[go: up one dir, main page]

JP3534254B2 - 移動体速度制御装置及び移動体速度制御方法 - Google Patents

移動体速度制御装置及び移動体速度制御方法

Info

Publication number
JP3534254B2
JP3534254B2 JP13397092A JP13397092A JP3534254B2 JP 3534254 B2 JP3534254 B2 JP 3534254B2 JP 13397092 A JP13397092 A JP 13397092A JP 13397092 A JP13397092 A JP 13397092A JP 3534254 B2 JP3534254 B2 JP 3534254B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
moving body
control
current
deceleration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13397092A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05324083A (ja
Inventor
正 秋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP13397092A priority Critical patent/JP3534254B2/ja
Publication of JPH05324083A publication Critical patent/JPH05324083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3534254B2 publication Critical patent/JP3534254B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体速度制御装置及
び移動体速度制御方法に関するものであり、更に詳しく
言えば、移動範囲が限定された移動体の速度制御をする
装置及びその制御方法の改善に関するものである。
【0003】近年、各種電子機器や精密機械の製造工程
の自動化に伴い、速度指令に基づいて目的とする位置に
対象物を載置した移動台を素早く位置決めして、その位
置で各種作業をする移動体速度制御装置が使用されてい
る。
【0004】これによれば、移動台の衝突を防止するた
めに機械的移動限界範囲に予め、リミットセンサを設置
し、その動作可能領域を限定している。このため、機械
的移動限界範囲に制御に無意味なデッドゾーンが発生す
る。しかし、デッドゾーンが移動台の最高速度に合わせ
て設定されることから、移動台を低速度で移動する制御
要求があった場合には、その制動距離が短くなり、本
来,動作可能領域に含めるべき領域が多くなる。
【0005】また、従来例の速度制御方法によれば、定
位置に設置されたリミットセンサに基づいて移動台がモ
ータの強制的な制動等により緊急停止される。このた
め、デッドゾーンの中の任意の位置に移動台を停止させ
る制御要求があった場合に、自由な減速度が選択できな
い。
【0006】そこで、移動体の位置に係わり定位置で監
視をすることなく、その制御目標を境界位置に定めて、
その速度制御に無意味なデッドゾーンを限りなく低減
し、動作可能領域を機械的移動限界範囲まで拡張するこ
とができる装置及びその方法が望まれている。
【0007】
【従来の技術】図11〜13は、従来例に係る説明図であ
る。また、図11は、従来例に係る移動台速度制御装置の
構成図であり、図12は従来例に係る移動台速度制御方法
の説明図である。なお、図13は従来例に係る問題点を説
明する速度制御特性図をそれぞれ示している。
【0008】例えば、移動範囲が限定された移動台5の
速度制御をする移動台速度制御装置は、図11において、
サーボモータ1,リミット(−)センサ2,モータ駆動
装置3,リミット(+)センサ4,移動台5及びボール
ネジ6から成る。
【0009】当該装置の機能は、サーボモータ1により
ボールネジ6が回転されて、そのナット部に連結された
移動台5が左右に移動される。なお、このようなサーボ
機構の場合には、ボールネジ6の長さに限界があるた
め、その右端と左端では移動台5がロックされ、例え
ば、移動台5が高速で端部に衝突すると破壊をする恐れ
がある。
【0010】また、従来例に係る移動台5の速度制御方
法は、例えば、図11や図12(b)に示すように機械的移
動限界範囲Wに予め、リミット(−)センサ2やリミッ
ト(+)センサ4を設置して移動台5の動作可能領域w
を限定して制御をする場合、図12(a)の動作フローチ
ャートにおいて、まず、ステップP1で起動指令を入力
する。
【0011】次に、ステップP2で起動指令に基づいて
移動方向±の判断をする。この際に、−方向に移動台5
を移動する場合(YES)には、ステップP3〜P6に移
行し、+方向に移動台5を移動する場合(NO)には、
ステップP7〜P8に移行する。
【0012】例えば、−方向に移動台5を移動する場合
(YES)には、ステップP3でモータ駆動装置3を介し
てサーボモータ1が駆動開始され、ステップP4でモー
タ駆動制御をする。この際に、該モータ1によりボール
ネジ6が回転されると、任意の位置から駆動開始した移
動台5が−境界位置の方向に移動する。
【0013】次いで、ステップP5で移動台5がリミッ
ト(−)センサ2に接触したか否かを検出する。この際
に、移動台5がリミット(−)センサ2により検出され
た場合(YES)には、ステップP6 でモータ1が強制的
に制動, 緊急停止される。また、ステップP5で移動台
5がリミット(−)センサ2により検出されない場合
(NO)には、ステップP4でモータ1の駆動制御を継
続する。
【0014】なお、具体的な移動台15の減速制御は、
例えば、メカニカルなブレーキが掛けられたり、ダイナ
ミックブレーキ(モータの発電した電流を抵抗により消
費させて制動をかける。)が利用される。また、サーボ
コントロール状態のまま減速制御が行われ、移動台5が
停止される。
【0015】これにより、移動台5が−側デッドゾーン
を越えて端部に衝突する状態を防止している。また、ス
テップP1で逆方向に移動をする起動指令が入力される
と、ステップP2で起動指令に基づいて+方向に移動台
5を移動する場合(NO)に移行し、例えば、ステップ
P7でモータ駆動装置3を介してサーボモータ1が逆方
向に駆動開始され、さらに、ステップP8でモータ駆動
制御をする。この際に、該モータ1によりボールネジ6
が逆回転されると、リミット(−)センサ2の設置位置
から駆動開始した移動台5が+境界位置の方向に移動す
る。
【0016】次いで、ステップP9で移動台5がリミッ
ト(+)センサ4に接触したか否かを検出する。この際
に、移動台5がリミット(+)センサ4により検出され
た場合(YES)には、ステップP10でモータ1が強制的
に制動, 緊急停止される。また、ステップP9で移動台
5がリミット(−)センサ2により検出されない場合
(NO)には、ステップP8でモータ1の駆動制御を継
続する。
【0017】これにより、移動台5が+側デッドゾーン
