JP3539395B2 - Cdma無線基地局装置とその二重化方式 - Google Patents
Cdma無線基地局装置とその二重化方式 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3539395B2 JP3539395B2 JP2001088095A JP2001088095A JP3539395B2 JP 3539395 B2 JP3539395 B2 JP 3539395B2 JP 2001088095 A JP2001088095 A JP 2001088095A JP 2001088095 A JP2001088095 A JP 2001088095A JP 3539395 B2 JP3539395 B2 JP 3539395B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- unit
- processing unit
- signal
- output
- spreading
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04J—MULTIPLEX COMMUNICATION
- H04J13/00—Code division multiplex systems
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B1/00—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
- H04B1/74—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission for increasing reliability, e.g. using redundant or spare channels or apparatus
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CDMA無線基地局装置に関し、特に、CDMA無線基地局装置の二重化に関する。
【0002】
【従来の技術】
CDMA無線基地局装置は、障害が発生した場合、呼の切断が発生しないよう速やかに装置を復旧する必要が生じるため、装置の二重化が図られている。このため、CDMA無線基地局装置の送信装置において、スペクトラム拡散処理を行う拡散処理部は、現用系拡散処理部と予備系拡散処理部とで二重化に構成されている。従来においては、二重化された拡散信号が、これらの現用系拡散処理部と予備系拡散処理部により生成されるが、止まり木チャネル信号は、どちらかの拡散処理部のみで生成されている。
【0003】
送信装置のソフトウェアは、障害対策のため、どちらの拡散処理部が止まり木チャネル信号を生成しているかを、常に監視する必要がある。
【0004】
止まり木チャネル信号を生成している拡散処理部に障害が発生すると、送信装置のソフトウェアは、障害の拡散処理部が生成していた止まり木チャネル信号と同一の止まり木チャネル信号を、新たに、障害が発生していない拡散処理部で生成するよう制御する。これにより、送信装置は障害から復旧する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の送信装置では、ソフトウェアが、止まり木チャネル信号の生成を常に監視し、障害時に、止まり木チャネル信号を、新たに生成し、障害から復旧するよう制御しているので、復旧のために必要な時間が長いという課題を有する。
【0006】
本発明の目的は、従来のこの様な課題を解決し、障害発生からの復旧までの切替を、ソフトウェアを必要とせずハードウェアで瞬時に行える技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のCDMA無線基地局装置の二重化方式は、移動通信システムにおけるCDMA無線基地局装置の二重化方式において、
前記CDMA無線基地局装置は、0系拡散処理部と1系拡散処理部とを有して二重化に構成され、
前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の各々は、
ベースバンド信号をスペクトル拡散し現用系拡散信号を生成するとともに、ベースバンド信号をスペクトル拡散し予備系拡散信号を生成する二重化拡散手段と、前記CDMA無線基地局装置を特定するための止まり木チャネルを生成する止まり木チャネル生成手段とを有し、
前記0系拡散処理部からの止まり木チャネルと前記1系拡散処理部からの止まり木チャネルとのうちからいずれかを切替選択する止まり木チャネル切替選択手段と、
前記0系拡散処理部からの現用系拡散信号と予備系拡散信号と、前記1系拡散処理部からの現用系拡散信号と予備系拡散信号とのうちから、いずれかの現用系拡散信号と予備系拡散信号とを切替選択する拡散信号切替選択手段と、
止まり木チャネル切替選択手段により切替選択された止まり木チャネルと、拡散信号切替選択手段により切替選択された現用系拡散信号と予備系拡散信号との送信を制御する送信制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明のCDMA無線基地局装置の二重化方式は、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の各々が、正常に動作しているとき、
前記止まり木チャネル切替選択手段は、前記0系(1系)拡散処理部からの止まり木チャネルを選択し、
前記拡散信号切替選択手段は、前記0系(1系)拡散処理部からの現用系拡散信号を選択し、前記1系(0系)拡散処理部からの現用系拡散信号を選択し、
前記送信制御手段は、前記0系(1系)拡散処理部からの止まり木チャネルと前記0系(1系)拡散処理部からの現用系拡散信号と前記1系(0系)拡散処理部からの現用系拡散信号とを送信することを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明のCDMA無線基地局装置の二重化方式は、正常に動作している前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とのうち前記0系(1系)拡散処理部が障害するとき、
前記止まり木チャネル切替選択手段は、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルを選択し、
前記拡散信号切替選択手段は、前記1系(0系)拡散処理部からの現用系拡散信号と予備系拡散信号とを選択し、
前記送信制御手段は、障害した前記0系(1系)拡散処理部からの全ての信号の出力を止めるとともに、前記拡散信号切替選択手段により切替選択された、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを送信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のCDMA無線基地局装置の二重化方式は、前記送信制御手段は、障害した前記0系(1系)拡散処理部からの全ての信号の出力を止めると同時に、前記拡散信号切替選択手段により切替選択された、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを送信する同時切替送信制御手段を有することを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明のCDMA無線基地局装置は、移動通信システムのCDMA無線基地局装置において、
前記CDMA無線基地局装置は、
0系拡散処理部と1系拡散処理部とを有して二重化に構成される拡散処理部と、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部からの信号を無線信号に変換しアンテナへ送信する無線送信処理部とを有し、
前記拡散処理部の前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部との各々は、
各々の全体を制御する主制御部と、
ベースバンド信号をスペクトル拡散し現用系拡散信号を生成し送出する現用系拡散部とベースバンド信号をスペクトル拡散し予備系拡散信号を生成し送出する予備系拡散部とを有して二重化に構成される拡散部と、
前記CDMA無線基地局装置を特定するための止まり木チャネルを生成し送出する止まり木チャネル生成部と、
前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記現用系拡散部からの現用系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号を送出する第1加算合成部と、
前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記予備系拡散部からの予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと予備系拡散信号を送出する第2加算合成部と、
前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルを、前記第1加算合成部と前記第2加算合成部とのうちのいずれかに送出する止まり木チャネル出力選択切替部と、
前記第1加算合成部からの、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号の、出力と出力停止とを行う第1出力選択部と、
前記第2加算合成部からの、加算された止まり木チャネルと予備系拡散信号の、出力と出力停止とを行う第2出力選択部と、
前記第1出力選択部と前記第2出力選択部の出力と出力停止を制御する出力制御部と、
前記出力制御部により制御された前記第1出力選択部と前記第2出力選択部から出力された、止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを加算して出力する第3加算合成部と、
前記拡散処理部の障害を検出し、障害情報を前記主制御部に通知し、切替制御情報を前記主制御部と前記第1出力選択部と前記第2出力選択部とに通知する警報検出通知部とを有し、
前記無線送信処理部は、前記0系拡散処理部の第3加算合成部と前記1系拡散処理部の第3加算合成部とからの、止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のCDMA無線基地局装置は、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とが正常に動作し、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の内のいずれの前記警報検出通知部も、障害を検出しないとき、
前記0系(1系)拡散処理部において、前記主制御部は、止まり木チャネルを前記第1加算合成部のみへ送出するよう止まり木チャネル出力選択切替部を制御し、前記出力制御部は、前記第1出力選択部を出力できるよう制御し、前記第2出力選択部を出力停止するよう制御し、
前記第1加算合成部は、前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記現用系拡散部からの現用系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号を前記第1出力選択部へ送出し、
前記第1出力選択部は、受信した止まり木チャネルと現用系拡散信号とを前記第3加算合成部へ送出し、
前記第2加算合成部は、前記予備系拡散部からの予備系拡散信号のみを受信して、この予備系拡散信号を前記第2出力選択部へ送出し、
前記第2出力選択部は、受信した予備系拡散信号を、前記第3加算合成部へ送出するのを停止し、
前記第3加算合成部は、前記第1出力選択部からの、止まり木チャネルと現用系拡散信号とのみを前記無線送信処理部へ送出し、
前記1系(0系)拡散処理部において、前記主制御部は、止まり木チャネルを前記第2加算合成部のみへ送出するよう止まり木チャネル出力選択切替部を制御し、前記出力制御部は、前記第1出力選択部を出力できるよう制御し、前記第2出力選択部を出力停止するよう制御し、
前記第1加算合成部は、前記現用系拡散部からの現用系拡散信号のみを受信し、この現用系拡散信号を前記前記第1出力選択部へ送出し、
前記第1出力選択部は、受信した現用系拡散信号を前記第3加算合成部へ送出し、
前記第2加算合成部は、前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記予備系拡散部からの予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと予備系拡散信号を前記第2出力選択部へ送出し、
前記第2出力選択部は、受信した止まり木チャネルと予備系拡散信号を前記第3加算合成部へ送出するのを停止し、
前記第3加算合成部は、前記第1出力選択部からの現用系拡散信号のみを前記無線送信処理部へ送出し、
前記無線送信処理部は、前記0系(1系)拡散処理部の第3加算合成部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と、前記1系(0系)拡散処理部の第3加算合成部とからの現用系拡散信号とを無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明のCDMA無線基地局装置は、正常に動作していた前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とのうちの、前記0系(1系)拡散処理部の前記警報検出通知部は、前記0系(1系)拡散処理部の障害を検出すると、切替制御信号を、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の前記出力制御部へ送り、
前記0系(1系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記警報検出通知部から切替制御信号を受信すると、前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部の出力を停止するよう制御し、
前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部は、出力を停止し、
前記0系(1系)拡散処理部は、前記無線送信処理部へ全ての信号を送出するのを停止し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記警報検出通知部から切替制御信号を受信すると、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部の出力を許可するよう制御し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部は、前記出力制御部の制御により、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2加算合成部からの、止まり木チャネルと予備系拡散信号とを、前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部へ送出し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部は、既に入力され続けている、前記第1加算合成部からの現用系拡散信号と、前記第2加算合成部からの止まり木チャネルと予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を前記無線送信処理部へ送出し、
前記無線送信処理部は、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする。
【0014】
また、本発明のCDMA無線基地局装置は、正常に動作していた前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とのうちの、前記0系(1系)拡散処理部の前記警報検出通知部は、障害を検出すると、障害情報を、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の各々の主制御部に送り、
