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JP3540634B2 - 回転型位置決め装置及び工具を使用する加工装置 - Google Patents

回転型位置決め装置及び工具を使用する加工装置 Download PDF

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JP3540634B2 JP32644798A JP32644798A JP3540634B2 JP 3540634 B2 JP3540634 B2 JP 3540634B2 JP 32644798 A JP32644798 A JP 32644798A JP 32644798 A JP32644798 A JP 32644798A JP 3540634 B2 JP3540634 B2 JP 3540634B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は回転型位置決め装置に関し、特に、回転装置に搭載されて回転する工具、測定プローブあるいはワークの変位や傾きを高精度に制御する回転型位置決め装置に関する。
また、本発明は、回転型位置決め装置を適用した工具を使用する加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特開平6-210633号公報には、回転部と共に回転運動を行う位置決め対象物の変位を位置決めする位置決め装置を備えた加工装置が示されている。図12に基づいて従来の位置決め装置及び加工装置の構成を説明する。図12には従来の位置決め装置を備えた加工装置の概略構成を示してある。図示例の位置決め装置は、超硬合金等の高硬度材料やセラミックス、ガラス等の硬脆性材料の鏡面研削加工を実現する研削加工装置を提供することを目的としている。
【0003】
微小位置決め装置1には20kgf/μm以上の剛性を有する圧電素子から成るアクチュエータが組み込まれ、微小位置決め装置1には研削砥石スピンドル2が搭載され、研削砥石スピンドル2には研削砥石3が取り付けられている。微小位置決め装置1の下には加工力測定装置4が配置され、加工中の反力が測定されると同時に、変位量測定装置5,6によって、微小位置決め装置1及び研削砥石スピンドル2の変位が測定される。
【0004】
加工力測定装置4及び変位量測定装置5,6の信号は、アンプ7,8,9を通して制御装置10に取り込まれ、加工力測定装置4及び変位量測定装置5,6の出力信号に基づき、研削砥石3の切り込み量が制御装置10内で演算される。そして、切り込み量に相当する電圧指令が圧電素子ドライバ11に与えられ、微小位置決め装置1がサブミクロン以下の分解能で位置決めされる。これにより、研削砥石スピンドル2が高精度で移動され、位置決め対象となる研削砥石3が被加工物に対して微小かつ高精度に切り込み送りされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来例では、回転装置を位置決め装置に搭載する構成となっており、位置決め装置の駆動軸に対し、回転装置の回転軸がオフセットして設置されることになる。このため、位置決め装置によって位置決め対象の変位を位置決めする際に、位置決め装置の位置決め精度に加えオフセットによるアッベ誤差が生じ、回転体に搭載された位置決め対象となる研削砥石3を高精度に位置決めすることが困難になるという問題があった。
【0006】
一方、本発明の利用分野の一つとなるシリコンウエハの高精度鏡面加工に供する研削加工装置においては、研削砥石と被加工物との間の相対変位を微小かつ高精度に位置決めし、被加工物に砥石をサブミクロン以下の精度で微小量だけ切り込ませ、一般に延性モード加工と呼ばれる加工を実現する必要があるが、上述した従来例では、この位置決めを研削砥石を有する研削砥石スピンドルを搭載した位置決め装置によって行っている。
【0007】
しかし、近年、被加工物となるシリコンウエハのサイズが大口径化するに伴ってシリコンウエハを加工する為の研削砥石や研削砥石スピンドルも大型化し、これらの総重量は数十キロのオーダーに達するようになってきた。これは、研削砥石スピンドルを搭載し、これをシリコンウエハに切り込ませるための切り込み軸スライドに対し、切り込み軸スライドの案内部における摩擦の影響等を増大させる事により、スティックスリップ等の非線型要因を誘発することになるため、切り込み軸スライドの位置決め誤差を増大させてしまう。
【0008】
また、上述したような研削加工装置では、研削砥石スピンドルを搭載した切込みスライドの位置や研削砥石スピンドル、ワークスピンドルの回転数は制御されていたが、切込みスライドに搭載された研削砥石スピンドルやワークスピンドルの変形は測定・制御する手段がなかった。このため、加工反力により研削砥石スピンドルやワークスピンドルが変形した場合、その変形量はそのままシリコンウエハの形状誤差となって残ってしまう問題があった。
【0009】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、回転部に搭載して回転部と共に回転する位置決め対象物の変位・傾きを高精度かつ高速に微小位置決めできる回転型位置決め装置、及びこの回転型位置決め装置を適用した工具を使用する加工装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の回転型位置決め装置の構成は、回転装置の回転部にベースを介して保持搭載され前記回転部と共に回転しながら位置決め対象物を保持すると共に前記位置決め対象物を前記回転部の回転軸と平行な方向に微小変位させる回転変位テーブルと、前記ベースに固定され前記回転変位テーブルを保持搭載するダイヤフラムと、前記ベースの周方向に複数設けられ前記ベースに対する前記ダイヤフラムの相対変位を検出する変位量測定装置と、前記変位量測定装置の出力信号を前記ダイヤフラムの法線ベクトルが仮想スクリーン上に描く軌跡に変換して実時間で表示するコントローラとを備えたことを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するための本発明の工具を使用する加工装置の構成は、請求項1に記載の回転型位置決め装置の回転変位テーブルに加工工具を取り付けて被加工物に対して相対的に位置決め移動可能とし、請求項1に記載の変位量測定装置で加工工具の加工中の負荷によるベースに対する傾きを実時間で測定し、その結果から加工工具がベースに対して所望状態より傾いたら加工工具による加工不良を判定すると共に加工不良の判定結果により加工条件の選定及び加工工具の修正要否を判定する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
そして、回転装置の回転部にベースを介して保持搭載され前記回転部と共に回転しながら位置決め対象物を保持すると共に前記位置決め対象物を前記回転部の回転軸と平行な方向に微小変位させる回転変位テーブルと、回転状態にある前記回転変位テーブルを微小変位駆動させるために必要な電力及び信号を固定部側で入出力可能な送受信装置と、回転運動を行う前記位置決め対象物の変位を前記送受信装置を介して制御するコントローラとを備え、前記回転変位テーブルを保持する前記ベースには補強材が設けられていることを特徴とする。
【0013】
また、回転装置の回転部に締結されたベースと、前記ベースに固定され位置決め対象物を保持搭載するダイヤフラムと、前記ベースの周方向に複数設けられ前記ベースに対する前記ダイヤフラムの相対変位を検出するギャップセンサと、前記ギャップセンサの信号を前記ダイヤフラムの法線ベクトルが仮想スクリーン上に描く軌跡に変換して実時間で表示するコントローラとを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、被切削物に対して相対的に位置決め移動可能な砥石スピンドルに設けられ砥石の傾きが測定される砥石姿勢測定装置と、砥石姿勢測定装置の測定情報に応じて砥石の傾きを実時間でモニタすると共に適正な加工条件で加工が行われているか否かの判断を行ない判断結果により加工条件の選定及び砥石のドレッシングの要否を判定する制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0015】
ベースの剛性が補強材によって向上され、回転変位テーブルの回転中心軸を水平に配置した場合、回転変位テーブルの自重によるベース変形に起因した回転変位テーブルの回転角に依存した変位誤差(回転角依存振れ誤差)が抑制される。これにより、回転型位置決め装置を、例えば、シリコンウエハ等の硬脆性材料の研削加工装置に用いた場合、位置決め対象となる研削砥石に発生する回転角依存振れ誤差が抑制されると同時に、より高精度な位置決めが可能となり、シリコンウエハのサイズの大口径化にも、位置決め精度を劣化させることなく対応することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の一実施形態例に係る回転型位置決め装置の全体構成を示してある。
【0017】
回転装置21は、回転部22と、軸受23(例えば空気静圧軸受)と、回転駆動手段24(例えばDCモーター)とから構成され、軸受23に支持された回転部22を回転駆動手段24によって回転できるようになっている。回転部22には、工具、測定プローブあるいはワーク等の位置決め対象物25を保持した回転変位テーブル26が搭載され、回転変位テーブル26は回転部22と共に回転運動を行いながら、位置決め対象物25を回転部22の回転軸に対して平行な方向に微小かつ高精度に位置決めする。
【0018】
このとき、回転変位テーブル26の変位を微小に駆動回転なアクチュエータ(例えば圧電素子)への電力供給と、回転変位テーブル26の変位を高精度に測定可能な変位量測定装置(例えば静電容量型変位計)からの変位出力信号の受信とを送受信装置27を介して行なう。送受信装置27は、回転体からの信号を固定された外部に入出力可能な、例えば、スリップリングで構成されている。
【0019】
尚、本実施形態例においては、回転変位テーブル26から送受信装置27までの電力供給及び変位出力信号用ケーブルは、回転装置21を中空構造としてその中を通す構造としている。
【0020】
送受信装置27を介して回転装置21の外部に出力された変位出力信号は、変位量測定装置用アンプ28で増幅された後コントローラ29に取り込まれる。コントローラ29では、取り込まれた変位出力信号に基づいて回転変位テーブル26が移動すべき変位量を演算すると共に、アクチュエータに入力すべき指令電圧を演算し、その結果をアクチュエータ用アンプ30に出力する。アクチュエータ用アンプ30では指令電圧を増幅した後、送受信装置27を介して増幅後の信号を供給電力としてアクチュエータへ出力することで回転変位テーブル26の変位が微小かつ高精度に位置決めされる。
【0021】
図2、図3に基づいて回転変位テーブル26の詳細を説明する。図2には回転変位テーブル26の側面断面、図3には回転変位テーブル26の正面状況を示してある。
【0022】
回転変位テーブル26は、可動部31と、弾性案内機構32と、変位量測定装置33a,33b,33cと、アクチュエータ34a,34b,34cと、ベース35とを主な構成要素としている。可動部31は、外周をベース35に固定した薄肉円板状(軸対称)の弾性案内機構32の中心部に配置されることで弾性支持されている。可動部31とベース35の間には、一端がベース35に固定され他端が球形状に加工された3本のアクチュエータ34a,34b,34cが、回転軸に対して120度等配で配置されている。
【0023】
また、可動部31には、3本の与圧ねじ38が配設され、与圧ねじ38の下面側には各々四角錘座が形成されている。与圧ねじ38の四角錘座に対し、アクチュエータ34a,34b,34cの他端に加工された球形状を落とし込むことで、アクチュエータ34a,34b,34cを各々回転自在に保持すると同時に、アクチュエータ34a,34b,34cへの与圧を調整できるようにしている。これにより、可動部31に対してアクチュエータ34a,34b,34cの変位が確実に伝達できるようになっている。
【0024】
一方、3本のアクチュエータ34a,34b,34cの変位をそれぞれ独立に測定するため、3本の変位量測定装置33a,33b,33cが各アクチュエータ34a,34b,34cの近傍に配設されている。変位量測定装置33a,33b,33cはベース35に固定され、可動部31に配設されたターゲット61の下面の変位を測定することで可動部31の変位が測定される。尚、与圧ねじ38及びターゲット61は、緩み止めのために各々ロックナット62,63により可動部31に固定されている。
【0025】
図4、図5に基づいてベース35の構成を説明する。図4にはベース35の正面状況、図5には図4中のV−V線矢視を示してある。
【0026】
図に示すように、ベース35の内部には、中心軸から放射状に、軸対称かつ等配に12本の補強材としての放射状リブ71a〜71lが配置されている。また、ベース35の内部には、ベース35の同心円周状に補強材としての円周リブ72が配設されている。放射状リブ71a〜71l及び円周リブ72はベース35と一体加工され、別部品構成とすることによる剛性低下が起こらないように配慮している。
【0027】
図6には上述した回転装置21におけるコントローラ29の制御ブロックを示してある。
【0028】
回転変位テーブル26に組み込まれた変位量測定装置33からの変位出力信号は、送受信装置27を経由して変位量測定装置用アンプ28に入力される。変位量測定装置用アンプ28から出力された信号は、ノイズフィルタ42によって高周波のノイズ成分をカットしたのち、比較器43で信号発生器44からの指令電圧と比較され誤差信号を得る。その後、誤差信号は、ゲイン調整器45、積分器46、ノッチフィルタ47による信号処理を施され、アクチュエータ用アンプ30に入力される。
【0029】
更に、アクチュエータ用アンプ30からの出力信号は送受信装置27を経由し、アクチュエータ34a,34b,34cに入力されることによって、アクチュエータ34a,34b,34cの変位量がフィードバック制御される。即ち、変位量測定装置33からの変位出力信号が指令電圧より大きい場合、上述のコントローラ29がアクチュエータ34a,34b,34cを縮ませるように制御し、逆の場合、アクチュエータ34a,34b,34cを伸ばすように制御することで、ターゲット61を介して可動部31の変位を調整する。このとき、可動部31は弾性案内機構32によって支持されているため、転がり案内やすべり案内で生じていたがたや摩擦の影響がなく、可動部31を微小且つ高精度に位置決めできる。
【0030】
即ち、アクチュエータ34a,34b,34cに入力する指令電圧を同一とした場合、アクチュエータ34a,34b,34cは同じ変位量だけ伸縮することになる。このため、アクチュエータ34a,34b,34cが接触する可動部31は、回転部22(図1参照)の回転軸に対して平行に微小かつ高精度に移動する。また、アクチュエータ34a,34b,34cに入力する指令電圧をそれぞれ異なった値とすると、アクチュエータ34a,34b,34cが異なった指令電圧に応じてそれぞれ独立して変位する。このため、可動部31は回転部22(図1参照)の回転軸に対して微小に傾くことになる。
【0031】
尚、上述した実施形態例では、3本のアクチュエータ34a,34b,34cと3本の変位量測定装置33a,33b,33cを用いた例について説明したが、アクチュエータ及び変位量測定装置の数を4本あるいはそれ以上とすることにより、より均等で高精度な傾き制御が可能となる。
【0032】
一方、上述した回転変位テーブル26とベース35には、放射状リブ71a〜71l及び円周リブ72がベース35と一体加工されているため、高い剛性が確保されている。即ち、回転変位テーブル26の回転角に依存した変位誤差(回転角依存振れ誤差)を測定した結果、図7に示すように、変位振幅が50nmに収まり、回転角依存振れ誤差が抑制されている。
【0033】
これにより、回転変位テーブル26の回転中心軸を水平に配置した場合、回転変位テーブル26の自重によるベース35の変形に起因した回転変位テーブル26の回転角依存振れ誤差が抑制される。従って、回転型位置決め装置を、例えば、シリコンウエハ等の硬脆性材料の研削加工装置に用いた場合、位置決め対象となる研削砥石に発生する回転角依存振れ誤差が抑制されると同時に、より高精度な位置決めが可能となり、シリコンウエハのサイズの大口径化にも、位置決め精度を劣化させることなく対応することができる。
【0034】
次に、本発明の他の実施形態例を図8乃至図10に基づいて説明する。図8には本発明の他実施形態例に係る回転型位置決め装置の断面、図9には図8中のIX−IX線矢視、図10には工具姿勢位置決め方法を説明する概念を示してある。本実施形態例は、回転する工具、例えば、ドリル、エンドミル、フライスカッタ、砥石等が搭載される機械全般を想定したものである。
【0035】
図8、図9に示すように、回転装置の回転部としてのスピンドル81にはベースとしてのベースプレート82が締結され、ベースプレート82には円板状の平行板ばね構造を有するダイヤフラム83がアウトサポート84によって外周部が固定され、ダイヤフラム83には工具85が取り付けられている。
【0036】
ベースプレート82には3個のキャップセンサ86が円周上に等間隔に配置され、ギャップセンサ86によってベースプレート82とダイヤフラム83との隙間が測定されるようになっている。ギャップセンサ86の信号は、それぞれスピンドル81の軸心を通って後端に取り付けられた回転継手87を介して外部の信号処理装置88に取り込まれる。
【0037】
つまり、工具85はダイヤフラム83、アウトサポート84及びギャップセンサ86からなる砥石姿勢測定装置80を介してベースプレート82に取り付けられている。
【0038】
加工中の工具85に負荷89が加わった場合、ダイヤフラム83が弾性変形することによってベースプレート82とダイヤフラム83との間に相対変位が生じる。この相対変位を等間隔に配置されたギャップセンサ86が測定し、回転継手87を介して信号処理装置88に伝えられる。
【0039】
図10に示すように、信号処理装置88では3個のギャップセンサ86の信号を受け取り、これから幾何学的に一意に決まるダイヤフラム面に法線ベクトル90を算出する。そして、これを仮想的に立てたスクリーン91上に投影した場合の軌跡として実時間で描くことにより、回転中の工具85のベースプレート82に対する傾き(姿勢)を検出することができる。
【0040】
従って、工具85の傾きを検出することにより、工具85の目つぶれや目詰まり等を知ることが可能となり、切削不良や異常振動を未然に防止し、工具85の目たてや自動交換の判断を自動化することが可能となる。
【0041】
次に、図11に基づいて上述した回転型位置決め装置を半導体ウエハ研削加工装置(工具を使用する加工装置)に適用した例を説明する。図11には半導体ウエハ研削加工装置の平面を示してある。
【0042】
図中X軸方向に往復移動する送りスライド92にはワークスピンドル93が搭載され、図中Z軸方向に往復移動する切込みスライド94には砥石スピンドル95が搭載され、ワークスピンドル93と砥石スピンドル95は向かい合わせの状態になっている。
【0043】
切込みスライド94は切込みスライド駆動モータ96により図中Z軸方向に送り駆動され、切込みスライド94の動きは切込みスライド位置センサ97で測定される。切込みスライド位置センサ97の測定信号は制御装置98でフィードバックされ、高精度な位置決め制御が実行されている。送りスライド92は送りスライド駆動モータ99により図中X軸方向に送り駆動され、送りスライド92の動きは送りスライド位置センサ100で測定される。送りスライド位置センサ100の測定信号は制御装置98でフィードバックされ、高精度な位置決め制御が実行されている。ワークスピンドル93及び砥石スピンドル95は、制御装置98で回転数が制御されている。
【0044】
砥石スピンドル95には、図8乃至図10に示した砥石姿勢測定装置80を介して砥石103が取り付けられている。また、ワークスピンドル93にはウエハチャック装置101が設けられ、ウエハチャック装置101にはウエハ102が固定されている。砥石姿勢測定装置80の3個のギャップセンサ86の信号は砥石スピンドル95の後端に配置された回転継手87を介して外部に取り出され、これを信号処理装置88に取り込んでいる。
【0045】
上述した半導体ウエハ研削加工装置では、先ず、砥石103の外周部がウエハ102の回転中心にくるように送りスライド92を位置決めする。その後、ワークスピンドル93及び砥石スピンドル95を所定の回転数で回転させ、切込みスライド94を低速で図中Z軸方向に移動させる。そして、砥石103とウエハ102が接触してから所定量だけ切込みスライド94を図中Z軸方向に前進させた後、切込みスライド94を後退させる(図中−Z軸方向)。工具103とウエハ102が完全に離れたところで、切込みスライド94、砥石スピンドル95及びワークスピンドル93を停止させ、ウエハ102の加工が終了する。
【0046】
加工中の砥石103及び砥石スピンドル95は、図中−Z軸方向及びX軸方向の加工反力を受けて傾いて回転する。この傾きは砥石姿勢測定装置80のギャップセンサ86によって測定され、図8乃至図10に示した方法で、信号処理装置88によって砥石103の法線ベクトル90の描く軌跡として実時間で表示される。
【0047】
従って、砥石103の傾きを検出することにより、砥石103の目つぶれや目詰まり等を知ることが可能となり、加工条件の選定及び砥石103のドレッシングの要否を判定し切削不良や異常振動を未然に防止することができる。この時、コントローラやアクチュエータ等を付加することにより、傾きを自動的に補正することも可能である。
【0048】
上述した回転型位置決め装置は、回転装置の回転部にベースを介して保持搭載され前記回転部と共に回転しながら位置決め対象物を保持すると共に前記位置決め対象物を前記回転部の回転軸と平行な方向に微小変位させる回転変位テーブルと、回転状態にある前記回転変位テーブルを微小変位駆動させるために必要な電力及び信号を固定部側で入出力可能な送受信装置と、回転運動を行う前記位置決め対象物の変位を前記送受信装置を介して制御するコントローラとを備え、前記回転変位テーブルを保持する前記ベースには補強材が設けられており、位置決め対象物の変位及び傾きを位置決めするための回転変位テーブルが回転装置の回転部に搭載され、回転変位テーブルの駆動軸と、回転部の回転軸とを一致させることができ、駆動軸と前記回転軸とのオフセットによって生じていた誤差をなくすことで位置決め対象物の位置決め精度を向上させることができる。
【0049】
また、回転変位テーブルを構成するベースの剛性が補強材により向上されているため、回転変位テーブルの自重によるベース変形に起因した回転変位テーブルの回転角に依存した変位誤差(回転角依存振れ誤差)の発生を抑制することができる。この結果、回転型位置決め装置を、例えば、シリコンウエハ等の硬脆性材料の研削加工装置に用いた場合、位置決め対象となる研削砥石に発生する回転角依存振れ誤差が抑制されると同時に、より高精度な位置決めが可能となり、シリコンウエハのサイズの大口径化にも、位置決め精度を劣化させることなく対応することができる。
【0050】
また、上述した回転位置決め装置は、回転装置の回転部に締結されたベースと、前記ベースに固定され位置決め対象物を保持搭載するダイヤフラムと、前記ベースの周方向に複数設けられ前記ベースに対する前記ダイヤフラムの相対変位を検出するギャップセンサと、前記ギャップセンサの信号を前記ダイヤフラムの法線ベクトルが仮想スクリーン上に描く軌跡に変換して実時間で表示するコントローラとを備えたので、回転部に取り付けられた工具等の傾きを検出することが可能となり、切削不良や異常振動を未然に防止することができる。
【0051】
また、上述した回転位置決め装置は、被切削物に対して相対的に位置決め移動可能な砥石スピンドルに設けられ砥石の傾きが測定される砥石姿勢測定装置と、砥石姿勢測定装置の測定情報に応じて砥石の傾きを実時間でモニタすると共に適正な加工条件で加工が行われているか否かの判断を行ない判断結果により加工条件の選定及び砥石のドレッシングの要否を判定する制御装置とを備えたので、砥石の傾きを検出することができ、砥石の目つぶれや目詰まり等を知ることが可能となり、加工条件の選定及び砥石のドレッシングの要否を判定し切削不良や異常振動を未然に防止することが可能となる。
【0052】
【発明の効果】
本発明の回転型位置決め装置は、回転装置の回転部にベースを介して保持搭載され前記回転部と共に回転しながら位置決め対象物を保持すると共に前記位置決め対象物を前記回転部の回転軸と平行な方向に微小変位させる回転変位テーブルと、前記ベースに固定され前記回転変位テーブルを保持搭載するダイヤフラムと、前記ベースの周方向に複数設けられ前記ベースに対する前記ダイヤフラムの相対変位を検出する変位量測定装置と、前記変位量測定装置の出力信号を前記ダイヤフラムの法線ベクトルが仮想スクリーン上に描く軌跡に変換して実時間で表示するコントローラとを備えたので、回転部に取り付けられた工具等の傾きを検出することが可能となり、切削不良や異常振動を未然に防止することができる。
【0053】
本発明の工具を使用する加工装置は、請求項1に記載の回転型位置決め装置の回転変位テーブルに加工工具を取り付けて被加工物に対して相対的に位置決め移動可能とし、請求項1に記載の変位量測定装置で加工中の負荷によるベースに対する加工工具の傾きを実時間で測定し、その結果から加工工具がベースに対して所望状態より傾いたら加工工具による加工不良を判定すると共に加工不良の判定結果により加工条件の選定及び加工工具の修正要否を判定する制御手段を備えたので、加工工具の加工中の負荷によるベースに対する傾きを検出することができ、加工工具の状態を知ることが可能となり、加工条件の選定及び加工項部の修正要否を判定し、加工不良や異常振動を未然に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る回転型位置決め装置の全体構成図。
【図2】一実施形態例に係る回転変位テーブルの側面断面図。
【図3】一実施形態例に係る回転変位テーブルの正面図。
【図4】ベースの正面図。
【図5】図4中のV−V線矢視図。
【図6】回転変位テーブルの制御ブロック図。
【図7】回転角依存振れ誤差の結果を表すグラフ。
【図8】本発明の他実施形態例に係る回転型位置決め装置の断面図。
【図9】図8中のIX−IX線矢視図。
【図10】工具姿勢位置決め方法を説明する概念図。
【図11】半導体ウエハ研削加工装置の平面図。
【図12】従来の研削加工装置の概略構成図。
【符号の説明】
21 回転装置
22 回転部
23 軸受
24 回転駆動手段
25 位置決め対象物
26 回転変位テーブル
27 送受信装置
28 変位量測定装置用アンプ
29 コントローラ
31 可動部
32 弾性案内機構
33 変位量測定装置
34 アクチュエータ
35 ベース
38 与圧ねじ
42 ノイズフィルタ
43 比較器
44 信号発生器
45 ゲイン調整器
46 積分器
47 ノッチフィルタ
61 ターゲット
62,63 ロックナット
71 放射状リブ
72 円筒リブ

Claims (2)

  1. 回転装置の回転部にベースを介して保持搭載され前記回転部と共に回転しながら位置決め対象物を保持すると共に前記位置決め対象物を前記回転部の回転軸と平行な方向に微小変位させる回転変位テーブルと、
    前記ベースに固定され前記回転変位テーブルを保持搭載するダイヤフラムと、
    前記ベースの周方向に複数設けられ前記ベースに対する前記ダイヤフラムの相対変位を検出する変位量測定装置と、
    前記変位量測定装置の出力信号を前記ダイヤフラムの法線ベクトルが仮想スクリーン上に描く軌跡に変換して実時間で表示するコントローラと
    を備えたことを特徴とする回転型位置決め装置。
  2. 請求項1に記載の回転型位置決め装置の回転変位テーブルに加工工具を取り付けて被加工物に対して相対的に位置決め移動可能とし、
    請求項1に記載の変位量測定装置で加工工具の加工中の負荷によるベースに対する傾きを実時間で測定し、
    その結果から加工工具がベースに対して所望状態より傾いたら加工工具による加工不良を判定すると共に加工不良の判定結果により加工条件の選定及び加工工具の修正要否を判定する制御手段を備えた
    ことを特徴とする工具を使用する加工装置。
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