を越えて端部に衝突する状態を防止している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来例によ
れば、移動台5の衝突を防止するために図11に示すよう
な機械的移動限界範囲Wに予め、リミット(−)センサ
2やリミット(+)センサ4を設置し、図12(b)に示
すような−リミット,+リミットを設定して移動台5の
動作可能領域wを限定している。
【0019】このため、図12(b)に示すように機械的
移動限界範囲Wから動作可能領域wを差し引いた残存領
域を2分する−側デッドゾーン,+側デッドゾーンが発
生する。なお、−側デッドゾーン,+側デッドゾーン
移動台5の移動速度を高く設定するほど、その領域
を広く設けなくてはならない。また、図12(b)におい
て、縦軸は速度(Vc)、横軸は位置(Xc)を示し、
矩形状に破線で囲まれた部分が移動台15の動作可能領
に相当し、位置(Xc)に対する速度(Vc)を示し
ている。
【0020】通常、図13(a)に示すように移動台5の
最高速度(以下速度限界±Vmax という)に合わせて±
側デッドゾーンが設定される。しかし、図13(b)に示
すように移動台5の指示速度Vcにつき、対象物側の要
求からその速度限界±Vmaxを下回る制御要求(速度指
令)があった場合に、例えば、+側デッドゾーンにおい
て、制御有効範囲損失部分βが発生するという第1の問
題がある。
【0021】ここで、制御有効範囲損失部分βとは、例
えば、速度限界±Vmax を下回る指示速度で+方向に移
動する移動台5が+リミットを越えて停止した際に、+
側デッドゾーンからその停止位置を差し引いた部分をい
う。この制御有効範囲損失部分βは、仮にそれが動作可
能領域wに加算されたならば、例えば、移動台5に載置
された対象物の教示作業効率が格段に向上させることが
できる因子である。
【0022】なお、図13(a)において、移動台5の指
示速度Vcにつき、対象物側の要求からその速度限界±
Vmax に等しい制御要求(速度指令)があった場合に
は、+側デッドゾーンにおいて、制御有効範囲損失部分
βは発生しない。これは、移動台5の制動距離が一定減
速度の場合には初速度の2乗に比例することから、最初
に設定された+側デッドゾーンを有効に使用されるため
である。
【0023】しかし、図13(b)において、移動台5の
指示速度Vcにつき、その速度限界±Vmax を下回る速
度指令(低速度)の場合には、移動台5の制動距離が短
くなることから最初に設定された+側デッドゾーンの一
部のみを使用することとなる。このことで、どのような
速度指令に対しても追従可能なように、±側デッドゾー
ンは、移動台5の最高速度(速度限界)±Vmax に係る
制動距離に依存した領域を確保しなければならい。
【0024】また、従来例によれば、図11に示すように
定位置に設置されたリミット(−)センサ2やリミット
(+)センサ4から出力されたリミット検出信号S
(−),S(+)に基づいて移動台5がモータ1の強制
的な制動等により緊急停止される。
【0025】このため、±側デッドゾーンの中の任意位
置に移動台5を停止させる制御要求があった場合に、リ
ミット(−)センサ2やリミット(+)センサ4を該±
側デッドゾーンにおいて、段階的に多数設置しなくては
ならない。このことで、移動台5が±リミットに達した
場合に、例えば、「該±リミットから減速開始せよ」と
いう制御条件が加わった場合に、自由な減速度が選択で
きないこととなる。
【0026】これは、段階的に多数設置されたリミット
(−)センサ2やリミット(+)センサ4に移動台(以
下移動体ともいう)5が到達したときの速度が減速制御
に依存するためである。
【0027】このことから、±側デッドゾーンは機械的
移動限界範囲Wから外さなければならず、動作可能領域
wが図12(b)に示すように狭くなる。また、逆に、必
要な動作可能領域wを多く確保しようとすると、機械的
移動限界範囲Wを広くすることすなわち、当該速度制
御装置の大型化余儀なくされ、その低廉化の妨げとな
るという第2の問題がある。
【0028】本発明は、かかる従来例の問題点に鑑み創
作されたものであり、移動体の減速制御に係わり定位置
で監視をすることなく、その制御目標を境界位置に定め
て、その減速制御に無意味なデッドゾーンを限りなく
さくし、動作可能領域を機械的移動限界範囲まで拡張す
ることができる移動体速度制御装置及び移動体速度制御
方法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】図1(a),(b)は、
本発明に係る移動体速度制御装置の原理図であり、図2
(a)〜(c)は、本発明に係る移動体速度制御方法の
原理図をそれぞれ示している。
【0030】本発明の第1の移動体速度制御装置は
1(a)に示すように、移動範囲が限定された移動体1
5を駆動する駆動手段11と、前記移動体15の現在の
位置Pc及び指示速度Vcに関する制御情報を指定する
制御情報指定手段12と、前記移動体15の動作可能領
域wの任意位置を基準位置とし、該基準位置から前記移
動体15の制御目標位置±Xcに到るまでの位置の変化
に従って制御速度が徐々に減少している減速制御特性P
αを記憶する記憶手段14と、前記駆動手段11、前記
制御情報指定手段12及び前記記憶手段14の入出力を
制御する制御手段13とを具備し、前記制御手段13が
前記減速制御特性Pαを参照しながら、前記制御情報P
c,Vcに基づき前記制御目標位置±Xcを決定して
移動体15の減速制御をすることを特徴とする。
【0031】
【0032】また、本発明の第1の移動体速度制御装置
において、前記制御手段13が図1(b)に示すよう
に、前記移動体15の減速制御特性Pαを設定する特性
設定手段13Aと、前記移動体15の移動方向+,−や現
在の位置Pcと当該減速制御特性Pα上の参照位置Pd
との比較判定をする判定手段13Bと、該比較判定の結果
に基づいて前記移動体15を減速させる減速制御手段13
とを有することを特徴とする。
【0033】さらに、本発明の第2の移動体速度制御装
置は、前記第1の移動体速度制御装置において、前記制
御手段13が、前記移動体15の制御目標位置±Xcを
決める位置決め手段13Dを有し、前記駆動手段11が
該位置決め手段13Dにより決められた制御目標位置±X
cに基づいて前記移動体15駆動することを特徴とす
る。
【0034】また、本発明の第1の移動体速度制御方法
は、図2(a)に示すような移動範囲が限定された移動
体15の速度を制御する方法であって、図2(b)の処
理フローチャートに示すように、まず、ステップP1で
予め、前記移動体15の動作可能領域wの任意位置を基
位置とし、該基準位置から前記移動体15の制御目標
位置±Xcに到るまでの位置の変化に従って制御速度が
徐々に減少している減速制御特性Pαの作成処理をし、
次に、前記移動体15の駆動制御の際に、ステップP2
で前記移動体15の現在の指示速度Vc及び現在の位置
Pcの認識処理をし、さらに、ステップP3で前記移動
体15の現在の指示速度Vcに基づいて前記減速制御特
性Pα上の該移動体15の減速制御目標となる参照位置
Pdの認識処理をし、次いで、ステップP4で前記参照
位置Pdと前記移動体15の現在の位置Pcとに基づい
移動体15の減速制御目標となる参照速度Vdの設
定処理をし、その後、ステップP5で前記参照速度Vd
に基づいて前記移動体15の減速処理を行うことを特徴
とする。
【0035】なお、本発明の第1の移動体速度制御方法
において、前記減速制御特性Pαが移動体15の減速制
御目標となる参照位置Pdに対する参照速度Vdを含む
ことを特徴とする。
【0036】また、本発明の第2の移動体速度制御方法
は、前記移動体15の駆動制御の際に、図2(c)の処
理フローチャートに示すように、まず、ステップP1で
前記移動体15の現在の指示速度±Vc,又はVc=0
に基づいて該移動体15の制御目標位置±Xcの位置決
め処理をし、次に、ステップP2で、該位置決め処理さ
れた前記移動体15の制御目標位置±Xcと前記指示速
度±Vcとに基づいて該移動体15の減速処理を行う
とを特徴とする。
【0037】なお、本発明の第2の移動体速度制御方法
において、前記制御目標位置±Xcを前記移動体15の
動作可能領域wの両端の境界位置±P0に設定すること
を特徴とする。
【0038】
【作 用】本発明の第1の移動体速度制御装置によれ
ば、図1(a)に示すように、駆動手段11制御情報
指定手段12、記憶手段14及び制御手段13が具備さ
れ、該制御手段13が減速制御特性Pαを参照しなが
ら、制御情報Pc,Vcに基づき制御目標位置±Xcを
決定して移動体15の減速制御をする。
【0039】例えば、移動体15の現在の位置Pc及び
指示速度Vcに関する制御情報が制御情報指定手段12
により指定されると、機械的移動限界範囲Wにおいて、
移動体15が駆動手段11により駆動される。また、移
動体15がその端部領域に接近すると、制御手段13に
より上記の減速制御特性Pα(移動体15の動作可能領
域wの任意位置を基準位置とし、該基準位置から前記移
動体15の制御目標位置±Xcに到るまでの位置の変化
に従って制御速度が徐々に減少している特性)が記憶手
段14から読み出される。
【0040】この際に、図1(b)に示すように制御手
段13の特性設定手段13Aにより移動体15の指示速度
に応じた減速制御特性Pαが設定され、また、該移動体
15の移動方向+,−や現在の位置Pcと減速制御特性
Pα上の参照位置Pdとが判定手段13Bにより比較判定
され、この比較判定結果に基づいて移動体15の参照速
度Vdが抽出され、該参照速度Vdに基づいて移動体1
5が減速制御手段13Cにより減速される。
【0041】このようにして、制御手段13が減速制御
特性Pαを参照しながら、制御情報Pc,Vcに基づき
制御目標位置±Xcを決定して移動体15を減速制御す
ることが可能となり、従来例のようなリミットセンサの
設置を省略しても、該移動体15を端部に衝突させる
それがない。また、図2(a)に示すように機械的移動
限界範囲Wと動作可能領域wとをほぼ等しくすることが
でき、減速制御に無意味なデッドゾーンの概念を排除す
ることが可能となる。
【0042】これにより、移動体15の減速制御に係わ
り定位置で監視をすることなく、その制御目標を境界位
置に定めることにより、最初に設計された機械的移動限
界範囲(≒動作可能領域w)Wを十分に活用(資源の有
効利用)することが可能となる。
【0043】さらに、本発明の第2の移動体速度制御装
置によれば、第1の移動体速度制御装置において、制御
手段13に移動体15の制御目標位置±Xcを決める位
置決め手段13Dが設けられ、該駆動手段11が制御目標
位置±Xcに基づいて移動体15を駆動する。
【0044】例えば、移動体15を制御する制御情報P
c,Vcが制御情報指定手段12により指定されると、
位置決め手段13Dにより移動体15の制御目標位置±X
cが決定され、これに基づき、機械的移動限界範囲Wの
間において、移動体15が駆動手段11により駆動され
る。また、移動体15がその制御目標位置±Xcに接近
すると、制御手段13により移動体15の指示速度V
c,現在の位置Pc及び制御目標位置Xc,例えば、機
械的移動限界範囲Wの端部の境界位置P0を基準にした
減速制御特性Pαが演算される。
【0045】このため、機械的移動限界範囲Wの端部領
域の任意の位置に移動体15を停止させる制御要求があ
った場合にも、従来例のようなリミットセンサをその領
域に多数設けることも必要ない。このことで、移動体1
5がその端部領域に接近した場合に、例えば、「任意の
位置から減速開始せよ」という制御条件が加わった場合
にも、当該指示速度Vc,現在の位置Pc及び制御目標
位置Xc=P0から自由な減速度を選択することが可能
となる。
【0046】これにより、ジョイスティック等により移
動体15の速度を指示する場合であっても、ユーザの操
作技術に左右されることなく、正確に指定した位置に移
動体15を停止させることが可能となる。
【0047】また、本発明の第1の移動体速度制御方法
によれば、図2(b)の処理フローチャートに示すよう
に、ステップP1で予め、移動体15の動作可能領域w
の任意位置を基準位置とし、該基準位置から前記移動体
15の制御目標位置±Xcに到るまでの位置の変化に従
って制御速度が徐々に減少している減速制御特性Pαの
作成処理をしている。例えば、機械的移動限界範囲Wの
端部領域(従来例のデッドゾーンの部分)につき、移動
体15の減速制御目標となる参照位置Pdと参照速度V
dから成る減速制御特性Pαが作成される。
【0048】このため、移動体15の駆動制御の際にス
テップP2で移動体15の現在の指示速度Vcや現在の
位置Pcの認識処理に基づいて、ステップP3で移動体
15の現在の指示速度Vcをアドレス情報にして減速制
御特性Pα上の該移動体15の参照位置Pd,すなわ
ち、現在の指示速度Vcに対する移動体15の最適位置
を認識することができる。
【0049】このことで、ステップP4で参照位置Pd
と現在の位置Pcとに基づいて移動体15の減速制御目
標となる参照速度Vdを設定することにより、ステップ
P5で最適な参照速度Vdにより移動体15を減速し、
制御目標位置Xc=P0に該移動体15を正確に停止さ
せることが可能となる。
【0050】このため、図2(a)において、移動体1
5の指示速度Vcにつき、対象物側の要求からその速度
限界±Vmax を下回る制御要求(速度指令)があった場
合にも、従来例のような制御有効範囲損失部分を無くす
ことが可能となる。このことから、最初に設計された機
械的移動限界範囲(≒動作可能領域w)を十分活用する
ことが可能となる。
【0051】これにより、動作可能領域wが従来例に比
べて広くなることから、例えば、移動体15に載置され
た対象物の各種作業効率の向上を図ることが可能とな
る。また、本発明の第2の移動体速度制御方法によれ
ば、図2(c)の処理フローチャートに示すように、ス
テップP1で移動体15の現在の指示速度±Vc,又は
Vc=0に基づいて該移動体15の制御目標位置±Xc
の位置決め処理をしている。
【0052】例えば、ステップP1で移動体15の最終
到達位置として制御目標位置±Xcが動作可能領域wの
両端の境界位置±P0に設定されると、ステップP2で
移動体15の制御目標位置±Xc=±P0と指示速度±
Vcに基づいて該移動体15が減速処理される。
【0053】このため、機械的移動限界範囲Wの端部領
域の任意の位置に移動体15を停止させる制御要求があ
った場合にも、従来例のようなリミットセンサをその領
域に多数設けることも必要ない。このことで、移動体1
5がその端部領域に接近した場合に、例えば、「任意の
位置から減速開始せよ」という制御条件が加わった場合
にも、当該指示速度Vc,現在の位置Pc及び制御目標
位置Xc=P0から自由な減速度を選択することが可能
となる。
【0054】これにより、従来例においてデッドゾーン
であった領域を動作可能領域wに含めることができ、機
械的移動限界範囲W≒動作可能領域wとすることが可能
となる。
【0055】なお、本発明の第1,第2の移動体速度制
御方法において、移動体15の移動範囲が障害物の状況
や作業目的に応じて随時変更される。このため、狭い空
間や範囲においても、障害物に衝突することなく、移動
体15を正確に制御することが可能となる。
【0056】
【実施例】次に、図を参照しながら本発明の各実施例に
ついて説明をする。図3〜10は、本発明の実施例に係る
移動体速度制御装置及び移動体速度制御方法を説明する
図である。
【0057】(1)第1の実施例の説明 図3は、本発明の各実施例に係る移動台速度制御装置の
全体構成図であり、図4は、本発明の第1の実施例に係
るモータ速度制御の構成図であり、図5はそのMPUの
動作フローチャートであり、図6はその速度制御特性図
をそれぞれ示している。
【0058】例えば、移動範囲が限定された移動台25
の速度制御をする第1の移動台速度制御装置は、図3に
おいて、サーボ機構部21,データ入力部22,サーボ
制御システム23,メモリ部24,移動台25及びボー
ルネジ26から成る。
【0059】すなわち、サーボ機構部21は駆動手段1
1の一実施例であり、ボールネジ26によって移動範囲
が限定された移動台25を駆動するものである。例え
ば、本発明の第1の実施例では図3,4に示すように、
サーボ機構部21がモータ駆動部21A,モータ21B,タ
コ・ジェネレータ21C及びロータリーエンコーダ21Dか
ら成る速度制御サーボ機構部201 を構成する。なお、モ
ータ駆動部21Aは図4に示すように、アンプ211 や演算
器212 から成る。
【0060】データ入力部22は制御情報指定手段12
の一実施例であり、移動台25の制御情報Pc,Vcの
一例となる位置Pc,速度Vc及び移動方向±を指定す
るものである。例えば、データ入力部22は図4に示す
ように、ジョイスティック22Aや動作領域設定部22Bか
ら成る。ジョイスティック22Aは指示速度Vcを指定す
るものであり、動作領域設定部22Bはサーボ機構部21
の機械的移動限界範囲Wに動作可能領域wを設定するも
のである。
【0061】サーボ制御システム23は制御手段13の
一実施例であり、サーボ機構部21及びデータ入力部2
2の入出力を制御するものである。例えば、サーボ制御
システム23は図4に示すように、マイクロプロセッサ
(以下単にMPUという)203 から成る。また、MPU
203 は減速特性設定部23A,比較判定部23B,減速制御
部23C及び位置決め処理部23Dから成る。
【0062】減速特性設定部23Aは特性設定手段13Aの
一例であり、移動台25の減速制御特性Pαを設定する
ものである。比較判定部23Bは判定手段13Bの一例であ
り、移動台25の移動方向+,−や現在の位置Pcと減
速制御特性Pα上の参照位置Pdとの比較判定をするも
のである。さらに、減速制御部23Cは減速制御手段13C
の一例であり、比較判定結果に基づいて移動台25を減
速制御をするものである。
【0063】なお、位置決め処理部23Dは位置決め手段
13Dの一例であり、制御目標位置±Xcを決めるもので
ある。また、位置決め処理部23Dは第2の実施例におい
て主に機能し、その処理処理フローチャートについて
は、図9において詳述する。
【0064】これにより、MPU203 により減速制御特
性Pαを参照したり制御目標位置±Xcを決めて移動台
25の減速制御をすることができる。メモリ部24は記
憶手段14の一実施例であり、移動台25の動作可能領
域wの任意位置を基準にした減速制御特性Pαを記憶す
るものである。例えば、メモリ部24は図4に示すよう
に、随時読出し/書込み可能なメモリ(以下単にRAM
という)204 から成る。また、減速制御特性Pαは図6
に示すように、予め、機械的移動限界範囲Wの端部領域
(従来例のデッドゾーンの部分)につき、移動台25の
減速制御目標となる参照位置Pdと参照速度Vdとをモ
デル化にした±側減速曲線を作成するものとし、これを
2値化データにしてRAM204 に格納する。
【0065】なお、±側減速曲線は、滑らかな曲線で与
えられるが、説明の簡単化のために、ステップ状に与え
られているものとする。また、ここでは、動作の軌跡を
簡単化するため、速度−位置平面において直線で示す
(図6参照)。実際は必ずしも直線ではなく、例えば、
一定加速度で追従するような場合には、平方根曲線によ
り描かれる(図10(a)参照)。
【0066】また、移動台25は移動体15の一例であ
り、例えば、対象物を載置して被作業領域を左右に往復
するものである。ボールネジ26はサーボ機構部21の
機械的移動限界範囲Wに設けられ、それがモータ21Bに
より回転されると、移動台25を左右に移動することが
できる。
【0067】このようにして、本発明の第1の実施例に
係る移動台速度制御装置によれば、図3,4に示すよう
に、サーボ機構部21,ジョイスティック22A及びMP
U203 が具備され、該MPU203 が±側減速曲線を参照
して移動台25の減速制御をする。
【0068】例えば、移動台25を制御する位置Pc,
速度Vcがジョイスティック22Aにより指定されると、
機械的移動限界範囲Wの間において、移動台25がサー
ボ機構部21により駆動される。また、移動台25がそ
の端部領域に接近すると、MPU203 により移動台25
の動作可能領域wの任意位置を基準にした±側減速曲線
がRAM204 から読み出される。
【0069】この際に、図1(b)に示すようにMPU
203 の減速特性設定部23Aにより移動台25の指示速度
に応じた±側減速曲線が設定され、また、該移動台25
の移動方向+,−や現在の位置Pcと±側減速曲線上の
参照位置Pdとが比較判定部23Bにより比較判定され、
この比較判定結果に基づいて移動台25の参照速度Vd
が抽出され、該参照速度Vdに基づいてそれが減速制御
部23Cにより減速される。
【0070】このため、±側減速曲線の参照しつつ、移
動台25を減速制御することが可能となり、従来例のよ
うなリミットセンサの設置を省略しても、移動台25を
端部に衝突させる恐れがない。また、図6(b)に示す
ように機械的移動限界範囲Wと動作可能領域wとをほぼ
等しくすることができ、減速制御に無意味なデッドゾー
ンの概念を排除することが可能となる。
【0071】これにより、移動台25の減速制御に係わ
り従来例のように定位置で監視をすることなく、その制
御目標を境界位置に定めることにより、最初に設計され
た機械的移動限界範囲(≒動作可能領域w)Wを十分に
活用(資源の有効利用)することが可能となる。
【0072】次に、本発明の第1の実施例に係る移動台
速度制御方法について、当該装置のMPUの動作を補足
しながら説明をする。図5は、本発明の第1の実施例に
係るMPUの動作フローチャートであり、図6はその速
度制御特性図をそれぞれ示している。例えば、予め作成
された移動台25の動作可能領域wの任意位置を基準に
した±側減速曲線に基づいて、図3に示すような移動範
囲が限定された移動台25の減速制御をする場合、図5
において、まず、ステップP1で移動体25の現在の位
置Pcを調べる。この際に、例えば、ロータリーエンコ
ーダ21Dにより現在の位置Pcが検出される。
【0073】次に、ステップP2で移動台25の現在の
指示速度Vcを調べる。この際に、例えば、ジョイステ
ィック22Aにより現在の指示速度Vcが検出される。さ
らに、ステップP3で移動台25に対する現在の指示速
度Vcの符号+,−を判定する。この際に、指示速度V
cの符号が(−)の場合(YES)には、ステップP4に
移行し、指示速度Vcの符号が(+)の場合(NO)に
は、ステップP5に移行する。なお、移動台25の移動
方向+,−はMPU203 の比較判定部23Bにより判定さ
れる。
【0074】例えば、指示速度Vcの符号が(−)の場
合には、ステップP4で−側減速曲線を選択し、指示速
度Vcに対する参照位置Pdを出力する。この際の−側
減速曲線は減速制御特性Pαの一例であり、予め作成さ
れた移動台25の減速制御目標となる参照位置Pdに対
する参照速度Vdから成る曲線である。なお、移動台2
5の−側減速曲線は減速特性設定部23Aにより設定さ
れ、ステップP3で移動台25の現在の指示速度Vcの
符号が無い場合,すなわち、指示速度Vc=0の場合に
は指示速度Vcは「0」のままで変更はしない。
【0075】次いで、ステップP6で参照位置Pdと現
在の位置Pcとの比較判定をする。この際に、現在の位
置Pcが参照位置Pdよりも小さいか又は等しい場合
(YES)には、ステップP8に移行し、また、参照位
置Pdが現在の位置Pcよりも小さい場合(NO)に
は、減速制御を終了する。なお、−側減速曲線上の参照
位置Pdと現在の位置Pcとが比較判定部23Bにより
比較判定される。
【0076】ここで、例えば、現在の位置Pcが参照位
置Pdよりも小さいか又は等しい場合(YES)には、ス
テップP8で−側減速曲線から現在の位置Pcに対する
移動台25の減速制御目標となる参照速度Vdを出力す
る。
【0077】その後、ステップP10で指示速度Vcを参
照速度Vdに変更する。ここで、減速制御部23Cにより
比較判定結果に基づく参照速度Vdにより、移動台25
が減速制御される。これにより、参照速度Vdに基づい
て移動台25の機械的移動限界範囲Wの(−)側の端部
領域において減速処理をすることができる(図6(a)
参照)。
【0078】また、ステップP3で指示速度Vcの符号
が(+)の場合(NO)には、ステップP5で、+側減
速曲線を選択し、指示速度Vcに対する参照位置Pdを
出力する。この際の+側減速曲線は減速制御特性Pαの
一例であり、予め作成された移動台25の減速制御目標
となる参照位置Pdに対する参照速度Vdから成る曲線
である。
【0079】次いで、ステップP7で参照位置Pdと現
在の位置Pcとの比較判定をする。この際に、現在の位
置Pcが参照位置Pdよりも大きいか又は等しい場合
(YES)には、ステップP9に移行し、また、参照位
置Pdが現在の位置Pcよりも大きい場合(NO)に
は、減速制御を終了する。
【0080】ここで、例えば、現在の位置Pcが参照位
置Pdよりも大きいか又は等しい場合(YES)には、
ステップP9で+側減速曲線から現在の位置Pcに対す
る移動台25の減速制御目標となる参照速度Vdを出力
する。その後、ステップP11で指示速度Vcを参照速
度Vdに変更する。これにより、参照速度Vdに基づい
て移動台25の機械的移動限界範囲Wの(+)側の端部
領域において減速処理をすることができる(図6(a)
参照)。
【0081】このようにして、本発明の第1の実施例に
係る移動体速度制御方法によれば、予め、移動台25の
動作可能領域wの任意位置を基準にした±側減速曲線の
作成処理をしている。例えば、ステップP4,P5,P
8,P9に見られるような機械的移動限界範囲Wの端部
領域(従来例においてデッドゾーンであった部分)につ
き、移動台25の減速制御目標となる参照位置Pdと参
照速度Vdから成る±側減速曲線が作成される。
【0082】このため、移動台25の駆動制御の際に,
例えば、図5の処理フローチャートにおいて、ステップ
P1,P2で移動台25の現在の指示速度Vcや現在の
位置Pcの認識処理に基づいて、ステップP4,P5で
移動台25の現在の指示速度Vcをアドレス情報にして
±側減速曲線上の該移動台25の参照位置Pd,すなわ
ち、現在の指示速度Vcに対する移動台25の最適位置
を認識することができる。
【0083】このことで、ステップP8,P9で参照位
置Pdと現在の位置Pcとに基づいて移動台25の減速
制御目標となる参照速度Vdを設定することにより、ス
テップP10,P11で現在の指示速度Vcを最適な参照速
度Vdに変更することにより移動台25を減速し、例え
ば、制御目標位置Xc=P0に該移動台25を正確に停
止させることが可能となる。
【0084】このため、図6(a)において、従来例の
ように移動台25の指示速度Vcにつき、対象物側の要
求からその速度限界±Vmax に等しい制御要求(速度指
令)があった場合やその指示速度Vcにつき、その速度
限界±Vmax を下回る速度指令(低速度)の場合にも、
移動台25の制動距離が最終制御目標値となる境界位置
に設定されることから、最初に設計された機械的移動限
界範囲(≒動作可能領域w)を十分活用することが可能
となる。
【0085】例えば、図6(b)において、移動台25
の指示速度Vcにつき、対象物側の要求からその速度限
界±Vmax を下回る制御要求(速度指令)があった場合
にも、従来例のような制御有効範囲損失部分βを無くす
ことが可能となる。
【0086】すなわち、速度限界±Vmax を下回る指示
速度で+方向に移動する移動台25が+側減速曲線の参
照位置Pdを越えた場合には、該参照速度Vdに基づい
て最終制御目標値となる境界位置P0に向けて減速制御
されることから従来例のような制御有効範囲損失部分β
が無くなる(図13参照)。このことで、最初に設計され
た機械的移動限界範囲(≒動作可能領域w)を十分活用
することが可能となる。
【0087】これにより、動作可能領域wが従来例に比
べて広くなることから、例えば、移動台25に載置され
た対象物の各種作業効率の向上を図ることが可能とな
る。 (2)第2の実施例の説明 図7は、本発明の第2の実施例に係るモータ速度制御の
構成図であり、図8はその位置決め制御サーボ機構部の
構成図であり、図9はそのMPUの動作フローチャート
であり、図10はその速度制御特性図をそれぞれ示してい
る。
【0088】図7において、第1の実施例と異なるのは
第2の実施例では、速度制御サーボ機構部201 に代えて
位置決め制御サーボ機構部202 が設けられるものであ
る。すなわち、移動範囲が限定された移動台25の速度
制御をする第2の移動台速度制御装置のモータ速度制御
部は、図7において、ジョイスティック22A,動作領域
設定部22B,MPU203 及び位置決め制御サーボ機構部
202 から成る。
【0089】位置決め制御サーボ機構部202 は駆動手段
11の他の実施例であり、第1の実施例において説明し
たようにボールネジ26によって移動範囲が限定された
移動台25を駆動するものである。例えば、位置決め制
御サーボ機構部202 は本発明の発明者が先に実用新案登
録出願(実公平2−9366)したサーボ制御装置を応
用するものである。
【0090】例えば、図8において、位置決め制御サー
ボ機構部202 は比較器27,30,パルス発生器28,
カウンタ29,36,41,減算器31,42,D/A
変換器33,43,V/F変換器34,微分器35及び
選択スイッチSW1,SW2と、モータ制御部を構成す
る加算器37,アンプ38,エンコーダ40,速度偏差
推定部44及び閉ループ制御部45と、移動台25のボ
ールネジ26を回転するモータ39から成る。
【0091】なお、個々の機能については、実公平2−
9366のサーボ制御装置を参照されたい。また、位置
決め制御サーボ機構部202 の全体の機能は、ジョイステ
ィック22Aから指示された指示速度VcとMPU203 か
ら与えられた制御目標位置Xcとに基づいて、移動台2
5を予め決められた制御目標位置±Xcに向けてモータ
29を速度制御をする。その他の構成は第1の実施例と
同様であるため、その説明を省略する。
【0092】このようにして、本発明の第2の実施例に
係る移動台速度制御装置によれば、予め、MPU203 で
決められた制御目標位置±Xcに基づいて移動体25を
駆動する位置決め制御サーボ機構部202 が設けられ、該
制御サーボ機構部202 が比較器27,30,パルス発生
器28,カウンタ29,36,41,減算器31,4
2,D/A変換器33,43,V/F変換器34,微分
器35及び選択スイッチSW1,SW2と、モータ制御
部を構成する加算器37,アンプ38,エンコーダ4
0,速度偏差推定部44及び閉ループ制御部45等から
成る。
【0093】例えば、移動台25を制御する指示速度V
cがジョイスティック22Aにより指定されると、MPU
203 により移動台25の制御目標位置±Xcが決定さ
れ、これに基づき、機械的移動限界範囲Wの間におい
て、移動台25が位置決め制御サーボ機構部202 により
駆動される。この際に、移動台25がその制御目標位置
±Xcに接近すると、比較器27,30,パルス発生器
28,カウンタ29,36,41,減算器31,42,
D/A変換器33,43,V/F変換器34,微分器3
5及び選択スイッチSW1,SW2と、モータ制御部を
構成する加算器37,アンプ38,エンコーダ40,速
度偏差推定部44及び閉ループ制御部45により、移動
台25の指示速度Vc,現在の位置Pc及び制御目標位
置Xc,例えば、機械的移動限界範囲Wの端部の境界位
置P0を基準にした±側減速曲線に相当する比較速度
(以下減速度という)Vrが演算される(図10(a)参
照)。
【0094】このため、機械的移動限界範囲Wの端部領
域の任意の位置に移動台25を停止させる制御要求があ
った場合にも、従来例のようなリミットセンサをその領
域に多数設けることも必要ない。このことで、移動台2
5がその端部領域に接近した場合に、例えば、「任意の
位置から減速開始せよ」という制御条件が加わった場合
にも、当該指示速度Vc,現在の位置Pc及び制御目標
位置Xc=P0から自由な減速度Vrを選択することが
可能となる。
【0095】これにより、ジョイスティック22Aにより
移動台25の速度を指示しようとする場合であっても、
従来例のようにユーザの操作技術に左右されることな
く、正確に指定した位置に移動台25を停止させること
が可能となる。
【0096】次に、本発明の第2の実施例に係る移動台
速度制御方法について、当該装置のMPUの動作を補足
しながら説明をする。図9は、本発明の第2の実施例に
係るMPUの動作フローチャートであり、図10はその速
度制御特性図をそれぞれ示している。例えば、図3に示
すような移動範囲が限定された移動台25の減速制御を
する場合、図9において、まず、ステップP1で移動台
25の現在の指示速度Vcを調べる。この際に、例え
ば、ジョイスティック22Aにより現在の指示速度Vcが
検出される。
【0097】さらに、ステップP2で移動台25の現在
の指示速度Vcの符号+,−を判定する。この際に、指
示速度Vcの符号が(−)の場合(YES)には、ステッ
プP3に移行し、指示速度Vcの符号が(+)の場合
(NO)には、ステップP4に移行する。なお、移動台
25の移動方向+,−はMPU203 の比較判定部23Bに
より判定される。
【0098】例えば、指示速度Vcの符号が(−)の場
合には、ステップP3で制御目標位置Xcを動作可能領
域wの−側の境界位置P0に決定し、指示速度Vcの符
号が(+)の場合には、ステップP4で制御目標位置X
cを動作可能領域wの+側の境界位置P0に決定する。
なお、ステップP2で移動台25の現在の指示速度Vc
の符号が無い場合,すなわち、指示速度Vc=0の場合
には、ステップP5で現在の位置Pcを調べ、次に、ス
テップP6で制御目標位置Xcにつき、現在の位置Pc
を決定する。
【0099】その後、ステップP7で制御目標位置Xc
と指示速度Vcとを位置決め制御サーボ機構部202 に指
令をする。これにより、位置決め制御サーボ機構部202
では、例えば、比較器27,30,パルス発生器28,
カウンタ29,36,41,減算器31,42,D/A
変換器33,43,V/F変換器34,微分器35及び
選択スイッチSW1,SW2と、モータ制御部を構成す
る加算器37,アンプ38,エンコーダ40,速度偏差
推定部44及び閉ループ制御部45により、指示速度V
c,現在の位置Pc及び制御目標位置Xcに基づいて図
10(a)に示すような機械的移動限界範囲Wの端部の境
界位置P0を基準にした±側減速曲線に相当する比較速
度(以下減速度という)Vrが演算され、該制御目標位
置±Xcに向けて移動台25が減速処理される。
【0100】このようにして、本発明の第2の実施例に
係る移動台速度制御方法によれば、図9の動作フローチ
ャートに示すように、ステップP1〜P6で移動台25
の現在の指示速度±Vc,又はVc=0に基づいて該移
動台25の制御目標位置±Xcの位置決め処理をしてい
る。
【0101】例えば、ステップP3,P4で移動台25
の最終到達位置として制御目標位置±Xcが動作可能領
域wの両端の境界位置±P0に設定されると、ステップ
P7で移動台25の制御目標位置±Xc=±P0と指示
速度±Vcに基づいて該移動台25が減速処理に移行さ
れる。
【0102】このため、図10(a)に示すように指示速
度Vc=vc1→vc2→vc3…とジョイスティック
22Aにより移動台25の速度を可変指示する要求が場合
であっても、図10(b)に示した±側減速曲線上の到達
点に相当するP点において、例えば、比較速度Vrが選
択され、正確に指定した位置に移動台25を停止させる
ことが可能となる。
【0103】なお、従来例のようなリミットセンサをそ
の領域に多数設けることも必要ない。このことで、移動
台25がその端部領域に接近した場合に、例えば、図10
(c)に示すように、定速度移動中に任意の点Pにおい
て、「減速開始せよ」という制御条件が加わった場合に
も、当該指示速度Vc,現在の位置Pc及び制御目標位
置Xc=P0から自由な比較速度Vrを選択することが
可能となる。
【0104】これにより、従来例においてデッドゾーン
であった領域を動作可能領域wに含めることができ、機
械的移動限界範囲W≒動作可能領域wとすることが可能
となる。このことから、従来例と同規模の装置におい
て、その動作可能領域wを広く確保すること、及び、当
該装置の低廉化を図りつつ、移動台25の動作可能領域
wの拡張を図ることが可能となる。
【0105】なお、本発明の各実施例では、移動体15
の移動範囲が限定されている場合について説明をした
が、移動体15の周囲環境,すなわち、障害物の状況や
作業目的に応じてその移動範囲を随時変更しても、本発
明の各実施例に係る制御方法を採ることにより、狭い空
間や範囲において、障害物に衝突することなく、移動体
15を正確に制御することが可能となる。
【0106】また、本発明の各実施例では、指示速度V
cについて、ジョイスティック等によりユーザから与え
る場合について説明をしたが、操作情報としてコンピュ
ータ等から与えた場合にも、近接センサ,力センサ等の
情報に基づいて各種ロボット倣い制御や力制御等を行わ
せることができる。この場合にも、限定された移動範囲
の中で、精度良く移動体15を目的位置に制御すること
が可能となる。
【0107】さらに、移動範囲の監視が自動的に行われ
ることからユーザや上位のコンピュータ(ソフトウエ
ア)の負担が軽減化される。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の移動体速
度制御装置によれば、駆動手段,制御情報指定手段及び
制御手段が具備され、該制御手段により減速制御特性が
参照されたり制御目標位置が決められる。
【0109】このため、減速制御特性の参照しつつ移動
体を減速制御すること、及び、機械的移動限界範囲の端
部領域の任意の位置に移動体を停止させる制御要求があ
った場合にも、従来例のようなリミットセンサに依存す
ることなく、また、該移動体を端部に衝突させることな
く停止させることができる。さらに、機械的移動限界範
囲と動作可能領域とをほぼ等しくすることができ、減速
制御に無意味なデッドゾーンの概念を排除することが可
能となる。
【0110】なお、移動範囲の監視が自動的に行われる
ことからユーザや上位のコンピュータ(ソフトウエア)
の負担が軽減化される。また、本発明の第1の移動体速
度制御方法によれば、移動体の動作可能領域の任意位置
を基準にした参照位置と参照速度から成る減速制御特性
が作成される。
【0111】このため、移動体の減速制御の際に、参照
位置と現在の位置とに基づいて移動体の減速制御目標と
なる参照速度を設定することにより、最適な参照速度に
より移動体を減速し、制御目標位置に該移動体を正確に
停止させることが可能となる。このことで、移動体の速
度限界を下回る制御要求があった場合にも、従来例のよ
うな制御有効範囲損失部分を無くすことが可能となり、
最初に設計された機械的移動限界範囲(≒動作可能領
域)を十分活用(資源の有効利用)することが可能とな
る。
【0112】また、本発明の第2の移動体速度制御方法
によれば、移動体の現在の指示速度に基づいて該移動体
の制御目標位置の位置決め処理をしている。このため、
機械的移動限界範囲の端部領域の任意の位置に移動体を
停止させる制御要求があった場合にも、従来例のような
リミットセンサをその領域に多数設けることも必要な
い。また、移動体を「任意の位置から減速開始せよ」と
いう制御条件が加わった場合にも、当該指示速度,現在
の位置及び制御目標位置から自由な減速度を選択するこ
とが可能となる。
【0113】なお、動作可能領域が従来例に比べて広く
なることから移動体の各種作業効率の向上を図ることも
可能となり、また、移動体の周囲環境に応じてその移動
範囲を随時変更しても、該移動体を正確に制御すること
が可能となる。
【0114】これにより、従来例においてデッドゾーン
であった領域を動作可能領域に含めることができ、ま
た、ジョイスティックやコンピュータ等により移動体の
動作領域を任意に可変すること、その速度指示を与える
ことが容易な汎用型の移動体速度制御装置の提供に寄与
するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移動体速度制御装置の原理図であ
る。
【図2】本発明に係る移動体速度制御方法の原理図であ
る。
【図3】本発明の各実施例に係る移動台速度制御装置の
全体構成図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係るモータ速度制御の
構成図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係るMPUの動作フロ
ーチャートである。
【図6】本発明の第1の実施例に係る速度制御特性図で
ある。
【図7】本発明の第2の実施例に係るモータ速度制御の
構成図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る位置決め制御サー
ボ機構部の構成図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係るMPUの動作フロ
ーチャートである。
【図10】本発明の第2の実施例に係る速度制御特性図で
ある。
【図11】従来例に係る移動台速度制御装置の構成図であ
る。
【図12】従来例に係る移動台速度制御方法の説明図であ
る。
【図13】従来例に係る問題点を説明する速度制御特性図
である。
【符号の説明】
11…駆動手段、 12…制御情報指示手段、 13…制御手段、 14…記憶手段、 15…移動体、 13A…特性設定部、 13B…判定手段、 13C…減速制御手段、 13D…位置決め手段、 Pα…減速制御特性、 Pc,Vc…制御情報、 Pd…参照位置、 Vd…参照速度、 Xc…制御目標値、 P0…境界位置、 ±Vmax …速度限界、 W…機械的移動限界範囲、 w…動作可能領域。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−182715(JP,A) 特開 昭62−230306(JP,A) 特開 昭53−53812(JP,A) 特開 昭62−285116(JP,A) 特開 昭56−136103(JP,A) 特開 昭51−135007(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動範囲が限定された移動体の速度を制
    御する方法であって、 予め、前記移動体の動作可能領
    域の任意位置を基準位置とし、該基準位置から前記移動
    体の制御目標位置に到るまでの位置の変化に従って制御
    速度が徐々に減少している減速制御特性の作成処理を行
    い、 前記移動体の駆動制御の際に、前記移動体の現在の位置
    及び現在の指示速度の認識処理を行い、 前記移動体の減速制御目標となる参照位置に対する参照
    速度を含む予め作成された前記減速制御特性に基づい
    て、前記現在の指示速度に対する参照位置の認識処理を
    行い、 該認識された参照位置と前記移動体の現在の位置とを比
    較して該移動体の現在の位置が該参照位置よりも小さい
    か又は等しい場合に、前記減速制御特性に基づいて前記
    移動体の現在の位置に対する前記移動体の減速制御目標
    となる参照速度の設定処理を行い、 前記現在の指示速度を該設定された参照速度に変更し、
    該変更された参照速度に基づいて前記移動体の減速処理
    を行い、 前記認識された参照位置と前記移動体の現在の位置とを
    比較して該移動体の現在の位置が該参照位置よりも大き
    い場合に、前記移動体の減速処理を終了することを特徴
    とする移動体速度制御方法。
  2. 【請求項2】 前記移動体の現在の位置及び現在の指示
    速度の認識処理を行った後に、該現在の指示速度の符号
    がプラスかマイナスかを判定し、該現在の指示速度の符
    号に応じてそれぞれプラス用の減速制御特性又はマイナ
    ス用の減速制御特性を用いて、前記現在の指示速度に対
    する参照位置の認識処理を行うことを特徴とする請求項
    1に記載の移動体速度制御方法。
  3. 【請求項3】 移動範囲が限定された移動体を駆動する
    サーボ機構部と、 前記移動体の現在の位置及び現在の指示速度を指定する
    と共に、前記移動体の動作可能領域を設定するためのデ
    ータ入力部と、 前記移動体の動作可能領域の任意位置を基準位置とし、
    該基準位置から前記移動体の制御目標位置に到るまでの
    位置の変化に従って制御速度が徐々に減少している減速
    制御特性を記憶するメモリ部と、 前記サーボ機構部、前記データ入力部及び前記メモリ部
    の入出力を制御する制御部とを具備し、 該制御部が、 前記移動体の駆動制御の際に、前記移動体の現在の位置
    及び現在の指示速度の認識処理を行い、 前記移動体の減速制御目標となる参照位置に対する参照
    速度を含む予め作成された前記減速制御特性に基づい
    て、前記現在の指示速度に対する参照位置の認識処理を
    行い、 該認識された参照位置と前記移動体の現在の位置とを比
    較して該移動体の現在の位置が該参照位置よりも小さい
    か又は等しい場合に、前記減速制御特性に基づいて前記
    移動体の現在の位置に対する前記移動体の減速制御目標
    となる参照速度の設定処理を行い、 前記現在の指示速度を該設定された参照速度に変更し、
    該変更された参照速度に基づいて前記移動体の減速処理
    を行い、 前記認識された参照位置と前記移動体の現在の位置とを
    比較して該移動体の現在の位置が該参照位置よりも大き
    い場合に、前記移動体の減速処理を終了することを特徴
    とする移動体速度制御装置。
JP13397092A 1992-05-26 1992-05-26 移動体速度制御装置及び移動体速度制御方法 Expired - Fee Related JP3534254B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13397092A JP3534254B2 (ja) 1992-05-26 1992-05-26 移動体速度制御装置及び移動体速度制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13397092A JP3534254B2 (ja) 1992-05-26 1992-05-26 移動体速度制御装置及び移動体速度制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05324083A JPH05324083A (ja) 1993-12-07
JP3534254B2 true JP3534254B2 (ja) 2004-06-07

Family

ID=15117338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13397092A Expired - Fee Related JP3534254B2 (ja) 1992-05-26 1992-05-26 移動体速度制御装置及び移動体速度制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3534254B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2385727B (en) * 2001-08-27 2005-01-12 Mitsubishi Electric Corp Sensorless control device for synchronous electric motor
JP5049225B2 (ja) * 2008-07-31 2012-10-17 アイシン精機株式会社 位置制御装置
JP2016129929A (ja) * 2016-03-04 2016-07-21 株式会社松浦機械製作所 移動型テールストック
JP2016144866A (ja) * 2016-05-19 2016-08-12 株式会社松浦機械製作所 振れ止め付きテールストックの移動機構

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05324083A (ja) 1993-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6212444B1 (en) Method of avoiding interference of industrial robot
JP2742104B2 (ja) 数値制御装置の送り速度制御方法
WO2007046257A1 (ja) モータ制御装置及び方法及びプログラム記憶媒体
CN112723264A (zh) 用于高空作业平台的控制系统、方法及高空作业平台
JP3534254B2 (ja) 移動体速度制御装置及び移動体速度制御方法
WO1991003009A1 (en) Acceleration/deceleration control method of numeric controller
US3246218A (en) Plural motor dual speed positioning system transition control
JPH0812562B2 (ja) 直交座標型ロボットにおける動作速度制御方法
JPH0720284U (ja) ロボットの教示装置
JPH09106304A (ja) 工作機械の作業領域制御方法
CN112936294A (zh) 一种机器人轨迹插补方法、装置及相关组件
JP2630132B2 (ja) ロボットの制御装置
JP2000163114A (ja) 補間曲線内加減速処理方法
CN111699446A (zh) 以机器人驶过预先设定的工作轨迹
JPH07111647B2 (ja) ロボットアームの制御方法
JPH09251320A (ja) ロボット衝突防止システム
JPS6368390A (ja) 産業用ロボツト制御装置
JP3403628B2 (ja) 数値制御における送り軸の加減速制御方法および装置
JPH08132369A (ja) ロボット制御装置
JP2689748B2 (ja) ロボットの制御方法
JP3534202B2 (ja) 工作機械の自動減速装置
JP2002177352A (ja) 力制御装置
JP2852772B2 (ja) ロボットの加減速制御方法
JP2653130B2 (ja) 加減速制御装置
CN118763953A (zh) 一种伺服控制实时位置规划方法及系统

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020312

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees