電過程で発生するオゾン量が無乃至極微量であり、オゾン除去フィルターの必要性が無い。そのため装置の排気系の構成が簡素化できる。
【0012】
長所3. 画像流れを防止するための加熱ヒーターによる除湿の必要性が無い。そのため、夜間通電等の電力消費の大幅に低減できる。
【0013】
以上のような長所を有する接触帯電は、複写機、レーザービームプリンター、静電記録装置等の画像形成装置において、感光体、誘電体等の像担持体、その他の被帯電体を帯電処理する手段として、コロナ放電装置に代わるものとして注目を集めている。
【0014】
接触帯電をより優れたものにするべく、接触帯電部材について様々な提案がなされている。例えば、特開昭59−133569号公報等には、磁性体と磁性粒子(或いは粉体)からなる磁気ブラシ状粒子の接触帯電部材が像担持体に接触、帯電を付与する機構が提案されている。また、特開昭57−046265号公報等には、導電性の繊維からなるファーを用いたファーブラシ状の接触帯電部材が、像担持体に接触、帯電を付与する機構の新方式が提案されている。
【0015】
該従来技術の構造を、図27及び図28を用いて説明する。
【0016】
像担持体である感光体ドラム202´は、矢印Xの時計方向に所定の周速度(プロセススピード)にて回転駆動されるドラム型の電子写真感光体である。
【0017】
帯電部材201´は、多極磁性体201´−2と、その帯電面に磁性粒子により形成した磁気ブラシ層201´−1とからなる。
【0018】
多極磁性体201´−2は、円筒状の、いわゆるマグネットローラーのごとく構成され、通常フェライト磁石、ゴムマグネット等の磁性材料を用いる。また、多極磁性体の替りに磁性体を内蔵した、いわゆるスリーブ状の物を用いても良い。
【0019】
磁気ブラシ層201´−1は、Cu−Zn−Fe−O系などの磁性酸化鉄(フェライト)粉、マグネタイト粉、樹脂中にフェライトやマグネタイト等の磁性材料を分散させたもの、周知の磁性トナー材等が一般的に用いられる。
【0020】
該帯電部材の抵抗値は、その使用される環境、高帯電効率、或いは該感光体の表面層の耐圧特性等に応じて適宜選択されることが望ましい。
【0021】
帯電部材201´(多極磁性体201´−2,磁気ブラシ層201´−1)は、電圧印加電源(不図示)により、直流電圧Vdcを単独で(あるいはこれに交流電圧(Vac)を重乗して)、印加されている。そして、回転駆動されている感光体ドラム202´の外周面は、この帯電部材201´によって均一に帯電されている。
【0022】
そして、ランプ210の発する光が、原稿台ガラス211上に置かれた原稿212に反射され、ミラー213,214,215、レンズユニット217のレンズ218、ミラー216を経由して投影されることで、該感光体ドラム202´上に静電潜像が形成される。あるいは、画像信号に応じて強度変調されるレーザービームプリンター光(不図示)が走査される事によって、該感光体ドラム202´上に静電潜像が形成される。
【0023】
この潜像は、適宜な極性の現像剤が塗布された現像スリーブ204によって顕画像化された後、転写材P上に転写帯電部材206(a)を介して転写される。転写残トナーは、クリーニングブレード221によって感光ドラム上から除去されると共に、該転写像は、定着装置224によって定着された後、出力される。一方、感光体ドラム202´に残留する静電潜像は、除電光源209によって消去される。
[3] 感光体
3−1 有機光導電体(OPC)
電子写真感光体の光導電材料として、近年種々の有機光導電材料の開発が進んでいる。特に、電荷発生層と電荷輸送層とを積層した機能分離型感光体は、既に実用化され複写機やレーザービームプリンターに搭載されている。
【0024】
しかしながら、これらの感光体は一般的に耐久性が低い事が1つの大きな欠点であるとされてきた。耐久性には、電子写真物性面での耐久性(例えば、感度、残留電位、帯電能、画像ぼけ)と、機械的耐久性(例えば、摺擦による感光体表面の摩擦や引っ掻き傷等)とがあり、いずれも感光体の寿命を決定する大きな要因となっている。
【0025】
このうち、電子写真物性面の耐久性、特に画像ぼけに関しては、コロナ帯電器から発生するオゾン、NOx等の活性物質により感光体表面層に含有される電荷輸送物質が劣化する事が原因である事が知られている。
【0026】
また機械的耐久性に関しては、感光層に対して紙、ブレード/ローラー等のクリーニング部材、トナー等が物理的に接触して摺擦する事が原因である事が知られている。
【0027】
電子写真物性面の耐久性を向上させる為には、オゾン、NOx等の活性物質により劣化されにくい電荷輸送物質を用いることが重要である。そして、そのためには、酸化電位の高い電荷輸送物質を選択することが知られている。
【0028】
また、機械的耐久性を上げるには、表面の潤滑性を高めて摩擦を小さくする事、また、トナーのフィルミング融着等を防止するために表面の離形性をよくすることが重要である。そして、そのためには、フッ素系樹脂粉体粒子、フッ化黒鉛、ポリオレフィン系樹脂粉体等の潤滑材を表面層に配合することが知られている。
【0029】
しかしながら、摩擦が著しく小さくなるとオゾン、NOx等の活性物質により生成した吸湿性物質が感光体表面に堆積し、その結果として表面抵抗が下がり、表面電荷が横方向に移動し、いわゆる画像流れを生ずるという問題があった。
【0030】
3−2 アモルファスシリコン系感光体(a−Si)
電子写真において、感光体における感光層を形成する光導電材料としては、高感度で、SN比〔光電流(Ip)/暗電流(Id)〕が高く、照射する電磁波のスペクトル特性に適合した吸収スペクトルを有すること、光応答性が早く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時において人体に対して無害であること、等の特性が要求される。特に、事務機としてオフィスで使用される画像形成装置内に組み込まれる画像形成装置用感光体の場合には、大量に、且つ長期にわたり複写されることを考えると、画質、画像濃度の長期安定性も重要な点である。
【0031】
この様な点に優れた性質を示す光導電材料として、水素化アモルファスシリコン(以下、「a−Si:H」と表記する)がある。この水素化アモルファスシリコンを、画像形成装置用感光体として利用することが、例えば、特公昭60−35059号公報に記載されている。
【0032】
このような画像形成装置用感光体は、一般的には、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に、所定の成膜法(例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法)によって、a−Siからなる光導電層を形成する。なかでも、プラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして実用に付されている。
【0033】
また、特開昭54−83746号公報には、導電性支持体と、ハロゲン原子を構成要素として含むa−Si(以下、「a−Si:X」と表記する)光導電層からなる画像形成装置用感光体が提案されている。該公報においては、a−Siにハロゲン原子を1〜40原子%含有させることにより、耐熱性が高く、画像形成装置用感光体の光導電層として良好な電気的、光学的特性を得ることができるとしている。
【0034】
また、特開昭57−115556号公報には、a−Si堆積膜で構成された光導電層を有する光導電部材の、暗抵抗値、光感度、光応答性等の電気的、光学的、光導電的特性及び耐湿性等の使用環境特性、さらには経時的安定性について改善を図る技術が開示されている。該技術は、具体的には、シリコン原子を母体としたアモルファス材料で構成された光導電層上に、シリコン原子及び炭素原子を含む非光導電性のアモルファス材料で構成された表面障壁層を設けるというものである。
【0035】
更に、特開昭60−67951号公報には、アモルファスシリコン、炭素、酸素及び弗素を含有してなる透光絶縁性オーバーコート層を積層する感光体についての技術が記載されている。
【0036】
特開昭62−168161号公報には、表面層として、シリコン原子と炭素原子と41〜70原子%の水素原子を構成要素として含む非晶質材料を用いる技術が記載されている。
【0037】
また更に、特開昭57−158650号公報には、水素を10〜40原子%含有しており、その赤外吸収スペクトルの2100cmー1の吸収ピークと、2000cmー1の吸収ピークとの吸収係数比が、0.2〜1.7であるa−Si:Hを光導電層に用いることが記載されている。そして、このような材料を光導電層に用いた場合、より高感度で高抵抗な画像形成装置用感光体が得られるとしている。
【0038】
特開昭60−95551号公報には、感光体表面近傍の温度を30〜40℃に維持して帯電、露光、現像及び転写といった画像形成行程を行う技術が記載されている。そして、該技術によれば、アモルファスシリコン感光体の画像品質向上、具体的には、感光体表面での水分の吸着による表面抵抗の低下とそれに伴って発生する画像流れを防止できる旨が述べられている。
【0039】
これらの技術により、画像形成装置用感光体の電気的、光学的、光導電的特性および使用環境特性が向上し、それに伴って画像品質も向上してきた。
[4] 環境対策ヒータ
前述感光体の高湿画像流れを防止、除去する為に、感光体内面に熱源を設ける事が周知であり、最も一般的なのは、面状あるいは棒状の電熱ヒータを円筒状感光体内面に配設している。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の様な電圧印加式の磁性粒子をブラシとして用いた帯電装置を像担持体の帯電手段として利用した場合の問題点として、以下の点が挙げられる。
問題点1: 帯電部材の帯電効率が不十分である
この問題は、特に感光体の回転速度や、印加される帯電電位(以下“Vp”と称する)と帯電前の感光体表面の電位との電位差が大きい時に顕著である。そのため、磁気ブラシ層を構成する磁性粒子等は、帯電工程等、感光体の回転中に感光体表面へ移動することが有り、その結果、帯電効率が低下し、画像の濃度差が見られる様になる。
【0041】
多極磁性体等の磁気的吸引力を確保する技術としては、例えば、特開平6−194928号公報のように、磁性粒子の磁化率と粒径とを規定したものがある。また、感光体表面については、例えば、特開昭63−254462号公報のように、樹脂中にSnO を分散した表面積において、該SnO 径と表面層の粗さとを規定したものがある。しかしながら、磁性粒子と感光体との有効な接触面積、又それに伴う帯電効率や耐久性、磁性粒子の流動性と、磁性粒子径と感光体表面粗さの相関については開示されていなかった。
【0042】
また、磁性粒子と感光体の接触が充分に確保されていない場合、局所的に非接触になり部分的に、或いは広い範囲で帯電不良が生じる場合がある。特に、アモルファスシリコン感光体の様に高速で使用され、極めて長い寿命を有する感光体を用いた画像形成装置においては、帯電器の磁性粒子の減少や帯電の不均一により画質が低下し、メンテナンス乃至帯電部材の交換をせざるをえなくなってしまう。こうした事はサービスコストの増加をまねき、メンテナンスフリー化を阻害する問題である。
【0043】
磁性粒子の減少を防止する為に磁性粒子径を大径化する方法もあるが、該磁性粒子と感光体との非接触な部分が帯電不良になって生じる画像上のスジ、いわゆる「掃きむら」の原因となり、画質の面から好ましく無い。
問題点2: 耐久時の縦スジがある
縦スジ(以下“まだらスジ”と呼ぶ)の発生メカニズムとしては以下の様なメカニズムが考えられる。
【0044】
機械的力(例えば、感光体の回転による摩擦力)、クーロン力(注:これは磁気ブラシ層と感光体表面の非帯電部の電位差により生じている)等によって、多極磁性体と、磁気ブラシ層を構成する磁性粒子との間に作用している磁気的吸引力に逆らって磁性粒子が感光体に移動する。そして、そのいくらかは、現像器のスリーブ(現像スリーブ)に磁気的に吸引される。耐刷枚数が増加するに従い、現像スリーブに吸引される該磁性粒子の累積が増加して、現像材が感光体表面に現像される際の妨げとなる。その結果、まだらスジが発生する。更には、転写材(例えば、コピー用紙)に現像、転写され、いわゆる「かぶり」が発生する場合もあった。
