JP3536417B2 - デジタル情報記録方法、デジタル情報読取方法及びデジタル情報記録装置 - Google Patents
デジタル情報記録方法、デジタル情報読取方法及びデジタル情報記録装置Info
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Description
逆的に制御される表示記録媒体に対し、コ−ド化された
デジタル情報を記録する場合のデジタル記録方法、及び
その読取方法、更に、デジタル情報の記録を行なうデジ
タル情報記録装置に関する。
る一般的な方式としては、コンピュ−タ用のデ−タやプ
ログラムなどの記録方式として用いられているように、
「1」,「0」の2値の状態を電気的,磁気的又は結晶
の相転移などの物理的な状態の違いによって記録媒体に
保持する方式が知られている。しかし、これらの記録方
式は、外部からの磁気,熱,物理的衝撃,静電気等の刺
激に弱く、記録媒体の取り扱いに注意を要するという欠
点がある。また、記録されている情報は直接人間が目視
することができず、そのためには情報の読み出し装置の
ほかに情報を表示するためのディスプレイやハ−ドコピ
−化するためのプリンタ−などが別途必要であり、簡単
な情報を知るだけでも手間がかかる。
過/不透過などの光学的な特性を利用し、それら安定し
た状態間の可逆的な転移によって切り換えられる媒体上
に、文字や絵などの目視情報と、デジタル化されたコ−
ド情報とを両方記録できるカ−ドやシ−ト状の記録媒体
が提案されている(例えば、特開昭63−280694
号、特開平3−116594号公報参照)。また、記録
する情報量の増大や、非接触による情報の読取りが可能
であるということを利点として、感熱記録材料に熱記録
によってビットパタ−ンを書き込み、光学的に読み出す
ようなシ−ト状の記録媒体も提案されている(例えば、
特開昭63−282587号公報参照)。
て、記録した情報をいかに正確に読み出すことができる
構成とするかが重要である。特に、可逆的な記録表示が
可能な媒体材料では、媒体に熱や電界等のエネルギーを
直接与え、媒体材料自身の物理的な状態を変化させて、
これを光学的に読み取ることができるため、ハードコピ
ー上にマーキングによってデジタル情報を形成する場合
より高密度な情報の記録が行なえるという利点がある。
そして、この利点を最大限に生かすためにも、高密度情
報の正確な読み出しは不可欠である。しかしながら、前
述の特開昭63−280694号公報や特開平3−11
6594号公報においては、高密度情報の正確な読み出
しに関する工夫は述べられていない。
おいては、読み取りのためのトラックラインを磁性帯で
設けることが記載されているが、記録部分とは別の装置
が必要な上、あらかじめ決められた領域にしかデジタル
情報が記録できないという問題点があった。
で、より簡単な方法で、より高密度な情報を正確に記録
及び読み取りが可能なデジタル情報の記録方法、及びそ
の読取方法、更にデジタル情報の記録を行なうデジタル
情報記録装置を提供することを目的としている。
め請求項1に記載したデジタル情報記録方法は、メモリ
性を有し、光の透過/散乱が可逆的に制御され、且つ未
記録時には光散乱状態である表示記録媒体に対し、デジ
タル情報をドットパターンとして記録するデジタル情報
記録方法であって、前記ドットパタ−ンが、透過状態の
領域からなるライン状の領域内に該ラインと平行に列状
に複数形成された光散乱状態のドットの有無から成るこ
とを特徴としている。
は、請求項1において、列状に形成された光散乱状態の
ドットパターンの先端及び後端の少なくとも一方に、デ
ジタル情報の記録位置や属性の表示を行なう読み取り時
のチェック用に使用される1つ以上のビットを、特定の
規則にしたがったパターンで配置することを特徴として
いる。
は、請求項2において、前記読み取り時のチェック用に
使用される1つ以上のビットを、デジタル情報のドット
パターンと異なる形状のドットで表示することを特徴と
している。この場合の形状としては、通常の情報を表示
するドットが真円であるのに対し、チェック用のビット
を例えば横に長い楕円で表示するようにして行なう。
は、メモリ性を有し、光の透過/散乱が可逆的に制御さ
れ、且つ未記録時には光散乱状態である表示記録媒体に
対し、ライン状の透過領域に配列されたドットパターン
により記録されたデジタル情報を読み取るデジタル情報
読取方法であって、前記ライン状の透過領域を検出して
読み取り位置の位置決めをした後、その領域内の端部に
設定された特定の規則にしたがったドットを検出し、そ
の位置から前記透過領域に平行に一方の端へ向って走査
しながら、ドットの有無による反射強度若しくは透過光
強度の違いを電気的なパルスパターンとして検出するこ
とを特徴としている。
は、可逆性表示記録媒体と、前記可逆性表示記録媒体を
挟む透明電極に電圧を印加する電圧印加手段と、透過状
態の領域からなるライン状の領域とデジタル情報のドッ
トパターンを形成するため前記電圧印加手段により前記
透明電極に電圧を印加した状態で前記可逆性表示記録媒
体の光導電層を収束光で露光する露光手段と、前記露光
手段の露光量を2段階に切り替える露光量制御手段と、
を有している。そして、前記可逆性表示記録媒体は、熱
電気効果を有する液晶を主成分とする調光層と、調光層
の一方に配置され光の照射によってインピ−ダンスが変
化する光導電層と、光導電層を透過する光を吸収して熱
に変換する光吸収層とを積層して積層体を形成し、透明
電極を内側に有する2枚の基板で前記積層体を挟持して
成ることを特徴としている。
は、請求項5の可逆性表示記録媒体において、光吸収層
を設ける代わりに、光導電層が光吸収層を兼ねることを
特徴としている。
は、請求項6の可逆性表示記録媒体において、光吸収層
を設ける代わりに、光を吸収する色素を調光層に分散し
たことを特徴としている。
デジタル情報記録装置及びデジタル情報読取装置の構造
を模試的に表わすと図2に示すようになる。可逆性表示
記録媒体1は、熱電気効果を有し、散乱モ−ドで動作す
る液晶を主成分とする調光層11と、光の照射によって
インピ−ダンスが変化する光導電層12と、により光吸
収層13を挟むように積層体を形成し、透明電極14
a,14bをそれぞれ内側に有する2枚の基板15a,
15bで前記積層体を挟持して構成されている。光吸収
層13は、光導電層12を透過する光を吸収して熱に変
換する性質を有している。そして、透明電極14a,1
4b間には、調光層11に電圧を印加して透過/不透過
の状態を変化させるための電圧印加手段2が設けられて
いる。
基板15aの外側には、前記光導電層12を収束光で露
光する露光手段3が設けられている。この露光手段3
は、露光量制御手段4により、露光量を可逆性表示記録
媒体1の2種類のドットパターンに対応するように切り
替えられるように構成されている。
とし、光学系によってビ−ムをスポット状に集光したも
のが、高密度な記録が可能である点で望ましい。また、
露光量制御手段4としては、レ−ザ−などの露光源の出
力レベルを制御しても可能であるが、露光時間を制御す
るものの方がスポット径の変化がなく露光量を変えられ
る点で望ましい。
板15bの外側には、露光手段3により露光された調光
層11の領域について、熱電気効果が現われる温度範囲
以下であって、その近傍の温度に調光層11の液晶をバ
イアス加熱する加熱手段5が設けられている。
報読取装置6が配置されている。このデジタル情報読取
装置6は、可逆性表示記録媒体1に書き込まれたドット
パターンにおける反射光強度若しくは透過光強度の違い
を、デジタル情報読み取り手段により、例えば電気的な
パルスパタ−ンとして検出するようになっている。この
ように光学的な手段によって記録媒体上のドットパタ−
ンを検出するには、イメ−ジセンサやOCRコ−ドリ−
ダ−等を利用することができる。
電気効果を有する液晶を主成分とする調光層11の材料
としては、使用環境温度でスメクティックA相を示し、
使用環境温度以上でネマティック相に相転移する液晶を
高分子樹脂中に分散した高分子−液晶複合膜から成るも
のがシート化が容易で高密度な情報記録が可能である点
で望ましい。ただし、調光層11の材料は、これらの材
料に限定されることなく、その他のメモリ性を有する表
示/記録材料として、使用環境温度でネマチック相を示
す液晶を特定の高分子樹脂中に分散した高分子−液晶複
合膜に強電界を印加し、メモリ−動作を誘起したもの、
高分子液晶にも適用できることはもちろんのこと、液晶
を主成分としないマトリクス高分子樹脂中に低分子の有
機物を分散した媒体にも適用することができる。
ーを光源とし、光学系によって集光されたスポットによ
るものが、高密度な記録が可能であり望ましい。また、
露光量制御手段4としては、レーザー等の露光源の出力
レベルを制御したり、露光時間を制御したりするものが
制御が容易であり望ましい。
ン状(帯状)領域内にドットパタ−ンを得ることができ
る。図1に示した(a)ないし(d)は、可逆性表示記
録媒体に記録されたドットパタ−ンを模試的に表した図
である。尚、ここでは、ドットパターンが書き込まれ媒
体の下地が光散乱(白濁)状態となっている。ドットパ
ターンの先端及び後端に示された(a)及び(b)のド
ットは、デジタル情報の始りや終りを表す特定パターン
ドットであり、(a)はトラッキング用のビット、
(b)はパリティチェック用のビットである。トラッキ
ング用ビット及びパリティチェック用ビットは、端部の
複数ビットで構成するか、若しくは、デジタル情報を表
示するドット(真円)と異なるドット形状(楕円等)で
構成されている。トラッキング用ビット(a)に続い
て、一定の間隔で2値のコード情報にしたがって光散乱
/透明状態が制御されたドットが書き込まれている。す
なわち、ドット(d)は、値『0』の状態を示してお
り、透明ライン状領域の中に形としては見えない透明ド
ットが書き込まれている。ドット(c)は、値『1』の
状態を示しており、透明ライン状領域の中に光散乱ドッ
トが書き込まれている。
について、図2を参照して説明する。先ず、デジタル情
報の書き込みに先立ち、可逆性記録媒体1の調光層11
を加熱手段5によって加熱し、調光層11に含まれる液
晶の温度が熱電気効果を表すのに十分な程度にまで上昇
させる。次に、電圧印加手段2によって所定の電圧を透
明電極14a,14bに与える。そして、2値のデジタ
ル情報が露光量制御手段4に送られると、それぞれの状
態に応じて露光量が制御され、露光手段3によって光導
電層12への露光が行なわれる。ここでの露光量の制御
は露光時間の調節により行なわれるようになっている。
光時間が比較的に短く、光導電性によって光導電層12
のインピーダンスが低下させられるには十分であるが、
光導電層12を透過した光の吸収によって光吸収層13
が加熱されても、隣接する調光層11の温度がバイアス
加熱された温度以上には加熱されない露光量に設定され
ている。値『1』に対応する状態では、露光時間が長く
設定されているため、光導電層12のインピーダンスを
低下させ、且つ光導電層12を透過した光が光吸収層1
3に吸収されることにより加熱され、隣接する調光層1
1の温度もバイアス加熱された温度以上に加熱されるこ
ととなる。
状の領域は、液晶の熱電気効果により調光層11が透明
状態になり、そのままバイアス加熱と収束光による露光
が終了すると調光層11は急冷され、透明状態のままド
ットがメモリされる。値『1』の状態の場合は、値
『0』と同様に調光層11が透明状態になり、バイアス
加熱と収束光による露光が終了すると、ドットの周辺部
は温度が急冷され透明状態にメモリされるが、ドットの
中心部は露光する収束光の強度が集中していたため、よ
り高い温度まで加熱され、その部分の液晶の配向が乱れ
た光散乱状態のまま温度が下がってメモリされることと
なる。すなわち、露光によって透明化した領域の中に小
さな光散乱ドットが形成される。上述した一連の作業に
よって形成された値『0』及び値『1』のデジタル情報
のパターンと露光プロファイル及び露光時間との対応を
示すと、図3のようになる。
ジタル情報読取手段6により1次元方向の走査を行ない
ながら、1ドットずつその反射光若しくは透過光強度を
電気的なパルスパターンとして検出することによって読
み取られる。この時、図1の(a)及び(b)に示した
ような、ドットパターンの先端や後端に配置された特定
パターンドット若しくは形状の異なるドットを参照する
ことにより、デジタル情報の記録位置や属性の表示及び
読み取り時のチェックが行なわれる。
4ないし図6を参照しながら説明する。図4は本発明の
記録方法で使用される可逆性表示記録媒体1を示す断面
説明図であり、図2と同様の構成をとる部分については
同一符号を付している。ポリイミドフィルムからなる一
方の基板15aにスパッタリングによりITO(酸化イ
ンジウム・スズ)から成る透明電極14aを成膜し、透
明電極14a上にTaOxを0.1μmの厚さに着膜し
てキャリアの注入を防止するためのキャリア注入阻止層
16を形成する。更に、キャリア注入阻止層16上にシ
ランガスと水素ガスを原料として用い、少量のボロンを
ド−プしてプラズマCVD法により水素化アモルファス
シリコンを1μmの厚さで着膜して光導電層12を形成
する。この光導電層12は、後述するように、照射され
た光を吸収し、熱に変化させる光吸収層の役割も果して
いる。そして、光導電層12上に、光導電層12を透過
する光を吸収し熱に変換するための層として、樹脂に光
導電層の感度領域の波長の光を吸収する色素を分散した
光吸収層13をスピンコート後にベーキングすることで
形成する。この光吸収層13は、キャリア注入阻止層1
6や調光層11側からの外光に対する光導電層12の誤
動作を防ぐ遮光層、そして調光層11側から観察したと
きに良好な反射率のコントラストが得られるようにする
ためのバックグラウンド層の機能も兼ねている。
される調光層11が設けられている。調光層11を構成
する液晶の液晶材料としては、シアノビフェニル系スメ
クチック液晶混合物(BDH社製「S2」を使用し、こ
の液晶材料80重量%と重合化合物としてのアクリル酸
−2−エチルヘキシル(関東化学製)11.6重量%及
びウレタナクリレ−トオリゴマ−(ダイセル・ユ−シ−
ビ−社製「エベクリル204」)8重量%と、重合開始
剤としての2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1オン(メルク・ジャパン社製「ダロキュア
1173」)0.4重量%とによる重合性組成物とを混
合した。この混合物にさらに直径12μmの球形スペ−
サ(積水ファインケミカル社製「ミクロパ−ルSP21
2」)を少量加え、超音波洗浄器で混合した後、脱気し
て混合溶液を調整した。この混合溶液を、前記した光導
電層11,キャリア注入阻止層16,光吸収層13を積
層した基板15aと、PETフィルムにITO(酸化イ
ンジウム・スズ)から成る透明電極14bを着膜したも
う一方の基板15bとの間に挟み込み、全体を25℃に
保ちつつ、均一にブラックランプ光源から波長が360
nm程度の紫外線を数秒間照射して硬化を行なうことに
より可逆性表示記録媒体1を作製する。
デジタル情報の書き込むためのデジタル情報記録装置の
構成説明図である。可逆性表示記録媒体1への露光によ
るデジタル情報の書き込みは、波長690nm、出力1
2mWの半導体レーザー31から出射されるビームをコ
リメータレンズ32でコリメートした後、一対のシリン
ドリカルレンズ34,35を介して、ガルバノミラー3
3によってステップ状に一次元方向に偏向させ、fθ収
束光学系36によってスポットに集光させて行なわれ
る。ここでのスポット径は、約50μmに調節した。
は、ドット形状を調整するために用いられるもので、デ
ジタル情報を表示するドットを形成する場合は、ドット
形状が真円になるようにシリンドリカルレンズ34,3
5の位置が調節されている。そして、ドットパターンの
先端及び後端に配置されたトラッキング用ビットやパリ
ティチェック用ビット(図1参照)を形成する場合に
は、シリンドリカルレンズ34,35間の光学路方向
(矢印A)の距離を変化させることにより、横楕円若し
くは縦楕円のドット形状が得られるようになっている。
また、シリンドリカルレンズ34,35をガルバノミラ
ー33の手前側に位置したのは、ガルバノミラー33に
よるビーム偏向の前にこれらを置かないと、光軸とレン
ズ位置との関係がずれてしまうからである。
1を使用し、調光層11に熱を伝達するため、基板15
bの表面側(図5の可逆性表示記録媒体1の裏側)を加
熱するように配置されている。また、この熱風ブロア5
1は、露光される部分を加熱すればよいので、露光部分
に同期して走査される構造であってもよい。
がメモリされているような場合、可逆性表示記録媒体1
の全体を、熱風ブロア51によって、調光層11に含ま
れる液晶がネマチック相に相転移する温度以上(ここで
は約50℃)になるまで加熱する。そして、そのまま透
明電極14a,14b間に電圧を印加しない状態で常温
まで冷却すると、調光層11全体が光散乱状態になり初
期化される。
内の液晶がネマチック相に相転移する温度近く(ここで
は約45℃)までバイアス加熱された状態で、交流電源
20によって透明電極14a,14b間に適当な電圧
(10Vrms程度)を印加しながら、レーザードライ
バ40によりデジタル情報(値『0』若しくは値
『1』)にしたがって露光量が制御された半導体レ−ザ
−31からのビ−ムが光導電層12に照射される。そし
て、露光スポット径とほぼ同等な径を持つドット状の領
域において光導電層12のインピーダンスが低下し、調
光層11に電圧が印加されて透明化が起こる。この透明
化は、デジタル情報の2値のいずれの状態にかかわらず
形成され、露光を1次元に走査することで、透明ライン
状領域を形成することができる。
に書き込まれるドットパターンにより表示される。レー
ザー露光時間があるレベル以下(ここでは、12mWの
レーザーを用いて1ドット当り2ms程度以下)である
うちは、レーザー照射によって光導電層12や調光層1
1はバイアス加熱された温度以上に加熱されることはな
く、あらかじめ形成された透明領域内に変化はない。と
ころが、レーザー露光時間が前記したレベルを越える
と、ガウス分布であるレーザースポットの中心部分に相
当する領域からレーザー照射による光導電層12と調光
層11の加熱が起こり、透明状態にメモリされた液晶の
配向を乱す。そして、その状態のまま液晶が常温まで冷
えることによって、透明な領域の中に白濁したドットが
存在するパターンをメモリすることができる。
域内に約25μm径の光散乱状態のドットを形成するよ
うにしたが、書き込まれるドットのサイズは、レーザー
ビームのスポット径を調節することで液晶のドメインサ
イズであるサブミクロンから数100μm程度まで自由
に制御して記録容量を選ぶことができる。例えば、記録
されたデジタル情報の透明ライン状領域の幅を10μ
m、記録ドットのサイズを直径5μm、ピッチを5μm
としてA4サイズの可逆性記録媒体1枚の全面に記録し
た場合、約80Mbyteの記録容量となる。
デジタル情報読取装置について、図6を参照しながら説
明する。図6は、可逆性表示記録媒体1上に記録された
ドットパタ−ンを光学的なスキャナ−60で読み取る様
子を示している。読み取り用スキャナ−60は、主とし
て半導体レ−ザ−光源61、コリメ−タ−レンズ62、
集光レンズ63、ハ−フミラ−64、受光センサ65か
ら構成され、可逆性表示記録媒体1上の任意の場所のデ
ジタル情報を読み取るため、可逆性表示記録媒体1上を
機械的に2次元的に走査できるように、図示しないXY
ステ−ジにマウントされている。
情報が記録されている透明ライン状領域に対して垂直に
走査を行ない、各ラインの先端にある特定パターンから
なる1つ以上のドットを検出し、読み取りを行ないたい
透明ライン状領域を特定する。前記した特定パターンド
ットが3ビットで構成されているような場合は、垂直及
び水平(3ビット分)の走査を繰り返して特定パターン
ドットの検出を行なう。また、特定パターンが情報ビッ
トと形状の異なるドットの1ビットで構成されている場
合は、垂直方法の走査のみで特定パターンの検出を行な
うことができる。
読み取りを行ないたい透明ライン状領域が特定される
と、これに続いて、前記特定パターンドットに連続する
ドットを読み取るため透明ライン状領域に平行に一次元
的に走査しながら、ドットの反射率のパターンを順次読
み取り、受光センサ65を通して電気的なパルス信号と
して出力する。そして、透明ライン状領域内の後端にあ
るパリティチェック用のビットを検出したら情報の読み
取りを終了するか、若しくは次のラインへ走査を移動す
る。読み取られたパルス信号は、受光センサ65に接続
される判別回路(図示せず)で処理することにより、2
種類の異なるドットパタ−ンを識別するようになってい
る。
を示すものであり、図4と同様の構成をとる部分につい
ては同一符号を付している。図4の実施例では、調光層
11と光導電層12との間に光吸収層13を形成した
が、本実施例では光を吸収して熱に変換する機能を光導
電層12に持たせることにより、光吸収層13を省略し
ている。光を吸収して熱に変換する機能を光導電層12
に持たせるための材質としては、図4の実施例で用いた
材質と同じものを光導電層12に使用すればよい。 上
記構成によれば、光励起によってキャリアが生成するた
めに必要な露光量以上の光が光導電層12に照射され、
光導電層12自身が光を吸収して加熱することにより、
図4の実施例における光吸収層13の役目を兼ねる。従
って、可逆性表示記録媒体1の構成の簡素化を図ること
ができる。
を示すものであり、図4と同様の構成をとる部分につい
ては同一符号を付している。図4の実施例では、調光層
11とと光導電層12との間に光吸収層13を形成した
が、本実施例では光吸収層13を省略し、調光層11に
色素17を分散することにより調光層11に光吸収機能
を持たせている。この場合、光導電層12を透過してき
た光が、調光層11中の色素に吸収され、調光層11に
最も効率よく熱を伝えることができる。また、光導電層
12の加熱による光導電特性の劣化を最小限にすること
ができる。
を示すものであり、図5と同様の構成をとる部分につい
ては同一符号を付している。図5の実施例においては加
熱手段として熱風ブロア51を使用したが、本実施例に
おいては熱風ブロア51の代わりに加熱電極52からの
ジュール熱により調光層11中の液晶があらかじめネマ
チック相に転移する温度近くまでバイアス加熱するよう
に構成している。そして、加熱電極52によるバイアス
加熱とともに、透明電極14a,14b間に交流電圧が
印加されるように構成されている。
15bの表面(図9の可逆性表示記録媒体1の裏側)に
適宜間隔をおいて複数の短冊状の加熱電極52が設けら
れている。これら加熱電極52の一端側は各スイッチ5
3にそれぞれ直列に接続され、各スイッチ53の端部側
と各加熱電極53の他端側との間に直流電圧源21が接
続されている。また、透明電極14間には、図5の実施
例と同様に交流電圧源20が接続されている。調光層1
1への熱の伝達をより効果的に行なわせるため、基板1
5bの調光層11側に加熱電極52を設ける場合には、
加熱電極52上に絶縁層を介して透明電極14bを形成
する構造としてもよい(図示せず)。前記した複数のス
イッチ53は、可逆性表示記録媒体1に対するレーザー
ビーム走査に同期して実際に走査が行なわれると同時に
各スイッチ53がオン状態となり、順次各加熱電極52
に直流電圧源21からの直流電圧が印加されるように制
御装置(図示せず)によって制御される。
書き込みは、半導体レーザー31から出射されるビーム
がコリメータレンズ32によってコリメートされた後に
ボリゴンミラー37及びカルバノミラー33によって2
次元的に偏向され、fθレンズ36によってスポットに
集光されて行なわれる。
合には、制御装置(図示せず)により全てのスイッチ5
3をオンして全ての加熱電極52に電圧を印加し、調光
層11に含まれる液晶がネマチック相に相転移する温度
以上になるまで加熱する。そして、そのまま透明電極1
4間に電圧を印加しない状態で常温まで冷却すると、調
光層11全体が光散乱状態となって初期化される。
により、加熱電極52の短冊毎に電圧を印加して走査を
行ない、各加熱電極52の近傍の調光層11内の液晶が
ネマチック相に相転移する温度近くまでバイアス加熱さ
れた状態で、交流電源21によって透明電極14間に適
当な電圧(10Vrms程度)を印加しながら、半導体
レ−ザ−31からビ−ムが光導電層12に照射される。
半導体レ−ザ−31からのビームは、レ−ザ−駆動回路
40からの信号を受けて露光時間が調整されることによ
り、2値のデジタル情報にしたがって露光量が制御され
るようになっている。
方法によれば、可逆性表示記録媒体にデジタル情報を記
録する場合に、透明ライン状領域内にドットパターンを
記録可能としたので、任意の場所に高密度に記録された
デジタル情報の記録位置を、特別なトラッキング用の磁
気帯等を必要とすることなく正確に検出することができ
る。
状領域内の先端に特定の規則にしたがったパターンを配
置したので、記録されたデジタル情報の位置や属性を迅
速かつ正確に検出することができる。
状領域内の先端に配置された特定の規則にしたがったパ
ターンを最小限のビット数で表示することができる。
ば、熱電気効果を有する液晶を主成分とする調光層と、
光の照射によってインピ−ダンスが変化する光導電層
と、光導電層を透過する光を吸収して熱に変換する光吸
収層とから成る積層体を透明電極で挟持する簡単な構成
の可逆性表示記録媒体と、更に電圧印加手段、露光手
段、露光量制御手段を備えることにより、可逆性表示記
録媒体において透明ライン状領域内にドットパターンを
記録可能とすることができる。
ば、可逆性表示記録媒体における光導電層が光吸収層を
兼ねることにより、可逆性表示記録媒体の構成の簡素化
を図ることができる。
ば、可逆性表示記録媒体における光を吸収する色素を調
光層に分散することにより、可逆性表示記録媒体の構成
の簡素化を図るとともに、光の吸収による熱の発生を効
率よく行わせることができる。
媒体への記録ドットパタ−ンを模式的に表した図であ
る。
の構成の示す構成説明図である。
ットパタ−ンにおけるコード値(デジタル値)、ドット
パタ−ン、露光レーザプロファイル、露光時間(レーザ
露光量)との関係を示す図である。
示記録媒体の一例を示す断面説明図である。
説明図である。
図である。
図である。
である。
明図である。
露光手段、 4…露光量制御手段、 5…加熱手段、
6…デジタル情報読み取り手段、 11…調光層、 1
2…光導電層、 13…光吸収層、 14a,14b…
透明電極、 15a,15b…基板、 16…キャリア
注入阻止層、 17…色素、 20…交流電源、 21
…直流電源、 31…半導体レ−ザ−、 32…コリメ
−タレンズ、 33…ガルバノミラ−、 34,35…
シリンドリカルレンズ、 36…fθレンズ、 37…
ボリゴンミラー、 40…レ−ザ−駆動回路、 51…
熱風ブロア、 52…加熱電極、 60…光学スキャ
ナ、 31…半導体レ−ザ−、 62…コリメ−タレン
ズ、 63…集光レンズ、 64…ハ−フミラ−、65
…受光センサ
Claims (7)
- 【請求項1】 メモリ性を有し、光の透過/散乱が可逆
的に制御され、且つ未記録時には光散乱状態である表示
記録媒体に対し、デジタル情報をドットパターンとして
記録するデジタル情報記録方法であって、 前記ドットパタ−ンが、透過状態の領域からなるライン
状の領域内に該ラインと平行に列状に複数形成された光
散乱状態のドットの有無から成ることを特徴とするディ
ジタル情報記録方法。 - 【請求項2】 列状に形成された光散乱状態のドットパ
ターンの先端及び後端の少なくとも一方に、デジタル情
報の記録位置や属性の表示を行なう読み取り時のチェッ
ク用に使用される1つ以上のビットを、特定の規則にし
たがったパターンで配置する請求項1に記載のデジタル
情報記録方法。 - 【請求項3】 前記読み取り時のチェック用に使用され
る1つ以上のビットを、デジタル情報のドットパターン
と異なる形状のドットで表示する請求項2に記載のデジ
タル情報記録方法。 - 【請求項4】 メモリ性を有し、光の透過/散乱が可逆
的に制御され、且つ未記録時には光散乱状態である表示
記録媒体に対し、ライン状の透過領域に配列されたドッ
トパターンにより記録されたデジタル情報を読み取るデ
ジタル情報読取方法であって、 前記ライン状の透過領域を検出して読み取り位置の位置
決めをした後、その領域内の端部に設定された特定の規
則にしたがったドットを検出し、その位置から前記透過
領域に平行に一方の端へ向って走査しながら、ドットの
有無による反射強度若しくは透過光強度の違いを電気的
なパルスパターンとして検出することを特徴とするデジ
タル情報読取方法。 - 【請求項5】可逆性表示記録媒体と、前記 可逆性表示記録媒体を挟む透明電極に電圧を印加す
る電圧印加手段と、透過状態の領域からなるライン状の領域とデジタル情報
のドットパターンを形成するため前記電圧印加手段によ
り前記透明電極に電圧を印加した状態で前記 可逆性表示
記録媒体の光導電層を収束光で露光する露光手段と、 前記露光手段の露光量を2段階に切り替える露光量制御
手段と、を有し、 前記可逆性表示記録媒体は、 熱電気効果を有する液晶を主成分とする調光層と、調光
層の一方に配置され光の照射によってインピ−ダンスが
変化する光導電層と、光導電層を透過する光を吸収して
熱に変換する光吸収層とを積層して積層体を形成し、 透明電極を内側に有する2枚の基板で前記積層体を挟持
して成るデジタル情報記録装置。 - 【請求項6】 前記可逆性表示記録媒体において、光吸
収層を設ける代わりに、光導電層が光吸収層を兼ねるこ
とを特徴とする請求項5に記載のデジタル情報記録装
置。 - 【請求項7】 前記可逆性表示記録媒体において、光吸
収層を設ける代わりに、光を吸収する色素を調光層に分
散したことを特徴とする請求項5に記載のデジタル情報
記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08458895A JP3536417B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | デジタル情報記録方法、デジタル情報読取方法及びデジタル情報記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08458895A JP3536417B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | デジタル情報記録方法、デジタル情報読取方法及びデジタル情報記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08262389A JPH08262389A (ja) | 1996-10-11 |
JP3536417B2 true JP3536417B2 (ja) | 2004-06-07 |
Family
ID=13834840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08458895A Expired - Fee Related JP3536417B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | デジタル情報記録方法、デジタル情報読取方法及びデジタル情報記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3536417B2 (ja) |
-
1995
- 1995-03-17 JP JP08458895A patent/JP3536417B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08262389A (ja) | 1996-10-11 |
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