前記0系(1系)拡散処理部の主制御部は、障害情報を受けると、前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部の出力を停止する第1タイミングを有する第1タイミング付切替制御信号を生成し、この第1タイミング付切替制御信号を前記0系(1系)拡散処理部の前記出力制御部へ送り、
前記1系(0系)拡散処理部の主制御部は、障害情報を受けると、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部の出力を許可する第2タイミングを有する第2タイミング付切替制御信号を生成し、この第2タイミング付切替制御信号を前記1系(0系)拡散処理部の前記出力制御部へ送り、
前記0系(1系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記主制御部から第1タイミング付切替制御信号を受信すると、前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部の出力を、第1タイミングで停止するよう制御し、
前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部は、第1タイミングで出力を停止し、
前記0系(1系)拡散処理部は、前記無線送信処理部へ全ての信号を第1タイミングで送出するのを停止し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記主制御部から第2タイミング付切替制御信号を受信すると、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部の出力を第2タイミングで許可するよう制御し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部は、前記出力制御部の制御により、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2加算合成部からの、止まり木チャネルと予備系拡散信号とを、第2タイミングで前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部へ送出し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部は、既に入力され続けている、前記第1加算合成部からの現用系拡散信号と、前記第2加算合成部からの止まり木チャネルと予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を前記無線送信処理部へ送出し、
前記無線送信処理部は、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明のCDMA無線基地局装置は、前記主制御部は、前記0系(1系)拡散処理部からの前記無線送信処理部への入力が断する断時刻と、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とが前記無線送信処理部への入力が開始する開始時刻とが一致するよう、前記第1タイミング付切替制御信号の第1タイミングと前記第2タイミング付切替制御信号の第2タイミングとを設定することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の第1実施形態によるCDMA無線基地局装置の送信装置の構成ブロック図で、図2は、送信装置の詳細構成ブロック図である。
【0018】
図1を参照して、本発明による第1実施形態のCDMA(Code Division Multiple Access、符号分割多元接続)無線基地局装置の送信装置は、呼処理・監視制御回路1と、符号化処理回路2a、2bと、0系拡散処理部3aと、1系拡散処理部3bと、無線送信処理回路4と、アンテナ5とを有して構成される。
【0019】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとは、同一に構成され、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとで二重化構成されている。
【0020】
図2を参照して、構成の詳細を説明する。
【0021】
呼処理・監視制御回路1は、CDMA無線基地局装置の状態監視と制御、チャネルのリソース管理、発着信号制御に関する制御呼の接続を行うもので、制御バス6を介して、符号化処理回路2a、2bと、0系拡散処理部3a、1系拡散処理部3bとへ符号化処理情報を送る。
【0022】
符号化処理回路2a、2bの各々は、送信ベースバンド信号生成部21a、21bの各々を有し、時分割多重部22a、22bの各々を有し、通信バス7により、相互に接続されている。
【0023】
そして、符号化処理回路2a、2bの各々が、呼処理・監視制御回路1から符号化処理情報を受信すると、送信ベースバンド信号生成部21a、21bの各々は、送信ベースバンド信号を生成する。
【0024】
時分割多重部22a、22bの各々は、通信バス7を介して、各々の送信ベースバンド信号を互いに送受信し、相手側符号化処理回路から受信した送信ベースバンド信号と自符号化処理回路による送信ベースバンド信号とを時分割多重して時分割多重送信ベースバンド信号を生成し、この時分割多重送信ベースバンド信号を、接続されている0系拡散処理部3aあるいは1系拡散処理部3bへ送る。
【0025】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bは、スペクトラム拡散処理を行い、スペクトラム拡散処理による拡散信号を無線送信処理回路4へ送信するもので、相互に切替制御バス8により接続され二重化構成されている。
【0026】
無線送信処理回路4は、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとから拡散信号を受信し、これらの拡散信号を、合成加算し、直交変調し、無線周波数変換し、送信電力制御を行い、無線送信信号を生成し、この無線送信信号をアンテナ5へ送出する。
【0027】
アンテナ5は、入力された無線送信信号を放射送出する。
【0028】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの構成を,さらに、詳細に説明する。
【0029】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々は、データ分離部301と、現用系拡散処理回路302と、予備系拡散処理回路303と、止まり木チャネル生成回路304と、加算合成器305a、305bと、出力選択部306a、306bと、止まり木チャネル出力選択切替部311と、加算器307と、CPU(主制御部)308と、警報検出回路309と、出力制御部310とを有して構成される。
【0030】
データ分離部301は、符号化処理回路2から受信された時分割多重送信ベースバンド信号を、個別チャネルに分離するとともに、個別チャネル毎のデータ速度に応じたデータに変換し、自拡散処理部に接続された符号化処理回路より生成された個別チャネルデータを現用系拡散処理回路302に出力し、相手側符号化処理回路で生成され、通信バス7により自拡散処理部に接続された符号化処理回路へ入力された個別チャネルデータを予備系拡散処理回路303へ出力する。
【0031】
現用系拡散処理回路302と予備系拡散処理回路303の各々は、データ分離部301から、個別チャネル毎に分離された複数のチャネルデータを受信し、受信された複数のチャネルデータを拡散変調して、チャネル毎の拡散信号を生成し、生成されたチャネル毎の拡散信号を全てのチャネルに亘って合成し現用系拡散合成信号と予備系合成拡散信号を得、これらの現用系拡散合成信号と予備系合成拡散信号を加算合成器305a、305bへ送る。
【0032】
止まり木チャネル生成回路304は、止まり木チャネルSCH(Synchronisation Channel)を設定するためのメモリを有し、CPU308からの指示により、止まり木チャネルSCHをメモリに設定して生成し、生成された止まり木チャネルSCHを、出力選択部306cへ送信する。
【0033】
止まり木チャネル出力選択切替部311は、CPU308により予め制御され、加算合成器305aと305bとのうちのいずれかの加算合成器へ止まり木チャネルSCHを送る。いずれの加算合成器へ止まり木チャネルSCHを送るかは、運用中に変更されることはないものとする。
【0034】
加算合成器305a、305bは、現用系拡散処理回路302と予備系拡散処理回路303より出力されたチャネル毎の送信拡散信号、ならびに、止まり木チャネル生成回路304より生成された止まり木チャネルSCHを現用系毎、予備系毎に全て加算して合成拡散信号を生成し、生成された合成拡散信号の各々を、出力選択306aと306bのそれぞれに送る。
【0035】
出力選択部306a、306bは、出力制御部310からの切替制御信号により合成拡散信号の出力または出力停止を行う。
【0036】
加算器307は、出力選択部306a、306bからの各々の合成拡散信号を加算し、加算された合成拡散信号を無線送信処理回路4へ送る。
【0037】
警報検出回路309は、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとの出力制御部310へ切替制御信号を送る。
【0038】
出力制御部310は、警報検出回路309から切替制御信号を受信して、出力選択部306a、306bを、出力状態から出力停止状態へ、あるいは、出力停止状態から出力状態へと切替制御する。
【0039】
CPU308は、呼処理・監視制御回路1と制御バス6で接続され、拡散処理情報と止まり木チャネル生成情報により、データ分離部301と現用系拡散処理回路302と予備系拡散処理回路303と止まり木チャネル生成回路304と出力制御部3310をソフトウェアにて制御する。
【0040】
次に、本発明の実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。
【0041】
図3は、正常動作時の動作を説明するための図で、図4は、障害時時の動作を説明するための図で、図5は、動作タイムチャートである。
【0042】
図3と図4と図5を主体に、図1と図2を併せ参照して、動作を説明する。
【0043】
図1のCDMA無線基地局装置の送信装置において、0系拡散処理部3aにおいて止まり木チャネル生成回路304より止まり木チャネルSCHを生成し送信する場合の正常動作について説明する。
【0044】
正常動作時の動作を、図3を参照して説明する。
【0045】
呼処理・監視制御回路1は、符号化処理情報を符号化処理回路2a、2bと0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとへ送る。同時に、呼処理・監視制御回路1は、止まり木チャネルSCHを生成するための止まり木チャネル生成情報を、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとへを送る。
【0046】
符号化処理回路2a、2bが、呼処理・監視制御回路1からの符号化処理情報を受けると、符号化処理回路2aの送信ベースバンド信号生成部21aは、送信ベースバンド信号Saを生成し、この送信ベースバンド信号Saを、時分割多重部22aと、符号化処理回路2bの時分割多重部22bとへ送り、そして、符号化処理回路2bの送信ベースバンド信号生成部21bは、送信ベースバンド信号Sbを生成し、この送信ベースバンド信号Sbを、時分割多重部22bと、符号化処理回路2aの時分割多重部22aとへ送る。
【0047】
符号化処理回路2aの時分割多重部22aは、送信ベースバンド信号生成部21aから受信した送信ベースバンド信号Saと、送信ベースバンド信号生成部21bから受信した送信ベースバンド信号Sbとを時分割多重して時分割多重送信ベースバンド信号TBSaを生成し、この時分割多重送信ベースバンド信号TBSaを0系拡散処理部3aへ送る。
【0048】
一方、符号化処理回路2bの時分割多重部22bは、送信ベースバンド信号生成部21aから受信した送信ベースバンド信号Saと、送信ベースバンド信号生成部21bから受信した送信ベースバンド信号Sbとを時分割多重して時分割多重送信ベースバンド信号TBSbを生成し、この時分割多重送信ベースバンド信号TBSbを1系拡散処理部3bへ送る。
【0049】
このとき、時分割多重送信ベースバンド信号TBSaと時分割多重送信ベースバンド信号TBSbとは同一内容の時分割多重送信ベースバンド信号TBSである。
【0050】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとの動作を説明する。
【0051】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとにおける止まり木チャネル出力選択切替部311と出力選択部306a、306bとは、CPU308と出力制御部310により、運用開始前に、図5に示すように、その出力状態が設定されている。すなわち、0系拡散処理部3aにおいては、止まり木チャネル出力選択切替部311は、止まり木チャネルSCHを加算合成器305aに出力するよう設定され、出力選択部306aは、出力状態に設定され、出力選択部306bは、出力停止状態に設定されている。
【0052】
一方、1系拡散処理部3bにおいては、止まり木チャネル出力選択切替部311は、止まり木チャネルSCHを加算合成器305bに出力するよう設定され、出力選択部306aは、出力状態に設定され、出力選択部306bは、出力停止状態に設定されている。
【0053】
まず、0系拡散処理部3aの動作を説明する。
【0054】
止まり木チャネル出力選択切替部311と出力選択部306aと出力選択部306bとが上述にように設定された0系拡散処理部3aが、呼処理・監視制御回路1から拡散処理情報を受けると、0系拡散処理部3aのデータ分離部301は、符号化処理回路2aからの時分割多重送信ベースバンド信号TBSa(TBS)を、送信ベースバンド信号Saと送信ベースバンド信号Sbとに時分割分離する。さらに、データ分離部301は、時分割分離により得られた送信ベースバンド信号Saをユーザ毎の個別チャネルに分離し、個別チャネル毎のデータ速度に応じた個別チャネルデータCHDaに変換し、これらの個別チャネルデータCHDaを現用系拡散処理回路302に送る。同時に、データ分離部301は、時分割分離により得られた送信ベースバンド信号Sbをユーザ毎の個別チャネルに分離し、個別チャネル毎のデータ速度に応じた個別チャネルデータCHDbに変換し、これらの個別チャネルデータCHDbを予備系拡散処理回路303に送る。つまり、符号化処理回路2aが生成した送信ベースバンド信号Saは、現用系拡散処理回路302に入力され、一方、符号化処理回路2bが生成した送信ベースバンド信号Sbは、予備系拡散処理回路303に入力される。
【0055】
現用系拡散処理回路302は、データ分離部301から個別チャネルデータCHDaを受けると、チャネル毎に、この個別チャネルデータCHDaを拡散処理して拡散信号を得、さらに、これらのチャネル毎の拡散信号を、全てのチャネルに亘って合成し現用系合成拡散信号SS00を生成し、この現用系合成拡散信号SS00を加算合成器305aに送る。
【0056】
一方、予備系拡散処理回路303は、データ分離部301から個別チャネルデータCHDbを受けると、チャネル毎に、この個別チャネルデータCHDbを拡散処理し拡散信号を得、さらに、これらのチャネル毎の拡散信号を合成して予備系合成拡散信号SS01を生成し、この予備系合成拡散信号SS01を加算合成器305bに送る。
【0057】
