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JP3498367B2 - 流体式変速機搭載車両の制御装置 - Google Patents

流体式変速機搭載車両の制御装置

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JP3498367B2
JP3498367B2 JP14957894A JP14957894A JP3498367B2 JP 3498367 B2 JP3498367 B2 JP 3498367B2 JP 14957894 A JP14957894 A JP 14957894A JP 14957894 A JP14957894 A JP 14957894A JP 3498367 B2 JP3498367 B2 JP 3498367B2
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engine
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target
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竜平 西村
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    • Y02T10/76

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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、操作性と燃費の改善を
同時に実現する流体変速機搭載車両の制御装置に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】この種の流体式変速機搭載車両として、
例えばフォ−クリフトがある。従来のフォークリフト
は、エンジンの出力軸と車輪とを滑り要素を備えた有段
式の変速機を介して接続するとともに、エンジンのスロ
ットルバルブにワイヤを介してアクセルペダルを直結
し、さらに滑り要素を操作して車輪をエンジンの出力軸
に対して断接するためのクラッチペダル(AT車にあっ
てはインチングペダルと称される)とを備えて、これら
2つのペダルを通じて車速と荷役速度の調整を行うよう
にしている。具体的には、通常走行を行うときにはクラ
ッチペダルを接続した状態でアクセルペダルの操作量に
より車速の調整を行い、停車状態で荷役操作を行うとき
にはクラッチペダルを解離した状態でアクセルペダルの
操作量により荷役速度の調整を行うようにしているもの
である。 【0003】ところが、これらの構成はアクセルとスロ
ットルバルブとがワイヤを介して直結されているため、
実エンジン回転数はスロットル開度によって直接制御さ
れ、スロットル開度に対してエンジン特性により定まる
最適燃費条件を満たすエンジン回転数からはかけ離れ
る。そのため走行時の燃費は悪いという問題点がある。 【0004】そこで、クラッチペダル操作を不要にして
操作性を向上させると同時に、スロットル開度に対応し
てエンジン特性により定まる最適燃費条件を満たすエン
ジン回転数を実現するために、近時、アクセルをスロッ
トルバルブから切り離し、変速機の速度比だけでなくス
ロットル開度も制御対象として、アクセル操作量によっ
て目標車速を、スロットル開度によって最適燃費条件に
適合した目標エンジン回転数をそれぞれ設定し、実車速
と目標車速との偏差によって変速機の速度比あるいはス
ロットル開度のどちらか一方を制御し、実エンジン回転
数と目標エンジン回転数との偏差によって残りの一方を
制御するようにしたものが考案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、かかる制御
装置においては、発進時において作動不良や発進遅れを
生じやすいという問題がある。 【0006】発進時における特性は以下のようになる。
車速偏差によってスロットル開度を、エンジン回転数偏
差によって速度比を、それぞれ制御するよう構成した場
合には、図9に示すように、アクセルACCを踏み込む
ことで(a)目標車速V0 が定まり(b)、車速偏差が
生じてスロットルバルブTHLが開き(c)、スロット