【0045】
特開昭59−133569号公報では、感光体の回転方向で帯電器の下流側にブレードを設けることで、上記磁性粒子の再捕獲を行なう機構が開示されている。しかし、スリーブ部に捕集された磁性粒子によって、感光体表面が研磨され、画質低下を招く場合もあった。特に表面硬度がそれほど高く無い感光体においては、その影響は更に大きくなる。 従って、画像形成装置、電子写真画像形成方法を設計する際には、上記課題が解決されるように、画像形成装置用感光体の電子写真物性、機械的耐久性など総合的な観点からの改良を図ることが必要であった。また、帯電部材、帯電装置、画像形成装置の一段の改良を図ることが必要とされている。
【0046】
本発明は、電子写真物性、機械的耐久性など総合的な観点からの改良を図った画像形成装置を提供することを目的とする。
【0047】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、その第1の態様としては、あらかじめ帯電された被帯電体の表面に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像することで画像を形成する画像形成装置において、その表面が帯電可能に構成され、該表面に静電潜像を形成される被帯電体と、
前記被帯電体に接触されることで該被帯電体を帯電させる帯電部材と、を有し、
前記帯電部材はその表面に磁性粒子を備えたものであり、
前記磁性粒子の平均粒径と、前記被帯電体の表面粗さの最大高さとは、
0.05≦Rmax/Y≦0.4
但し、Rmax:被帯電体の表面粗さの最大高さ(μm)
Y:磁性粒子の平均粒径(μm)
の関係を満たすものであることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0050】
前記磁性粒子の平均粒径Yと、前記被帯電体の表面粗さの最大高さRmaxは、
0.1≦Rmax/Y≦0.35
の関係を満たすものであることがさらに好ましい。
【0051】
前記帯電部材は、前記磁性粒子を担持するローラーを備えることが好ましい。
【0052】
前記帯電部材による帯電中、前記帯電部材を回転させる回転駆動手段を更に有することが好ましい。
【0053】
前記帯電部材と、前記被帯電体との距離を規制する間隔規制手段を有することが好ましい。
【0054】
前記被帯電体は、その表面に、シリコンを母材とし水素原子とハロゲン原子とのうちの少なくとも一方を含んだ非晶質材料を含んで構成されたものであることが好ましい。
【0055】
前記被帯電体は、光を照射されることで前記静電潜像を形成される感光体であり、前記感光体は、導電性を有する支持体と、シリコンを母材とし水素原子とハロゲン原子とのうちの少なくとも一方を含有する単結晶材料を含んで構成された、光導電性を示す光導電層と、電荷を保持する機能を有する表面層を含んで構成された光受容層と、を有し、前記光導電層は、10〜30原子%の水素を含有し、少なくとも光の入射する部分において、サブバンドギャップ光吸収スペクトルから得られる指数関数裾の特性エネルギーが50〜60meV、且つ、局在状態密度が1×1014〜1×1016cmー3であり、前記表面層は、その電気抵抗値が1×1010〜5×1015Ωcmであることが好ましい。
【0056】
前記被帯電体は、光を照射されることで前記静電潜像を形成される感光体であり、前記感光体は、導電性を有する支持体と、シリコンを母材とし水素原子とハロゲン原子とのうちの少なくとも一方を含有する非単結晶材料を含んで構成された、光導電性を示す光導電層と、電荷を保持する機能を有する表面層を含んで構成された光受容層と、を有し、前記表面層は、フッ素を含有する非晶質炭素を含んで構成されていてもよい。
【0057】
前記被帯電体は、光を照射されることで前記静電潜像を形成される感光体であり、前記感光体は、導電性を備えた支持体と、シリコンを母材とし水素原子とハロゲン原子とのうちの少なくとも一方を含有する非単結晶材料を含んで構成された、光導電性を示す光導電層と、電荷を保持する機能を有する表面層を含んで構成された光受容層と、を有し、前記表面層は、その最表面にフッ素の結合した非晶質炭素を有するものであってもよい。
【0058】
前記被帯電体は、光を照射されることで前記静電潜像を形成される感光体であり、前記感光体は、導電性を有する支持体と、有機光導電体を含んで構成された有機感光層と、電荷保持粒子を含んで構成された表面層と、を有するものであってもよい。
【0059】
以下、本発明の手段と作用との関係を説明する。
【0060】
第1に磁性粒子径と、感光体表面の凹凸最大高さとの比を、0.05以上、0.4以下に規定する。これにより帯電部材中で感光体との接触により磁性粒子が撹拌され帯電がより均一かつ高効率にできる。また、磁性粒子が感光体に移動する、いわゆる磁性粒子の漏れを防止し、高画質な画像を長期にわたって得られる。
【0061】
第2に、転写帯電部材として磁性粒子を担持するローラーを用いる。これによりコロナ帯電の様にオゾン生成物が発生しない。
【0062】
第3に、使用中に主帯電部材を回転または振動させる。
【0063】
第4に、主帯電部材と感光体の距離を規制する機構を設ける。
【0064】
これら第3、第4の構成により磁性粒子の感光体との接触巾、いわゆるニップと該磁性粒子の帯電部材中での移動を促進し、均一な帯電がなされる。
【0065】
第5に、温度による帯電能力の変化(以下、“温度特性”と称する)を低減ないしは解消した、新規なアモルファスシリコン系感光体を使用する。これにより環境対策ヒーターのない状態で、装置の立上げ時から一貫して画像濃度変化がない安定な画像を得られる。
【0066】
第6に、表面粗さや硬度、摩擦特性に優れた新規な表面層を使用する。
【0067】
これら耐久性の向上した保護層と、温度特性や電気的特性を向上させた新規な感光体とを組み合わせる事により、夜間通電無し、省エネルギー、高画質を損ねることなく、高湿画像流れの除去が可能となった。つまり、コロナ帯電のようにオゾン生成物が発生しない為、いわゆる「高湿流れ」対策の為のドラムヒーター等が不要になった。
【0068】
第7に、少なくとも導電性支持体と有機感光層、及び電荷保持粒子を含む表面層を有する感光体を使用する。
【0069】
以下更に詳しく、作用について述べる。
[1] 帯電部材
図1、図2は本発明にかかる帯電部材、被帯電体、画像形成装置の該略図である。
【0070】
画像形成プロセスについては前述の通りである。
【0071】
帯電部材201は、多極磁性体201−2と、磁気ブラシ層201−1とを備えている。
【0072】
多極磁性体201−2は、通常、フェライト磁石等の金属や、プラスティックマグネット、等の多極構成が可能な磁性体を用いている。その磁力線密度は、その使用するプロセススピード、印加電圧と非帯電部との電位差による限界、被帯電体の誘電率や表面性等多くの要因により異なり、これらの条件に応じて適宜選択される。該多極磁性体201−2の表面から1mmの距離において測定される、磁極位置における磁力線密度で500ガウス(G)以上が好ましい。より好ましくは1000G以上である。
【0073】
像担持体たる感光体と、多極磁性体201−2との最近接間隙は、感光体の回転方向における該磁気ブラシ層201−1の接触幅(以下ニップと称する)を安定に制御する為、コロ(不図示)やスペーサ等、適宜な方法で、適宜な距離に設定される必要がある。該距離は50〜2000μmの範囲が好ましく、より好ましくは100〜1000μmである。その他にニップ調整用の機構を設けても良い。
【0074】
また、該帯電部材201は、感光体202の回転方向Xに対して適宜な相対速度で回転、移動させる。或いは振動させてもよい。
【0075】
ここではローラー状の帯電部材について述べたが、帯電部材としては固定型の棒磁石状のもの(以下、“固定ブラシ”と称する)を用いても良い。
【0076】
磁気ブラシ層201−1を形成する磁性粒子は、一般にフェライト、マグネタイト等の磁性粒子、周知のトナーのキャリア、あるいは磁性体と樹脂からなるトナーを使用する。
【0077】
該磁性粒子の粒径は、一般に1〜100μm以下、好ましくは10〜50μmのものが用いられるが、画質に支障がなければ更に大粒径の粒子を使用しても良い。又、粒径は均一なものを用いても良いし、流動性向上のため、上記の範囲内で粒径の異なる磁性粒子を混合して使用しても良い。
【0078】
なお、該磁性粒子の粒径および粒度分布のピークの測定は、レーザー回折式粒度分布測定装置HEROS(日本電子製)を用いて行った。実際の測定は、0.05μm〜200μmの範囲を32対数分割して行い、50%平均粒径をもって平均粒径とした。全体の平均粒径はこの他に、光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡により、ランダムに100個以上の粒子を抽出し、水平方向最大弦長をもって該値としても良い。
【0079】
該磁気ブラシ層の抵抗は、図16に示す様に、帯電効率を良好に保持し、一方でリークポチや、感光体表面の微小欠陥から、帯電部材長軸方向で電位が低下してしまう事の防止当のために、1×10 〜1×1012Ωcmであることが好ましい。より好ましくは1×10 〜1×10 Ωcmである。
【0080】
なお、抵抗値の測定は、HIOKI社(メーカー)製のMΩテスターを用いて、50〜1000Vの電圧を印加して行った。この場合の接触面積は、規定の速度で回転させている円筒状金属と、測定すべき帯電部材とを、規定の食い込み量になるまで接近させた状態で測定した。
【0081】
磁気ブラシ層201−1の磁性粒子は、製法,粒径分離法等により、粒径が規定される。本発明では、該磁性粒子の粒径と、後述する被帯電体である感光体202の表面微細粗さと、の相関を規定することにより、該磁性粒子と感光体の微視的な接触を好適な状態で使用し、異常電流や磁性粒子流動性不具合等に起因する帯電不良による画質低下を防止する。
【0082】
該磁性粒子の粒径と感光体表面粗さの相関を好適な状態にすることにより、帯電部材通過中における該磁性粒子と該感光体との接触面積を大きくし、磁性粒子漏れや、異常電流、帯電不良を防止し、高画質な画像を安定して得ることができる。例えば、前露光を有する電子写真装置(特に、アモルファスシリコン系感光体を使用した電子写真装置)においては、帯電部材から感光体に電圧印加中の電流が多い場合には数10μA/cm (全電流で数100μA)という電流が流れる。その際の、該磁性粒子と感光体との接触面積を広くすることによって、微視的な電荷の移動がスムーズになる。その結果、帯電のむら、および、磁性粒子が電荷を持ったまま磁性粒子が移動する事を防ぐことができる。
【0083】
また、感光体表面,磁性粒子が機械的に損傷する危険性が減少し、装置の長寿命化、メンテナンスフリーに有利である。更に、感光体表面による、帯電部材中での磁性粒子の撹拌がより効率的になされ、帯電むら等を防止できる。
【0084】
帯電部材として磁石等の磁性材を内蔵したスリーブ(構造的には一般の現像器のような物)を使用する場合、該スリーブ表面も磁性粒子を搬送するにあたり、適宜な粗さにて使用する事も、上記と同様の作用から有効である。
【0085】
またさらに、磁性粒子の交換、追加等のサービスメンテナンス間隔の延長,メンテナンスフリーが実現できる。さらには、画像形成装置の設定変更(例えば、プロセススピードや像保持部材の帯電設定)に対しても、耐久性その他の点について広範囲に対応できる。
【0086】
被帯電体たる感光体202は、従来のものと同じものでも良いが、必要に応じて後述する新規な感光体を用いる。
[2] 感光体
前述の問題を解決する為の、一つの手段として、本発明者らは感光体表面の微細粗さに注目し、該微細表面粗さを規定し、上記磁性粒子の表面粗さとの相関を規定する事により、長期にわたり極めて好適な画像安定化が達成されることを見いだした。
【0087】
前述の問題を解決する為の、もう一つの手段として、本発明者らは上記の条件に加え、温度依存性が小さく、かつ表面耐久性に優れた感光体を用い、長期にわたり極めて好適な画像安定化が達成される事を見いだした。以下、詳細に説明する。
【0088】
2−1 有機光導電体(OPC)
本発明に用いた好適な感光体の一形態であるOPC感光体について以下に述べる。
【0089】
図3(f)に画像形成装置用OPC感光体の一例を示す。OPC感光体1100は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層1102が設けられている。該感光層1102は電荷発生層1107、電荷輸送層1108を備えており、必要に応じて、保護層ないし表面層1104’、及び支持体1101と電荷発生層1107の間に中間層を設けて構成されている。
【0090】
本発明に用いられるOPC感光体(すなわち表面層、光導電層、必要に応じて設けられる中間層)、特にその表面層は、接触帯電部材からの電荷注入を効率的に受容し、該電荷を有効に保持する事が必要である。本発明者らは、特に表面層で、高抵抗樹脂中(例えば、高融点ポリエステル樹脂と硬化樹脂の混成材)に電荷保持粒子(例えば、 SnO などの金属酸化物等)を分散させた材料が、それぞれの樹脂成分の特性を相乗的に作用させあい、こうした条件を満足する事を見いだした。
【0091】
本発明の電子写真感光体の表面層、光導電層、電荷輸送層及び電荷発生層の形成に用いる樹脂の1例を説明する。 ポリエステルとは、酸成分とアルコール成分との結合ポリマーであり、ジカルボン酸とグリコールとの縮合あるいはヒドロキシ安息香酸のヒドロキシ基とカルボキシ基とを有する化合物の縮合によって得られる重合体である。
【0092】
酸成分として、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸等の脂肪族等ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等の脂環族ジカルボン酸、ヒドロキシエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を用いる事が出来る。
【0093】
グリコール成分としては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンジメチロール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等を使用することが出来る。
【0094】
尚、前記ポリエステル樹脂が実質的に線状である範囲でペンタエリスリトール、ロリメチロールプロパン、ピロメリット酸およびこれらのエステル形成誘導体等の多官能化合物を共重合させても良い。
【0095】
本発明に用いるポリエステル樹脂としては、高融点ポリエステル樹脂を用いる。
【0096】
高融点ポリエステル樹脂としては、オルソクロロフェノール中36℃で測定した極限粘度が0.4dl/g以上、好ましくは0.5dl/g以上、更に好ましくは0.65dl/g以上のものが用いられる。
【0097】
好ましい高融点ポリエステル樹脂としては、ポリアルキレンテレフタレート系樹脂が挙げられる。ポリアルキレンテレフタレート系樹脂は酸成分として、テレフタール酸、グリコール成分として、アルキレングリコールから主としてなるものである。
【0098】
その具体例としては、テレフタル酸成分とエチレングリコール成分とから主としてなるポリエチレンテレフタレート(PET)、テレフタル酸成分と1、4−テトラメチレングリコール(1、4−ブチレングリコール)成分とから主としてなるポリブチレンテレフタレート(PBT)、テレフタル酸成分とシクロヘキサンジメチロール成分とから主としてなるポリシクロヘキシルジメチレンテレフタレート(PCT)等をあげることが出来る。他の好ましい高分子量ポリエステル樹脂としては、ポリアルキレンナフタレート系樹脂を例示出来る。ポリアルキレンナフタレート系樹脂は酸成分としてナフタレンジカルボン酸成分とグリコール成分としてアルキレングリコール成分とから主としてなるものであって、その具体例としては、ナフタレンジカルボン酸成分とエチレングリコール成分とから主としてなるポリエチレンナフタレート(PEN)等を挙げることが出来る。
【0099】
高融点ポリエステル樹脂としては、その融合が好ましくは160℃以上、特に好ましくは200℃以上のものである。
【0100】
ポリエステル樹脂の他に、アクリル樹脂を使用しても良い。
【0101】
バインダとしては2官能アクリル、6官能アクリル、ホスファゼン等が使用される。
【0102】
これらの樹脂は、比較的結晶性が高く、硬化樹脂ポリマー鎖と高融点ポリマー鎖との相互の絡み合いが均一かつ密になって、高耐久性の表面層を形成出来るものと考えられる。低融点ポリエステル樹脂等の場合には、結晶性が低いので、硬化樹脂ポリマー鎖との絡み合いの程度が大きいところと小さいところが生じ、耐久性が劣るものと考えられる。
【0103】
表面層には、SnO 等の電荷保持材を分散させたものを用いた。使用条件等に応じて、その分散量を適宜変更することで、抵抗値、帯電効率を制御することが好ましい。
【0104】
また、該感光体の表面は適当な径の研磨材、あるいは帯電部材の磁性粒子と同成分の粒子等を用いること等によって、微細表面粗さを調整できる。
【0105】
2−2 アモルファスシリコン系感光体(a−Si)
本発明に用いた好適な感光体の一形態であるアモルファスシリコン系感光体(以下“a−Si感光体”と称する)について以下に述べる。
【0106】
本発明にかかるa−Si系感光体は周知の、導電性支持体と、シリコン原子を母体とする非単結晶材料から成る光導電層を有する感光層とを備えている。a−Si感光体そのままでも構わないが、必要に応じて特性を向上させた物を用いる。
【0107】
本発明の、特性を向上させたa−Si系感光体は、光導電層は10〜30原子%の水素を含み、光吸収スペクトルの指数関数裾(アーバックテイル)の特性エネルギーが50〜60meVであって、かつ局在状態密度が1×1014〜1×1016cmー3であることを特徴としている。
【0108】
このように設計された画像形成装置用感光体は、帯電能の温度依存性を始め、極めて優れた電気的、光学的、光導電的特性、画像品質、耐久性および使用環境特性を示す。
【0109】
以下、図3を参照して、本発明におけるアモルファスシリコン系感光体(a−Si)を採用した画像形成装置用の感光体について詳細に説明する。
【0110】
図3(a)に示した画像形成装置用感光体1100は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層1102が設けられている。該感光層1102はa−Si:H,Xを含有した、光導電性を有する光導電層1103を備えている。
【0111】
図3(b)に示した画像形成装置用感光体1100は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層1102が設けられている。該感光層1102はa−Si:H,Xを含有して光導電性を有する光導電層1103と、アモルファスシリコン系表面層1104と、を備えている。
【0112】
図3(c)に示した画像形成装置用感光体1100は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層1102が設けられている。該感光層1102はa−Si:H,Xを含有して光導電性を有する光導電層1103と、アモルファスシリコン系表面層1104と、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層1105とを備えている。
【0113】
図3(d)、図3(e)に示した画像形成装置用感光体1100は、感光体用としての支持体1101の上に、感光層1102が設けられている。該感光層1102は、光導電層1103を構成するa−Si:H,Xを含有した電荷発生層1107ならびに電荷輸送層1108と、アモルファスシリコン系表面層1104とを備えている。
【0114】
以下、本発明におけるアモルファスシリコン系感光体(a−Si)の感光体を構成する部分毎に詳細に説明する。
【0115】
2−2−1 支持体
支持体は、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性を備えた支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミツク等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。
【0116】
支持体1101は、その表面が平滑(あるいは凹凸)に構成された、円筒状または板状無端ベルト状である。その厚さは、所望通りの画像形成装置用感光体1100を形成し得るように適宜決定するが、製造および取り扱い上における機械的強度等の点から通常は10μm以上とされる。
【0117】
特にレーザー光などの可干渉性光を用いて像記録を行う場合には、可視画像において現われるいわゆる干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消するために、光生成キャリアの減少が実質的にない範囲で支持体1101の表面に凹凸を設けてもよい。支持体1101の表面に設けられる凹凸は、特開昭60−168156号公報、同60−178457号公報、同60−225854号公報、同61−231561号公報等に記載された公知の方法により作成される。
【0118】
また、可干渉光を用いた場合の干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消するさらに別の方法として、感光層1102内(あるいは、感光層1102の下側)に、光吸収層等の干渉防止層或いは領域を設けてもよい。
【0119】
感光体表面の微細粗さの制御は、支持体の表面に微細なキズをつける事により可能である。該キズは、研磨材による研磨、あるいは、化学反応によるエッチングやプラズマ中のいわゆるドライエッチング、スパッタリング法等を用いて作成できる。該キズの深さ、大きさは、光生成キャリアの減少が実質的にない範囲であれば良い。
【0120】
2−2−2 光導電層
感光層1102の一部を構成する光導電層1103は、支持体1101上(場合によっては下引き層(不図示)上)に、真空堆積膜形成方法によって形成される。この場合、所望特性が得られるように、適宜、成膜パラメーターの数値条件が設定されるのは言うまでもない。
【0121】
具体的には、グロー放電法(例えば、低周波CVD法、高周波CVD法またはマイクロ波CVD法等の交流放電CVD法、あるいは直流放電CVD法等)、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、光CVD法、熱CVD法などの数々の薄膜堆積法によって形成できる。これらの薄膜堆積法は、製造条件、設備資本投資下の負荷程度、製造規模、作成される画像形成装置用感光体に要求される特性等の要因によって適宜選択されて採用される。実際には、条件の制御が比較的容易である、グロー放電法、特にRF帯、μW帯またはVHF帯の電源周波数を用いた高周波グロー放電法が好適である。
【0122】
グロー放電法による光導電層1103の形成については、基本的には周知のとおりである。すなわち、シリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガスと、水素原子(H)を供給し得るH供給用の原料ガスおよび/またはハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用の原料ガスとを、内部が減圧にし得る反応容器内に所望のガス状態で導入する。そして、該反応容器内においてグロー放電を生起させることで、あらかじめ所定の位置に設置した支持体1101上にa−Si:H,Xからなる層を形成する。
【0123】
また、シリコン原子の未結合手を補償し、層品質(特に、光導電性及び電荷保持特性)を向上させるためには、光導電層1103中に水素原子および/またはハロゲン原子が含有されることが必要である。水素原子(またはハロゲン原子)の含有量、あるいは、水素原子とハロゲン原子との和の量は、シリコン原子と、水素原子および/またはハロゲン原子と、の和に対して10〜30原子%、より好ましくは15〜25原子%とされるのが望ましい。
【0124】
形成される光導電層1103中に水素原子を構造的に導入するとともに、その導入割合の制御を容易にするには、これらのガスにさらにH および/またはHeあるいは水素原子を含む珪素化合物のガスも所望量混合して層形成することが必要である。各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で複数種を混合しても構わない。
【0125】
本発明において使用されるハロゲン原子供給用の原料ガスとしては、例えば、ハロゲンガス、ハロゲン化合物、ハロゲンをふくむハロゲン間化合物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等のガス状のまたはガス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられる。また、さらにはシリコン原子とハロゲン原子とを構成要素とするガス状の(またはガス化し得る)、ハロゲン原子を含む水素化珪素化合物も挙げることができる。
【0126】
本発明に於て好適に使用し得るハロゲン化合物としては、具体的には弗素ガス(F )、BrF、ClF、ClF 、BrF 、BrF 、IF 、IF 等のハロゲン間化合物を挙げることができる。
【0127】
ハロゲン原子を含む珪素化合物、いわゆるハロゲン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体的には、たとえばSiF 、Si 等の弗化珪素を挙げることができる。
【0128】
光導電層1103中に含有される水素原子および/またはハロゲン原子の量を制御するには、例えば支持体1101の温度、放電電力等を制御すればよい。さらには、水素原子および/またはハロゲン原子を含有させるために使用される原料物質の反応容器内への導入量を制御すればよい。
【0129】
本発明においては光導電層1103には、必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させることが好ましい。伝導性を制御する原子は、光導電層1103中に満遍なく均一に分布した状態で含有されても良いし、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有している部分があってもよい。前記伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、p型伝導特性を与える周規律表第III b族に属する原子(以後「第III b族原子」と略記する)またはn型伝導特性を与える周規律表Vb族に属する原子(以後「第Vb族原子」と略記する)を用いることができる。
【0130】
第III b族原子としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特にB、Al、Gaが好適である。第Vb族原子としては、具体的には燐(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、Asが好適である。
【0131】
光導電層1103に含有される伝導性を制御する原子の含有量としては、好ましくは1×10ー2〜1×10 原子ppm、より好ましくは5×10ー2〜5×10 原子ppm、最適には1×10ー1〜1×10 原子ppmとされるのが望ましい。
【0132】
光導電層1103に含有される伝導性を制御する原子(例えば、第III b族原子あるいは第Vb族原子)を構造的に導入するには、層形成の際に、第III b族原子導入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用の原料物質を、ガス状態で、光導電層103を形成するための他のガスとともに反応容器中に導入してやればよい。
【0133】
第III b族原子導入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用の原料物質としては、常温常圧でガス状のもの、または、少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得るもの、が採用されるのが望ましい。
【0134】
そのような第III b族原子導入用の原料物質として具体的には、硼素原子導入用としては、B 、B10、B 、B11、B10、B12、B14等の水素化硼素、BF 、BCl 、BBr 等のハロゲン化硼素等が挙げられる。この他、AlCl 、GaCl 、Ga(CH 、InCl 、TlCl 等も挙げることができる。
【0135】
第Vb族原子導入用の原料物質として、例えば燐原子導入用としてはPH 、P 等の水素化燐、PH I、PF 、PF 、PCl 、PCl 、PBr 、PBr 、PI 等のハロゲン化燐が挙げられる。この他、AsH 、AsF 、AsCl 、AsBr 、AsF 、SbH 、SbF 、SbF 、SbCl 、SbCl 、BiH 、BiCl 、BiBr 等も第Vb族原子導入用の出発物質として有効なものとして挙げることができる。
【0136】
これらの伝導性を制御する原子導入用の原料物質を、必要に応じてH および/またはHeにより希釈して使用してもよい。
【0137】
さらに本発明においては、光導電層1103に、炭素原子、酸素原子および窒素原子からなる群のうちのうちの少なくとも一つを含有させることも有効である。これら(炭素原子,酸素原子,窒素原子)の含有量は、シリコン原子、炭素原子、酸素原子及び窒素原子の和に対して、好ましくは1×10ー5〜10原子%、より好ましくは1×10ー4〜8原子%、最適には1×10ー3〜5原子%が望ましい。これら(炭素原子,酸素原子,窒素原子)は、光導電層中に満遍なく均一に含有されても良いし、光導電層の層厚方向に含有量が変化するような不均一な分布をもたせた部分があっても良い。
【0138】
本発明における光導電層1103の層厚は、所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定される。好ましくは20〜50μm、より好ましくは23〜45μm、最適には25〜40μmとされるのが望ましい。
【0139】
支持体1101の温度は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選択される。通常の場合、好ましくは200〜350℃、より好ましくは230〜330℃、最適には250〜310℃とするのが望ましい。
【0140】
光導電層を形成するための支持体温度、ガス圧等の条件は通常は独立的に別々に決められるものではない。従って、所望の特性を有する感光体を形成すべく、相互的且つ有機的関連性に基づいて最適値を決めるのが望ましい。
【0141】
2−2−3 表面層
本発明においては、上述のようにして支持体1101上に形成された光導電層1103の上に、更にアモルファスシリコン系の表面層1104を形成することが好ましい。この表面層1104は自由表面1106を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性において本発明の目的を達成するために設けられる。
【0142】
表面層1104は、アモルファスシリコン系の材料であればいずれの材質でも可能である。例えば、水素原子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更に炭素原子を含有するアモルファスシリコン(以下「a−SiC:H,X」と表記する)でもよい。水素原子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更に酸素原子を含有するアモルファスシリコン(以下「a−SiO:H,X」と表記する)でもよい。水素原子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更に窒素原子を含有するアモルファスシリコン(以下「a−SiN:H,X」と表記する)でもよい。さらには、水素原子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更に炭素原子、酸素原子、窒素原子のうちの少なくとも一つを含有するアモルファスシリコン(以下「a−SiCON:H,X」と表記する)等の材料が好適に用いられる。
【0143】
該表面層1104は、例えばグロー放電法(低周波CVD法、高周波CVD法またはマイクロ波CVD法等の交流放電CVD法、あるいは直流放電CVD法等)、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、光CVD法、熱CVD法などの周知の薄膜堆積法によって形成することができる。これらの薄膜堆積法は、製造条件、設備資本投資下の負荷程度、製造規模、作成される画像形成装置用感光体に所望される特性等の要因によって適宜選択されて採用されるが、感光体の生産性から光導電層と同様の堆積法によることが好ましい。
【0144】
例えば、グロー放電法によってa−SiC:H,Xよりなる表面層1104を形成するには、基本的には、シリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガスと、炭素原子(C)を供給し得るC供給用の原料ガスと、水素原子(H)を供給し得るH供給用の原料ガスおよび/またはハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用の原料ガスとを、内部を減圧し得る反応容器内に所望のガス状態で導入する。そして、該反応容器内にグロー放電を生起させることで、あらかじめ所定の位置に設置された光導電層1103の形成された支持体1101上に、a−SiC:H,Xからなる表面層1104を形成できる。
【0145】
表面層1104をa−SiCを主成分として構成する場合の炭素量は、シリコン原子と炭素原子との和に対して30%〜90%の範囲が好ましい。
【0146】
また表面層1104内の水素含有量を、30原子%〜70原子%に制御することで、電気的特性面及び高速連続使用性において飛躍的な向上を図り、表面層の高い硬度を確保できる。
【0147】
表面層中の水素含有量は、H ガスの流量、支持体温度、放電パワー、ガス圧等によって制御できる。
【0148】
表面層1104中に含有される水素原子および/またはハロゲン原子の量を制御するには、例えば支持体1101の温度、放電電力等を制御すればよい。さらには、水素原子および/またはハロゲン原子を含有させるために使用される原料物質の反応容器内へ導入する量を制御すればよい。
【0149】
炭素原子,酸素原子,窒素原子は、表面層中に満遍なく均一に含有されても良いし、表面層の層厚方向に含有量が変化するような不均一な分布をもたせた部分があっても良い。
【0150】
さらに本発明においては、表面層1104には必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させることが好ましい。伝導性を制御する原子は、表面層1104中に満遍なく均一に分布した状態で含有されても良いし、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有している部分があってもよい。
【0151】
表面層1104に含有される伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、「第III b族原子」または「第Vb族原子」を用いることができる。
【0152】
また、これらの伝導性を制御する原子導入用の原料物質を必要に応じてH 、He、Ar、Ne等のガスにより希釈して使用してもよい。
【0153】
本発明に於ける表面層1104の層厚としては、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましい。層厚が0.01μmよりも薄いと、感光体の使用中に摩耗等の理由により表面層1104が失われてしまう。逆に、3μmを超えると、残留電位の増加等の電子写真特性の低下がみられる。
【0154】
本発明の目的を達成し得る特性を有する表面層1104を形成するには、支持体1101の温度、反応容器内のガス圧を所望にしたがって、適宜設定する必要がある。
【0155】
表面層1104を形成するための支持体温度、ガス圧等の条件は通常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する感光体を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最適値を決めるのが望ましい。
【0156】
更に本発明に於いては、光導電層1103と表面層1104との間に、炭素原子、酸素原子、窒素原子の含有量を表面層1104より減らしたブロッキング層(下部表面層)を設けることも帯電能等の特性を更に向上させるためには有効である。
【0157】
また表面層1104と光導電層1103との間に、炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素原子の含有量が光導電層1103に向かって減少するように変化する領域を設けても良い。これにより表面層1104と光導電層1103の密着性を向上させ、界面での光の反射による干渉の影響をより少なくできる。
【0158】
その他に、表面層1104として、炭素を主体とし、その内部および/または最表面にフッ素との結合を有する非晶質炭素膜(以下「a−C:H:F」と表記する)を使用しても良い。
【0159】
a−C:H:Fは撥水性に優れ、低摩擦であり、環境対策ヒーターを除去した状態においても高湿環境下での画像のぼけを防止する効果がある。また、磁性粒子の機械的な摩擦による感光体への移動を低減できる。
【0160】
2−2−4 電荷注入阻止層
本発明の画像形成装置用感光体においては、導電性を備えた支持体1101と光導電層1103との間に、支持体1101側からの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層1105を設けるのがいっそう効果的である。すなわち、電荷注入阻止層1105は、感光層1102が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際には、支持体1101側から光導電層1103側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有する。また、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能は発揮しない。つまり、電荷注入阻止層1105は、いわゆる極性依存性を有している。このような機能を付与するために、電荷注入阻止層1105には伝導性を制御する原子を光導電層1103に比べ比較的多く含有させる。
【0161】
該電荷注入阻止層1105に含有される伝導性を制御する原子は、該電荷注入阻止層1105中に満遍なく均一に分布されても良いし、あるいは層厚方向には満遍なく含有されてはいるが、不均一に分布する状態で含有している部分があってもよい。分布濃度が不均一な場合には、支持体1101側に多く分布するように含有させるのが好適である。いずれの場合にも支持体1101の表面と平行面内方向においては、均一な分布で満遍なく含有されることが面内方向における特性の均一化を図る点からも必要である。
【0162】
電荷注入阻止層1105に含有される伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、「第III 族原子」または「第V族原子」を用いることができる。
【0163】
本発明において、電荷注入阻止層1105の層厚は、所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.3〜4μm、最適には0.5〜3μmとされるのが望ましい。
【0164】
本発明においては、電荷注入阻止層1105を形成するための希釈ガスの混合比、ガス圧、放電電力、支持体温度の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられる。但し、これらの層作成ファクターは通常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する表面層を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて各層作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
【0165】
また、本発明の画像形成装置用感光体に於いては、支持体1101と光導電層1103あるいは電荷注入阻止層1105との間の密着性の一層の向上を図る目的で、例えば、Si 、SiO 、SiO、あるいはシリコン原子を母体とし、水素原子及び/またはハロゲン原子と、炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素原子とを含む非晶質材料等を含んで構成される密着層を設けてもよい。更に、前述のごとく、支持体1101からの反射光による干渉模様の発生を防止するための光吸収層を設けてもよい。
【0166】
これまでに述べた上記各層(例えば、表面層、光導電層、電荷注入阻止層)は、例えば図4や図5に示されるような周知の装置及び膜形成方法にて製造できる。
【0167】
図4に示したのは、電源周波数としてRF帯を用いた高周波プラズマCVD法(以後「RF−PCVD」と略記する)による画像形成装置用感光体の製造装置である。
【0168】
この装置は大別すると、堆積装置3100、原料ガスの供給装置3200、反応容器3111内を減圧にするための排気装置(不図示)を備えている。
【0169】
堆積装置3100中の反応容器3111内には円筒状支持帯3112、支持体加熱用ヒーター3113、原料ガス導入管3114が設置され、更に高周波マッチングボックス3115が接続されている。
【0170】
原料ガス供給装置3200は、SiH 、GeH 、H 、CH 、B 、PH 等の原料ガスのボンベ3221〜3226と、バルブ3231〜3236,3241〜3246,3251〜3256、及びマスフローコントローラー3211〜3216を備えている。各原料ガスのボンベは、バルブ3260を介して反応容器3111内のガス導入管3114に接続されている。
【0171】
図5に示したのは、電源にVHF帯の周波数を用いた高周波プラズマCVD(以後「VHF−PCVD」と略記する)法によって形成される画像形成装置用感光体の製造装置である。
【0172】
この装置は、RF−PCVD法による製造装置(図4参照)における堆積装置3100を、堆積装置4100に交換して原料ガス供給装置3200と接続することで得ることができる。この装置は、真空気密化構造を成した減圧にし得る反応容器4111、原料ガスの供給装置3200、および反応容器内を減圧にするための排気装置(不図示)を備えている。
【0173】
反応容器4111内には円筒状支持体4112、支持体加熱用ヒーター4113、原料ガス導入管4114、電極が設置され、電極には更に高周波マッチングボックス4120が接続されている。また、反応容器4111内は排気管4121を通じて不図示の拡散ポンプに接続されている。
【0174】
原料ガス供給装置3200は、SiH 、GeH 、H 、CH 、B 、PH 等の原料ガスのガスボンベ3221〜3226と、バルブ3231〜3236,3241〜3246,3251〜3256、及びマスフローコントローラー3211〜3216から構成される。各原料ガスのボンベは、バルブ3260を介して反応容器4111内のガス導入管4115に接続されている。また、円筒状支持体4112によって取り囲まれた空間4114が放電空間を形成している。
【0175】
以上述べてきた手段,構成を、単独で、あるいは、組み合わせて用いる事により、優れた効果を引き出すことが可能である。
【0176】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
【0177】
本実施形態の画像形成装置の概要を図1、図2を用いて説明する。
【0178】
像担持体たる感光ドラム202は、矢印Xの時計方向に所定の周速度(プロセススピード)にて回転駆動されるドラム型の電子写真感光体である。
【0179】
該感光体202の表面層の抵抗値は、その電荷保持能、帯電効率等の電気的特性を良好に有し、電圧により表面層が損傷する、いわゆるピンホールリークを防止する為に、1×1010〜5×1015Ωcmなる抵抗を有することが好ましい。より好ましくは1×1012〜1×1014Ωcmである。
【0180】
該抵抗値の測定は、HIOKI社(メーカー)製のMΩテスターで250〜1kVの電圧を印加して行なった。
【0181】
接触型帯電部材201は、多極磁性体201−2と、その面上に形成した磁性粒子を有する磁気ブラシ層201−1とを備えている。
【0182】
該磁気ブラシ層201−1は、前述のごとくCu−Zn系フェライトやMn−Zn系フェライト等の磁性フェライトや磁性マグネタイト、ピロール等の樹脂中に磁性粒子を分散させたもの、磁性トナーのキャリア等の磁性粒子を含む粒子で構成される。
【0183】
該帯電部材201の磁気ブラシ層201−1の抵抗値は、図16で示される様に、良好な帯電効率を保持する為に、一方ではピンホール防止の為に、1×10 〜1×1012Ωcmであることが好ましい。より好ましくは1×10 〜1×10 Ωcmである。なお、ここで述べた抵抗値は、HIOKI社(メーカー)製のMΩテスターで250〜1kVの電圧を印加して行った測定したものである。
【0184】
帯電部材201には電圧印加手段(不図示)が付随している。該電圧印加手段によって直流電圧Vdc(或いは交流を重乗した電圧Vdc+Vac)が、磁性粒子からなる磁気ブラシ層201−1に印加される。これにより、回転駆動されている感光帯202の外周面が均一に帯電される。
【0185】
感光体202と接触帯電部材201との最近接間隙は、そのニップ制御の為に50〜2000μmの範囲にスペーサー(不図示)等で安定的に設定されることが好ましく、より好ましくは100〜1000μmである。その他にニップ調整用の機構を設けても良い。
【0186】
次に、本発明における接触面積増大等の様子についてモデル、データに基づいて検討する。
【0187】
図6には、接触型帯電部材201と感光体202の表面の微細粗さ及び接触状態を、モデル化して描いた。感光体202表面に磁気ブラシ層201−1の磁性粒子が接触する面積は、図の様に該磁性粒子の粒径と感光体の微細表面粗さの比により変化する。
【0188】
図7には、X/Y(但し、Y:帯電部材201の磁性粒子の粒径、X:曲率半径の2倍値)と、接触率S_Toutchとの相関を示した。図7から分かるとおり、0.25≦Y/X≦4のときに、更に好ましくは0.4≦Y/X≦2のときに、良好な接触性が得られた。
【0189】
図8には、Rmax/Yと流動性との相関を示した。接触率S_Toutchは図6のB/Aに準ずる。流動性レベルは、一定量の磁性粒子を付着した多極磁性体からなる帯電部材を、図1,図2に示す装置に組み込んで、電圧印加及び通紙を行なわない状態で空回転し、該粒子の状態を観察した。その結果から流動性を下記ランク1〜ランク5に評価付けした。各ランクの評価基準は、ランク5:非常に良好、ランク4:良好、ランク3:やや良好、ランク2:実用上問題なし、ランク1:実用上やや難あり、である。図8から分かるとおり、0.05≦Rmax/Y≦0.4の時に、更に好ましくは0.1≦Rmax/Y≦0.35の時、良好な接触性が得られた。
【0190】
図9、図10には、磁性粒子粒径と感光体の微細表面粗さの比、及び接触面積を示した。図9、図10から分かるとおり、表面粗さの比を適した範囲に規定することにより、接触面積を大きく取ることができた。
【0191】
図11には、「磁性粒子の直径に対する感光体との接触域比」と「帯電性」の相関を示した。該図の縦軸には、帯電部材に700Vdcを印加した時の1周目での帯電部材直後電位をとっている。図11から分かるように、接触域比を大きくとる事により電荷の注入がより効率的になされ、帯電性が向上する。
【0192】
このように磁性粒子の粒径と、感光体の微細表面粗さの比と、を適当な範囲に制御する事により、帯電特性が向上する。また、接触面積比が大きくなり、その結果、帯電均一性が向上する。さらに高精細な画像に対応できる。
【0193】
なお、該磁性粒子の径、及び感光体表面の粗さの各値は、該磁性粒子の磁気拘束力や、感光体の感度特性等の電子写真特性に実質的に影響のない範囲であれば良い。
【0194】
ここでは帯電部材201−2に多極磁性体の物を挙げているが、磁性体を内蔵したスリーブ等、本図以外の構成でも構わない。
【0195】
【実施例】
以下、実施例1,2,3,4,5,6,7により本発明の効果を具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1] 表面粗さvs磁性粒子径比、a−SiのEu,D.O.S
1. 感光体
1.1 感光体の作成
RF−PCVD法による画像形成装置用感光体の製造装置(図4参照)を用いた。支持体としては、直径108mmの鏡面加工を施したアルミニウムシリンダーと、該シリンダーに前述の公知の方法で凹凸処理を施した物と、を使用した。これらのシリンダー上に、図12に示す条件で電荷注入阻止層、光導電層、表面層とを備えた感光体を作製した。さらに光導電層のSiH とH との混合比ならびに放電電力を変えることによって、種々の感光体を作製した。
【0196】
作製した感光体は、必要に応じてSiC粉体やダイヤモンド粉体等の研磨剤を使用して表面粗さを調整した。
1.2 感光体の特性
作製した感光体を画像形成装置(キャノン製NP6062をテスト用に改造)にセットして、帯電能の温度依存製(温度特性)、メモリーならびに画像欠陥を評価した。本改造機において、転写、分離帯電器206(a)、206(b)は図の如くローラー帯電器、またはベルト状帯電器にし、この部位でのコロナによるオゾン発生を極力制御する様にした。
【0197】
帯電能の温度特性は、感光体の温度を室温から約45℃まで変えて測定した。そして、温度1℃当たりの帯電能の変化を求めて、2V/deg以下を合格と判定した。
【0198】
また、メモリー、画像流れについては、画像を目視により判定し、1:非常に良好、2:良好、3:実用上問題なし、4:実用上やや難あり、の4段階にランク分けした。
【0199】
一方、円筒形のサンプルホルダーに設置したガラス基板(コーニング社 7059)ならびにSiウエハー上に、光導電層の作成条件で膜厚約1μmのa−Si膜を堆積した。ガラス基板上の堆積膜にはAlの櫛型電極を蒸着し、CPMにより指数関数裾の特性エネルギー(Eu)と局在状態密度(D.O.S)とを測定した。Siウエハー上の堆積膜については、FTIRによって含有水素量を測定した。
【0200】
このときのEuと、帯電能の温度特性との関係を図13に示した。また、D.O.Sとメモリー、画像流れとの関係を図14、図15示した。いずれのサンプルも水素含有量は10〜30原子%の間であった。
【0201】
図13、図14ならびに図15から明らかなように、サブバンドギャップ光吸収スペクトルから得られる指数関数裾の特性エネルギー(Eu)が50〜60meV、かつ伝導帯端下の局在状態密度(D.O.S)が1×1014〜1×1016cmー3である事が良好な電子写真特性を得る好適条件である事がわかった。又、同様に表面層のサンプルを作成し、櫛型電極を用いて抵抗値の測定を行なった。2.帯電部材
2.1 帯電部材の作成
接触型帯電部材101を以下の条件で製作した。
【0202】
接触型帯電部材101は、該ローラー状の多極磁性体に、前記の磁性粒子を付着した状態でφ22mmのローラー状になる様に構成した。その磁力線密度は前述のごとく制御される。本実施例では磁極数8極、磁極部表面での磁力線密度は前述の測定にて1000〜3000Gaussの物を作成した。
【0203】
また、本実施例ではニップ幅を6〜7mmとした。
【0204】
該磁性粒子には、表面粗さ比較のため、磁気ブラシ層には磁性酸化鉄からなる磁性粒子を使用した。該磁性粒子の粒径は、3〜100μmのものをそれぞれ作成した。
3.帯電能力
上述したとおり作製した感光体、帯電部材を、画像形成装置(図1,図2参照)にセットして、帯電能力を評価した。評価は、環境対策ヒーター123をOFFにして行った。該評価結果を図16に示した。
【0205】
図16から分かるとおり、帯電部材の抵抗値が、1×10 〜1×1012Ωcmである場合に、良好な帯電が得られた。1×10 〜1×10 Ωcmのときにさらに良好な帯電特性、および画像流れ等の環境特性が得られた。
【0206】
帯電部材の抵抗値が1×10 Ωcm未満だった場合は、異常放電、ピンホールが発生し感光体が破損する危険性があった。また、1×1012Ωcm以上だった場合は、帯電効率低下、注入に起因して、帯電性が低下した。
4.耐久性
4.1 評価対象
該実施例1の前述した感光体および磁性粒子を用いて、耐久試験を行った。ここで耐久試験の対象とした感光体の特性を図17に、また、磁性粒子の特性を図18に示した。
【0207】
これ以降においては、図17、図18中において使用した感光体のサンプル識別符号a〜f、磁性粒子の識別符号A〜Fを用いて評価対象となった感光体、磁性粒子を区別する。また、図17中に示した、サンプルaの感光体を、単に、“感光体a”と呼ぶ。サンプルb〜fについても同様である。図18中に示したサンプルAの磁性粒子を、単に“磁性粒子A”と呼ぶ。サンプルB〜Fについても同様である。
【0208】
なお、図18に示した磁性粒子よりも粒径の大きい磁性粒子では初期画質のレベルが粒径に従い低下した。耐久特性は表示の相関に準じた。
4.2 試験方法
画像形成装置(図1,図2参照)を用い、23℃、50%RHの環境で10万枚の耐刷試験を行った。なお、該試験に際しては、ヒーター123はOFFにした。
【0209】
帯電部材100へは、DC電圧600Vdcに、3kHz、1kVppのAC電圧を重乗した電圧を印加した。磁気ブラシ即ち帯電部材は、感光体と同方向(つまり、感光体との当接面で互いに反対方向に進行する方向)に、60rpmの回転速度で回転させた。磁性粒子には、磁力線密度2000Gauss、抵抗率1×10 〜1×10 Ωcmのものを使用した。プロセススピードは、320mm/secとした。
【0210】
帯電部材中の磁性粒子の感光体への移動や不均一帯電による画質への影響と、ニップ巾等の他の要因による影響等とを区別できるようにするため、ニップ巾等の帯電部材条件を一定にするように、試験中には、適宜、磁性粒子の補給を行なった。
4.3 評価方法
評価は、磁性粒子が現像器(或いは転写材である所のコピー用紙)に移動した量、および前後の画質を比較することで行った。画質については、目視判断の他、試験後の画質の保持率の判断の1つとして、試験に伴い磁性粒子が現像器(或いはコピー用紙)に移動する事、或いは磁性粒子の流動性が不十分な事によると思われる、局所的な帯電不良による局所的な濃度変化を測定した。該画像濃度測定は、ベタ白画像及びハーフトーン画像における局所的な濃度変化を、マクベス社製の反射濃度計により測定した。
4.4 評価結果
耐久試験前後における画像の評価結果を図19に示した。
【0211】
図19の結果からわかるとおり、感光体表面と磁性粒子系の比Y/Xが、0.25以上,4以下のとき、更に好ましくは0.4以上,2以下のときに、該磁性粒子の現像器への混入や転写材への移動が防止され、良好な画質が維持されていた。また、感光体表面に傷等は見られなかった。
[実施例2] Rmaxとの比較
画像形成装置用感光体を、図20に示す条件で作製した。使用した製造装置は、実施例1と同様である(図4参照)。作成した感光体についての光導電層のEuとD.O.Sは、それぞれ55meV、2×1015cmー3であった。
【0212】
感光体は、その平均曲率半径の2倍値が、実施例1の感光体cと同じになるようにした。感光体表面は、シリンダー切削、且つ/又は成膜後の研磨工程により、最大高さRmaxを変化させた。このようにして得られた感光体i〜viの特性を、図21に示した。
【0213】
帯電部材には、実施例1と同様のもの、すなわち、2000Gaussのマグローラー、磁性粒子A〜Gからなるブラシ層を有するものを使用した。
【0214】
帯電部材への電圧の印加、プロセススピード、及び帯電部材の回転等は、実施例1同様である。
【0215】
実施例1と同様の評価をした結果を図22に示した。感光体表面のRmaxと磁性粒子径Yとの比(Rmax/Y)が、0.05以上,0.4以下のとき、より好ましくは0.1以上,0.35以下のときに、磁性粒子が現像器(あるいはコピー用紙)に移動する割合や、帯電不良等の発生が減少した。また良好な画像が更に長期にわたり安定して得られた。
[実施例3] 環境依存(H/H)
実施例1で用いた感光体c、磁性粒子C、多極磁性体、および画像形成装置を用い、32.5℃、85%RHの環境下で、実施例1と同様の試験・評価を行った。
【0216】
その結果、実施例1と同様に、良好な画像、結果が得られた。また、試験中に補給する磁性粒子量が減少した。また、高湿環境で特に懸念される高湿画像流れ、まだらスジ、かぶりもなく高画質な画像を安定して得られた。暗状態電位は、試験の前後で差は認められなかった。
[実施例4] 環境依存(L/L)
実施例1で用いた感光体c、磁性粒子C、多極磁性体、および画像形成装置を用い、15℃、10%RHの環境下で実施例1と同様の試験・評価を行った。
【0217】
その結果、初期の帯電効率は、実施例1と比較して20〜30V低下していた。但し、これは磁性粒子自体の抵抗値の環境依存性に相当する値であり、抵抗値を合わせた粒子の使用条件下では帯電効率は同等であった。画像については、実施例1と同様に良好であった。試験中に補給する磁性粒子量は特に増加しなかった。
【0218】
ところで、磁性粒子の帯電部材,再捕獲機構への吸引力としては、磁気力などが挙げられる。一方、反発力としては、上記部材と感光体との電位差に基づく電界、クーロン力等が挙げられる。該磁性粒子が受ける磁気力は、磁性体表面からの距離に応じて減少する。クーロン力は、感光体表面から帯電部材の電界に応じて変化するが、実用的にはほぼ一定と近似できる。
【0219】
従って、帯電部材(或いは再捕獲部材)と感光体との当接領域(或いは最近接領域)においては、磁性体、感光体間の該磁性粒子の挙動として近似することができる。この場合、磁力線密度、帯電部材と感光体表面との電位差、該磁性粒子の特性等に応じて、磁気力が主に作用している領域と、クーロン力が主に作用している領域とが、存在する。
【0220】
特にa−Si系感光体系では、帯電前露光、帯電行程の後に感光体の表面電位が減少する、いわゆる「暗減衰」特性がある。そのため、a−Si系感光体系では、帯電部材での印加電圧を、現像位置で必要な電圧よりも高く設定している。
【0221】
また、電気容量が大きい為、帯電に必要な電荷量も大きく、磁性粒子が感光体等へ移動し易い。
【0222】
磁性粒子の流動性が不足している場合、感光体表面では帯電部と非帯電部とが混在している。非帯電部では、上記の容量で、磁性粒子が感光体側へ移動しやすい傾向がある。
【0223】
以上の結果から、磁性粒子の粒径と、感光体表面の曲率半径(あるいは、凹凸最大高さ)との比を適宜な範囲に規定する事により、上記要因等による、磁性粒子の感光体等への移動を防止し、均一な帯電を長期に安定して得ることができる。
[実施例5] 電荷保持粒子OCLのOPC
1. 感光体
アルミニウムシリンダー(外径:108mm,長さ:358mm)を基体(支持体)とし、これにアルコキシメチル化ナイロンの5%メタノール溶液を浸漬法で塗布して、膜厚1μmの下引き層(中間層)を設けた。
【0224】
次に、チタニルフタロシアニン顔料を10部(重量部、以下同様)、ポリビニルブチラール8部、及びシクロヘキサノン50部を直径1mmのガラスビーズ100部を用いたサンドミル装置で20時間混合分散した。この分散液にメチルエチルケトン70〜120(適宜)部を加えて下引き層上に塗布し、100℃で5分間乾燥して0.2μmの電荷発生層を形成させた。
【0225】
次にこの電荷発生層の上に、図23に示したスチリル化合物10部と、ビスフェノールZ型ポリカーボネート10部をモノクロルベンゼン65部に溶解した。この溶液をディッピング法によって基体上に塗布し、120℃で60分間の熱風乾燥させて、20μm厚の電荷輸送層を形成させた。
【0226】
次にこの電荷輸送層の表面を研磨材を使用して表面を加工した。
【0227】
さらにその上に以下の方法で膜厚1.0μmの表面層を設けた。
【0228】
酸成分としてテレフタル酸を、またグリコール成分としてエチレングリコールを用いて得られた高融点ポリエチレンテレフタレート(A)[極限粘度0.70dl/g、融点258℃(示差熱測定器を用いて10℃/minの昇温速度で測定した。また、測定サンプルは5mgで、測定しようとするポリエステル樹脂を280℃で溶融後、0℃の氷水で急冷して作成した)、ガラス点移転温度70℃]100部とエポキシ樹脂(B)[エポキシ当量160;芳香族エステルタイプ;商品名:エピコート190P(油化シェルエポキシ社製)]30部とをフェノールとテトラクロロエタン(1:1)混合液に100mlに溶解させた。
【0229】
更に上記溶液中に電荷保持粒子として、SnO 粉を60wt%混入した。次いで光重合開始剤として、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート(C)3部を添加して樹脂組成物溶液を調製した。
【0230】
光の照射条件としては、2kW高圧水銀灯(30W/cm)を20cm離した位置から130℃で8秒間照射して硬化させた。
【0231】
この様にして作成した感光ドラムの表面の微細粗さはRmax=3.291μm、X=29μmであった。ここでRmaxは感光体表面の凹凸の最大高さ、Xは感光体表面の曲率半径を2倍した値である。
【0232】
以上のようにして作成した感光体を用いて、下記のとおり試験・評価を行った。
2. 試験・評価方法
実施例3と同様に32.5℃、85%の条件下で、10万枚の耐刷試験を行い、高湿画像流れ、及びまだらスジ、かぶりに着目し評価した。他の試験条件は、以下の通りである。
【0233】
感光体については、上述したとおりである。帯電部材には、実施例1に示したもののうち、1500Gaussのマグローラーと、磁性粒子B(図18参照)を用いたものを使用した。帯電部材のニップは、実施例1と同様に6〜7mmとした。多極磁性体と感光体との間隔は、1.0〜1.5mmとした。帯電部材へは、直流電圧−700Vdcに1.5kHz、1000Vppの交流電圧を重乗した電圧を印加した。プロセススピードは、200mm/secとした。
3. 評価結果
帯電直後に測定した帯電電位は、耐久前後共に−680〜−700Vであった。評価結果を図24に示した。
【0234】
耐久試験後の感光体表面の傷や削れ量に関して、画像上問題となるような傷、削れは認められなかった。これは、磁性粒子と感光体の有効な接触面積を広くした事により電荷の注入が高効率に行なわれ、磁性粒子の移動が減少した事でクリーニングブレード等の圧迫による感光体研磨が減少した事、帯電部材中での磁性粒子の流動性が向上し、局所的な圧力がかからなくなった事等によるものと考えられる。
[実施例6] OPC使用の環境依存性(L/L)
実施例5で用いた感光体、磁性粒子、多極磁性体を使用し、15℃ 10%RHの条件下で、実施例5と同様の耐久試験、評価を行った。
【0235】
評価結果を図24に示した。図24より、被帯電体が、高融点ポリエステル樹脂、及び硬化樹脂を含み、SnO 等の電荷保持粒子を分散させた表面層、或いはアクリル樹脂中にSnO 等の電荷保持粒子を分散させた表面層等の、電荷保持部材を分散させた表面層を有することが好敵条件であることが確認された。
【0236】
また、耐久試験後の感光体表面の傷や削れ量は、後述する実施例7と同様であった。
[実施例7] VHF−PCVD、a−C:H:Fのa−Siドラム
VHF−PCVD法による画像形成装置用感光体の製造装置(図5参照)を用い、実施例1と同様に直径108mmの鏡面加工を施したアルミニウムシリンダー(支持体)上に、図25に示す条件で、電荷注入阻止層、光導電層、表面層からなる感光体を作製した。
【0237】
さらに光導電層のSiH とH との混合比、放電電力、支持体温度ならびに内圧を変えることにより、種々の感光体を作製した。
【0238】
一方、光導電層の作成条件で、円筒形のサンプルホルダーに設置したガラス基板(コーニング社7059)ならびにSiウエハー上に、膜厚約1μMのa−Si膜を堆積した。
【0239】
ガラス基板上の堆積膜については、Alの櫛型電極を蒸着して、CPMにより指数関数裾の特性エネルギー(Eu)と局在準位密度(D.O.S)とを測定した。Siウエハー上の堆積膜については、FTIRによって、含有水素量ならびにSi−H 結合とSi−H結合の吸収ピーク強度比を測定した。
【0240】
Eu,D.O.Sと、帯電能の温度特性, メモリー,画像流れとの関係は、実施例1と同様であった。つまり、良好な電子写真特性のためには、Eu=50〜60meV、D.O.S=1×1014〜1×1016cmー3の条件が満たされている必要であることがわかった。さらに、図26に示すSi−H /Si−Hとガサツキとの関係から、Si−H /Si−H=0.2〜0.5の範囲にすることが必要であることがわかった。
【0241】
この感光体内におけるEuが54meV、D.O.Sが8×1014cmー3、Si−H /Si−Hが0.29となっている感光体について、a−C:H:F表面層を形成した。さらに、該感光体を実施例2の感光体cと同様の表面状態にした。そして、実施例1の環境下で、実施例1と同様の耐久試験・評価を行った。該試験においては、磁性粒子Cを使用した。
【0242】
耐久試験の結果は、良好であった。
【0243】
また、上記各実施例1〜7で帯電部材に直流電圧のみを印加した場合にも、同様の結果が得られた。
[比較例1]
図4,図5に示す製造装置を用い、実施例2と同様の画像形成装置用感光体(光導電層のEu:55meV、D.O.S:2×1015cmー3)を製造、使用した。また、Rmax=17.52μm、Xの平均値=67μmとなるように、その表面状態を調整した。
【0244】
帯電部材には、実施例1の磁性粒子Aと、2000Gaussの多極磁性体とを用いて構成したものを使用した。
【0245】
実施例2と同様の試験・評価を行った。その結果、約100枚で、磁性粒子の現像器のスリーブへの混入、コピー用紙への転写が始まった。耐久枚数500〜600枚で画像上に濃度差として認められた。また、耐久試験の終了後に確認したところ、上述の実施例では発生していなかったクリーニングブレードの欠けが認められた。
[比較例2]
感光体には、実施例6と同じ組成の有機感光体、表面層を用いた。そして、Alシリンダー加工及び光導電層の研磨によって、その表面状態を、比較例1の感光体と同じ状態とした。そして、実施例6と同様に耐久試験・評価を行った。該試験に際しては、比較例1と同様の磁性粒子を用いた。
【0246】
その結果、画像には、感光体の回転方向に平行なスジが発生していた。そして、感光体表面には、この画像上のスジに相当する位置に研磨すじが見られた。また、クリーニングブレードの欠けが認められた。又、比較例1同様に濃度差が発生していた。
【0247】
【発明の効果】
以上説明したとおり本発明によれば、感光体の帯電をより均一かつ高効率にできる。また、磁性粒子が感光体に移動する、いわゆる磁性粒子の漏れを防止し、高画質な画像が長期にわたって得られる。メンテナンスフリー化がさらに進んだ。さらには、コロナ帯電の様にオゾン生成物が発生しないため、環境面でも有用である。また、画質の低下(例えば、高湿画像流れ)を招くことなく、省エネルギー化を図ることができる。具体的には以下の通りである、
第1に、感光体表面の凹凸最大高さと磁性粒子径の比を0.05以上、0.4以下に規定する。これにより帯電部材中で感光体との接触により磁性粒子が撹拌され帯電がより均一かつ高効率にできる。また、磁性粒子が感光体に移動する、いわゆる磁性粒子の漏れを防止し、高画質な画像を長期にわたって得られる。
【0248】
第2に、転写帯電部材としてローラー又はベルトを用いる。これによりコロナ帯電の様にオゾン生成物が発生しない。
【0249】
第3に、使用中に主帯電部材を回転または振動させる。第4に、該主帯電部材と感光体の距離を規制する機構を設ける。第3、第4の構成らにより磁性粒子の感光体との接触巾、いわゆるニップと該磁性粒子の帯電部材中での移動を促進し、均一な帯電がなされる。
【0250】
第5に、耐久性の向上した保護層に、更に温度特性や電気的特性を向上させた新規な感光体を組み合わせる事により、夜間通電無し、省エネルギー、高画質保持のまま、高湿画像流れの除去が可能となった。
【0251】
第6に、少なくとも導電性支持体と有機感光層、及び電荷保持粒子を含む表面層を有する感光体を使用する。
【0252】
これらにより高画質な画像が長期に安定して得られ、また磁性粒子が現像されてしまう事、現像器中に混入し正規のトナー現像が妨げられる等による画質の低下が防止され、メンテナンスフリー化がさらに進んだ。
【0253】
更に、a−Si系感光体は、特に帯電前に主除電光等により除電を行なう機構を有する場合では帯電電圧を高く設定しなければならず、容量も有機感光体に比較して大きい為大電流となっているが、上記の構成の単独或いは重乗により、大きな効果が顕れていると思われる。表面硬度も高く長寿命なs−Si感光体において、その作用はより効果的に働く。
【0254】
また、磁性粒子の耐刷寿命が延び、磁性粒子補給即ちサービスメンテナンスの簡易化が可能になった。
【0255】
感光体上の突起等に起因する画像欠陥或いは該欠陥の成長が低減した。磁性粒子と感光体の流動性等の向上により微細な異常放電等が防止されることで均一に帯電がなされると共に、欠陥部の損傷が防止され画像欠陥の成長が抑制されるものと考える。
【0256】
また、トナーの径を振った際、感光体に付着したトナーが剥れにくくなり、画像に黒スジ状の欠陥が生じる「融着」が抑制された。帯電部材が感光体を均一、かつ綿密に摺擦される事によりクリーニング効果が生じているものと考えられる。
【0257】
更に、長期使用の際における、磁性粒子の汚染レベルが改善されていた。装置中の紙粉等が帯電部材中に混入しても磁性粒子の流動性等により微量のうちに帯電部材から放出され易くなり、早期に下流のクリーナー等により系外に除去されるものと考えられる。この効果により更に磁性粒子の耐刷寿命の向上がなされた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる帯電部材、帯電装置、画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の帯電部材、帯電装置、画像形成装置のもう一つの実施態様の一例の構成を説明するための模式的構成図である。
【図3】本発明の画像形成装置用感光体の層構成を示した模式的層構成図である。
【図4】RF帯の高周波を用いたグロー放電法によって、画像形成装置用感光体の光受容層を形成する製造装置を示す模式図である。
【図5】VHF帯の高周波を用いたグロー放電法によって、画像形成装置用感光体の光受容層を形成する製造装置を示す模式図である。
【図6】本発明の磁性粒子と感光体表面の接触状態を示す模式図である。
【図7】本発明の磁性粒子の粒径と感光体表面の曲率半径の2倍値の比に対する接触率を示すグラフである。
【図8】本発明の磁性粒子の粒径と感光体表面の曲率半径の2倍値の比に対する流動性を示すグラフである。
【図9】本発明の磁性粒子の接触面積の比と、感光体の接触性を示すグラフである。
【図10】本発明の磁性粒子の接触面積の比と、感光体の接触性を示すグラフである。
【図11】本発明の磁性粒子と感光体の接触性と帯電効率を示すグラフである。
【図12】実施例1における感光体の作成条件を示す図である。
【図13】本発明の画像形成装置用感光体における光導電層のアーバックテイルの特性エネルギー(Eu)と温度特性との関係を示す図てある。