次に、止まり木チャネルSCHを生成するため、拡散処理部3aのCPU308は、呼処理・監視制御回路1から止まり木チャネル生成情報を受けると、この止まり木チャネル生成情報に基づいて、止まり木チャネル生成回路304の内部メモリに止まり木チャネルSCHを生成し設定する。
【0058】
止まり木チャネル生成回路304は、生成された止まり木チャネルSCHを止まり木チャネル出力選択切替部311へ送る。
【0059】
拡散処理部3aの止まり木チャネル出力選択切替部311は、CPU308からの指示により既に出力選択されているで、受信した止まり木チャネルSCHを、加算合成器305aのみに送り、加算合成器305bには送らない。
【0060】
加算合成器305aは、止まり木チャネル出力選択切替部311から受信した止まり木チャネルSCHと現用系拡散処理回路302からの現用系合成拡散信号SS00とを加算し、加算された止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00を出力選択部306aへ送る。
【0061】
出力制御部310により既に出力状態に設定されている出力選択部306aは、加算された止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00を受信すると、この加算された止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00を加算器307へ送る。
【0062】
一方、加算合成器305bは、止まり木チャネル出力選択切替部311が止まり木チャネルSCHを加算合成器305bへ送信しないよう設定されているため、予備系拡散処理回路303から予備系合成拡散信号SS01のみを受信し、この予備系合成拡散信号SS01を出力選択部306bへ送る。
【0063】
出力選択部306bは、出力制御部310により既に出力停止状態に設定されているので、加算合成器305bからの予備系合成拡散信号SS01を加算器307へ送らない。
【0064】
加算器307は、出力選択部306aからの止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00とを、無線送信処理回路4へ送る。
【0065】
次に、1系拡散処理部3bの動作を説明する。
【0066】
止まり木チャネル出力選択切替部311が止まり木チャネルSCHを加算合成器305bに出力するよう設定され、出力選択部306aが出力状態に設定され、出力選択部306bが出力停止状態に設定されている1系拡散処理部3bが、呼処理・監視制御回路1から拡散処理情報を受けると、1系拡散処理部3bのデータ分離部301は、符号化処理回路2aからの時分割多重送信ベースバンド信号TBSa(TBS)を、送信ベースバンド信号Saと送信ベースバンド信号Sbとに時分割分離する。さらに、データ分離部301は、時分割分離により得られた送信ベースバンド信号Saをユーザ毎の個別チャネルに分離し、個別チャネル毎のデータ速度に応じた個別チャネルデータCHDaに変換し、これらの個別チャネルデータCHDaを現用系拡散処理回路302に送る。同時に、データ分離部301は、時分割分離により得られた送信ベースバンド信号Sbをユーザ毎の個別チャネルに分離し、個別チャネル毎のデータ速度に応じた個別チャネルデータCHDbに変換し、これらの個別チャネルデータCHDbを予備系拡散処理回路303に送る。つまり、符号化処理回路2aが生成した送信ベースバンド信号Saは、現用系拡散処理回路302に入力され、一方、符号化処理回路2bが生成した送信ベースバンド信号Sbは、予備系拡散処理回路303に入力される。
【0067】
現用系拡散処理回路302は、データ分離部301から個別チャネルデータCHDaを受けると、チャネル毎に、この個別チャネルデータCHDaを拡散処理して拡散信号を得、さらに、これらのチャネル毎の拡散信号を、全てのチャネルに亘って合成し現用系合成拡散信号SS10を生成し、この現用系合成拡散信号SS10を加算合成器305aに送る。ここで、現用系合成拡散信号SS10と0系拡散処理部3aが生成した現用系合成拡散信号SS00とは、同一内容である。
【0068】
一方、予備系拡散処理回路303は、データ分離部301から個別チャネルデータCHDbを受けると、チャネル毎に、この個別チャネルデータCHDbを拡散処理し拡散信号を得、さらに、これらのチャネル毎の拡散信号を合成して予備系合成拡散信号SS11を生成し、この予備系合成拡散信号SS11を加算合成器305bに送る。ここで、予備系合成拡散信号SS11は、0系拡散処理部3aが生成した予備系合成拡散信号SS01とは、同一内容である。
【0069】
次に、止まり木チャネルSCHを生成するため、拡散処理部3bのCPU308は、呼処理・監視制御回路1から止まり木チャネル生成情報を受けると、この止まり木チャネル生成情報に基づいて、止まり木チャネル生成回路304の内部メモリに止まり木チャネルSCHを生成し設定する。ここで、拡散処理部3bの止まり木チャネル生成回路304が生成した止まり木チャネルSCHと拡散処理部3aの止まり木チャネル生成回路304が生成した止まり木チャネルSCHとは、同一内容である。
【0070】
止まり木チャネル生成回路304は、生成された止まり木チャネルSCHを止まり木チャネル出力選択切替部311へ送る。
【0071】
拡散処理部3bの止まり木チャネル出力選択切替部311は、CPU308からの指示により、受信した止まり木チャネルSCHを加算合成器305bに送るよう切替選択されているので、止まり木チャネル生成回路304からの止まり木チャネルSCHを、加算合成器305bにのみ送り、加算合成器305aには送らない。
【0072】
加算合成器305aは、現用系拡散処理回路302から現用系合成拡散信号SS10を受けると、なにもしないで、この現用系合成拡散信号SS10を出力選択部306aへ送る。
【0073】
出力制御部310により既に出力状態に設定されている出力選択部306aは、加算合成器305aから現用系合成拡散信号SS10を受信すると、この現用系合成拡散信号SS10を加算器307へ送る。
【0074】
一方、加算合成器305bは、止まり木チャネル出力選択切替部311から受信した止まり木チャネルSCHと予備系拡散処理回路303からの予備系合成拡散信号SS11とを加算し、加算された止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11を出力選択部306bへ送る。
【0075】
出力制御部310により既に出力停止状態に設定されている出力選択部306bは、加算された止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11を受信しても、この加算された止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11を加算器307へは送らない。
【0076】
加算器307は、出力選択部306aからの現用系合成拡散信号SS10を無線送信処理回路4へ送る。
【0077】
無線送信処理回路4は、0系拡散処理部3aからの止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00とを受信し、そして、1系拡散処理部3bからの現用系合成拡散信号SS10とを受信し、受信された止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00と現用系合成拡散信号SS10とを、合成加算し、直交変調し、無線周波数変換し、送信電力制御を行い、無線送信信号を生成し、この無線送信信号をアンテナ5へ送出する。
【0078】
次に、障害が発生した場合の動作について説明する。
【0079】
障害時の動作を、図4を参照して説明する。
【0080】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとが、以上に述べた正常動作しているときに、図5の動作タイムチャートが示すように、時間t0で0系拡散処理部3aに障害が発生したとする。
【0081】
0系拡散処理部3aの警報検出回路309は、0系拡散処理部3aに障害が発生したことを検出すると、切替制御信号を、0系拡散処理部3aの出力制御部310と1系拡散処理部3bの出力制御部310とへ送る。
【0082】
0系拡散処理部3aの出力制御部310は、警報検出回路309からの切替制御信号を受けると、0系拡散処理部3aの出力を停止するため、出力停止信号を0系拡散処理部3aの出力選択部306aへ送る。
【0083】
0系拡散処理部3aの出力選択部306aは、出力停止信号を受けると、図5に示すように、時間t1で、出力を停止する出力停止状態になり、なんの信号をも無線送信処理回路4へ送らない。このとき、出力選択部306bは、運用開始時の設定で、既に、出力停止状態になっている。
【0084】
0系拡散処理部3aの出力選択部306aが、時間t1で、出力停止状態に設定されても、時間t1以前の、時間t0と時間t1間で、出力選択部306aにより送信された止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00とは、無線送信処理回路4への伝送中である。よって、無線送信処理回路4への入力が全く無くなるのは、図5に示すように、伝送遅延による伝送遅延時間td後の時間t3である。
【0085】
一方、1系拡散処理部3bの出力制御部310は、0系拡散処理部3aの警報検出回路309から切替制御信号を受けると、出力許可信号を1系拡散処理部3bの出力選択部306bへ送る。
【0086】
1系拡散処理部3bの出力選択部306bは、出力許可信号を受けると、図5に示すように、時間t2で、今まで設定されていた出力停止状態から、出力状態になる。ここで、時間t2は、0系拡散処理部3aの出力選択部306aが出力状態から出力停止状態へ変化する時間t1より、差分遅延時間tsだけ遅れる。この差分遅延時間tsは、0系拡散処理部3aの警報検出回路309からの切替制御信号の、1系拡散処理部3bの出力制御部310への到達時間が、0系拡散処理部3aの出力制御部310への到達時間よりも、伝送路長の差分だけ遅れることに起因する。
【0087】
1系拡散処理部3bの出力選択部306bは、時間t2で、出力状態になると、今まで送るのを停止していた、止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11とを、加算器307へ送る。
【0088】
一方、1系拡散処理部3bの出力選択部306aは、0系拡散処理部3aに障害が発生した時間t0の前後に亘って、現用系合成拡散信号SS10を加算器307へ送り続けている。
【0089】
加算器307は、出力選択部306aから現用系合成拡散信号SS10を受信し、そして、出力選択部306bから止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11を受信すると、止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS10と予備系合成拡散信号SS11とを加算して無線送信処理回路4へ送る。これらの、止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS10と予備系合成拡散信号SS11とは、1系拡散処理部3bの出力選択部306bが出力状態になる時間t2より伝送遅延時間tdだけ遅延した時間t4に、無線送信処理回路4へ入力される。
【0090】
つまり、図5に示すように、時間t3で、0系拡散処理部3aからの無線送信処理回路4への入力が無くなり、時間t3より差分遅延時間tsだけ遅れた時間t4で、1系拡散処理部3bからの止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11が、現用系合成拡散信号SS10とともに、無線送信処理回路4へ入力される。
【0091】
結局、0系拡散処理部3aが、警報検出回路309で障害を検出し、合成拡散信号を送信するのを断してから、1系拡散処理部3bが予備系拡散信号ならびに止まり木チャネルSCHを送信するまでの瞬断時間は、切替制御信号が切替制御バス8を通じて拡散処理部3bの出力制御部310へ入力されるまでの時間と拡散処理部3aの出力制御部310へ入力されるまでの時間の差分である差分遅延時間tsのみに依存する。
【0092】
以上述べたように、0系拡散処理部3aの障害発生により、1系拡散処理部3bは、1系拡散処理部3bが生成した現用系合成拡散信号SS10と、障害が発生しなければ1系拡散処理部3aが生成するはずの、予備系系合成拡散信号SS01と止まり木チャネルSCHとに代わり、1系拡散処理部3bが生成する予備系合成拡散信号SS11と止まり木チャネルSCHとを、加算器307で加算して、無線送信処理回路4へ入力する。
【0093】
よって、正常に動作している0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとの両者が生成する所望の合成拡散信号は、1系拡散処理部3bのみで生成されることになる。
【0094】
以上のように、本実施形態は、障害が発生した場合、止まり木チャネルSCH生成状態を呼処理・監視制御回路1で監視する必要がないため、CPU308におけるソフトウェアによる止まり木チャネルSCHの再生成処理と切替処理を必要とせず、ハードウェアのみによる瞬時の切替が可能となる。
【0095】
次に、第2実施形態を説明する。
【0096】
第2実施形態の構成は、図1の第1実施形態の構成と同一であるが、第2実施形態におけるCPU308と警報検出回路309と出力制御部310とは、第1実施形態におけるCPU308と警報検出回路309とCPU308と出力制御部310との機能に加えて、更なる機能を有している。よって、これらの更なる機能に関することのみを説明する。
【0097】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々の警報検出回路309は、自拡散処理部での障害の発生を検出し、障害情報を自拡散処理部のCPU308へ送るとともに、第1実施形態で説明したように、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々の出力制御部310へ切替制御信号を送る。
【0098】
CPU308は、警報検出回路309から障害情報を受信し、この障害情報を、障害が発生していない拡散処理部のCPU308へ送る。そして、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々のCPU308は、出力選択部306の出力状態を切替えるタイミングである切替タイミングTgを決め、この切替タイミングTgを有するタイミング付切替制御信号を生成し、このタイミング付切替制御信号を、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々の出力制御部310へ送る。
【0099】
出力制御部310は、CPU308からのタイミング付切替制御信号と警報検出回路309からの切替制御信号とのうちのいずれかを選択して受信する制御信号選択部315を有する。そして、制御信号選択部315がCPU308からのタイミング付切替制御信号を選択して受信するとき、出力制御部310は、切替タイミングTgで、出力選択部306を、出力状態から出力停止状態に、あるいは、出力停止状態から出力状態に制御する。一方、制御信号選択部315が警報検出回路309からの切替制御信号を選択して受信するとき、出力制御部310は、第1実施形態で説明したように、出力選択部306を制御する。
【0100】
次に、第2実施形態において障害が発生したときの動作を説明する。
【0101】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとが正常動作しているときに、0系拡散処理部3aに障害が発生したとする。
【0102】
0系拡散処理部3aの警報検出回路309は、0系拡散処理部3aに障害が発生したことを検出すると、障害情報を、0系拡散処理部3aのCPU308へ送るとともに、第1実施形態で説明したように、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々の出力制御部310へ切替制御信号を送る。
【0103】
0系拡散処理部3aのCPU308は、警報検出回路309から障害情報を受けると、受信された障害情報を、切替制御バス8を介して、1系拡散処理部3bのCPU308へ送るとともに、切替タイミングTgを有するタイミング付切替制御信号を、0系拡散処理部3aの出力制御部310へ送る。
【0104】
0系拡散処理部3aの出力制御部310は、タイミング付切替制御信号を選択して受信するように設定されていると、0系拡散処理部3aのCPU308からのタイミング付切替制御信号を受信し、このタイミング付切替制御信号に含まれる切替タイミングTgで、出力選択部306aを、出力状態から出力停止状態に制御する。
【0105】
一方、1系拡散処理部3bのCPU308は、0系拡散処理部3aのCPU308から障害情報を受けると、同じ切替タイミングTgを有するタイミング付切替制御信号を、1系拡散処理部3bの出力制御部310へ送る。
【0106】
1系拡散処理部3bの出力制御部310は、タイミング付切替制御信号を選択して受信するように設定されていると、タイミング付切替制御信号を受信し、このタイミング付切替制御信号に含まれる切替タイミングTgで、出力選択部306bを、出力停止状態から出力状態に制御する。
【0107】
以上により、出力停止と出力許可とを同時に実行することが可能となる。これより、保守のため一方の拡散処理部からの出力を停止する必要があるとき、ソフトウェアによりCPU308を制御し、特定のタイミングで出力と出力停止を制御する同時切替を行うことが出来るので、断時間のない切替が可能となる。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、止まり木チャネルSCHの送信先の選択切替えを制御し、障害発生時に障害発生側拡散処理部で生成されていた止まり木チャネルSCHを、正常動作している拡散処理部でソフトウェアにより生成する必要がなく、復旧までの切替をハードウェアで瞬時に行えるよう構成されているので、復旧に要する時間を短縮できるという効果がある。
【0109】
また、本発明は、二重化された拡散処理部のうちのいずれの拡散処理部が止まり木チャネルSCHを生成したかをソフトウェアで監視する必要がないよう構成されているので、ソフトウェアによる処理時間が節約でき、二重化された拡散処理部間の切り替えの時間を短縮できるという効果がある。
【0110】
さらに、本発明は、二重化された拡散処理部の各々の拡散処理部が、さらに、現用系合成拡散処理系と予備系合成拡散処理系とにより二重化構成され、これらの現用系合成拡散処理系と予備系合成拡散処理系とからの各々の出力を利用して障害時に対処する構成であるので、拡散処理部の切り替えのために発生する瞬断時間が、切替制御信号が各々の拡散処理部へ到達するまでの時間の差分のみであり、瞬断時間を少なくして障害から復旧できるという効果がある。
【0111】
またさらに、本発明は、二重化された拡散処理部の切替を同時に行うよう構成されているので、断時間のない切替が可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるCDMA無線基地局装置の送信装置の構成ブロック図である。
【図2】送信装置の詳細構成ブロック図である。
【図3】正常動作時の動作を説明するための図である。
【図4】障害時の動作を説明するための図である。
【図5】動作タイムチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態によるCDMA無線基地局装置の送信装置の構成ブロック図である。
【符号の説明】
1 呼処理・監視制御回路
2a、2b 符号化処理回路
3a 0系拡散処理部
3b 1系拡散処理部
4 無線送信処理回路
5 アンテナ
301 データ分離部
302 現用系拡散処理回路
303 予備系拡散処理回路
304 止まり木チャネル生成回路
305a、305b 加算合成器
306a、306b 出力選択部
307 加算器
308 CPU
309 警報検出回路
310 出力制御部
311 止まり木チャネル出力選択切替部
【発明の属する技術分野】
本発明は、CDMA無線基地局装置に関し、特に、CDMA無線基地局装置の二重化に関する。
【0002】
【従来の技術】
CDMA無線基地局装置は、障害が発生した場合、呼の切断が発生しないよう速やかに装置を復旧する必要が生じるため、装置の二重化が図られている。このため、CDMA無線基地局装置の送信装置において、スペクトラム拡散処理を行う拡散処理部は、現用系拡散処理部と予備系拡散処理部とで二重化に構成されている。従来においては、二重化された拡散信号が、これらの現用系拡散処理部と予備系拡散処理部により生成されるが、止まり木チャネル信号は、どちらかの拡散処理部のみで生成されている。
【0003】
送信装置のソフトウェアは、障害対策のため、どちらの拡散処理部が止まり木チャネル信号を生成しているかを、常に監視する必要がある。
【0004】
止まり木チャネル信号を生成している拡散処理部に障害が発生すると、送信装置のソフトウェアは、障害の拡散処理部が生成していた止まり木チャネル信号と同一の止まり木チャネル信号を、新たに、障害が発生していない拡散処理部で生成するよう制御する。これにより、送信装置は障害から復旧する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の送信装置では、ソフトウェアが、止まり木チャネル信号の生成を常に監視し、障害時に、止まり木チャネル信号を、新たに生成し、障害から復旧するよう制御しているので、復旧のために必要な時間が長いという課題を有する。
【0006】
本発明の目的は、従来のこの様な課題を解決し、障害発生からの復旧までの切替を、ソフトウェアを必要とせずハードウェアで瞬時に行える技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のCDMA無線基地局装置の二重化方式は、移動通信システムにおけるCDMA無線基地局装置の二重化方式において、
前記CDMA無線基地局装置は、0系拡散処理部と1系拡散処理部とを有して二重化に構成され、
前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の各々は、
ベースバンド信号をスペクトル拡散し現用系拡散信号を生成するとともに、ベースバンド信号をスペクトル拡散し予備系拡散信号を生成する二重化拡散手段と、前記CDMA無線基地局装置を特定するための止まり木チャネルを生成する止まり木チャネル生成手段とを有し、
前記0系拡散処理部からの止まり木チャネルと前記1系拡散処理部からの止まり木チャネルとのうちからいずれかを切替選択する止まり木チャネル切替選択手段と、
前記0系拡散処理部からの現用系拡散信号と予備系拡散信号と、前記1系拡散処理部からの現用系拡散信号と予備系拡散信号とのうちから、いずれかの現用系拡散信号と予備系拡散信号とを切替選択する拡散信号切替選択手段と、
止まり木チャネル切替選択手段により切替選択された止まり木チャネルと、拡散信号切替選択手段により切替選択された現用系拡散信号と予備系拡散信号との送信を制御する送信制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明のCDMA無線基地局装置の二重化方式は、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の各々が、正常に動作しているとき、
前記止まり木チャネル切替選択手段は、前記0系(1系)拡散処理部からの止まり木チャネルを選択し、
前記拡散信号切替選択手段は、前記0系(1系)拡散処理部からの現用系拡散信号を選択し、前記1系(0系)拡散処理部からの現用系拡散信号を選択し、
前記送信制御手段は、前記0系(1系)拡散処理部からの止まり木チャネルと前記0系(1系)拡散処理部からの現用系拡散信号と前記1系(0系)拡散処理部からの現用系拡散信号とを送信することを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明のCDMA無線基地局装置の二重化方式は、正常に動作している前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とのうち前記0系(1系)拡散処理部が障害するとき、
前記止まり木チャネル切替選択手段は、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルを選択し、
前記拡散信号切替選択手段は、前記1系(0系)拡散処理部からの現用系拡散信号と予備系拡散信号とを選択し、
前記送信制御手段は、障害した前記0系(1系)拡散処理部からの全ての信号の出力を止めるとともに、前記拡散信号切替選択手段により切替選択された、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを送信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のCDMA無線基地局装置の二重化方式は、前記送信制御手段は、障害した前記0系(1系)拡散処理部からの全ての信号の出力を止めると同時に、前記拡散信号切替選択手段により切替選択された、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを送信する同時切替送信制御手段を有することを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明のCDMA無線基地局装置は、移動通信システムのCDMA無線基地局装置において、
前記CDMA無線基地局装置は、
0系拡散処理部と1系拡散処理部とを有して二重化に構成される拡散処理部と、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部からの信号を無線信号に変換しアンテナへ送信する無線送信処理部とを有し、
前記拡散処理部の前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部との各々は、
各々の全体を制御する主制御部と、
ベースバンド信号をスペクトル拡散し現用系拡散信号を生成し送出する現用系拡散部とベースバンド信号をスペクトル拡散し予備系拡散信号を生成し送出する予備系拡散部とを有して二重化に構成される拡散部と、
前記CDMA無線基地局装置を特定するための止まり木チャネルを生成し送出する止まり木チャネル生成部と、
前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記現用系拡散部からの現用系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号を送出する第1加算合成部と、
前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記予備系拡散部からの予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと予備系拡散信号を送出する第2加算合成部と、
前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルを、前記第1加算合成部と前記第2加算合成部とのうちのいずれかに送出する止まり木チャネル出力選択切替部と、
前記第1加算合成部からの、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号の、出力と出力停止とを行う第1出力選択部と、
前記第2加算合成部からの、加算された止まり木チャネルと予備系拡散信号の、出力と出力停止とを行う第2出力選択部と、
前記第1出力選択部と前記第2出力選択部の出力と出力停止を制御する出力制御部と、
前記出力制御部により制御された前記第1出力選択部と前記第2出力選択部から出力された、止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを加算して出力する第3加算合成部と、
前記拡散処理部の障害を検出し、障害情報を前記主制御部に通知し、切替制御情報を前記主制御部と前記第1出力選択部と前記第2出力選択部とに通知する警報検出通知部とを有し、
前記無線送信処理部は、前記0系拡散処理部の第3加算合成部と前記1系拡散処理部の第3加算合成部とからの、止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のCDMA無線基地局装置は、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とが正常に動作し、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の内のいずれの前記警報検出通知部も、障害を検出しないとき、
前記0系(1系)拡散処理部において、前記主制御部は、止まり木チャネルを前記第1加算合成部のみへ送出するよう止まり木チャネル出力選択切替部を制御し、前記出力制御部は、前記第1出力選択部を出力できるよう制御し、前記第2出力選択部を出力停止するよう制御し、
前記第1加算合成部は、前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記現用系拡散部からの現用系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号を前記第1出力選択部へ送出し、
前記第1出力選択部は、受信した止まり木チャネルと現用系拡散信号とを前記第3加算合成部へ送出し、
前記第2加算合成部は、前記予備系拡散部からの予備系拡散信号のみを受信して、この予備系拡散信号を前記第2出力選択部へ送出し、
前記第2出力選択部は、受信した予備系拡散信号を、前記第3加算合成部へ送出するのを停止し、
前記第3加算合成部は、前記第1出力選択部からの、止まり木チャネルと現用系拡散信号とのみを前記無線送信処理部へ送出し、
前記1系(0系)拡散処理部において、前記主制御部は、止まり木チャネルを前記第2加算合成部のみへ送出するよう止まり木チャネル出力選択切替部を制御し、前記出力制御部は、前記第1出力選択部を出力できるよう制御し、前記第2出力選択部を出力停止するよう制御し、
前記第1加算合成部は、前記現用系拡散部からの現用系拡散信号のみを受信し、この現用系拡散信号を前記前記第1出力選択部へ送出し、
前記第1出力選択部は、受信した現用系拡散信号を前記第3加算合成部へ送出し、
前記第2加算合成部は、前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記予備系拡散部からの予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと予備系拡散信号を前記第2出力選択部へ送出し、
前記第2出力選択部は、受信した止まり木チャネルと予備系拡散信号を前記第3加算合成部へ送出するのを停止し、
前記第3加算合成部は、前記第1出力選択部からの現用系拡散信号のみを前記無線送信処理部へ送出し、
前記無線送信処理部は、前記0系(1系)拡散処理部の第3加算合成部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と、前記1系(0系)拡散処理部の第3加算合成部とからの現用系拡散信号とを無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明のCDMA無線基地局装置は、正常に動作していた前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とのうちの、前記0系(1系)拡散処理部の前記警報検出通知部は、前記0系(1系)拡散処理部の障害を検出すると、切替制御信号を、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の前記出力制御部へ送り、
前記0系(1系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記警報検出通知部から切替制御信号を受信すると、前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部の出力を停止するよう制御し、
前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部は、出力を停止し、
前記0系(1系)拡散処理部は、前記無線送信処理部へ全ての信号を送出するのを停止し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記警報検出通知部から切替制御信号を受信すると、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部の出力を許可するよう制御し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部は、前記出力制御部の制御により、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2加算合成部からの、止まり木チャネルと予備系拡散信号とを、前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部へ送出し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部は、既に入力され続けている、前記第1加算合成部からの現用系拡散信号と、前記第2加算合成部からの止まり木チャネルと予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を前記無線送信処理部へ送出し、
前記無線送信処理部は、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする。
【0014】
また、本発明のCDMA無線基地局装置は、正常に動作していた前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とのうちの、前記0系(1系)拡散処理部の前記警報検出通知部は、障害を検出すると、障害情報を、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の各々の主制御部に送り、
前記0系(1系)拡散処理部の主制御部は、障害情報を受けると、前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部の出力を停止する第1タイミングを有する第1タイミング付切替制御信号を生成し、この第1タイミング付切替制御信号を前記0系(1系)拡散処理部の前記出力制御部へ送り、
前記1系(0系)拡散処理部の主制御部は、障害情報を受けると、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部の出力を許可する第2タイミングを有する第2タイミング付切替制御信号を生成し、この第2タイミング付切替制御信号を前記1系(0系)拡散処理部の前記出力制御部へ送り、
前記0系(1系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記主制御部から第1タイミング付切替制御信号を受信すると、前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部の出力を、第1タイミングで停止するよう制御し、
前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部は、第1タイミングで出力を停止し、
前記0系(1系)拡散処理部は、前記無線送信処理部へ全ての信号を第1タイミングで送出するのを停止し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記主制御部から第2タイミング付切替制御信号を受信すると、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部の出力を第2タイミングで許可するよう制御し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部は、前記出力制御部の制御により、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2加算合成部からの、止まり木チャネルと予備系拡散信号とを、第2タイミングで前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部へ送出し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部は、既に入力され続けている、前記第1加算合成部からの現用系拡散信号と、前記第2加算合成部からの止まり木チャネルと予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を前記無線送信処理部へ送出し、
前記無線送信処理部は、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明のCDMA無線基地局装置は、前記主制御部は、前記0系(1系)拡散処理部からの前記無線送信処理部への入力が断する断時刻と、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とが前記無線送信処理部への入力が開始する開始時刻とが一致するよう、前記第1タイミング付切替制御信号の第1タイミングと前記第2タイミング付切替制御信号の第2タイミングとを設定することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の第1実施形態によるCDMA無線基地局装置の送信装置の構成ブロック図で、図2は、送信装置の詳細構成ブロック図である。
【0018】
図1を参照して、本発明による第1実施形態のCDMA(Code Division Multiple Access、符号分割多元接続)無線基地局装置の送信装置は、呼処理・監視制御回路1と、符号化処理回路2a、2bと、0系拡散処理部3aと、1系拡散処理部3bと、無線送信処理回路4と、アンテナ5とを有して構成される。
【0019】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとは、同一に構成され、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとで二重化構成されている。
【0020】
図2を参照して、構成の詳細を説明する。
【0021】
呼処理・監視制御回路1は、CDMA無線基地局装置の状態監視と制御、チャネルのリソース管理、発着信号制御に関する制御呼の接続を行うもので、制御バス6を介して、符号化処理回路2a、2bと、0系拡散処理部3a、1系拡散処理部3bとへ符号化処理情報を送る。
【0022】
符号化処理回路2a、2bの各々は、送信ベースバンド信号生成部21a、21bの各々を有し、時分割多重部22a、22bの各々を有し、通信バス7により、相互に接続されている。
【0023】
そして、符号化処理回路2a、2bの各々が、呼処理・監視制御回路1から符号化処理情報を受信すると、送信ベースバンド信号生成部21a、21bの各々は、送信ベースバンド信号を生成する。
【0024】
時分割多重部22a、22bの各々は、通信バス7を介して、各々の送信ベースバンド信号を互いに送受信し、相手側符号化処理回路から受信した送信ベースバンド信号と自符号化処理回路による送信ベースバンド信号とを時分割多重して時分割多重送信ベースバンド信号を生成し、この時分割多重送信ベースバンド信号を、接続されている0系拡散処理部3aあるいは1系拡散処理部3bへ送る。
【0025】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bは、スペクトラム拡散処理を行い、スペクトラム拡散処理による拡散信号を無線送信処理回路4へ送信するもので、相互に切替制御バス8により接続され二重化構成されている。
【0026】
無線送信処理回路4は、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとから拡散信号を受信し、これらの拡散信号を、合成加算し、直交変調し、無線周波数変換し、送信電力制御を行い、無線送信信号を生成し、この無線送信信号をアンテナ5へ送出する。
【0027】
アンテナ5は、入力された無線送信信号を放射送出する。
【0028】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの構成を,さらに、詳細に説明する。
【0029】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々は、データ分離部301と、現用系拡散処理回路302と、予備系拡散処理回路303と、止まり木チャネル生成回路304と、加算合成器305a、305bと、出力選択部306a、306bと、止まり木チャネル出力選択切替部311と、加算器307と、CPU(主制御部)308と、警報検出回路309と、出力制御部310とを有して構成される。
【0030】
データ分離部301は、符号化処理回路2から受信された時分割多重送信ベースバンド信号を、個別チャネルに分離するとともに、個別チャネル毎のデータ速度に応じたデータに変換し、自拡散処理部に接続された符号化処理回路より生成された個別チャネルデータを現用系拡散処理回路302に出力し、相手側符号化処理回路で生成され、通信バス7により自拡散処理部に接続された符号化処理回路へ入力された個別チャネルデータを予備系拡散処理回路303へ出力する。
【0031】
現用系拡散処理回路302と予備系拡散処理回路303の各々は、データ分離部301から、個別チャネル毎に分離された複数のチャネルデータを受信し、受信された複数のチャネルデータを拡散変調して、チャネル毎の拡散信号を生成し、生成されたチャネル毎の拡散信号を全てのチャネルに亘って合成し現用系拡散合成信号と予備系合成拡散信号を得、これらの現用系拡散合成信号と予備系合成拡散信号を加算合成器305a、305bへ送る。
【0032】
止まり木チャネル生成回路304は、止まり木チャネルSCH(Synchronisation Channel)を設定するためのメモリを有し、CPU308からの指示により、止まり木チャネルSCHをメモリに設定して生成し、生成された止まり木チャネルSCHを、出力選択部306cへ送信する。
【0033】
止まり木チャネル出力選択切替部311は、CPU308により予め制御され、加算合成器305aと305bとのうちのいずれかの加算合成器へ止まり木チャネルSCHを送る。いずれの加算合成器へ止まり木チャネルSCHを送るかは、運用中に変更されることはないものとする。
【0034】
加算合成器305a、305bは、現用系拡散処理回路302と予備系拡散処理回路303より出力されたチャネル毎の送信拡散信号、ならびに、止まり木チャネル生成回路304より生成された止まり木チャネルSCHを現用系毎、予備系毎に全て加算して合成拡散信号を生成し、生成された合成拡散信号の各々を、出力選択306aと306bのそれぞれに送る。
【0035】
出力選択部306a、306bは、出力制御部310からの切替制御信号により合成拡散信号の出力または出力停止を行う。
【0036】
加算器307は、出力選択部306a、306bからの各々の合成拡散信号を加算し、加算された合成拡散信号を無線送信処理回路4へ送る。
【0037】
警報検出回路309は、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとの出力制御部310へ切替制御信号を送る。
【0038】
出力制御部310は、警報検出回路309から切替制御信号を受信して、出力選択部306a、306bを、出力状態から出力停止状態へ、あるいは、出力停止状態から出力状態へと切替制御する。
【0039】
CPU308は、呼処理・監視制御回路1と制御バス6で接続され、拡散処理情報と止まり木チャネル生成情報により、データ分離部301と現用系拡散処理回路302と予備系拡散処理回路303と止まり木チャネル生成回路304と出力制御部3310をソフトウェアにて制御する。
【0040】
次に、本発明の実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。
【0041】
図3は、正常動作時の動作を説明するための図で、図4は、障害時時の動作を説明するための図で、図5は、動作タイムチャートである。
【0042】
図3と図4と図5を主体に、図1と図2を併せ参照して、動作を説明する。
【0043】
図1のCDMA無線基地局装置の送信装置において、0系拡散処理部3aにおいて止まり木チャネル生成回路304より止まり木チャネルSCHを生成し送信する場合の正常動作について説明する。
【0044】
正常動作時の動作を、図3を参照して説明する。
【0045】
呼処理・監視制御回路1は、符号化処理情報を符号化処理回路2a、2bと0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとへ送る。同時に、呼処理・監視制御回路1は、止まり木チャネルSCHを生成するための止まり木チャネル生成情報を、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとへを送る。
【0046】
符号化処理回路2a、2bが、呼処理・監視制御回路1からの符号化処理情報を受けると、符号化処理回路2aの送信ベースバンド信号生成部21aは、送信ベースバンド信号Saを生成し、この送信ベースバンド信号Saを、時分割多重部22aと、符号化処理回路2bの時分割多重部22bとへ送り、そして、符号化処理回路2bの送信ベースバンド信号生成部21bは、送信ベースバンド信号Sbを生成し、この送信ベースバンド信号Sbを、時分割多重部22bと、符号化処理回路2aの時分割多重部22aとへ送る。
【0047】
符号化処理回路2aの時分割多重部22aは、送信ベースバンド信号生成部21aから受信した送信ベースバンド信号Saと、送信ベースバンド信号生成部21bから受信した送信ベースバンド信号Sbとを時分割多重して時分割多重送信ベースバンド信号TBSaを生成し、この時分割多重送信ベースバンド信号TBSaを0系拡散処理部3aへ送る。
【0048】
一方、符号化処理回路2bの時分割多重部22bは、送信ベースバンド信号生成部21aから受信した送信ベースバンド信号Saと、送信ベースバンド信号生成部21bから受信した送信ベースバンド信号Sbとを時分割多重して時分割多重送信ベースバンド信号TBSbを生成し、この時分割多重送信ベースバンド信号TBSbを1系拡散処理部3bへ送る。
【0049】
このとき、時分割多重送信ベースバンド信号TBSaと時分割多重送信ベースバンド信号TBSbとは同一内容の時分割多重送信ベースバンド信号TBSである。
【0050】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとの動作を説明する。
【0051】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとにおける止まり木チャネル出力選択切替部311と出力選択部306a、306bとは、CPU308と出力制御部310により、運用開始前に、図5に示すように、その出力状態が設定されている。すなわち、0系拡散処理部3aにおいては、止まり木チャネル出力選択切替部311は、止まり木チャネルSCHを加算合成器305aに出力するよう設定され、出力選択部306aは、出力状態に設定され、出力選択部306bは、出力停止状態に設定されている。
【0052】
一方、1系拡散処理部3bにおいては、止まり木チャネル出力選択切替部311は、止まり木チャネルSCHを加算合成器305bに出力するよう設定され、出力選択部306aは、出力状態に設定され、出力選択部306bは、出力停止状態に設定されている。
【0053】
まず、0系拡散処理部3aの動作を説明する。
【0054】
止まり木チャネル出力選択切替部311と出力選択部306aと出力選択部306bとが上述にように設定された0系拡散処理部3aが、呼処理・監視制御回路1から拡散処理情報を受けると、0系拡散処理部3aのデータ分離部301は、符号化処理回路2aからの時分割多重送信ベースバンド信号TBSa(TBS)を、送信ベースバンド信号Saと送信ベースバンド信号Sbとに時分割分離する。さらに、データ分離部301は、時分割分離により得られた送信ベースバンド信号Saをユーザ毎の個別チャネルに分離し、個別チャネル毎のデータ速度に応じた個別チャネルデータCHDaに変換し、これらの個別チャネルデータCHDaを現用系拡散処理回路302に送る。同時に、データ分離部301は、時分割分離により得られた送信ベースバンド信号Sbをユーザ毎の個別チャネルに分離し、個別チャネル毎のデータ速度に応じた個別チャネルデータCHDbに変換し、これらの個別チャネルデータCHDbを予備系拡散処理回路303に送る。つまり、符号化処理回路2aが生成した送信ベースバンド信号Saは、現用系拡散処理回路302に入力され、一方、符号化処理回路2bが生成した送信ベースバンド信号Sbは、予備系拡散処理回路303に入力される。
【0055】
現用系拡散処理回路302は、データ分離部301から個別チャネルデータCHDaを受けると、チャネル毎に、この個別チャネルデータCHDaを拡散処理して拡散信号を得、さらに、これらのチャネル毎の拡散信号を、全てのチャネルに亘って合成し現用系合成拡散信号SS00を生成し、この現用系合成拡散信号SS00を加算合成器305aに送る。
【0056】
一方、予備系拡散処理回路303は、データ分離部301から個別チャネルデータCHDbを受けると、チャネル毎に、この個別チャネルデータCHDbを拡散処理し拡散信号を得、さらに、これらのチャネル毎の拡散信号を合成して予備系合成拡散信号SS01を生成し、この予備系合成拡散信号SS01を加算合成器305bに送る。
【0057】
次に、止まり木チャネルSCHを生成するため、拡散処理部3aのCPU308は、呼処理・監視制御回路1から止まり木チャネル生成情報を受けると、この止まり木チャネル生成情報に基づいて、止まり木チャネル生成回路304の内部メモリに止まり木チャネルSCHを生成し設定する。
【0058】
止まり木チャネル生成回路304は、生成された止まり木チャネルSCHを止まり木チャネル出力選択切替部311へ送る。
【0059】
拡散処理部3aの止まり木チャネル出力選択切替部311は、CPU308からの指示により既に出力選択されているで、受信した止まり木チャネルSCHを、加算合成器305aのみに送り、加算合成器305bには送らない。
【0060】
加算合成器305aは、止まり木チャネル出力選択切替部311から受信した止まり木チャネルSCHと現用系拡散処理回路302からの現用系合成拡散信号SS00とを加算し、加算された止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00を出力選択部306aへ送る。
【0061】
出力制御部310により既に出力状態に設定されている出力選択部306aは、加算された止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00を受信すると、この加算された止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00を加算器307へ送る。
【0062】
一方、加算合成器305bは、止まり木チャネル出力選択切替部311が止まり木チャネルSCHを加算合成器305bへ送信しないよう設定されているため、予備系拡散処理回路303から予備系合成拡散信号SS01のみを受信し、この予備系合成拡散信号SS01を出力選択部306bへ送る。
【0063】
出力選択部306bは、出力制御部310により既に出力停止状態に設定されているので、加算合成器305bからの予備系合成拡散信号SS01を加算器307へ送らない。
【0064】
加算器307は、出力選択部306aからの止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00とを、無線送信処理回路4へ送る。
【0065】
次に、1系拡散処理部3bの動作を説明する。
【0066】
止まり木チャネル出力選択切替部311が止まり木チャネルSCHを加算合成器305bに出力するよう設定され、出力選択部306aが出力状態に設定され、出力選択部306bが出力停止状態に設定されている1系拡散処理部3bが、呼処理・監視制御回路1から拡散処理情報を受けると、1系拡散処理部3bのデータ分離部301は、符号化処理回路2aからの時分割多重送信ベースバンド信号TBSa(TBS)を、送信ベースバンド信号Saと送信ベースバンド信号Sbとに時分割分離する。さらに、データ分離部301は、時分割分離により得られた送信ベースバンド信号Saをユーザ毎の個別チャネルに分離し、個別チャネル毎のデータ速度に応じた個別チャネルデータCHDaに変換し、これらの個別チャネルデータCHDaを現用系拡散処理回路302に送る。同時に、データ分離部301は、時分割分離により得られた送信ベースバンド信号Sbをユーザ毎の個別チャネルに分離し、個別チャネル毎のデータ速度に応じた個別チャネルデータCHDbに変換し、これらの個別チャネルデータCHDbを予備系拡散処理回路303に送る。つまり、符号化処理回路2aが生成した送信ベースバンド信号Saは、現用系拡散処理回路302に入力され、一方、符号化処理回路2bが生成した送信ベースバンド信号Sbは、予備系拡散処理回路303に入力される。
【0067】
現用系拡散処理回路302は、データ分離部301から個別チャネルデータCHDaを受けると、チャネル毎に、この個別チャネルデータCHDaを拡散処理して拡散信号を得、さらに、これらのチャネル毎の拡散信号を、全てのチャネルに亘って合成し現用系合成拡散信号SS10を生成し、この現用系合成拡散信号SS10を加算合成器305aに送る。ここで、現用系合成拡散信号SS10と0系拡散処理部3aが生成した現用系合成拡散信号SS00とは、同一内容である。
【0068】
一方、予備系拡散処理回路303は、データ分離部301から個別チャネルデータCHDbを受けると、チャネル毎に、この個別チャネルデータCHDbを拡散処理し拡散信号を得、さらに、これらのチャネル毎の拡散信号を合成して予備系合成拡散信号SS11を生成し、この予備系合成拡散信号SS11を加算合成器305bに送る。ここで、予備系合成拡散信号SS11は、0系拡散処理部3aが生成した予備系合成拡散信号SS01とは、同一内容である。
【0069】
次に、止まり木チャネルSCHを生成するため、拡散処理部3bのCPU308は、呼処理・監視制御回路1から止まり木チャネル生成情報を受けると、この止まり木チャネル生成情報に基づいて、止まり木チャネル生成回路304の内部メモリに止まり木チャネルSCHを生成し設定する。ここで、拡散処理部3bの止まり木チャネル生成回路304が生成した止まり木チャネルSCHと拡散処理部3aの止まり木チャネル生成回路304が生成した止まり木チャネルSCHとは、同一内容である。
【0070】
止まり木チャネル生成回路304は、生成された止まり木チャネルSCHを止まり木チャネル出力選択切替部311へ送る。
【0071】
拡散処理部3bの止まり木チャネル出力選択切替部311は、CPU308からの指示により、受信した止まり木チャネルSCHを加算合成器305bに送るよう切替選択されているので、止まり木チャネル生成回路304からの止まり木チャネルSCHを、加算合成器305bにのみ送り、加算合成器305aには送らない。
【0072】
加算合成器305aは、現用系拡散処理回路302から現用系合成拡散信号SS10を受けると、なにもしないで、この現用系合成拡散信号SS10を出力選択部306aへ送る。
【0073】
出力制御部310により既に出力状態に設定されている出力選択部306aは、加算合成器305aから現用系合成拡散信号SS10を受信すると、この現用系合成拡散信号SS10を加算器307へ送る。
【0074】
一方、加算合成器305bは、止まり木チャネル出力選択切替部311から受信した止まり木チャネルSCHと予備系拡散処理回路303からの予備系合成拡散信号SS11とを加算し、加算された止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11を出力選択部306bへ送る。
【0075】
出力制御部310により既に出力停止状態に設定されている出力選択部306bは、加算された止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11を受信しても、この加算された止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11を加算器307へは送らない。
【0076】
加算器307は、出力選択部306aからの現用系合成拡散信号SS10を無線送信処理回路4へ送る。
【0077】
無線送信処理回路4は、0系拡散処理部3aからの止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00とを受信し、そして、1系拡散処理部3bからの現用系合成拡散信号SS10とを受信し、受信された止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00と現用系合成拡散信号SS10とを、合成加算し、直交変調し、無線周波数変換し、送信電力制御を行い、無線送信信号を生成し、この無線送信信号をアンテナ5へ送出する。
【0078】
次に、障害が発生した場合の動作について説明する。
【0079】
障害時の動作を、図4を参照して説明する。
【0080】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとが、以上に述べた正常動作しているときに、図5の動作タイムチャートが示すように、時間t0で0系拡散処理部3aに障害が発生したとする。
【0081】
0系拡散処理部3aの警報検出回路309は、0系拡散処理部3aに障害が発生したことを検出すると、切替制御信号を、0系拡散処理部3aの出力制御部310と1系拡散処理部3bの出力制御部310とへ送る。
【0082】
0系拡散処理部3aの出力制御部310は、警報検出回路309からの切替制御信号を受けると、0系拡散処理部3aの出力を停止するため、出力停止信号を0系拡散処理部3aの出力選択部306aへ送る。
【0083】
0系拡散処理部3aの出力選択部306aは、出力停止信号を受けると、図5に示すように、時間t1で、出力を停止する出力停止状態になり、なんの信号をも無線送信処理回路4へ送らない。このとき、出力選択部306bは、運用開始時の設定で、既に、出力停止状態になっている。
【0084】
0系拡散処理部3aの出力選択部306aが、時間t1で、出力停止状態に設定されても、時間t1以前の、時間t0と時間t1間で、出力選択部306aにより送信された止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS00とは、無線送信処理回路4への伝送中である。よって、無線送信処理回路4への入力が全く無くなるのは、図5に示すように、伝送遅延による伝送遅延時間td後の時間t3である。
【0085】
一方、1系拡散処理部3bの出力制御部310は、0系拡散処理部3aの警報検出回路309から切替制御信号を受けると、出力許可信号を1系拡散処理部3bの出力選択部306bへ送る。
【0086】
1系拡散処理部3bの出力選択部306bは、出力許可信号を受けると、図5に示すように、時間t2で、今まで設定されていた出力停止状態から、出力状態になる。ここで、時間t2は、0系拡散処理部3aの出力選択部306aが出力状態から出力停止状態へ変化する時間t1より、差分遅延時間tsだけ遅れる。この差分遅延時間tsは、0系拡散処理部3aの警報検出回路309からの切替制御信号の、1系拡散処理部3bの出力制御部310への到達時間が、0系拡散処理部3aの出力制御部310への到達時間よりも、伝送路長の差分だけ遅れることに起因する。
【0087】
1系拡散処理部3bの出力選択部306bは、時間t2で、出力状態になると、今まで送るのを停止していた、止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11とを、加算器307へ送る。
【0088】
一方、1系拡散処理部3bの出力選択部306aは、0系拡散処理部3aに障害が発生した時間t0の前後に亘って、現用系合成拡散信号SS10を加算器307へ送り続けている。
【0089】
加算器307は、出力選択部306aから現用系合成拡散信号SS10を受信し、そして、出力選択部306bから止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11を受信すると、止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS10と予備系合成拡散信号SS11とを加算して無線送信処理回路4へ送る。これらの、止まり木チャネルSCHと現用系合成拡散信号SS10と予備系合成拡散信号SS11とは、1系拡散処理部3bの出力選択部306bが出力状態になる時間t2より伝送遅延時間tdだけ遅延した時間t4に、無線送信処理回路4へ入力される。
【0090】
つまり、図5に示すように、時間t3で、0系拡散処理部3aからの無線送信処理回路4への入力が無くなり、時間t3より差分遅延時間tsだけ遅れた時間t4で、1系拡散処理部3bからの止まり木チャネルSCHと予備系合成拡散信号SS11が、現用系合成拡散信号SS10とともに、無線送信処理回路4へ入力される。
【0091】
結局、0系拡散処理部3aが、警報検出回路309で障害を検出し、合成拡散信号を送信するのを断してから、1系拡散処理部3bが予備系拡散信号ならびに止まり木チャネルSCHを送信するまでの瞬断時間は、切替制御信号が切替制御バス8を通じて拡散処理部3bの出力制御部310へ入力されるまでの時間と拡散処理部3aの出力制御部310へ入力されるまでの時間の差分である差分遅延時間tsのみに依存する。
【0092】
以上述べたように、0系拡散処理部3aの障害発生により、1系拡散処理部3bは、1系拡散処理部3bが生成した現用系合成拡散信号SS10と、障害が発生しなければ1系拡散処理部3aが生成するはずの、予備系系合成拡散信号SS01と止まり木チャネルSCHとに代わり、1系拡散処理部3bが生成する予備系合成拡散信号SS11と止まり木チャネルSCHとを、加算器307で加算して、無線送信処理回路4へ入力する。
【0093】
よって、正常に動作している0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとの両者が生成する所望の合成拡散信号は、1系拡散処理部3bのみで生成されることになる。
【0094】
以上のように、本実施形態は、障害が発生した場合、止まり木チャネルSCH生成状態を呼処理・監視制御回路1で監視する必要がないため、CPU308におけるソフトウェアによる止まり木チャネルSCHの再生成処理と切替処理を必要とせず、ハードウェアのみによる瞬時の切替が可能となる。
【0095】
次に、第2実施形態を説明する。
【0096】
第2実施形態の構成は、図1の第1実施形態の構成と同一であるが、第2実施形態におけるCPU308と警報検出回路309と出力制御部310とは、第1実施形態におけるCPU308と警報検出回路309とCPU308と出力制御部310との機能に加えて、更なる機能を有している。よって、これらの更なる機能に関することのみを説明する。
【0097】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々の警報検出回路309は、自拡散処理部での障害の発生を検出し、障害情報を自拡散処理部のCPU308へ送るとともに、第1実施形態で説明したように、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々の出力制御部310へ切替制御信号を送る。
【0098】
CPU308は、警報検出回路309から障害情報を受信し、この障害情報を、障害が発生していない拡散処理部のCPU308へ送る。そして、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々のCPU308は、出力選択部306の出力状態を切替えるタイミングである切替タイミングTgを決め、この切替タイミングTgを有するタイミング付切替制御信号を生成し、このタイミング付切替制御信号を、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々の出力制御部310へ送る。
【0099】
出力制御部310は、CPU308からのタイミング付切替制御信号と警報検出回路309からの切替制御信号とのうちのいずれかを選択して受信する制御信号選択部315を有する。そして、制御信号選択部315がCPU308からのタイミング付切替制御信号を選択して受信するとき、出力制御部310は、切替タイミングTgで、出力選択部306を、出力状態から出力停止状態に、あるいは、出力停止状態から出力状態に制御する。一方、制御信号選択部315が警報検出回路309からの切替制御信号を選択して受信するとき、出力制御部310は、第1実施形態で説明したように、出力選択部306を制御する。
【0100】
次に、第2実施形態において障害が発生したときの動作を説明する。
【0101】
0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bとが正常動作しているときに、0系拡散処理部3aに障害が発生したとする。
【0102】
0系拡散処理部3aの警報検出回路309は、0系拡散処理部3aに障害が発生したことを検出すると、障害情報を、0系拡散処理部3aのCPU308へ送るとともに、第1実施形態で説明したように、0系拡散処理部3aと1系拡散処理部3bの各々の出力制御部310へ切替制御信号を送る。
【0103】
0系拡散処理部3aのCPU308は、警報検出回路309から障害情報を受けると、受信された障害情報を、切替制御バス8を介して、1系拡散処理部3bのCPU308へ送るとともに、切替タイミングTgを有するタイミング付切替制御信号を、0系拡散処理部3aの出力制御部310へ送る。
【0104】
0系拡散処理部3aの出力制御部310は、タイミング付切替制御信号を選択して受信するように設定されていると、0系拡散処理部3aのCPU308からのタイミング付切替制御信号を受信し、このタイミング付切替制御信号に含まれる切替タイミングTgで、出力選択部306aを、出力状態から出力停止状態に制御する。
【0105】
一方、1系拡散処理部3bのCPU308は、0系拡散処理部3aのCPU308から障害情報を受けると、同じ切替タイミングTgを有するタイミング付切替制御信号を、1系拡散処理部3bの出力制御部310へ送る。
【0106】
1系拡散処理部3bの出力制御部310は、タイミング付切替制御信号を選択して受信するように設定されていると、タイミング付切替制御信号を受信し、このタイミング付切替制御信号に含まれる切替タイミングTgで、出力選択部306bを、出力停止状態から出力状態に制御する。
【0107】
以上により、出力停止と出力許可とを同時に実行することが可能となる。これより、保守のため一方の拡散処理部からの出力を停止する必要があるとき、ソフトウェアによりCPU308を制御し、特定のタイミングで出力と出力停止を制御する同時切替を行うことが出来るので、断時間のない切替が可能となる。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、止まり木チャネルSCHの送信先の選択切替えを制御し、障害発生時に障害発生側拡散処理部で生成されていた止まり木チャネルSCHを、正常動作している拡散処理部でソフトウェアにより生成する必要がなく、復旧までの切替をハードウェアで瞬時に行えるよう構成されているので、復旧に要する時間を短縮できるという効果がある。
【0109】
また、本発明は、二重化された拡散処理部のうちのいずれの拡散処理部が止まり木チャネルSCHを生成したかをソフトウェアで監視する必要がないよう構成されているので、ソフトウェアによる処理時間が節約でき、二重化された拡散処理部間の切り替えの時間を短縮できるという効果がある。
【0110】
さらに、本発明は、二重化された拡散処理部の各々の拡散処理部が、さらに、現用系合成拡散処理系と予備系合成拡散処理系とにより二重化構成され、これらの現用系合成拡散処理系と予備系合成拡散処理系とからの各々の出力を利用して障害時に対処する構成であるので、拡散処理部の切り替えのために発生する瞬断時間が、切替制御信号が各々の拡散処理部へ到達するまでの時間の差分のみであり、瞬断時間を少なくして障害から復旧できるという効果がある。
【0111】
またさらに、本発明は、二重化された拡散処理部の切替を同時に行うよう構成されているので、断時間のない切替が可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるCDMA無線基地局装置の送信装置の構成ブロック図である。
【図2】送信装置の詳細構成ブロック図である。
【図3】正常動作時の動作を説明するための図である。
【図4】障害時の動作を説明するための図である。
【図5】動作タイムチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態によるCDMA無線基地局装置の送信装置の構成ブロック図である。
【符号の説明】
1 呼処理・監視制御回路
2a、2b 符号化処理回路
3a 0系拡散処理部
3b 1系拡散処理部
4 無線送信処理回路
5 アンテナ
301 データ分離部
302 現用系拡散処理回路
303 予備系拡散処理回路
304 止まり木チャネル生成回路
305a、305b 加算合成器
306a、306b 出力選択部
307 加算器
308 CPU
309 警報検出回路
310 出力制御部
311 止まり木チャネル出力選択切替部
Claims (9)
- 移動通信システムにおけるCDMA無線基地局装置の二重化方式において、
前記CDMA無線基地局装置は、0系拡散処理部と1系拡散処理部とを有して二重化に構成され、
前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の各々は、
ベースバンド信号をスペクトル拡散し現用系拡散信号を生成するとともに、ベースバンド信号をスペクトル拡散し予備系拡散信号を生成する二重化拡散手段と、前記CDMA無線基地局装置を特定するための止まり木チャネルを生成する止まり木チャネル生成手段とを有し、
前記0系拡散処理部からの止まり木チャネルと前記1系拡散処理部からの止まり木チャネルとのうちからいずれかを切替選択する止まり木チャネル切替選択手段と、
前記0系拡散処理部からの現用系拡散信号と予備系拡散信号と、前記1系拡散処理部からの現用系拡散信号と予備系拡散信号とのうちから、いずれかの現用系拡散信号と予備系拡散信号とを切替選択する拡散信号切替選択手段と、
止まり木チャネル切替選択手段により切替選択された止まり木チャネルと、拡散信号切替選択手段により切替選択された現用系拡散信号と予備系拡散信号との送信を制御する送信制御手段と、
を有することを特徴とするCDMA無線基地局装置の二重化方式。 - 前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の各々が、正常に動作しているとき、
前記止まり木チャネル切替選択手段は、前記0系(1系)拡散処理部からの止まり木チャネルを選択し、
前記拡散信号切替選択手段は、前記0系(1系)拡散処理部からの現用系拡散信号を選択し、前記1系(0系)拡散処理部からの現用系拡散信号を選択し、
前記送信制御手段は、前記0系(1系)拡散処理部からの止まり木チャネルと前記0系(1系)拡散処理部からの現用系拡散信号と前記1系(0系)拡散処理部からの現用系拡散信号とを送信することを特徴とする請求項1記載のCDMA無線基地局装置の二重化方式。 - 正常に動作している前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とのうち前記0系(1系)拡散処理部が障害するとき、
前記止まり木チャネル切替選択手段は、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルを選択し、
前記拡散信号切替選択手段は、前記1系(0系)拡散処理部からの現用系拡散信号と予備系拡散信号とを選択し、
前記送信制御手段は、障害した前記0系(1系)拡散処理部からの全ての信号の出力を止めるとともに、前記拡散信号切替選択手段により切替選択された、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを送信することを特徴とする請求項1あるいは2記載のCDMA無線基地局装置の二重化方式。 - 前記送信制御手段は、障害した前記0系(1系)拡散処理部からの全ての信号の出力を止めると同時に、前記拡散信号切替選択手段により切替選択された、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを送信する同時切替送信制御手段を有することを特徴とする請求項1あるいは2記載のCDMA無線基地局装置の二重化方式。
- 移動通信システムのCDMA無線基地局装置において、
前記CDMA無線基地局装置は、
0系拡散処理部と1系拡散処理部とを有して二重化に構成される拡散処理部と、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部からの信号を無線信号に変換しアンテナへ送信する無線送信処理部とを有し、
前記拡散処理部の前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部との各々は、
各々の全体を制御する主制御部と、
ベースバンド信号をスペクトル拡散し現用系拡散信号を生成し送出する現用系拡散部とベースバンド信号をスペクトル拡散し予備系拡散信号を生成し送出する予備系拡散部とを有して二重化に構成される拡散部と、
前記CDMA無線基地局装置を特定するための止まり木チャネルを生成し送出する止まり木チャネル生成部と、
前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記現用系拡散部からの現用系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号を送出する第1加算合成部と、
前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記予備系拡散部からの予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと予備系拡散信号を送出する第2加算合成部と、
前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルを、前記第1加算合成部と前記第2加算合成部とのうちのいずれかに送出する止まり木チャネル出力選択切替部と、
前記第1加算合成部からの、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号の、出力と出力停止とを行う第1出力選択部と、
前記第2加算合成部からの、加算された止まり木チャネルと予備系拡散信号の、出力と出力停止とを行う第2出力選択部と、
前記第1出力選択部と前記第2出力選択部の出力と出力停止を制御する出力制御部と、
前記出力制御部により制御された前記第1出力選択部と前記第2出力選択部から出力された、止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを加算して出力する第3加算合成部と、
前記拡散処理部の障害を検出し、障害情報を前記主制御部に通知し、切替制御情報を前記主制御部と前記第1出力選択部と前記第2出力選択部とに通知する警報検出通知部とを有し、
前記無線送信処理部は、前記0系拡散処理部の第3加算合成部と前記1系拡散処理部の第3加算合成部とからの、止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とを無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とするCDMA無線基地局装置。 - 前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とが正常に動作し、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の内のいずれの前記警報検出通知部も、障害を検出しないとき、
前記0系(1系)拡散処理部において、前記主制御部は、止まり木チャネルを前記第1加算合成部のみへ送出するよう止まり木チャネル出力選択切替部を制御し、前記出力制御部は、前記第1出力選択部を出力できるよう制御し、前記第2出力選択部を出力停止するよう制御し、
前記第1加算合成部は、前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記現用系拡散部からの現用系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号を前記第1出力選択部へ送出し、
前記第1出力選択部は、受信した止まり木チャネルと現用系拡散信号とを前記第3加算合成部へ送出し、
前記第2加算合成部は、前記予備系拡散部からの予備系拡散信号のみを受信して、この予備系拡散信号を前記第2出力選択部へ送出し、
前記第2出力選択部は、受信した予備系拡散信号を、前記第3加算合成部へ送出するのを停止し、
前記第3加算合成部は、前記第1出力選択部からの、止まり木チャネルと現用系拡散信号とのみを前記無線送信処理部へ送出し、
前記1系(0系)拡散処理部において、前記主制御部は、止まり木チャネルを前記第2加算合成部のみへ送出するよう止まり木チャネル出力選択切替部を制御し、前記出力制御部は、前記第1出力選択部を出力できるよう制御し、前記第2出力選択部を出力停止するよう制御し、
前記第1加算合成部は、前記現用系拡散部からの現用系拡散信号のみを受信し、この現用系拡散信号を前記前記第1出力選択部へ送出し、
前記第1出力選択部は、受信した現用系拡散信号を前記第3加算合成部へ送出し、
前記第2加算合成部は、前記止まり木チャネル生成部からの止まり木チャネルと前記予備系拡散部からの予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと予備系拡散信号を前記第2出力選択部へ送出し、
前記第2出力選択部は、受信した止まり木チャネルと予備系拡散信号を前記第3加算合成部へ送出するのを停止し、
前記第3加算合成部は、前記第1出力選択部からの現用系拡散信号のみを前記無線送信処理部へ送出し、
前記無線送信処理部は、前記0系(1系)拡散処理部の第3加算合成部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と、前記1系(0系)拡散処理部の第3加算合成部とからの現用系拡散信号とを無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする請求項5記載のCDMA無線基地局装置。 - 正常に動作していた前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とのうちの、前記0系(1系)拡散処理部の前記警報検出通知部は、前記0系(1系)拡散処理部の障害を検出すると、切替制御信号を、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の前記出力制御部へ送り、
前記0系(1系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記警報検出通知部から切替制御信号を受信すると、前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部の出力を停止するよう制御し、
前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部は、出力を停止し、
前記0系(1系)拡散処理部は、前記無線送信処理部へ全ての信号を送出するのを停止し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記警報検出通知部から切替制御信号を受信すると、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部の出力を許可するよう制御し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部は、前記出力制御部の制御により、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2加算合成部からの、止まり木チャネルと予備系拡散信号とを、前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部へ送出し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部は、既に入力され続けている、前記第1加算合成部からの現用系拡散信号と、前記第2加算合成部からの止まり木チャネルと予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を前記無線送信処理部へ送出し、
前記無線送信処理部は、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする請求項5あるいは6記載のCDMA無線基地局装置。 - 正常に動作していた前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部とのうちの、前記0系(1系)拡散処理部の前記警報検出通知部は、障害を検出すると、障害情報を、前記0系拡散処理部と前記1系拡散処理部の各々の主制御部に送り、
前記0系(1系)拡散処理部の主制御部は、障害情報を受けると、前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部の出力を停止する第1タイミングを有する第1タイミング付切替制御信号を生成し、この第1タイミング付切替制御信号を前記0系(1系)拡散処理部の前記出力制御部へ送り、
前記1系(0系)拡散処理部の主制御部は、障害情報を受けると、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部の出力を許可する第2タイミングを有する第2タイミング付切替制御信号を生成し、この第2タイミング付切替制御信号を前記1系(0系)拡散処理部の前記出力制御部へ送り、
前記0系(1系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記主制御部から第1タイミング付切替制御信号を受信すると、前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部の出力を、第1タイミングで停止するよう制御し、
前記0系(1系)拡散処理部の前記第1出力選択部は、第1タイミングで出力を停止し、
前記0系(1系)拡散処理部は、前記無線送信処理部へ全ての信号を第1タイミングで送出するのを停止し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記出力制御部は、前記主制御部から第2タイミング付切替制御信号を受信すると、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部の出力を第2タイミングで許可するよう制御し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第2出力選択部は、前記出力制御部の制御により、前記1系(0系)拡散処理部の前記第2加算合成部からの、止まり木チャネルと予備系拡散信号とを、第2タイミングで前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部へ送出し、
前記1系(0系)拡散処理部の前記第3加算合成部は、既に入力され続けている、前記第1加算合成部からの現用系拡散信号と、前記第2加算合成部からの止まり木チャネルと予備系拡散信号とを加算し、加算された止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を前記無線送信処理部へ送出し、
前記無線送信処理部は、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号を無線信号に変換しアンテナへ送信することを特徴とする請求項5あるいは6記載のCDMA無線基地局装置。 - 前記主制御部は、前記0系(1系)拡散処理部からの前記無線送信処理部への入力が断する断時刻と、前記1系(0系)拡散処理部からの止まり木チャネルと現用系拡散信号と予備系拡散信号とが前記無線送信処理部への入力が開始する開始時刻とが一致するよう、前記第1タイミング付切替制御信号の第1タイミングと前記第2タイミング付切替制御信号の第2タイミングとを設定することを特徴とする請求項8記載のCDMA無線基地局装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001088095A JP3539395B2 (ja) | 2001-03-26 | 2001-03-26 | Cdma無線基地局装置とその二重化方式 |
US10/472,204 US20040110536A1 (en) | 2001-03-26 | 2002-03-25 | Cdma radio base station apparatus and duplexing system thereof |
PCT/JP2002/002839 WO2002078379A1 (fr) | 2001-03-26 | 2002-03-25 | Station radio fixe amcr et systeme de duplexage s'y rapportant |
CNA028073274A CN1500362A (zh) | 2001-03-26 | 2002-03-25 | Cdma无线电基站设备及其双重系统 |
EP02707142A EP1381250A4 (en) | 2001-03-26 | 2002-03-25 | AMCR FIXED RADIO STATION AND DUPLEXING SYSTEM THEREFOR |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001088095A JP3539395B2 (ja) | 2001-03-26 | 2001-03-26 | Cdma無線基地局装置とその二重化方式 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002290314A JP2002290314A (ja) | 2002-10-04 |
JP3539395B2 true JP3539395B2 (ja) | 2004-07-07 |
Family
ID=18943236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001088095A Expired - Fee Related JP3539395B2 (ja) | 2001-03-26 | 2001-03-26 | Cdma無線基地局装置とその二重化方式 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20040110536A1 (ja) |
EP (1) | EP1381250A4 (ja) |
JP (1) | JP3539395B2 (ja) |
CN (1) | CN1500362A (ja) |
WO (1) | WO2002078379A1 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008227618A (ja) * | 2007-03-08 | 2008-09-25 | Nec Saitama Ltd | 基地局無線装置、移動体通信システム、及び基地局無線装置の制御方法 |
JP5081636B2 (ja) * | 2008-01-10 | 2012-11-28 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ | 無線基地局、無線通信制御システム及び無線通信制御方法 |
JP2009260652A (ja) * | 2008-04-16 | 2009-11-05 | Nec Saitama Ltd | 無線通信システム |
JP5228727B2 (ja) | 2008-09-12 | 2013-07-03 | 日本電気株式会社 | データ送信装置及びデータ送信方法 |
JP5169767B2 (ja) * | 2008-11-21 | 2013-03-27 | 富士通株式会社 | 無線通信装置、無線通信システム、及び無線通信システムにおける信号切替え方法 |
WO2012150888A1 (en) * | 2011-05-03 | 2012-11-08 | Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) | Method and network nodes in a telecommunication system |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FI98974C (fi) * | 1993-09-24 | 1997-09-10 | Nokia Telecommunications Oy | Menetelmä sektoroidun tukiaseman toiminnan varmistamiseksi sekä tukiasema |
US6526036B1 (en) * | 1997-08-20 | 2003-02-25 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Mobile communication system |
US6745049B1 (en) * | 1997-12-10 | 2004-06-01 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Mobile communication system |
JP3428629B2 (ja) * | 1999-03-26 | 2003-07-22 | 日本電気株式会社 | 携帯電話装置及びその電力制御方法 |
JP3370955B2 (ja) * | 1999-07-19 | 2003-01-27 | 株式会社日立国際電気 | Cdma基地局装置 |
JP2001060940A (ja) * | 1999-08-20 | 2001-03-06 | Fujitsu Ltd | クロック切り換え回路及びクロック切り換え方法 |
-
2001
- 2001-03-26 JP JP2001088095A patent/JP3539395B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2002
- 2002-03-25 CN CNA028073274A patent/CN1500362A/zh active Pending
- 2002-03-25 US US10/472,204 patent/US20040110536A1/en not_active Abandoned
- 2002-03-25 WO PCT/JP2002/002839 patent/WO2002078379A1/ja not_active Application Discontinuation
- 2002-03-25 EP EP02707142A patent/EP1381250A4/en not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002290314A (ja) | 2002-10-04 |
EP1381250A1 (en) | 2004-01-14 |
WO2002078379A1 (fr) | 2002-10-03 |
CN1500362A (zh) | 2004-05-26 |
US20040110536A1 (en) | 2004-06-10 |
EP1381250A4 (en) | 2006-02-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20030133712A1 (en) | Multiplex communication system and method | |
CN111434051A (zh) | 无线链路的容错传输 | |
JP3539395B2 (ja) | Cdma無線基地局装置とその二重化方式 | |
JP5029068B2 (ja) | 無線基地局 | |
EP1117190B1 (en) | Dual transmission spread processing system for a CDMA communication apparatus | |
JP3424640B2 (ja) | 無線基地局装置 | |
JP2001326620A (ja) | スタンバイパスアクセス方法および装置 | |
GB2332832A (en) | Path protection with flexible routing | |
JPH11215013A (ja) | ディジタルマイクロ波無線通信装置 | |
JP2867865B2 (ja) | 予備回線切替制御方式 | |
JPH0511815B2 (ja) | ||
JP2937106B2 (ja) | 加入者線伝送路異常状態通知方法とそのシステム | |
JP2500763B2 (ja) | 伝送装置 | |
JP3000843B2 (ja) | 時分割多重通信システムにおける局監視方式 | |
JPH0661986A (ja) | クロック切替方式 | |
JPH03110941A (ja) | デジタル無線伝送方式 | |
JPH10290206A (ja) | 多重無線装置の切替マスク回路とこれを用いる多重通信システム | |
JP2001203639A (ja) | 光伝送システムおよび伝送路の切替え方法 | |
JPH0936903A (ja) | 2重化ループ型通信装置の伝送路制御方式 | |
JPH01223841A (ja) | 時分割多方向多重通信中継局装置 | |
JP2004254199A (ja) | 無線基地局システム | |
JP2003143228A (ja) | 情報送受信装置 | |
JPH0955759A (ja) | リング伝送路を使用する多局間通信装置 | |
JPH0392045A (ja) | 回線切り替え方式 | |
JPH01223842A (ja) | 時分割多方向多重通信中継局装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040302 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040315 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |