JP3549598B2 - ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は表面張力を低下させる能力の高いポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法に関するもので、本発明によって得られるポリグリセリン脂肪酸エステルは乳化,可溶化,分散,洗浄,防食,潤滑,帯電防止,ぬれなどの目的で食品添加物,化粧品用,医薬用及び工業用の界面活性剤として利用できる。
【0002】
【従来の技術】
乳化又は可溶化剤として従来,種々の化合物,例えばポリオキシエチレンアルキルエ−テル,ポリオキシエチレン多価アルコ−ル脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル等の酸化エチレン系の非イオン界面活性剤,ソルビタン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステル,ポリグリセリン脂肪酸エステル(ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルを含む)等の食品用界面活性剤が知られている。その中でもポリグリセリン脂肪酸エステルは人体、環境への安全性と、多種類の組成を得ることができるため汎用性が高いので最も有用な界面活性剤である。
ポリグリセリン脂肪酸エステルやポリグリセリン縮合リシノール酸エステルの原料として用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルは従来グリセリンを苛性ソーダなどのアルカリ触媒の存在下、高温条件下にて重合し、脱臭、脱色して得られたポリグリセリンと脂肪酸を原料としてエステル化反応することによって製造されていた。またエピクロロヒドリン、グリシドール、グリセリンもしくはポリグリセリンとエピクロロヒドリン、モノクロロヒドリン、ジクロロヒドリン又はグリシドールを原料にして化学合成することによって得られた反応物をそのまま、又は必要に応じて蒸留,脱色,脱臭,イオン交換樹脂処理などにより精製して得られるポリグリセリンを原料にして、エステル化して製造されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これら市場に流通しているポリグリセリンは、水酸基価より計算した平均の重合度によって4量体ポリグリセリン,6量体ポリグリセリン,10量体ポリグリセリンと呼ばれている。しかし、実際には重合度1から10以上までの種々のグリセリン重合物の混合物である。一般にこれらポリグリセリンと脂肪酸をエステル化反応によってエステルを合成する場合、グリセリンの重合度によってその反応性が異なり低重合度のポリグリセリンが選択的にエステル化される。その結果、得られるエステルは目標よりも多くの脂肪酸とのエステル結合をもつ低重合度のポリグリセリン脂肪酸エステルとエステル結合を持たない未反応の高重合度のポリグリセリンの混合物となる。そのために本来有する乳化,可溶化力を発揮することができないものであった。例えばビタミンEなどの脂溶性のビタミン,カロチンなどの脂溶性色素といった有用物質を飲料として製造する場合、既存の食品用界面活性剤では透明可溶化することができず、保存安定性の良い製品を製造することができなかった。
また、他の界面活性剤、例えばポリオキシエチレンソルビタンエステルは医薬品や化粧品を製造する際に使用できるが、ビタミンEなどの脂溶性のビタミン,カロチンなどの脂溶性色素といった有用物質を飲料として製造する場合、単独では十分な可溶化能力がないためエタノールなどの助剤を要する。そのため多量に飲用すると酩酊状態になり、特に若年者の場合に社会問題になっている。
【0004】
更には、化粧品業界では親水性の乳化剤としてポリオキシエチレン誘導体が使用されているが、皮膚刺激性など安全性に問題があり代替品が求められているが、従来のポリグリセリン脂肪酸エステルやショ糖脂肪酸エステルでは性能が不十分であり代替できないものである。
特開平4ー145046では金属酸化物触媒を用いて高品位のポリグリセリン脂肪酸エステルを製造する方法を開示しているが、この方法ではエステル分解や、着色は改善されるがポリグリセリンの分子量分布を特に制御することはできないので、得られるエステルは界面活性能力が特に向上するものではない。
特開昭61ー187795、特開昭61ー257191、特開昭61ー257191、特開平3ー151885ではポリグリセリンをエステル化する際にリパーゼを用いて製造する方法を開示しているが、この方法もまた界面活性能力が向上するものではない。
特開昭63ー23837、特開平3ー81252ではエステル化した後溶媒分別により未反応のポリグリセリンを除去して界面活性能力を向上しようと試みているが、この方法では工程が複雑になり、また、収率が低いため実用に供することができない。
【0005】
更には特開平5ー310625では架橋度5〜8%のポリスチレン骨格を有するゲル型の強酸性陽イオン交換樹脂を用いてクロマト分離することによりポリグリセリン、特にグリセリンをアルカリ触媒下で高温にて重合させる方法により製造されたポリグリセリン組成物を分離する方法を開示しているが、反応生成物たるポリグリセリンは、特にグリセリンをアルカリ触媒下で高温にて重合させる方法により製造されたポリグリセリン反応中に副生するアクロレイン様物質を起源とする酸性物質を多量に含むため従来一般的に用いられる架橋度6あるいは8程度のイオン交換樹脂では樹脂の膨潤、収縮が大きく、簡単に割れてしまい工業的な生産にとって最も重要である長期安定性を達成することが出来ないと言う欠点を有していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の点に鑑み、鋭意研究の結果本発明に至った。即ち、本発明は8%より大きく12%以下の架橋度を有するポリスチレン骨格を有するゲル型陽イオン交換樹脂のアルカリ土類金属塩を充填したカラムを用いた液体クロマトグラフィーによりポリグリセリン反応物の低分子反応物を除去してポリグリセリンを得る第1工程と、それに続く脂肪酸とのエステル化を含む第2工程により得られるポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法に関するものである。
以下詳細に本発明を説明する。
本発明にいう界面活性剤とは親油性物質と親水性物質を混合する際に安定化の目的で添加する物質で、強い界面活性能を持つものである。これらの物質はその分子内に親油性の官能基と親水性の官能基の両方を有するもので、水の表面張力を低下させるものである。
本発明でいうポリグリセリンとは、グリセリンを脱水縮合するなどして得られる分子内に水酸基とエーテル結合を有しており、その他の官能基を有しない物質であり、原料製法の如何を問わず同等の構造を有するものすべてを指すものである。
【0007】
本発明でいうポリグリセリン反応物はグリセリンをアルカリ触媒下に常圧あるいは減圧下に加熱するなどして得られ、使用の目的によって窒素、水蒸気などの気体を通じて低沸点の臭い成分などを除去したり、イオン交換樹脂、イオン交換膜などによって使用した触媒などイオン成分を除去したり、活性炭など吸着剤を用いて色成分,臭成分を除去したり、水素添加などにより還元処理をするなどして精製される。また、グリシドール,エピクロルヒドリン,モノクロロヒドリンなどを原料として合成,精製してもポリグリセリンを得ることができる。更に、グリセリンもしくはその重合体の部分アルコラートとジクロロヒドリンやモノクロルヒドリンなどのハロゲン化ヒドリンを原料にして脱ハロゲン化アルカリ金属塩反応によって得ることができる。例えばモノアルコキシグリセロール2モルとジクロロヒドリン1モルを反応すればトリグリセリンと食塩となる。しかし、この系では非常に高粘度となり、また相溶性が悪いため、実際には溶媒を添加することが好ましい。精製工程の簡便さより、用いる溶媒はグリセリン又はその重合体が好ましい。更に好ましくは、グリセリン、ジグリセリンである。これらの溶媒は後工程の液体クロマトグラフィー処理により簡単に除去することができ、必要により再度原料として用いることができる。また、反応にあたってはランダムな反応による副生物の発生をおさえる目的で、できるだけ低温にて操作するのが好ましい。好ましい条件は150℃以下、更に好ましくは130℃以下である。
【0008】
このようにして得られたポリグリセリン反応物は溶媒として用いたグリセリン又はその重合物と理論上の反応物を主成分として含み、その他副生するごく少量のより高重合度のポリグリセリンも含む。
これらポリグリセリン反応物のうちグリセリン又はその重合体の部分アルコラートとハロゲン化ヒドリンを原料にして脱ハロゲン化アルカリ金属塩反応によって得られるポリグリセリン反応物は通常の方法により得られるポリグリセリン反応物に比べて分子量の分布が狭いため最も好ましい。
従来、ポリグリセリンの重合度とは、グリセリンを脱水縮合すると分子内の水酸基2モルがエーテル結合1モルに変換することに着目して基準油脂試験法により、水酸基価を測定してその平均の重合度を計算したものとして理解されてきた。これは、従来市場に供給されているポリグリセリンは、低分子から高分子まで広い分子量分布をもち、組成を数字で表わす際に繁雑であり、また、本発明で述べるように分子量分布と得られるエステルの界面活性能力に注目する知見がなかったためであった。
しかしながら、この様な重合度の測定法を用いたのでは、これらポリグリセリンより得られるポリグリセリン脂肪酸エステルの特性を考えるうえで不適切である。よって本発明におけるポリグリセリンの重合度は、トリメチルシリル化、あるいはアセチル化などポリグリセリン誘導体となし、その上でGC法(ガスクロマトグラフィー)にて分離定量を行ない面積法にて求めるものとした。
【0009】
GC法による分析は、例えばメチルシリコンなど低極性液相を化学結合させたフューズドシリカキャピラリー管を用いて100℃〜250℃まで10℃/分の昇温分
析を行なえば、容易に実施することができる。また、ガスクロマトグラム上のピークの同定は、例えばガスクロマトグラフを二重収束マススペクトログラフに導入し、ケミカルアイオニゼーションなどの方法によりイオン化して測定し、次にその親イオンの分子量よりガスクロマトグラム上のピークの分子量を求め、更に化学式よりグリセリンの重合度を求めることにより簡単に行うことができる。
本発明にいう液体クロマトグラフィーとは、カラムに充填された固体粒子あるいは液層を表面にコーティングした固体粒子と流出溶媒の2相のあいだに原料を通過せしめてその分配係数の差を利用して分離する装置であって、いかなる公知の方式の液体クロマトグラフィーであっても良い。たとえば流出溶媒を満たしたカラムに原料の一定量を供給し、その後流出溶媒を供給するシングルカラム方式、2〜16本のカラムに一定のタイミングにて所定のカラムに所定量の原料と流出溶媒を連続あるいは断続的にそれぞれ供給し、一定のタイミングにて所定のカラムから所定量の流出液を連続あるいは断続的に抜き出す疑似移動床型方式あるいはその改良型が使用できる。
【0010】
本発明に用いる液体クロマトグラフィーに使用するカラムに充填された固体粒子は、イオン交換樹脂であり、詳しくはポリスチレン骨格を有するゲル型陽イオン交換樹脂である。この陽イオン交換樹脂は主原料としてスチレンを用い、架橋剤としてジビニルベンゼンを用い、場合によっては1,2,4ートリビニルベンゼンや1,3,5ートリビニルベンゼンなどを架橋剤として用いて懸濁重合し、次に濃硫酸、クロロスルホン酸あるいは無水硫酸で処理するなどして官能基を導入し、アルカリ土類金属塩の水溶液に接触させることによって得られる。
この場合架橋剤の配合割合によって架橋度が決定される。例えばスチレン90部にジビニルベンゼン10部を配合して懸濁重合すると架橋度10の樹脂が生成し、又は、スチレン88部にジビニルベンゼン12部を配合して懸濁重合すると架橋度12の樹脂が生成する。この場合、架橋剤を増加させた場合は懸濁重合の際に三次元的に多数の化学結合が生成して物理強度、化学強度ともに大きくなる。本発明の目的に用いる場合、前述したように反応中に副生する酸性物質のために樹脂の膨潤、収縮が大きく、樹脂が割れてしまう現象が発生しやすい。そのため通常使用される架橋度6とか8の樹脂では長期間安定であることが困難であり、8を越える架橋度が必要である。しかし、強度を求めるあまり、12より大きな架橋度を有する樹脂を使用すると、分離性能が非常に低下するため不適である。また、官能基の導入に当たっては交換容量として0.5〜3meq/ml、好ましくは1〜2meq/mlを有する物がよい。
【0011】
本発明に用いるアルカリ土類金属塩はカルシウム、マグネシウムなどであり、通常その塩化物が用いられる。この場合選択された塩は一種類とするのが好ましい。他の金属イオン、たとえばアルカリ金属イオンを用いるとやはり必要な強度を得ることが出来ず、結果長期に安定な使用は困難である。樹脂とアルカリ土類金属塩溶液の接触は平衡に達するまで十分行うことが好ましい。
以上のイオン交換樹脂をカラムに充填し、ポリグリセリン反応物の水溶液を添加した後、水を用いて溶出すると重合度によって順番に溶出され目的の重合度分布を持つポリグリセリンの水溶液を得ることが出来る。この場合溶離する水に塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどの塩、あるいは酢酸、燐酸、クエン酸などの酸性物質を添加しても良い。あるいはまた、ほう酸カリウムなどのほう酸塩を用いても良い。この際、条件によっていかなる重合度分布のものでも分取可能であるが、後のエステル化反応において適切なエステル化を行うためには、分布の巾は狭いことが好ましく、重合度3以上のポリグリセリンを分取することが望ましい。重合度3以上、10以下のポリグリセリンを分取することは更に望ましい。最も好ましくは重合度4以上、10以下のポリグリセリンを分取することである。
かくして得られたポリグリセリンの水溶液を減圧下加熱するなどして水を除いた後、定法に従って脂肪酸とのエステル化をおこない目的のポリグリセリン脂肪酸エステルを得ることが出来る。
【0012】
本発明にいう脂肪酸とは、天然の動植物より抽出した油脂を加水分解し、分離し、又は分離せずに精製して得られるカルボン酸を官能基として含む物質の総称であって特に限定するものではない。本発明の脂肪酸は石油などを原料にして化学的に合成して得られる脂肪酸であってもよく、これら脂肪酸を水素添加などして還元したものや、水酸基を含む脂肪酸を縮重合して得られる縮合脂肪酸や、不飽和結合を有する脂肪酸を加熱重合して得られる重合脂肪酸であってもよい。オレイン酸、イソステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、リシノール酸、12ーヒドロキシステアリン酸、縮合リシノール酸、縮合12ーヒドロキシステアリン酸、カプロン酸、ヘプチル酸、ノニル酸、ウンデカン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミトオレイン酸、ベヘン酸、リノール酸、リノレン酸、エライジン酸、2エチルヘキシル酸、又はこれら脂肪酸の混合物を例示することができる。これら脂肪酸の選択に当たっては求める製品の効果を勘案して適宜決めればよい。環境問題等を考慮するならば天然の動植物由来の脂肪酸が好ましく、また経時安定性を望むならば不飽和二重結合を2以上有しない脂肪酸が好ましい。また脂肪酸鎖長で言えば炭素数8〜22が好ましい。好ましい脂肪酸を例示するならばオレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、リシノール酸、縮合リシノール酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミトオレイン酸、ベヘン酸、又はこれら脂肪酸の混合物である。
【0013】
本発明にいうポリグリセリンと脂肪酸とは公知の方法によってエステル化される。例えばアルカリ触媒下、酸触媒下、又は無触媒下にて、常圧もしくは減圧下エステル化することができる。また、ポリグリセリンと脂肪酸の仕込み量は製品の目的によって適宜選択しなくてはならない。例えば親水性の界面活性剤を得ようとすればポリグリセリンの水酸基価と脂肪酸の分子量から計算により等モルになるように重量を計算して仕込めばよく、親油性の界面活性剤を得ようとすれば脂肪酸のモル数を増加させればよい。
得られたポリグリセリン脂肪酸エステルは製品の使用上の要求によって精製してもよい。精製の方法は公知のいかなる方法でもよく特に限定するものではない。たとえば、活性炭や活性白土などで吸着処理したり、水蒸気、窒素などをキャリアーガスとして用いて減圧下処理を行ったり、又は酸やアルカリを用いて洗浄を行ったり、分子蒸留を行ったりして精製してもよく、液液分配や吸着剤、樹脂、分子篩、ルーズ逆浸透膜、ウルトラフィルトレーション膜などを用いて未反応ポリグリセリンなどを分離除去するなどしてもよい。
本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルに他の成分を加えて製品の取扱を容易にすることができる。例えば製品の粘度を低下させるためにエタノール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、水、液糖、油脂などの一種又は二種以上を添加して溶解もしくは乳化してもよい。又は乳糖、デキストリンなどの多糖類やカゼイネートなど蛋白質を添加して粉末化してもよい。
【0014】
使用の目的によっては、本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルと他の界面活性剤を混合して界面活性剤製剤としてもよい。使用できる界面活性剤は大豆レシチン、卵黄レシチン、菜種レシチンなどのレシチン又はその部分加水分解物、カプリル酸モノグリセライド、カプリン酸モノグリセライド、ラウリン酸モノグリセライド、ミリスチン酸モノグリセライド、パルミチン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド、ベヘン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、エライジン酸モノグリセライド、リシノール酸モノグリセライド、縮合リシノール酸モノグリセライドなどのモノグリセライド、又はこれらのモノグリセライド混合物、又は、これらモノグリセライドの酢酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸など有機酸とのエステルである有機酸モノグリセライド、カプリル酸ソルビタンエステル、カプリン酸ソルビタンエステル、ラウリン酸ソルビタンエステル、ミリスチン酸ソルビタンエステル、パルミチン酸ソルビタンエステル、ステアリン酸ソルビタンエステル、ベヘン酸ソルビタンエステル、オレイン酸ソルビタンエステル、エライジン酸ソルビタンエステル、リシノール酸ソルビタンエステル、縮合リシノール酸ソルビタンエステルなどのソルビタン脂肪酸エステル、カプリル酸プロピレングリコールエステル、カプリン酸プロピレングリコールエステル、ラウリン酸プロピレングリコールエステル、ミリスチン酸プロピレングリコールエステル、パルミチン酸プロピレングリコールエステル、ステアリン酸プロピレングリコールエステル、ベヘン酸プロピレングリコールエステル、オレイン酸プロピレングリコールエステル、エライジン酸プロピレングリコールエステル、リシノール酸プロピレングリコールエステル、縮合リシノール酸プロピレングリコールエステルなどのプロピレングリコ−ル脂肪酸エステル、カプリル酸ショ糖エステル、カプリン酸ショ糖エステル、ラウリン酸ショ糖エステル、ミリスチン酸ショ糖エステル、パルミチン酸ショ糖エステル、ステアリン酸ショ糖エステル、ベヘン酸ショ糖エステル、オレイン酸ショ糖エステル、エライジン酸ショ糖エステル、リシノール酸ショ糖エステル、縮合リシノール酸ショ糖エステルなどのショ糖脂肪酸エステル、大豆レシチン、卵黄レシチンあるいはその酵素分解物たるリゾレシチン、ホスファチジン酸、リゾホスファチジン酸や酵素処理物たるホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジルグリセロール、又はこれらの水素添加物や分画物などのリン脂質などの非イオン界面活性剤、あるいはこれら非イオン界面活性剤のエチレンオキサイド付加物や両性界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤などを例示することができる。人体や環境への安全性より好ましくはグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライド、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール、脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、リン脂質などの非イオン界面活性剤である。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明がこれらによって限定されるものではない。
【0015】
【実施例】
ポリグリセリン反応例1
5リットルの四ツ口フラスコにグリセリン3000gと50%水酸化ナトリウム水溶液30gを入れ、窒素気流下で100torrの圧力で水を除去しながら240℃まで加熱し、20時間そのまま保持して、ポリグリセリン反応物を1870g得た。得られたボリグリセリン反応物の組成は表1のとおりであった。
【0016】
【表1】
【0017】
ポリグリセリン反応例2
5リットルの四ツ口フラスコにジグリセリン3300gと50%水酸化ナトリウム水溶液800gを入れ、窒素気流下で水を除去しながら140℃まで加熱した。水の留出が終わった後ジクロロヒドリン640gを2時間かけて滴下し、副製した食塩をろ過、電気透析、イオン交換カラム処理で取り除きポリグリセリン反応物を3240g得た。得られたポリグリセリン反応物の組成は表1のとおりであった。
ポリグリセリン製造例1
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン10gを架橋度12%、カルシウム型陽イオン交換樹脂50mlを充填したカラムに加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取した。この操作を100回繰り返した。全てのポリグリセリン溶液を集めロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表1のとおりであった。
ポリグリセリン製造例2
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン10gを架橋度10%、カルシウム型陽イオン交換樹脂50mlを充填したカラムに加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取した。この操作を100回繰り返した。全てのポリグリセリン溶液を集めロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表1のとおりであった。
【0018】
ポリグリセリン製造例3
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン10gを架橋度9%、カルシウム型陽イオン交換樹脂50mlを充填したカラムに加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取した。この操作を100回繰り返した。全てのポリグリセリン溶液を集めロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表1のとおりであった。
ポリグリセリン製造比較例1
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン10gを架橋度8%、カルシウム型陽イオン交換樹脂50mlを充填したカラムに加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取した。この操作を100回繰り返した。全てのポリグリセリン溶液を集めロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表2のとおりであった。
【0019】
【表2】
【0020】
ポリグリセリン製造比較例2
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン10gを架橋度6%、カルシウム型陽イオン交換樹脂50mlを充填したカラムに加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取した。この操作を100回繰り返した。全てのポリグリセリン溶液を集めロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表1のとおりであった。
ポリグリセリン製造例4
ポリグリセリン反応例2のポリグリセリン10gを架橋度12%、カルシウム型陽イオン交換樹脂50mlを充填したカラムに加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取した。この操作を100回繰り返した。全てのポリグリセリン溶液を集めロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表2のとおりであった。
ポリグリセリン製造例5
ポリグリセリン反応例2のポリグリセリン10gを架橋度10%、カルシウム型陽イオン交換樹脂50mlを充填したカラムに加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取した。この操作を100回繰り返した。全てのポリグリセリン溶液を集めロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表2のとおりであった。
ポリグリセリン製造例6
ポリグリセリン反応例2のポリグリセリン10gを架橋度8%、カルシウム型陽イオン交換樹脂50mlを充填したカラムに加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取した。この操作を100回繰り返した。全てのポリグリセリン溶液を集めロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの収量と組成は表3のとおりであった。
【0021】
【表3】
【0022】
ポリグリセリン製造比較例3
ポリグリセリン反応例2のポリグリセリン10gを架橋度8%、カルシウム型陽イオン交換樹脂50mlを充填したカラムに加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取した。この操作を100回繰り返した。全てのポリグリセリン溶液を集めロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表3のとおりであった。
ポリグリセリン製造比較例4
ポリグリセリン反応例2のポリグリセリン10gを架橋度6%、カルシウム型陽イオン交換樹脂50mlを充填したカラムに加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取した。この操作を100回繰り返した。全てのポリグリセリン溶液を集めロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表3のとおりであった。
ポリグリセリン製造例7
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン1000gを架橋度12%、カルシウム型陽イオン交換樹脂10mlを充填したカラム8本にて構成された疑似移動床型クロマトグラフ装置に加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取し、ロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表3のとおりであった。
ポリグリセリン製造例8
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン1000gを架橋度10%、カルシウム型陽イオン交換樹脂10mlを充填したカラム8本にて構成された疑似移動床型クロマトグラフ装置に加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取し、ロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表4のとおりであった。
【0023】
【表4】
【0024】
ポリグリセリン製造例9
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン1000gを架橋度9%、カルシウム型陽イオン交換樹脂10mlを充填したカラム8本にて構成された疑似移動床型クロマトグラフ装置に加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取し、ロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表4のとおりであった。
ポリグリセリン製造比較例5
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン1000gを架橋度8%、カルシウム型陽イオン交換樹脂10mlを充填したカラム8本にて構成された疑似移動床型クロマトグラフ装置に加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取し、ロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表4のとおりであった。
ポリグリセリン製造比較例6
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン1000gを架橋度6%、カルシウム型陽イオン交換樹脂10mlを充填したカラム8本にて構成された疑似移動床型クロマトグラフ装置に加え、水にて流出させた。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取し、ロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表4のとおりであった。
ポリグリセリン製造例10
ポリグリセリン反応例2のポリグリセリン1000gを架橋度12%、カルシウム型陽イオン交換樹脂10mlを充填したカラム4本にて構成された疑似移動床型クロマトグラフ装置に加え、水にて流出させた。ただし、供給、流出時間と循環時間の割合を2:1とした。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取し、ロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表5のとおりであった。
【0025】
【表5】
【0026】
ポリグリセリン製造例11
ポリグリセリン反応例2のポリグリセリン1000gを架橋度10%、カルシウム型陽イオン交換樹脂10mlを充填したカラム4本にて構成された疑似移動床型クロマトグラフ装置に加え、水にて流出させた。ただし、供給、流出時間と循環時間の割合を2:1とした。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取し、ロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表5のとおりであった。
ポリグリセリン製造例12
ポリグリセリン反応例2のポリグリセリン1000gを架橋度9%、カルシウム型陽イオン交換樹脂10mlを充填したカラム4本にて構成された疑似移動床型クロマトグラフ装置に加え、水にて流出させた。ただし、供給、流出時間と循環時間の割合を2:1とした。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取し、ロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表5のとおりであった。
【0027】
ポリグリセリン製造比較例7
ポリグリセリン反応例1のポリグリセリン1000gを架橋度8%、カルシウム型陽イオン交換樹脂10mlを充填したカラム4本にて構成された疑似移動床型クロマトグラフ装置に加え、水にて流出させた。ただし、供給、流出時間と循環時間の割合を2:1とした。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取し、ロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表5のとおりであった。
ポリグリセリン製造比較例8
ポリグリセリン反応例2のポリグリセリン1000gを架橋度6%、カルシウム型陽イオン交換樹脂10mlを充填したカラム4本にて構成された疑似移動床型クロマトグラフ装置に加え、水にて流出させた。ただし、供給、流出時間と循環時間の割合を2:1とした。流出した液を屈折率計で測定しながら重合度3以上のポリグリセリンを分取し、ロータリーエバポレーターで脱水濃縮し、ポリグリセリンを得た。同じカラムを用いてさらに同様の操作を4回行った。得られたポリグリセリンの組成は表5のとおりであった。
【0028】
実施例1〜12
1リットルの四ツ口フラスコにリシノール酸500gと水酸化ナトリウム0.8gを入れ、窒素気流下で生成水を除去しながら210℃で反応して縮合リシノール酸を得た。この縮合物の酸価は33.8であった。ここへポリグリセリン製造例1〜12で得たポリグリセリン(1回目〜4回目の混合物)60.5gを加え、窒素気流下で生成水を除去しながら250℃で反応してポリグリセリン縮合リシノール酸エステルを得た。
実施例13〜24
500ミリリットルの四ツ口フラスコにポリグリセリン製造例1〜12で得たポリグリセリン(1回目〜4回目の混合物)210g,イソステアリン酸90gおよびリン酸三カリウム0.1gを入れ、窒素気流下で生成水を除去しながら250℃で反応し、反応後0.3ミリリットルのリン酸を加えてポリグリセリンイソステアリン酸エステルを得た。
実施例25〜36
ポリグリセリン製造例1〜12で得られたポリグリセリン(1回目〜4回目の混合物)225.2gとステアリン酸74.2gから実施例13〜24と全く同じ工程によりポリグリセリンステアリン酸エステルを得た。
【0029】
実施例37〜48
ポリグリセリン製造例1〜12で得られたポリグリセリン(1回目〜4回目の混合物)225.2gとオレイン酸74.2gから実施例13〜24と全く同じ工程によりポリグリセリンオレイン酸を得た。
試験例1
市販のビターチョコレート100gにポリグリセリン製造例1〜12で得られたポリグリセリンエステル0.5%を添加し50℃にてその粘度をB型粘度計にて測定した。また、比較として市販のテトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、デカグリセリン縮合リシノレイン酸エステルについても同様の試験を行った。
結果を表6に示す。
【0030】
【表6】
【0031】
試験例2
市販の80%純度ビタミンE0.13重量部に実施例13〜24で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル0.4重量部を加え、加熱してよく混合した。その一部0.063重量部をとり、加温した水100ミリリットルを加えてよく攪拌し、分光光度計でその濁度を波長650nmの吸光度として測定した。また、比較として市販のテトラグリセリンイソステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンイソステアリン酸エステル、デカグリセリンイソステアリン酸エステルについても同様の試験を行った。
結果を表7に示す。
【0032】
【表7】
【0033】
試験例3
大豆白絞油280重量部に実施例25〜36で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル1.2重量部を溶解しホモミキサーで5000rpmで攪拌下10%塩化ナトリウム溶液280重量部を加え、その後10000rpmで2分間攪拌しW/O乳化物を得た。乳化物を60℃で3日間静置保存し、肉眼観察にて水層の分離を観察した。また、比較として市販のテトラグリセリンステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンステアリン酸エステル、デカグリセリンステアリン酸エステルについても同様の試験を行った。
結果を表8に示す。
【0034】
【表8】
【0035】
試験例4
水100重量部に実施例37〜48で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル1重量部を加え、60℃で加温溶解した。これをホモミキサーにて5000rpmで攪拌下、60℃に加温した大豆白絞油100重量部を加え、その後10000rpmで2分間攪拌しO/W乳化物を得た。得られた2つの乳化物をオートグレーブ中で120℃で30分処理し、肉眼観察にて水層の分離を観察した。また、比較として市販のテトラグリセリンオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンオレイン酸エエステル、デカグリセリンオレイン酸エエステルについても同様の試験を行った。
結果を表9に示す。
【0036】
【表9】
【0037】
【発明の効果】
上記実施例で証明した様に本発明によれば、本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルは強力な粘度降下力、可溶化、耐塩乳化、耐酸乳化、耐熱乳化の能力を有し、食品,医薬品,化粧品の分野で今まで不可能であった完全な可溶化物や安定な乳化物の製造が可能となることは明白である。
Claims (3)
- 8%より大きく12%以下の架橋度を有するポリスチレン骨格を有するゲル型陽イオン交換樹脂のアルカリ土類金属塩を充填したカラムを用いた液体クロマトグラフィーにより、ポリグリセリン反応物の低分子反応物を除去してポリグリセリンを得る第1工程と、それに続く脂肪酸とのエステル化を含む第2工程により得られるポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法
- 8%より大きく12%以下の架橋度を有するポリスチレン骨格を有するゲル型陽イオン交換樹脂のアルカリ土類金属塩を充填したカラムを用いた疑似移動床型液体クロマトグラフィーにより、ポリグリセリン反応物の低分子反応物を除去することを特徴とする請求項1記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法。
- ポリグリセリン反応物が、グリセリン又はグリセリン重合体の部分アルコラートと、ハロゲン化ヒドリンを原料にして、脱ハロゲン化アルカリ金属塩反応によって得られるポリグリセリン反応物であることを特徴とする請求項1〜2記載のポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法。
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