【図14】本発明の画像形成装置用感光体における光導電層の局在状態密度(D.O.S)と光メモリーとの関係を示す図てある。
【図15】本発明の画像形成装置用感光体における光導電層の局在状態密度(D.O.S)と画像流れとの関係を示す図である。
【図16】本発明の帯電部材の抵抗値及び帯電効率の関係を示す図である。
【図17】実施例1において耐久試験に供した感光体の特性を示す図である。
【図18】実施例1において耐久試験に供した磁性粒子の特性を示す図である。
【図19】実施例1における耐久性の評価結果を示す図である。
【図20】実施例2における感光体作成条件を示す図である。
【図21】実施例2における感光体の特性を示す図である。
【図22】実施例2における評価結果を示す図である。
【図23】実施例5で用いたスチリル化合物を示す図である。
【図24】実施例5,6における評価結果を示す図である。
【図25】実施例7における感光体の作成条件を示す図である。
【図26】本発明の画像形成装置用感光体における光導電層のSi−H2結合とSi−H結合の吸収ピーク強度比とハーフトーン濃度ムラ(ガサツキ)との関係を示す図である。
【図27】従来装置の構成を示す図である。
【図28】従来装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
201 帯電部材
201−1 磁気ブラシ(磁性粒子)層
201−2 多極磁性体
202 被帯電体(感光体)
203 画像信号付与手段
204 現像スリーブ
205 給紙系
206(a) 転写帯電器
221 クリーニングブレード
223 環境対策ヒーター
1100 感光体
1101 支持体
1102 感光層
1103 光導電層
1104、1104’ 表面層
1105 電荷注入阻止層
1106 自由表面
1107 電荷発生層
1108 電荷輸送層
P 転写材

Claims (10)

  1. あらかじめ帯電された被帯電体の表面に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像することで画像を形成する画像形成装置において、
    その表面が帯電可能に構成され、該表面に静電潜像を形成される被帯電体と、
    前記被帯電体に接触されることで該被帯電体を帯電させる帯電部材と、を有し、
    前記帯電部材はその表面に磁性粒子を備えたものであり、
    前記磁性粒子の平均粒径と、前記被帯電体の表面粗さの最大高さとは、
    0.05≦Rmax/Y≦0.4
    但し、Rmax:被帯電体の表面粗さの最大高さ(μm)
    Y:磁性粒子の平均粒径(μm)
    の関係を満たすものであること、
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 前記磁性粒子の平均粒径と、前記被帯電体の表面粗さの最大高さとは、
    0.1≦Rmax/Y≦0.35
    但し、Rmax:被帯電体の表面粗さの最大高さ(μm)
    Y:磁性粒子の平均粒径(μm)
    の関係を満たすものであること、
    を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記帯電部材は、前記磁性粒子を担持するローラーを備えること、
    を特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記帯電部材による帯電中、前記帯電部材を回転させる回転駆動手段を更に有すること、
    を特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記帯電部材と、前記被帯電体との距離を規制する間隔規制手段を有すること、
    を特徴とする請求項1乃至4記載のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  6. 前記被帯電体は、その表面に、シリコンを母材とし水素原子とハロゲン原子とのうちの少なくとも一方を含んだ非晶質材料を含んで構成されたものであること、
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  7. 前記被帯電体は、光を照射されることで前記静電潜像を形成される感光体であり、
    前記感光体は、
    導電性を有する支持体と、
    シリコンを母材とし水素原子とハロゲン原子とのうちの少なくとも一方を含有する非単結晶材料を含んで構成された、光導電性を示す光導電層と、
    電荷を保持する機能を有する表面層を含んで構成された光受容層と、を有し、
    前記光導電層は、10〜30原子%の水素を含有し、少なくとも光の入射する部分において、サブバンドギャップ光吸収スペクトルから得られる指数関数裾の特性エネルギーが50〜60meV、且つ、局在状態密度が1×1014〜1×1016cm−3であり、
    前記表面層は、その電気抵抗値が1×1010〜5×1015Ωcmであること、
    を特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記被帯電体は、光を照射されることで前記静電潜像を形成される感光体であり、
    前記感光体は、
    導電性を有する支持体と、
    シリコンを母材とし水素原子とハロゲン原子とのうちの少なくとも一方を含有する非単結晶材料を含んで構成された、光導電性を示す光導電層と、
    電荷を保持する機能を有する表面層を含んで構成された光受容層と、を有し、
    前記表面層は、フッ素を含有する非晶質炭素を含んで構成されていること、
    を特徴とする請求項6または7記載の画像形成装置。
  9. 前記被帯電体は、光を照射されることで前記静電潜像を形成される感光体であり、
    前記感光体は、
    導電性を備えた支持体と、
    シリコンを母材とし水素原子とハロゲン原子とのうちの少なくとも一方を含有する非単結晶材料を含んで構成された、光導電性を示す光導電層と、
    電荷を保持する機能を有する表面層を含んで構成された光受容層と、を有し、
    前記表面層は、その最表面にフッ素の結合した非晶質炭素を有すること、
    を特徴とする請求項6乃至8のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  10. 前記被帯電体は、光を照射されることで前記静電潜像を形成される感光体であり、
    前記感光体は、
    導電性を有する支持体と、
    有機光導電体を含んで構成された有機感光層と、
    電荷保持粒子を含んで構成された表面層と、を有するものであること、
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
JP35076696A 1996-12-27 1996-12-27 画像形成装置 Expired - Fee Related JP3559665B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35076696A JP3559665B2 (ja) 1996-12-27 1996-12-27 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35076696A JP3559665B2 (ja) 1996-12-27 1996-12-27 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10186804A JPH10186804A (ja) 1998-07-14
JP3559665B2 true JP3559665B2 (ja) 2004-09-02

Family

ID=18412726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35076696A Expired - Fee Related JP3559665B2 (ja) 1996-12-27 1996-12-27 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3559665B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020050131A1 (ja) 2018-09-05 2020-03-12 Nok株式会社 導電性ロール

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10186804A (ja) 1998-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3149075B2 (ja) 電子写真装置
JP3302326B2 (ja) 画像形成装置
JP3796352B2 (ja) 画像形成方法
US6171742B1 (en) Photosensitive member to be used for image-forming apparatus and image-forming apparatus comprising such photosensitive member
JP2002229303A (ja) 電子写真装置
JP3352292B2 (ja) 画像形成装置
JP3559665B2 (ja) 画像形成装置
JP3128186B2 (ja) 電子写真装置
JP3247283B2 (ja) 帯電装置及び画像形成装置
JPH11143176A (ja) 帯電部材および画像形成装置
JP2000131924A (ja) 帯電部材とこの帯電部材を用いた画像形成装置
JPH08272190A (ja) 帯電装置および画像形成装置
JPH0943934A (ja) 帯電装置および画像形成装置
JPH08272194A (ja) 帯電装置および画像形成装置
JP3221274B2 (ja) 画像形成装置
JP3535664B2 (ja) 電子写真装置
JPH1031344A (ja) 帯電装置および画像形成装置
JPH10240017A (ja) 画像形成装置
JPH09222773A (ja) 磁気ブラシ帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッヂ
JPH08171262A (ja) 帯電部材とこれを用いた帯電装置及び画像形成装置
JP2004347870A (ja) 画像形成装置
JPH09222772A (ja) 帯電部材、帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッヂ
JPH09120172A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JPH1073941A (ja) 画像形成装置および画像形成方法ならびに電子写真用光受容部材
JPH09325566A (ja) 帯電装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040524

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090528

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100528

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100528

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110528

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120528

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120528

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140528

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees