JP3539302B2 - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車用エンジン等の内燃機関においては、燃費の向上等を意図して燃焼室内に直接燃料を噴射供給するタイプのものが実用化されている。こうした内燃機関では、高圧になる燃焼室内の圧力に抗して燃料噴射弁からの燃料噴射を行うため、同燃料噴射弁に供給される燃料を高圧にする必要がある。そのため、フィードポンプによって燃料タンクから送り出された燃料を高圧燃料ポンプによって加圧し、その加圧後の燃料を燃料噴射弁に圧送するようにしている。上記のような高圧燃料ポンプを備える燃料供給装置としては、例えば特開平10−176618号公報や特開平10−176619号公報に記載されたものが知られている。ここで、これらの公報に記載された燃料供給装置を図9に示す。
【0003】
図9に示すように、燃料供給装置の高圧燃料ポンプ101は、カム100の回転によりシリンダ102内で往復移動するプランジャ103と、シリンダ102とプランジャ103とにより区画される加圧室104とを備えている。この加圧室104には、燃料タンク105から燃料を送り出すフィードポンプ106と連通する吸入通路107、加圧室104から燃料を流出させて燃料タンク105に戻すスピル通路108、及び加圧室104内の燃料を燃料噴射弁109に向けて圧送する圧送通路110がそれぞれ接続されている。また、高圧燃料ポンプ101には、上記吸入通路107及びスピル通路108と加圧室104との間を開閉するスピル弁111が設けられている。
【0004】
そして、スピル弁111が開いた状態にあって、加圧室104の容積が大きくなる方向(図中下方)にプランジャ103が移動するとき、即ち高圧燃料ポンプ101が吸入行程にあるとき、吸入通路107から加圧室104内に燃料が吸入される。また、加圧室104の容積が小さくなる方向(図中上方)にプランジャ103が移動するとき、即ち高圧燃料ポンプ101が圧送行程にあるときにスピル弁111を閉じると、吸入通路107及びスピル通路108と加圧室104との間が遮断され、加圧室104内の燃料が圧送通路110を介して燃料噴射弁109に向けて圧送される。
【0005】
こうした高圧燃料ポンプ101にあっては、圧送行程中におけるスピル弁111の閉弁期間中のみ燃料噴射弁109に向けて燃料が圧送されるため、同スピル弁111の閉弁開始時期を制御してスピル弁111の閉弁期間を調整することで燃料圧送量が調整されるようになる。即ち、燃料圧送量においては、スピル弁111の閉弁期間を長くすることで多くなり、同閉弁期間を短くすることで少なくなる。そして、この燃料圧送量の調整により、燃料噴射弁109に圧送される燃料の圧力(燃圧)が機関運転状態に応じて定められる目標値に制御され、燃圧と燃料噴射時間とによって決定される燃料噴射弁109からの燃料噴射量が適正なものになる。
【0006】
上記にようにフィードポンプ106から送り出された燃料を高圧燃料ポンプ101で加圧し、この加圧後の燃料を燃料噴射弁109に向けて圧送することで、燃焼室に直接燃料を噴射供給する内燃機関にあっても、その燃料噴射を的確に行うことができるようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、高圧燃料ポンプ101からの燃料圧送量は、スピル弁111が閉弁開始するときのカム速度、即ちカム100が単位角度回転するときのプランジャ103の移動量に影響される。上記スピル弁111の閉弁開始時におけるカム速度は、同スピル弁111の閉弁開始時期の変化に対し、必ずしも一定の変化量で変化(一定の傾きをもって推移)するものではない。即ち、カムの位相によっては、スピル弁111の閉弁開始時期の変化に対する同閉弁開始時のカム速度の変化量(傾き)が大きく変動することとなる。この状態にあって、スピル弁111の閉弁開始時期を変更して上記燃圧を目標値に制御すべく燃料圧送量を調整しようとしても、同閉弁開始時期の変更によって燃料圧送量を適切に調整することが難しく、上記燃圧を目標値に制御する際に同燃圧が大きく変動してしまう。
【0008】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、スピル弁の閉弁開始時期の変更に応じて燃料圧送量を適切に調整し、同燃料圧送量の制御性を向上することのできる内燃機関の燃料供給装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、カムの回転によるシリンダとプランジャとの相対移動に基づき加圧室の容積を変化させて前記加圧室に燃料を吸入するとともに同燃料を内燃機関の燃料噴射弁に向けて圧送する燃料ポンプと、前記加圧室から燃料を流出させるスピル通路と同加圧室との間を開閉するスピル弁とを備え、前記スピル弁の閉弁期間を制御することにより前記燃料ポンプから前記燃料噴射弁への燃料圧送量を調整する内燃機関の燃料供給装置において、前記スピル弁の閉弁開始時期を変更して同スピル弁の閉弁期間を制御することにより、前記燃料噴射弁の燃料噴射に必要とされる前記燃料ポンプからの燃料圧送量を得られるようにする閉弁期間制御手段を備え、前記カムが単位角度回転する際の前記シリンダと前記プランジャとの相対移動量が前記カムの位相変化に対して一定の傾きで推移する第1のカム角度範囲と、前記カムが単位角度回転する際の前記シリンダと前記プランジャとの相対移動量が前記カムの位相変化に対して変化する傾きで推移する第2のカム角度範囲とのうち、前記必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の前記スピル弁の閉弁開始時期が前記第1のカム角度範囲に位置するよう設定されているものとした。
【0010】
カムが単位角度回転する際の前記シリンダと前記プランジャとの相対移動量(以下、カム速度という)がカムの位相変化に対して一定の傾きで推移する第1のカム角度範囲に、必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際のスピル弁の閉弁開始時期が位置する同構成によれば、燃料ポンプからの燃料圧送量を調整すべくスピル弁の閉弁開始時期を変更するとき、この変更に対して同閉弁開始時のカム速度が一定の変化量で変化する。スピル弁の閉弁開始時におけるカム速度は燃料ポンプの燃料圧送量に影響を及ぼすが、上記のようにスピル弁の閉弁開始時期の変更に対して一定の変化量で同閉弁開始時のカム速度が変化すれば、上記スピル弁の閉弁開始時期の変更による燃料圧送量の調整を適切に行うことができ、同燃料圧送量の制御性を向上させることができる。
【0011】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記閉弁期間制御手段は、前記カムが上死点付近にあるときに前記スピル弁の閉弁を終了するものであって、前記必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の前記スピル弁の閉弁開始時期が前記第1のカム角度範囲の最進角位置付近に位置するように設定されているものとした。
【0012】
同構成によれば、燃料圧送量を調整するためのスピル弁の閉弁開始時期の変更を、上記第1のカム角度範囲において最進角位置付近からカムが上死点付近に位置するときまでという広い範囲で行うことができる。
【0013】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明において、前記必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の前記スピル弁の閉弁開始時期が前記第1のカム角度範囲に位置するようカムプロフィールが設定されるものとした。
【0014】
同構成によれば、必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の前記スピル弁の閉弁開始時期が前記第1のカム角度範囲に位置するよう、燃料ポンプにおけるカムのカムプロフィールが設定されるため、燃料ポンプからの燃料圧送量を調整すべくスピル弁の閉弁開始時期を変更するとき、この変更に対して同閉弁開始時のカム速度が一定の変化量で変化する。そのため、上記スピル弁の閉弁開始時期の変更による燃料圧送量の調整を適切に行うことができ、同燃料圧送量の制御性を向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を直列4気筒の自動車用直噴ガソリンエンジンに適用した第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
【0020】
図1に示すように、エンジン11は、そのシリンダブロック11a内に往復移動可能に設けられた合計四つのピストン12(図1には一つのみ図示)を各気筒毎に備えている。これらピストン12は、コンロッド13を介して出力軸であるクランクシャフト14に連結されている。そして、ピストン12の往復移動は、上記コンロッド13によってクランクシャフト14の回転へと変換されるようになっている。
【0021】
クランクシャフト14にはシグナルロータ14aが取り付けられている。このシグナルロータ14aの外周部には、複数の突起14bがクランクシャフト14の軸線を中心とする等角度毎に設けられている。また、シグナルロータ14aの側方には、クランクポジションセンサ14cが設けられている。そして、クランクシャフト14が回転して、シグナルロータ14aの各突起14bが順次クランクポジションセンサ14cの側方を通過することにより、同センサ14cからはそれら各突起14bの通過に対応したパルス状の検出信号が出力されるようになる。
【0022】
また、シリンダブロック11aの上端にはシリンダヘッド15が設けられ、シリンダヘッド15とピストン12との間には燃焼室16が設けられている。この燃焼室16には吸気通路32及び排気通路33が接続されている。そして、燃焼室16と吸気通路32とは吸気バルブ19の開閉動作によって連通・遮断され、燃焼室16と排気通路33とは排気バルブ20の開閉動作によって連通・遮断される。
【0023】
一方、シリンダヘッド15には、上記吸気バルブ19及び排気バルブ20を開閉駆動するための吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22が回転可能に支持されている。これら吸気及び排気カムシャフト21,22は、タイミングベルト及びギヤ(共に図示せず)等を介してクランクシャフト14に連結され、同ベルト及びギヤ等によりクランクシャフト14の回転が伝達されるようになる。そして、吸気カムシャフト21が回転すると吸気バルブ19が開閉動作し、排気カムシャフト22が回転すると排気バルブ20が開閉動作する。
【0024】
シリンダヘッド15において、吸気カムシャフト21の側方には、同シャフト21の外周面に設けられた突起21aを検出して検出信号を出力するカムポジションセンサ21bが設けられている。そして、吸気カムシャフト21が回転すると、同シャフト21の突起21aがカムポジションセンサ21bの側方を通過する。この状態にあっては、カムポジションセンサ21bから上記突起21aの通過に対応して所定間隔毎に検出信号が出力されるようになる。
【0025】
吸気通路32の上流部分には、エンジン11の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ23が設けられている。このスロットルバルブ23の開度は、アクセルポジションセンサ26によって検出されるアクセルペダル25の踏込量(アクセル踏込量)に基づきスロットル用モータ24を駆動制御することで調節される。こうしたスロットルバルブ23の開度調節により、エンジン11の吸入空気量が調整される。また、吸気通路32においてスロットルバルブ23の下流側に位置する部分には、同通路32内の圧力を検出するバキュームセンサ36が設けられている。そして、バキュームセンサ36は検出した吸気通路32内の圧力に対応した検出信号を出力する。
【0026】
また、シリンダヘッド15には、燃焼室16内に燃料を噴射供給する燃料噴射弁40と、燃焼室16内に充填される燃料と空気とからなる混合気に対して点火を行う点火プラグ41とが設けられている。そして、燃料噴射弁40から燃焼室16内へ燃料が噴射されると、同燃料が吸気通路32を介して燃焼室16に吸入された空気と混ぜ合わされ、燃焼室16内で空気と燃料とからなる混合気が形成される。更に、燃焼室16内の混合気は点火プラグ41によって点火がなされて燃焼し、燃焼後の混合気は排気として排気通路33に送り出される。
【0027】
このエンジン11においては、機関運転状態に応じて燃焼方式が「成層燃焼」と「均質燃焼」との間で切り換えられる。即ち、エンジン11の運転状態が高出力を要求される高回転負荷領域にあるときには、吸気行程中に燃焼室16に燃料を噴射供給して空気に対し燃料が均等に混合された均質混合気を形成し、この混合気を燃焼させることで高出力を得ることの可能な「均質燃焼」が実行される。また、エンジン11の運転状態があまり高出力を要求されない低回転低負荷領域にあるときには、圧縮行程中に燃焼室16に燃料を噴射供給して点火プラグ41回りに燃料濃度の高い混合気を存在させ、混合気全体の平均空燃比を理論空燃比よりも大幅にリーン側の値としても良好な着火を得ることの可能な「成層燃焼」を実行する。
【0028】
上記「成層燃焼」においては、混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーン側の値とすべく、「均質燃焼」を実行する場合に比べてスロットルバルブ23の開度が開き側の値となるため、エンジン11のポンピングロスが低減して燃費が向上するようになる。このように機関運転状態に応じて燃焼方式を切り換えることで、必要な機関出力を得ることと燃費の向上との両立が図られる。
【0029】
ところで、上記のような直噴型のエンジン11においては、燃焼室16内の高い圧力に抗して燃料を噴射供給するために、燃料噴射弁40に供給される燃料の圧力を高圧にするようにしている。ここで、燃料噴射弁40に高圧燃料を供給するためのエンジン11の燃料供給装置の詳細構造について図2を参照して説明する。
【0030】
図2に示すように、エンジン11の燃料供給装置は、燃料タンク45内から燃料を送り出すフィードポンプ46と、そのフィードポンプ46によって送り出された燃料を加圧して燃料噴射弁40に向けて圧送する高圧燃料ポンプ47とを備えている。上記フィードポンプ46による燃料の供給圧力は、本実施形態では例えば0.3MPaとなっている。
【0031】
高圧燃料ポンプ47は、排気カムシャフト22に取り付けられたカム22aの回転に基づきシリンダ48a内で往復移動するプランジャ48bを備えている。上記カム22aは、排気カムシャフト22の軸線を中心とする等角度毎に二つのカム山22bを有している。そして、排気カムシャフト22が回転すると、それらカム山22bに応じてプランジャ48bがシリンダ48a内で往復移動するようになる。
【0032】
上記排気カムシャフト22はクランクシャフト14が二回転(720°回転)する間に一回転(360°回転)し、上記プランジャ48bは排気カムシャフト22が一回転する間に二回往復移動する。また、クランクシャフトが720°回転する間には、エンジン11において燃料噴射弁40からの燃焼室16内への四回の燃料噴射が行われる。従って、上記エンジン11においては、高圧燃料ポンプ47におけるプランジャ48bの一回の往復移動につき、二回の燃料噴射が行われることとなる。
【0033】
また、上記高圧燃料ポンプ47は、シリンダ48aとプランジャ48bとによって区画されてプランジャ48bの往復移動に基づき容積が変化する加圧室49を備えている。この加圧室49は、低圧燃料通路50を介して上記フィードポンプ46に接続されており、低圧燃料通路50の途中には同通路50内の圧力を一定(0.3MPa)にするためのプレッシャレギュレータ51が設けられている。また、上記加圧室49は、高圧燃料通路52及びチェック弁52aを介してデリバリパイプ53に連通しており、デリバリパイプ53にはエンジン11の各気筒に対応した燃料噴射弁40がそれぞれ接続されている。
【0034】
上記デリバリパイプ53には、同パイプ53内の燃料圧力(燃圧)を検出するための燃圧センサ55が設けられている。また、上記デリバリパイプ53は、チェック弁50aを介して低圧燃料通路50と連通している。そして、燃圧センサ55によって検出される燃圧が過度に高くなると、チェック弁50aが開いて同パイプ53内の燃料が低圧燃料通路50へ流出する。こうしてデリバリパイプ53からの燃料が流れ込む低圧燃料通路50は、上記プレッシャレギュレータ51によって一定(0.3MPa)の圧力に維持される。従って、上記チェック弁50a及びプレッシャレギュレータ51によって、デリバリパイプ53内が過度に高圧になることは抑制される。
【0035】
また、高圧燃料ポンプ47には、上記低圧燃料通路50と上記加圧室49との間を連通・遮断する電磁スピル弁54が設けられている。この電磁スピル弁54は電磁ソレノイド54aを備え、同ソレノイド54aへの印加電圧を制御することにより開閉動作する。即ち、電磁ソレノイド54aに対する通電が停止された状態にあっては、コイルスプリング54bの付勢力により電磁スピル弁54が開いて低圧燃料通路50と上記加圧室49とが連通した状態になる。
【0036】
この状態にあって、加圧室49の容積が大きくなる方向にプランジャ48bが移動すると、即ち高圧燃料ポンプ47の吸入行程が行われると、フィードポンプ46から送り出された燃料が低圧燃料通路50を介して加圧室49内に吸入される。そして、加圧室49の容積が収縮する方向にプランジャ48bが移動するとき、即ち高圧燃料ポンプ47の圧送行程中に、電磁ソレノイド54aに対する通電により電磁スピル弁54がコイルスプリング54bの付勢力に抗して閉弁し、低圧燃料通路50と上記加圧室49との間が遮断されると、加圧室49内の燃料が燃料噴射弁40に向けて圧送される。
【0037】
こうして高圧燃料ポンプ47によって、フィードポンプ46から送り出された燃料が例えば12MPaまで加圧される。そして、この加圧された燃料が高圧燃料通路52及びデリバリパイプ53を介して燃料噴射弁40に圧送されるため、高圧となる燃焼室16内の圧力に抗して同燃焼室16内に直接燃料を噴射供給することができるようになる。
【0038】
高圧燃料ポンプ47において、プランジャ48bが一回往復移動する際における燃料圧送量の調整は、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を制御して圧送行程中における同スピル弁54の閉弁期間を調整することによって行われる。即ち、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を早めて閉弁期間を長くすると燃料圧送量が増加し、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を遅らせて閉弁期間を短くすると燃料圧送量が減少するようになる。そして、上記のように高圧燃料ポンプ47の燃料圧送量を調整することにより、デリバリパイプ53内の燃圧が機関運転状態に応じて定められる目標燃圧へと制御される。
【0039】
ここで、上記カム山22bの形状について図3を参照して説明する。なお、図3において、(a)はカム22aの位相変化に対するプランジャ48bのリフト量の変化を示すグラフであって、(b)はカム22aの位相変化に対するカム速度の変化、即ちカム22aが1°回転したときのプランジャ48bのリフト量の変化を示すグラフである。
【0040】
カム22aのカム山22bは、カム22aの位相変化に対するプランジャ48bのリフト量が図3(a)に示すように推移するよう形成されている。こうしたカム22aにおいては、カム22aが上死点(TDC)から下死点(BDC)へ変化する過程(吸入行程)においてはプランジャ48bのリフト量が徐々に小さくなり、同カム22aが下死点から上死点へ変化する過程(圧送行程)においてはプランジャ48bのリフト量が徐々に大きくなる。
【0041】
また、カム速度は、図3(b)に示すように、吸入行程において前半にはマイナス方向について徐々に大きくなるとともに後半にはマイナス方向について徐々に小さくなり、圧送行程において前半にはプラス方向について徐々に大きくなるとともに後半にはプラス方向について徐々に小さくなる。従って、圧送行程にあってカム22aが上死点付近に位置するときには、同カム22aが上死点に向かうほどカム速度がプラス方向について小さくなる。
【0042】
上記高圧燃料ポンプ47から燃料を圧送する際には、圧送行程中に電磁スピル弁54が閉弁され、同圧送行程が終了してカム22aが上死点に位置したとき電磁スピル弁54が開弁される。こうした電磁スピル弁54の開閉動作によって高圧燃料ポンプ47から燃料噴射弁40に向けた燃料の圧送が行われる。そして、高圧燃料ポンプ47における燃料圧送量の調整は、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を変化させて閉弁期間を調節することによって行われる。
【0043】
高圧燃料ポンプ47の燃料圧送量は、図3(b)に斜線で示す部分の面積に対応したものとなるが、この斜線部分の面積は電磁スピル弁54の閉弁期間に応じて変化する。即ち、電磁スピル弁54の閉弁開始時期が早められて閉弁期間が長くなると、上記斜線部分の面積が大きくなって高圧燃料ポンプ47の燃料圧送量が増加する。また、電磁スピル弁54の閉弁開始時期が遅らされて閉弁期間が短くなると、上記斜線部分の面積が小さくなって高圧燃料ポンプ47の燃料圧送量が減少する。
【0044】
次に、上記燃料供給装置の電気的構成を図4に基づいて説明する。
この燃料供給装置は、燃料噴射制御、及び燃料圧力制御など、エンジン11の運転状態を制御するための電子制御ユニット(以下「ECU」という)92を備えている。このECU92は、ROM93、CPU94、RAM95及びバックアップRAM96等を備える算術論理演算回路として構成されている。
【0045】
ここで、ROM93は各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されたメモリであり、CPU94はROM93に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM95はCPU94での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM96はエンジン11の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。そして、ROM93、CPU94、RAM95及びバックアップRAM96は、バス97を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路98及び外部出力回路99と接続されている。
【0046】
外部入力回路98には、クランクポジションセンサ14c、カムポジションセンサ21b、アクセルポジションセンサ26、バキュームセンサ36、及び燃圧センサ55等が接続されている。一方、外部出力回路99には、燃料噴射弁40、及び電磁スピル弁54等が接続されている。
【0047】
このように構成されたECU92は、クランクポジションセンサ14cからの検出信号に基づきエンジン回転数NEを求める。また、アクセルポジションセンサ26からの検出信号に基づきアクセル踏込量ACCPを求めるとともに、バキュームセンサ36からの検出信号に基づき吸気圧PMを求める。そして、成層燃焼運転時にはアクセル踏込量ACCPとエンジン回転数NEとに基づき基本燃料噴射量Qbse を算出し、均質燃焼運転時には吸気圧PMとエンジン回転数NEとに基づき基本燃料噴射量Qbse を算出する。
【0048】
成層燃焼運転時においては、ECU92は、燃料噴射弁40を駆動制御し、上記基本燃料噴射量Qbse から求められる最終燃料噴射量Qfin に対応した量の燃料をエンジン11の圧縮行程にて噴射させる。また、均質燃焼運転時においては、ECU92は、燃料噴射弁40を駆動制御し、上記基本燃料噴射量Qbse から求められる最終燃料噴射量Qfin に対応した量の燃料をエンジン11の吸気行程にて噴射させる。
【0049】
燃料噴射弁40から噴射される燃料の量は、デリバリパイプ53内の燃圧Pと燃料噴射時間によって定まるため、燃圧センサ55からの検出信号に基づき求められる上記燃圧Pを、機関運転状態に応じて定められる目標燃圧P0 に維持することが好ましい。しかし、デリバリパイプ53内の燃圧Pは、燃料噴射が行われる毎に低下するため、所定のクランク角度毎(カム22aの所定カム角度毎)に高圧燃料ポンプ47からデリバリパイプ53への燃料の圧送を行う必要がある。
【0050】
二つのカム山22bを有するカム22aで高圧燃料ポンプ47を駆動する場合、燃料噴射弁40からの燃料噴射が四回行われるクランクシャフト14の720°回転間に、プランジャ48bの往復移動が二回行われることとなる。従って、プランジャ48bの一回の往復移動毎に電磁スピル弁54を制御して燃料圧送を行えば、高圧燃料ポンプ47からの一回の燃料圧送量につき、燃料噴射弁40から二回の燃料噴射が行われることとなる。ここで、この場合におけるデリバリパイプ53内の燃圧Pの推移について図6を参照して説明する。
【0051】
図6に示すように、電磁スピル弁54が閉弁開始されると、高圧燃料ポンプ47から燃料が圧送されて燃圧Pが目標燃圧P0 に対し低い値から高い値へと変化し、その後に電磁スピル弁54が開弁されると燃圧Pの上昇が停止する。この上昇が停止して一定となった燃圧Pは、燃料噴射が行われる毎に段階的に低下し、二回の燃料噴射が行われた後には上記燃料圧送が行われる前の値付近まで低下する。
【0052】
この場合、上記二回の燃料噴射によって燃圧Pが過度に低下しないように、一回の燃料圧送で二回の燃料噴射に必要な量の燃料を送り出して燃圧Pを十分に高めておく必要がある。そして、このように燃圧Pを十分に高めるべく、電磁スピル弁54の閉弁開始時期(閉弁期間)が調整される。
【0053】
次に、電磁スピル弁54の制御手順について説明する。
ECU92は、上記燃圧P、目標燃圧P0 、最終燃料噴射量Qfin 、及びエンジン回転数NE等から、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を制御するためのデューティ比DTを算出する。このデューティ比DTは、カム22aにおける一定のカム角度、例えば高圧燃料ポンプ47の圧送行程に位置するカム角度θ0 の間で、電磁スピル弁54が閉弁しているカム角度θの割合(θ/θ0 )を示すものである。これらカム角度θ,θ0 の関係を図3(a)に示す。
【0054】
同図から明らかなように、ECU92は、カム22aが上死点に位置するときに電磁スピル弁54の閉弁を終了(開弁)させる。そのため、デューティ比DTが大きくなるほど電磁スピル弁54の閉弁開始時期が早められ、高圧燃料ポンプ47からデリバリパイプ53への燃料圧送量(図3(b)中に斜線で示す部分の面積)が多くなる。
【0055】
上記デューティ比DTは、下記の式(1)によって算出される。
DT=DTp +DTi +FF …(1)
DTp :比例項
DTi :積分項
FF :フィードフォワード項
式(1)において、比例項DTp は燃圧Pを目標燃圧P0 に近づけるためのものであって、積分項DTi は燃料漏れ等に起因するデューティ比DTのばらつきを抑制するためのものである。これら比例項DTp 及び積分項DTi は、それぞれ下記の式(2),(3)によって算出される。
【0056】
DTp =K1 ・(P0 −P) …(2)
DTi =DTi +K2 ・(P0 −P) …(3)
K1 ,K2 :係数
また、式(1)において、フィードフォワード項FFは、所定クランク角度分において必要とされる燃料を予めデリバリパイプ53に供給し、機関過渡時等においても速やかに燃圧Pを目標燃圧P0 へと近づけることができるようにするためのものである。このフィードフォワード項FFは、最終燃料噴射量Qfin とエンジン回転数NEとに基づきマップを参照して算出される。こうして算出されるフィードフォワード項FFは、最終燃料噴射量Qfin が大きくなるほど大きい値になるとともに、エンジン回転数NEが高くなるほど大きい値になる。
【0057】
ECU92は、上記式(1)から算出されるデューティ比DT等に基づき、電磁ソレノイド54aに対する通電開始時期、即ち電磁スピル弁54の閉弁開始時期を制御する。ここで、最終燃料噴射量Qfin 及びエンジン回転数NEに対する電磁スピル弁54の閉弁開始時期の関係を図5に示す。
【0058】
図5における実線L1は、エンジン回転数NEを一定とした条件のもとで、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を変更したときの高圧燃料ポンプ47からの燃料圧送量(一回の圧送行程での燃料圧送量)の推移を示すものである。また、図5における一点鎖線L2は、最終燃料噴射量Qfin に対応する量の燃料を燃料噴射弁40から噴射するのに必要とされる一回の燃料圧送量を示すものである。
【0059】
なお、上記実線L1はエンジン回転数NEが高くなるほど二点鎖線で示すように図中左方へ移行するようになり、上記一点鎖線L2は最終燃料噴射量Qfin が大きくなるほど図中上方へ移行するようになる。そして、上記デューティ比DTに基づき制御される電磁スピル弁54の閉弁開始時期は、実線L1と一点鎖線L2とが交差する時期(図中のp点)となる。従って、電磁スピル弁54の閉弁開始時期は、最終燃料噴射量Qfin が大きくなるとともにエンジン回転数NEが高くなるほど早められる。
【0060】
ところで、高圧燃料ポンプ47の燃料圧送量は、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を変更することによって調整されるが、この電磁スピル弁54の閉弁開始時における高圧燃料ポンプ47のカム速度に大きく影響される。
【0061】
図3(b)に示すように、通常、高圧燃料ポンプ47の圧送行程において、カム22aが上死点(TDC)に位置する前の所定カム角度範囲Aでは、カム22aの位相変化に対するカム速度の変化がほぼ一定になり、同カム22aの位相変化に対してカム速度がほぼ一定の傾きで減少側に推移するようになる。従って、燃料圧送量の調整のための電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更を、同閉弁開始時期が上記所定カム角度範囲A内から外れないようにして行えば、的確な燃料圧送量の調整を容易に行うことができるようになる。
【0062】
即ち、カム22aの位相変化に対するカム速度の変化がほぼ一定であれば、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を変更したときの燃料圧送量の変化量がカム位相に応じて変動することが起こりにくくなる。従って、カム位相の変化に対してカム速度の傾きが一定になる上記所定カム角度範囲A内から、電磁スピル弁54の閉弁開始時期が外れないように、同スピル弁54の閉弁開始時期の変更を行うことにより、燃圧Pを目標燃圧P0 に近づけるに際して的確な燃料圧送量の調整を容易に行うことができるようになる。
【0063】
しかし、電磁スピル弁54の閉弁開始時期は、燃料噴射を行うのに必要な燃料圧送量を得るために変更されるものであって、燃料噴射量が多くなって必要な燃料圧送量が多くなるほど進角側の値へと変更され、上記所定カム角度範囲A内から進角側へと外れやすくなる。
【0064】
即ち、機関低負荷時など最終燃料噴射量Qfin が小さいときには、燃料噴射に必要とされる燃料圧送量が少なくなるため、即ち図5において同必要とされる燃料圧送量に対応する一点鎖線L2が図中下方に移行する。そのため、電磁スピル弁54の閉弁開始時期をカム22aが上死点に位置する前の上記所定カム角度範囲A内に位置させても必要な燃料圧送量を得ることができる。
【0065】
一方、機関高負荷時など最終燃料噴射量Qfin が大きいときには、燃料噴射に必量とされる燃料圧送量が多くなるため、即ち図5において同必要とされる燃料圧送量に対応する一点鎖線L2が図中上方に移行する。そのため、上記必要な燃料圧送量を得るために、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を早めなければならず、同閉弁開始時期が上記所定カム角度範囲A内から進角側へと外れるおそれがある。
【0066】
このように電磁スピル弁54の閉弁開始時期が上記所定カム角度範囲A内から外れると、カム22aの位相変化に対するカム速度の変化が一定でなくなる。そのため、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を変更したときの燃料圧送量の変化量がカム位相に応じて変動し易くなり、燃圧Pを目標燃圧P0 に近づけるに際して的確な燃料圧送量の調整を行うことが難しくなる。この燃料圧送量の調整が的確に行われないと、燃圧Pを目標燃圧P0 に近づける際に同燃圧Pが大きく変動してしまうという不具合が生じる。
【0067】
そこで本実施形態では、燃料噴射等に必要な燃料圧送量の最大値が得られるときの電磁スピル弁54の閉弁開始時期が上記所定カム角度範囲A内に位置するようにカム22aを形成する。即ち、カム22aが上死点付近に位置するときのプランジャ48bのリフト量が通常のカムよりも大きくなるようにカムプロフィールを設定する。こうしたカムプロフィールの設定により、上記必要な燃料圧送量の最大値が得られるときの電磁スピル弁54の閉弁開始時期を、上記所定カム角度範囲A内の最進角位置付近に位置させる。
【0068】
この場合、燃料圧送量を調整するための電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更を所定カム角度範囲Aの全領域において、即ち同所定カム角度範囲A内の最進角位置付近からカム22aが上死点付近に位置するときまでという広い範囲で行うことができる。そして、上記電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内で変更するだけで、必要な燃料圧送量を得るための同燃料圧送量の調整が行えるようになる。
【0069】
この所定カム角度範囲A内での電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更においては、同変更よる閉弁開始時のカム速度の変化量がカム位相に係わらずほぼ一定になる。そのため、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を変更したときの燃料圧送量の変化量がカム位相に応じて変動することが起こりにくくなる。従って、上記電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更により、的確な燃料圧送量の調整を容易に行うことができ、燃圧Pを目標燃圧P0 に近づけるに際して同燃圧Pが大きく変動するのを抑制することができるようになる。
【0070】
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)燃料噴射に必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の電磁スピル弁54の閉弁開始時期が、カム22aの位相変化に対してカム速度が一定の傾きで減少側に推移する所定カム角度範囲A内に位置するように、高圧燃料ポンプ47におけるカム22aのカムプロフィールを設定した。このようにカムプロフィールの設定を行うことにより、燃料圧送量を調整するための電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更は上記所定カム角度範囲A内で行われる。こうした電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更により、的確な燃料圧送量の調整を容易に行うことができ、燃圧Pを目標燃圧P0 に近づけるに際して同燃圧Pが大きく変動するのを抑制することができる。
【0071】
(2)燃料噴射に必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の電磁スピル弁54の閉弁開始時期が上記所定カム角度範囲A内の最進角位置付近に位置するとともに、電磁スピル弁54の閉弁はカム22aが上死点付近に位置するときに終了する。そのため、燃料圧送量を調整するための電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更を、所定カム角度範囲A内の最進角位置付近からカム22aが上死点付近に位置するときまでという広い範囲で行うことができ、燃料圧送量の調整幅を広くとることができる。
【0072】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図7及び図8に基づき説明する。本実施形態では、必要とされる燃料圧送量の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内に位置させるよう高圧燃料ポンプ47におけるカム22aのカムプロフィールを設定するのに代えて、上記閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内に位置させるよう所定カム角度分(360°)での高圧燃料ポンプ47からの燃料圧送回数を設定する。このように本実施形態においては、必要とされる燃料圧送量の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内に位置させる手法のみが第1実施形態と異なっている。従って、本実施形態においては第1実施形態と異なる部分のみ説明し、第1実施形態と同一の部分については詳細な説明を省略する。
【0073】
図7に示される本実施形態の燃料供給装置においては、高圧燃料ポンプ47を駆動するカム22aが排気カムシャフト22の軸線を中心とする等角度毎に四つのカム山22bを有している。こうしたカム22aによって駆動される高圧燃料ポンプ47にあっては、四回の燃料噴射が行われるクランクシャフト14の720°回転(排気カムシャフト22の360°回転)間にプランジャ48bが四回往復移動する。従って、プランジャ48bの一回の往復移動につき一回の燃料噴射が行われることとなる。
【0074】
カム22aの360°回転間での高圧燃料ポンプ47の燃料圧送回数は、電磁スピル弁54を制御することによって調整可能である。即ち、高圧燃料ポンプ47からの燃料の圧送は、同ポンプ47の圧送行程中に電磁スピル弁54を閉弁させずに開弁状態に維持することによって停止することができる。カム22aが360°回転する間にはプランジャ48bの往復移動も四回行われるとともに、クランクシャフト14が720°回転して燃料噴射弁40からの燃料噴射が四回行われることとなる。上記四回のプランジャ48bの往復移動のうち、何回かの圧送行程で電磁スピル弁54の閉弁を行わないようにすることで、カム22aの360°回転間での高圧燃料ポンプ47の燃料圧送回数を調整することができる。
【0075】
例えば、四回のプランジャ48bの往復移動のうち、電磁スピル弁54の閉弁を一回の圧送行程おきに行うと、カム22aの360°回転間での燃料圧送回数が二回となり、同燃料圧送一回当たりに二回の燃料噴射が行われることとなる。また、四回のプランジャ48bの往復移動のうち、全ての圧送行程で電磁スピル弁54の閉弁を行うと、カム22aの360°回転間での燃料圧送回数が四回となり、同燃料圧送一回当たりに上記燃料噴射が一回行われることとなる。この場合、一回の燃料圧送で燃料噴射一回分の燃料をデリバリパイプ53に送るだけでよいため、カム22aの360°回転間での燃料圧送回数が二回の場合に比べて一回の燃料圧送量を約半分にすることができるようになる。
【0076】
ここで、カム22aの360°回転間での燃料圧送回数の変化と燃圧Pの推移の変化との関係について図8を参照して説明する。なお、図8において、(a)はカム22aの360°回転間での燃料圧送回数を二回とした場合の燃圧Pの推移を示すタイムチャートであり、(b)はカム22aの360°回転間での燃料圧送回数を四回とした場合の燃圧Pの推移を示すタイムチャートである。
【0077】
カム22aの360°回転間での燃料圧送回数を二回とした場合、図8(a)に示すように、電磁スピル弁54が閉弁開始されると、高圧燃料ポンプ47から燃料が圧送されて燃圧Pが目標燃圧P0 に対し低い値から高い値へと変化し、その後に電磁スピル弁54が開弁されると燃圧Pの上昇が停止する。この上昇が停止して一定となった燃圧Pは、燃料噴射が行われる毎に段階的に低下し、二回の燃料噴射が行われた後には上記燃料圧送が行われる前の値付近まで低下する。この場合、上記二回の燃料噴射によって燃圧Pが過度に低下しないように、一回の燃料圧送で二回の燃料噴射に必要な量の燃料を送り出して燃圧Pを十分に高めておく必要がある。そして、このように燃圧Pを十分に高めるべく、電磁スピル弁54の閉弁開始時期(閉弁期間)が調整される。
【0078】
また、カム22aの360°回転間での燃料圧送回数を四回とした場合、図8(b)に示すように、電磁スピル弁54が閉弁開始されると、高圧燃料ポンプ47から燃料が圧送されて燃圧Pが目標燃圧P0 に対し低い値から高い値へと変化し、その後に電磁スピル弁54が開弁されると燃圧Pの上昇が停止する。この上昇が停止して一定となった燃圧Pは、一回の燃料噴射が行われた後には上記燃料圧送が行われる前の値付近まで低下し、その後に上記燃料圧送によって再び目標燃圧P0 よりも高い値となる。この場合、一回の燃料圧送で一回の燃料噴射に必要な量の燃料を送り出すだけでよいため、上記のようにカム22aの360°回転間での燃料圧送回数を二回とした場合ほど燃圧Pを上昇させる必要はなくなる。そのため、上記燃圧Pを上昇させるべく電磁スピル弁54が閉弁されるとき、同閉弁開始時期が上記の場合に比べて遅らされるとともに閉弁期間が短くされる。
【0079】
このようにカム22aの360°回転間での燃料圧送回数を変更することにより、燃料噴射量を一定とした条件下でも、必要とされる一回の燃料圧送量が変化するため、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を調整することが可能になる。そして、本実施形態では、カム22aの360°回転間での燃料圧送回数を例えば四回に設定することにより、必要とされる燃料圧送の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を所定カム角度範囲A内に位置させる。その結果、上記電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内で変更するだけで、必要な燃料圧送量を得るための同燃料圧送量の調整が行えるようになる。
【0080】
この所定カム角度範囲A内での電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更においては、同変更よる閉弁開始時のカム速度の変化量がカム位相に係わらずほぼ一定になる。そのため、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を変更したときの燃料圧送量の変化量がカム位相に応じて変動することが起こりにくくなる。従って、上記電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更により、的確な燃料圧送量の調整を容易に行うことができ、燃圧Pを目標燃圧P0 に近づけるに際して同燃圧Pが大きく変動するのを抑制することができるようになる。
【0081】
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(3)燃料噴射に必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の電磁スピル弁54の閉弁開始時期が、カム22aの位相変化に対してカム速度が一定の傾きで減少側に推移する所定カム角度範囲A内に位置するように、カム22aの360°回転間での高圧燃料ポンプ47の燃料圧送回数を四回に設定した。このように上記燃料圧送回数を設定することにより、燃料圧送量を調整するための電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更は上記所定カム角度範囲A内で行われる。こうした電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更により、的確な燃料圧送量の調整を容易に行うことができ、燃圧Pを目標燃圧P0 に近づけるに際して同燃圧Pが大きく変動するのを抑制することができる。
【0082】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態においては、必要とされる燃料圧送量の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内に位置させる手法のみが第1及び第2実施形態と異なっている。従って、本実施形態においては第1及び第2実施形態と異なる部分についてのみ説明し、第1及び第2実施形態と同一の部分については詳細な説明を省略する。
【0083】
高圧燃料ポンプ47においては、シリンダ48aに対するプランジャ48bの移動幅(ストローク)、及び電磁スピル弁54の閉弁開始時期を一定とした条件のもとでは、加圧室49の内径が大きくなるほど一回の燃料圧送量が多くなる。本実施形態では、必要とされる燃料圧送量の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内における最進角位置付近に位置させるよう、高圧燃料ポンプ47における加圧室49の内径が設定される。こうした加圧室49における内径の設定は、シリンダ48a及びプランジャ48bの径を調整することによって行われる。
【0084】
本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(4)燃料噴射に必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の電磁スピル弁54の閉弁開始時期が、カム22aの位相変化に対してカム速度が一定の傾きで減少側に推移する所定カム角度範囲A内に位置するように、高圧燃料ポンプ47における加圧室49の内径を設定した。このように加圧室49における内径の設定を行うことにより、燃料圧送量を調整するための電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更は上記所定カム角度範囲A内で行われる。こうした電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更により、的確な燃料圧送量の調整を容易に行うことができ、燃圧Pを目標燃圧P0 に近づけるに際して同燃圧Pが大きく変動するのを抑制することができる。
【0085】
(5)燃料噴射に必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の電磁スピル弁54の閉弁開始時期が上記所定カム角度範囲A内の最進角位置付近に位置するとともに、電磁スピル弁54の閉弁はカム22aが上死点付近に位置するときに終了する。そのため、燃料圧送量を調整するための電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更を、所定カム角度範囲A内の最進角位置付近からカム22aが上死点付近に位置するときまでという広い範囲で行うことができ、燃料圧送量の調整幅を広くとることができる。
【0086】
なお、上記各実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・上記各実施形態において、必要とされる燃料圧送量の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内に位置させる三種類の手法を例示したが、それら一つ一つの手法を独立して採用する代わりに、二つ以上の手法を組み合わせて採用してもよい。この場合、必要とされる燃料圧送量の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を、一層的確に上記所定カム角度範囲A内に位置させることができ、燃料圧送量の調整を的確に行って同燃料圧送量の制御性を向上させることができる。
【0087】
・第2実施形態において、四つのカム山22bが形成されたカム22aを用いて高圧燃料ポンプ47を駆動する場合について説明したが、上記カム山22bの数は四つに限らず、三つや五つ以上などに適宜変更してもよい。例えばカム山22bを四つ以上にすれば、所定期間中における燃料圧送回数を細かく調整することができ、カム22aの360°回転間での燃料圧送回数の設定範囲を広くとることができるようになる。この場合、必要とされる燃料圧送量の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内に位置させることを条件に、カム22aの360°回転間での燃料圧送回数を四回以外の値に適宜変更してもよい。なお、この場合においては、必要とされる燃料圧送量の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内の最進角位置付近に位置させて、電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変更を広い範囲で行えるようにすることが好ましい。
【0088】
・第1実施形態では、必要とされる燃料圧送量の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内に位置させるため、カム22aが上死点付近に位置するときのプランジャ48bのリフト量が通常よりも大きくなるようカム22aのカムプロフィールに設定した。これに代えて、カム22aのカムプロフィールを上記所定カム角度範囲Aが通常よりも大きくなるようなカムプロフィールに設定することで、必要とされる燃料圧送量の最大値が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を上記所定カム角度範囲A内に位置させてもよい。
【0089】
・上記各実施形態において、高圧燃料ポンプ47の圧送行程中における電磁スピル弁54の閉弁終了(開弁)時期を、カム22aが上死点に位置したときとしたが、これを適宜変更してもよい。
【0090】
。上記各実施形態において、高圧燃料ポンプ47の圧送行程中における電磁スピル弁54の閉弁開始時期を、所定カム角度範囲A内の最進角位置付近に位置させたが、これを適宜変更してもよい。
【0091】
・上記各実施形態では、ガソリンエンジンの燃料供給装置に本発明を適用したが、これに代えてディーゼルエンジンの燃料供給装置に本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の燃料供給装置が適用されたエンジンを示す断面図。
【図2】同エンジンの燃料供給装置を示す概略図。
【図3】上記高圧燃料ポンプを駆動するカムの位相変化に対するプランジャのリフト量及びカム速度の推移を示すグラフ。
【図4】上記燃料供給装置の電気的構成を示すブロック図。
【図5】燃料圧送量(最終燃料噴射量Qfin )及びエンジン回転数NEと電磁スピル弁の閉弁開始時期との関係を示すグラフ。
【図6】第1実施形態において、高圧燃料ポンプからの燃料圧送及び燃料噴射弁による燃料噴射が行われる際におけるデリバリパイプ内の燃圧Pの推移を示すタイムチャート。
【図7】第2実施形態におけるエンジンの燃料供給装置を示す概略図。
【図8】第2実施形態において、高圧燃料ポンプからの燃料圧送及び燃料噴射弁による燃料噴射が行われる際におけるデリバリパイプ内の燃圧Pの推移を示すタイムチャート。
【図9】従来の高圧燃料ポンプを示す概略図。
【符号の説明】
11…エンジン、14c…クランクポジションセンサ、21b…カムポジションセンサ、22…排気カムシャフト、22a…カム、22b…カム山、26…アクセルポジションセンサ、36…バキュームセンサ、40…燃料噴射弁、47…高圧燃料ポンプ、48a…シリンダ、48b…プランジャ、49…加圧室、50…低圧燃料通路、52…高圧燃料通路、53…デリバリパイプ、54…電磁スピル弁、54a…電磁ソレノイド、54b…コイルスプリング、92…電子制御ユニット(ECU)。
Claims (3)
- カムの回転によるシリンダとプランジャとの相対移動に基づき加圧室の容積を変化させて前記加圧室に燃料を吸入するとともに同燃料を内燃機関の燃料噴射弁に向けて圧送する燃料ポンプと、前記加圧室から燃料を流出させるスピル通路と同加圧室との間を開閉するスピル弁とを備え、前記スピル弁の閉弁期間を制御することにより前記燃料ポンプから前記燃料噴射弁への燃料圧送量を調整する内燃機関の燃料供給装置において、
前記スピル弁の閉弁開始時期を変更して同スピル弁の閉弁期間を制御することにより、前記燃料噴射弁の燃料噴射に必要とされる前記燃料ポンプからの燃料圧送量を得られるようにする閉弁期間制御手段を備え、
前記カムが単位角度回転する際の前記シリンダと前記プランジャとの相対移動量が前記カムの位相変化に対して一定の傾きで推移する第1のカム角度範囲と、前記カムが単位角度回転する際の前記シリンダと前記プランジャとの相対移動量が前記カムの位相変化に対して変化する傾きで推移する第2のカム角度範囲とのうち、前記必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の前記スピル弁の閉弁開始時期が前記第1のカム角度範囲に位置するよう設定されていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 前記閉弁期間制御手段は、前記カムが上死点付近にあるときに前記スピル弁の閉弁を終了するものであって、
前記必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の前記スピル弁の閉弁開始時期が前記第1のカム角度範囲の最進角位置付近に位置するよう設定されている
請求項1記載の内燃機関の燃料供給装置。 - 前記必要とされる燃料圧送量の最大値を得る際の前記スピル弁の閉弁開始時期が前記第1のカム角度範囲に位置するようカムプロフィールが設定される
請求項1又は2のいずれかに記載の内燃機関の燃料供給装置。
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