ルバルブTHL開度の上昇とともに目標エンジン回転数
SE0 とエンジン回転数SEが上昇し(d)、その結果
生じるエンジン回転数偏差によって速度比eが変化して
(e)、車速Vが上昇を始める(b)。発進時にアクセ
ルACCを踏み込んだ直後には車速偏差が生じ、スロッ
トルが開いて目標エンジン回転数SE0が上昇する。こ
の状態ではエンジンへの負荷は極めて小さいため、エン
ジン回転数SEがただちに上昇して目標エンジン回転数
SE0 を上まわり速度比eが変化して車両が発進する
が、実際にはスロットルが開いてからエンジン回転数S
Eが上昇するまで時間遅れがあるため、実エンジン回転
数SEが目標エンジン回転数SE0 を上まわるのに時間
がかかり速度比eが変化しないため発進遅れが生じる。
以上のように、発進における挙動は不安定であるという
不具合がある。車速偏差によって速度比を、エンジン回
転数偏差によってスロットル開度を、それぞれ制御する
よう構成した場合には、図示しないが、アクセルACC
を踏み込むことで目標車速V0 が定まり、車速偏差が生
じて速度比eが変化して発進が始まるためエンジンの負
荷が上昇し,エンジン回転数SEが低下するためエンジ
ン回転数偏差が生じ、ようやくスロットルバルブTHL
が開く。そのため、発進時のエンジン回転数が低すぎる
ためエンスト気味になりやすいという不具合がある。 【0007】さらに、かかる制御装置においては、車速
にオーバーシュート等を生じるという不具合がある。車
速偏差によってスロットル開度を、エンジン回転数偏差
によって速度比を、それぞれ制御するよう構成した前者
の場合には、車速Vが目標車速V0 に到達して車速偏差
が0になった時点t0 でも、エンジン回転数偏差は正に
なっているため、速度比eはまだ変化して車速Vが目標
車速V0 を越えてしまう。その結果スロットル開度TH
Lも引き続き変化するため、車速Vが目標車速V0 に収
束するまでには時間を要する。 【0008】これらの不具合を解消するため、発進時の
制御のみスロットル開度による制御は行わず、アクセル
開度のみによって速度比とスロットル開度を制御するよ
うにしたものも考案されているが、最適燃費条件を満た
した走行は出来ない。発進時と通常走行時において、2
つの制御手段を切り替えるようにしたものも考案されて
いるが、制御装置は必要以上に複雑なものとなる。その
うえ、オーバーシュート等速度調整における不具合を解
消することはできない。 【0009】本発明は、このような課題に着目してなさ
れたものであって、制御系を複雑にすることなく、操作
性の改善と最適燃費走行の両立を可能にした流体式変速
機搭載車両の制御装置を提供することを目的としてい
る。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、次のような構成を採用したものであ
る。 【0011】すなわち、本発明に係るフォークリフトな
ど流体変速機搭載車両の制御装置は、図1に示すよう
に、エンジンaと車輪bの間に介在して速度比eを無段
階に変化させる流体式変速機cと、前記エンジンaのス
ロットルバルブdに対して非連結状態にされたアクセル
oとを具備してなる流体変速機搭載車両において、アク
セル操作量検出手段fと、車速検出手段gと、エンジン
回転数検出手段hと、スロットル開度検出手段iと、ア
クセル操作量ACCに対して目標車速V0 を設定する第
1の設定手段jと、スロットル開度THLに対して最適
燃費条件を満たす目標エンジン回転数SE0 を設定する
第2の設定手段kと、実車速Vと目標車速V0 とを比較
して偏差ε1 を出力する第1の比較部mと、実エンジン
回転数SEと目標エンジン回転数SE0 とを比較して偏
差ε2 を出力する第2の比較部nと、偏差ε1 、ε2
よって速度比制御信号s(e) を出力する第1の制御手段
pと、偏差ε1 、ε2 によってスロットル開度制御信号
s(THL) を出力する第2の制御手段qとを具備してなる
ことを特徴とするものである。 【0012】 【作用】このように、車速V及びエンジン回転数SEの
2つの制御量によって、速度比eとスロットル開度TH
Lとを同時に制御するため、最適燃費制御を実現しなが
ら操作性を著しく改善することが可能となる。 【0013】すなわち、ドライバーがアクセルoを踏み
込んだ状態では、アクセル操作量検出手段fから第1の
設定手段jにアクセル操作量ACCが入力され、この第
1の設定手段jにおいて操作量ACCに対応した目標車
速V0 が設定される。そして、その目標車速V0 が、車
速検出手段gの検出する実車速Vとともに第1の比較部
mに入力され、この比較部mから両者の偏差ε1 =V0
−Vが制御手段pに入力される。一方、スロットル開度
検出手段iから第2の設定手段kにスロットル開度TH
Lが入力され、この第2の設定手段kにおいてスロット
ル開度THLに対応した目標エンジン回転数SE0 が設
定される。そして、その目標エンジン回転数SE0 が、
エンジン回転数検出手段hの検出する実エンジン回転数
SEとともに第2の比較部nに入力され、この比較部n
において両者の偏差ε2 =SE0−SEが制御手段pに
入力される。第1の制御手段pは、両偏差ε1 、ε2
よって速度比制御信号s(e) を出力して速度比eを制御
し、第2の制御手段qは、両偏差ε1 、ε2 によってス
ロットル開度制御信号s(THL) を出力してスロットル開
度THLを制御し、車速Vはドライバーのアクセル操作
量ACCに対して適切な目標車速V0 に、エンジン回転
数SEは最適燃費条件に適合するような目標エンジン回
転数SE0 に制御される。 【0014】速度比eとスロットル開度THLを両偏差
ε1 、ε2 によって同時に制御するため、速度比eとス
ロットル開度THLとの動作の間に時間遅れが生じなく
なり、最適燃費制御を実現しながら操作性の向上を実現
することが可能となる。発進時においても特別な制御は
必要としない。また、第1の設定手段j、第2の設定手
段k、第1の制御手段p、および第2の制御手段qの特
性は、制御される機械系の動作特性に応じて柔軟に変更
を加えることが可能であり、より快適な操作特性をより
容易に実現することができる。 【0015】 【実施例】以下、本発明の一実施例を、図2〜図8を参
照して説明する。 【0016】この実施例においては、本発明はフォーク
リフトにおいて適用される。この実施例におけるフォ−
クリフトは、図2に示すように、エンジン1と、車輪2
と、エンジン1と車輪2との間に介在して速度比eを無
段階に変化させる流体式変速機(HST)3と、エンジ
ン1のスロットルバルブに対して非連結状態にされたア
クセル4と、これらを制御するコンントローラ6とによ
って構成される。 【0017】エンジン1はスロットルバルブ制御用アク
チュエータ1aを備えており、スロットル駆動信号S(T
HL) が与えられると、アクチュエータ1aが図示しない
スロットルバルブを駆動して所要のスロットル開度TH
Lを実現するようになっている。 【0018】HST3は、可変容量ポンプ31及び可変
容量モータ32の間を液圧回路33で接続した構成から
なり、そのポンプ入力軸31aをエンジン1に、モータ
出力軸32aを車輪2にそれぞれ軸着して、エンジン1
と車輪2とを速度比eで連結する。速度比eは、次のよ
うに設定される。すなわち、ポンプ31の容量をDp
ポンプ入力軸31aの回転数をNp 、モータ32の容量
をDm 、モータ出力軸32aの回転数をNm とするとと
もに、最大容量Dp max 、Dm max が互いに等しいもの
と仮定し、さらに液圧回路33に漏れがないと仮定した
場合に、Dp ×Np =Dm ×Nm なる関係が成立し、速
度比eは、e=Nm /Np =Dp /Dmとして表わされ
る。速度比eを、ポンプ容量Dp またはモータ容量Dm
を変化させることで無段階に調節し得る。すなわち、図
3に示すように、先ずモータ容量Dm を最大Dm max
保持した状態でポンプ容量Dp を0から最大Dp max
で変化させると、速度比eが図4に示すように0≦e≦
1の領域で変化し、さらにポンプ容量Dp を図3に示す
ように最大Dp max に保持した状態でモータ容量Dm
最大Dm max から0に向かって変化させると、図4に示
すように速度比eが1≦eの領域で変化する特性を有し
ている。なお、前記可変容量モータ32を固定容量形に
代えて実施することもできる。この場合、速度比eは、
0≦e≦1の領域でのみ変化することになる。前記ポン
プ入力軸31aにはギヤ等を介して固定ポンプが接続さ
れ、この固定ポンプがエンジン1の動力を利用して吐出
する油を図示しないリフトシリンダやチルトシリンダに
移送し、リフトの昇降やマストの傾動を行わしめるよう
にしている。 【0019】この実施例における制御は、図5に示すよ
うにして行われる。太線が機械要素に対応した部分であ
り、細線がコントローラ6の制御要素に対応した部分で
ある。エンジン1は、図6に示すように、あるスロット
ル開度THLにおいてエンジン回転数SEで回転し、両
者によって決定される出力トルクTEを出力する。HS
T3は、車速比eでエンジン回転数SEを車速Vに変換
し、その結果生じる負荷トルクTWをエンジン1に伝達
する。出力トルクTEと負荷トルクTWとの偏差は、エ
ンジン1のもつ慣性s・Ieを介してエンジン回転数S
Eを増減させる。 【0020】これらの機械要素の動作特性は次のように
なる。定常状態においては、速度比e、スロットル開度
THL、エンジン回転数SE、および車速Vは一定であ
り、出力トルクTEと負荷トルクTWは釣り合ってい
る。速度比eを大きくすると、それに応じて車速Vは増
し、同時に負荷トルクTWが増して出力トルクTEを上
回り、慣性s・Ieを通してエンジン回転数SEが低下
する。速度比eを小さくすると、逆の過程が生じる。ス
ロットル開度THLを大きくすると、図6に示すように
出力トルクTEが増して負荷トルクTWを上回り、慣性
s・Ieを通してエンジン回転数SEが増加して車速V
が増す。スロットル開度THLを小さくすると、逆の過
程が生じる。 【0021】以上のような制御装置において、本実施例
では、HST3の速度比eおよびエンジン1のスロット
ル開度THLの制御を行うために、アクセル操作量検出
器51と、車速検出器52と、エンジン回転数検出器5
3と、スロットル開度検出器54とを設けている。これ
らの出力信号は、第1の設定手段、第2の設定手段、第
1の比較部、第2の比較部、第1の制御手段、および第
2の制御手段としての役割を担うコントローラ6に入力
される。 【0022】アクセル操作量検出器51は、例えばアク
セル4の回動軸に付帯して設けたポテンショメータ等で
あって、アクセル操作量ACCを電気信号に変換してコ
ントローラ6に出力するようになっている。 【0023】車速検出器52は、例えば車軸すなわちモ
ータ出力軸32aに付帯して設けたエンコーダ等であっ
て、その回転数Nm に対応した車速Vを電気信号に変換
してコントローラ6に出力するようになっている。 【0024】エンジン回転数検出器53は、例えばエン
ジン1のクランクシャフト又はポンプ入力軸31aに取
り付けたエンコーダ等であって、エンジン回転数SEを
電気信号に変換してコントローラ6に出力するようにな
っている。 【0025】スロットル開度検出器54は、例えばスロ
ットルバルブ駆動軸もしくはスロットルバルブ制御用ア
クチュエータ1aに付帯して設けたポテンショメータ等
であって、スロットル開度THLを電気信号に変換して
コントローラ6に出力するようになっている。 【0026】コントローラ6は、例えばCPU、メモ
リ、インターフェース等を備えた通常のマイクロコンピ
ュータシステムにより構成される。 【0027】このシステムには、図5に示すように、操
作性等の観点よりアクセル操作量ACCに対して最適と
考えられる目標車速V0 を定める第1の設定手段たるM
AP1と、スロットル開度THLに対して最適燃費条件
を満たす目標エンジン回転数SE0 を定める第2の設定
手段たるMAP2とが格納されている。第1の設定手段
MAP1には、例えばアクセル操作量ACCと目標車速
0 とをほぼリニアに対応させるような設定がされてい
る。また第2の設定手段MAP2には、図6における最
適燃費ラインが格納されている。すなわち、エンジン特
性によって、スロットル開度THLが決まればエンジン
回転数SEとエンジン出力トルクTEとの関係がSE−
TE図上において曲線として定まるが、あるスロットル
開度に対して最適燃費条件を満たす点がこの曲線上に1
点だけ存在し、その点を任意のスロットル開度THLに
亘って連ねたのが最適燃費ラインである。 【0028】また、前記システムには、実車速Vと目標
車速V0 とを比較して車速偏差ε1を出力する第1の比
較部61aと、実エンジン回転数SEと目標エンジン回
転数SE0 とを比較してエンジン回転数偏差ε2 を出力
する第2の比較部61bとが格納されている。 【0029】さらに、前記システムには、例えば図7の
テ−ブルに示すような特性に基づき車速偏差ε1 とエン
ジン回転数偏差ε2 によって速度比制御信号S(e) を出
力する第1の制御手段62aと、例えば図8のテ−ブル
に示すような特性に基づき車速偏差ε1 とエンジン回転
数偏差ε2 によってスロットル制御信号S(THL) を出力
する第2の制御手段62bとが少なくとも格納されてい
る。上記において、PI制御、PD制御、PID制御等
は随意に設定可能なものである。 【0030】以下、図2及び図5を参照して、機械系の
作動とともにコントローラ6が実行する制御プログラム
の概要を説明する。 【0031】まず、停車時を含む定常状態にあるとき
は、実車速Vは目標車速V0 に一致し、車速偏差ε1
0である。また、実エンジン回転数SEは目標エンジン
回転数SE0 に一致し、エンジン回転数偏差ε2 は0で
ある。そのため、図7に示すように、第1の制御手段6
2aの出力する速度比制御信号S(e) は0であり、図8
に示すように、第1の制御手段62bの出力するスロッ
トル制御信号S(THL) も0であり、速度比eおよびスロ
ットル開度THLは変化しない。 【0032】発進時において、運転者がアクセルペダル
7を大きく踏込む際には、アクセル操作量ACCが増加
して、MAP1を通じて目標車速V0 が上昇し、第1の
比較部61aから正大の車速偏差ε1 が出力される。こ
の時点ではスロットルはまだ駆動されていないので、エ
ンジン回転数偏差ε2 は0である。これにより、図7に
示すように、第1の制御手段62aの出力する速度比制
御信号S(e) は正小、図8に示すように、第1の制御手
段62bの出力するスロットル開度制御信号S(THL) は
正大になり、速度比eは低速で、エンジン回転数SEは
高速で、同時に変化を開始するため、発進遅れやエンス
トを招かずに快適な操作を行うことができる。急加速の
後には、車速偏差ε1 は正小、エンジン回転数偏差ε2
は一旦負大となるので、速度比制御信号S(e) は正大、
スロットル開度制御信号S(THL)は0になり、速度比e
は上昇し、スロットル開度THLはそれ以降定常状態と
なる。これにより、エンジン負荷が増大してエンジン回
転数SEが低下する。加速終了時においては、車速偏差
ε1 は正小、エンジン回転数偏差ε2 は負小となる。こ
れにより、速度比制御信号S(e) は正小、スロットル開
度制御信号S(THL)は0になり、速度比がわずかに大き
くなるため速度はわずかに上昇しエンジン回転数SEは
わずかに減少する。そして最終的に、車速偏差ε1
0、エンジン回転数偏差ε2 も0となって、目標速度に
おいて最適燃費状態を満たす定常状態に収束する。この
ため、オーバーシュートを生じること無く、快適な操作
を行うことができる。 【0033】なお、説明を省略するが、アクセル操作量
ACCを減少させたときにおいても上記に準じた制御が
行われ、目標速度において最適燃費状態を満たす定常状
態に速やかに収束する。したがって、操作性の改善を最
適燃費条件による走行と両立させて行うことが可能であ
り、かつ同じ制御手段によって発進時を含む全ての制御
を行うことが可能である。 【0034】また、第1の設定手段61a、第2の設定
手段61b、第1の制御手段62a、および第2の制御
手段62aは、機械要素の動作特性に応じて特性を柔軟
に変更することが可能であり、テ−ブルの設定の変更に
よって従来よりも柔軟かつ容易に操作性を向上させるこ
とが可能である。 【0035】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ないのは勿論である。例えば、車速偏差ε1 とエンジン
回転数偏差ε2 に基づくアクセル開度THLと速度比e
の制御は、関数的に行うことも可能である。具体例とし
ては、制御装置全体をモデル化することによって、現代
制御理論を用いて上記制御量を求めることなどが挙げら
れる。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。 【0036】 【発明の効果】本発明に係るフォークリフトなどの流体
変速機搭載車両の制御装置は、目標速度と実速度との偏
差および目標エンジン回転数と実エンジン回転数との偏
差を同時に用いて速度比およびスロットル開度を制御す
るようにしたため、操作性の向上と、最適燃費条件に適
合する走行とを同時に実現可能とすることができる。ま
た、制御装置を複雑なものにすること無く、発進時にお
いて操作性を向上させることができる。さらに、構成す
る機械要素の動作特性に応じて、制御特性を柔軟に変更
することができるため、より操作性を向上させることが
可能である。以上のように、従来に比べて制御の複雑化
を招くことなく良好な操作性と確実な低燃費走行を行わ
しめることができるという格別な効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の構成説明図。 【図2】本発明の一実施例に係る構成を示す概念図。 【図3】同実施例で用いられるHSTの特性を示すグラ
フ。 【図4】同実施例で用いられるHSTの特性を示す図3
に対応したグラフ。 【図5】同実施例の制御の概要を示すブロック図。 【図6】同実施例においてMAP2に格納されている最
適燃費ラインを説明するグラフ。 【図7】同実施例において第1の制御手段の動作特性を
テ−ブル化して示す表。 【図8】同実施例において第2の制御手段の動作特性を
テ−ブル化して示す表。 【図9】従来の不具合を示すグラフ。 【符号の説明】 a、1…エンジン b、2…車輪 c、3…流体式変速機(HST) d…スロットルバルブ e…速度比 f、51…アクセル操作量検出手段(検出器) g、52…車速検出手段(検出器) h、53…エンジン回転数検出手段(検出器) i、54…スロットル開度検出手段(検出器) j、MAP1…第1の設定手段 k、MAP2…第2の設定手段 m、61a…第1の比較部 n、61b…第2の比較部 o、4…アクセル p、62a…第1の制御手段 q、62b…第2の制御手段 6…制御手段(コントローラ) ACC…アクセル操作量 THL…スロットル開度 V…車速 V0 …目標車速 SE…エンジン回転数 SE0 …目標エンジン回転数
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−129160(JP,A) 特開 平2−63933(JP,A) 特開 昭51−137225(JP,A) 特開 昭62−255657(JP,A) 特開 昭61−211570(JP,A) 特開 昭61−33329(JP,A) 特開 平7−11987(JP,A) 特開 平7−215096(JP,A) 特開 昭60−189644(JP,A) 実開 昭55−138137(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 31/00 B60K 41/16 F02D 29/00 F02D 41/04 F16H 61/40

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】エンジンと車輪の間に介在して速度比を無
    段階に変化させる流体式変速機と、前記エンジンのスロ
    ットルバルブに対して非連結状態にされたアクセルとを
    具備してなる流体式変速機搭載車両において、 アクセル操作量検出手段と、車速検出手段と、エンジン
    回転数検出手段と、スロットル開度検出手段と、アクセ
    ル操作量によって目標車速を設定する第1の設定手段
    と、スロットル開度によって最適燃費条件を満たす目標
    エンジン回転数を設定する第2の設定手段と、実車速と
    目標車速とを比較して偏差を出力する第1の比較部と、
    実エンジン回転数と目標エンジン回転数とを比較して偏
    差を出力する第2の比較部と、前記2つの偏差によって
    速度比を制御する第1の制御手段と、前記2つの偏差に
    よってスロットル開度を制御する第2の制御手段とを具
    備してなり、目標速度と実速度との偏差および目標エン
    ジン回転数と実エンジン回転数との偏差を同時に用いて
    速度比およびスロットル開度を制御するようにしたこと
    を特徴とする流体式変速機搭載車両の制御装置。
JP14957894A 1994-06-30 1994-06-30 流体式変速機搭載車両の制御装置 Expired - Fee Related JP3498367B2 (ja)

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