JP3540462B2 - 打撃破砕式掘削装置の粉塵回収装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は基礎杭または立杭を造成するオールケーシング掘削工法に適用される打撃破砕式中掘り掘削装置における粉塵の回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7には、圧縮機により作動せしめられる打撃式中掘り掘削機の従来の1例がその施工状態にて示されている。図7において、1はワイヤロープ13により吊下された中掘り掘削機本体部であり、同本体部1の掘削端面には複数個の打撃破砕機14、及びビット36が装着されている。3は上記打撃破砕機14を駆動する圧縮空気を供給するためのエアホースであり、同エアホース3は、ホース回転支持台2bに支持され、さらにスイベルジョイント37を介して上記中掘り掘削機本体部1に接続されている。
【0003】
11はケーシングチューブであり、同ケーシングチューブ11及び上記中掘り掘削機本体1は、オールケーシング掘削機12(図1参照)によって回転または揺動されながら、地中に押し込まれ、また、上記打撃掘削機14は岩盤等を打撃破砕し、面掘削ビット36は軟岩等を切削する。掘削中に打撃破砕機14から排出される空気は、中掘り掘削機1に設けられた排出管(図示せず)にて、破砕岩と共に破砕岩回収箱16に搬送される。そして、同破砕岩回収箱16から排出された空気は、粉塵と共に前記ホース回転支持台2bを通って、大気に排出されている。また、打撃破砕機14から排出する空気の一部は、粉塵となってケーシングチューブ11と掘削孔壁70との隙間から噴出され、大気に放出されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の中掘り掘削装置にあっては、図7に示されるように、掘削機のケーシングチューブ11の上端に装着されたホース回転支持台2bが開放構造であることから、破砕岩回収箱16から排出された粉塵混合の圧縮空気が、上記開放構造のホース回転支持台2bから大気に放出され、これによって作業環境が著しく悪化されている。また、上記打撃破砕機14から排出された一部の圧縮空気と破砕岩を含む粉塵とがケーシングチューブ11と孔壁70との隙間から噴出され、上記破砕岩回収箱16への破砕岩の搬入効率が低下するとともに、作業環境のさらなる悪化が生じている。
【0005】
本発明の目的は、中掘り掘削装置近傍の粉塵を除去して作業環境を良化し、かつ高能率で掘削作業が施行可能なオールケーシング工法用打撃破砕式中掘り掘削装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するもので、回転又は揺動されながら地中へ押し込まれるケーシングチューブ内に設置された中堀り掘削機の掘削端部に複数個の打撃破砕機を装着し、同打撃破砕機にエアホースを介して圧縮空気を供給して岩盤等を破砕するように構成された打撃破砕式中掘り掘削装置において、上記ケーシングチューブの上端部に設けられたカバーと、該カバーと上記ケーシングチューブとをシールしてケーシングチューブ内を実質的に密閉するケーシングチューブシール機構と、上記カバーに設けられたワイヤロープシール及びエアホースシールと、上記ケーシングチューブの外周と孔壁との隙間内と外部とを、同隙間内の粉塵の外部への流出を阻止するようにシールする粉塵噴出防止機構と、上記ケーシングチューブ外に設置された集塵機と、上記カバーと上記集塵機とを接続し、ケーシングチューブ内の粉塵を上記集塵機に搬送する第1のダクトと、上記粉塵噴出防止機構と上記集塵機とを接続し上記ケーシングチューブの外周と孔壁との隙間の粉塵を上記集塵機に搬送する第2ダクトとを備えたことにある。
【0009】
上記手段によれば、ケーシングチューブ内はケーシングチューブシール機構により外部に対して実質的に密封状態にシールされて、ケーシングチューブ内から外部への粉塵の流出は完全に阻止される。
また、ケーシングチューブの上端部に設けられたカバーにも、ワイヤロープシール及びエアホースシールが装着されており、ワイヤロープ及びエアホースのケーシングチューブへの貫通部がシールされる。
【0010】
一方、ケーシングチューブの外周と孔壁との隙間内は粉塵噴出機構により外部に対してシールされるので、上記隙間内の粉塵が外部に流出するのも阻止される。
【0011】
そしてケーシングチューブ内及びケーシングチューブ外周と孔壁との隙間内に存在する粉塵は、夫々の内部と集塵機とを接続する第1のダクト及び第2のダクトにより、集塵機に連続的に回収され、ここで空気からの粉塵の分離処理が施こされ、清浄な空気のみが大気中に放出される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1には本発明の実施形態に係るオールケーシング工法用中掘り掘削装置の全体構成図、図2には上記掘削装置のケーシングチューブ上端部近傍の構造図、図3には図2のA部詳細拡大図、図4には図2のB部詳細拡大図が夫々示されている。
【0013】
図1〜図4において、6は圧縮空気生成用のエアコンプレッサ、5はレシーバタンク、4はコントロールスタンド、3はエアホースであり、これらにより圧縮空気供給装置を構成する。2aは上記ケーシングチューブ11の上端に取付けられたホース回転支持台であり、上記エアホースは、同回転支持台2aに回転自在に架けられた後、ケーシングチューブ11内に延び、スイベルジョイント37を介して上記中掘り掘削機1の先端の打撃破砕機14に接続されている。
【0014】
12はオールケーシング掘削機、11はケーシングチューブ、1は同ケーシングチューブ11の下端部にワイヤロープ13により吊下された中掘り掘削機、14は同掘削機1の端部に装着された複数個の打撃破砕機である。
【0015】
上記ケーシングチューブ11及び中掘り掘削機1は、上記オールケーシング掘削機12により、回転または揺動されながら地中に押し込まれ、先端の打撃破砕機14にて岩盤等を破砕するとともに、面掘削用ビット(図7参照)にて軟岩等を切削するようになっている。16は上記ケーシングチューブ11内に設けられた破砕岩回収箱である。以上の構成は図7に示される従来のものと同様である。
【0016】
8は地上に設置された集塵機であり、同集塵機8は、図2に示されるように、ケーシングチューブ11の上端部に設けられた鋼板製のカバー11aに取付けられたダクトパイプ15及び同ダクトパイプ15に連結される第1のダクトとしてのダクトホース(A)7を介してケーシングチューブ11内と連通され、同ケーシングチューブ11内の粉塵や空気が導入されるようになっている。
【0017】
図3(図2のA部詳細図)にはケーシングチューブ11上端部のワイヤロープ13及びエアホース3挿通部のホースシール機構50の詳細が示されている。図3において、11aはケーシングチューブ11の上端部に設けられたカバー(鋼板)であり、同カバー11aの下部に、ワイヤロープ13用のロープガイド20、ワイヤロープシール19、エアホース3シール用の上下1対のシールゴムA17、及びワイヤロープ13用のシールゴムB22、同シールゴムA間に挟持されたゴムスポンジA18及びゴムスポンジB21等からなるホースシール機構50が装着されて、エアホース3及びワイヤロープ13のケーシングチューブ11への挿通部をシールするようになっている。
【0018】
図4にはケーシングチューブ11の上端部のケーシングチューブシール機構60の詳細が示されている。同ケーシングチューブシール機構60は、ケーシングチューブ11の上端に固着された環状のシール板29、同シール板29を挿み込む内、外側のシールゴムC24及びシールゴムD25、同シールゴムC、D間に介装されたスペーサ30、シールゴムC、D固定用の板金製の押え板26、ケーシングチューブ11の外周に摺接されるゴムスポンジ28及びシールカバー27等よりなり、ケーシング11の上端部を水密状態にシールしている。23はケーシングチューブ11用の回転リングである。
【0019】
従って上記エアホース3及びワイヤロープ13のシール機構50及びケーシングチューブシール機構60によりケーシングチューブ11内は密閉状態が保持される。
【0020】
図1において9はケーシングチューブ11の外周と孔壁70との隙間をシールするための環状の粉塵噴出防止機構である。図5(図1のZ−Z矢視図)及び図6(図5のC−C矢視図)には上記粉塵噴出防止機構9の詳細が示されている。図5、6において、33はケーシングチューブ11の外周面に摺接される耐水性ゴム等からなる環状のシール材であり、リング部材32を介してケーシングチューブ11に取付けられた固定台板34に支持されている。
【0021】
35は上記粉塵噴出防止機構9によりシールされたケーシングチューブ11の外周と孔壁70との隙間71内と外部とを接続するダクトパイプであり、図5に示されるように、周方向に対向して2個設けられて、上記集塵機8への第2のダクトとしてのダクトホース(B)10に接続され、上記隙間71に存在する粉塵や空気をダクトホース(B)10を介して上記集塵機8に排出するようになっている。上記粉塵噴出防止機構9により、ケーシングチューブ11の外周と孔壁70との隙間71は上記集塵機8に連通された実質的に密閉空間となる。
【0022】
上記のように構成された中掘り掘削装置の運転時において、エアコンプレッサ6からの圧縮空気は、レシーバタンク5、エアホース3を介して中掘り掘削機1の掘削端面に設けられた打撃破砕機14に送り込まれ、同打撃破砕機14はこの圧縮空気により岩盤を破砕する。
【0023】
同打撃破砕機14から排出された空気は、破砕岩回収箱16内に搬送された破砕岩から分離され、粉塵混合の空気となってケーシングチューブ11内に放出され、さらに同ケーシングチューブ11上端部からダクトパイプ15及びダクトホース(A)7を経て集塵機8に回収される。ケーシングチューブ11内は、上記ホースシール機構50及びケーシングチューブシール機構によりシールされ、密閉状態となっているので、ケーシングチューブ11内の粉塵は集塵機8に回収されて完全に除去される。
【0024】
また、ケーシングチューブ11の外周と孔壁70との隙間71内の粉塵混合空気はダクトホース(B)10を通って集塵機8に回収される。上記隙間71内は上記粉塵噴出防止装置9によりシールされ密閉状態となっているので、同隙間71内の粉塵は全て集塵機8に回収され、外部に噴出することは無い。
【0025】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されており、請求項1の発明によれば、ケーシングチューブ内はケーシングチューブシール機構、ワイヤロープシール及びエアホースシールにより外部に対して実質的に密封状態にシールされて、ケーシングチューブ内から外部への粉塵の流出は完全に阻止され、また、ケーシングチューブの外周と孔壁との隙間内は粉塵噴出機構により外部に対してシールされるので、上記隙間内の粉塵の外部への流出も完全に阻止され、さらに、ケーシングチューブ内及びケーシングチューブ外周と孔壁との隙間内に存在する粉塵は、夫々の内部と集塵機とを接続する第1のダクト及び第2のダクトにより、集塵機に連続的に回収され、粉塵の空気からの分離処理がなされる。
【0026】
これにより、掘削により発生する粉塵は大気中に拡散されることなく、集塵機に回収され、粉塵の分離処理が施こされた清浄な空気のみが大気に放出されることとなり、作業環境が良化されるとともに、破砕岩の回収装置への搬入効率も向上し、安全かつ高能率で以って掘削作業を施行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るオールケーシング工法用中掘り掘削装置の施工状態構成図。
【図2】上記実施形態におけるエアホース回転支持台の拡大側面図。
【図3】図2のA部の拡大断面図。
【図4】図2のB部の拡大図。
【図5】図1のZ−Z矢視拡大図。
【図6】図5のC−C断面拡大図。
【図7】従来の全断面掘削機の縦断面図。
【符号の説明】
1 中掘り掘削機
2a エアホース回転支持台
3 エアホース
6 エアコンプレッサ
7 ダクトホース(A)
8 集塵機
9 粉塵噴出防止機構
10 ダクトホース(B)
11 ケーシングチューブ
11a カバー
12 オールケーシング掘削機
13 ワイヤロープ
14 打撃破砕機
15 ダクトパイプ
16 破砕岩回収箱
50 ホースシール機構
60 ケーシングチューブシール機構
【発明の属する技術分野】
本発明は基礎杭または立杭を造成するオールケーシング掘削工法に適用される打撃破砕式中掘り掘削装置における粉塵の回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7には、圧縮機により作動せしめられる打撃式中掘り掘削機の従来の1例がその施工状態にて示されている。図7において、1はワイヤロープ13により吊下された中掘り掘削機本体部であり、同本体部1の掘削端面には複数個の打撃破砕機14、及びビット36が装着されている。3は上記打撃破砕機14を駆動する圧縮空気を供給するためのエアホースであり、同エアホース3は、ホース回転支持台2bに支持され、さらにスイベルジョイント37を介して上記中掘り掘削機本体部1に接続されている。
【0003】
11はケーシングチューブであり、同ケーシングチューブ11及び上記中掘り掘削機本体1は、オールケーシング掘削機12(図1参照)によって回転または揺動されながら、地中に押し込まれ、また、上記打撃掘削機14は岩盤等を打撃破砕し、面掘削ビット36は軟岩等を切削する。掘削中に打撃破砕機14から排出される空気は、中掘り掘削機1に設けられた排出管(図示せず)にて、破砕岩と共に破砕岩回収箱16に搬送される。そして、同破砕岩回収箱16から排出された空気は、粉塵と共に前記ホース回転支持台2bを通って、大気に排出されている。また、打撃破砕機14から排出する空気の一部は、粉塵となってケーシングチューブ11と掘削孔壁70との隙間から噴出され、大気に放出されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の中掘り掘削装置にあっては、図7に示されるように、掘削機のケーシングチューブ11の上端に装着されたホース回転支持台2bが開放構造であることから、破砕岩回収箱16から排出された粉塵混合の圧縮空気が、上記開放構造のホース回転支持台2bから大気に放出され、これによって作業環境が著しく悪化されている。また、上記打撃破砕機14から排出された一部の圧縮空気と破砕岩を含む粉塵とがケーシングチューブ11と孔壁70との隙間から噴出され、上記破砕岩回収箱16への破砕岩の搬入効率が低下するとともに、作業環境のさらなる悪化が生じている。
【0005】
本発明の目的は、中掘り掘削装置近傍の粉塵を除去して作業環境を良化し、かつ高能率で掘削作業が施行可能なオールケーシング工法用打撃破砕式中掘り掘削装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するもので、回転又は揺動されながら地中へ押し込まれるケーシングチューブ内に設置された中堀り掘削機の掘削端部に複数個の打撃破砕機を装着し、同打撃破砕機にエアホースを介して圧縮空気を供給して岩盤等を破砕するように構成された打撃破砕式中掘り掘削装置において、上記ケーシングチューブの上端部に設けられたカバーと、該カバーと上記ケーシングチューブとをシールしてケーシングチューブ内を実質的に密閉するケーシングチューブシール機構と、上記カバーに設けられたワイヤロープシール及びエアホースシールと、上記ケーシングチューブの外周と孔壁との隙間内と外部とを、同隙間内の粉塵の外部への流出を阻止するようにシールする粉塵噴出防止機構と、上記ケーシングチューブ外に設置された集塵機と、上記カバーと上記集塵機とを接続し、ケーシングチューブ内の粉塵を上記集塵機に搬送する第1のダクトと、上記粉塵噴出防止機構と上記集塵機とを接続し上記ケーシングチューブの外周と孔壁との隙間の粉塵を上記集塵機に搬送する第2ダクトとを備えたことにある。
【0009】
上記手段によれば、ケーシングチューブ内はケーシングチューブシール機構により外部に対して実質的に密封状態にシールされて、ケーシングチューブ内から外部への粉塵の流出は完全に阻止される。
また、ケーシングチューブの上端部に設けられたカバーにも、ワイヤロープシール及びエアホースシールが装着されており、ワイヤロープ及びエアホースのケーシングチューブへの貫通部がシールされる。
【0010】
一方、ケーシングチューブの外周と孔壁との隙間内は粉塵噴出機構により外部に対してシールされるので、上記隙間内の粉塵が外部に流出するのも阻止される。
【0011】
そしてケーシングチューブ内及びケーシングチューブ外周と孔壁との隙間内に存在する粉塵は、夫々の内部と集塵機とを接続する第1のダクト及び第2のダクトにより、集塵機に連続的に回収され、ここで空気からの粉塵の分離処理が施こされ、清浄な空気のみが大気中に放出される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1には本発明の実施形態に係るオールケーシング工法用中掘り掘削装置の全体構成図、図2には上記掘削装置のケーシングチューブ上端部近傍の構造図、図3には図2のA部詳細拡大図、図4には図2のB部詳細拡大図が夫々示されている。
【0013】
図1〜図4において、6は圧縮空気生成用のエアコンプレッサ、5はレシーバタンク、4はコントロールスタンド、3はエアホースであり、これらにより圧縮空気供給装置を構成する。2aは上記ケーシングチューブ11の上端に取付けられたホース回転支持台であり、上記エアホースは、同回転支持台2aに回転自在に架けられた後、ケーシングチューブ11内に延び、スイベルジョイント37を介して上記中掘り掘削機1の先端の打撃破砕機14に接続されている。
【0014】
12はオールケーシング掘削機、11はケーシングチューブ、1は同ケーシングチューブ11の下端部にワイヤロープ13により吊下された中掘り掘削機、14は同掘削機1の端部に装着された複数個の打撃破砕機である。
【0015】
上記ケーシングチューブ11及び中掘り掘削機1は、上記オールケーシング掘削機12により、回転または揺動されながら地中に押し込まれ、先端の打撃破砕機14にて岩盤等を破砕するとともに、面掘削用ビット(図7参照)にて軟岩等を切削するようになっている。16は上記ケーシングチューブ11内に設けられた破砕岩回収箱である。以上の構成は図7に示される従来のものと同様である。
【0016】
8は地上に設置された集塵機であり、同集塵機8は、図2に示されるように、ケーシングチューブ11の上端部に設けられた鋼板製のカバー11aに取付けられたダクトパイプ15及び同ダクトパイプ15に連結される第1のダクトとしてのダクトホース(A)7を介してケーシングチューブ11内と連通され、同ケーシングチューブ11内の粉塵や空気が導入されるようになっている。
【0017】
図3(図2のA部詳細図)にはケーシングチューブ11上端部のワイヤロープ13及びエアホース3挿通部のホースシール機構50の詳細が示されている。図3において、11aはケーシングチューブ11の上端部に設けられたカバー(鋼板)であり、同カバー11aの下部に、ワイヤロープ13用のロープガイド20、ワイヤロープシール19、エアホース3シール用の上下1対のシールゴムA17、及びワイヤロープ13用のシールゴムB22、同シールゴムA間に挟持されたゴムスポンジA18及びゴムスポンジB21等からなるホースシール機構50が装着されて、エアホース3及びワイヤロープ13のケーシングチューブ11への挿通部をシールするようになっている。
【0018】
図4にはケーシングチューブ11の上端部のケーシングチューブシール機構60の詳細が示されている。同ケーシングチューブシール機構60は、ケーシングチューブ11の上端に固着された環状のシール板29、同シール板29を挿み込む内、外側のシールゴムC24及びシールゴムD25、同シールゴムC、D間に介装されたスペーサ30、シールゴムC、D固定用の板金製の押え板26、ケーシングチューブ11の外周に摺接されるゴムスポンジ28及びシールカバー27等よりなり、ケーシング11の上端部を水密状態にシールしている。23はケーシングチューブ11用の回転リングである。
【0019】
従って上記エアホース3及びワイヤロープ13のシール機構50及びケーシングチューブシール機構60によりケーシングチューブ11内は密閉状態が保持される。
【0020】
図1において9はケーシングチューブ11の外周と孔壁70との隙間をシールするための環状の粉塵噴出防止機構である。図5(図1のZ−Z矢視図)及び図6(図5のC−C矢視図)には上記粉塵噴出防止機構9の詳細が示されている。図5、6において、33はケーシングチューブ11の外周面に摺接される耐水性ゴム等からなる環状のシール材であり、リング部材32を介してケーシングチューブ11に取付けられた固定台板34に支持されている。
【0021】
35は上記粉塵噴出防止機構9によりシールされたケーシングチューブ11の外周と孔壁70との隙間71内と外部とを接続するダクトパイプであり、図5に示されるように、周方向に対向して2個設けられて、上記集塵機8への第2のダクトとしてのダクトホース(B)10に接続され、上記隙間71に存在する粉塵や空気をダクトホース(B)10を介して上記集塵機8に排出するようになっている。上記粉塵噴出防止機構9により、ケーシングチューブ11の外周と孔壁70との隙間71は上記集塵機8に連通された実質的に密閉空間となる。
【0022】
上記のように構成された中掘り掘削装置の運転時において、エアコンプレッサ6からの圧縮空気は、レシーバタンク5、エアホース3を介して中掘り掘削機1の掘削端面に設けられた打撃破砕機14に送り込まれ、同打撃破砕機14はこの圧縮空気により岩盤を破砕する。
【0023】
同打撃破砕機14から排出された空気は、破砕岩回収箱16内に搬送された破砕岩から分離され、粉塵混合の空気となってケーシングチューブ11内に放出され、さらに同ケーシングチューブ11上端部からダクトパイプ15及びダクトホース(A)7を経て集塵機8に回収される。ケーシングチューブ11内は、上記ホースシール機構50及びケーシングチューブシール機構によりシールされ、密閉状態となっているので、ケーシングチューブ11内の粉塵は集塵機8に回収されて完全に除去される。
【0024】
また、ケーシングチューブ11の外周と孔壁70との隙間71内の粉塵混合空気はダクトホース(B)10を通って集塵機8に回収される。上記隙間71内は上記粉塵噴出防止装置9によりシールされ密閉状態となっているので、同隙間71内の粉塵は全て集塵機8に回収され、外部に噴出することは無い。
【0025】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されており、請求項1の発明によれば、ケーシングチューブ内はケーシングチューブシール機構、ワイヤロープシール及びエアホースシールにより外部に対して実質的に密封状態にシールされて、ケーシングチューブ内から外部への粉塵の流出は完全に阻止され、また、ケーシングチューブの外周と孔壁との隙間内は粉塵噴出機構により外部に対してシールされるので、上記隙間内の粉塵の外部への流出も完全に阻止され、さらに、ケーシングチューブ内及びケーシングチューブ外周と孔壁との隙間内に存在する粉塵は、夫々の内部と集塵機とを接続する第1のダクト及び第2のダクトにより、集塵機に連続的に回収され、粉塵の空気からの分離処理がなされる。
【0026】
これにより、掘削により発生する粉塵は大気中に拡散されることなく、集塵機に回収され、粉塵の分離処理が施こされた清浄な空気のみが大気に放出されることとなり、作業環境が良化されるとともに、破砕岩の回収装置への搬入効率も向上し、安全かつ高能率で以って掘削作業を施行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るオールケーシング工法用中掘り掘削装置の施工状態構成図。
【図2】上記実施形態におけるエアホース回転支持台の拡大側面図。
【図3】図2のA部の拡大断面図。
【図4】図2のB部の拡大図。
【図5】図1のZ−Z矢視拡大図。
【図6】図5のC−C断面拡大図。
【図7】従来の全断面掘削機の縦断面図。
【符号の説明】
1 中掘り掘削機
2a エアホース回転支持台
3 エアホース
6 エアコンプレッサ
7 ダクトホース(A)
8 集塵機
9 粉塵噴出防止機構
10 ダクトホース(B)
11 ケーシングチューブ
11a カバー
12 オールケーシング掘削機
13 ワイヤロープ
14 打撃破砕機
15 ダクトパイプ
16 破砕岩回収箱
50 ホースシール機構
60 ケーシングチューブシール機構
Claims (1)
- 回転又は揺動されながら地中へ押し込まれるケーシングチューブ内に設置された中堀り掘削機の掘削端部に複数個の打撃破砕機を装着し、同打撃破砕機にエアホースを介して圧縮空気を供給して岩盤等を破砕するように構成された打撃破砕式中掘り掘削装置において、上記ケーシングチューブの上端部に設けられたカバーと、該カバーと上記ケーシングチューブとをシールしてケーシングチューブ内を実質的に密閉するケーシングチューブシール機構と、上記カバーに設けられたワイヤロープシール及びエアホースシールと、上記ケーシングチューブの外周と孔壁との隙間内と外部とを、同隙間内の粉塵の外部への流出を阻止するようにシールする粉塵噴出防止機構と、上記ケーシングチューブ外に設置された集塵機と、上記カバーと上記集塵機とを接続し、ケーシングチューブ内の粉塵を上記集塵機に搬送する第1のダクトと、上記粉塵噴出防止機構と上記集塵機とを接続し上記ケーシングチューブの外周と孔壁との隙間の粉塵を上記集塵機に搬送する第2のダクトとを備えたことを特徴とする打撃破砕式掘削装置の粉塵回収装置。
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JP25874095A JP3540462B2 (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | 打撃破砕式掘削装置の粉塵回収装置 |
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JP25874095A JP3540462B2 (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | 打撃破砕式掘削装置の粉塵回収装置 |
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JPH09100690A JPH09100690A (ja) | 1997-04-15 |
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-
1995
- 1995-10-05 JP JP25874095A patent/JP3540462B2/ja not_active Expired - Fee Related
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