JP3543210B2 - 波形観測装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタルオシロスコープのような波形観測装置に関し、詳しくは出力波形の予め定めた所定の範囲を基準として、この基準範囲に対して任意に定める測定範囲の大きさを表示する様にし、波形観測の容易化を図った装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4はディジタルオシロスコープ(以下、DSOという)のような波形観測装置の従来例を示すブロック構成図である。図において、測定対象からの測定信号がセンサアンプ(図示せず)から出力され、A/D変換器1に入力されると同時にトリガ発生回路2にも入力される。所定のトリガ条件(予め定めた電圧など)が成立するとトリガ発生回路2はトリガ信号を発生し、データ取込制御回路3に入力する。
【0003】
データ取込制御回路3はトリガ発生回路2からのトリガ信号に従ってA/D変換されたディジタルデータをメモリ4に書込む。表示制御回路5はメモリ4に書き込まれたデータを読み出して表示データに変換後、表示部6に入力する。表示部6は入力されたデータを表示手段により波形として表示する。
【0004】
カーソル制御回路7にはメモリ4に格納された測定信号を元に表示部6の指定された任意の個所にカーソルを移動させる。表示部6の所定の個所にはカーソルの位置の電圧やその電圧発生時の時間が表示される。
【0005】
図5に図4に示すカーソル制御回路7の詳細を示す。カーソル制御回路7はロータリエンコーダ8からの出力をパルス列変換回路9で時間データに変換後、時間データを元にメモリ4からデータを読み込み電圧データに変換して表示部6に出力する。
【0006】
図6はこのような従来のDSOに矩形波を入力し、一対のカーソルを用いて任意の個所の電圧を表示したものである。なお、この画面の横幅の分解能は例えば1×104ポイントとし、(イ)で示す点がアース点(電圧ゼロ)、(ロ)で示す点がトリガポイントであるとする。
【0007】
図6ではカーソルaはトリガポイント(ロ)から10ポイント離れた所にあり、その位置の電圧が5.2Vであることを示している(T1で表示した部分)。カーソルbはトリガポイント(ロ)から右側に2260ポイント離れた所にあり、その位置の電圧が6V(T2で表示した部分)、カーソルaとカーソルbの間のポイント差(時間幅)は2250ポイント、電圧差は800mVであることを示している(ΔTで表示した部分)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなDSOを用いて例えば自動車エンジンの点火時期を測定する場合がある。図7はエンジン20のシリンダ22内のピストン26の移動に関連して変化する圧力を測定している状態を示す概略構成図で、測定センサ(例えば圧電素子)21がシリンダ22内に配置された点火プラグ23の座金部に取付けられており、燃焼圧で点火プラグ23が押され荷重が変化すると電荷としてセンサアンプ24に入力されるようになっている。
【0009】
センサアンプ24では電荷を電圧に変換しDSO25に入力し、DSO25は電圧波形として表示部6(図4参照)に表示する。
エンジンの性能をよくするためには圧縮比を上げたり、回転数をあげて点火時期を早めることで混合気を速く燃焼させる必要がある。しかし燃焼を速めようとすると、ノッキングが発生し正常動作をしなくなる。
【0010】
従ってノッキング現象を検出し、ノッキング発生寸前の状態で動作させれば混合気を最も効率的に燃焼させることができる。ノッキング現象の検出に際しては、エンジン回転パルスを外部サンプルとして入力すると共にエンジン内の圧力を測定し、燃焼サイクル内の状態を観察する。ノッキングの測定時にはDSOの横軸がサンプルクロック数、縦軸が圧力となる。
【0011】
図8はDSOで観測される波形の一例を示すもので、縦軸を電圧(センサアンプ出力)、横軸をサンプリング時間またはクロック数(外部クロック入力時)としている。実際の物理量では縦軸は圧力、横軸はクランク角であり(イ)で示す下死点から次の下死点(ロ)までが−180°〜180°に相当する。
【0012】
観測したいのは、ノッキング発生時のクランク角なので、DSOのカーソル測定で得られる時間またはクロック数から次式によりクランク角に変換する。
(カーソル測定間のクロック数/1周期のクロック数)×360° …▲1▼
この計算はオペレータが予め一周期に相当するクロックを測定しておき、以降測定毎に手計算により▲1▼式を適用して角度を求めている。
【0013】
しかしながら、実際の測定中に式▲1▼を用いて計算を行うというのは、煩わしくまた、計算ミスにより測定結果に誤りが生じる恐れがあるという問題があった。
本発明の目的は▲1▼式の計算をDSO内部で自動的に行うことにより、カーソル測定の結果が直接測定対象の次元となるようにして、測定の容易化を図った観測装置を提供することにある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このような目的を達成するために本発明では、
測定対象からの出力をクロック信号により取込んでその出力波形を表示画面に表示し、一対の測定カーソルを用いて前記表示された出力波形の所定の範囲の時間差および前記一対の測定カーソルで指定されたそれぞれの部分の電圧や電圧差を表示するようにした波形観測装置において、
前記一対の測定カーソルに加えて前記出力波形の所定の範囲を表示する一対の基準カーソルを設けると共に、この一対の基準カーソルの範囲の時間データを基準として前記測定カーソル間の範囲の時間データを測定対象の物理量に変換した数値を前記表示画面に表示するように構成したことを特徴とするもので、前記クロック信号を外部クロックとし、基準カーソルの所定の範囲を出力波形の一周期としたことを特徴としている。
また、測定対象の物理量は、角度を単位とすることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図1は上記従来例で説明したDSOのうち図4に示す測定カーソル制御回路7に基準カーソル制御回路12を付加した本発明の実施の形態の1例を示すものである。
図において、カーソル制御回路7はロータリエンコーダ8からの出力をパルス列変換回路9で時間データに変換後、選択回路10で決定された測定カーソル制御回路7aまたは基準カーソル制御回路12に送る。基準カーソル制御回路12が選択された場合は、時間データと基準値発生回路11から入力された数値を作業用メモリに数値として保持する。
【0016】
その場合、図8に示すような、クランクの回転角に応じた出力波形を測定するのであれば、クランクの1回転を360°としてその角度を1サイクルとして基準カーソルの幅を定める。即ち、図2に示すように測定波形のどこからどこまでが何度に相当するかを基準カーソルと数値入力ノブを使用してDSOに指示することで行う。
【0017】
次に、測定カーソル制御回路7が選択された場合は、時間データを元にメモリ4からデータを読み込み電圧データに変換する。そして、測定カーソル制御回路7aは時間データおよび基準カーソル制御回路12が保持する基準時間データと基準数値に従って前述の▲1▼式の演算を行って角度データに変換後、 最終的に電圧データ、角度データを表示データに変換して表示する。
【0018】
図3は一対の基準カーソルR1、R2が波形の1サイクルに対応する位置に固定され、R1を0°、R2を360゜としたとき測定カーソルM1が726.10°の位置にあり、測定カーソルM2が1206.10°の位置にあることを示し、測定カーソルM1とM2の間が480.00°であることを示している。
図8に示すような、クランクの回転角に応じた出力波形を測定するのであれば、クランクの1回転を360°としてその角度を1サイクルとして基準カーソルR1、R2の幅を定め、測定カーソルの一つを波形の1サイクルの0°に対応する位置に置き、他の一つを任意の位置(例えばノッキングが発生した位置)に合わせれば、クランクの回転が何度のときにノッキングが発生するかを手計算をすること無しに知ることができる。
【0019】
本発明の以上の説明は、説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。したがって本発明はその本質から逸脱せずに多くの変更、変形をなし得ることは当業者に明らかである。特許請求の範囲の欄の記載により定義される本発明の範囲は、その範囲内の変更、変形を包含するものとする。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、一対の測定カーソルに加えて前記出力波形の所定の範囲を表示する基準カーソルを設けると共に、この基準カーソルの範囲を基準として前記測定カーソル間の範囲を前記表示画面に表示するように構成した。その結果、測定の容易化を図った観測装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカーソル制御回路の構成を記すブロック図である。
【図2】波形の1サイクルと角度の関係を示す図である。
【図3】本発明に係る基準カーソルと測定カーソルの関係を示す図である。
【図4】従来の波形観測装置の構成を示すブロック図である。
【図5】従来のカーソル制御回路の構成を記すブロック図である。
【図6】従来の波形観測装置の波形と測定カーソルの関係を示す図である
【図7】エンジンのシリンダ内の圧力を測定している状態を示す概略構成図である。
【図8】波形観測装置で観測される波形の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 A/D変換器
2 トリガ発生器
3 データ取込制御回路
4 メモリ
5 表示制御回路
6 表示部
7 カーソル制御回路
8 ロータリーエンコーダー
9 パルス列変換回路
10 選択回路
11 基準値発生回路
12 基準カーソル制御回路
20 エンジン
21 センサ(圧伝素子)
22 シリンダ
23 点火プラグ
24 センサアンプ
25 波形観測装置(DSO)
Claims (4)
- 測定対象からの出力をクロック信号により取込んでその出力波形を表示画面に表示し、一対の測定カーソルを用いて前記表示された出力波形の所定の範囲の時間差および前記一対の測定カーソルで指定されたそれぞれの部分の電圧や電圧差を表示するようにした波形観測装置において、
前記一対の測定カーソルに加えて前記出力波形の所定の範囲を表示する一対の基準カーソルを設けると共に、この一対の基準カーソルの範囲の時間データを基準として前記測定カーソル間の範囲の時間データを測定対象の物理量に変換した数値を前記表示画面に表示するように構成したことを特徴とする波形観測装置。 - 前記クロック信号は外部クロックであることを特徴とする請求項1記載の波形観測装置。
- 前記基準カーソルの所定の範囲は出力波形の一周期であることを特徴とする請求項1記載の波形観測装置。
- 測定対象の物理量は、角度を単位とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の波形観測装置。
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JP02725498A JP3543210B2 (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 波形観測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02725498A JP3543210B2 (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 波形観測装置 |
Publications (2)
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JPH11230993A JPH11230993A (ja) | 1999-08-27 |
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CN103176013B (zh) * | 2011-12-22 | 2017-12-22 | 北京普源精电科技有限公司 | 一种可自定义测量范围的示波器及其实现方法 |
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1998
- 1998-02-09 JP JP02725498A patent/JP3543210B2/ja not_active Expired - Fee Related
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